JP2665624B2 - 車両用ディスクブレーキの摩擦パッド - Google Patents

車両用ディスクブレーキの摩擦パッド

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JP2665624B2
JP2665624B2 JP28061190A JP28061190A JP2665624B2 JP 2665624 B2 JP2665624 B2 JP 2665624B2 JP 28061190 A JP28061190 A JP 28061190A JP 28061190 A JP28061190 A JP 28061190A JP 2665624 B2 JP2665624 B2 JP 2665624B2
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秀行 寺島
正弘 柳沢
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車や自動二・三輪車等の車両に搭載さ
れるディスクブレーキに係り、詳しくはディスクロータ
と摺接するライニングに炭素−炭素複合材を用いた摩擦
パッドに関する。
〔従来の技術〕
ディスクロータを一対の摩擦パッドで挟圧して制動作
用を行う車両用ディスクブレーキでは、従来からディス
クロータ材料として鋼板が、また摩擦パッド材料として
樹脂モールドが用いられていたが、ヒートクラックやフ
ェード等に対する耐久性の向上や軽量化への要求から、
カーボン繊維に合成樹脂を含浸させて焼成し、炭素化し
た炭素−炭素複合材(以下、c/cコンポジットと記載す
る)が提案されている。
ところで、上述のc/cコンポジットは、摩擦係数が凡
そ100℃以上の高温域で高い値を示し、また耐熱性,耐
熱衝撃性,熱伝導性に優れる反面、他の材料との接着や
融接が困難という難点があるため、例えば特開平1−32
0328号公報のように、ライニングと裏板とをc/cコンポ
ジットで一体成形するか、若しくはc/cコンポジットの
ライニングと異質材料の裏板とをリベット等で結合する
手段がとられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述の前者のものでは、全体を高価な
c/cコンポジットで製作することから、かなりのコスト
高となり、また金属製の裏板に較べて剛性力に劣り、ピ
ストンの押圧によってしなったり、運転者にふわふわと
した軟弱なブレーキフィーリングを与えることとなる。
更に、c/cコンポジットが高い熱伝導性を持つため、裏
板背面に高性能のインシュレータを装着して、ベーパロ
ック対策を講じる必要がある。
一方、後者のものでは、また重量の嵩むリベットを複
数本使用するため、c/cコンポジットを用いたにも拘ら
ず、ディスクブレーキの全体重量が増加するといった欠
点がある。
そこで本発明は、c/cコンポジットの使用をライニン
グに止どめつつ、裏板との結着を簡便に行なえて、上述
の諸問題を解決したディスクブレーキ用の摩擦パッドを
提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上述の目的に従い、ディスクロータと摺接
するライニングを炭素−炭素複合材で形成した車両用デ
ィスクブレーキの摩擦パッドにおいて、ライニングの一
側面に接合される裏板を、ガラス積層体やガラス粉末成
形体で形成すると共に、裏板とライニングとを重ねて加
熱し、裏板のガラス成分をライニングに溶出させて、ラ
イニングと裏板とを結着したものである。
〔作 用〕
ガラス積層体やガラス粉末成形体のガラス成分は、ガ
ラス溶融温度で溶出して、炭素−炭素複合材中に溶け込
み、これが固化してライニングと裏板との結着力とな
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
ディスクブレーキ1は、車輪と一体に回転するディス
クロータ2と、ディスクロータ2の外周側を跨いで配設
されるキャリパ3と、ディスクロータ2の両側に対向配
置される一対の摩擦パッド4,4とを持っている。
上記キャリパ3は、ディスクロータ2の外周側で2分
割されるキャリパ半体3a,3aを、図示しないボルトにて
連結し、各キャリパ半体3aにディスクロータ2側を開口
して設けたシリンダ孔5に、それぞれピストン6を液密
且つ移動可能に内挿したピストン対向型で、前記摩擦パ
ッド4,4は、キャリパ半体3a,3aのディスク外周側に挿通
されるハンガーピン7にてディスク軸方向へ移動可能に
吊持される。
各摩擦パッド4は、ディスクロータ2と摺接するライ
ニング8とピストン6に押圧される裏板9とからなって
おり、シリンダ孔底部の各液圧室10に液圧が供給される
と、ピストン6がシリンダ孔5を前進して、それぞれの
摩擦パッド4を押動し、ディスクロータ2の両側面をラ
イニング8,8で挾圧して制動作用を行なう。
上記ライニング8は、長短のカーボンや黒鉛の繊維に
合成樹脂やピッチを含浸させ、これを焼成して炭素化し
たc/cコンポジットによって形成される。またディスク
ロータ2も、c/cコンポジット同士を摺接した場合に、
高い摩擦力が得られるため、ライニング8と同様にc/c
コンポジットで製作することが好ましい。
一方裏板9は、合成樹脂にガラス繊維を積層したガラ
ス積層体や、ガラス粉末を合成樹脂で固めたガラス粉末
成形体で仮成形され、これを上述のライニング8の接合
面に重ね合わせて加熱成形すると、裏板9の形が整えら
れながら、ガラス成分Gがライニング8へ溶出して行
き、これが固化してライニング8と裏板9とが強固に結
着される。裏板9の合成樹脂には、耐熱性の高い例えば
フェノール樹脂が用いられ、また加熱成形は、ライニン
グ摺接時に発生する制動熱よりも高く、且つライニング
8及び裏板9の合成樹脂やカーボン繊維の溶融温度より
も低いガラス溶融温度、凡そ700℃〜800℃程度で行なわ
れる。
このように形成される本実施例の摩擦パッド4は、裏
板9が高い剛性力を持つので、ピストン6の押動に撓む
ことがなくなり、またブレーキフィーリングも良好なも
のとすることができる。更に、裏板9自体が断熱材とな
るので、ライニング8を制動熱で高温度域に保持して、
安定したブレーキ性能を発揮すると共に、ピストン6や
キャリパ3への伝熱を、インシュレータを用いることな
く遮断して、ベーパロックの発生を有効に防止する。ま
た、ライニング8と裏板9との分割型であるため、ライ
ニング材の歩留まりがよく、しかも高価なc/cコンポジ
ットを必要最低限の使用量に抑えたから、製品コストが
低く抑えられる。更に裏板9がライニング8のc/cコン
ポジットと異質材料であるにも拘らず、加熱成形で溶出
するガラス成分Gによって、ライニング8との結着が簡
便に行なえると共に、リベット等の結着具を使用しない
ので、軽量に製作できる。
〔発明の効果〕
本発明に係る車両用ディスクブレーキの摩擦パッド
は、炭素−炭素複合材で形成されたライニングの一側面
に接合される裏板を、ガラス積層体やガラス粉末成形体
で形成すると共に、裏板とライニングとを重ね合わせて
加熱し、裏板のガラス成分でライニングに溶出させて、
裏板とライニングとを結着するので、裏板が炭素−炭素
複合材と異質材料であるにも拘らず、ライニングとの結
着が簡便に行なえると共に、リベット等の結着具を使用
しないので、摩擦パッド全体を軽量にできる。また、高
価な炭素−炭素複合材の使用量がライニングのみで済
み、しかも従来と同様に分割型でライニング材の歩留り
に優れるので、低コストで製作することができる。
また、裏板が高い剛性力と断熱性能を保持するので、
ピストンの押圧にも撓むことなくよく堪えると共に、ブ
レーキフィーリングも剛性感のある良好なものとするこ
とができ、更にライニングを高温度域に保持して、安定
したブレーキ性能を発揮しつつ、ベーパロックの発生を
用いることなく有効に防止する。
【図面の簡単な説明】 図は本発明の一実施例を示すディスクブレーキの断面正
面図である。 1……ディスクブレーキ、2……ディスクロータ、3…
…キャリパ、4……摩擦パッド、6……ピストン、8…
…ライニング、9……裏板、G……ガラス成分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクロータと摺接するライニングを炭
    素−炭素複合材で形成した車両用ディスクブレーキの摩
    擦パッドにおいて、ライニングの一側面に接合される裏
    板を、ガラス積層体やガラス粉末成形体で形成すると共
    に、裏板とライニングとを重ねて加熱し、該裏板のガラ
    ス成分をライニング内に溶出させて、ライニングと裏板
    とを結着したことを特徴とする車両用ディスクブレーキ
    の摩擦パッド。
JP28061190A 1990-10-19 1990-10-19 車両用ディスクブレーキの摩擦パッド Expired - Lifetime JP2665624B2 (ja)

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