JP2676084B2 - 多層回路板の基準穴穿孔方法およびその装置 - Google Patents
多層回路板の基準穴穿孔方法およびその装置Info
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- JP2676084B2 JP2676084B2 JP6872288A JP6872288A JP2676084B2 JP 2676084 B2 JP2676084 B2 JP 2676084B2 JP 6872288 A JP6872288 A JP 6872288A JP 6872288 A JP6872288 A JP 6872288A JP 2676084 B2 JP2676084 B2 JP 2676084B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、プリント配線基板の加工法、特に多層印刷
配線板内層回路の端子板や基準位置表示パターンのよう
に絶縁体中に埋設された金属部材の検出法に関する。
配線板内層回路の端子板や基準位置表示パターンのよう
に絶縁体中に埋設された金属部材の検出法に関する。
(従来の技術) 多層プリント配線板の製造工程においては、たとえば
4層の多層プリント配線板の場合、第4図(a)、
(b)に示すように、外層銅箔31a、31dとパターン状に
形成された内層銅箔31b、31cとがそれぞれ絶縁基材32
a、32b、32cを介して積層された銅張積層板33に、穴あ
け、めっきおよび外層銅箔31a、31dへのパターン形成等
の処理が施される。この穴あけ、外層銅箔へのパターン
形成等の処理は、内層銅箔31b、31cのパターンに対して
正確に相対的位置関係を維持して行われる必要があり、
そのためこれらの処理に先立って銅張積層板33に加工基
準穴35を設けることが行われている。
4層の多層プリント配線板の場合、第4図(a)、
(b)に示すように、外層銅箔31a、31dとパターン状に
形成された内層銅箔31b、31cとがそれぞれ絶縁基材32
a、32b、32cを介して積層された銅張積層板33に、穴あ
け、めっきおよび外層銅箔31a、31dへのパターン形成等
の処理が施される。この穴あけ、外層銅箔へのパターン
形成等の処理は、内層銅箔31b、31cのパターンに対して
正確に相対的位置関係を維持して行われる必要があり、
そのためこれらの処理に先立って銅張積層板33に加工基
準穴35を設けることが行われている。
加工基準穴35の穿孔は、通常次に示す2回の工程で行
われる。
われる。
(イ)加工基準穴より幾分大きい直径の座ぐり用カッタ
ー(後述)により予め内層銅箔31bにつけられた、基準
位置パターン35の加工基準マーク34の位置の付近に、第
5図(a)、(b)に示すように加工基準マーク34が露
出するまで座ぐり加工を施す。
ー(後述)により予め内層銅箔31bにつけられた、基準
位置パターン35の加工基準マーク34の位置の付近に、第
5図(a)、(b)に示すように加工基準マーク34が露
出するまで座ぐり加工を施す。
(ロ)次に露出した加工基準マーク34を目視して第6図
(a)、(b)に示すように、全体を貫通して加工基準
穴36を穿孔する。
(a)、(b)に示すように、全体を貫通して加工基準
穴36を穿孔する。
ところでこの座ぐり工程においては、カッターが銅箔
31bに達したときカッターの下降を停止させる必要があ
るが、一般に銅張積層板は加熱プレス成形により得られ
るので厚さにばらつきがあって、座ぐり深さが一定しな
いためこのようなカッターの上下動を完全に自動化する
ことが難しく、この座ぐり作業は穿孔作業を行いながら
カッターが銅箔に到達したことを電気的に検知する方法
で行われている。
31bに達したときカッターの下降を停止させる必要があ
るが、一般に銅張積層板は加熱プレス成形により得られ
るので厚さにばらつきがあって、座ぐり深さが一定しな
いためこのようなカッターの上下動を完全に自動化する
ことが難しく、この座ぐり作業は穿孔作業を行いながら
カッターが銅箔に到達したことを電気的に検知する方法
で行われている。
このような電気検知方法としては、特開昭58−33896
号公報、特開昭62−39239号公報に開示されている方法
が公知である。
号公報、特開昭62−39239号公報に開示されている方法
が公知である。
前者の方法について第7図を用いて説明する。
内部に内層回路31bを有する銅張積層板33の基準位置
パターン35の加工基準マーク34の真上にエンドミル等の
回転する切削工具41がくるようにしておく。エンドミル
41は絶縁層42により電気的に2つの部分に分かれており
各々をA、Bとする。さらにこのエンドミル41は絶縁筒
43を介してスリップリング44が2個はめられており、各
スリップリング44はエンドミル41のAあるいはBと導通
させられており、さらに接触子44により導通検知器46に
も導通させられている。さらにエンドミル41の刃先47の
幅CあるいはDはC≠Dとなるようにしておく。
パターン35の加工基準マーク34の真上にエンドミル等の
回転する切削工具41がくるようにしておく。エンドミル
41は絶縁層42により電気的に2つの部分に分かれており
各々をA、Bとする。さらにこのエンドミル41は絶縁筒
43を介してスリップリング44が2個はめられており、各
スリップリング44はエンドミル41のAあるいはBと導通
させられており、さらに接触子44により導通検知器46に
も導通させられている。さらにエンドミル41の刃先47の
幅CあるいはDはC≠Dとなるようにしておく。
このような状態の下でエンドミル41を回転させつつ下
降させる。エンドミル41の刃先47が外層銅箔31aと接触
したとき導通検知器46により導通が認められるが外層銅
箔31aを貫通したのちはC≠Dのため刃先47が基準位置
パターン35に達するまで導通がなくなる。刃先47が基準
位置パターン35に達しこれと接触したとき再び導通検知
器46に導通が認められるので、このときエンドミル41の
降下を停止し、座ぐりを完了させる。
降させる。エンドミル41の刃先47が外層銅箔31aと接触
したとき導通検知器46により導通が認められるが外層銅
箔31aを貫通したのちはC≠Dのため刃先47が基準位置
パターン35に達するまで導通がなくなる。刃先47が基準
位置パターン35に達しこれと接触したとき再び導通検知
器46に導通が認められるので、このときエンドミル41の
降下を停止し、座ぐりを完了させる。
後者の方法、すなわち特開昭62−39239号公報では、
絶縁層付きエンドミル41の代わりに第8図(a)に示す
ような半円状の部分51a、51bを絶縁層52を介して接合さ
せた先端平坦な構造の切削カッター50を使用する。
絶縁層付きエンドミル41の代わりに第8図(a)に示す
ような半円状の部分51a、51bを絶縁層52を介して接合さ
せた先端平坦な構造の切削カッター50を使用する。
前記切削カッター50は、刃先54が外層銅箔31aと接触
したときに導通が得られるがその後の穿孔作業中は外層
銅箔31aを介して51aと51bに導通するのでこれを防止す
るため、第8図(b)に示すように外周に電気絶縁性の
セラミックによる溶射被膜53が形成されている。
したときに導通が得られるがその後の穿孔作業中は外層
銅箔31aを介して51aと51bに導通するのでこれを防止す
るため、第8図(b)に示すように外周に電気絶縁性の
セラミックによる溶射被膜53が形成されている。
(発明が解決しようとする課題) これら公知の方法は、切削工具自体を絶縁層を介して
二分し、これを接触検知用の電極として、回転切削中に
内層回路の基準位置パターンにより接触導通することを
検出するものである。
二分し、これを接触検知用の電極として、回転切削中に
内層回路の基準位置パターンにより接触導通することを
検出するものである。
ところが切削工具は穿孔・切削加工中に強力な回転力
が加わること、絶縁層に異物が含まれているときは強い
衝撃力を受けること、加工中の摩擦発熱による温度上昇
を生じること等の苛酷な条件の下で使用されるため、こ
のような複合構造の切削工具は機械的強度が弱く破損し
やすい根本的な欠点を有する。特に金属部材をセラミッ
ク系絶縁材で接合したものは衝撃に弱く、またカッター
外周部に絶縁性の溶射被膜を設けたものは加工の度に摩
耗消滅するため絶縁能力を長期にわたり維持することが
できない。
が加わること、絶縁層に異物が含まれているときは強い
衝撃力を受けること、加工中の摩擦発熱による温度上昇
を生じること等の苛酷な条件の下で使用されるため、こ
のような複合構造の切削工具は機械的強度が弱く破損し
やすい根本的な欠点を有する。特に金属部材をセラミッ
ク系絶縁材で接合したものは衝撃に弱く、またカッター
外周部に絶縁性の溶射被膜を設けたものは加工の度に摩
耗消滅するため絶縁能力を長期にわたり維持することが
できない。
本発明は、このような従来の導通検出部を持つ切削加
工による多層回路板の基準孔穿孔方法を改善した新規な
穿孔方法を提供することを目的とするものである。
工による多層回路板の基準孔穿孔方法を改善した新規な
穿孔方法を提供することを目的とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の多層回路板の基準穴穿孔方法は、内部に内層
回路および前記内層回路の基準位置パターンを有する多
層銅張積層板をその表面から回転する切削工具で切削
し、前記基準位置パターンを露出する際に前記基準位置
パターンの存在を電気的導通により検出し、その後、前
記基準位置パターンに対して基準穴を穿孔する多層回路
板の基準穴穿孔方法において、回転する切削工具と、前
記工具と先端が同一平面上か、あるいはこれより僅かに
突出するよう配置された1個または複数個の接触電極を
1組のセットとし、前記セットの軸を中心として公転さ
せて穿孔を行い、前記切削工具の先端刃先が基準位置パ
ターンに到達したとき切削工具と接触電極、あるいは接
触電極同志間が前記パターンを介して電気的導通するこ
とを検知し回転切削を中止することを特徴とする。
回路および前記内層回路の基準位置パターンを有する多
層銅張積層板をその表面から回転する切削工具で切削
し、前記基準位置パターンを露出する際に前記基準位置
パターンの存在を電気的導通により検出し、その後、前
記基準位置パターンに対して基準穴を穿孔する多層回路
板の基準穴穿孔方法において、回転する切削工具と、前
記工具と先端が同一平面上か、あるいはこれより僅かに
突出するよう配置された1個または複数個の接触電極を
1組のセットとし、前記セットの軸を中心として公転さ
せて穿孔を行い、前記切削工具の先端刃先が基準位置パ
ターンに到達したとき切削工具と接触電極、あるいは接
触電極同志間が前記パターンを介して電気的導通するこ
とを検知し回転切削を中止することを特徴とする。
また、本発明の多層回路板の基準穴穿孔装置は、公転
軸に取着されて自転しつつ前記公転軸の回りを公転して
多層回路板を切削する回転切削工具と、前記公転軸と、
前記回転切削工具の先端と同一軌跡をたどって公転する
よう取着された接触電極と前記公転軸及び前記回転切削
工具を駆動する駆動装置と、多層回路板内に配設された
基準位置パターンに回転切削工具の先端が到達した際に
この基準位置パターンを介して回転切削工具の先端と接
触電極とが電気的に導通したことを検知して前記駆動装
置を停止させる制御装置とを備えたことを特徴とする。
軸に取着されて自転しつつ前記公転軸の回りを公転して
多層回路板を切削する回転切削工具と、前記公転軸と、
前記回転切削工具の先端と同一軌跡をたどって公転する
よう取着された接触電極と前記公転軸及び前記回転切削
工具を駆動する駆動装置と、多層回路板内に配設された
基準位置パターンに回転切削工具の先端が到達した際に
この基準位置パターンを介して回転切削工具の先端と接
触電極とが電気的に導通したことを検知して前記駆動装
置を停止させる制御装置とを備えたことを特徴とする。
(作用) このように構成された本発明に係る多層回路板の基準
穴穿孔方法においては、回転する切削工具と、前記工具
と先端が同一平面上か、あるいはこれより僅かに突出す
るよう配置された1個または複数個の接触電極を1組の
セットとし、前記セットの軸を中心として公転させて穿
孔を行い、前記切削工具の先端刃先が基準位置パターン
に到達したとき切削工具と接触電極、あるいは複数電極
の場合は接触電極同志間が前記パターンを介して電気的
導通することを検知し回転切削を中止するようにされて
いるので、回転する切削工具としては通常のカッター、
エンドミルを用いて切削加工が可能であり、切削工具自
体の破損、摩耗による加工不良、コストアップを伴うこ
とがない。
穴穿孔方法においては、回転する切削工具と、前記工具
と先端が同一平面上か、あるいはこれより僅かに突出す
るよう配置された1個または複数個の接触電極を1組の
セットとし、前記セットの軸を中心として公転させて穿
孔を行い、前記切削工具の先端刃先が基準位置パターン
に到達したとき切削工具と接触電極、あるいは複数電極
の場合は接触電極同志間が前記パターンを介して電気的
導通することを検知し回転切削を中止するようにされて
いるので、回転する切削工具としては通常のカッター、
エンドミルを用いて切削加工が可能であり、切削工具自
体の破損、摩耗による加工不良、コストアップを伴うこ
とがない。
(実施例) 以下、本発明に係る多層回路板の基準穴穿孔方法およ
び装置の実施例を図面を参照して説明する。
び装置の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の原理を示す一部断面側面図、第2図
は本発明における切削工具と接触電極との位置関係を示
す説明図、第3図は本発明を実施する装置を示す側面図
である。
は本発明における切削工具と接触電極との位置関係を示
す説明図、第3図は本発明を実施する装置を示す側面図
である。
内部に内層回路2bを有する銅張積層板1の基準位置パ
ターン4の真上にエンドミル5と接触電極6からなるセ
ットがくるように配置する。
ターン4の真上にエンドミル5と接触電極6からなるセ
ットがくるように配置する。
エンドミル5と接触電極6の位置関係および運動範囲
は第2図に示すとおりである。
は第2図に示すとおりである。
エンドミル5は0′を中心として回転するが同時に
0′はセットの回転中心0の回りを回転させられる。す
なわち、エンドミル5は0を中心とした公転運動をす
る。ここで、エンドミル5の外周は仮想円7に内接して
いるので、実際にはこの仮想円7が切削加工される穴径
となる。また接触電極6はエンドミル5と相対する位置
におかれ0を中心として回転する。第1図においてエン
ドミル5は軸受8を介して絶縁性の円盤9に取付けら
れ、接触電極6もこの円盤9に固定されている。したが
ってエンドミル5と接触電極6からなる接触セット10は
回転軸0を中心として回転する。エンドミル5にはスリ
ップリング11が取付けられ、ここから接触子12、さらに
円盤9上の第2のスリップリング11′→接触子12′を介
して導線13が導通検知器14に接続されている。また接触
電極6からはスリップリング15、接触子16、導線17を介
し導通検知器14に接続されている。
0′はセットの回転中心0の回りを回転させられる。す
なわち、エンドミル5は0を中心とした公転運動をす
る。ここで、エンドミル5の外周は仮想円7に内接して
いるので、実際にはこの仮想円7が切削加工される穴径
となる。また接触電極6はエンドミル5と相対する位置
におかれ0を中心として回転する。第1図においてエン
ドミル5は軸受8を介して絶縁性の円盤9に取付けら
れ、接触電極6もこの円盤9に固定されている。したが
ってエンドミル5と接触電極6からなる接触セット10は
回転軸0を中心として回転する。エンドミル5にはスリ
ップリング11が取付けられ、ここから接触子12、さらに
円盤9上の第2のスリップリング11′→接触子12′を介
して導線13が導通検知器14に接続されている。また接触
電極6からはスリップリング15、接触子16、導線17を介
し導通検知器14に接続されている。
エンドミル5、接触電極6を回転下降させてゆくと、
まず外層の銅箔2aに両者が接触し導通を生じるが、これ
を過ぎて穿孔を続けるとしばらくは導通がなくなる。基
準位置パターン4に両者が到達すると導通を生じ、導通
検知器14がこれを検知してエンドミル5の切削を終了さ
せる。
まず外層の銅箔2aに両者が接触し導通を生じるが、これ
を過ぎて穿孔を続けるとしばらくは導通がなくなる。基
準位置パターン4に両者が到達すると導通を生じ、導通
検知器14がこれを検知してエンドミル5の切削を終了さ
せる。
第3図を用いて本発明を実施する装置を説明する。
図においてエンドミル5と接触電極6を含む切削ユニ
ット10はドリルユニット18を構成し、前記ドリルユニッ
ト18はアーム19の一端に取付けられ上下用モータ20によ
り昇降される。前記ドリルユニット18において、切削セ
ットのエンドミル5はプーリ21、23、Vベルト22を介し
エンドミル回転用モータ24により回転され、切削セット
10は公転用モータ25により回転される。導線13、17は導
通検知器14に接続されて、切削の進行による基準位置パ
ターン4との導通を検知して、モータ制御装置26により
ドリルユニット上下用モータ20、エンドミル回転用モー
タ24、公転用モータ25の回転をそれぞれON−OFFする。
ット10はドリルユニット18を構成し、前記ドリルユニッ
ト18はアーム19の一端に取付けられ上下用モータ20によ
り昇降される。前記ドリルユニット18において、切削セ
ットのエンドミル5はプーリ21、23、Vベルト22を介し
エンドミル回転用モータ24により回転され、切削セット
10は公転用モータ25により回転される。導線13、17は導
通検知器14に接続されて、切削の進行による基準位置パ
ターン4との導通を検知して、モータ制御装置26により
ドリルユニット上下用モータ20、エンドミル回転用モー
タ24、公転用モータ25の回転をそれぞれON−OFFする。
接触電極6の先端にはスプリング入りスリーブ(slee
ve)27が取付けられ、エンドミル5の先端の接触する平
面より僅かに上下に弾性的に可動になるよう構成されて
いる。
ve)27が取付けられ、エンドミル5の先端の接触する平
面より僅かに上下に弾性的に可動になるよう構成されて
いる。
即ち、第3図に示したように、接触電極6の先端には
接触電極6の外径より僅かに大きい内径を有する筒状部
材、即ちスリーブ27が取り付けられており、図中接触電
極6の末端部はスリーブ27の陰になっている。そして、
このスリーブ27内には図示しないスプリングが図中上下
方向に伸縮する向きに配設され、このスプリングの図中
上側の端部が接触電極6の末端部に取り付けられてい
る。一方、スプリングの図中下側の端部は、接触電極の
先端部材6aと結合しており、この接触電極の先端部材6a
の外径はスリーブ27の内径より小さくなっている。
接触電極6の外径より僅かに大きい内径を有する筒状部
材、即ちスリーブ27が取り付けられており、図中接触電
極6の末端部はスリーブ27の陰になっている。そして、
このスリーブ27内には図示しないスプリングが図中上下
方向に伸縮する向きに配設され、このスプリングの図中
上側の端部が接触電極6の末端部に取り付けられてい
る。一方、スプリングの図中下側の端部は、接触電極の
先端部材6aと結合しており、この接触電極の先端部材6a
の外径はスリーブ27の内径より小さくなっている。
そのため、この接触電極の先端部材6aはスリーブ27の
図中下端から上下方向に出入り自在であり、スプリング
により図中下向きに付勢されており、図中上向きの力が
作用すると、接触電極の先端部材6aは図中上方に弾性的
に移動し、そのような力が作用しなくなると図中下方に
移動するような構造になっている。
図中下端から上下方向に出入り自在であり、スプリング
により図中下向きに付勢されており、図中上向きの力が
作用すると、接触電極の先端部材6aは図中上方に弾性的
に移動し、そのような力が作用しなくなると図中下方に
移動するような構造になっている。
このように構成したことにより、エンドミルの摩耗に
対応することができる。即ち、エンドミル5は使用とと
もに摩耗するため、その軸方向の寸法、即ち図中上下方
向の寸法が短くなる。そして接触電極6より短くなる
と、エンドミル5の先端と接触電極とは同一平面内を運
動しなくなり、エンドミル5の先端が描く軌跡よりも図
中下側に位置する平面内を運動することになる。この状
態で装置を作動させて多層基板の穿孔作業を行なうと、
エンドミル5の先端よりも常に接触電極6が先行し、エ
ンドミル5で切削していない部分に強く押圧されるた
め、接触電極6が激しく摩耗したり破損しやすくなり、
装置の寿命を著しく短縮する。
対応することができる。即ち、エンドミル5は使用とと
もに摩耗するため、その軸方向の寸法、即ち図中上下方
向の寸法が短くなる。そして接触電極6より短くなる
と、エンドミル5の先端と接触電極とは同一平面内を運
動しなくなり、エンドミル5の先端が描く軌跡よりも図
中下側に位置する平面内を運動することになる。この状
態で装置を作動させて多層基板の穿孔作業を行なうと、
エンドミル5の先端よりも常に接触電極6が先行し、エ
ンドミル5で切削していない部分に強く押圧されるた
め、接触電極6が激しく摩耗したり破損しやすくなり、
装置の寿命を著しく短縮する。
しかし、上記のように接触電極の先端を弾性的に移動
できる構造にすると、エンドミルが摩耗して接触電極よ
りも短くなっても、両者の寸法差を前記スプリングが収
縮して吸収するため、接触電極の先端に作用する押圧力
は僅かなものに抑えられ、その結果、接触電極の摩耗や
破損が防止され、装置寿命の短縮が免れる。
できる構造にすると、エンドミルが摩耗して接触電極よ
りも短くなっても、両者の寸法差を前記スプリングが収
縮して吸収するため、接触電極の先端に作用する押圧力
は僅かなものに抑えられ、その結果、接触電極の摩耗や
破損が防止され、装置寿命の短縮が免れる。
また、このような構成にしたことにより、基準位置パ
ターン露出時の基準位置パターンとの接触を確実にする
ことができる。即ち、上記のように摩耗してエンドミル
が短くなったり、多層基板を形成する材料中に異物が混
入している場合などのように、エンドミルの先端と接触
電極の先端とが同一平面上を運動するのが妨げられるよ
うな事態が起こった場合でも、接触電極の先端部材6aは
スプリングにより付勢されており、常にスリーブ27より
突出する方向に押圧されているため、切削中の孔の常に
底面に接触している。そのため、エンドミルの先端が基
準の深さに達し、基準位置パターンの一部が孔の底部に
現れ始めると、底部を押しつける方向に押圧された接触
電極の先端部材6aはすぐにこの基準位置パターンと接触
する。また、多層基板を形成する材料中に異物が混入し
ていたり、切削により生じた樹脂の粉末や破片など、接
触電極と基準位置パターンとの接触を妨害するものがあ
る場合でも、接触電極の先端部材6aは孔の底部に向かっ
て付勢されており、この先端部材6aは異物や樹脂の粉末
や破片を押しよけながら移動するので、基準位置パター
ンとの接触が確実に行われる。図示した位置において
は、、切削穿孔により生じた切削屑はエアーノズル28に
より吹飛ばされるとともに、飛散した切削屑は吸引ヘッ
ド29により吸引除去される。
ターン露出時の基準位置パターンとの接触を確実にする
ことができる。即ち、上記のように摩耗してエンドミル
が短くなったり、多層基板を形成する材料中に異物が混
入している場合などのように、エンドミルの先端と接触
電極の先端とが同一平面上を運動するのが妨げられるよ
うな事態が起こった場合でも、接触電極の先端部材6aは
スプリングにより付勢されており、常にスリーブ27より
突出する方向に押圧されているため、切削中の孔の常に
底面に接触している。そのため、エンドミルの先端が基
準の深さに達し、基準位置パターンの一部が孔の底部に
現れ始めると、底部を押しつける方向に押圧された接触
電極の先端部材6aはすぐにこの基準位置パターンと接触
する。また、多層基板を形成する材料中に異物が混入し
ていたり、切削により生じた樹脂の粉末や破片など、接
触電極と基準位置パターンとの接触を妨害するものがあ
る場合でも、接触電極の先端部材6aは孔の底部に向かっ
て付勢されており、この先端部材6aは異物や樹脂の粉末
や破片を押しよけながら移動するので、基準位置パター
ンとの接触が確実に行われる。図示した位置において
は、、切削穿孔により生じた切削屑はエアーノズル28に
より吹飛ばされるとともに、飛散した切削屑は吸引ヘッ
ド29により吸引除去される。
第3図の実施例において導通検知器14からみた場合の
接触電極の1個を導電性切削工具であるエンドミルで兼
用した場合を示したが、代わりに切削工具を絶縁性の研
磨砥石とし、これにより切削される平面と接触する接触
電極を複数個用いて導通を検出するよう構成してもよ
い。
接触電極の1個を導電性切削工具であるエンドミルで兼
用した場合を示したが、代わりに切削工具を絶縁性の研
磨砥石とし、これにより切削される平面と接触する接触
電極を複数個用いて導通を検出するよう構成してもよ
い。
[発明の効果] 本発明によれば、回転する切削工具と、前記工具と先
端が同一平面上か、あるいはこれより僅かに突出するよ
う配置された接触電極を1組のセットとし、前記セット
の軸を中心として公転させて穿孔を行い、前記切削工具
の先端刃先が基準位置パターンに到達したとき切削工具
と接触電極、あるいは接触電極同志間が前記パターンを
介して電気的導通することを検知し回転切削を中止する
ようにされているので、穿孔作業は通常の切削工具で実
施するため特殊で破損しやすい切削工具を用いる必要が
なく、確実に安定した切削が可能で信頼性が高く、コス
トアップを伴うことがない優れた効果が得られる。
端が同一平面上か、あるいはこれより僅かに突出するよ
う配置された接触電極を1組のセットとし、前記セット
の軸を中心として公転させて穿孔を行い、前記切削工具
の先端刃先が基準位置パターンに到達したとき切削工具
と接触電極、あるいは接触電極同志間が前記パターンを
介して電気的導通することを検知し回転切削を中止する
ようにされているので、穿孔作業は通常の切削工具で実
施するため特殊で破損しやすい切削工具を用いる必要が
なく、確実に安定した切削が可能で信頼性が高く、コス
トアップを伴うことがない優れた効果が得られる。
第1図は本発明の原理を示す一部断面側面図、第2図は
本発明における切削工具と接触電極との位置関係を示す
説明図、第3図は本発明を実施する装置を示す側面図、
第3図から第5図までは従来の基準位置パターンの加工
基準マークを用いた多層回路板の基準穴穿孔法の説明
図、第6図から第8図は公知の多層回路板の基準穴穿孔
法の説明図である。 1……銅張積層板 4……基準位置パターン 5……エンドミル 6……接触電極 10……切削セット 14……導通検知器 20……ドリルユニット上下用モータ 24……エンドミル回転用モータ 25……公転用モータ 26……モータ制御装置
本発明における切削工具と接触電極との位置関係を示す
説明図、第3図は本発明を実施する装置を示す側面図、
第3図から第5図までは従来の基準位置パターンの加工
基準マークを用いた多層回路板の基準穴穿孔法の説明
図、第6図から第8図は公知の多層回路板の基準穴穿孔
法の説明図である。 1……銅張積層板 4……基準位置パターン 5……エンドミル 6……接触電極 10……切削セット 14……導通検知器 20……ドリルユニット上下用モータ 24……エンドミル回転用モータ 25……公転用モータ 26……モータ制御装置
Claims (2)
- 【請求項1】内部に内層回路および前記内層回路の基準
位置パターンを有する多層銅張り積層板をその表面から
回転する切削工具で切削し、前記基準位置パターンを露
出する際に前記基準位置パターンの存在を電気的導通に
より検出し、その後、前記基準位置パターンに対して基
準穴を穿孔する多層回路板の基準穴穿孔方法において、
回転する切削工具と、前記工具と先端が同一平面上か、
あるいはこれより僅かに突出するよう配置された1個ま
たは複数個の接触電極を1組のセットとし、前記セット
の軸を中心として公転させて穿孔を行ない、前記切削工
具の先端刃先が基準位置パターンに到達したとき切削工
具と接触電極、あるいは接触電極同志間が前記パターン
を介して電気的導通することを検知し回転切削を中止し
て前記パターンを露出することを特徴とする基準穴穿孔
方法。 - 【請求項2】公転軸に取着されて自転しつつ前記公転軸
の回りを公転して多層回路板を切削する回転切削工具
と、 前記公転軸に前記回転切削工具の先端と同一軌跡をたど
って公転するよう取着された接触電極と、 前記公転軸及び前記回転切削工具を駆動する駆動装置
と、 多層回路板内に配設された基準位置パターンに回転切削
工具の先端が到達した際にこの基準位置パターンを介し
て回転切削工具の先端と接触電極とが電気的に導通した
ことを検知して前記駆動装置を停止させる制御装置と、 を備えたことを特徴とする多層回路板の基準穴穿孔装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6872288A JP2676084B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 多層回路板の基準穴穿孔方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6872288A JP2676084B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 多層回路板の基準穴穿孔方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01246011A JPH01246011A (ja) | 1989-10-02 |
JP2676084B2 true JP2676084B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=13381972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6872288A Expired - Lifetime JP2676084B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 多層回路板の基準穴穿孔方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2676084B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1093251A (ja) * | 1996-09-10 | 1998-04-10 | Airex:Kk | 多層プリント基板の加工方法 |
JP4909014B2 (ja) * | 2006-11-08 | 2012-04-04 | 本田技研工業株式会社 | 穴あけ方法 |
JP2008263550A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体撮像装置およびその製造方法 |
JP6277815B2 (ja) * | 2014-03-26 | 2018-02-14 | 日本電気株式会社 | 多層プリント配線基板、多層プリント配線基板の製造方法 |
-
1988
- 1988-03-23 JP JP6872288A patent/JP2676084B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01246011A (ja) | 1989-10-02 |
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