JP3266737B2 - ハイス系複合ロール及びその製造方法 - Google Patents
ハイス系複合ロール及びその製造方法Info
- Publication number
- JP3266737B2 JP3266737B2 JP15757194A JP15757194A JP3266737B2 JP 3266737 B2 JP3266737 B2 JP 3266737B2 JP 15757194 A JP15757194 A JP 15757194A JP 15757194 A JP15757194 A JP 15757194A JP 3266737 B2 JP3266737 B2 JP 3266737B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- layer material
- outer layer
- inner layer
- chemical composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Description
形成された外層の内面に強靱性のある鋳鋼材からなる内
層が溶着された複合ロール及びその製造方法に関する。
に優れたハイス系鋳鉄材で形成し、内層を強靱性に優れ
た鉄鋼材で形成したハイス系複合ロールが製作されてい
る。前記ハイス系鋳鉄材として、例えば下記化学組成
(wt%)を有するものが特開平4−176840号公報
に開示されている。 C :1.0 〜3.0 %、 Si:0.1 〜2.0 %、 Mn:0.1 〜2.0 %、 Cr:3.0 〜10.0%、 Mo:0.1 〜6.0 %、 W :1.5 〜10.0%、 V、Nbの一種又は二種の合計:3.0 〜10.0%、 残部実質的にFe かかるMo、W、Vを含有するハイス系鋳鉄材は、高温
での特性に優れ、かつ組織中にVCやM2C 、M6C 等の高
硬度晶出炭化物を有しているため、極めて良好な耐摩耗
性と耐肌荒性を兼備しており、複合ロールの外層材とし
て好適である。
金耐摩耗材からなる外層を遠心力鋳造した後、その内面
に強靱性鋳鉄材からなる内層材溶湯を鋳込み、外層の内
面に内層を溶着一体化する方法がある。かかる方法によ
り前記ハイス系複合ロールを鋳造する場合、内層が外層
内面よりも先に凝固すると外層・内層の境界部に引け巣
が発生する。このため、外層・内層の溶着性を確保する
には、内層材として外層を形成するハイス系鋳鉄材より
も融点の低いものが必要であり、通常、ダクタイル鋳鉄
や黒鉛鋼が使用されている。
で形成するには、SCM材のような機械構造用低合金鋼
で形成した内層部材を予め製作しておき、特開昭60−
180660号公報に開示されている連続鋳かけ肉盛法
により、内層の外周面に外層を連続的に鋳造したり、ハ
イス系粉末を熱間等方圧加圧(HIP)により内層の外
周面に焼結一体化して外層を形成することが行われてい
る。
盛法やHIP法を実施するには、特有の装置が必要であ
り、しかもかかる装置は高価である。このため、従来の
鋳造による複合化によって、内層の強靱な複合ロールを
製造する方策が望まれている。本発明はかかる問題に鑑
みなされたもので、ハイス系材質の外層内面に強靱性の
ある鋳鋼材からなる内層が溶着一体化されたハイス系複
合ロール及びその好適な製造方法を提供することを目的
とする。
外層内面に強靱性のある鋳鋼材からなる内層が溶着一体
化されたハイス系複合ロールの一つは、化学組成が重量
%で、 C : 1.0〜 1.9%、Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 8.0%、 2Mo+W:3.0 〜14%、V: 2.0〜 8.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材を遠心
力鋳造により140mm以下の肉厚で構成された外層材
の内面に、化学組成が重量%で、 C : 0.4〜 0.8 %、Si: 1.1〜 3.0 %、 Mn: 0.2〜 1.0 %、Ni: 0.5 %以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0 %以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5 %以下、 及び残部が実質的にFeからなる内層材が遠心力鋳造に
より溶着されている構成としている(第1手段)。
一つは、外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜
1.5%、 Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 6.0%、 2Mo+W: 3.0〜 7.0%、V: 2.0〜 4.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材を遠心
力鋳造により140mm以上の肉厚で構成された外層材
の内面に、前記第1手段の内層材と同一化学組成の内層
材が遠心力鋳造により溶着されている構成としている
(第2手段)。
として、 外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜 1.9%、Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 8.0%、 2Mo+W:3.0 〜14%、V: 2.0〜 8.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材溶湯を
140mm以下の肉厚で遠心力鋳造し、前記、外層材の
外面が凝固した後、前記外層材との凝固点の差が90℃
以内で、かつその化学組成が重量%で、 C : 0.4〜 0.8 %、Si: 1.1〜 3.0 %、 Mn: 0.2〜 1.0 %、Ni: 0.5 %以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0 %以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5 %以下、 及び残部が実質的にFeからなる内層材溶湯を、前記鋳
造された外層材の内面温度が内層材凝固温度以上である
とき、外層材内面に前記内層材溶湯を外層材内面温度以
上として遠心力鋳造により鋳込み、外層材の内面に、内
層材を溶着形成させるものである(第3手段)。
製法一つは、 外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜 1.5%、Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 6.0%、 2Mo+W:3.0 〜7.0%、V: 2.0〜 4.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材溶湯を
140mm以上の肉厚に遠心力鋳造し、前記、外層材の
外面が凝固した後、前記第3手段の内層材と同一化学組
成の内層材溶湯を、その後前記第3手段に記載の同一特
定手段による遠心力鋳造により鋳込み、外層材の内面に
内層材を溶湯形成させるものである。(第4手段)。
複合ロールによれば特定の化学組成の外層材と、特定の
化学組成を有する内層材としての、鋳鋼材を用いたた
め、外層と内層との溶着性に優れ、しかも内層における
初晶炭化物の生成が少なく、更に外層の硬化熱処理の際
に内層がベーナイト変態するのを抑制することができ、
内層の靱性劣化を防止することができる。 このさい、第
1手段の特定化学組成による外層材のハイス系鋳鉄材を
遠心力鋳造により140mm以下の肉厚で構成できる。
材のハイス系鋳鉄材を遠心力鋳造により140mm以上
の肉厚で構成できる。次に前記第1手段、第2手段、即
ちこれら両手段によるハイス系複合ロールの製造手段と
しての第3手段、第4手段について、既に説明したが、
鋳造された外層の内面温度が内層形成用鋳鋼材の凝固温
度すなわち固相線(凝固終了温度)以上であるとき、該
鋳鋼材の鋳込温度を外層内面温度以上として鋳込むの
で、凝固した外層の内面に、外層内面の未凝固部を溶か
し込んだ鋳鋼材からなる内層を凝固させることができ
る。このため、外層・内層の境界部に引け巣が発生せ
ず、良好な溶着が得られる。
%に規定されており、内層形成用鋳鋼材は外層からのC
の混入を考慮しても、C含有量が0.8%以上になるこ
とはなく、内層形成用鋳鋼材の方が外層材に比して凝固
温度が高くなるものの、後述の高Siの含有と相まっ
て、両者の凝固温度差が90℃を越えることはなく、外
層材溶湯の相当部分が凝固した後、鋳鋼材を鋳込むこと
ができる。また、外層の高合金成分が鋳鋼材溶湯に混入
しても、C含有量が低いために初晶炭化物の生成が少な
く、黒鉛鋼やダクタイル鋳鉄を鋳込む場合のような強靱
性の大幅な劣化は生じない。
1.1〜3.0%に規定されており、内層形成用鋳鋼材
のSi含有量もこれに近似した範囲になり、湯流れ性、
引いては溶着性が向上する。更に、高Si組成であるた
め、凝固点が低下し、外層材との凝固点温度差が小さく
なるため、鋳込み温度を低くすることができるため、外
層内面の溶解量が少なくなり、引いてはCr、Mo、
W、V元素の混入量が少なくなり、ベーナイト変態を抑
制し、パーライト変態を促進することができ、外層の高
硬度化のために焼入れ速度を大きくしても、熱処理時に
内層がベイナイト変態により硬化し難くなり、外層熱処
理時における内層の靱性劣化を防止することができる。
ることにより、外層肉厚が140mmを越える厚肉の場
合でも、外層中のMo、W、Vの偏析を抑制することが
でき、外層を有効に使用することができる。次に、第3
手段に用いる外層材(外層ハイス系鋳鉄材組成例(wt
%)の成分限定理由を述べる。C:1.0〜1.9% 1.0%未満ではCr、Mo、W、V等の炭化物量が少
なくなり、耐摩耗性が低下し、一方1.9%を越える
と、内層を形成するための鋳鋼材との凝固点差が過大と
なり、溶着不良が発生し易くなる。
1.5%を越えると焼き入れ性が低下し、また材質が脆
くなる。 Mn:1.5%以下 MnはSと結合してMnSを形成し、Sによる脆化を防
止し、また焼き入れ性及び耐摩耗性を向上させる作用を
有するが、1.5%を越えると材質が脆くなる。
に、その一部がCと結合して炭化物を形成し、耐摩耗性
を向上させる。2.0%未満ではかかる作用が不足し、
一方8.0%を越えるとその作用が飽和すると共に材質
が脆くなる。 2Mo+W:3.0〜14% Mo及びWはCと結合して、M2 C型又はM6 C型の炭
化物を形成し、耐摩耗性を向上させると共にその一部は
基地中に固溶し、二次硬化に寄与する。MoはWの二倍
の効果があるため、成分範囲はMo含有量の二倍とW含
有量との和(2Mo+W)によって規定する。2Mo+
Wが3.0%未満ではかかる作用が過少であり、好まし
くは6.0%以上含有させるのがよい。一方、14%を
越えると炭化物量が多くなり、靱性が低下すると共に、
基地中に溶け込んだMoやWによって残留オーステナイ
トが安定化し、高硬度が得られ難い。
性を向上させる。2%未満では炭化物量が少なく、耐摩
耗性が不足する。一方、8.0%を越えると、鋳込み肉
厚を140mm以下に押さえても、偏析の防止が困難に
なる。上記合金成分の他、残部は実質的にFeで形成さ
れるが、不純物元素であるS、Pは材質を脆くするた
め、できるだけ少ないほうがよく、両者とも0.1%以
下に止めるのがよい。
時)が140mm程度までは、鋳込み温度の調整により
偏析の発生を比較的容易に防止することができるが、1
50mm以上の厚肉外層を鋳造する場合、鋳込み温度の
調整によっても偏析の発生を阻止することができないよ
うになる。この場合、第4手段に規定した外層組成であ
るC:1.5%以下、Cr:6.0%以下、2Mo+
W:7.0%以下、V:4.0%以下に止めることによ
り、200mm程度の厚肉でも偏析を生じることなく鋳
造することができるようになる。また、高合金成分の含
有量が押さえられるため、その分、内層への混入量も減
り、内層の靱性が向上する。上記第4手段の外層組成の
各成分の上限限定理由は下記の通りである。
度範囲(液相線と固相線との温度差)が広くなり、凝固
時に合金成分が偏し易くなる。一方、Cr、Mo及びW
は初晶(初期凝固部)への含有率が低く、最終凝固部に
濃縮される傾向があり、引いては偏析し易いので、偏析
防止の観点からは前記含有量以下に止めるのがよい。ま
た、Vは比重の軽いMC型炭化物と共に初晶のオーステ
ナイトとして晶出するが、4.0%を越えると、初晶
(オーステナイト及びMC型炭化物)と未凝固溶湯との
比重差が大きくなり、重力や遠心力により偏析し易くな
る。
高合金成分が炭化物の形態で層状に形成されるものであ
るが、かかる偏析層が生成すると、圧延使用層である外
層の有効使用層が減少することになり、また、ロール側
面でH形鋼を圧延成形するH形鋼圧延用円筒状複合ロー
ルの場合、成形面の圧延疵の原因になる。一方、第3、
第4手段において外層鋳造後に、その内面に鋳込まれる
内層の溶湯組成は、溶着後に下記組成となるように外層
からの溶け込み量を考慮して適宜設定され、例えばC含
有量は0.8%以上になることはなく、Si含有量につ
いても1.1%以下になることはない。以下、溶着後の
内層鋳鋼材の化学組成(wt%)及びその限定理由につい
て説明する。 <溶着後の内層鋳鋼材組成> C : 0.4〜 0.8%、 Si: 1.1〜 3.0%、 Mn: 0.2〜 1.0%、 Ni: 0.5%以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0%以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5%以下、 残部実質的にFe <成分限定理由> C :0.4〜0.8% Cは靱性向上のためには、その含有量が低いほどよい
が、0.4%未満では元湯の凝固点が高くなり過ぎ、外
層材凝固点との温度差が過大になり、溶着不良が発生し
やすくなる。一方、0.8%を越えると鋳造時および高
温熱処理時にネット状セメンタイトが生成するようにな
り、靱性が低下する。
と共にパーライト変態を促進させる作用を有する。1.
1%未満ではかかる作用が過少であり、好ましくは2.
0%以上含有させるのがよい。一方、3.0%を越える
と材質が脆くなる。 Mn:0.2〜1.0% MnはSと結合してMnSを形成し、Sによる脆化を防
止する作用を有するが、0.2%未満ではかかる作用が
不足し、一方1.0%を越えると材質が脆くなる。
し、パーライト変態を抑制する作用を有する。0.5%
を越えるとパーライト変態の抑制が著しくなり、ベイナ
イト変態が生じ易くなり、靱性が劣化するようになる。 Cr:1.5%以下、V:1.5%以下 Cr、Vは焼き入れ性を増し、パーライト変態を抑制す
る。1.5%を越えるとNiと同様、ベイナイト変態が
生じて、靱性が劣化するようになる。尚、Cr0.4
%、Mo0.2%程度の含有は内層材の靱性を向上させ
るが、通常それ以上の量が外層から不可避的に混入す
る。このため、溶湯成分としてこれらの元素を積極的に
含有させる必要はなく、なるべく低い方がよい。下記の
Mo、Wも同様である。
ライト変態を抑制する。1.0%を越えるとNi、Cr
と同様、ベイナイト変態が生じて、靱性が劣化するよう
になる。上記合金成分の他、残部は実質的にFeで形成
されるが、不純物元素であるS、Pは外層と同様、0.
1%以下に止めておくのがよい。次に本発明の製造方法
の具体的実施例として第3手段に基づき説明する。
は省略した。 <実施例> 内径φ640×長さ1300mmの横型遠心力鋳造用金型
に下記表1に記載したハイス系鋳鉄材を遠心力鋳造し
た。金型回転数は、GNo. で140、外層鋳込み温度は
1435℃、鋳込厚さは70mmとした。外層の内面温度
が1400℃になったとき、その内面に、同表に記載し
た内層形成用鋳鋼材溶湯を鋳込厚さで115mm分、外層
内面に鋳込んだ。鋳込温度は1560℃とした。内層が
凝固した後、金型の回転を止め、型ばらしして、寸法加
工、熱処理を施し、外径φ600×内径φ340×長さ
215mmの複数個の円筒状複合ロールを得た。
ころ、外層と内層とは完全に溶着していることが確認さ
れた。また、外層厚さは鋳込み厚さより25〜35mm薄
くなっていた。溶着後の内層組成の分析結果を表1に併
せて示す。次に、該複合ロールを1100℃で2hr保
持後、強制空冷により焼入れし、その後550℃で10
hr保持するの焼戻し熱処理を3回繰り返した。かかる
熱処理を施した後、内層から試験片を採取し、引張試験
を行った。その結果、引張強度680MPa、伸び1.
3%で、強靱性に優れることが確かめられた。 <比較例>次に、前記実施例の比較例を示す。
内層用鋳鋼材を用いて、実施例とほぼ同じ条件により、
円筒状複合ロールを横型遠心力鋳造した。
ろ、外層と内層との境界部に溶着不良が認められた。ま
た、溶着後の内層組成の分析結果を表2に併せて示す。
次に、該複合ロールを実施例と同条件により熱処理を施
した後、内層から試験片を採取し、引張試験を行った。
その結果、引張強度は720MPaと良好であったが、
伸びは0.3%で、靱性の劣化が著しい。
イス系鋳鋼材を用いると共に、特定の外層材を用いるこ
とにより、外層と内層との溶着性に優れ、しかも内層に
おける初晶炭化物の生成が少なく、更に外層の硬化熱処
理の際に内層がベーナイト変態するのを抑制することが
でき、内層の靱性劣化を防止することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜 1.9%、Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 8.0%、 2Mo+W:3.0 〜14%、V: 2.0〜 8.0%、 残部実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材を遠心力鋳造
により140mm以下の肉厚で構成された外層材の内面
に、化学組成が重量%で、 C : 0.4〜 0.8 %、Si: 1.1〜 3.0 %、 Mn: 0.2〜 1.0 %、Ni: 0.5 %以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0 %以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5 %以下、 及び残部が実質的にFeからなる内層材が遠心力鋳造に
より溶着されていることを特徴とするハイス系複合ロー
ル。 - 【請求項2】 外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜 1.5%、 Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 6.0%、 2Mo+W: 3.0〜 7.0%、V: 2.0〜 4.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材を遠心
力鋳造により140mm以上の肉厚で構成された外層材
の内面に化学組成が重量%で、 C : 0.4〜 0.8 %、Si: 1.1〜 3.0 %、 Mn: 0.2〜 1.0 %、Ni: 0.5 %以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0 %以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5 %以下、 及び残部が実質的にFeからなる内層材が遠心力鋳造に
より溶着されていることを特徴とするハイス系複合ロー
ル。 - 【請求項3】 外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜 1.9%、Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 8.0%、 2Mo+W:3.0 〜14%、V: 2.0〜 8.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材溶湯を
140mm以下の肉厚で遠心力鋳造し、前記、外層材の
外面が凝固した後、前記外層材との凝固点の差が90℃
以内で、かつその化学組成が重量%で、 C : 0.4〜 0.8 %、Si: 1.1〜 3.0 %、 Mn: 0.2〜 1.0 %、Ni: 0.5 %以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0 %以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5 %以下、 及び残部が実質的にFeからなる内層材溶湯を、前記鋳
造された外層材の内面温度が内層材凝固温度以上である
とき、外層材内面に前記内層材溶湯を外層材内面温度以
上として遠心力鋳造により鋳込み、外層材の内面に、内
層材を溶着形成することを特徴とするハイス系複合ロー
ルの製造方法。 - 【請求項4】 外層材の化学組成が重量%で、 C : 1.0〜 1.5%、Si: 0.2〜 1.5%、 Mn: 1.5%以下、 Cr: 2.0〜 6.0%、 2Mo+W:3.0 〜7.0%、V: 2.0〜 4.0%、 及び残部が実質的にFeよりなるハイス系鋳鉄材溶湯を
140mm以上の肉厚に遠心力鋳造し、前記、外層材の
外面が凝固した後、前記外層材との凝固点の差が90℃
以内で、かつその化学組成が重量%で、 C : 0.4〜 0.8 %、Si: 1.1〜 3.0 %、 Mn: 0.2〜 1.0 %、Ni: 0.5 %以下、 Cr: 1.5%以下、 Mo: 1.0 %以下、 W : 1.0%以下、 V : 1.5 %以下、 及び残部が実質的にFeからなる内層材溶湯を、前記鋳
造された外層材の内面温度が内層材凝固温度以上である
とき、外層材内面に前記内層材溶湯を外層材内面温度以
上として遠心力鋳造により鋳込み、外層材の内面に、内
層材を溶着形成することを特徴とするハイス系複合ロー
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15757194A JP3266737B2 (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | ハイス系複合ロール及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15757194A JP3266737B2 (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | ハイス系複合ロール及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0820842A JPH0820842A (ja) | 1996-01-23 |
JP3266737B2 true JP3266737B2 (ja) | 2002-03-18 |
Family
ID=15652603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15757194A Expired - Lifetime JP3266737B2 (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | ハイス系複合ロール及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3266737B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-08 JP JP15757194A patent/JP3266737B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0820842A (ja) | 1996-01-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3962838B2 (ja) | 熱間圧延用ロール | |
EP0852162B1 (en) | Hot rolling roll excellent in abrasion resistance and reduced in segregation of carbide | |
KR20210040940A (ko) | 압연용 원심 주조 복합 롤 및 그의 제조 방법 | |
JPH09209073A (ja) | H型鋼圧延ロール用複合スリーブ | |
JP3268210B2 (ja) | 黒鉛を有するハイス系鋳鉄材 | |
JP2700591B2 (ja) | 遠心鋳造製複合ロール | |
JP3755396B2 (ja) | 熱間圧延用ロール外層材および耐クラック性に優れた遠心鋳造製熱間圧延用複合ロール | |
JP2835259B2 (ja) | 黒鉛を有するハイス系鋳鉄材及び複合ロール | |
JP3266737B2 (ja) | ハイス系複合ロール及びその製造方法 | |
JP3107932B2 (ja) | 複合ハイススリーブロールの製造方法 | |
JP4123903B2 (ja) | 熱間圧延用ロール外層材および熱間圧延用複合ロール | |
JP2974226B2 (ja) | 遠心鋳造製複合ロール | |
JP2835260B2 (ja) | 黒鉛を有するハイス系鋳鉄材及び複合ロール | |
JPH1177118A (ja) | H型鋼圧延用複合スリーブ | |
JPH07207411A (ja) | ハイス系複合ロール及びその製造方法 | |
JP2746059B2 (ja) | 熱間圧延用ロール | |
JP3407755B2 (ja) | 複合ロール | |
JP3468797B2 (ja) | 耐肌荒れ性に優れる外層を備えた複合ロール | |
JPH03126838A (ja) | 複合ロール | |
JP3019240B2 (ja) | 遠心鋳造製複合ロール | |
JP3268238B2 (ja) | 耐肌荒れ性にすぐれる黒鉛晶出ハイス系鋳鉄材 | |
JPH09209071A (ja) | 圧延用複合ロール及びその製造方法 | |
JPH06330235A (ja) | 耐摩耗性に優れた遠心鋳造ハイスロール材 | |
JP2004009063A (ja) | 熱間圧延用複合ロール | |
JPH055127A (ja) | 高強度質鋼矢板の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |