JP2676287B2 - 細径線材の製造方法及び装置 - Google Patents

細径線材の製造方法及び装置

Info

Publication number
JP2676287B2
JP2676287B2 JP32142891A JP32142891A JP2676287B2 JP 2676287 B2 JP2676287 B2 JP 2676287B2 JP 32142891 A JP32142891 A JP 32142891A JP 32142891 A JP32142891 A JP 32142891A JP 2676287 B2 JP2676287 B2 JP 2676287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire rod
coil
thin wire
rolling
machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32142891A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05131216A (ja
Inventor
浩一 黒田
和行 中筋
逸史 飯尾
重治 越智
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP32142891A priority Critical patent/JP2676287B2/ja
Priority to AU18250/92A priority patent/AU643143B2/en
Priority to EP92110314A priority patent/EP0519470B1/en
Priority to DE69229896T priority patent/DE69229896T2/de
Priority to CA002071720A priority patent/CA2071720C/en
Publication of JPH05131216A publication Critical patent/JPH05131216A/ja
Priority to US08/440,498 priority patent/US5673584A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2676287B2 publication Critical patent/JP2676287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直径が5mm以下の細径線
材を製造する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼等の金属製の直径が5mm以下である細
線の製造は、その素材となるビレットを粗圧延機群、中
間及び仕上圧延機群からなる線材圧延工場にて熱間圧延
することにより直径が5.5mm 以上の線材を製造し、所定
方法によって前記線材を伸線してその外径を次第に小さ
くすることにより行われている。
【0003】この外径を次第に小さくする方法として
は、特開昭63-168202 号公報に開示された如き方法があ
る。図1は特開昭63-168202 号公報に開示された如き従
来の細径線材製造方法を説明するための細径線材製造装
置の模式的側面図である。
【0004】この方法は、複数の孔型ロールを配した圧
延機40を複数台タンデムに配置して連続圧延機4を構成
し、線材Wを巻付けた巻戻機10をその連続圧延機4の入
側に、また、伸線された細径線材SWを巻取る巻取機6を
その連続圧延機4の出側に設け、最初は低速度にて線材
Wの先端部を連続圧延機4に通線しながらその先端部を
巻取機6に巻付け、続いて連続圧延機4により高速度に
て線材Wを圧延して細径線材SWを巻取るようになってい
る。前記巻取機6は、細径線材SWが弛まない程度の張力
で張るように、圧延機群2の圧延速度に応じて細径線材
SWの張力制御を行うようになっており、また、高速圧延
に対応する必要性から細径線材SWを整列多層巻又は準整
列多層巻に巻取っていた。この方法の特徴は、前記孔型
ロールの孔型が円形孔型であり、さらに、隣合う各圧延
機40は、ロール孔型での非拘束部分が重ならないように
ロールを配していることである。
【0005】以上の如き方法では、従来において圧延に
よる製造が困難であるとされていた直径が5mm以下の細
径線材の圧延が容易となるばかりか、高速圧延が可能と
なり、従来から細径線材製造に用いられていた伸線法の
生産速度をはるかに超える生産速度が得られるという効
果があった。また、巻取機6による張力の付与は、連続
圧延機4の最後段における寸法精度を高める上で有効で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如き方法では、巻戻機10に巻付けらた1コイルの圧延終
了によって線材Wの尾端に相当する細径線材SWの尾端
が、連続圧延機4を抜けると、その時点で細径線材SWに
張力が作用しなくなり、これによって、巻取機6に巻取
られた細径線材SWのコイルが、その尾端から解束してい
く虞があった。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みなされたもので
あり、圧延機群の圧延によって細径線材を製造する際
の、巻取機に巻取られた細径線材コイルの解束を抑止す
ることを可能とする細径線材の製造方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明の細径線材の製
造方法は、コイル状に巻いた線材を巻戻す巻戻機から巻
戻された線材を、連続圧延機の連続圧延によってより小
径の細径線材とし、該細径線材を巻取機にコイル状に巻
取る圧延ラインにて細径線材を製造する方法において、
前記圧延ラインにおける所定位置を前記線材の尾端が通
過することを検出し、この検出の後に押さえローラによ
って、前記巻取機の細径線材のコイルを外周側から押圧
することを特徴とする。
【0009】第2発明の細径線材の製造方法は、コイル
状に巻いた線材を巻戻す巻戻機から巻戻された線材を、
連続圧延機の連続圧延によってより小径の細径線材と
し、該細径線材を巻取機にコイル状に巻取る圧延ライン
にて細径線材を製造する方法において、前記圧延ライン
の所定位置を前記線材の尾端が通過するタイミングを検
出し、このタイミングで所定の減速率での圧延ライン速
度の減速を開始し、前記圧延ライン速度が所定速度まで
減速された後に、押さえローラによって、前記巻取機の
細径線材のコイルを外周側から押圧することを特徴とす
る。
【0010】第3発明の細径線材の製造方法は、コイル
状に巻いた線材を巻戻す巻戻機から巻戻された線材を、
連続圧延機の連続圧延によってより小径の細径線材と
し、該細径線材を巻取機にコイル状に巻取る圧延ライン
にて細径線材を製造する方法において、前記巻戻機の線
材のコイルの径が所定値以下になるタイミングを検出
し、このタイミングで所定の減速率での圧延ライン速度
の減速を開始し、前記圧延ライン速度が所定速度まで減
速された後に、押さえローラによって、前記巻取機の細
径線材のコイルを外周側から押圧することを特徴とす
る。
【0011】第4発明の細径線材の製造装置は、コイル
状に巻いた線材を巻戻す巻戻機と、該巻戻機から巻戻さ
れた線材を連続圧延によってより小径の細径線材とする
連続圧延機と、該連続圧延機にて圧延された細径線材を
コイル状に巻取る巻取機とによって構成される圧延ライ
ンを備えた細径線材の製造装置において、前記巻取機に
巻取られた細径線材のコイルに対して、外周側から押圧
する押さえローラと、前記圧延ラインにおける所定位置
前記線材の尾端が通過することを検出する手段と、該
手段の検出の後に前記押さえローラを動作させる手段と
を具備することを特徴とする。
【0012】
【作用】第1発明の細径線材の製造方法では、圧延ライ
ンにおける所定位置を線材の尾端が通過した後に押さえ
ローラによって、巻取機の細径線材のコイルを押圧する
ので、圧延終了により前記コイルが細径線材の尾端から
解束することが抑止される。
【0013】第2発明の細径線材の製造方法では、圧延
ラインの所定位置を線材の尾端が通過するタイミングを
検出することによって、圧延終了に関連するタイミング
を認識し、このタイミングで所定の減速率での圧延ライ
ン速度の減速を開始し、前記圧延ライン速度が所定速度
まで減速された後に、押さえローラによって、巻取機の
細径線材のコイルを押圧するので、圧延終了により前記
コイルが細径線材の尾端から解束することが抑止され、
また、押さえローラによる巻取機の細径線材のコイルの
押圧は、圧延ライン速度が所定速度まで減速された後に
行われるため、押さえローラと、コイルとの無用な摩耗
が抑制される。
【0014】また、前記第2発明の細径線材の製造方法
では、圧延ライン速度が極めて高速である場合は、線材
の尾端の通過検出後からその尾端が巻取機に巻取られる
までの時間が極めて短くなるため、前記通過検出後の制
御が有効に働かない虞がある。第3発明の細径線材の製
造方法は、圧延ライン速度が高速の場合に有効となるも
のであり、巻戻機の線材のコイルの径が所定値以下にな
るタイミングを検出することによって、圧延終了に関連
するタイミングを前記第2発明の細径線材の製造方法よ
りも早めに認識し、このタイミングで所定の減速率での
圧延ライン速度の減速を開始し、前記圧延ライン速度が
所定速度まで減速された後に、押さえローラによって、
巻取機の細径線材のコイルを押圧するので、圧延終了に
より前記コイルが細径線材の尾端から解束することが抑
止され、また、押さえローラによる巻取機の細径線材の
コイルの押圧は、圧延ライン速度が所定速度まで減速さ
れた後に行われるため、押さえローラと、コイルとの無
用な摩耗が抑制される。
【0015】第4発明の細径線材の製造装置では、圧延
ラインにおける所定位置を線材の尾端が通過した後に押
さえローラが、巻取機の細径線材のコイルを押圧するよ
うに動作するので、この押圧によって、圧延終了時にお
ける巻取機の細径線材のコイルの尾端からの解束が抑止
される。
【0016】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図2は本発明に係る細径線材の製
造装置の模式的平面図、図3はその模式的側面図であ
る。
【0017】細径線材の製造装置における製造ラインの
最上流には、線材Wを巻付けたターンテーブル式の横型
巻戻機1が配設されており、該横型巻戻機1の下流側に
は、横型巻戻機1から送出される線材Wを整列巻きに巻
付けるボビン式の縦型巻戻機2が配設されている。この
横型巻戻機1及び縦型巻戻機2は夫々圧延しようとする
素材コイルの形状に応じて選択して使用される。その配
置はどちらが上流側に配置されても構わないことは言う
までもない。前記横型巻戻機1の下流側には横型巻戻機
1から送出される線材Wの存在を検出するための第1光
電センサS1 が設けられており、また、前記縦型巻戻機
2には縦型巻戻機2に巻付けられた線材WのコイルC1
の残層厚みを検出するための第2光電センサS2 が設け
られている。
【0018】前記第1光電センサS1 及び第2光電セン
サS2 は夫々、発光部と、受光部とを所定間隔を隔てて
対向配置したものである。第1光電センサS1 は、横型
巻戻機1における線材Wの出側に、線材Wの通過経路を
介して発光部と、受光部とを備えており、線材Wの尾端
が通過し、前記受光部が前記発光部の光を受光すると、
線材Wの尾端が通過したことを表す信号を出力するよう
になっている。また、第2光電センサS2 は、縦型巻戻
機2に巻付けられた線材WのコイルC1 の中心から径方
向外側へ所定距離隔てた点を通る、コイルC1 の接線と
平行な線上に発光部と、受光部とを備えており、コイル
1 の径が所定径よりも小さくなり、前記受光部が前記
発光部の光を受光すると、線材Wの残層厚みが少なくな
ったことを表す信号を出力するようになっている。即
ち、第1光電センサS1 は、横型巻戻機1を用いて線材
Wを巻き戻す場合に用いられ、第2光電センサS2 は、
縦型巻戻機2を用いて線材Wを巻き戻す場合に用いられ
る。
【0019】横型巻戻機1及び縦型巻戻機2の下流側に
は、その入側にガイドローラ30を備えた矯正用ローラ3
が配設されており、夫々の巻戻機から送出される線材W
は、矯正用ローラ3によって曲がりが矯正されるように
なっている。矯正用ローラ3の下流側には、その入側
と、出側とに夫々ガイドローラ41,42 を備えた連続圧延
機4が配設されている。連続圧延機4は、円形孔型の孔
型ロール複数を配した複数台の圧延機40,40,…をタンデ
ムに配置したものであり、隣合う各圧延機40は、ロール
孔型での非拘束部分が重ならないように孔型ロールを配
しており、矯正用ローラ3から送出された線材Wを連続
圧延し、細径線材SWを得るようになっている。
【0020】連続圧延機4の下流側には、細径線材SWを
整列巻きするためのトラバース機構として配されたスイ
ングローラ5を介して、細径線材SWを巻取る縦型の巻取
機6が配設されている。前記スイングローラ5は、細径
線材SWの径を勘案した上で巻取機6の回転数に応じて細
径線材SWが巻取機6に整列巻きされるように往復運動す
るようになっている。また、巻取機6の下流側には、連
続圧延機4による圧延終了時における、巻取機6に巻付
けられた細径線材SWのコイルC2 の解束を防止するため
に、細径線材SWのコイルC2 を押さえる動作を行う、押
さえローラ機7が隣設されている。
【0021】次に、押さえローラ機7の構成について説
明する。図4は押さえローラ機7の構成を示す押さえロ
ーラ機7近傍の一部破断拡大平面図、図5は押さえロー
ラ機7の構成を示す押さえローラ機7近傍の一部破断拡
大側面図である。
【0022】押さえローラ機7は、先端部に押さえロー
ラ72を取付けてなり、水平軸710 を回動中心として、床
面に対する垂直面内での回動可能に設けられたアーム71
が、空圧シリンダ73のロッド730 の伸縮に連動して作動
するようになっており、このアーム71の回動によって、
巻取機6における細径線材SWのコイルに対する押さえロ
ーラ72の押圧と、その解除とを行う。この押さえローラ
機7による前記コイルC2 に対する押さえローラ72の押
圧力によって、前記コイルC2は、その解束が抑止され
る。また、前記押さえローラ72の幅は、細径線材SWの尾
端がコイルC2 の幅方向のどの位置にあっても漏れなく
押さえることができるようになっており、しかも、巻取
機6のリールの側板に接触しないように巻取機6のボビ
ンの幅よりも1mm 程度小さいものとなっている。さら
に、押さえローラ72の外周面には、細径線材SWに疵を付
けないようにするためにポリウレタンゴムをライニング
してある。
【0023】また、通常、線材工場等で製造される線材
は熱間圧延の後、ラインテーブル上を搬送されながら冷
却され、最後にキャリアへ落とされ、横巻きに集束され
る。このような線材コイルに対しては、横型巻戻機1を
用い、一方、ボビンに整列巻きに巻取られた線材コイル
に対しては、縦型巻戻機2を用いる。図2の圧延ライン
において、2回以上のシリーズによる細径圧延を行う場
合は、1回目は、横型巻戻機1を用い、2回目以降の圧
延では、1回目の圧延で縦型の巻取機6によって整列巻
きになっており、これを再圧延するので、縦型巻戻機2
を用いる。このように整列巻きされたコイルC1 を縦型
巻戻機2で巻き戻すと、高速での圧延が可能となる。こ
のように、2回以上のシリーズによる圧延を行う場合、
1回目の圧延では、低速での圧延を行い、2回目以降の
圧延では、生産効率上、より高速での圧延が望ましいの
で、本実施例では、前述の如く横型巻戻機1と縦型巻戻
機2とを備えている。
【0024】次に、以上の如き構成の細径線材の製造装
置の制御系の構成について説明する。図6は細径線材の
製造装置の制御系の一部を示すブロック図である。
【0025】図中100 は細径線材の製造装置の種々の制
御を行う制御部であり、該制御部100 には、第1光電セ
ンサS1 及び第2光電センサS2 の夫々の検出信号が与
えられている。制御部100 は、第1光電センサS1 及び
第2光電センサS2 の夫々の検出信号に基づいて後述す
るような処理を行い、連続圧延機4及び押さえローラ機
7の駆動制御を行うべく制御信号を、連続圧延機4の駆
動部400 及び押さえローラ機7の駆動部700 の夫々へ与
えるようになっている。
【0026】次に、前述の如き細径線材の製造装置にお
いて、巻取機6に巻取られた細径線材SWのコイルC2
尾端からの解束を防ぐための制御である尾端処理制御の
方法について説明する。図7は尾端処理制御の手順を示
すフローチャートである。まず、第1光電センサS1
第2光電センサS2 とのどちらを尾端処理制御に用いる
か判別する(ステップST1) 。
【0027】ステップST1 において第1光電センサS1
を用いると判別された場合は、第1光電センサS1 が線
材Wの尾端の通過を検出したか否かを判別し(ステップ
ST2)、線材Wの尾端を検出したと判別された場合にの
み、後述するステップST4 へ進む。一方、ステップST1
において第2光電センサS2 を用いると判別された場合
は、第2光電センサS2 がコイルC1 の残層厚みが所定
値よりも少ないことを検出したか否かを判別(ステップ
ST3)し、コイルC1 の残量が少ないことを検出したと判
別された場合にのみ、ステップST4 へ進む。
【0028】ステップST4 では、所定の減速率で連続圧
延機4のライン速度の減速を開始させる。そして、これ
と同時にタイマの計時を開始させる(ステップST5)。
【0029】その後、タイマの計時値が予め定められた
時間t1 になるのを待って(ステップST6)、連続圧延機
4のライン速度の減速を中止する(ステップST7)。ま
た、その後、タイマの計時値が予め定められた時間t2
になるのを待って(ステップST8)、押さえローラ機7を
駆動し、押さえローラ72を巻取機6に巻取られたコイル
2 に押さえ付ける(ステップST9)。そして、細径線材
SWの尾端が連続圧延機4を抜けた後に細径線材の製造ラ
インを停止させる(ステップST10) 。
【0030】以上の如き処理手順で行われる尾端処理制
御における圧延速度の変化について説明する。図8は尾
端処理制御におけるライン速度の変化を示すグラフであ
り、縦軸にライン速度v、横軸に時間tを夫々とり、こ
れらの関係を示してある。
【0031】連続圧延機4は圧延開始後、第1のライン
速度v1 にて圧延を行う。そして、低速圧延の場合は、
第1光電センサS1 が線材Wの尾端の通過を検出したと
きにライン速度の減速が開始させられ(図中点a)、一
方、高速圧延の場合は、第2光電センサS2 がコイルC
1 の残量が少ないことを検出したときにライン速度の減
速が開始させられる(図中点a)。この減速は、一定の
減速率で行われる。
【0032】そして、タイマが時間t1 を計時すると
(図中点b)、ライン速度の減速が中止され、その後、
一定の第2のライン速度v2 で圧延がなされる。そし
て、タイマが時間t1 を計時すると(図中点c)、押さ
えローラ72がコイルC2 に押さえ付けられる。この後も
圧延は第2のライン速度v2 で継続されるが、細径線材
SWの尾端が連続圧延機4を抜けると(図中点d)、製造
ラインは停止させられる。
【0033】次に、本発明を用いて実際に2種類の製造
条件で細径線材の製造を行った結果について説明する。
【0034】まず、その第1例について説明する。第1
例は、巻戻機が横型巻戻機(レイイングコイル),巻取
機が縦型巻取機(準整列多層巻き),線材が直径4mmの
SUS304,巻取コイル外径が600 〜800mm,ライン速度が
4.0m/s,巻取張力が60〜100kg の製造条件において、前
述の如き押さえローラ機を用いない従来技術による製造
(以下、第1製造という)と、押さえローラ機を操作者
にて動作させる製造(以下、第2製造という)と、線材
の尾端を巻戻機の出側にて検出し、その検出後、ライン
速度を減速率0.3m/s2 にて5秒間減速して、押さえロー
ラ機を動作させる制御を行った製造(以下、第3製造と
いう)とを行った。
【0035】前記第1製造では、圧延終了後、巻取機の
コイルが尾端から解束して準整列巻きが崩れ、解束した
細径線材が周囲に擦れてその細径線材に疵が生じた。前
記第2製造では、圧延終了時に操作者が押さえローラ機
を動作させたところ、巻取機のコイルの尾端からの解束
が防がれ、コイルの準整列巻きが保たれた。しかし、同
様の製造を多数回行うと、操作者の操作ミスにより、特
定の頻度で、コイルの尾端からの解束が生じた。前記第
3製造では、巻取機のコイルの尾端からの解束が防が
れ、コイルの準整列巻きが保たれ、さらに、同様の製造
を多数回行ってもコイルの尾端からの解束は生じなかっ
た。
【0036】次に、第2例について説明する。第2例
は、巻戻機が縦型巻戻機(準整列多層巻き),巻取機が
縦型巻取機(準整列多層巻き),線材が直径4mmのSUS3
04,巻取コイル外径が600 〜800mm ,ライン速度が10.0
m/s ,巻取張力が15〜25kgの製造条件において、前記第
3製造と同様のタイミングで押さえローラ機を動作させ
る制御を行った製造(以下、第4製造という)と、巻戻
機のコイルの残層厚みが30mmになったことを検出し、そ
の検出後、減速率0.3m/s2 にて25秒間減速して、さらに
前記検出の1分後に押さえローラ機を動作させる制御を
行った製造(以下、第5製造という)とを行った。
【0037】前記第4製造では、ライン速度が高速であ
るため、押さえローラ機の動作に遅れが生じ、コイルの
尾端からの解束が生じた。また、押さえローラには、ポ
リウレタンゴムをライニングしていたが、コイルが加工
熱により約200 ℃になっていたため、押さえローラが溶
損した。前記第5製造では、コイルの尾端からの解束が
防がれ、コイルの準整列巻きが保たれ、また、同様の製
造を多数回行ってもコイルの尾端からの解束は生じず、
さらに、前述の如き押さえローラの溶損を回避すること
ができた。
【0038】
【発明の効果】以上詳述した如く、第1発明の細径線材
の製造方法では、圧延ラインにおける所定位置を線材の
尾端が通過することを検出し、この検出の後に押さえロ
ーラによって、前記巻取機の細径線材のコイルを押圧す
るため、圧延終了によって前記コイルが細径線材の尾端
から解束を行う前に、前記コイルの細径線材の尾端から
の解束が抑止できる。
【0039】第2発明の細径線材の製造方法は、圧延ラ
インの速度が比較的低速の場合に有効であり、圧延ライ
ンの所定位置を線材の尾端が通過するタイミングを検出
することによって、圧延終了に関連するタイミングを認
識した後、圧延ライン速度が所定速度まで減速された後
に、押さえローラによって、前記巻取機の細径線材のコ
イルを押圧するため、圧延終了によって前記コイルが細
径線材の尾端から解束を行う前に、前記コイルの細径線
材の尾端からの解束が抑止でき、また、押さえローラに
よる巻取機の細径線材のコイルの押圧は、圧延ライン速
度が所定速度まで減速された後に行われるため、押さえ
ローラと、コイルとの無用な摩耗が抑制できる。
【0040】第3発明の細径線材の製造方法は、圧延ラ
インの速度が比較的高速の場合に有効であり、巻戻機の
線材のコイルの径が所定値以下になるタイミングを検出
することによって、圧延終了に関連するタイミングを認
識した後、圧延ライン速度が所定速度まで減速された後
に、押さえローラによって、巻取機の細径線材のコイル
を押圧するため、圧延終了によって前記コイルが細径線
材の尾端から解束を行う前に、前記コイルの細径線材の
尾端からの解束が抑止でき、また、押さえローラによる
巻取機の細径線材のコイルの押圧は、圧延ライン速度が
所定速度まで減速された後に行われるため、押さえロー
ラと、コイルとの無用な摩耗が抑制できる。
【0041】第4発明の細径線材の製造装置では、圧延
終了時に押さえローラが、巻取機の細径線材のコイルを
押圧するため、巻取機の細径線材のコイルの尾端からの
解束を抑止することができる。
【0042】このように本発明は優れた効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の細径線材製造方法を説明するための細径
線材製造装置の模式的側面図である。
【図2】本発明に係る細径線材の製造装置の模式的平面
図である。
【図3】本発明に係る細径線材の製造装置の模式的側面
図である。
【図4】押さえローラ機の構成を示す押さえローラ機近
傍の一部破断拡大平面図である。
【図5】押さえローラ機の構成を示す押さえローラ機近
傍の一部破断拡大側面図である。
【図6】細径線材の製造装置の制御系の一部を示すブロ
ック図である。
【図7】尾端処理制御の手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】尾端処理における圧延速度の変化を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 横型巻戻機 2 縦型巻戻機 4 連続圧延機 6 巻取機 7 押さえローラ機 72 押さえローラ 100 制御部 C2 コイル S1 第1光電センサ S2 第2光電センサ W 線材 SW 細径線材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯尾 逸史 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重 機械工業株式会社内 (72)発明者 越智 重治 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重 機械工業株式会社内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル状に巻いた線材を巻戻す巻戻機か
    ら巻戻された線材を、連続圧延機の連続圧延によってよ
    り小径の細径線材とし、該細径線材を巻取機にコイル状
    に巻取る圧延ラインにて細径線材を製造する方法におい
    て、 前記圧延ラインにおける所定位置を前記線材の尾端が通
    過することを検出し、この検出の後に押さえローラによ
    って、前記巻取機の細径線材のコイルを外周側から押圧
    することを特徴とする細径線材の製造方法。
  2. 【請求項2】 コイル状に巻いた線材を巻戻す巻戻機か
    ら巻戻された線材を、連続圧延機の連続圧延によってよ
    り小径の細径線材とし、該細径線材を巻取機にコイル状
    に巻取る圧延ラインにて細径線材を製造する方法におい
    て、 前記圧延ラインの所定位置を前記線材の尾端が通過する
    タイミングを検出し、このタイミングで所定の減速率で
    の圧延ライン速度の減速を開始し、前記圧延ライン速度
    が所定速度まで減速された後に、押さえローラによっ
    て、前記巻取機の細径線材のコイルを外周側から押圧す
    ることを特徴とする細径線材の製造方法。
  3. 【請求項3】 コイル状に巻いた線材を巻戻す巻戻機か
    ら巻戻された線材を、連続圧延機の連続圧延によってよ
    り小径の細径線材とし、該細径線材を巻取機にコイル状
    に巻取る圧延ラインにて細径線材を製造する方法におい
    て、 前記巻戻機の線材のコイルの径が所定値以下になるタイ
    ミングを検出し、このタイミングで所定の減速率での圧
    延ライン速度の減速を開始し、前記圧延ライン速度が所
    定速度まで減速された後に、押さえローラによって、前
    記巻取機の細径線材のコイルを外周側から押圧すること
    を特徴とする細径線材の製造方法。
  4. 【請求項4】 コイル状に巻いた線材を巻戻す巻戻機
    と、該巻戻機から巻戻された線材を連続圧延によってよ
    り小径の細径線材とする連続圧延機と、該連続圧延機に
    て圧延された細径線材をコイル状に巻取る巻取機とによ
    って構成される圧延ラインを備えた細径線材の製造装置
    において、 前記巻取機に巻取られた細径線材のコイルに対して、外
    周側から押圧する押さえローラと、 前記圧延ラインにおける所定位置を前記線材の尾端が通
    過することを検出する手段と、 該手段の検出の後に前記押さえローラを動作させる手段
    とを具備することを特徴とする細径線材の製造装置。
JP32142891A 1991-06-21 1991-11-08 細径線材の製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP2676287B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32142891A JP2676287B2 (ja) 1991-11-08 1991-11-08 細径線材の製造方法及び装置
AU18250/92A AU643143B2 (en) 1991-06-21 1992-06-15 A method of and an apparatus for producing wire
EP92110314A EP0519470B1 (en) 1991-06-21 1992-06-18 A method of and an apparatus for producing wire
DE69229896T DE69229896T2 (de) 1991-06-21 1992-06-18 Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen von Draht
CA002071720A CA2071720C (en) 1991-06-21 1992-06-19 Method of and an apparatus for producing wire
US08/440,498 US5673584A (en) 1991-06-21 1995-05-15 Method of and an apparatus for producing wire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32142891A JP2676287B2 (ja) 1991-11-08 1991-11-08 細径線材の製造方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05131216A JPH05131216A (ja) 1993-05-28
JP2676287B2 true JP2676287B2 (ja) 1997-11-12

Family

ID=18132442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32142891A Expired - Fee Related JP2676287B2 (ja) 1991-06-21 1991-11-08 細径線材の製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2676287B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6113600B2 (ja) * 2013-07-25 2017-04-12 株式会社ジェイテクト フィラメントワインディング方法及びフィラメントワインディング装置
JPWO2023047513A1 (ja) * 2021-09-24 2023-03-30

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05131216A (ja) 1993-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080165351A1 (en) Detection Circuit
JPH11342402A (ja) 冷間圧延設備
CA2071720C (en) Method of and an apparatus for producing wire
JP2676287B2 (ja) 細径線材の製造方法及び装置
CN114178343B (zh) 一种薄带钢带头卷取褶皱的控制方法
JPH08215750A (ja) ダウンコイラのユニットローラ装置
CA2323595A1 (en) Method and apparatus to tension hot strip during coiling
JP2003025015A (ja) 鋼帯の巻取り方法
JP3390662B2 (ja) コイラの巻取り方法及び巻取り制御装置
JP2650549B2 (ja) 鋼ストリップの巻取り方法
JP3537101B2 (ja) 金属帯の圧延方法および装置
JP3321786B2 (ja) コイラー
JP2721716B2 (ja) 可逆式冷間圧延方法および設備
CN116921452A (zh) 一种两段式卷取张力控制方法
JPS6114003A (ja) 連続熱間圧延ダウンコイラ切換方法
JPH1058032A (ja) 熱間圧延巻取装置における抜取異常処置方法
JPH08174063A (ja) 鋼帯のセンタリング制御方法
CN114618882A (zh) 一种冷轧带钢生产机组及生产工艺
CN112139258A (zh) 一种热轧卷取机的侧导板的控制方法
CN116586439A (zh) 一种热轧薄规格带钢卷取机助卷辊控制方法
CN117983660A (zh) 轧制设备、带钢轧后卷取系统及带钢轧后卷取方法
CN114433639A (zh) 一种在csp产线能减少极薄带钢飞翘的生产方法
JPS62110816A (ja) コイル状鋼板の巻戻し方法
JP2003260515A (ja) 金属帯の巻取り方法及び巻取り装置
JPH09174130A (ja) ピンチロールの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 12

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees