JP2674524B2 - 固体撮像装置およびその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその駆動方法

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JP2674524B2 JP6233355A JP23335594A JP2674524B2 JP 2674524 B2 JP2674524 B2 JP 2674524B2 JP 6233355 A JP6233355 A JP 6233355A JP 23335594 A JP23335594 A JP 23335594A JP 2674524 B2 JP2674524 B2 JP 2674524B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体撮像装置およびその
駆動方法に関し、特に電荷転送素子を用いた固体撮像装
置であるCCD撮像装置およびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のCCD撮像装置は、インターライ
ン転送型、フレーム転送型、およびフレームインターラ
イン転送型に大別できる。
【0003】図5は、従来のインターライン転送型CC
D撮像装置の模式的平面図である。図5に示した従来例
は、撮像領域201と、水平CCDレジスタ203と、
電荷検出器204とから構成されており、さらに撮像領
域201は、垂直方向および水平方向に2次元的に配列
された光電変換領域205と、垂直方向に連なる光電変
換領域列に沿って設けられた垂直CCDレジスタ206
と、光電変換領域205と垂直CCDレジスタ206と
の間に設けられた読み出し領域207を備えている。
【0004】図6は、図5に示す従来例の撮像領域20
1の部分拡大平面図であり、図7は、図6のA−B−C
線断面図である。以下、信号電荷が電子であるNチャネ
ル型の場合について説明するが、Pチャネル型の場合に
ついても同様の説明が可能であるのでそれは省略する。
撮像領域201を構成する光電変換領域205と垂直C
CDレジスタ206と読み出し領域207とは、N型シ
リコン基板211の表面部に設けられたP型ウェル21
2中に設けられており、P型素子分離領域213により
区画されている。P型ウェル212の接合深さは2ない
し3μmである。光電変換領域は、P型ウェル212
と、P型ウェル212中に設けられたN型拡散層214
と、N型拡散層214の表面側に設けられたP型表面層
215とから構成され、光電変換により発生した信号電
荷を蓄積する。N型拡散層214の接合深さは0.7な
いし1.3μmであり、P型表面層215の接合深さは
0.1ないし0.3μmである。垂直CCDレジスタ2
06は、P型ウェル212中に設けられたN型垂直転送
チャネル層216と、N型垂直転送チャネル層216上
に設けられた垂直転送電極217、218、219、2
20、…と、N型垂直転送チャネル層216下に設けら
れたP型埋込層221とから構成され、信号電荷を垂直
方向に転送する。N型垂直転送チャネル層216の接合
深さは0.3ないし0.5μmである。読み出し領域2
07は、P型ウェル212中に設けられたP型読み出し
チャネル層222と、P型読み出しチャネル層222上
に設けられた読み出し電極223とから構成され、光電
変換領域205から垂直CCDレジスタ206への信号
電荷の転送を制御している。
【0005】さらに、垂直CCDレジスタ206と読み
出し領域207の上部には、遮光膜224が設けられ
る。
【0006】図8は、図7のR1 −R2 線位置における
光電変換領域205の深さ方向の電位分布と、図7の点
1 の位置より右側に示した領域のチャネル電位を連続
して示した電位図である。点R1 は、光電変換領域20
5において電位が極大となる点である。さらに、図8に
おいては、光電変換により発生した信号電荷をN型拡散
層214に蓄積する期間(以後蓄積期間と略す)、およ
びN型拡散層214に蓄積した信号電荷を全てN型シリ
コン基板211に排出する期間(以後基板シャッター期
間と略す)における電位図を併せて示している。蓄積期
間においては、N型シリコン基板211に電圧V1aを印
加することにより、N型拡散層214直下のP型ウェル
212を空乏化し、かつ読み出し領域207のチャネル
電位VRをN型拡散層214直下のP型ウェル212の
電位Vpaより浅くする。これにより、光電変換により発
生した信号電荷はN型拡散層214にのみ蓄積され、強
い光が入射した場合に発生する過剰電荷は、N型シリコ
ン基板211に排出され、ブルーミングと呼ばれる偽信
号を防止することができる。また、基板シャッター期間
においては、N型シリコン基板211に電圧V2aを印加
することにより、N型拡散層214に形成されていた電
位の井戸を消滅させ、N型拡散層214に蓄積していた
信号電荷を全てN型シリコン基板211に排出すること
ができる。
【0007】図9は、従来のフレーム転送型CCD撮像
装置の模式的平面図である。図9に示した従来例は、撮
像領域301と、蓄積領域302と、水平CCDレジス
タ303と、電荷検出器304とから構成されている。
さらに、撮像領域301は、第1の垂直CCDレジスタ
306と、第1の垂直CCDレジスタ306に隣接して
設けられた窓領域305を備えており、蓄積領域302
は第2の垂直CCDレジスタ308を備えている。
【0008】図10は、図9に示す従来例の撮像領域の
部分拡大平面図であり、図11は、図10のA−A線断
面図、また図12は、図10のB−B線断面図である。
第1の垂直CCDレジスタ306は、N型シリコン基板
311の主面に設けられたP型ウェル312と、P型ウ
ェル312中に設けられ、P型素子分離領域313によ
り区画形成されているN型垂直転送チャネル層316
と、N型垂直転送チャネル層316上に設けられた垂直
転送電極317、318、319、320、…とから構
成され、光電変換により発生した信号電荷を蓄積し、か
つ信号電荷を垂直方向に転送する。第1の垂直CCDレ
ジスタ306におけるP型ウェル312の接合深さは2
ないし3μmであり、P型素子分離領域313直下のP
型ウェル312の接合深さはこれより深くなっている。
また、N型垂直転送チャネル層316の接合深さは0.
3ないし0.5μmである。窓領域305は、P型ウェ
ル312と、P型ウェル312中に設けられたN型垂直
転送チャネル層316と、N型垂直転送チャネル層31
6の表面側に設けられたP型表面層315とから構成さ
れる領域であり、図10において、素子分離領域113
以外の領域で、かつ上部に垂直転送電極317、31
8、319、320、…が存在しない領域である。窓領
域305におけるN型垂直転送チャネル層316の接合
深さは第1の垂直CCDレジスタ306におけるN型垂
直転送チャネル層316の接合深さと同じであり、P型
表面層315の接合深さは0.1ないし0.3μmであ
る。窓領域305は、光電変換により信号電荷を発生す
る機能をもつが、信号電荷を蓄積する機能は持っていな
い。窓領域305の電位は第1の垂直CCDレジスタ3
06の電位より浅く(低く)設計されており、窓領域3
05において発生した信号電荷は、速やかに隣接する第
1の垂直CCDレジスタ306に転送される。フレーム
転送型CCD撮像装置においては、光電変換は、第1の
垂直CCDレジスタ306および窓領域305における
N型垂直転送チャネル層316で行われるが、第1の垂
直CCDレジスタ306においては、垂直転送電極31
7、318、319、320における光の吸収があるこ
とから、短波長光に対する感度を向上する効果がある。
【0009】従来のフレーム転送型CCD撮像装置にお
いても、蓄積期間において強い光が入射した場合に発生
する過剰電荷をN型シリコン基板311に排出すること
によりブルーミングを防止する機構、および信号電荷を
全てN型シリコン基板311に排出する基板シャッター
の機構が備わっている。蓄積期間における過剰電荷の排
出、および基板シャッター期間における信号電荷の排出
は、N型垂直転送チャネル層316直下のP型ウェル3
12を経由する。
【0010】図13は、従来のフレームインターライン
転送型CCD撮像装置の模式的平面図である。図13に
示した従来例は、撮像領域401と、蓄積領域402
と、水平CCDレジスタ403と、電荷検出器404と
から構成されており、さらに撮像領域401は、垂直方
向および水平方向に2次元的に配列された光電変換領域
405と、垂直方向に連なる光電変換領域列に沿って設
けられた第1の垂直CCDレジスタ406と、光電変換
領域405と第1の垂直CCDレジスタ406との間に
設けられた読み出し領域407を備えている。フレーム
インターライン転送型CCD撮像装置における撮像領域
401の構造は、図5、6、7に示したインターライン
転送型CCD撮像装置における撮像領域201の構造と
同じであり、蓄積期間および基板シャッター期間におけ
る駆動方法もほぼ同じでかつ周知であるため、説明を省
略する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のインターライン
転送型CCD撮像装置においては、遮光膜224が垂直
CCDレジスタ206上および読み出し領域上207に
存在し、光信号は光電変換領域205内にのみ入射す
る。このため、撮像領域201における単位画素の面積
に対する光電変換に寄与する領域の面積の割合である開
口率が20ないし30%になり、これに伴い、感度が低
いという欠点があった。開口率を向上させるために、光
電変換領域205の上部にマイクロレンズを設ける技術
も知られているが、開口率は50ないし60%に向上さ
せることができるがまだ十分とはいえない。このこと
は、撮像領域の構造が同じであるフレームインターライ
ン転送型CCD撮像装置にもあてはまる。
【0012】従来のフレーム転送型CCD撮像装置にお
いては、撮像領域301に遮光膜は存在せず、インター
ライン転送型CCD撮像装置、およびフレームインター
ライン転送型CCD撮像装置と比較して開口率は高い。
ところが、第1の垂直CCDレジスタ306および窓領
域305におけるN型垂直転送チャネル層316の接合
深さは、インターライン転送型CCD撮像装置における
N型垂直転送チャネル層216の接合深さと同等であ
り、インターライン転送型CCD撮像装置におけるN型
拡散層214の接合深さと比較して浅い。このため、感
度、特に長波長光に対する感度が低いという欠点があっ
た。
【0013】インターライン転送型とフレーム転送型の
混成型といえるCCD撮像装置が、特開昭62−277
878号公報に「カラー用固体撮像素子」として、また
1991年のアイイーイーイー(IEEE)発行のトラ
ンズアクションズ・オン・エレクトロンデバイセズ(T
ransactions on ElectronDe
vices)誌、第38巻、第5号、第1052頁から
第1058に「カラーデジタル静止画に適した高解像
度、高感度の新しいCCD構成法(A NewCCD
Architecture of High−Reso
lutionand Sensitivity for
Color Digital Still Pict
ure)」としてそれぞれ紹介されている。これらは基
本的には同じであるので後者について説明する。図5,
図6,図7に示したインターライン転送型CCD撮像装
置から遮光膜224を除去し、その代りに光電変換領域
列上にGフィルタとBフィルタとを交互に設け、垂直C
CDレジスタ上にRフィルタを設ける。ただし読み出し
電極は垂直転送電極とは独立にせず、P型読み出しチャ
ネル層222上へ垂直転送電極217,219,…を張
り出させて兼用させる。機械的シャッタを用いて採光し
たのち、Rフィールド、Gフィールド、Bフィールドと
いうふうに順次に読み出す。撮像領域の面積および画素
数が一定とすると画素当りの開口面積が大きくとれるの
で光感度を向上することができる。しかし、B画素およ
びG画素については垂直CCDレジスタ部を光電変換に
利用できず、R画素については光電変換領域205を光
電変換に利用できないので開口率はほとんど向上しな
い。また、垂直転送電極が読み出し電極を兼ねているた
め、垂直CCDレジスタに蓄積した信号電荷を光電変換
領域に転送することができず、結果として、ブルーミン
グ防止、および基板シャッター動作が実現できないとい
う欠点がある。
【0014】本発明の目的は、光信号の検出感度の向上
を可能にすると共に、ブルーミング防止、および基板シ
ャッター動作を実現できるCCD撮像装置およびその駆
動方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明の固体撮
像装置は、N(またはP)型半導体基板の表面部に設け
られたP(またはN)型ウェルを有し、P(またはN)
型表面層を有するN(またはP)型拡散層でなる窓領域
を複数前記P(またはN)型ウェルの表面部に配列した
窓領域列と、前記各窓領域に近接して前記P(または
N)型ウェルの表面部に設けられた窓転送チャネル層お
よびこの上にゲート絶縁膜を介して設けられた窓転送電
極でなる窓転送領域と、前記窓転送チャネル層に近接し
て前記P(またはN)型ウェルの表面部に設けられたN
(またはP)型垂直転送チャネル層およびこの上にゲー
ト絶縁膜を介して前記各窓領域当りに複数設けられた垂
直転送電極でなる第1の垂直CCDレジスタとを含む画
素列を複数個水平方向に並列配置してなる撮像領域、前
記撮像領域の各第1の垂直CCDレジスタから転送され
る信号電荷を受取って一時蓄積するとともに垂直方向に
転送する第2の垂直CCDを有する蓄積領域、前記蓄積
領域から転送される信号電荷を受取って水平方向に転送
する水平CCDレジスタならびに前記水平CCDレジス
タから転送される信号電荷を検出する電荷検出器を備え
る固体撮像装置であって、前記窓領域のN(またはP)
型拡散層および前記P(またはN)型表面層を除く前記
窓領域のN(またはP)型拡散層直下部の前記P(また
はN)型ウェルが前記N(またはP)型垂直転送チャネ
ル層直下部の前記P(またはN)型ウェルより薄いかも
しくは低不純物濃度であり、前記垂直転送電極を含む垂
直転送チャネル層上の領域、前記窓転送電極を含む窓転
送チャネル層上の領域および前記P(またはN)型表面
層上の領域が共に透光性であるというものである。
【0016】本願第2の発明は、第1の発明の固体撮像
装置の駆動方法であって、光信号の入射により光電変換
を行なわせ前記光電変換により発生した信号電荷を蓄積
する期間において、前記P(またはN)型ウェルを逆バ
イアスして前記窓領域のN(またはP)型拡散層直下の
ウェル領域を空乏化させることにより該ウェル領域の電
位が前記窓転送チャネル層および垂直チャネル層直下の
領域より高(または低)くなる電圧を前記N(または
P)型半導体基板に印加し、かつ、前記各窓領域当りに
複数設けられた垂直転送電極のうち前記窓転送チャネル
層に最も近いものにその直下の垂直転送チャネル層の電
位が前記N(またはP)型拡散層直下の前記ウェル領域
の電位より高(または低)くなる電圧を印加し、かつ、
前記窓転送チャネル層に最も近い前記垂直転送電極以外
の少なくとも1つの垂直転送電極にその直下の垂直転送
チャネル層の電位が前記N(またはP)型拡散層直下の
前記ウェル領域の電位より低(または高)くなる電位を
印加し、かつ、前記窓転送電極に前記窓転送チャネル層
の電位が前記N(またはP)型拡散層直下の前記ウェル
領域の電位より高(または低)くなる電圧を印加すると
いうものである。
【0017】本願第3の発明も第1の発明の固体撮像装
置の駆動方法であって、前記垂直転送チャネル層内に蓄
積した信号電荷を前記窓転送チャネル層を経由して前記
窓領域に転送し、かつ、この信号電荷の転送と同時もし
くは直後に、前記窓領域直下の前記P(またはN)型ウ
ェルの電位が前記窓領域のN(またはP)型拡散層の電
位より高(または低)くなるような電圧を、前記N(ま
たはP)型半導体基板に印加して信号電荷の排出動作を
行なうというものである。
【0018】
【作用】第1の発明では窓領域、窓転送領域および垂直
CCDレジスタの全てで光電変換が行なわれるので従来
のインターライン転送型CCD撮像装置またはフレーム
インターライン転送型撮像装置と比較すると開口率が大
きくなる。また従来のフレーム転送型CCD撮像装置と
比較すると垂直CCDレジスタ部より接合深さの深い拡
散層を含む窓領域を有しているので長波長感度に有利な
構造である。
【0019】第2の発明では、信号電荷を、窓領域と垂
直CCDと窓転送領域に蓄積することができると同時
に、強い光が入射した場合に発生する過剰電荷をN型半
導体基板に排出することができる。
【0020】第3の発明では、窓領域と垂直CCDと窓
転送領域に蓄積した信号電荷を全てN(またはP)型半
導体基板に排出する動作が可能である。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0022】図1は、本願の第1の発明の一実施例を説
明するための模式的平面図、図2は、図1に示す実施例
の撮像領域の部分拡大平面図、図3は、図2のA−B−
C線断面図である。
【0023】本実施例はN型シリコン基板111の表面
部に設けられたP型ウェル112(接合深さ2〜3μ
m)を有し、P型表面層115(接合深さ0.1〜0.
3μm)を有するN型拡散層114(接合深さ0.7〜
1.3μm)でなる窓領域105を複数P型ウェル11
2の表面部に配列した窓領域列と、各窓領域105に近
接してP型ウェル112の表面部に設けられたP型窓転
送チャネル層122およびこの上にゲート酸化膜GFを
介して設けられた窓転送電極123でなる窓転送領域1
07と、P型窓転送チャネル層122に近接してP型ウ
ェル112の表面部に設けられたN型垂直転送チャネル
層116(接合深さ0.3〜0.5μm)およびこの上
にゲート絶縁膜GFを介して各窓領域105当りに2つ
設けられた垂直転送電極(118,119)でなる第1
の垂直CCDレジスタ106とを含む画素列を複数個水
平方向に並列配置してなる撮像領域101、撮像領域1
01の各第1の垂直CCD106レジスタから転送され
る信号電荷を受取って一時蓄積するとともに垂直方向に
転送する第2の垂直CCDを有する蓄積領域102、蓄
積領域102から転送される信号電荷を受取って水平方
向に転送する水平CCDレジスタ103ならびに水平C
CDレジスタ103から転送される信号電荷を検出する
電荷検出器104を備える固体撮像装置であって、P型
ウェル112が窓領域107のN型拡散層114直下部
でP型窓転送チャネル層122およびN型垂直転送チャ
ネル層直下部より薄く、垂直転送電極(118,11
9)を含むN型垂直転送チャネル層116上の領域、窓
転送電極123を含むP型窓転送チャネル層122上の
領域および前記P型表面層115上の領域が共に透光性
であるというものである。ただし、窓転送電極123は
厚さ0.2μmの第1層目の多結晶シリコン膜、垂直転
送電極118,120,…は厚さ0.2μmの第2層目
の多結晶シリコン膜、垂直転送電極117,119,…
は厚さ0.2μmの第3層目の多結晶シリコン膜で、こ
れらの各層の多結晶シリコン膜とシリコン基板表面との
内にはゲート酸化膜GFが設けられかつ層次の異なる多
結晶シリコン膜がオーバラップする部分には間に酸化シ
リコン膜が設けられる。また、撮像領域101を構成す
る窓領域105と第1の垂直CCD106と窓転送領域
107とは、P型素子分離113によって区画されてい
る。更に、N型垂直転送チャネル層116底部のP型埋
込層121は、N型拡散層114−P型ウェル−N型シ
リコン基板111で構成されるNPNトランジスタによ
る電荷の排出動作を優先させるためP型ウェル112の
不純物濃度を高くするためのものである。P型ウェル1
12の層厚および不純物濃度を議論する場合には、P型
埋込層121はP型ウェル112に含まれるものと考え
る。更にまた、ここでは窓転送チャネル層の導電型がP
でP型ウェル112より不純物濃度より高くしてある
が、これは窓転送電極123をゲート電極とするMOS
トランジスタのしきい値を制御するためである。
【0024】窓領域105、P型窓転送チャネル層12
2およびN型転送チャネル層116がシリコン基板の表
面を占める割合は、1画素当り、図2では約64%にな
る。実際に光電変換に寄与する部分としてはP型素子分
離領域113にできる空乏層(N型拡散層114,11
6との接合により生じる)分があるので開口率はこれよ
り大きく、約70%位まで可能である。従って、従来の
インターライン転送型やフレームインタライン転送型よ
り高感度であるし、フレーム転送型に比較すると窓領域
のN型拡散層114の接合深さをN型垂直転送チャネル
層116より深くできるので短波長の光に対する感度を
高くできる。
【0025】図4(A)、(B)および(C)は、それ
ぞれ第2および第3の発明の一実施例を説明するための
図であり、図3のR1 −R2 線位置における窓領域の深
さ方向の電位分布と、図3のR1 の位置より右側に示し
た領域のチャネル電位を連続して示した電位図である。
図3における点R1 は、窓領域105において電位が極
大となる点である。
【0026】蓄積期間においては、図4(A)に示すよ
うに、N型シリコン基板111に電圧V1 が印加されて
おり、N型シリコン基板111とP型ウェル112とが
逆バイアスとなり、かつP型ウェル112中のN型拡散
層114直下の領域が空乏化している。このため、P型
ウェル112中のN型拡散層114直下の領域の電位V
P は、P型ウェル112中のN型拡散層114直下以外
の領域の電位より高くなっている。また、窓領域105
に対応して2個設けられた垂直転送電極118、119
のうち窓転送電極123に最も近い垂直転送電極119
でない垂直転送電極118の直下のN型垂直転送チャネ
ル層116の電位V3 が、N型拡散層114直下のP型
ウェル112の電位VP より低くなっており、残りの垂
直転送電極119の直下のN型垂直転送チャネル層11
6の電位とP型窓転送チャネル層122の電位とがとも
にV4 でN型拡散層114直下のP型ウェル112の電
位VP より高くなっている。
【0027】光電変換により発生した信号電荷は、N型
拡散層114、N型垂直転送チャネル層116、および
P型窓転送チャネル層に蓄積されるが、強い光が入射し
た場合に発生する過剰電荷は、N型拡散層を経由してN
型シリコン基板に排出され、ブルーミングを防止するこ
とができる。
【0028】基板シャッター期間においては、図4
(A)に示した蓄積期間における電位から、図4
(B)、(C)に示す順序で、垂直転送チャネル層11
6内に蓄積した信号電荷をP型窓転送チャネル層122
を経由してN型拡散層114に転送し、かつ、この信号
電荷の転送と同時に、N型半導体基板111に電圧V2
を印加して、N型拡散層114直下のP型ウェルの電位
をN型拡散層の電位より高くしている。これにより、N
型拡散層114、N型垂直転送チャネル層116、およ
びP型窓転送チャネル層122に蓄積された信号電荷を
全てN型シリコン基板111に排出することが可能とな
る。
【0029】信号電荷を垂直CCDレジスタに読み出す
には、図4(A)の状態から、P型窓転送チャネル層1
22および垂直転送電極119直下のN型垂直転送チャ
ネル層の電位を更に高くする(窓転送電極122および
垂直転送電極119に印加する電圧を高くする)ことに
よってN型拡散層114部の信号電荷を窓転送領域10
7および領域IIIに移し、次に、窓転送電極122に
印加する電圧を低くする。
【0030】こうして、信号電荷を全て垂直CCDレジ
スタに転送することができる。垂直CCDレジスタ内の
信号電荷の転送は従来のインターライン型やフレームイ
ンタライン型と同様である。また、基板シャッター期間
のあとは、蓄積期間に入ることはいうまでもない。
【0031】以上、窓転送電極123および垂直転送電
極を全て多結晶シリコン膜で形成した例について述べた
が、この多結晶シリコン膜の厚さは垂直CCDレジスタ
の動作速度を確保できる範囲で可能な限り薄くして透光
性を大きくするのが望ましい。また、多結晶シリコン膜
に限らず、ITO膜などの透明導電膜を用いることも可
能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、N(また
はP)型垂直転送チャネル層、窓転送チャネル層および
窓領域とが全て光電変換に寄与するため、従来のインタ
ーライン転送型CCD撮像装置またはフレームインタラ
イン転送型CCD撮像装置より開口率が大きくでき感度
が向上する。また、フレーム転送型CCD撮像装置との
比較においても、窓領域を構成するN(またはP)型拡
散層の接合深さを深くできることから、感度が向上して
いる。
【0033】また、蓄積期間において、光電変換により
発生した信号電荷は、N(またはP)型拡散層、N(ま
たはP)型垂直転送チャネル、および窓転送チャネル層
に蓄積されるが、強い光が入射した場合に発生する過剰
電荷は、N(またはP)型拡散層を経由してN(または
P)型半導体基板に排出され、隣接する画素に漏れ出す
ことがないため、ブルーミングを防止することができ
る。
【0034】さらに、N(またはP)型垂直転送チャネ
ル内に蓄積した信号電荷を窓転送チャネルを経由してN
(またはP)型拡散層に転送し、かつ、この信号電荷の
転送と同時もしくは直後に、N(またはP)型拡散層直
下のP(またはN)型ウェルの電位をN(またはP)型
拡散層の電位より高(または低)くすることにより、N
(またはP)型拡散層、N(またはP)型垂直転送チャ
ネル、および窓転送チャネル層に蓄積された信号電荷を
全てN(またはP)型半導体基板に排出するという、い
わゆる基板シャッターを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1の発明の一実施例を示す模式的平面
図である。
【図2】図1に示す実施例の撮像領域の部分拡大平面図
である。
【図3】図2のA−B−C線断面図である。
【図4】本願の第2および第3の発明の一実施例の説明
のための電位図である。
【図5】従来のインターライン転送型CCD撮像装置の
模式的平面図である。
【図6】従来のインターライン転送型CCD撮像装置の
撮像領域の部分拡大平面図である。
【図7】図6のA−B−C線断面図である。
【図8】従来のインターライン転送型CCD撮像装置の
駆動方法の説明のための電位図である。
【図9】従来のフレーム転送型CCD撮像装置の模式的
平面図である。
【図10】従来のフレーム転送型CCD撮像装置の撮像
装置の撮像領域の部分拡大平面図である。
【図11】図10のA−A線断面図である。
【図12】図10のB−B線断面図である。
【図13】従来のフレームインターライン転送型CCD
撮像装置の模式的平面図である。
【符号の説明】
101、201、301、401 撮像領域 102、302、402 蓄積領域 103、203、303、403 水平CCDレジス
タ 104、204、304、404 電荷検出器 105、305 窓領域 106、306、406 第1の垂直CCDレジスタ 107 窓転送領域 108、308、408 第2の垂直CCDレジスタ 111、211、311 N型シリコン基板 112、212、312 P型ウェル 113、213、313 P型素子分離領域 114、214、314 N型拡散層 115、215、315 P型表面層 116、216、316 N型垂直転送チャネル層 117〜120、217〜220、317〜320
垂直転送電極 121、221 P型埋込層 122 P型窓転送チャネル層 205、405 光電変換領域 206 垂直CCDレジスタ 207、407 読み出し領域 222 P型読み出しチャネル層 223 読み出し電極 224 遮光膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N(またはP)型半導体基板の表面部に設
    けられたP(またはN)型ウェルを有し、P(または
    N)型表面層を有するN(またはP)型拡散層でなる窓
    領域を複数前記P(またはN)型ウェルの表面部に配列
    した窓領域列と、前記各窓領域に近接して前記P(また
    はN)型ウェルの表面部に設けられた窓転送チャネル層
    およびこの上にゲート絶縁膜を介して設けられた窓転送
    電極でなる窓転送領域と、前記窓転送チャネル層に近接
    して前記P(またはN)型ウェルの表面部に設けられた
    N(またはP)型垂直転送チャネル層およびこの上にゲ
    ート絶縁膜を介して前記各窓領域当りに複数設けられた
    垂直転送電極でなる第1の垂直CCDレジスタとを含む
    画素列を複数個水平方向に並列配置してなる撮像領域、
    前記撮像領域の各第1の垂直CCDレジスタから転送さ
    れる信号電荷を受取って一時蓄積するとともに垂直方向
    に転送する第2の垂直CCDを有する蓄積領域、前記蓄
    積領域から転送される信号電荷を受取って水平方向に転
    送する水平CCDレジスタならびに前記水平CCDレジ
    スタから転送される信号電荷を検出する電荷検出器を備
    える固体撮像装置であって、前記窓領域のN(または
    P)型拡散層および前記P(またはN)型表面層を除く
    前記窓領域のN(またはP)型拡散層直下部の前記P
    (またはN)型ウェルが前記N(またはP)型垂直転送
    チャネル層直下部の前記P(またはN)型ウェルより薄
    いかもしくは低不純物濃度であり、前記垂直転送電極を
    含む垂直転送チャネル層上の領域、前記窓転送電極を含
    む窓転送チャネル層上の領域および前記P(またはN)
    型表面層上の領域が共に透光性であることを特徴とする
    固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した固体撮像装置の駆動
    方法であって、光信号の入射により光電変換を行なわせ
    前記光電変換により発生した信号電荷を蓄積する期間に
    おいて、 前記P(またはN)型ウェルを逆バイアスして前記窓領
    域のN(またはP)型拡散層直下のウェル領域を空乏化
    させることにより該ウェル領域の電位が前記窓転送チャ
    ネル層および垂直チャネル層直下の領域より高(または
    低)くなる電圧を前記N(またはP)型半導体基板に印
    加し、 かつ、前記各窓領域当りに複数設けられた垂直転送電極
    のうち前記窓転送チャネル層に最も近いものにその直下
    の垂直転送チャネル層の電位が前記N(またはP)型拡
    散層直下の前記ウェル領域の電位より高(または低)く
    なる電圧を印加し、かつ、前記窓転送チャネル層に最も
    近い前記垂直転送電極以外の少なくとも1つの垂直転送
    電極にその直下の垂直転送チャネル層の電位が前記N
    (またはP)型拡散層直下の前記ウェル領域の電位より
    低(または高)くなる電位を印加し、 かつ、前記窓転送電極に前記窓転送チャネル層の電位が
    前記N(またはP)型拡散層直下の前記ウェル領域の電
    位より高(または低)くなる電圧を印加することを特徴
    とする固体撮像装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した固体撮像装置の駆動
    方法であって、 前記垂直転送チャネル層内に蓄積した信号電荷を前記窓
    転送チャネル層を経由して前記窓領域に転送し、 かつ、この信号電荷の転送と同時もしくは直後に、前記
    窓領域直下の前記P(またはN)型ウェルの電位が前記
    窓領域のN(またはP)型拡散層の電位より高(または
    低)くなるような電圧を、前記N(またはP)型半導体
    基板に印加して信号電荷の排出動作を行なうことを特徴
    とする固体撮像装置の駆動方法。
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