JP2676902B2 - トリフェニルメタン誘導体及びその製法 - Google Patents

トリフェニルメタン誘導体及びその製法

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良太郎 塙
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はトリフェニルメタンの誘導体及びその製法に
関する。
<従来の技術> ポジ型フォトレジストは、その高解像力を生かしてプ
リント配線用銅張積層板、ICやLSIなどの集積回路製作
を行うときの写真食刻法のエッチング保護膜として利用
されている。
このうち集積回路については高集積化に伴う微細化が
進み、今やサブミクロンのパターン形成が要求されるに
到っており解像力の優れたポジ型フォトレジストが要望
されている。従来、集積回路の形成には、マスク密着方
式が用いられてきたが、この方式では2μmが限界とい
われており、これに代わり縮小投影露光方式が注目され
ている。この方式はマスターマスク(レチクル)のパタ
ーンをレンズ系により縮小投影して露光する方式であ
り、解像力はサブミクロンまで可能である。しかしなが
らこの縮小投影露光方式の場合の問題点の1つとしてス
ループットが低いという点がある。即ち、従来のマスク
密着方式のような一括露光方式と異なり、縮小投影露光
方式では分割くり返し露光であるため、ウェハー1枚当
りの露光トータル時間が長くなるという問題である。
これを解決する方法としては、装置の改良もさること
ながら、用いるレジストの高感度化が最も重要である。
高感度化により露光時間が短縮できればスループットの
向上ひいては歩留まりの向上が達成されうる。一方、LS
Iの集積度の向上とともに配線の幅が微細化され、その
ためエッチングも従来のウェットエッチングに代わりド
ライエッチングが主流となってきている。このドライエ
ッチングのため、レジストの耐熱性が従来以上に要求さ
れるようになった。
こうした観点で現在用いられているポジ型フォトレジ
ストを見ると、必ずしも感度、解像力、耐熱性の点で満
足なものとはいえない。一般にポジ型フォトレジストは
ネガ型フォトレジストに比べ感度が低く、改良が望まれ
ている。
例えば、高感度化を達成する最も簡単な方法として、
ポジ型フォトレジストに用いられているノボラック樹脂
の分子量を低くすると、アルカリ現像液に対する溶解速
度が増し、見かけ上、レジストの感度は上がる。しかし
この方法では、非露光部の膜べりが大きくなったり(い
わゆる残膜率の低下)、パターン形状が悪化したり、露
光部と非露光部の現像液に対する溶解速度の差が小さく
なることからくる、いわゆるγ値の低下(解像力の低
下)といった問題点の他に、レジストの耐熱性が低下す
るという極めて深刻な不都合を生じる。
すなわち、現状では感度、解像力、耐熱性のいずれも
兼ね備えたポジ型レジストはなく、一方を改良しようと
すると、他の一方がさらに悪くなるといった極めて不都
合な状況にある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、集積回路作製用として前記従来技術
の問題点を解決し、感度、解像力及び耐熱性に優れた、
ポジ型感放射線性レジスト組成物にするために添加す
る、トリフェニルメタン誘導体を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは鋭意検討を行なった結果、下記式(I)
で示される化合物をポジ型感放射線性組成物に添加する
ことにより上記課題が解決できることを見い出し本発明
を完成するに至った。
本発明の化合物は、2,5−キシレノールと4−カルキ
シベンズアルデヒドとの縮合反応により合成することが
できる。
又、この縮合反応で用いられる酸触媒としては、例え
ば有機酸あるいは無機酸や二価金属塩等が挙げられる。
具体例としては、蓚酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、p−ト
ルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、リン酸、蟻酸、酢
酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マグネシウム等が挙げられる
が、塩酸が好ましい。
仕込みのモル比は、4−カルボキシベンズアルデヒド
1モルに対して、2,5−キシレノールは2.0〜5.0モル、
好ましくは3.0〜4.0モルである。
触媒量は4−カルボキシベンズアルデヒドに対するモ
ル比で1.0〜10が適当である。
塩酸は、反応温度、反応時間によって5〜35%まで希
釈して用いることが可能であるが、低濃度の場合は、反
応マスが団子状になり攪拌が困難になるので、20〜35%
が好ましい。20%塩酸を使用した場合に縮合反応は、50
〜60℃、3〜5時間で行なわれる。20%以上のものは、
反応温度を低めにするか、反応時間を短めにする必要が
あり、20%以下のものは、反応温度を高めにするか、反
応時間を長めにする必要がある。
希釈溶媒は、水、トルエン、キシレン、シクロヘキサ
ン等が挙げられるが、水が好ましい。
縮合生成物は脱金属イオンした後、再結晶により精製
できる。
脱金属イオンは生成物を水と混合して分液する有機溶
媒に溶解させ、イオン交換水を用いて洗浄することによ
り行なえる。本有機溶媒としては、メチルイソブチルケ
トン、エチルセルソルブアセテート、酢酸エチル等が挙
げられる。
本発明を利用したポジ型感放射線性レジスト組成物に
は、式(I)で表わされるトリフェニルメタン誘導体以
外にアルカリ可溶性樹脂及び1,2−キノンジアジド化合
物を含む。
アルカリ可溶性樹脂として、ポリビニルフェノール、
あるいはアルカリ可溶性ノボラック樹脂等が挙げられ
る。
1,2−キノンジアジド化合物としては、1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が用いられ
る。
ポジ型感放射線性レジスト組成物の調製は、前記1,2
−キノンジアジド化合物と式(I)のトリフェニルメタ
ン誘導体を含んだアルカリ可溶性樹脂とを適当な溶剤、
例えば、エチルセルソルブアセテートに混合、溶解する
ことにより行う。トリフェニルメタン誘導体のレジスト
組成物中の含量については、トリフェニルメタン誘導体
とアルカリ可溶性樹脂の全量100重量部に対し、トリフ
ェニルメタン誘導体が4〜70重量部であることが好まし
く、より好ましくは10〜40重量部である。
<発明の効果> 本発明の化合物を用いた感放射線性レジスト組成物
は、既存のレジスト組成物に比べ感度に優れ、かつ解像
力、耐熱性が向上したものである。
<実施例> 次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるも
のではない。
実施例1 攪拌器、冷却管、および温度計を装着した300mlの三
ツ口フラスコに2,5−キシレノール29.3g、4−カルボキ
シベンズアルデヒド9.0g、20%塩酸100gを仕込み、水浴
中で加熱攪拌下、50〜60℃で、4時間反応させた。反応
混合物を室温で過して得られた粗ケーキを400gの酢酸
エチルに溶解させ、イオン交換水500gを加えて抽出後、
酢酸エチル層を500gのイオン交換水で3回洗浄した。こ
れを濃縮して得られた物質をトルエン100gで3回リパル
ブ洗浄後過、乾燥させることによって、精製ケーキ1
3.9gが得られた。収率59.4%(4−カルボキシベンズア
ルデヒド基準)これが下記式(I)の構造をもつ化合物
であることをマススペクトル、1H NMRスペクトルおよび
融点により確認した。
マススペクトル m/e 376(M+1 H NMRスペクトル(溶媒:アセトンd6TMS) 化学シフト値 δ(ppm):11.50(broad,1H),7.97(d,2H),7.91(s,2
H),7.18(d,2H),6.68(s,2H),6.46(s,2H),5.64
(s,1H),2.04(s,12H) 融点 190−191℃ 合成例1 内容積1000mlの三ツ口フラスコにメタクレゾール149
g、パラクレゾール121g、エチルセロソルブアセテート2
52g、5%シュウ酸30.4gを仕込み、90℃の油浴で加熱攪
拌しながらホルマリン水溶液(37.0%)147.8gを40分か
けて滴下しその後7時間さらに加熱攪拌反応させた。そ
の後中和、水洗脱水してノボラック樹脂のエチルセロソ
ルブアセテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換
算重量平均分子量は9600であった。
合成例2 合成例1で得られたノボラック樹脂のエチルセロソル
ブアセテート溶液(ノボラック樹脂の含有量41.2%)12
0gを3の底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さらに
エチルセロソルブアセテート868.8gとノルマルヘプタン
544.6gを加えて20℃で30分間攪拌後、静置・分液した。
分液で得られた下層中のノルマルヘプタンをエバポレー
ターにより除去して、ノボラック樹脂のエチルセロソル
ブアセテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算
重量平均分子量は15500であった。
参考例1〜2及び比較例1〜2 実施例1で得られた縮合物ならびに合成例1,2で得ら
れたノボラック樹脂を各々、感光剤とともに表−1に示
す組成でエチルセロソルブアセテートに溶かしレジスト
液を調合した。なお溶剤量は以下に示す塗布条件で膜厚
1.28μmになるように調整した。これら各組成物を0.2
μmのテフロン製フィルターで濾過し、レジスト液を調
製した。これを常法によって洗浄したシリコンウェハー
に回転塗布機を用いて4000r.p.mで塗布した。ついで、
このシリコンウェハーを100℃の真空吸着型ホットプレ
ートで1分間ベークした。その後、350Wの超高圧水銀灯
を光源とする縮小投影露光装置(NA=0.28)を用い、シ
ョット毎に露光時間を段階的に変えて露光した。つい
で、現像液SOPD(住友化学工業(株)製商品名)を用い
現像した。リンス、乾燥後各ショットの膜減り量と露光
時間をプロットして、感度を求めた。また、末露光部の
残膜厚から残膜率を求めた。
また、現像後のレジストパターンのついたシリコンウ
ェハーを種々の温度に設定したクリーンオーブン中に30
分間、空気雰囲気中で放置し、その後、レジストパター
ンを走査型電子顕微鏡で観察することにより、耐熱性を
評価した。
これらの結果をまとめて表−1に示す。表−1から明
らかな様に実施例の感度、解像力、耐熱性のバランスは
比較例のそれに比べて、格段に向上していることが認め
られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の化合物の1H核磁気共鳴スペクトルで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塙 良太郎 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 土居 靖宜 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 桑名 耕治 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 油化学,1988,37(3),166−170

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表わされるトリフェニルメ
    タン誘導体
  2. 【請求項2】酸触媒存在下、2,5−キシレノールと4−
    カルボキシベンズアルデヒドを反応させることを特徴と
    する請求項1の化合物の製造方法。
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