JP2672185B2 - 薄膜素子加工方法とその装置 - Google Patents

薄膜素子加工方法とその装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体、金属、絶縁体上に所望のパターン
形成を行なう薄膜素子加工方法およびその装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
半導体装置の製造工程における重要な技術の一つに、
所望のパターンに従って試料基板上に微細加工を施し素
子構造を形成するフォトリソグラフィープロセスがあ
る。該フォトリソグラフィープロセスにおいては、レジ
スト塗布、パターン露光、現像、エッチング、レジスト
剥離等の複雑で煩雑なプロセスが広く用いられてきた。
近年、半導体記憶素子に代表される様に、素子の大容
量化、機能の高性能化が急速に進み、それに伴い、回路
パターンがより微細化し、また回路構造もさらに複雑化
してきている。一方、液晶ディスプレイ、プラズマディ
スプレイ等の表示装置は、ますます大型化し、素子機能
も複雑化しつつある。これらのデバイスを上述のプロセ
スで製造する場合、プロセスのさらなる複雑化によっ
て、コストが上昇し、ごみの発生の増加等によって歩留
りが低下し、全体のコストも上昇する。
一方、上述のレジストを用いたフォトリソグラフィー
プロセスに代わって、関根、岡野、堀池:第5回ドライ
プロセスシンポジウム講演予稿集97ページ(1983)に記
載されているような煩雑なプロセスを大幅に短縮してパ
ターンの形成を行なう光エッチング技術が提案されてい
る。この論文では、塩素ガスを導入した反応室内にポリ
シリコン(poly−Si)膜を堆積した基板を設置し、紫外
線光をマスクを通してSi基板上に選択的に照射すると、
紫外線が照射された部分だけエッチングが進行し、poly
−Si膜にパターンが形成されるプロセスが報告されてい
る。このプロセスを用いることによって、レジスト塗
布、現像、レジスト剥離等の工程が無くなり、工程が簡
略化され、歩留りを向上することができ、大幅にコスト
を軽減できる。さらに従来の反応性イオンエッチングで
問題となる、イオン照射による損傷も発生しないため、
損傷がないエッチングが可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の薄膜素子加工方法のうち、フォトリソ
グラフィープロセスを用いる方法においては、歩留りが
低下し、コストが上昇してしまうという問題点がある。
また、光エッチング技術を用いる方法においては、加工
溝内部での光散乱や回折によってパターンに忠実な微細
加工ができないという問題点がある。また完全な異方性
エッチングを行なうためには、側壁保護膜を形成しなく
てはならず、この膜が残渣として残り、素子に悪影響を
及ぼしてしまう。さらにpoly−Si膜のエッチング速度が
他のエッチング方法に比べ2桁低い40Å/min程度であ
り、大面積の表示装置、例えば14型液晶ディスプレイを
製造する場合には、この実験に比べ照射面積は〜2×10
4倍大きくなるため、例え光源として現在の最高出力の
エキシマレーザー(100w程度)を使ったとしても実用レ
ベルに達するものではない。さらにマスクを通った紫外
線は反応室に設けられた紫外線照射窓を介してSi基板に
照射されるが、この紫外線照射窓にエッチング反応で生
成した物質が堆積して紫外線を吸収してしまうとさらに
エッチング速度が低下してしまうため、度々紫外線照射
窓をクリーニングしなくてはならず煩雑であるという問
題点があった。
本発明は上記従来技術が有する問題点に鑑みてなされ
たものであって、パターンに忠実な微細加工を迅速に行
うことができ、歩留りを向上することのできる薄膜素子
加工方法とその装置を実現することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の薄膜素子加工方法は、 試料である基板上に半導体、金属または絶縁体のいず
れかの膜を堆積させる第1の工程と、 前記第1の工程にて堆積された膜の表面に、物理的な
損傷を生じさせるために所定のエネルギーを有するビー
ムを照射する第2の工程と、 前記第2の工程にて物理的な損傷が送じた膜の表面
に、所望の素子構造によるマスクパターンを形成させる
ために選択光を照射して部分的に光化学反応を生じさせ
る第3の工程と、 前記第3の工程にて形成されたマスクパターンを遮蔽
体とするプラズマエッチングあるいは励起ガスエッチン
グを行う第4の工程とを有する。
また、本発明の薄膜素子加工装置は、 試料に対して選択光を照射する潜像形成室に、試料に
対して所定のエネルギーを有するビームを照射する変質
層形成室と、プラズマエッチングあるいは励起ガスエッ
チングを行うためのエッチング室とがゲートバルブを介
して連結されている。
〔作用〕
第2の工程でのビーム照射によって、堆積膜の表面か
ら所定深さまでの部分には結合切断やトラップの発生と
いった物理的な損傷が生じる。続いて行なわれる第3の
工程においては、選択光照射による光化学反応を用いて
マスクパターンが形成されるが、膜表面には上記のよう
な損傷が生じているので、光化学反応が促進され、均一
な光化学反応が生じる。このため、マスクパターンとし
て生成される素子構造は緻密なものとなり、エッチング
阻止能力が高くなるので、第4の工程にて行なわれるプ
ラズマエッチングあるいは励起ガスエッチングの微細加
工性が良好なものとなる。
潜像形成室に変質層形成室とエッチング室とをそれぞ
れゲートバルブを介して連結した微細加工装置では、試
料表面が大気に晒されることなく試料を各室間にて移動
することが可能となるので、素子の劣化およびゴミの付
着が防止される。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図(a)乃至第1図(d)は本発明の第1の実施
例による素子作製手順を段階的に示した図面であり、第
1図(a)において、1は試料、3は石英ガラス基板2
上にプラズマCVD法によって成膜された厚さ3000Åのア
モルファスシリコン窒化(a−SiN)膜である。第1図
(b)において、4はアルゴンイオン(Ar+)ビーム5
によってa−SiN膜表面上に損傷を受け形成された変質
層である。第1図(c)において、6は照射されたKrF
エキシマレーザー光7によって変質層4に形成された潜
像層であり、第1図(d)は塩素プラズマ流8でエッチ
ングを行なって得られた加工形状を示している。
第2図は上記作製手順を実施するための装置の構成を
示す断面図であり、潜像形成室12bに、処理室である変
質層形成室12aと、エッチング室12cとがそれぞれゲート
バルブ10b、10cを介して連結されている。変質層形成室
12aは試料表面に変質層を形成し、潜像形成室12bは変質
層形成室12aにて試料表面に形成された変質層に潜像を
形成し、エッチング室12cは試料をエッチングする。変
質層形成室12aと潜像形成室12bおよび潜像形成室12bと
エッチング室12cとはゲートバルブ10bおよびゲートバル
ブ10cをそれぞれ介して連結されている。変質層形成室1
2aには外部と試料1の出入れを行うためのゲートバルブ
10aが設けられ、また、各ゲートバルブ10a,10b,10cを介
して各室間で試料1の搬送を行う搬送手段(不図示)が
設けられている。これにより、試料1表面を大気に晒す
ことなく試料1を各室間にて移動することができ、素子
の劣化およびゴミを付着が防止される。
以下に各室の構成について、変質層形成室12aを構成
するものについてはaを、潜像形成室12bを構成するも
のについてはbを、エッチング室12cを構成するものに
ついてはcを番号の後にそれぞれ付して説明する。図
中、9a,9b,9cはそれぞれ試料1を保持する試料保持台、
11a,11b,11cは各処理室に処理ガスを導入するためのガ
ス導入口、13aおよび13cはそれぞれ変質ガスおよびエッ
チングガスのプラズマを発生させるプラズマ室、14aお
よび14cはそれぞれプラズマ室13aおよび13cの内部に磁
場を発生させるための電磁コイル、15aおよび15cはそれ
ぞれ電磁コイル14aおよび14cとプラズマ室13aおよび13c
を冷却するための冷却水を導入するための冷却水導入
口、16aおよび16cは冷却水導出口、17aおよび17cはそれ
ぞれプラズマ室13aおよび13cにマイクロ波を供給するた
めのマイクロ波透過窓、18aはプラズマ室13aで発生した
プラズマからイオンを引き出して適当なエネルギーに加
速するための電極群、19は光源であるところのKrFエキ
シマレーザー、20は石英板にCrでパターニングされたマ
スク(もしくはレクチル)21を照明するための照明光学
系、22はマスクパターンを試料1bの表面に結像するため
の投影光学系、23bは投影光学系22を出た光を潜像形成
室12bに導入するための石英製の窓である。
次に第2図に示した装置による素子作製手順について
説明する。
まず第1図(b)に示したa−SiN膜2の表面にAr+
ーム5を照射して変質層4を形成する方法について説明
する。上述の変質層形成室12aのゲートバルブ10aを介し
て試料1を試料保持台9aに載せ、真空排気装置(図示せ
ず)により変質層形成室12a、プラズマ室13aの内部が10
-8torr以下になるまで真空排気する。続いて、ガス導入
口11aよりArガス20sccmをプラズマ室13aに導入し、内部
の圧力が2×10-4torrとなるように上記真空排気装置を
制御する。次に、電磁コイル14aおよびプラズマ室13aを
冷却するため冷却水を冷却水導入口15aより流入させ、
冷却水導出口16aより排水させる。次に、電磁コイル14a
に電流を流し、プラズマ室内に磁場を発生させるととも
にマイクロ波発生装置(図示せず)で発生した2.45GH
z、800Wのマイクロ波を導波管を用いて伝送し、マイク
ロ波透過窓17aからプラズマ室13aに供給する。これによ
り、プラズマ室13a中では、マイクロ波の電場と、電磁
コイル14aによって発生した磁場によって効率よく電子
が加速されて中性粒子が電離し、濃いArプラズマが発生
する。なお磁場の大きさを、電子サイクロトロン共鳴が
起こる磁場の大きさ(2.45GHzのマイクロ波の場合875Ga
uss、電磁コイル電流は154A)にしておくと効率よくプ
ラズマが発生する。次に、電極群18aの印加電圧を調節
し、プラズマ室13aで発生したプラズマからAr+イオンを
引き出し、1KeVのエネルギーまで加速する。この時のイ
オン電流密度は1mA/cm2であった。この、引き出したAr+
イオンビーム5を試料1上のa−SiN膜3の全表面に照
射することを2分間行う。Ar+ビーム5照射後、表面か
らおよそ30Å程度まで、a−SiNの結合切断、トラップ
の発生等の損傷が発生した変質層4が形成される。処理
終了後、ガスの供給を止め、変質層形成室12aの内部の
圧力が10-8torr以下になるまで真空排気した。
4 次に、第1図(c)に示した潜像形成工程、すなわ
ち変質層4の表面に選択的にレーザ光7を照射し、該レ
ーザ光7が照射された部分のみを光化学反応させて改質
させ、パターンを形成させる工程を行なう。予め潜像形
成室12bを10-8torr以下に真空排気装置(図示せず)に
よって排気し、ゲートバルブ10bを開けて試料1を変質
層形成室12aから潜像形成室12bの試料保持台9bに載せ、
ゲートバルブ10bを閉じ、再び潜像形成室12bを10-8torr
以下に真空排気する。続いてガス導入口11bよりO2ガス
を潜像室12b内に導入し、内部の圧力が200torrとなるよ
うに真空排気装置により制御する。
次に、光源19であるKrFエキシマレーザで発振させた
波長248nmのレーザ光7を照明光学系20を介して所望を
パターニングが施されたマスク21に均一に照射し、該マ
スク21の透過光を投影光学系22および窓23bを介して試
料1の表面に照射し、マスク21に形成されたパターン像
を試料1の表面に結像させる。なお窓23bには波長248nm
のレーザ光7を吸収することなく透過させるために石英
板を使用した。マスク像が結像した変質層4の表面で
は、レーザ光7が当たった部分のみでO2とa−SiNが光
化学反応を起こし、5分間の露光で変質層4をSi2層で
ある潜像層6に変化させる。予め変質層4が形成されて
いるため、光化学反応が促進それ、均一な光化学反応が
起こり、緻密でありエッチング阻止能力の高い潜像層が
形成される。レーザ光7が当たっていない部分ではこの
反応は進まないので、潜像層6によるマスク21のネガパ
ターンがa−SiN膜3の表面に形成される。換言すれば
a−SiNがSiO2に改質された潜像が形成される。潜像層
6の深さは、変質層4の深さと等しく、その深さ以上に
反応が進むことはない。
潜像層6の形成後、O2ガスを止め、変質室12aの内部
の圧力が10-8torr以下になるまで真空排気する。
次に、第1図(d)に示したエッチング工程、すなわ
ち前の工程で形成した潜像層6をマスクとしてそれ以外
の部分をエッチングする工程を行なう。予め真空排気装
置(図示せず)によってエッチング室12c、プラズマ室1
3cの内部が10-8torr以下になるまで真空排気する。ゲー
トバルブ10cを開け、試料1を潜像形成室12bからエッチ
ング室12cに移し、試料保持台9cに載せてゲートバルブ1
0cを閉じ、該真空排気装置によってエッチング室12c、
プラズマ室13cの内部が10-8torr以下になるまで真空排
気する。次に、ガス導入口11cよりCl2ガス30sccmをプラ
ズマ室13aに導入し、内部の圧力が5×10-4torrとなる
ように該真空排気装置を操作制御する。電磁コイル14c
及びプラズマ室13cを冷却するため冷却水を冷却水導入
口15cより導入し、冷却水導出口16cより排水させる。続
いて、電磁コイル14cに154Aの電流を流し、プラズマ室
内13cに875Gaussの磁場を発生させ、マイクロ波発生装
置(図示せず)で発生した2.45GHz、400Wのマイクロ波
を導波管を用いて伝送させてマイクロ波透過用の窓17c
からプラズマ室13cに供給させる。これにより、プラズ
マ室13c内に前述のArプラズマと同様に塩素プラズマが
発生する。発生した塩素プラズマは、発散磁場によって
磁力線方向に加速され、塩素プラズマ流8となって試料
1に照射される。プラズマ中のCl+イオンは試料1とプ
ラズマとの間に発生した浮遊電位(10〜20V)によって
加速され変質層4および潜像層6の表面に衝突し、励起
されたClまたはCl2によって変質層4およびその下方の
a−SiN膜3のみがエッチングされる。変質層4である
a−SiNと潜像層6であるSiO2のエッチング速度比とな
る選択比(a−SiN/Sio2)は150程度であるので、マス
ク材である潜像層6がなくなる前にa−SiN膜3のエッ
チングが完了する。本エッチングでは圧力が5×10-4to
rrと低いため、イオンの平均自由工程が〜8cm程度とイ
オンシース(〜0.1mm)に比べ非常に大きなものとな
り、垂直性の良いイオンがa−SiN膜3の表面に入射す
るため、異方性の良い微細加工(≧0.5μm)が可能と
なる。
なお、以上説明した実施例においては変質層4を形成
する際に、プラズマ室13aを用いてエネルギーが揃った
イオンビームを発生させ、これを試料に照射することに
より変質層4を形成したが、平行平板型電極を用いた高
周波放電で生成されるプラズマ中に含まれる広いエネル
ギー分布を持ったイオンによっても変質層4の形成は可
能である。第3図は広いエネルギー分布を持ったイオン
により変質層4を形成する変質層形成室31の概略構成を
示す断面図である。第3図において、32は試料保持台、
33はガス導入口、34は試料保持台32と変質層形成室31と
を直流的に絶縁するための絶縁体、35は13.56MHz、800W
の高周波電源、36は試料保持台32側と高周波電源35側の
インピーダンスマッチングを取るためのマッチングボッ
クス、37は試料保持台32に対向する対向電極、38はゲー
トバルブである。
変質層4を形成させる動作について説明する。ゲート
バルブ38を介して前述の試料1を、試料保持台32に載
せ、真空排気装置(図示せず)によって変質層形成室31
の内部が10-8torr以下になるまで真空排気する。次に、
ガス導入口33よりAr50sccmを変質層形成室31内に導入
し、変質層形成室31の圧力が0.08torrになるように該真
空排気装置を操作制御する。次に13.56MHz、800Wの高周
波をマッチングボックス36を調整しながら、試料保持台
32に印加し、試料保持台32と対向電極37の間の空間にプ
ラズマを発生させる。試料保持台32は変質層形成室31と
直流的に絶縁されているため、電子とイオンの易動度の
差から試料保持台32と対向電極37との間には−1KV程度
の負の直流バイアス電圧が発生し、この電圧によってAr
イオンが加速されてa−SiN膜3の表面に衝突し、a−S
iN膜3の表面に損傷が発生して変質層4が形成される。
イオンのエネルギーは最大で1KeV程度でそれ以下の広い
範囲で分布している。したがって単一のエネルギーでは
ないが第2図に示した変質層形成室12aと同様の効果が
得られる。この場合の処理時間は5分であった。処理終
了後、ガスの供給を止め、変質層形成室31の内部の圧力
が10-8torr以下になるまで真空排気する。このあと前述
と同様のプロセス潜像形成およびエッチング処理を行な
う。
また、本実施例では、潜像層6を形成させるための照
射光として波長248nmのKrFエキシマレーザ光を用いた
が、ここで用いる照射光の波長は、潜像を形成する膜表
面の吸収開始波長より短いものであれば良い。a−SiN
膜は吸収が300nm以下で大きくなるので、水銀ランプ、
重水素ランプ、ArFエキシマレーザー、KrClエキシマレ
ーザー、F2レーザー等を使うことができる。
さらに、本実施例におけるエッチングは、微細加工を
行なうために塩素プラズマを加速させた塩素プラズマ流
によって行うものとしたが、微細加工が必要でない場合
には、第4図に示すようなエッチング室41にて励起ガス
によるエッチングを行ってもよい。同図において、42は
エッチングガスを導入するためのガス導入口、43はマイ
クロ電場によってプラズマを発生させ、励起種を生成さ
せるためのマイクロ波ガス励起装置、44はマイクロ波ガ
ス励起装置43で発生した励起ガスをエッチング室41に輸
送するための石英製の輸送管、45は試料保持台、46はゲ
ートバルブである。
エッチング室41におけるエッチング動作について説明
する。予めエッチング室41を10-8torr以下に真空排気装
置(図示せず)によって排気し、ゲートバルブ46を開け
て前述の過程と同様に試料1を潜像室12bからエッチン
グ室41の試料保持台45に載せ、ゲートバルブ46を閉じ、
再びエッチング室41を10-8torr以下に真空排気する。次
に、エッチングガスであるCl2ガス500sccmをガス導入口
42よりマイクロ波ガス励起装置43内に導入し、エッチン
グ室41の圧力が0.25torrになるように該真空排気装置を
操作制御する。続いて、マイクロ波発生装置(図示せ
ず)で発生した2.45GHz、700Wのマイクロ波をマイクロ
波ガス励起装置43に供給し、Cl2ガスをプラズマ化し、
プラズマ化されたことによって励起した励起分子C
l2 、Clを石英製の輸送管44によってエッチング室41
に供給する。該励起分子Cl2 、Clが基板1の表面に
達することによってSiO2である潜像層6をマスクにし
て、a−SiN層3がエッチングされる。ここでのエッチ
ングは上記励起種を用いた純粋な化学反応によるものと
なるため、損傷は生じないがエッチングが等方的に進む
ので、微細加工性は犠牲になる。
なお、本実施例ではそれぞれの処理室がゲートバルブ
で連結されてたが、それぞれ独立した処理装置でも本発
明は実施可能である。
次に、本発明の第2の実施例として、poly−Siの表面
にn+半導体層を形成して変質層とする場合について説明
する。第1図に示したa−SiN膜3の代わりに減圧CVD法
により厚さ3000Åのpoly−Si膜を成膜し、また、Ar+
ーム5の代わりにP+イオンビームを用いるものである。
装置構成は第2図に示したものと同様であるため、作製
手順について第2図を参照し、以下に説明する。
本実施例においてpoly−Si膜の表面にn+層を形成する
ことは、第1の実施例におけるAr+イオンビーム5によ
る変質層4の形成工程と同様のものである。ゲートバル
ブ10aを介して試料1を試料保持台9aに載せ、真空排気
装置(図示せず)により変質層形成室12a、プラズマ室1
3aの内部が10-8torr以下になるまで真空排気する。次
に、ガス導入口11aよりPH3ガス20sccmをプラズマ室13a
に導入し、内部の圧力が2×10-4torrとなるように真空
排気装置を制御する。続いて、電磁コイル14aに154Aの
電流を流し、プラズマ室内に875Gaussの磁場を発生させ
る。次に、マイクロ波発生装置(図示せず)で発生した
2.45GHz、800Wのマイクロ波を導波管を用いて伝送しマ
イクロ波透過窓17aからプラズマ室13aに供給する。これ
により、第1の実施例と同様にプラズマ室13a内にPH3
プラズマが発生する。該プラズマ中に存在するイオン種
は、PH3 +、PH2 +、PH+、P+、H2 +、H+となる。次に、電極
群18aに印加する電圧を調節してプラズマ室13aで発生し
たプラズマからこれらのイオンを引き出し、1KeVのエネ
ルギーまで加速する。この時のイオン電流密度は0.6mA/
cm2であった。引き出したイオンビームを試料1上のpol
y−Si膜表面全面に3分30秒間照射する。この照射によ
って、リン原子が不純物としてpoly−Si表面およそ30Å
程度まで侵入し、ドナーとなってn+半導体層が形成され
る。n+半導体は一般に酸化されやすいので次に行なわれ
る潜像工程がより促進される。処理終了後、ガスの供給
を止め、変質層形成室12aの内部の圧力が10-8torr以下
になるまで真空排気する。
以後は、第1図(c)に示した潜像形成工程と第1図
(b)に示したエッチング工程とが第1の実施例とまっ
たく同様に行なわれる。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
第5図(a)乃至第5図(d)はアモルファスシリコ
ンフォトセンサを作製する手順を段階的に示す図であ
る。
まず、第5図(a)に示すように、石英ガラスである
基板51の上面に厚さ1000ÅのCr膜52の蒸着した。続い
て、第1図(b)に示すような下部電極53を形成した。
該下部電極53の形成においては第1の実施例と同様に、
エネルギーが2KeVのAr+イオンビームを用いて変質層を
形成させた後にKrFエキシマレーザ光を選択的に照射し
てCrOXである潜像層を部分的に形成させ、該潜像層をマ
スクとし、Cl2ガスをエッチングガスとするエッチング
を行なった。
次に、第5図(c)に示すように、Al膜57までを順次
堆積させた。手順としては、第5図(b)に示した基板
を350℃に加熱し、SiH4、NH3、H2混合ガスを用いたプラ
ズマCVD法によって基板表面上に厚さ3000Åのa−SiN膜
54をプラズマCVD法によって成膜させ、続いてSiH4、H2
混合ガスを用いて厚さ1.5μmのa−Si膜55をプラズマC
VD法によって成膜させた。続いてその上面に、SiH4、PH
3、H2混合ガスを用いて厚さ2000Åのn+a−Si膜56を形成
させ、さらに蒸着法によって6000ÅのAl膜57を成膜させ
た。
次に、第5図(d)に示すように、Al膜57の中央部に
光入射窓59を設け、その周囲を上部電極58とする加工を
行なった。手順としては、第1の実施例と同様にエネル
ギーが2KeVのAr+イオンビームを用いて変質層を形成さ
せた後に、KrFエキシマレーザ光を選択的に照射してAlO
Xである潜像層を部分的に形成させ、該潜像層をマスク
とし、Cl2ガスをエッチングガスとするエッチングをn+a
−Si膜56に達するまで行なった。これにより、光入射窓
59と上部電極58が形成された。
このように、従来より使用されるレジストを用いるこ
となく素子を作製することができ、大幅に工程が簡略化
され、ごみによる歩留低下が生じることなくアモルファ
スシリコンフォトセンサーを作製することができた。
なお、以上述べた各実施例においては、変質層を形成
させるためにAr+イオンビームもしくはプラズマ中に含
まれる広いエネルギー分布を有するイオンを用いるもの
として説明したが、これは適当なエネルギーを有するビ
ーム(例えば、荷電ビーム、電子ビーム)であればよ
く、上記のものに限定されるものではない。
〔発明の効果〕
本発明は以上説明したように構成されているので、以
下に記載するような効果を奏する。
請求項1に記載の方法においては、マスクパターンを
形成する第3の工程の前に膜に物理的な損傷を与えてお
くことによって、マスクパターンを厚く、かつ緻密な素
子構造とすることができる。これにより、マスクパター
ンのエッチング阻止能力が高まるため、プラズマエッチ
ングあるいは励起ガスエッチングの微細加工性を向上す
ることができる。また、工程を簡略化することができる
ため、素子作製を迅速に行うことができる効果がある。
請求項2に記載したものにおいては、素子の劣化およ
びゴミの付着が防止されるため、上記効果に加えて歩留
りを向上することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)乃至第1図(d)は本発明の第1の実施例
による素子作製手順を段階的に示す図、第2図は上記手
順により素子を作製する装置の構成を示す断面図、第3
図および第4図は、それぞれ第2図中の変質層形成室12
aおよびエッチング室12cの変形例の構成を示す断面図、
第5図(a)乃至第5図(d)は本発明の第3の実施例
による素子作製手順を段階的に示す断面図である。 1……試料、2,31……基板、 3,54……a−SiN膜、4……変質層、 5……Ar+イオンビーム、6……潜像層、 7……レーザ光、8……塩素プラズマ流、 9a,9a,9c,32,45……試料保持台、 10a,10b,10c,38,46……ゲートバルブ、 11a,11b,11c,33,42……ガス導入口、 12a,31……変質層形成室、 12b……潜像形成室、 12c,41……エッチング室、 13a,13c……プラズマ室、 14a,14c……電磁コイル、 15a,15c……冷却水導入口、 16a,16c……冷却水導出口、 18a……電極群、19……光源、 20……照明光学系、21……マスク、 22……投影光学系、23b……窓、 34……絶縁体、35……高周波電源、 36……マッチングボックス、 37……対向電極、 43……マイクロ波プラズマガス励起装置、 44……輸送管、52……Cr膜、 53……下部電極、55……a−Si膜、 56……n+a−Si膜、57……Al膜、 58……上部電極、59……光入射窓。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料である基板上に半導体、金属または絶
    縁体のいずれかの膜を堆積させる第1の工程と、 前記第1の工程にて堆積された膜の表面に、物理的な損
    傷を生じさせるために所定のエネルギーを有するビーム
    を照射する第2の工程と、 前記第2の工程にて物理的な損傷が生じた膜の表面に、
    所望の素子構造によるマスクパターンを形成させるため
    に選択光を照射して部分的に光化学反応を生じさせる第
    3の工程と、 前記第3の工程にて形成されたマスクパターンを遮蔽体
    とするプラズマエッチングあるいは励起ガスエッチング
    を行なう第4の工程とを有する薄膜素子加工方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の薄膜素子加工方法におい
    て、 プラズマエッチングあるいは励起ガスエッチングを塩素
    を用いて行なうことを特徴とする薄膜素子加工方法。
  3. 【請求項3】試料に対して選択光を照射する潜像形成室
    に、試料に対して所定のエネルギーを有するビームを照
    射する変質層形成室と、プラズマエッチングあるいは励
    起ガスエッチングを行なうためのエッチング室とがそれ
    ぞれゲートバルブを介して連結されている薄膜素子加工
    装置。
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