JP2665727B2 - 移動パネルのハンガーレール - Google Patents

移動パネルのハンガーレール

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JP2665727B2
JP2665727B2 JP24490894A JP24490894A JP2665727B2 JP 2665727 B2 JP2665727 B2 JP 2665727B2 JP 24490894 A JP24490894 A JP 24490894A JP 24490894 A JP24490894 A JP 24490894A JP 2665727 B2 JP2665727 B2 JP 2665727B2
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伯一 谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絵画,写真,掛け軸等
の展示物を展示するのを主な目的とする移動可能な移動
パネルに関し、特にその移動パネルを吊設し案内するハ
ンガーレールに関する。
【0002】
【従来技術】展示場の空間を展示物の種類や量に応じて
有効にかつ鑑賞し易いように構成するために自由に壁面
配置を創り出す移動可能な展示パネルでは、普通の移動
間仕切りパネルと比べて寸法が大きくかつ重いので、展
示場の天井に縦横両方向に直交してハンガーレールが強
固に敷設され、同ハンガーレールに沿って移動するラン
ナーに展示パネルが吊設されたもので、展示パネルの両
側部をそれぞれ作業者が持って移動させる。
【0003】ランナーは、ハンガーレールの縦横の交叉
箇所で一方の直線レールから直交する他方の直線レール
に乗り移り移動方向を変えることができるので、展示パ
ネルは展示場を自由に移動可能で、効率の良い展示空間
を構成することができる(実開平2−62012号公
報)。
【0004】一般に直線レールは前記公報記載の例にあ
るように断面がロ字状で下辺中央部が欠除された長尺レ
ールであり、図22に示すように長尺の鋼板の上辺02の
左右が下方へ折曲されて側片03,04を形成し、側片03,
04の下端縁が内側に折曲されて下辺05,06を形成して水
平な下辺05,06間に所定間隔の間隙07を有している。
【0005】かかる折曲加工された直線レール01の内部
を走行するランナー08が下辺05,06の上面をランナー08
の車輪09,09の転がり接触面として支持され、ランナー
08から垂設された吊り支軸010 が間隙07を貫通して下方
の展示パネル011 を吊設する。
【0006】また格子状に敷設されるハンガーレールの
交叉点箇所に設けられる分岐部材は十字形(またはT字
形,L字形)をなすが、元々その4つの各延出部をそれ
ぞれ押出成形等で別個に造り、十字形に組み合わせて溶
接加工したものである。あるいは十字形の一方向の両延
出部を一体に成形し、その中央部に別途成形した他の2
つの延出部を溶接して十字形の分岐部材を形成するよう
にしていた。
【0007】
【解決しようとする課題】前記したように展示パネルは
大型で相当の重量物なので、この展示パネルを支持し走
行させるハンガーレールは強固に構成されていなければ
ならず、またランナー08の対をなす車輪09,09が転がり
接触するレール部すなわち直線レール01において下辺0
5,06の車輪踏面は正確に同じ高さに水平に維持されな
ければならない。
【0008】左右の車輪踏面の互いの高さに差があると
ランナー08が傾き車輪09が車輪踏面に点接触し、また車
輪踏面が水平でない場合も車輪09が車輪踏面に点接触す
ることになり、いずれにしても相当の荷重を支持する車
輪08が点接触で車輪踏面を転がり走行することになるた
め、車輪踏面に磨耗粉が生じて更に進んで剥離現象を起
こし傷つく等走行に支障を来すことになる。
【0009】したがって直線レール01の場合、断面形状
で左右が完全に対称である必要があり、よって前記折曲
加工が高精度になされなければならないが、鋼板の曲げ
加工は5辺の曲げ寸法と4点の曲げ角度からなりその一
つでも十分な精度が得られないと全体の形状に影響して
歪みを生じてしまい加工の難易度が極めて高い。高い精
度を求める加工方法としては、鋼製のロール加工やアル
ミ製の押出し成形加工があるが、加工コストが高騰す
る。
【0010】また分岐部材の場合も、溶接加工で十字形
を形成したときランナー08の車輪09が転がり接触する車
輪踏面が面一に連続し、かつ4つの車輪踏面の水平精度
が高いものでなければならない。分岐部材の走行操作に
おいて、4つの車輪踏面の水平精度が僅かでも異なる
と、ランナーの走行車輪は敏感で走行抵抗値が低い方向
と高い方向とが生じ一方向に偏って真っ直ぐに走行でき
ず分岐点で立ち往生してしまうことがある。
【0011】本発明はかかる点に鑑みなさたもので、そ
の目的とする処は、高い加工精度を容易に維持できる移
動パネルのハンガーレールを低コストで供する点にあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は、移動パネルを吊設するランナ
ーを支持し同ランナーの走行を案内する格子状に敷設さ
れるハンガーレールにおいて、前記ハンガーレールの交
叉点箇所に配設される分岐部材と同分岐部材間を連結す
る直線レールとからなり、前記分岐部材は四方に延出部
を有して十字一体形状をなし各延出部がロ字状の下辺中
央部を欠截した断面形状を有する鋳造一体構造とし、前
記直線レールは断面コ字状をなす一対の長尺のレールを
互いに開口を対向させて左右対称に配設する分割構造と
し、前記分岐部材の延出部端部内面の切欠き部に前記直
線レールの端部を嵌合し内面を同一面に接合した移動パ
ネルのハンガーレールとした。
【0013】直線レールは左右分割構造とし、断面コ字
状をなす一対の長尺のレールを互いに開口を対向させて
左右対称に配設するようにしたので、各レールは1辺の
曲げ寸法と1点の曲げ角度が高精度に達成されれば、他
の加工部分は分割型なので加工精度は逃げ寸法により開
放される。
【0014】また分割構造なので左右のレールの車輪踏
面の上下方向のレベル微調整が可能である。さらに分岐
部材を十字形の鋳造一体構造としたので、溶接加工と異
なり、4つの車輪踏面を高い水平精度に維持できる。
【0015】
【実施例】以下図1ないし図21に図示した本発明の一
実施例について説明する。図1は展示場の平面図であ
り、建物の外壁1と内壁2とにより矩形の部屋が形成さ
れ、外壁1と内壁2との間に出入口3,4が設けられと
ともに、一部凹部を形成して展示パネル5の収納スペー
ス6,7としている。同部屋の天井には縦横格子状にハ
ンガーレール8が敷設されて、展示パネル5はハンガー
レール8に摺動自在に吊設されて、収納スペース6,7
から引き出されて、格子状のハンガーレール8に沿って
移動され所要位置に配置される。
【0016】図2は、任意の位置に配置された展示パネ
ル5の見取図であり、展示パネル5は、その上縁部の左
右2か所から上方へ延出した吊設具9によってハンガー
レール8から吊設され、下縁部の左右2か所に取付けら
れたパネル固定具10が下方へ突出して床面を押圧するこ
とで展示パネル5を固定している。展示パネル5の左右
側縁部の床面より1m程の高さには、出没自在の把手11
が取付けられている。
【0017】天井に格子状に敷設されるハンガーレール
8は、交叉点箇所に配設される分岐部材20と分岐部材20
間を連結する直線レール40から構成されている。まず分
岐部材20の単品の形状を図3ないし図6に基づき説明す
る。分岐部材20は鋳造一体構造をなし、中央部21から四
方に延出部22が延出する十字形を構成している。延出部
22は上壁23と左右側壁24,24と中央の間隙26により左右
に分かれた下壁25,25とからなり、断面がロ字状の下辺
中央に欠除部(間隙26)を有した形状をしている。
【0018】下壁25,25がレール部であり、その上面が
車輪踏面に当たる。この延出部22の先端側は上壁23が欠
除され、側壁24と下壁25の内面が所定厚さで切欠かれた
欠截部24a,25aを有し、側壁24の欠截部24aは長方形
をなし上下にテーパした2個のネジ孔24bが穿設されて
おり、下壁25の欠截部25aは車輪踏面との段差がく字状
をなして中央にテーパしたネジ孔25bが1個穿設されて
いる。また延出部22の基端側では、上壁23に取付孔23a
が2個穿設され、側壁24に3個の取付孔24cが縦に並ん
で穿設されている。
【0019】分岐部材20の4つの延出部22は基端におい
て連続しており、上壁23は十字形をなして中央に略矩形
の開口21aが形成され、側壁24はそれぞれ隣合うものど
うし相互に直角に交わり、下壁25もその隣合うものどう
しが角部27を介して連続し平面視L字の車輪踏面を形成
している。
【0020】該分岐部材20の上半分を欠截した図4を参
照して、下壁25を連続させる角部27には硬鋼材からなる
円板28が埋め込まれ上面が車輪踏面と同一面に形成され
高硬度に構成されている。また角部27の側縁が突出して
L字状の突出部29が設けられており、同突出部29の上面
が端縁に向かって下方へ傾斜した傾斜面29aを形成して
いる。そしてかかる角部27の下面は図6に示すように放
射方向に指向して膨出したリブ30が形成されて車輪踏面
角部の強度を補強している(図13、図21参照)。
【0021】したがって分岐部材20の中央部21において
相対する下壁25,25間の間隙26は突出部29によりその幅
長を狭くして十字に交叉している(図4参照)。以上の
ような形状の分岐部材20は鋳造により一体に成形され、
下壁25の上面は、水平回転する切削工具で滑らかに加工
される。
【0022】すなわち一体に鋳造された分岐部材20を切
削機に固定して相対する下壁25,25の左右車輪踏面を同
時に切削可能な左右一対の水平回転切削工具で間隙26に
沿って直線的に移動させて表面を切削加工する。したが
って分岐部材20のレール部(下壁25)の車輪踏面の水平
精度は高く維持される。
【0023】次に該分岐部材20に連結される直線レール
40は、左右分割されており、その一方の形状を図7ない
し図10に基づき説明する。前記分岐部材20の延出部22
の先端側欠截部24a,25aの厚さと同じ厚さの長尺の鋼
板をコ字状に折曲して上辺41、側辺42、下辺43となし、
上辺41の端部は矩形に欠除され、側辺42の端部にはテー
パした取付孔42aが2個縦に並んで穿設され、下辺43の
端縁は先細のく字形状をなしその端部中央にテーパした
取付孔43aが1個穿設されている。
【0024】かかる直線レール40とこれと対称形に成形
した直線レール40とを一対として前記分岐部材20の4つ
の延出部22にそれぞれ連結される。連結する前に直線レ
ール40のレール部に当たる下辺43の端部に設けられたテ
ーパした取付孔43aにさらねじ44を上方から貫入してテ
ーパ面でねじ頭部を支え埋込み溶接し表面をサンダー仕
上げして平らで滑らかな車輪踏面としておく。
【0025】この直線レール40の端部を分岐部材20の延
出部22の側壁24,下壁25の内面の欠截部24a,25aに嵌
合させると、さらねじ44のねじ部は下壁25の取付孔25a
を貫通し、直線レール40の下辺43のく字状の先端縁が欠
截部25aのく字状の段差に合致し各上面は同一面とな
る。
【0026】下方へ突出したさらねじ44の先端部にワッ
シャ45を介してナット46を螺合し緊締するとともに、分
岐部材20の側壁24の欠截部24aに嵌合した直線レール40
の側辺43の内側からさらねじ47を上下それぞれの取付孔
42aに貫入すると側壁24側の一致した取付孔24bにも貫
入して外側に突出するので、その突出ねじ部にワッシャ
48を介してナット49を螺合し緊締する。なおさらねじ47
はその頭部上面を側辺42の表面より取付孔42aに没して
いる。
【0027】こうして分岐部材20の各延出部22にそれぞ
れ分割された一対の直線レール40が互いに独立に連結さ
れ、分岐部材20の下壁25から直線レール40の下辺43にか
けて車輪踏面が同一面で滑らかに構成される。
【0028】このように直線レール40を分割構造とした
ので、各直線レール40はその下辺43の曲げ寸法と曲げ角
度のみを精度良く曲げ加工すれば他の加工部分の加工精
度は逃げ寸法により開放され、下辺43の水平度は高い精
度に維持される。また一対の直線レール40の車輪踏面の
上下方向のレベル微調整は分割レール20側の欠截部25a
と直線レール40側の下辺との間にシムを介在させて容易
に行うことができる。
【0029】以上のように分岐部材20および直線レール
40はともに容易に加工精度の向上を図ることができ、ラ
ンナーが走行する一対の車輪踏面の水平度を高精度に確
保することができる。
【0030】なお分岐部材20にはその4つの延出部22の
各上壁23の下面中央にそれぞれ角柱状のガイドバー31が
当てがわれて取付孔23aに貫入したボルト32によって固
着される。こうして直線レール40が連結される分岐部材
20は、図14に示すようにその4つの延出部22の間の角
部にそれぞれL字状に折曲された吊設板35の下部を当て
がい取付孔24cを利用してボルト36で緊締し、同吊設板
35の上部を天井より支持棒38を介して垂設された水平支
持板37に固着して支持される。
【0031】なお直線レールは分岐部材20間を連結する
のに長尺に亘るときは複数本を繋げて使用し、その際に
中間に使用される繋ぎの直線レール70を図15に示し、
直線レール70どうしの連結部を図16ないし図18に図
示して説明する。
【0032】直線レール70は、前記直線レール40と同形
であり、長尺鋼板をコ字状に折曲して上辺71,側辺72,
下辺73となし、上辺71の両端部は矩形で、側辺の両端部
には所定位置にテーパした取付孔72aが1個ずつ穿設さ
れ、下辺73の一端部は先細のく字形状に突出した端縁73
a、他端部はく字形状に凹んだ端縁73bが形成されてい
る。
【0033】この下辺73の両端縁73a,73bのく字形状
は同形状であり、よって2本の直線レール70をその端縁
どうしを当接すると合致し、図16ないし図18に示す
ように連結金具75で連結すると、滑らかな1本の直線レ
ールを構成する。連結金具75は矩形の鋼板をL字状に屈
曲して垂直辺76と水平下辺77とをなしており、その垂直
辺76の両端所定位置にそれぞれネジ孔76aが穿設されて
いる。
【0034】直線レール70どうしの連結部においてその
側辺72と下辺73に連結金具75を外側から当てがうと水平
下辺77が下辺73を支持し、垂直辺76が側辺72に当接し、
ネジ孔76aを取付孔72aと一致させることができ、取付
孔72aの方から皿ネジ80を嵌入させネジ孔76aより突出
したネジ部にワッシャ81を介してナット82を螺合し緊締
する。
【0035】こうして両直線レール70どうしは連結さ
れ、皿ネジ80の頭はテーパした取付孔72aの中に僅かに
没して内面に突出しておらず、したがってランナーの通
る直線レール70の内面は滑らかに連続している。かかる
連続した直線レール70が図18に図示するように所定間
隔を開けて左右対称に配設されることになる。
【0036】なお分岐部材20間を連結するのに前記直線
レール70のほかに下辺の両端縁が両方ともく字状に突出
した直線レールが用意されている。また図18に2点鎖
線で示すように直線レール70の下辺73の下面には断面コ
字状の天井受材90が長尺方向に指向して固着され、天井
材91を架設支持するようになっており、同天井受材90は
直線レール40および分岐部材20にも延長されて設けられ
ている。
【0037】以上のようにしてハンガーレール8が構成
されるが、このハンガーレール8内を展示パネル5を吊
設して走行するランナー60について図19ないし図21
に基づき説明する。ランナー60は、矩形板状の台座61の
中央下方に基台62を有し、同基台62から下方へ吊り支軸
59が垂下され、同吊り支軸59に展示パネル5が吊設され
るものである。
【0038】吊り支軸59を上端において回動自在に支持
する基台62には四方に突設された片持軸にそれぞれ走行
車輪63が回転自在に支持され、この4個の走行車輪63の
互いの間にそれぞれ円柱状のボール支持体64が設けら
れ、このボール支持体64の下端には一部を露出させて転
動ボール65があらゆる方向に自由に回転自在に嵌合され
ていて、同4個の転動ボール65によりランナー60を支持
することができる。
【0039】この転動ボール65は走行車輪63の前後に位
置することになり、その転動ボール65の最下点は走行車
輪63の最下点よりも若干高い位置にある。したがって走
行車輪63により車輪踏面上を走行中は転動ボール65は車
輪踏面より僅かに高い位置に浮いた状態にある(図20
参照)。
【0040】また台座61の上面には下方のボール支持体
64と略対称な4つの位置に垂直軸が立設されて各垂直軸
にガイド輪66が回転自在に取付けられており、同ガイド
輪66は矩形の台座61の角部より若干外側にはみ出してい
る。相隣り合う2つのガイド輪66の外側間の距離がラン
ナー60の最大幅であり、この最大幅は前記直線レール40
の側辺42,42間の内側の幅長より若干狭い寸法となって
いるとともに、相隣り合う2つのガイド輪66の内側間の
距離が図21に示すように分岐部材20に設けられたガイ
ドバー31の幅長より若干広い寸法となっているので、ラ
ンナー60は直線レール40内および分岐部材20内をガイド
輪66に案内されて一定の姿勢を維持した状態で走行す
る。
【0041】ランナー60は直線レール40内にあっては図
20に示すように一対の直線レール40の左右下辺43に走
行車輪63を接触させて走行自在に支持され、左右下辺43
の間の間隙から吊り支軸59を垂下し展示パネル5を吊設
している。左右下辺43の上面すなわち車輪踏面は前記し
たように高い精度で水平度が確保されるので、走行車輪
63は車輪踏面に線ないし面接触し磨耗粉の発生や車輪踏
面のめくれやさらに進んで剥離等の問題がなく耐久性を
向上させることができる。
【0042】また分岐部材20は鋳造一体構造をなし各延
出部22の対応する下壁25の上面すなわち車輪踏面を同時
にサンダー仕上げするので、水平精度は高く、したがっ
て上記問題がなく耐久性の向上が図れる。直線レール40
と分岐部材20がともに対応する左右車輪踏面の水平度が
高いので、同車輪踏面上を転がる走行車輪63の走行抵抗
値は左右等しく一方に偏ることなく真っ直ぐ円滑に走行
する。
【0043】直線レール40と分岐部材20、直線レール40
と直線レール70および直線レール70どうしの繋ぎ目は、
その車輪踏面においてく字状をしているので、この繋ぎ
目を走行する走行車輪63は一気に硬度の異なる車輪踏面
を移行するのではなく、く字状の繋ぎ目を徐々に移行し
ていくため滑らかな同一車輪踏面を維持し易い。
【0044】ランナー60が分岐部材20の中央部21に達す
ると、ランナー60等を支持して走行させていた走行車輪
63が角部27から突出した突出部29の傾斜面29aを転がっ
て相対向する突出部29,29間の間隙に落ち込み今度は4
隅の転動ボール65が角部27の高硬度の円板28に接してラ
ンナー60を展示パネル5とともに支持することになり、
図21に示すように走行車輪63は突出部29,29間の間隙
にあって宙吊り状態になる。
【0045】相当の重量物を4箇所の角部27で支持する
ことになるが、角部27の下面にはリブ30が形成されて強
度が保たれており、また4個の転動ボール65により集中
的に加わる大荷重を高硬材の円板28が受けて耐えること
ができる。
【0046】ランナー60は分岐部材20の中央部21に至る
と前記したように走行車輪63が突出部29の傾斜面29aを
転がって相対向する突出部29,29間の間隙に落ち込むの
で、若干下降し作業者はこの下降を感知してランナー60
が分岐箇所に至ったことを容易に知ることができる。
【0047】いままで走行していたレールから直交する
レールに方向転換する場合は、ランナー60が分岐部材20
の交叉箇所に達する幾らか前から走行速度を落としてお
り、ランナー60の下降で容易に一時停止し行き過ぎを戻
したりして往復動を繰り返すようなことがなく、走行し
ようとする方向に力を入れるといままで転がり走行して
いた車輪63と別の一対の走行車輪63が突出部29の傾斜面
29aを転がり上がり通常の車輪踏面上の走行となる。
【0048】このように展示パネル5の若干の下降でハ
ンガーレール8の交叉箇所を知ることができるとともに
ランナー60が容易に停止し、かつその後走行車輪63は傾
斜面29aを転がり上がるので、大きな力を必要とせず滑
らかに走行を開始することができるため作業がし易く効
率を良くすることができる。
【0049】またランナー60をハンガーレール8の交叉
箇所を通り抜けさせる場合は、同交叉箇所を速度を落と
すことなくある程度の速度で走行させることで、走行車
輪64は突出部29の傾斜面29aを介して突出部29,29間に
落ち込み一時転動ボール65によって走行しながらランナ
ー60の支持が引き継がれ、その後再び対向する突出部29
の傾斜面29aを走行車輪63が転がり上がり通常の車輪踏
面上の走行となる。
【0050】このようにランナー60をハンガーレール8
の交叉箇所を通り抜けるときは、突出部29の傾斜面29a
を経て下がり上がりするので、急激に下降・上昇をする
ことなくランナー60の支持が走行車輪63から転動ボール
65へ、転動ボール65から走行車輪63へと滑らかに引き継
がれて通り抜けることができ、衝撃が小さく騒音も少な
い。
【0051】なお走行車輪63の外周面を硬質ナイロンで
被覆することで、走行車輪63と車輪踏面との接触面圧力
値を低下させることができ、金属製車輪に起因する磨耗
粉の発生やレール表層部のめくれやさらに進行して剥離
等の問題を解決することができ耐久性をさらに向上させ
ることができる。また硬質ナイロンを被覆することで走
行騒音を極めて小さくすることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、直線レールが左右分割構造で
断面コ字状をなす一対の長尺のレールを互いに開口を対
向させて左右対称に配設するようにしたので、左右の対
応する車輪踏面の水平精度を容易に向上させることがで
き、また分割構造なので左右のレールの車輪踏面の上下
方向のレベル微調整も可能であり、さらに分岐部材を十
字形の鋳造一体構造としたので、溶接加工と異なり4つ
の車輪踏面を高い水平精度に維持でき、以上のことより
走行車輪を一方に偏らずに真っ直ぐ円滑に走行させるこ
とができるとともに、車輪踏面を傷つけることなくレー
ルの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るハンガーレールを用い
た移動展示パネルにより展示を行う展示場の平面図であ
る。
【図2】同展示場のハンガーレールと展示パネルの概略
見取り図である。
【図3】分岐部材単品の斜視図である。
【図4】同分岐部材の上半分を欠截した斜視図である。
【図5】同分岐部材の上面図である。
【図6】同下面図である。
【図7】直線レールの側面図である。
【図8】同下面図である。
【図9】図7におけるIX矢視図である。
【図10】図7におけるX矢視図である。
【図11】分岐部材と直線レールとの連結部の上面図で
ある。
【図12】図11におけるXII−XII断面図であ
る。
【図13】図11におけるXIII−XIII断面図で
ある。
【図14】ハンガーレールの交叉箇所の斜視図である。
【図15】繋ぎの直線レールの斜視図である。
【図16】繋ぎの直線レールの連結部の平面図である。
【図17】図16におけるXVII矢視図である。
【図18】図16におけるXVIII−XVIII断面
図である。
【図19】ランナーの斜視図である。
【図20】直線レール内のランナーの状態を示す一部断
面とした図である。
【図21】分岐部材の中央部に位置したランナーの状態
を示す一部断面とした図である。
【図22】従来のハンガーレールの断面図である。
【符号の説明】
1…外壁、2…内壁、3,4…出入口、5…展示パネ
ル、6,7…収納スペース、8…ハンガーレール、9…
吊設具、10…パネル固定具、11…把手、20…分岐部材、
21…中央部、22…延出部、23…上壁、24…側壁、25…下
壁、26…間隙、27…角部、28…円板、29…突出部、30…
リブ、31…ガイドバー、32…ボルト、35…吊設板、36…
ボルト、37…水平支持板、38…支持棒、40…直線レー
ル、41…上辺、42…側辺、43…下辺、44…さらねじ、45
…ワッシャ、46…ナット、47…さらねじ、48…ワッシ
ャ、49…ナット、59…吊り支軸、60…ランナー、61…台
座、62…基台、63…走行車輪、64…ボール支持体、65…
転動ボール、66…ガイド輪、70…直線レール、71…上
辺、72…側辺、73…下辺、75…連結金具、76…垂直辺、
77…水平下辺、80…皿ネジ、81…ワッシャ、82…ナッ
ト、90…天井受材、91…天井材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動パネルを吊設するランナーを支持し
    同ランナーの走行を案内する格子状に敷設されるハンガ
    ーレールにおいて、 前記ハンガーレールの交叉点箇所に配設される分岐部材
    と同分岐部材間を連結する直線レールとからなり、 前記分岐部材は四方に延出部を有して十字一体形状をな
    し各延出部がロ字状の下辺中央部を欠除した断面形状を
    有する鋳造一体構造とし、 前記直線レールは断面コ字状をなす一対の長尺のレール
    を互いに開口を対向させて左右対称に配設する分割構造
    とし、 前記分岐部材の延出部端部内面の欠截部に前記直線レー
    ルの端部を嵌合し内面を同一面に接合したことを特徴と
    する移動パネルのハンガーレール。
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