JP2669095B2 - スピーカー用振動板の製造方法 - Google Patents

スピーカー用振動板の製造方法

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JP2669095B2 JP2041209A JP4120990A JP2669095B2 JP 2669095 B2 JP2669095 B2 JP 2669095B2 JP 2041209 A JP2041209 A JP 2041209A JP 4120990 A JP4120990 A JP 4120990A JP 2669095 B2 JP2669095 B2 JP 2669095B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はスピーカー用振動板の製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] 第4図および第5図はそれぞれ特開昭61−161099号公
報に示されたスピーカー用振動板の製造方法を示す図で
あり、第4図は振動板形成用皮膜を構成するプラズマ溶
射装置の断面図、第5図は上記皮膜の焼成装置を示す断
面図である。すなわち振動板は第4図に示すプラズマ溶
射装置(1)を用い、まず例えばドーム形状を有する皮
膜に製造される。そして上記のプラズマ照射装置(1)
は電極(1a)とノズル(1b)を有し、これらの間に窒素
あるいはアルゴンガス中に適当量の水素ガスを混合した
混合ガス(1c)を導入する。そして上記電極(1a)とノ
ズル(1b)間に電力を加えることで上記混合ガスは電離
されプラズマ炎となる。このプラズマ炎は高温、高速で
あるため、この中に振動板の材料である溶射用粉体を供
給口(3)から投入すれば溶融し、型(4)に衝突し付
着、冷却、固化堆積し皮膜(5)が形成され、この皮膜
は型から離される。
このようにして得られた皮膜の表面は第1図、第2図
に示すように型側面のA面は溶融した溶射粉が押しつぶ
されて型(4)の表面に対応した平滑な面となる。一方
溶射装置側面のB面は押しつぶされかたが少なく表面は
溶融した粒子の粒径に対応して凹凸が激しい表面状態と
なる。そして溶射したままのこの状態の皮膜(5)は粉
末粒子間の結合は比較的弱く機械的強度が低い。そのた
め振動板の重要な特性であるE/ρ(E:ヤング率、ρ:密
度)も小さい。そこで第2図の部分拡大図に示すように
溶射後の皮膜(5)を例えばカーボン製円筒に入れアル
ゴンガス雰囲気中で1000℃〜2300℃で焼成する。この処
理を施すことにより粒子間の結合が大幅に強くなりE/ρ
値の大きな振動板を得ることができる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の振動板の製造方法においては皮膜(5)を溶射
したままの状態で離型、焼成を行い振動板にしていた。
しかし第1図の(1−1)および第2図の(2−1)に
示すように、溶射したままの皮膜(5)では型(4)の
反対側の表面B面は凹凸が激しいので、振動板として振
動させた際に凹凸部でクラックの芽が発生しやすく、ま
たこの芽より割れが拡がり、大きな振幅に耐えられなく
なる。
また第6図に示すようにドーム状の振動板において
は、振動板の立ち上がり部にはボイスコイル(9)を巻
く必要があるが、表面の凹凸が激しいとエッジ部でコイ
ルの絶縁皮膜が破れる等の問題点があった。
この発明は上記の問題点を解消するためになされたも
ので、クラックの発生の少ない高信頼性のスピーカー用
振動板を製造することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係るスピーカー用振動板の製造方法は、表
面が平滑に加工された所定形状の型に、セラミックスを
プラズマ溶射して所定形状の皮膜を形成した後、この皮
膜の表面を研磨剤を用いて平滑に研磨し、その後に離型
し、この皮膜を不活性ガス中で例えば1000℃〜2000℃で
焼成して振動板とするものである。
[作 用] この発明における皮膜の表面を研磨することは皮膜の
表面粗さがなめらかになり、クラックの発生、伝播が押
えられ、またボイスコイルと皮膜の接合が強固になり、
高性能、高信頼性のスピーカー用振動板が得られること
になる。
[実施例] 第4図および第5図はこの発明の製造方法に用いた装
置を示し、これは従来の製造方法に用いた装置と同様の
ものである。すなわちこの発明の振動板の製造には第4
図に示すプラズマ溶射装置(1)を用い、まず所定形状
の皮膜が製造される。上記プラズマ溶射装置(1)は電
極(1a)とノズル(1b)を有し、これらの間に窒素ある
いはアルゴンガス中に適当量の水素ガスを混合した混合
ガス(1c)を導入する。そして上記電極とノズル間に電
力を加えることで上記混合ガスは電離されプラズマ炎と
なる。このプラズマ炎は高温、高速であるため、この中
に振動板材料である平均粒径10ミクロン〜50ミクロンの
B4Cを供給口(3)から投入すれば溶融し、型(4)に
衝突し付着、冷却、固化堆積しB4Cの皮膜(5)が形成
される。具体的には平均粒径17ミクロンのB4C粉を用い
て形成した皮膜の表面は、第2図(2−1)のように溶
射装置側面のB面は押しつぶされかたが少ないため溶融
したB4C粒子の粒径に対応した凹凸となり、第3図の
(3−1)に示す粗さの測定結果の通り、10点平均粗さ
Rzは約5ミクロンと凹凸の激しい表面状態となる。そこ
でこの表面を平滑にするため#320〜600のエミリー研磨
紙により研磨する。B4C粒子はエミリー研磨紙に使われ
ている研磨剤より硬いが、溶射された皮膜のB4C粒子間
の結合は比較的弱く容易に平滑にすることができる。
第2図(2−2)は研磨後のこの発明の皮膜の部分拡
大図である。また第3図の(3−3)の#400のエミリ
ー研磨紙により研磨した場合のこの発明の皮膜の表面粗
さの測定結果を示す。この場合のRzは約1ミクロンであ
った。また研磨紙を使う変わりにアルミナ、SIC、SIO2
等の研磨粉を圧縮空気を用いて吹き付けて研磨しても平
滑にできた。
このように研磨した後、型(4)よりはずす。なおこ
の型(4)に接していた面は従来と同様に型(4)の表
面粗さに対応しており、実施例では第3図の(3−2)
に示すような粗さでRzは0.5ミクロンであった。なお離
型の後に皮膜(5)の表面を研磨することもできるが、
この皮膜はもろいため形状に適応した治具を用いる必要
がある。さもないと研磨工程で割れることがあり、研磨
は離型全に行う方が良い。なお離型の後の皮膜(5)は
粉末粒子間の結合は比較的弱く機械的強度が低い。その
ため振動板の重要な特性であるE/ρ(E:ヤング率、ρ:
密度)も小さい。したがって離型の後の皮膜(5)は従
来と同様に焼成炉(7)内の真空あるいは窒素、アルゴ
ン等の不活性雰囲気中で第5図に示すようにカーボン製
円筒(6)に入れた状態で加熱源(8)で1000℃〜2300
℃で焼成する。その結果、粒子間の結合が大幅に強くな
りE/ρ値も大きくなる。
第7図にアルゴン雰囲気中で2000℃で焼成した場合の
研磨したB面の粗さRzと、振動板の曲げ強度の関係を示
す。なお曲げ強度は短冊状のサンプルをドーム状振動板
と同じ方法で作製したものについて3点曲げ法により測
定している。この結果より明かなように表面粗さが小さ
い程曲げ強度は大きくなる。研磨しないサンプル(Rz約
5ミクロン)は25Kg/mm2であるが、研磨により表面がな
めらかになるにつれ曲げ強度は大きくなり、Rzが1ミク
ロンになると曲げ強度は約30Kg/mm2となった。このよう
に表面がなめらかになるにつれて曲げ強度は大きくなる
ので、強度に関してはよりなめらかになる方が良い。し
かし費用はかかるため目的により研磨の程度を決めるこ
とが望ましい。なお焼成後の皮膜はB4C粒子間の結合が
強くB4C粒子の硬さが大きいため焼成後の研磨はきわめ
て困難である。
このようにして製造したこの発明の振動板は皮膜の表
面が平滑になるためクラックの発生が少なく高振幅の振
動が可能となる。またボイスコイルと皮膜の接着が良好
となり高入力を加えることが可能となり、例えば従来の
研磨していない振動板に比較して表面をRzが1ミクロン
になるように研磨したものの耐振幅、耐入力ともに約30
%増大できた。なお振動板の材料としてこの実施例では
B4Cを使用した例について説明したが他のセラミック
ス、あるいはセラミックスと金属の混合材料でも同様の
効果が得られる。
[発明の効果] この発明は以上のように表面が平滑に加工された所定
形状の型に、セラミックスをプラズマ溶射して皮膜を形
成した後、この皮膜の表面を研磨剤を用いて平滑に研磨
し、その後に離型し、この皮膜を不活性ガス中で焼成し
たので、クラックの発生が少なく高信頼性を有し、しか
も耐振幅、耐入力の大きい高性能のスピーカー用振動板
が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の製造法および従来の製造法によって
形成した振動板用の皮膜の表面の粗さを示す図であり、
(1−1)は従来のもの、(1−2)はこの発明のもの
である。 第2図は上記各皮膜の粗さを示す部分拡大断面図であ
り、(2−1)は従来のもの、(2−2)はこの発明の
ものである。 第3図は研磨前および研磨後の表面粗さの測定データを
示す図であり、(3−1)は第2図のB面の研磨前、
(3−3)はその研磨後、(3−2)は第2図のA面の
測定データである。 第4図は従来およびこの発明に係るプラズマ溶射装置お
よび溶射状態を示す断面図、第5図は同じく焼成装置を
示す断面図、第6図はドーム状振動板にボイスコイルを
接着した状態を示す側面図、第7図は振動板の表面粗さ
と曲げ強度の関係を示す特性図である。 なお図中(4)は型、(5)は皮膜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−161099(JP,A) 特開 昭62−251073(JP,A) 特開 昭58−223999(JP,A) 特開 昭63−223156(JP,A) 特公 平4−46513(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が平滑に加工された所定形状の型に、
    セラミックスをプラズマ溶射して皮膜を形成した後、こ
    の皮膜の表面を研磨剤を用いて平滑に研磨し、その後に
    離型し、この皮膜を不活性ガス中で焼成したことを特徴
    とするスピーカー用振動板の製造方法。
  2. 【請求項2】プラズマ溶射されるセラミックスが炭化ほ
    う素(B4C)である特許請求の範囲第1項記載のスピー
    カー用振動板の製造方法。
  3. 【請求項3】セラミックスのプラズマ溶射で得られた皮
    膜の表面をアルミナ、エミリー、SIC等の研磨剤を用い
    た研磨ペーパーで研磨するようにした特許請求の範囲第
    1項記載のスピーカー用振動板の製造方法。
  4. 【請求項4】セラミックスのプラズマ溶射で得られた皮
    膜の表面をアルミナ、SIC、SIO2などの研磨剤の粉末を
    吹きつけて研磨するようにした特許請求の範囲第1項記
    載のスピーカー用振動板の製造方法。
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JPS62251073A (ja) * 1986-04-21 1987-10-31 Fujikura Ltd セラミツクの加工方法
JPS63223156A (ja) * 1987-03-11 1988-09-16 Toshiba Corp 耐熱部材およびその製造方法

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