JP2676202B2 - 乾燥剤 - Google Patents

乾燥剤

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宏 萩原
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は軽焼マグネシアと塩化マグネシウムを混合し
てなる乾燥剤に関する。 〔従来技術の解決すべき問題点〕 従来塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の吸湿、潮
解性を有する塩類は単位重量あたりの吸湿量(吸湿容
量)が大きい乾燥剤として有効であることが知られてい
る。しかしシリカゲル、ゼオライト等の乾燥剤と異な
り、これらは自ら吸湿して得た結晶水に溶け、まず飽和
水溶液となり、さらに雰囲気中の水蒸気と平衡に達する
まで吸湿し続け、希薄溶液になろうとする潮解性の為、
その乾燥剤の用途が限定されてしまう。 さらにこうした塩類を保水剤に担持させた乾燥剤、例
えばバーミキュライト、パーライト、天然ゼオライト等
の鉱物質保水剤、あるいは高吸水性ポリマー等にこうし
た塩類を水溶液状態で含浸させ、更に乾燥して担持させ
た様な乾燥剤では塩類の担持量が十分ではなく、期待さ
れるほどの吸湿容量が得られなかったり、塩類の担持力
が弱く、乾燥剤が吸湿により膨潤し、ハンドリング性が
著しく悪くなったり、潮解した水溶液が外力が加わった
場合等、外部へ漏出したりする現象が認められたりす
る。 またこうした乾燥剤を透湿遮水フィルム製の袋等で包
装しても、乾燥剤の吸湿、潮解による流動化を抑制しな
ければ包装の破損による潮解液の漏出等の危険を常に伴
っており、必ずしも問題の完全な解決には至っておら
ず、更に特殊な透湿遮水フィルムを使用すると言うこと
で付加される経済的な問題も生じてしまう。 〔発明の目的〕 本発明の目的は吸湿、潮解性を有する塩類の大きな吸
湿容量を生かしつつ、潮解による乾燥剤の膨潤、液相分
離、流動化と言った問題点を解消し、吸湿容量が大き
く、しかも安全性及びハンドリング性に優れた乾燥剤を
提供することである。 そしてそのポイントは吸湿、潮解性を有する塩化マグ
ネシウムと活性のあるマグネシアを含有させ、さらに硫
酸塩を加えて混合し、そこで生成する酸化マグネシウム
と塩化マグネシウムの複塩であるマグネシウムオキシク
ロライドの水和、硬化作用を利用することにある。 〔問題点を解決するための手段、作用〕 発明者らは吸湿、潮解性を有する塩化マグネシウムの
大きな吸湿容量を生かし、かつ潮解による諸問題を解決
すべき方法を鋭意検討した結果、酸化マグネシウムと塩
化マグネシウムの複塩であるマグネシウムオキシクロラ
イドが水和して、硬化する性質を利用すると吸湿容量が
大で潮解性による乾燥剤の膨潤,液相分離、流動化を防
止し、さらに硫酸塩を加えて混合し安全性とハンドリン
グ性に優れた特性を持つ乾燥剤が得られることを知見し
て本発明を完成した。 塩化マグネシウムの持つ吸湿と潮解と言う二つの特性
による乾燥作用と潮解性による溶液化現象は表裏一体の
ものであり、潮解性の問題は潮解に伴って必ず分離され
る液相を何らかの方法により安定的に保持し、乾燥剤の
膨潤、液相分離、流動化を防ぐことにより解消せざるを
得ない。 ここで、この分離液相をより安定的に保持する為に
は、塩化マグネシウムの潮解と同時に、マグネシウムオ
キシクロライドを生成させると効果的である。 本発明によれば、塩化マグネシウムと活性のあるマグ
ネシアを混合し、乾燥剤とすると塩化マグネシウムの吸
湿、潮解により生成する分離液相はマグネシアと共にマ
グネシウムオキシクロライドが生成し水和固化して更に
生成する液相を担持する。この時、マグネシウムオキシ
クロライドが水和、硬化により流動のない安定的な保水
状態を保つことを利用し、潮解による液相漏出の問題を
解決するのである。 使用するマグネシアとしては反応性に富む活性のある
もの、例えば水酸化マグネシウムを350℃以上1000℃以
下あるいは、炭酸マグネシウムを600℃以上1000℃以下
で焼成したもの、更に望ましくは完全に焼成物をマグネ
シアとし、かつより反応性が高くなる水酸化マグネシウ
ムで700℃以上900℃以下、炭酸マグネシウムで800℃以
上900℃以下で焼成したものとする。また、それぞれの
焼成温度については、下限温度以下の場合、炭酸マグネ
シウム、水酸化マグネシウムが残存し、マグネシアの生
成が不十分であったりあるいは認められなかったりし、
1000℃以上の場合マグネシアの結晶化が進行し、緻密な
ものとなり反応性が乏しくなり、乾燥剤とした時固化反
応が遅延したり、固化しなかったりする。 塩化マグネシウムとマグネシアを混合する際、その場
合比率については、マグネシウムオキシクロライドの組
成比、粒子間の保持水量等より判断して、マグネシア/
塩化マグネシウムのモル比率で1〜15の範囲が望まし
く、更に望ましくは3〜5の範囲である。モル比率が1
以下又は15以上では潮解による液相を完全に保持する為
のマグネシウムオキシクロライドの結晶水として固定す
る水分量が低下する。それゆえに1以下の場合、安定的
に保持可能な水分量以上の潮解液が生成してしまい、乾
燥剤として問題が生じるし、15以上の場合吸湿能力、つ
まり吸湿率が著しく低下してしまう。モル比率3〜5で
ある場合、安定的に保持可能な水分量が多く、吸湿率が
大きくなっても流動化を妨げることが可能である。 また、ここで用いるマグネシアの平均粒子径は望まし
くは1μm以上10mm以下である。平均粒子径が1μm以
下である場合、吸湿により固化が急速に進行し、固化以
後の吸湿速度が低下してしまう。また10mm以上である場
合、混合に際して塩化マグネシウムが部分的に分離する
恐れがあり、その状態を防止する意味でもマグネシア粒
子表面に塩化マグネシウムを均一に付着させる様な何ら
かの工夫が必要となり、いずれの場合も非常に不経済で
ある。吸湿速度、固化速度より判断すると更に望ましく
は平均粒子径10μm以上5mm以下が適当である。 塩化マグネシウムについては、いかなる結晶水を有す
るものも用いることができるが、高吸湿容量の乾燥剤を
得るためには、無水塩を用いることが望ましい。 又、軽焼マグネシアと混合が可能であれば、塩化マグ
ネシウムはいかなる粒子形状、粒子径のものも用いるこ
とができる。一般に粒子径の小さいもの程、吸湿速度が
大きな乾燥剤となる。固化の状況は、塩化マグネシウム
の差異による影響が小さい。 本発明によれば、このように塩化マグネシウムと酸化
マグネシウムを混合し、軽焼マグネシアと塩化マグネシ
ウムの含有モル比率を、軽焼マグネシア/塩化マグネシ
ウムで1〜15の範囲とし、軽焼マグネシア粒子の平均粒
径を1μm以上10mm以下とし、添加剤として硫酸マグネ
シウム及び/又は、硫酸水素マグネシウムを含有させる
ことにより、マグネシウムオキシクロライドの生成にお
ける水和、硬化作用を最大限利用して、前記のような潮
解の問題を解決した上で更にマグネシウムの硫酸塩を添
加することにより乾燥剤としてより安全性の高い、ハン
ドリング性の容易なものとなる。例えばマグネシアに対
して、塩化マグネシウムのみを混合した場合、硬化後表
面にアセをかいたりして、金属を腐食させる危険がある
が、硫酸塩等の他の塩類を混合させることにより乾燥剤
表層部の水分に内部より潮解性塩類がしみ出して固化し
た乾燥剤の表面で、潮解性塩類の濃厚溶液ができ、さら
にその溶液が希薄溶液になろうとする潮解性により、表
面上が著しく湿ったり、水滴が生じたりする発汗現象を
抑制し、防錆効果を増すとともに安全性、ハンドリング
性が向上する。又、マグネシウムオキシクロライドは硬
化後の強度が大きく、衝撃等による傷を著しくきらう様
な被乾燥物に対しての使用には注意が必要である。そこ
で保水性を有する木材(特にオガクズ)、珪藻土、バー
ミキュライト、ピートモス、ホルマイト系鉱物等を混合
すると硬化後も弾力性に富み、更には軽量性を備えたハ
ンドリング性に優れた乾燥剤となる。 以上、本発明により得られた乾燥剤は、従来の潮解性
塩類を用いた乾燥剤とは異なり、潮解性に伴う諸問題が
解消している上に安全性、ハンドリング性が著しく向上
しているので、従来品に使われていた様な高価な透湿遮
水フィルムを用いる必要がなく、安価な透湿シートと積
層するか、或いは、透湿シートで単に包装するのみで良
く、廉価で高吸湿容量の、しかもハンドリング性の良い
安全性の高い高性能乾燥剤である。 以下の実施例及び比較例によって本発明を更に具体的
に説明する。 実施例 水酸化マグネシウムを800℃で焼成して得たマグネシ
ア粒(平均粒径1mm)と無水塩化マグネシウム(粉末)
をマグネシア/塩化マグネシウムのモル比率で4となる
ように混合し、さらにこれに3重量パーセントの硫酸マ
グネシウムを添加して乾燥剤とする。 本乾燥剤を市販の透湿性合成紙(ユニセル)製の袋に
充填し製品とした。本乾燥剤を50℃−90%RHで吸湿率18
0%の状態まで吸湿させた時点で乾燥剤の状態は完全に
固結しており、潮解液の漏出、発汗現象等は認められな
かった。 比 較 例 バーミキュライトをそれと等量の塩化マグネシウムを
含む塩化マグネシウム水溶液に含浸させ、200℃で乾燥
させる。これを市販の透湿性合成紙(ユニセル)製の袋
に充填し、乾燥剤とした。 本乾燥剤を25℃−90%RH条件下で吸湿させたところ、
4日後の吸湿率が100%に到達すると潮解液の分離によ
る漏水が確認され、7日後の吸湿率が140%に達した時
点に於いては乾燥剤が完全に溶液化し、袋からの液もれ
が著しく乾燥剤としての使用に耐え得る状態ではなくな
っていた。 〔発明の効果〕 本発明により、吸湿容量が大きく、潮解現象による潮
解液相の分離、さらには乾燥剤の流動化に認められない
ハンドリング性に優れた安全性の高い乾燥剤が得られ
た。この乾燥剤は吸湿容量が大きい為、その使用量が少
なくてすみ、潮解性による問題の心配がなく、更にハン
ドリング性の良い、使いやすいもので、従来使用に際し
懸念のあった食品、精密機械等の梱包輸送と言った分野
にも使用できる用途限定のないものとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高砂 宏 東京都江東区豊洲1丁目1番7号 小野 田セメント株式会社セラミックス研究所 内 (56)参考文献 特開 昭62−106821(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.軽焼マグネシアと塩化マグネシウムを含有する乾燥
    剤において、軽焼マグネシアと塩化マグネシウムの含有
    モル比率を、軽焼マグネシア/塩化マグネシウムで1〜
    15の範囲とし、軽焼マグネシア粒子の平均粒径を1μm
    以上10mm以下とし、添加剤として硫酸マグネシウム及び
    /又は、硫酸水素マグネシウムを含有させることを特徴
    とする乾燥剤。
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