JP2668994B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体
の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 磁気記録技術においては、近年になって、従来より実
用化されている長手磁気記録方式を越える高密度記録技
術として垂直磁気記録方式が提案され、精力的に研究開
発が進められている。
この垂直磁気記録を実現するには、磁気記録媒体は、
基体上に形成された磁性膜面に対して垂直方向に記録さ
れた磁化を安定に存在させることが必要である。そこで
磁気記録媒体は、磁化を安定に存在させるために垂直磁
気異方性を高めると共に、できるだけ垂直方向の保磁力
を高めなければならない。
[発明が解決しようとする課題] 一方、磁気ヘッドから発生される記録磁界の強度は、
磁気記録媒体の面から膜厚深さ方向に従って減少する。
従って、従来の磁気記録媒体のように垂直方向の保磁力
が膜厚の方向に一様な場合、その保磁力の増加に従って
再生出力は増加するが、ある一定の保磁力で極大値を示
し、その後は減少する(金属表面技術、p.28〜37,VOL.3
5,1984)。これは、前述したように磁気ヘッドから発生
される記録磁界の強度が、磁気記録媒体の表面から膜厚
方向に従い減少するので、ある一定の保磁力までは膜全
体が記憶されるが、さらに高い保磁力になると磁気記録
媒体の下層部では記録磁界が低いので十分記録できない
からである。
本発明の目的は、上記したような従来の問題点を解決
し、再生出力を増加させると共に、記録密度を改善した
磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、基材上にスパッタ法により垂直磁気異方性
膜を形成することよりなる磁気記録媒体の製造方法にお
いて、垂直磁気異方性膜の形成初期においては少量の添
加ガスを含むAr中で放電させ、その後、Arガスのみの中
で放電させて該垂直磁気異方性膜を形成することを特徴
とする磁気記録媒体の製造方法である。
本発明において、垂直磁気異方性膜はCo係合金膜であ
ることを好適とし、また添加ガスは窒素または酸素であ
ることを好適とする。ここで、添加ガスが窒素の場合、
窒素分圧が2×10-6Torrから2×10-5Torrの範囲である
ことを好適とし、添加ガスが酸素の場合、酸素分圧が6
×10-6Torrから6×10-5Torrの範囲であることを好適と
する。
[作用] 基材上にスパッタ法により垂直異方性膜を形成する際
に、その初期においては少量の添加ガスを含むArガス中
で放電させると、垂直方向の保磁力の低い膜が形成され
る。その後、Arガスのみの中で放電させると、垂直方向
の保磁力の高い膜が形成される。以上のことから、容易
に磁気記録媒体の下層部が上層部に比べて低保持力とな
る磁気記録媒体が製造される。
[実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して詳細に
説明する。
第1図は本実施例に使用した連続成膜用スパッタ装置
の概略構成図である。同図において、1は真空チャン
バ、2は巻取りリール、3は基材(ベースフィルム)、
4は基板の走行方向、5は中間ロール、6は巻出しリー
ル、7はマスク、8はターゲットをそれぞれ示してい
る。
まず、垂直方向の低保磁力の作製条件を得るために、
垂直方向の保磁力の添加ガス依存性を調べた。添加ガス
としては、酸素(O2)および窒素(N2)を用い、その成
膜法は次の通りとした。
ターゲット8はφ8インチCoCr(Cr 18wt%)合金タ
ーゲット上にTaチップを配置したものである。ベースフ
ィルム3はポリイミドフィルムを用い、真空チャンバ1
にセット後、到達真空度1×10-4Pa以下まで排気した。
次に中間ロール5の温度を約100℃に設定し、巻取りリ
ール2および巻出しリール6を用い、ベースフィルム3
を1往復巻き戻しを行い、フィルムに吸着している残留
ガス(H2Oなど)のガス出しを行った。
その後、再び1×10-4Pa以下の真空度において、Arガ
スと種々の添加量のガス(窒素、酸素)を導入し、投入
電力1KW、全ガス圧力1mTorrのスパッタ条件で中間ロー
ル5を回転させ、フィルムを矢印4の方向に走行させな
がら連続的に膜厚0.1μmで成膜した。なお、成膜中の
中間ロール5の温度は約100℃と一定にした。このよう
にして作製した膜について振動試料型磁力計により磁気
特性を調べた。
その結果を第2図に示す。同図は垂直方向の保磁力H
C⊥の添加ガス(窒素、酸素)分圧PN2、PO2依存性を
示したものである。本結果から窒素分圧および酸素分圧
がそれぞれ2×10-6Torr以上および6×10-6Torr以上に
おいて垂直方向の保磁力が減少することがわかった。従
って、第2図を参考にして添加ガスの添加量を決め、任
意の低保磁力のものが作製できる。
次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法について述べ
る。まず、添加ガスとして窒素を用いた実施例について
述べる。成膜法は次の通りである。なおフィルムのガス
出しまでは上記と同様であるので略す。
フィルムガス出し後、再び到達真空度を1×10-4Pa以
下に排気し、Arガスと添加量6×10-6Torrの窒素ガスを
導入し、投入電力1KW、全ガス圧力1mTorrのスパッタ条
件で中間ロール5を回転させ、フィルム3を矢印4の方
向に走行させながら連続的に膜厚0.1μm成膜した。巻
取りロール2および巻出しリール6を用いてベースフィ
ルム3の巻き戻しを行い、再び1×10-4Pa以下に排気
後、今度はArガスのみで同様にして0.2μm成膜し、全
体の膜厚を0.3μmとした。なお、成膜中の中間ロール
5の温度は約100℃と一定にし、また中間ロール5の回
転速度を変えて目的の膜厚を得た。このようにして作製
したCoCrTa膜の垂直方向の保磁力は膜厚0.1μmまでは
約600Oeであり、それ以上の膜厚では約1,300Oeとなって
所望の下層部では低保磁力の媒体が重られた。また、比
較のために従来と同様にArガスのみで0.3μm厚のCoCrT
a膜も作製した。この垂直方向の保磁力は膜厚に依存せ
ず約1,300Oeであった。
以上のように本発明の製造方法により作製したCoCrTa
膜および従来と同様の方法で作製したCoCrTa膜について
それぞれ記憶再生特性を調べた。その結果を第3図に示
す。なお、ここで用いたヘッドはギャップ長0.3μmの
ものであり、記録再生特性は再生出力V(相対値)の記
憶密度D依存性を示したものである。本結果から本発明
の製造方法により作製したCoCrTa膜が再生出力、記録密
度共に従来の方々で製造した膜に比べて改善されている
ことがわかった。
次に添加ガスとして酸素を用いてた実施例について述
べる。酸素の場合、第2図から上記窒素と同様な低保磁
力を得るために添加する量は2×10-5Torrとし、他のス
パッタ条件は同様に作製した。その結果、第3図の同様
に再生出力、記録密度が改善されることがわかった。
上記の実施例において、ターゲット8はCoCr合金ター
ゲット上にTaチップを配置した複合ターゲットを用いた
が、CoCrTa合金ターゲット等いずれのターゲットでもよ
く、Cr組成も18wt%以外のものでもよい。ベースフィル
ム3はポリイミドフィルムを用いたが、ポリアミドフィ
ルム、ポリエステルフィルム等他の有機フィルムでもよ
い。また、スパッタ中において、投入電力および全ガス
圧はそれぞれ1.0kW、1mTorrとしたが他の値でもよく、
中間ロール5の温度も約100℃と設定したが他の温度で
もよい。
さらに、垂直磁気異方性膜の低保磁力層は、本実施例
では一様の保磁力のものとしたが、垂直方向に連続的
に、あるいは段階的に保磁力が減少するようにしてもよ
く、例えば膜の表面から順次、保磁力が減少するような
構造であってもよい。
一様の保磁力とする場合には、本実施例ではその膜厚
を0.1μmとしたが、全膜厚の1/2程度以下であればいか
なる厚みであってもよく、全膜厚および膜表面の垂直方
向の保磁力も任意の値をとり得る。
また、本実施例では添加する窒素および酸素ガスはそ
れぞれ6×10-6Torrおよび2×10-5Torrとしたが、第1
図に示したように垂直方向の保磁力の減少する他の圧力
でもよい。さらにまた、本実施例で連続成膜方式で媒体
を作製したが、バッチ方式でもよく、その時基材3は上
記有機フィルムの他、ガラス基板、プスチック基板、金
属基板等でもよい。
さらに本実施例において、CoCrTa膜の作製にはRFマグ
ネトロンスパッタ法を用いたが、RFスパッタ法、DCスパ
ッタ法、イオンビームスパッタ法等の他のスパッタ法も
使用可能である。また、本実施例では垂直磁気記録媒体
としてCoCrTa膜を用いたが、CcCr膜等、他のCo系合金膜
あるいは他の金属膜でもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の製造方法により作製し
た磁気記憶媒体は、その垂直磁気異方性膜が下層部に低
保磁力層を持ち、上層部に高保磁力層を持つ構造を有し
ているので、従来に比べ、再生出力および記録密度が増
加する。また、低保磁力層については、添加ガスの添加
量により、任意の垂直方向の低保磁力が得られるので、
所望の低保磁力層が容易に作製可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例で使用した連続成膜用スパッ
タ装置の概略構成図、第2図はCoCrTa膜について垂直方
向の保磁力HC⊥の添加ガス(酸素、窒素)分圧依存性
を示した図、第3図は本発明の方法によって得られた磁
気記録媒体についての再生出力V(相対値)の記録密度
D依存性を従来技術による場合と比較して示した図であ
る。 1……真空チャンバ、2……巻取りリール 3……基材(ベースフィルム) 4……走行方向、5……中間ロール 6……巻出しリール、7……マスク 8……ターゲット

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上にスパッタ法により垂直磁気異方性
    膜を形成することよりなる磁気記録媒体の製造方法にお
    いて、垂直磁気異方性膜の形成初期においては少量の添
    加ガスを含むAr中で放電させ、その後、Arガスのみの中
    で放電させて該垂直磁気異方性膜を形成することを特徴
    とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】垂直磁気異方性膜がCo系合金膜である請求
    項(1)記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】添加ガスが窒素または酸素である請求項
    (1)記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】添加ガスが窒素の場合、窒素分圧が2×10
    -6Torrから2×10-5Torrの範囲である請求項(3)記載
    の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】添加ガスが酸素の場合、酸素分圧が6×10
    -6Torrから6×10-5Torrの範囲である請求項(3)記載
    の磁気記録媒体の製造方法。
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