JP2669382B2 - 磁気テープ装置 - Google Patents

磁気テープ装置

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JP2669382B2
JP2669382B2 JP7038108A JP3810895A JP2669382B2 JP 2669382 B2 JP2669382 B2 JP 2669382B2 JP 7038108 A JP7038108 A JP 7038108A JP 3810895 A JP3810895 A JP 3810895A JP 2669382 B2 JP2669382 B2 JP 2669382B2
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magnetic tape
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善昭 森
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  • Indexing, Searching, Synchronizing, And The Amount Of Synchronization Travel Of Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープ装置に係
り、とくにリールの回転角の変化等により磁気テープの
位置付けを行う磁気テープ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気テープを利用した記憶装置に
おいて、記憶容量を拡大するために往復記録方式が採用
されることが多くなっている。
【0003】一般に、磁気テープでのデータの記録形式
としては、磁気テープの始まり位置を示すBOT(Be
ginning Of Tape)からのシーケンシャ
ルな番号(ブロック番号)と、磁気テープが供給リール
から巻き取りリールに巻き取られることによる巻き径の
変化から決定される磁気テープ上の物理的な位置情報
(以下セクタ番号と記す)を磁気テープ上の各ブロック
に付加して記録する形式がANSI X3.224−1
992などで規定されている。
【0004】ここで、使用される磁気テープの記録形式
について説明する。
【0005】磁気テープ上に書き込まれるブロックに
は、データの後に4バイトの情報が付加されて書き込ま
れる。
【0006】この4バイトの情報は、図9に示されるよ
うに、1ビットのラップ71と、7ビットのセクタ番号
72と、2ビットのフォーマット73と、22ビットの
ブロック番号74とから構成されている。
【0007】ここでラップ71は、往復記録の時にのみ
意味を持ち、往路側(以下、Wraplと記す)のブロ
ックに対しては '0’が、復路側(以下、Wrap2と
記す)のブロックに対しては '1’が与えられる。
【0008】なお単方向記録(片道のみ)の場合にはラ
ップ71には常に '0’が与えられる。
【0009】またセクタ番号72は、供給リールに巻き
付けられている磁気テープの半径に基づいて算出される
値であり、次式(1)で算出される値の小数点以下を切
り上げた値が与えられる。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、Riは供給リール側での磁気テー
プの初期半径、Rは供給リール側での磁気テープの現在
半径である。
【0012】セクタ番号72は、図10および図11に
示されるように、BOTに最も近い位置で '0’であ
り、磁気テープが巻き取りリールに巻き取られるにした
がって、すなわち供給リールに巻き付けられている磁気
テープ半径が小さくなるにしたがって順次大きな値をと
る。この値は、そのブロックの書かれている磁気テープ
上の大まかな位置を意味している。
【0013】フォーマット73は、書き込まれているブ
ロックのデータの形式識別のために使用される情報であ
る。
【0014】ブロック番号74は、磁気テープ上の各ブ
ロックの識別のために使用される情報であり、BOTか
らの最初のブロックを '0’として、1ブロック毎に+
1したシーケンシャルな値が与えられる。
【0015】なお、以下の説明では、この4バイト情報
をブロックIDと記述する。
【0016】次に、磁気テープ上へのデータの記録方法
について説明する。
【0017】単一方向記録方式では、図10に示される
ように、BOTから順次データを書き込み、EOT(E
nd Of Tape)付近まで書き込むことができ
る。
【0018】一方往復記録方式では、図11に示される
ように、単一方向記録方式と同様にBOTから順次デー
タを書き込んでいくが、テープの終端が近づくとラップ
マークと呼ばれる折り返し点を示すマークを書き込む。
【0019】ラップマークを書き込むと、Wrap2側
のトラックに切り替えて、BOT方向に向かってデータ
を書き込む。
【0020】このようなフォーマットの磁気テープに対
して位置付けを行う場合には、目標とするブロックのセ
クタ番号に基づいて大まかな位置まで巻き取りあるいは
巻き戻しを行い、続いてその位置から磁気テープ上のブ
ロックに付加されているシーケンシャルなブロック番号
を読み取りながら目標とする位置に位置付ける方法が用
いられている。
【0021】従来例の動作について、単一方向記録の場
合を図12のフローチャートを用いて説明する。
【0022】.ホストコンピュータから位置付けるべ
き位置のブロックIDを受信する(図12のステップ8
01)。
【0023】.受信したブロックIDのバイト#0、
すなわちセクタ番号から一定値(ここでは2)を減算す
る(図12のステップ12)。
【0024】そして、その値を示すセクタ番号まで磁気
テープを巻き取ることを磁気テープ装置に指示する(図
12のステップ803)。
【0025】.磁気テープ装置は指定されたセクタま
での磁気テープの巻取りが完了すると、動作の終了を通
知する(図12のステップ804)。
【0026】.動作終了の通知を受けると、その位置
から磁気テープ上のブロックを読み出し、そのブロック
IDを抽出する(図12のステップ805)。
【0027】.この抽出したブロックIDの中のブロ
ック番号と目標ブロック番号とを比較する(図12のス
テップ806)。
【0028】.比較した結果が不一致であれば、ブロ
ック番号はシーケンシャルに与えられているものなの
で、目標値のブロック番号の方が大きければ順方向に、
逆に目標値のブロック番号の方が小さければ逆方向に磁
気テープを走行させる(図12のステップ807)。
【0029】次のブロックのブロック番号を読み出す
(図12のステップ805)。
【0030】.目標ブロック番号に一致するまでこれ
を繰り返し、一致したところで動作を停止させる。
【0031】これによってホストコンピュータからの位
置付け命令を終了する。
【0032】以上の説明のように、位置付け方法は一般
に次のような2段階の動作で実現される。
【0033】(1).セクタ番号を用いて巻き取りある
いは巻き戻し動作を行う。
【0034】この動作は、磁気テープ上のデータを意味
のあるデータとして解釈できない磁気テープ装置が単独
で行うことができるが、セクタ番号での大まかな位置決
めでは目標とする位置に正確に位置付けることはできな
い。
【0035】(2).セクタ番号による大まかな位置付
け後、その上位装置である磁気テープ制御装置によって
磁気テープ上のブロックに付加されたシーケンシャルな
ブロック番号を読み出し、目標とするブロックを探す。
【0036】セクタ番号で大まかな位置決めを行った
後、目標とするブロックに位置付けを行うが、磁気テー
プは順編成ファイルであることを考慮し、目標とする位
置よりもEOT側からサーチした場合、すでに上書きさ
れて無効になっているブロックに誤って位置付ける可能
性があるため、BOT寄りに位置付けた後、テープ上の
ブロックをサーチすることが多い。
【0037】しかしながら、磁気テープが巻付けられて
いるリールの回転角の変化等に基づいて磁気テープの大
まかな位置を検出するこの種の磁気テープ装置では、B
OTやEOTの位置はリールの回転角などの間接的手段
で決定される。それらの厳密な位置が規格などで決めら
れているのではない。
【0038】また、往復記録方式を採用する場合、磁気
テープにデータを書き込む際には、折り返し点にラップ
マークが書き込まれるが、このラップマークの書き込ま
れる位置もBOTやEOTなどと同様な間接的手段で決
定されるため、厳密な位置を事前に知ることはできな
い。
【0039】また、セクタ番号はリールに巻き付けられ
た磁気テープの半径に基づいて算出されるため、磁気テ
ープの長さや厚みの影響を受ける。
【0040】しかも、磁気テープはメーカーやロットに
よりばらつきがあり、さらに磁気テープに書き込みを行
うドライブによってもばらつくことがある。
【0041】さらに長さの異なる磁気テープが規格化さ
れているなど様々な要因で折り返しマークの書き込まれ
る位置は磁気テープ毎に異なっている。
【0042】このように磁気テープによってラップマー
クの書き込まれる位置が異なるため、セクタ番号を用い
て位置付けた場合には、磁気テープ処理装置はセクタ情
報の値をBOT側に十分にずらすような補正をした値で
磁気テープ装置に対して位置付けを指示しなければ、ラ
ップマークよりも磁気テープの物理的終端側に位置付け
られて、位置付けを失敗するか、あるいは誤った位置に
位置付けしてしまう恐れがある。
【0043】しかし、安全性を考慮して必要以上に補正
すれば磁気テープ装置でのセクタ番号によって位置付け
られる位置は、目的とするブロックよりも相当離れたと
ころになってしまう。
【0044】そして、そのブロックに付加されている番
号を読み出して目的の位置に位置付けるのに必要以上の
時間を要してしまうことになる。
【0045】また、双方向に書き込まれた磁気テープの
復路側のブロックに位置付けようとした場合には、磁気
テープ上にブロックの書き込まれる順番は往路側と逆に
磁気テープの物理的終端側から始端側に向かって進むこ
とになる。
【0046】このような復路側に書き込まれたブロック
に対してセクタ番号を用いて位置付けようとする場合
は、論理的にBOTに近い位置、すなわち物理的な終端
側に位置付けた後、ブロックに付加された番号を読み出
して目的のブロックに位置付ける必要がある。
【0047】しかし、ラップマークの直後(復路側)付
近のブロックに位置付けようとした場合にはセクタ番号
を磁気テープの物理的終端に補正するとラップマークよ
りも磁気テープの物理的終端側に位置付けられてしま
い、目的とするブロックに正常に位置付けることができ
なくなる。
【0048】これらのばらつきやテープ長の相違は、セ
クタ番号のみを使用して位置付けを指示する磁気テープ
処理装置では知ることはできない。
【0049】往復記録方式で書き込まれた磁気テープの
位置付けを迅速に行う技術が、特開平4−38783号
公報にて開示されている。
【0050】ここでは、磁気テープへの信号記録時に信
号番号と信号番地と範囲番号とを同時に記録し、位置付
け時には範囲番号に基づいて記録面が往路であるか復路
であるかを判断するとともに、その判断結果から磁気テ
ープの走行方向を切り換えている。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、セクタ番号のみに基づいて位置付け動
作を行っているために、往復記録方式で書き込まれた磁
気テープにおいては、ラップマーク付近のブロックに対
して高速な位置付けができないという不都合があった。
【0052】また、特開平4−38783号公報では、
記録面が往路であるか復路であるかの判断を迅速に行う
ことができるが、ラップマーク付近のブロックに対して
は、改善されていない。
【0053】
【発明の目的】本発明の目的は、かかる従来例の有する
不都合を改善し、とくに往復記録方式で書き込まれた磁
気テープにおいて、ラップマーク付近のブロックに対し
てもセクタ番号を使用しての高速な位置付けが正確にで
きる磁気テープ装置を提供することにある。
【0054】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、第
1の手段として、リールの半径情報に対応したセクタ情
報により大まかな位置付けを行う磁気テープ駆動手段
と、巻き取りリールの回転角情報及び供給リールの回転
角情報に基づいて磁気ヘッドが位置するセクタ番号を検
知する現在位置検知手段と、この現在位置検知手段から
のセクタ番号と所定の目的セクタ番号とに基づいて磁気
テープ駆動手段の動作を制御する磁気テープ駆動制御手
段とを備えている。しかも、磁気テープ駆動制御手段
が、上位装置からの目的ブロック番号を受信して当該目
的ブロックのセクタ番号から所定値を減少又は増加させ
たセクタ番号を目的セクタ番号として算出する目的セク
タ算出部と、磁気テープ上の往復記録の折返し位置のセ
クタ情報であるラップマークセクタ番号を記憶したラッ
プマークセクタ番号記憶部と、目標セクタ番号が当該ラ
ップマークセクタ番号近傍の一定範囲内にある場合には
当該目的セクタ情報をBOTに近い側に修正する目標セ
クタ補正部とを備えた、という構成を採っている。
【0055】第1の手段と主要部を同一とする手段とし
て、目標セクタ補正部が、目標セクタ番号がラップマー
クセクタ番号近傍の一定範囲内にある場合には当該目標
セクタ番号が往路側となるよう修正する機能を備えた、
という構成を採っている。
【0056】第1の手段と主要部を同一とする手段とし
て、磁気テープ駆動制御手段が、磁気テープ当初の読み
出し時にラップマークセクタ番号を算出するラップマー
クセクタ番号算出部を備えた、という構成を採ってい
る。
【0057】第1の手段と解決しようとする課題を同一
とする第2の手段として、リールの半径情報に対応した
セクタ情報により大まかな位置付けを行う磁気テープ駆
動手段と、巻き取りリールの回転角情報及び供給リール
の回転角情報に基づいて磁気ヘッドが位置するセクタ番
号を検知する現在位置検知手段と、この現在位置検知手
段からのセクタ番号と上位装置からのセクタ番号とに基
づいて磁気テープ駆動手段の動作を制御する磁気テープ
駆動制御手段とを備えている。しかも、磁気テープ駆動
制御手段が、磁気テープ上の往復記録の折返し位置のセ
クタ情報であるラップマークセクタ番号を記憶したラッ
プマークセクタ番号記憶部と、上位装置からのセクタ番
号が当該ラップマークセクタ番号近傍の一定範囲内にあ
る場合には大まかな位置づけ処理を行わずエラー情報を
出力するエラー検出部とを備えた、という構成を採って
いる。
【0058】第2の手段と主要部を同一とする手段とし
て、磁気テープ駆動制御手段に、エラー検出部からエラ
ー情報が出力された場合上位装置からのセクタ情報をB
OTに近い側に修正する目標セクタ補正部を併設した、
という構成を採っている。
【0059】第2の手段と主要部を同一とする手段とし
て、目標セクタ補正部が、エラー検出部からエラー情報
が出力された場合に上位装置からのセクタ情報が往路側
となるよう修正する機能を備えた、という構成を採って
いる。
【0060】第2の手段と主要部を同一とする手段とし
て、磁気テープ駆動制御手段が、磁気テープ当初の読み
出し時にラップマークセクタ番号を算出するラップマー
クセクタ番号算出部を備えた、という構成を採ってい
る。
【0061】本発明では、これらの産業上の利用分野が
同一である各手段によって、前述した目的を達成しよう
とするものである。
【0062】
【作用】第1の手段では、磁気テープ駆動制御手段が、
上位装置からの目的ブロック番号を受信すると、目的セ
クタ算出部は、当該目的ブロックのセクタ番号から所定
値を減少又は増加させたセクタ番号を目的セクタ番号と
して算出する。このため、目的ブロック番号よりもBO
T側のセクタ番号が目的セクタ番号となる。この所定値
は、ブロック番号とセクタ番号の対応関係や、目的ブロ
ック番号に位置付けるために必要なテープ走行の減速に
必要な距離により定められる。
【0063】さらに、目標セクタ補正部は、目標セクタ
番号がラップマークセクタ番号記憶部からのラップマー
クセクタ番号近傍の一定範囲内にある場合には、当該目
的セクタ情報をBOTに近い側に修正する。これは、当
該一定範囲内では目的セクタ番号がテープ終端側のデー
タが有効に書き込まれていない部分に位置付ける場合
や、折返した直後の場合には目的番号からの所定値では
目的ブロックに近すぎる場合に対処する処理であり、こ
のような状態が生じるラップマークセクタ番号近傍の一
定範囲内に目標セクタ番号がある場合には、目的セクタ
情報をBOTに近い側に修正することにより当該不都合
を回避する。
【0064】この目標セクタ番号は磁気テープ駆動制御
手段から磁気テープ駆動制御手段に出力され、磁気テー
プ駆動制御手段は、現在位置検知手段からのセクタ番号
と当該目的セクタ番号とに基づいて磁気テープ駆動手段
の動作を制御する。磁気テープ駆動手段は、リールの半
径情報に対応したセクタ情報により大まかな位置付けを
行う。
【0065】第2の手段では、磁気テープ駆動制御手段
が、磁気テープ制御装置などの上位装置からセクタ番号
を受信すると、エラー検知手段は、この上位装置からの
セクタ番号が磁気テープ上の往復記録の折返し位置のセ
クタ情報であるラップマークセクタ番号近傍の一定範囲
内にある場合には、大まかな位置づけ処理を行わずエラ
ー情報を出力する。従って、テープ終端側のデータが有
効に書き込まれていない部分に位置付けることとなる場
合には位置付け処理を中止してエラー情報を例えば上位
装置等に出力する。磁気テープ制御装置等の上位装置で
は、セクタ番号を修正して位置付け処理を再履行する。
【0066】一方、当該一定範囲内にない場合、上位装
置からのセクタ番号を磁気テープ駆動制御手段に出力す
る。磁気テープ駆動制御手段は、上位装置からのセクタ
番号を受信すると、大まかな位置付け制御を開始する。
すると、磁気テープ駆動手段は、リールを回転駆動し、
現在位置検知手段は、リールの半径情報に対応した巻き
取りリールの回転角情報及び供給リールの回転角情報に
基づいて磁気ヘッドが位置するセクタ番号を検知する。
磁気テープ駆動制御手段は、現在位置検知手段からのセ
クタ番号と上位装置からのセクタ番号とに基づいて大ま
かな位置づけ処理を行う。
【0067】大まかな位置づけ後は磁気テープの再生を
開始する。第2の手段ではテープ再生によるブロック番
号に基づいた位置付けをする機能がないため、上位装置
である磁気テープ制御装置で正確な位置付け制御を行う
こととなる。
【0068】
【発明の実施例】
(I)本発明の第1の実施例を図1ないし図4に基づい
て説明する。この第1実施例では、上位装置であるホス
トコンピュータに直接接続されている磁気テープ装置を
想定している。
【0069】図1は第1実施例の構成を示すブロック図
である。磁気テープ装置は、リールの半径情報に対応し
たセクタ情報により大まかではあるが高速な位置付けを
行う磁気テープ駆動手段10と、巻き取りリールの回転
角情報及び供給リールの回転角情報に基づいて磁気ヘッ
ドが位置するセクタ番号を検知する現在位置検知手段1
2と、この現在位置検知手段12からのセクタ番号と所
定の目的セクタ番号とに基づいて磁気テープ駆動手段の
動作を制御する磁気テープ駆動制御手段14とを備えて
いる。
【0070】しかも、磁気テープ駆動制御手段14が、
上位装置からの目的ブロック番号を受信して当該目的ブ
ロックのセクタ番号から所定値を減少又は増加させたセ
クタ番号を目的セクタ番号として算出する目的セクタ算
出部16と、磁気テープ上の往復記録の折返し位置のセ
クタ情報であるラップマークセクタ番号を記憶したラッ
プマークセクタ番号記憶部18と、目標セクタ番号が当
該ラップマークセクタ番号近傍の一定範囲内にある場合
には当該目的セクタ情報をBOTに近い側に修正する目
標セクタ補正部20とを備えている。
【0071】目標セクタ補正部20は、目標セクタ番号
が当該ラップマークセクタ番号近傍の一定範囲内にある
場合には当該目標セクタ番号が往路側となるよう修正す
る機能を備えている。
【0072】磁気テープ駆動制御手段14は、磁気テー
プ当初の読み出し時にラップマークセクタ番号を算出す
るラップマークセクタ番号算出部24を備えている。
【0073】これを詳細に説明する。
【0074】磁気テープ駆動手段10は、リールを回転
させることにより磁気テープを走行させる。磁気テープ
の走行の方向と走行速度は、磁気テープ駆動制御手段1
4に制御される。リールの半径情報に対応したセクタ情
報により大まかな位置付けを行う場合、磁気テープの再
生よりも高速に走行させている。
【0075】現在位置検知手段12は、巻き取りリール
の回転角情報及び供給リールの回転角情報に基づいて磁
気ヘッドが位置するセクタ番号を検知する。現在位置検
知手段12は、大まかな位置付けに必要な磁気テープの
走行の位置を判定するのみで、磁気テープを再生しなけ
れば判らない情報により現在位置を検知することはな
い。
【0076】また、現在位置検知手段12は、磁気テー
プが装着されてBOTからテープ走行を開始するときの
各回転角情報により上述した式(1)での供給リール側
磁気テープの初期半径Riを求めている。磁気テープテ
ープ走行後は、当該各回転角情報により現在の供給リー
ル側の磁気テープの半径を算出することにより、現在位
置のセクタ番号を決定する。
【0077】磁気テープ駆動制御手段14は、ホストコ
ンピュータからの目標ブロック番号による位置付け命令
に基づいて磁気テープ駆動手段12の動作を制御する。
【0078】目標セクタ算出部16は、目標ブロックI
Dをホストコンピュータから受信して、当該目標ブロッ
クIDのバイト#0であるセクタ番号を算出し、さら
に、この目標ブロックIDに対応するセクタ番号から一
定値を引いた値を目標セクタ番号とする。
【0079】ラップマークセクタ番号記憶部18は、予
め与えられたラップマークセクタ番号を記憶している。
ラップマークセクタ番号は、磁気テープの往復記録方式
における物理的な折返し位置を示すセクタ番号である。
【0080】目標セクタ補正部20は本実施例で最も重
要な機能を有するものであり、折返し位置近傍への大ま
かな位置付け処理を良好に行うための動作をする。目標
セクタ補正部20は、まず、折返し位置近傍への位置付
けかどうかをラップマークセクタ番号と目標セクタ番号
とを比較することにより判定する。目標セクタ番号が、
ラップマークセクタ番号前後の一定範囲内である場合、
この目標セクタ番号をBOT側に修正する。例えば、ラ
ップマークセクタ番号から一定値を引いた値を目標セク
タ番号としても良い。すると、ラップマークセクタ番号
前後の一定範囲内の目標セクタ番号である場合には、目
標セクタ補正部20によってラップマークセクタ番号に
示される位置よりBOT側の往路上の位置が目標セクタ
番号となる。
【0081】この第1実施例では、ラップマークセクタ
番号算出部24が、本磁気テープのBOTから最初のデ
ータブロックに記録された各種設定情報を再生したとき
に、当該磁気テープのラップマークセクタ番号をリール
の回転角の差により算出している。ラップマークセクタ
番号算出部24は、各回転角情報と、セクタ総数とによ
りラップマークセクタ番号を算出する。ラップマークセ
クタ番号は、磁気テープの走行が折り返し位置に達した
ときの供給リール側磁気テープの半径に対応している。
【0082】図2は図1に示した構成での制御系のハー
ドウエア資源の詳細を示すブロック図である。ここで
は、現在位置検知手段として機能するセクタ番号算出手
段12と、ラップマークセクタ番号算出部24とを備え
ている。ラップマークセクタ番号算出部24は、磁気テ
ープをロードする際に供給リールから巻取りリールに磁
気テープを巻き付けるために磁気テープを引き出す時の
供給リールの回転角に基づいてその磁気テープでラップ
マークが書き込まれるべきセクタを算出する。また、セ
クタ番号算出手段12は、供給リールと巻取りリールの
回転角に基づいて現在の供給リール側の磁気テープの半
径を算出しセクタを決定する。
【0083】また、磁気テープ駆動制御手段14は、ホ
ストコンピュータとの通信を制御する入出力制御部30
と、磁気テープ駆動手段10との通信を制御するREA
D/WRITE制御部34と、磁気テープ駆動手段10
からの読み出しデータを格納するバッファ32と、ホス
トコンピュータからのブロックIDを記憶するブロック
ID記憶部36と、ラップマークセクタ番号を記憶する
ラップマークセクタ番号記憶部18と、目標セクタの算
出や修正を行うマイクロプログラム処理部38とを具備
している。
【0084】ここで、READ/WRITE制御部34
は、磁気テープ駆動手段10との間のデータ転送制御だ
けでなくエラー訂正やD/A変換なども行う。
【0085】またブロックID記憶部36は、目標ブロ
ック番号を記憶する目標ブロック番号記憶部36aと、
目標セクタ番号を記憶する目標セクタ番号記憶部36b
と、目標ラップを記憶する目標ラップ記憶部36cとか
ら構成されているが、それぞれ独立している必要はな
く、4バイトのブロックIDデータに合わせて、4バイ
ト幅の1つのレジスタやメモリ等であっても良い。
【0086】マイクロプログラム処理部38は、入出力
制御部30やREAD/WRITE制御部34の動作制
御だけでなく、バッファ32のアドレス設定なども行
う。
【0087】なお本実施例において、ホストコンピュー
タとのコマンドやデータの受け渡し、磁気テープ駆動手
段10とのコマンドやデータの受け渡しなどは、それぞ
れ入出力制御部30やREAD/WRITE制御部34
を経由して行われており、その動作はマイクロプログラ
ム処理部38でマイクロプログラムによって制御されて
いるが、以下の説明では特に必要のない限りホストコン
ピュータや磁気テープ駆動手段10とのコマンドの受け
渡しなどの際にこれらの制御部が介在することを明記し
ない。
【0088】次に図1の第1の実施例の動作について、
往復方向記録の場合を図3ないし図4のフローチャート
を用いて説明する。
【0089】.マイクロプログラム処理部38は、入
出力制御部30を介してホストコンピュータからの位置
付け命令を受信すると、位置付けるべき位置のブロック
IDを抽出し、ブロックID記憶部36に格納する(図
3のステップ201)。
【0090】すなわち、目標ブロック番号は目標ブロッ
ク番号記憶部36aに、目標セクタ番号は目標セクタ番
号記憶部36bに、目標ラップは目標ラップ記憶部36
cに格納する。
【0091】.マイクロプログラム処理部38は、目
標ラップ記憶部36cに格納されている目標ラップ情報
から、位置付けようとする位置がWrap1であるかW
rap2であるかを判断する(図3のステップ20
2)。
【0092】−1.マイクロプログラム処理部38
は、目標ラップがWrap1の場合に目標とする位置に
BOT側からサーチできるようにするために、目標セク
タ番号記憶部36bに格納されている目標セクタから一
定値(ここでは2)を減算して、目標セクタ番号記憶部
36bに再度格納する(図3のステップ203)。
【0093】−2.マイクロプログラム処理部38
は、ラップマークセクタ記憶部16に格納されているラ
ップマークセクタ番号に一定値(ここでは2)を加算し
た値と目標セクタ番号記憶部36bに格納されている値
とを比較する(図3のステップ204)。
【0094】なお、ラップマークセクタ情報は、すでに
磁気テープが磁気テープ駆動手段10にロードされた時
に、ラップマークセクタ算出部24にて算出されてお
り、同時に、その情報はREAD/WRITE制御部3
4を介してラップマークセクタ記憶部16に格納されて
いる。
【0095】−3.マイクロプログラム処理部38
は、上記処理−2での比較の結果、目標セクタ番号記
憶部36bに格納されている値、すなわち、ホストコン
ピュータから送られたセクタ番号の方が大きい場合は、
ラップマークセクタ記憶部16に格納されている値から
一定値(ここでは2)を減算した値を目標セクタ番号記
憶部36bに格納する(図3のステップ205)。そし
ての処理に移行する。
【0096】−1.一方、マイクロプログラム処理部
38は、上記処理(図3のステップ202)の判断
で、Wrap2に位置付けようとしている場合は、目標
とする位置に論理的なBOT側(Wrap2の処理であ
るため物理的にはEOT側から)からサーチできるよう
にするため、目標セクタ番号記憶部36bに格納されて
いる値に一定値(ここでは2)を加算し、再度目標セク
タ番号記憶部36bに格納する(図3のステップ20
6)。
【0097】−2.マイクロプログラム処理部38
は、目標セクタ番号記憶部36bに格納されている値と
ラップマークセクタ記憶部16に格納されている値を比
較する(図3のステップ207)。
【0098】−3.マイクロプログラム処理部38
は、上記処理−2での比較の結果、目標セクタ番号記
憶部36bに格納されている値の方が大きい場合は、こ
の値でロケートを実行するとラップマークよりもテープ
の終端側の有効なデータの書かれていない部分に位置付
けられる恐れがあるため、ラップマーク書込みセクタ記
憶部16に格納されている値から一定値(ここでは2)
を減算した値を目標セクタ番号記憶部36bに格納する
(図3のステップ208)。
【0099】ここで、ロケートとは指定されたセクタへ
の巻取り動作あるいは巻き戻し動作をいう。
【0100】−4.マイクロプログラム処理部38
は、目標ラップ記憶部36cの記憶内容をWrap1に
変更する(図3のステップ209)。
【0101】すなわち、Wrap2のラップマーク付近
に位置付けるようにホストコンピュータから指示された
場合でも、Wrap1にロケートするように修正する。
【0102】.マイクロプログラム処理部38は、こ
れらの修正を行った後の目標セクタ番号記憶部36bの
記憶情報を、READ/WRITE制御部34を介して
磁気テープ駆動手段10に送り、指定のセクタに位置付
けるよう指示する(図3のステップ210)。
【0103】本実施例では、目標セクタ番号記憶部36
cの記憶情報を磁気テープ駆動手段10に送る際には、
目標ラップ記憶部36cの記憶情報も同時に送出する。
【0104】磁気テープ駆動手段10は、目標ラップ記
憶部36cの記憶情報に基づいて、ロケート動作完了後
の動作モードをWrap1に設定するか、Wrap2に
設定するかを決定する。
【0105】.マイクロプログラム処理部38は、そ
の位置から読み出したブロックのブロックIDを抽出す
る(図4のステップ211)。
【0106】.マイクロプログラム処理部38は、こ
のブロックIDの中のブロック番号と目標ブロック番号
記憶部36aに格納されている目標ブロック番号とを比
較する(図4のステップ212)。
【0107】.マイクロプログラム処理部38は、上
記処理での比較結果が不一致であれば、ブロック番号
はシーケンシャルに与えられているものなので、目標ブ
ロック番号の方が大きければ順方向に、逆に目標ブロッ
ク番号の方が小さければ逆方向に磁気テープを走行させ
(図4のステップ213)、次のブロックのブロック番
号を抽出する(図4のステップ211)。
【0108】.マイクロプログラム処理部38は、目
標ブロック番号に位置するまでこれを繰り返し、一致し
たところで動作を停止させる。これによってホストコン
ピュータからの位置付け命令を終了する。
【0109】(II)次に、本発明の第2の実施例を図
5ないし図8に基づいて説明する。この第2実施例では
ホストコンピュータと第2実施例による磁気テープ装置
1との間に磁気テープ制御装置2が設けられている。そ
のため、磁気テープ装置は磁気テープを再生しないと得
られないブロック番号により位置付け制御を行わない。
また、目標セクタの算出等も磁気テープ制御装置が行う
ため、以下のような構成としている。
【0110】第2実施例による磁気テープ装置は、図5
に示すように、リールの半径情報に対応したセクタ情報
により大まかな位置付けを行う磁気テープ駆動手段10
と、巻き取りリールの回転角情報及び供給リールの回転
角情報に基づいて磁気ヘッドが位置するセクタ番号を検
知する現在位置検知手段12と、この現在位置検知手段
12からのセクタ番号と磁気テープ制御装置からのセク
タ番号とに基づいて磁気テープ駆動手段10の動作を制
御する磁気テープ駆動制御手段14とを備えている。
【0111】しかも、磁気テープ駆動制御手段14が、
磁気テープ上の往復記録の折返し位置のセクタ情報であ
るラップマークセクタ番号を記憶したラップマークセク
タ番号記憶部18と、上位装置からのセクタ番号が当該
ラップマークセクタ番号近傍の一定範囲内にある場合に
は大まかな位置づけ処理を行わずエラー情報を出力する
エラー検出部26とを備えている。
【0112】磁気テープ駆動制御手段14は、磁気テー
プ当初の読み出し時にラップマークセクタ番号を算出す
るラップマークセクタ番号算出部24を備えている。
【0113】さらに、磁気テープ駆動制御手段14に、
エラー検出部26からエラー情報が出力された場合に磁
気テープ制御装置からのセクタ情報をBOTに近い側に
修正する目標セクタ補正部28を併設している。
【0114】これを詳細に説明する。
【0115】この第2実施例では、エラー検出部26
が、往復記録方式での折返し地点近傍への大まかな位置
決めについて不都合が生じる場合を検出し、磁気テープ
制御装置2へエラー情報を出力する構成としている。即
ち、エラー検出部26は、折返し位置を越えて無効なブ
ロックへ位置付ける可能性がある場合にエラー情報を出
力する。これに対し、磁気テープ制御装置は、セクタ番
号を修正して再度磁気テープ装置に出力する。この第2
実施例による磁気テープ装置は、磁気テープサブシステ
ムに用いられることを想定している。従って、1台の磁
気テープ制御装置2に対して複数の磁気テープ装置が接
続された状態でも良好に機能する。
【0116】図6は第2実施例の制御系のハードウエア
資源の詳細を示すブロック図である。図2に示される第
1の実施例との相違は、磁気テープ装置1は、磁気テー
プ制御装置2からロケート命令を受け付けた時に、指示
されたセクタ番号とラップマークセクタ記憶部23の内
容を比較し、指示されたセクタ番号の方が大きい場合、
あるいは一定の範囲内にある場合には磁気テープ制御装
置2からのロケート命令を拒否する機能を持っている点
である。
【0117】なお本実施例においてもホストコンピュー
タとのコマンドやデータの受け渡し、磁気テープ駆動手
段10とのコマンドやデータの受け渡しなどは、それぞ
れ入出力制御部30やREAD/WRITE制御部34
を経由して行われ、その動作はマイクロプログラム処理
部38でマイクロプログラムによって制御されている
が、以下の説明では特に必要のない限りホストコンピュ
ータや磁気テープ駆動手段10とのコマンドの受け渡し
などの際にこれらの制御部が介在することを明記しな
い。
【0118】次に、第2の実施例の動作について図7お
よび図8のフローチャートを用いて説明する。
【0119】.磁気テープ制御装置2のマイクロプロ
グラム処理部38は、入出力制御部30を介してホスト
コンピュータからのセクタ番号による位置付け命令を受
信すると、位置付けるべき位置のブロックIDを抽出
し、ブロックID記憶部36に格納する(図7のステッ
プ401)。
【0120】すなわち、目標ブロック番号は目標ブロッ
ク番号記憶部36aに、目標セクタ番号は目標セクタ番
号記憶部36bに、目標ラップは目標ラップ記憶部36
cに格納する。
【0121】.マイクロプログラム処理部38は、目
標ラップ記憶部36cに格納されている目標ラップ情報
から、位置付けようとする位置がWraplであるかW
rap2であるかを判断する(図7のステップ40
2)。
【0122】目標ラップがWrap1である場合には、
目標とする位置にBOT側からサーチできるように、目
標セクタ番号記憶部36bに格納されている値から一定
値(ここでは2)を減算する(図7のステップ40
3)。
【0123】一方、Wrap2に位置付けようとしてい
る場合は、目標とする位置に論理的なBOT側(Wra
p2の処理であるため物理的にはEOT側から)からサ
ーチできるように、目標セクタ番号記憶部36bに格納
されている値に一定値(ここでは2)を加算する(図7
のステップ404)。
【0124】.マイクロプログラム処理部38は、補
正を加えた値を用いて、磁気テープ装置1に対してロケ
ート動作を指示する(図7のステップ405)。
【0125】.磁気テープ装置は、このロケート動作
命令に対して、マイクロプログラム処理部38からの補
正セクタ番号とラップマークセクタ番号記憶部18に格
納されている値と比較する(図7のステップ406)。
【0126】なお、ラップマークセクタ番号記憶部18
には磁気テープがロードされた時点でラップマークを書
込むべき位置のセクタ番号がラップマークセクタ番号算
出部24で算出され、すでに記憶されている。
【0127】−1.磁気テープ駆動手段10は、マイ
クロプログラム処理部38からの補正セクタ番号の方が
大きい場合、あるいは、その差が一定の範囲内にある場
合にはこのロケート動作命令を拒否する。
【0128】−2.磁気テープ駆動手段10がロケー
ト命令を拒否した場合には、マイクロプログラム処理部
38は、磁気テープ駆動手段10に対して指示したロケ
ート動作がWrap1に対するものであったか、Wra
p2に対するものであったかをチェックする(図7のス
テップ407)。
【0129】−3.Wraplに対するものであった
場合には、マイクロプログラム処理部38は、目標セク
タ番号記憶部36bに格納されている値から一定値(こ
こでは2)を減算し、磁気テープ駆動手段10に対して
指示するセクタ番号をBOT側にずらした後、再度ロケ
ート命令を発行する(図7のステップ408)。
【0130】一方、Wrap2に対するものであった場
合には、マイクロプログラム処理部38は、目標セクタ
番号記憶部36bに格納されている値から一定値(ここ
では2)を減算し(図7のステップ409)、さらに目
標ラップ記憶部36cの格納情報をWraplに変更す
る(図7のステップ410)。
【0131】−4.これらの操作を行った後、マイク
ロプログラム処理部38は、磁気テープ駆動手段10に
対して再度ロケートの指示を行う。
【0132】Wrapl、Wrap2の何れにおいて
も、複数回磁気テープ駆動手段10はロケート命令を拒
否する場合もあるが、その度にロケートを指示するセク
タ番号を小さな値にずらす。
【0133】ロケート命令が拒否されなくなると、マイ
クロプログラム処理部38は、その位置のブロックID
を読み出し、目標ブロック番号を有するブロックまで位
置付けた後、ホストコンピュータに位置付け命令の終了
を報告する。
【0134】−1.上記の処理(図7のステップ4
06)において、磁気テープ駆動手段10がロケート命
令を拒否せずに実行した場合には、マイクロプログラム
処理部38は、その位置から磁気テープ上のブロックを
読み出し、そのブロックのブロックIDを抽出する(図
8のステップ411)。
【0135】−2.マイクロプログラム処理部38
は、この抽出したブロックIDの中のブロック番号と目
標ブロック番号記憶部36aに格納されている目標ブロ
ック番号とを比較する(図8のステップ412)。
【0136】−3.マイクロプログラム処理部38
は、比較した結果が不一致であれば、ブロック番号はシ
ーケンシャルに与えられているものなので、目標ブロッ
ク番号の方が大きければ順方向に、逆に目標ブロック番
号の方が小さければ逆方向に磁気テープを走行させるよ
うに磁気テープ駆動手段10に指示する(図8のステッ
プ413)。
【0137】−4.マイクロプログラム処理部38
は、次のブロックを読み、ブロック番号を抽出する(図
8のステップ411)。
【0138】−5.マイクロプログラム処理部38
は、目標ブロック番号に一致するまでこれを繰り返し、
一致したところで動作を停止させる。
【0139】これによってホストコンピュータからの位
置付け命令を終了する。
【0140】以上説明したように、リールの回転角の変
化等により磁気テープの大まかな位置を検出し、この大
まかな物理的位置情報を用いてその位置付けを行う磁気
テープ装置において、往復記録方式を採用した場合に、
磁気テープの長さや厚さなどの媒体固有のばらつき、あ
るいは書き込みを行った書き込み装置による誤差などに
より、折り返しマークの書き込み位置に変動があって
も、折り返しマーク付近のブロックに対して、折り返し
マークを越えて無効なブロックに位置付けるような問題
を引きおこすことなく的確なブロックのサーチ、位置付
けができる。
【0141】物理的な位置情報による位置付け動作は、
磁気テープ駆動手段単独で実行可能であるため、これを
制御する磁気テープ制御手段の負担を減らすことがで
き、スループット低下を防止できる。
【0142】また、折り返しマークの書き込み位置のズ
レを考慮して折り返しマークを越えないように十分余裕
をもってBOT側に位置付けてからブロックをサーチし
ていく必要がないため、磁気テープ制御手段でサーチす
るブロック数を減らすことができ、スループット低下を
防止できる。
【0143】しかも、従来の磁気テープ装置は、セクタ
番号を算出する手段を標準装備しており、リールの回転
角などの間接的手段でEOTを検出する手段も有してい
るため、簡単な改造でラップマークを書き込むセクタの
算出も可能となり、本発明を実現するにあたり、追加す
べき物理的機構は必要なく、これらの動作を制御してい
るマイクロプログラムの付加のみで、コスト上昇を招く
ことなく実現可能である。
【0144】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、第1の手段で(第1実施例)で
は、目標セクタ補正部が、目標セクタ番号がラップマー
クセクタ番号記憶部からのラップマークセクタ番号近傍
の一定範囲内にある場合には、当該目的セクタ情報をB
OTに近い側に修正するため、当該一定範囲内では目的
セクタ番号がテープ終端側のデータが有効に書き込まれ
ていない部分に位置付ける場合や、折返した直後の場合
には目的番号からの所定値では目的ブロックに近すぎる
場合に、目的セクタ情報をBOTに近い側に修正するこ
とにより当該不都合を回避することができる。このよう
に、ラップマーク付近のブロックに対しても、的確なブ
ロックのサーチおよび位置付けができるため、往復記録
方式での位置付けを行う場合でも、迅速にしかも正確に
位置付けを実現できる従来にない優れた磁気テープ装置
を提供することができる。
【0145】第2の手段では、エラー検知手段が、この
上位装置からのセクタ番号が磁気テープ上の往復記録の
折返し位置のセクタ情報であるラップマークセクタ番号
近傍の一定範囲内にある場合には、大まかな位置づけ処
理を行わずエラー情報を出力するため、テープ終端側の
データが有効に書き込まれていない部分に位置付けるこ
ととなる場合には位置付け処理を中止してエラー情報を
例えば上位装置等に出力する。従って、磁気テープ制御
装置等の上位装置では、セクタ番号を修正して位置付け
処理を再履行することで、ラップマーク付近のブロック
に対しても、的確なブロックのサーチおよび位置付けが
でき、このため、往復記録方式での位置付けを行う場合
でも、迅速にしかも正確に位置付けを実現できる従来に
ない優れた磁気テープ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】図1に示した第1実施例でのハードウエア資源
の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施例の動作の前段を説明するためのフ
ローチャートである。
【図4】第1の実施例の動作の後段を説明するためのフ
ローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図6】第2実施例のハードウエア資源の構成を示すブ
ロック図である。
【図7】第2の実施例の動作の前段を説明するためのフ
ローチャートである。
【図8】第2の実施例の動作の後段を説明するためのフ
ローチャートである。
【図9】ブロックIDを説明するための説明図である。
【図10】単一方向書き込みの場合の磁気テープ上のブ
ロックとセクタ番号を説明するための説明図である。
【図11】往復書き込みの場合の磁気テープ上のブロッ
クとセクタ番号とラップマークを説明するための説明図
である。
【図12】本発明を用いない場合の単一方向書き込みの
位置付けコマンドの動作を説明するためのフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 磁気テープ装置 2 磁気テープ制御装置 10 磁気テープ駆動手段 12 現在位置検知手段(セクタ番号算出部) 14 磁気テープ駆動制御手段 16 目標セクタ算出部 18 ラップマークセクタ番号記憶部 24 ラップマークセクタ番号算出部 28 セクタ情報補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 27/28 G11B 27/28 A 27/17 A 27/28 A

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リールの半径情報に対応したセクタ情報
    により大まかな位置付けを行う磁気テープ駆動手段と、
    巻き取りリールの回転角情報及び供給リールの回転角情
    報に基づいて磁気ヘッドが位置するセクタ番号を検知す
    る現在位置検知手段と、この現在位置検知手段からのセ
    クタ番号と所定の目的セクタ番号とに基づいて前記磁気
    テープ駆動手段の動作を制御する磁気テープ駆動制御手
    段とを備えた磁気テープ装置において、 前記磁気テープ駆動制御手段が、前記上位装置からの目
    的ブロック番号を受信して当該目的ブロックのセクタ番
    号から所定値を減少又は増加させたセクタ番号を目的セ
    クタ番号として算出する目的セクタ算出部と、磁気テー
    プ上の往復記録の折返し位置のセクタ情報であるラップ
    マークセクタ番号を記憶したラップマークセクタ番号記
    憶部と、前記目標セクタ番号が当該ラップマークセクタ
    番号近傍の一定範囲内にある場合には当該目的セクタ情
    報をBOTに近い側に修正する目標セクタ補正部とを備
    えたことを特徴とする磁気テープ装置。
  2. 【請求項2】 前記目標セクタ補正部が、前記目標セク
    タ番号が当該ラップマークセクタ番号近傍の一定範囲内
    にある場合には当該目標セクタ番号が往路側となるよう
    修正する機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    磁気テープ装置。
  3. 【請求項3】 前記磁気テープ駆動制御手段が、磁気テ
    ープ当初の読み出し時に前記ラップマークセクタ番号を
    算出するラップマークセクタ番号算出部を備えたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の磁気テープ装置。
  4. 【請求項4】 リールの半径情報に対応したセクタ情報
    により大まかな位置付けを行う磁気テープ駆動手段と、
    巻き取りリールの回転角情報及び供給リールの回転角情
    報に基づいて磁気ヘッドが位置するセクタ番号を検知す
    る現在位置検知手段と、この現在位置検知手段からのセ
    クタ番号と上位装置からのセクタ番号とに基づいて前記
    磁気テープ駆動手段の動作を制御する磁気テープ駆動制
    御手段とを備えた磁気テープ装置において、 前記磁気テープ駆動制御手段が、磁気テープ上の往復記
    録の折返し位置のセクタ情報であるラップマークセクタ
    番号を記憶したラップマークセクタ番号記憶部と、前記
    上位装置からのセクタ番号が当該ラップマークセクタ番
    号近傍の一定範囲内にある場合には前記大まかな位置づ
    け処理を行わずエラー情報を出力するエラー検出部とを
    備えたことを特徴とする磁気テープ装置。
  5. 【請求項5】 前記磁気テープ駆動制御手段に、前記エ
    ラー検出部からエラー情報が出力された場合に前記上位
    装置からのセクタ情報をBOTに近い側に修正する目標
    セクタ補正部を併設したことを特徴とする請求項4記載
    の磁気テープ装置。
  6. 【請求項6】 前記目標セクタ補正部が、前記エラー検
    出部からエラー情報が出力された場合に前記上位装置か
    らのセクタ情報が往路側となるよう修正する機能を備え
    たことを特徴とする請求項5記載の磁気テープ装置。
  7. 【請求項7】 前記磁気テープ駆動制御手段が、磁気テ
    ープ当初の読み出し時に前記ラップマークセクタ番号を
    算出するラップマークセクタ番号算出部を備えたことを
    特徴とする請求項4,5又は6記載の磁気テープ装置。
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