JP2673215B2 - 黒鉛を有する▲高▼クロムロール - Google Patents

黒鉛を有する▲高▼クロムロール

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JP2673215B2
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博彰 片山
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長 森川
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱間圧延の仕上用に適する黒鉛を有する高ク
ロムロールに関する。
(従来の技術) 近年、熱間圧延用ロールとして耐熱、耐摩耗性に優れ
た高クロム鋳鉄ロール材を外層とし、靱性に富む鉄鋼材
を芯材とした複合ロールが普及しているが、前記外層材
はCr濃度が高いために熱伝導性が悪く、熱間圧延に際し
て焼付きや肌荒れを起こし易いという欠点があった。
そこで本出願人は特公昭61−16415号公報に開示した
通り、成分バランスを図ることによって高クロム材質中
に黒鉛を晶出させ、耐焼付性、耐肌荒性を改善した高ク
ロム鋳鉄材を開発し、同材をホットストリップミル仕上
スタンドワークロール等へ適用して、前記従来ロールに
比し好結果を得ているのである。
(発明が解決しようとする課題) ところで前記ホットストリップミル仕上スタンドワー
クロールは、前段に黒鉛量の多いロールが適し、後段に
は黒鉛量の少ないロールが適しており、従ってそれぞれ
適する黒鉛量のロール材を用いて前段及び後段用ロール
を製造し使用していた。
而してこの両者を一本のロールで黒鉛量を調整してま
かなうことができれば、従来それぞれ前、後段ロール用
として溶製していた溶湯を同一溶湯に依ることができ、
また在庫ロールも一種類で事足りる等好ましい面が多
く、その実現が望まれてきた。
本発明はかゝる事情のもとに、一本のロールの径大か
ら径小に至るまでの黒鉛量を変化させ、上記の前、後ロ
ールとして使用可能な高クロムロールの提供を目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成のために本発明の黒鉛を有する高クロ
ムロールにおいては、外層と靱性に富む鉄鋼材による芯
材を溶着一体化して成る複合ロールにおいて、前記外層
が重量百分率で、 C:2.4〜3.4%、Si:2.0〜3.4% Mn:0.5〜1.5%、P:0.1%以下 S:0.08%以下、Ni:4.5〜10% Cr:5〜10%、Mo:0.4〜2.0% 残部実質的にFeから成ると共に組織中に黒鉛を晶出
し、かつ、該黒鉛をその面積率が外層表面の0.5%から
外層内面に至り連続的に10%近くまで漸増して含有され
ていることを発明の構成としたのである。
(作用及び実施例) 先ず前記外層成分の限定理由から説明する。
C:2.4〜3.4% CはCrと結合してCr炭化物を形成し、また後述のSi,N
iの黒鉛生成元素により微細な黒鉛となって晶出する。
2.4%未満ではCr炭化物量が減少すると共に黒鉛の晶出
もほとんどなくなる。一方、3.4%を越えると、本発明
の場合Cr含有量上限が10%とされているので、過飽和の
Cが高濃度のSi,Niのため多量に黒鉛化し、黒鉛晶出が
過剰となって耐摩耗性が劣化する。
Si:2.0〜3.4% Siは高クロム材質に黒鉛を晶出させるために必要で、
黒鉛は外層表面から同内面に到るまで連続的に漸増する
ように晶出させるのであり、このために出銑溶湯中のSi
を目標値より若干低く抑え、後述するように遠心力鋳造
時に前記溶湯に連続接種を行って総合的に2.0〜3.4%を
含有させるが、総合量が2.0%未満では黒鉛の総合晶出
量が不足し、一方総合量が3.4%を越えると黒鉛の総合
晶出量が過剰となって耐摩耗性の劣化を招来する。
Mn:0.5〜1.5% Mnは溶湯の脱酸のためにSiと共に積極的に添加する。
0.5%未満ではこの効果が不足し、1.5%を越えると機械
的性質特に靱性の劣化が著しくなる。
P:0.1%以下 Pはロール材質を脆くするため少ない程望ましく、実
害のない範囲として0.1%以下とする。
S:0.08%以下 SもPと同様、やはり材質を脆くすることから少ない
程望ましく0.08%以下とする。
Ni:4.5〜10% Niは基地組織の改良と黒鉛を晶出させるために積極的
に含有させるもので、4.5%未満では黒鉛の晶出が困難
となる。一方、10%を越えるとSiの場合と同様、晶出黒
鉛が過多となる。また、残留オーステナイトが増加し
て、耐肌荒性の面で問題となる。
Cr:5〜10% CrはCと結合してCr炭化物を形成するが、5%未満で
は該炭化物が少なく耐摩耗性の点で劣り、10%を越える
と上記Ni,Siの組成範囲では黒鉛が晶出困難となる。
Mo:0.4〜2.0% Moは焼入焼戻し抵抗を高めると共に、炭化物中に入
り、炭化物硬度を高めると同時に焼戻軟化抵抗を向上さ
せるのに有効である。その含有量が0.4%未満ではこの
ような効果が少なく、一方2.0%を越えると白銑化傾向
が強く黒鉛の晶出が困難となる。
なお上記成分の他は実質的にFeであり、以上のように
特定したことによって外層は黒鉛晶出組織となり、同黒
鉛の作用によって潤滑性が付与されて耐焼付性を向上し
耐肌荒性も改善される。しかして上記黒鉛は外層表面か
ら同内面に到るまで連続的に漸増させているのであり、
表面における黒鉛量の下限を面積率で0.5%と限定した
のは、前記ホットストリップミル仕上スタンドの後段用
ワークロールとして使用の場合、0.5%未満では焼付き
を起こすおそれがあるためであり、一方上限の10%の限
定は、これを越えて含有されると耐摩耗性の劣化を招く
ためである。
ところで上記のように晶出黒鉛を漸増させるには、既
述のように鋳造前溶湯中のSi量を目標値より若干低くし
ておき、同溶湯を鋳造するに際して取鍋中溶湯を攪拌し
ながらランス管により連続的に一定速度でSiーFeを取鍋
底において溶湯中に添加する接種で行うことができる。
第1図は、Si以外の成分を本発明で特定した範囲で含
有の溶湯に、Si添加を上記のような方法で行って後、遠
心力鋳造したロール外層一例の表面から内面方向への深
さに随って増加するSi量と晶出黒鉛量(面積率による)
との関係をグラフ図としたものであって、初期溶湯によ
るSi量の少ない部分、すなわち外層表面部は接種効果も
なく黒鉛を晶出していないが、表面から内面に進むに従
ってSi量が増加し、接種効果も発揮されて多量の黒鉛が
晶出していることが判る。なお黒鉛の形状は通常少量晶
出部分が粒状、多量晶出部分では片状である。
かくて遠心力鋳造され凝固した外層を、金型に鋳込ん
だ状態、すなわち金型と共に垂直に立て上部から芯材用
の靱性に富む鉄鋼材、たとえばダクタイル鋳鉄、高級鋳
鉄等の溶湯を鋳込むことによって外層と芯材が溶着一体
化した複合ロールが形成される。
第2図は以上のようにして製造された一実施例ロール
の構造を概略的に示した要部断面図であり、1は外層、
2が芯材である。
次に本発明の具体的実施例を説明する。
ロールの胴部寸法は750φ×1800(mm)であり、こ
れを次のようにして製造した。
下記第1表に示す化学組成の高クロム鋳鉄溶湯3ton
を、肉厚100mmの外層を製造すべく遠心力鋳造機上で回
転する金型に1380℃で鋳込み、鋳込時間は60分であっ
た。鋳込みに際しては取鍋中の溶湯を攪拌しながら、ラ
ンス管を用いFe−Siを0.2kg/secの供給速度で取鍋底部
において溶湯中に連続添加した。鋳造開始は添加後10秒
であった。
外層鋳込後25分で完全に凝固した。
鋳込外層内有の金型を垂直に立て、その上部から芯
材用の高級鋳鉄溶湯を1380℃で鋳込んだ。
鋳造ロールが完全に冷却して後、同ロールを金型か
ら取り出し、熱処理及び機械加工を行った。
以上のようにして製造したロールの胴部を破壊し、外
層中の晶出黒鉛量を外層表面から内面方向へ80mmの深さ
まで面積率によって調査したところ、0.5〜8.7%まで連
続的に漸増していた。
なお、上記実施例は本発明の1例であって、晶出黒鉛
量の面積率が外層内面で8.7%となっているが、これは1
0%近くまでの範囲で連続的に漸増しているものであれ
ば良い。
第3図は上記調査の外層表面から内面方向への深さと
晶出黒鉛量(面積率)との関係のグラフ図(実線図)
と、従来ロール外層(1回接種による)の表面から内面
方向への深さと晶出黒鉛量(面積率)との関係のグラフ
図(破線図)である。同図における実線図から本実施例
は、外層表面から約30mmまではホットストリップミル仕
上スタンド後段ワークロールとして、また30mm〜80mmで
は同前段ワークロールとして使用可能であることが判
る。
なお参考として前記実施例ロール外層の表面から内面
方向への各深さで測定したSi量を第2表に掲げる。
(発明の効果) 以上に詳述したように本発明のロールは、黒鉛を有す
る高クロム鋳鉄外層を有し、かつその黒鉛が外層表面か
ら同内面に到るまで連続的に漸増して含有されているか
ら、当初は硬度、耐摩耗性に重点を置き、耐焼付性、耐
肌荒性等も必要とするロール例えばホットストリップミ
ル仕上スタンド後段ワークロールとして使用でき、或る
程度の摩耗後の黒鉛量が多くなった段階で前記とは逆の
耐焼付性、耐肌荒性に重点を置いたロール例えば前記仕
上スタンドの前段ワークロールとして利用できるのであ
り、ひいては製造溶湯も1種類でよく、また在庫も1種
類で事足りる等の利点を招来するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るロール外層一例の表面から内面方
向への深さに随って増加するSi量と晶出黒鉛量(面積
率)との関係を示すグラフ図。 第2図は本発明の実施例ロールの構造を概略的に示した
要部断面図。 第3図は本発明の一実施例ロール外層及び従来ロール外
層における外層表面からの深さと晶出黒鉛量(面積率)
との関係を示すグラフ図である。 1……外層、2……芯材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前家 信朗 兵庫県尼崎市西向島町64番地 久保田鉄 工株式会社尼崎工場内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層と靱性に富む鉄鋼材による芯材を溶着
    一体化して成る複合ロールにおいて、前記外層が重量百
    分率で、 C:2.4〜3.4%、Si:2.0〜3.4% Mn:0.5〜1.5%、P:0.1%以下 S:0.08%以下、Ni:4.5〜10% Cr:5〜10%、Mo:0.4〜2.0% 残部実質的にFeから成ると共に組織中に黒鉛を晶出し、
    かつ、該黒鉛をその面積率が外層表面の0.5%から外層
    内面に至り連続的に10%近くまで漸増して含有されてい
    ることを特徴とする黒鉛を有する高クロムロール。
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