JP2665575B2 - 再生油の製造方法 - Google Patents
再生油の製造方法Info
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- JP2665575B2 JP2665575B2 JP5042057A JP4205793A JP2665575B2 JP 2665575 B2 JP2665575 B2 JP 2665575B2 JP 5042057 A JP5042057 A JP 5042057A JP 4205793 A JP4205793 A JP 4205793A JP 2665575 B2 JP2665575 B2 JP 2665575B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機塩素化合物を含む
廃油から再生油を製造する方法に関し、更に詳しく言え
ば、鉱物油からなる廃油中に含まれる塩素付加パラフィ
ン系炭化水素を効率良く分解除去して再生油を製造する
方法に関する。
廃油から再生油を製造する方法に関し、更に詳しく言え
ば、鉱物油からなる廃油中に含まれる塩素付加パラフィ
ン系炭化水素を効率良く分解除去して再生油を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機塩素化合物としての塩素付加パラフ
ィン系炭化水素を含んだ廃油を処分する場合、一般に、
塩素対策を施した特別の焼却炉を用いて焼却処分が行わ
れている。この焼却方法では、資源の有効利用を図るこ
とができないし、また焼却した場合でも、ダイオキシン
等の有害な副産物を生ずる危険性もある。焼却以外の分
解方法としては、(1)有機塩素化合物をメチラート又
はイソプロピルアルコールにナトリウムを溶かした溶液
下で、低圧紫外線を照射する方法(特開平4−2359
30号公報)、及び(2)エチレングリコールジメチル
エーテル又は有機アミンの存在下に有機溶剤中にて脂肪
族フッ化炭化水素にアルカリ金属ナフタレニドを作用さ
せる方法(特開平2−19330号公報)が知られてい
る。
ィン系炭化水素を含んだ廃油を処分する場合、一般に、
塩素対策を施した特別の焼却炉を用いて焼却処分が行わ
れている。この焼却方法では、資源の有効利用を図るこ
とができないし、また焼却した場合でも、ダイオキシン
等の有害な副産物を生ずる危険性もある。焼却以外の分
解方法としては、(1)有機塩素化合物をメチラート又
はイソプロピルアルコールにナトリウムを溶かした溶液
下で、低圧紫外線を照射する方法(特開平4−2359
30号公報)、及び(2)エチレングリコールジメチル
エーテル又は有機アミンの存在下に有機溶剤中にて脂肪
族フッ化炭化水素にアルカリ金属ナフタレニドを作用さ
せる方法(特開平2−19330号公報)が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
方法では、紫外線照射装置を必要とするので、大がかり
な装置が必要となる。また、上記(2)の方法では、脱
塩素ではなくフッ化炭化水素の脱フッ素を目的とするも
のであるとともに、極めて活性なアルカリ金属ナフタレ
ニドを用いるので、その薬品の取扱いに非常に危険を伴
う。更に、エチレングリコールジメチルエーテル又は有
機アミンの添加剤を用いるので、その組成が複雑になる
とともに、これが不純物として分解油中に含有され、そ
のため分解油の品質が低下するとともに、その用途が限
定されてしまう。また、有機溶剤も使用するので、これ
を除去する必要が生じ、工程が複雑となる。
方法では、紫外線照射装置を必要とするので、大がかり
な装置が必要となる。また、上記(2)の方法では、脱
塩素ではなくフッ化炭化水素の脱フッ素を目的とするも
のであるとともに、極めて活性なアルカリ金属ナフタレ
ニドを用いるので、その薬品の取扱いに非常に危険を伴
う。更に、エチレングリコールジメチルエーテル又は有
機アミンの添加剤を用いるので、その組成が複雑になる
とともに、これが不純物として分解油中に含有され、そ
のため分解油の品質が低下するとともに、その用途が限
定されてしまう。また、有機溶剤も使用するので、これ
を除去する必要が生じ、工程が複雑となる。
【0004】本発明は、上記問題点を解決して有機塩素
化合物を含む廃油を資源として有効利用することを可能
とするものであり、簡便な装置及び操作で、しかも、添
加剤を用いることもなく、比較的安全な薬品を用いて、
廃油から有機塩素化合物を分解除去して再生油を製造す
る方法を提供することを目的とする。更に劣化した黒色
油等にも適用できる、再生油の製造方法を提供すること
を目的とする。
化合物を含む廃油を資源として有効利用することを可能
とするものであり、簡便な装置及び操作で、しかも、添
加剤を用いることもなく、比較的安全な薬品を用いて、
廃油から有機塩素化合物を分解除去して再生油を製造す
る方法を提供することを目的とする。更に劣化した黒色
油等にも適用できる、再生油の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、廃油に含ま
れる有機塩素化合物としての塩素付加パラフィン系炭化
水素を分解除去する方法として、アルカリ金属ナフタレ
ニドよりも安全に取り扱うことができ、大型の装置も必
要ない簡便な方法がないか、種々検討した結果、ナトリ
ウムエチラート粉末を用いて加熱することにより簡便に
分解除去して再生油が得られることを見出して、本発明
に至ったものである。
れる有機塩素化合物としての塩素付加パラフィン系炭化
水素を分解除去する方法として、アルカリ金属ナフタレ
ニドよりも安全に取り扱うことができ、大型の装置も必
要ない簡便な方法がないか、種々検討した結果、ナトリ
ウムエチラート粉末を用いて加熱することにより簡便に
分解除去して再生油が得られることを見出して、本発明
に至ったものである。
【0006】即ち、本第1発明の再生油の製造方法は、
有機塩素化合物を含む被分解油に、ナトリウムエチラー
ト粉末を添加して加熱し、その後、水洗して塩素成分を
塩素イオンとして水側に移行させることにより、上記被
分解油から上記有機塩素化合物を分解除去して再生油を
製造する方法であって、 上記有機塩素化合物は塩素付加
パラフィン系炭化水素であり、上記被分解油は鉱物油か
らなる廃油であり、 上記被分解油の加熱温度は80℃以
上であり、 更に、この分解に際して、過酸化物を添加せ
ずに且つ紫外線及び太陽光線を照射せずに行うことを特
徴とする。上記「有機塩素化合物を含む被分解油」は、
塩素付加パラフィン系炭化水素を含む鉱物油からなる廃
油であり、広く切削油、プレス油として使用される塩素
化パラフィンを成分としてもつ加工油の使用済油等が挙
げられる。尚、トリクロロエチレン等の揮発性有機塩素
化合物は加熱により揮散除去されるので、本発明の対象
成分としては好ましくない。また、この被分解油中に油
脂類を多く含むものは、この油脂類がナトリウムエチラ
ートを優先的に消費してしまうので、好ましくない。上
記「ナトリウムエチラート粉末」は、粉末状態のまま被
分解油に添加する。
有機塩素化合物を含む被分解油に、ナトリウムエチラー
ト粉末を添加して加熱し、その後、水洗して塩素成分を
塩素イオンとして水側に移行させることにより、上記被
分解油から上記有機塩素化合物を分解除去して再生油を
製造する方法であって、 上記有機塩素化合物は塩素付加
パラフィン系炭化水素であり、上記被分解油は鉱物油か
らなる廃油であり、 上記被分解油の加熱温度は80℃以
上であり、 更に、この分解に際して、過酸化物を添加せ
ずに且つ紫外線及び太陽光線を照射せずに行うことを特
徴とする。上記「有機塩素化合物を含む被分解油」は、
塩素付加パラフィン系炭化水素を含む鉱物油からなる廃
油であり、広く切削油、プレス油として使用される塩素
化パラフィンを成分としてもつ加工油の使用済油等が挙
げられる。尚、トリクロロエチレン等の揮発性有機塩素
化合物は加熱により揮散除去されるので、本発明の対象
成分としては好ましくない。また、この被分解油中に油
脂類を多く含むものは、この油脂類がナトリウムエチラ
ートを優先的に消費してしまうので、好ましくない。上
記「ナトリウムエチラート粉末」は、粉末状態のまま被
分解油に添加する。
【0007】
【作用】本発明の再生油の製造方法においては、有機塩
素化合物を含む被分解油に、ナトリウムエチラート粉末
等のみを添加してこれらを単に加熱することにより、塩
素成分を分解させて塩化ナトリウムを生成させる。即
ち、塩素成分の分解は、過酸化物を添加せずに且つ紫外
線及び太陽光線を照射せずに行われる。そして、この分
解された塩化ナトリウムはその後の水洗により水側に容
易に移行されて、油から完全に分離除去される。従っ
て、大型な装置も必要ないし、また溶剤も添加剤も必要
なく、簡単な薬品により、容易に被分解油から塩素成分
を分解除去して再生油を製造することができる。
素化合物を含む被分解油に、ナトリウムエチラート粉末
等のみを添加してこれらを単に加熱することにより、塩
素成分を分解させて塩化ナトリウムを生成させる。即
ち、塩素成分の分解は、過酸化物を添加せずに且つ紫外
線及び太陽光線を照射せずに行われる。そして、この分
解された塩化ナトリウムはその後の水洗により水側に容
易に移行されて、油から完全に分離除去される。従っ
て、大型な装置も必要ないし、また溶剤も添加剤も必要
なく、簡単な薬品により、容易に被分解油から塩素成分
を分解除去して再生油を製造することができる。
【0008】また、ナトリウムエチラート粉末は従来知
られているアルカリ金属ナフタレニドと比べると、安定
なものであり、その取扱いも容易である。更に、紫外線
照射装置を用いないので、廃油のように黒色等に着色し
た被分解油(塩素化合物以外の油成分が紫外線を吸収し
てしまう。)であっても、確実に塩素成分を分解除去で
き、廃油を再利用でき資源の有効利用を図ることができ
る。
られているアルカリ金属ナフタレニドと比べると、安定
なものであり、その取扱いも容易である。更に、紫外線
照射装置を用いないので、廃油のように黒色等に着色し
た被分解油(塩素化合物以外の油成分が紫外線を吸収し
てしまう。)であっても、確実に塩素成分を分解除去で
き、廃油を再利用でき資源の有効利用を図ることができ
る。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 (1)試験に用いた試料の種類及びその添加量 比較試験に用いたNa試料(Na製剤)の種類及びその
添加量を表1に示す。尚、Cl含有試料100g中に添
加されるナトリウム含有量も併記した。尚、このナトリ
ウム含有量は、比較のため略同量(0.9g前後)の添
加とした。また、試験に用いた塩素含有試料としては、
46タービン油に塩素化パラフィン(〔商品名;「アデ
カルーブS−3」、旭電化(株)製〕、塩素含有率;3
3重量%)を、試料全体に対して塩素含有量が1.08
重量%になるように加え、完全に溶解させたものを用い
た。同表中の「Naナフタレニド」としては、ナフタ
レンにナトリウムを複合させたコンプレックスであり、
ナトリウム含有量は15〜18重量%の固体である。使
用に際しては、この固体を溶剤1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノンに溶解させて、濃度12重量%の溶液
として使用した。「Naメチラート」としては、メタ
ノールにナトリウムを溶解させた溶液であり、ナトリウ
ム含有量が42.6重量%のものを用いた。「Naエ
チラート」としては、ナトリウム含有量が33.8重量
%の粉末を用いた。「水素化Na」としては、ナトリ
ウム含有量が約57重量%の粉末〔尚、少量の油(流動
パラフィン)が含浸されている。〕を用いた。「水素
化ほう素Na」としては、ナトリウム含有量が60.8
重量%の粉末を用いた。
る。 (1)試験に用いた試料の種類及びその添加量 比較試験に用いたNa試料(Na製剤)の種類及びその
添加量を表1に示す。尚、Cl含有試料100g中に添
加されるナトリウム含有量も併記した。尚、このナトリ
ウム含有量は、比較のため略同量(0.9g前後)の添
加とした。また、試験に用いた塩素含有試料としては、
46タービン油に塩素化パラフィン(〔商品名;「アデ
カルーブS−3」、旭電化(株)製〕、塩素含有率;3
3重量%)を、試料全体に対して塩素含有量が1.08
重量%になるように加え、完全に溶解させたものを用い
た。同表中の「Naナフタレニド」としては、ナフタ
レンにナトリウムを複合させたコンプレックスであり、
ナトリウム含有量は15〜18重量%の固体である。使
用に際しては、この固体を溶剤1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノンに溶解させて、濃度12重量%の溶液
として使用した。「Naメチラート」としては、メタ
ノールにナトリウムを溶解させた溶液であり、ナトリウ
ム含有量が42.6重量%のものを用いた。「Naエ
チラート」としては、ナトリウム含有量が33.8重量
%の粉末を用いた。「水素化Na」としては、ナトリ
ウム含有量が約57重量%の粉末〔尚、少量の油(流動
パラフィン)が含浸されている。〕を用いた。「水素
化ほう素Na」としては、ナトリウム含有量が60.8
重量%の粉末を用いた。
【0010】
【表1】
【0011】(2)試験方法 以下の様にして試験を行った。 Naナフタレニドの場合 上記Cl含有試料100gに、表1に示すNaナフタレ
ニド量と1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを窒
素雰囲気中にて加え攪拌して反応させた。その後、2日
間放置し、次いでエタノール20mlを加え、更に、こ
れに60℃の温水40mlを4回加えて各々振盪し油水
分離し、分解してできた塩化ナトリウム成分を油中から
除去した。
ニド量と1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを窒
素雰囲気中にて加え攪拌して反応させた。その後、2日
間放置し、次いでエタノール20mlを加え、更に、こ
れに60℃の温水40mlを4回加えて各々振盪し油水
分離し、分解してできた塩化ナトリウム成分を油中から
除去した。
【0012】Naアルコラートの場合 上記と同量の試料に、表1に示す量の各Naアルコラー
トを加え、80℃(沸騰水浴中)にて20〜30分、撹
拌しつつ加熱し、上記と同様に温水にて4回水洗を行っ
た。 水素化Na及び水素化ほう素Naの場合 上記と同量の試料に、表1に示す量の各水素化Na又は
水素化ほう素Naを加え、80℃以上(沸騰水浴中)に
て20〜30分、撹拌しつつ加熱し、その後エタノール
20mlを加え、20℃にて20分撹拌し、次いで上記
と同様に温水にて4回水洗を行った。 ブランクの場合 上記と同量の試料を、上記の場合と同様にして、加熱
し、エタノールを加え4回の温水洗浄を行った。
トを加え、80℃(沸騰水浴中)にて20〜30分、撹
拌しつつ加熱し、上記と同様に温水にて4回水洗を行っ
た。 水素化Na及び水素化ほう素Naの場合 上記と同量の試料に、表1に示す量の各水素化Na又は
水素化ほう素Naを加え、80℃以上(沸騰水浴中)に
て20〜30分、撹拌しつつ加熱し、その後エタノール
20mlを加え、20℃にて20分撹拌し、次いで上記
と同様に温水にて4回水洗を行った。 ブランクの場合 上記と同量の試料を、上記の場合と同様にして、加熱
し、エタノールを加え4回の温水洗浄を行った。
【0013】(3)反応状態及び試験結果 上記各試験において、加熱・撹拌時における反応状態、
エタノール添加時における状態及び水洗水の状態、分解
後の塩素量、及び塩素の分解率を評価し、表1に示し
た。この結果によれば、加熱時に、のNaナフタレニ
ド及びのNaエチラートの場合は、グリース状とな
り、反応していることを示している。他の場合は、反応
していないか又は反応していてもその反応率が小さい。
また、エタノール添加時においては、水素化Na及び
の水素化ほう素Naの場合は発泡し、反応しているこ
とを示している。更に、水洗水の着色においてもその反
応の程度が判別でき、即ち、及びの場合は着色度が
大きく、反応が進んでいることを示している。上記の結
果に呼応して、分解率を計算してみると、及びの場
合は、約91%と極めて大きい。一方、のNaエチラ
ートの類似化合物であるNaメチラートにおいては、
約53%の分解率しかなく、意外と分解が進んでいない
ことが判った。尚、ブランクの場合は分解工程中におい
て何ら反応している状態を示さず、これに対応して分解
率も0%であった。以上より、のNaエチラートを用
いた場合は、塩素の分解率が大きく、しかもNaナフタ
レニドと比べると安定な化合物であり、その取扱いも安
心であった。
エタノール添加時における状態及び水洗水の状態、分解
後の塩素量、及び塩素の分解率を評価し、表1に示し
た。この結果によれば、加熱時に、のNaナフタレニ
ド及びのNaエチラートの場合は、グリース状とな
り、反応していることを示している。他の場合は、反応
していないか又は反応していてもその反応率が小さい。
また、エタノール添加時においては、水素化Na及び
の水素化ほう素Naの場合は発泡し、反応しているこ
とを示している。更に、水洗水の着色においてもその反
応の程度が判別でき、即ち、及びの場合は着色度が
大きく、反応が進んでいることを示している。上記の結
果に呼応して、分解率を計算してみると、及びの場
合は、約91%と極めて大きい。一方、のNaエチラ
ートの類似化合物であるNaメチラートにおいては、
約53%の分解率しかなく、意外と分解が進んでいない
ことが判った。尚、ブランクの場合は分解工程中におい
て何ら反応している状態を示さず、これに対応して分解
率も0%であった。以上より、のNaエチラートを用
いた場合は、塩素の分解率が大きく、しかもNaナフタ
レニドと比べると安定な化合物であり、その取扱いも安
心であった。
【0014】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
被分解油中に含まれる有機塩素化合物としては、上記実
施例で用いたもの以外の塩素付加パラフィン系炭化水素
とすることができる。また、被分解油としても鉱物油か
らなる他種の廃油でもよい。更に、ナトリウムエチラー
トの添加量も種々選択される。そして、分解時間及び塩
化ナトリウムを抽出移行させるための水の温度等も特に
限定されない。
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
被分解油中に含まれる有機塩素化合物としては、上記実
施例で用いたもの以外の塩素付加パラフィン系炭化水素
とすることができる。また、被分解油としても鉱物油か
らなる他種の廃油でもよい。更に、ナトリウムエチラー
トの添加量も種々選択される。そして、分解時間及び塩
化ナトリウムを抽出移行させるための水の温度等も特に
限定されない。
【0015】
【発明の効果】以上より本発明の方法によれば、塩素付
加パラフィン系炭化水素を含む廃油から、簡便な装置、
操作により、比較的安全な薬品を用いて、しかも添加剤
を用いることもなく、効率良く有機塩素化合物を分解除
去して再生油を製造することができる。そして、黒色等
に劣化した廃油にも本方法を適用でき、資源の有効利用
を図ることができる。
加パラフィン系炭化水素を含む廃油から、簡便な装置、
操作により、比較的安全な薬品を用いて、しかも添加剤
を用いることもなく、効率良く有機塩素化合物を分解除
去して再生油を製造することができる。そして、黒色等
に劣化した廃油にも本方法を適用でき、資源の有効利用
を図ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 有機塩素化合物を含む被分解油に、ナト
リウムエチラート粉末を添加して加熱し、その後、水洗
して塩素成分を塩素イオンとして水側に移行させること
により、上記被分解油から上記有機塩素化合物を分解除
去して再生油を製造する方法であって、 上記有機塩素化合物は塩素付加パラフィン系炭化水素で
あり、上記被分解油は鉱物油からなる廃油であり、 上記被分解油の加熱温度は80℃以上であり 、更に、この分解に際して、過酸化物を添加せずに且つ紫
外線及び太陽光線を照射せずに行う ことを特徴とする再
生油の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5042057A JP2665575B2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 再生油の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5042057A JP2665575B2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 再生油の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06233834A JPH06233834A (ja) | 1994-08-23 |
JP2665575B2 true JP2665575B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12625481
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5042057A Expired - Lifetime JP2665575B2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 再生油の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2665575B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109337710A (zh) * | 2018-09-28 | 2019-02-15 | 蒋旭辉 | 一种液体脱氯剂 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5247459B2 (ja) * | 1973-02-26 | 1977-12-02 |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP5042057A patent/JP2665575B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06233834A (ja) | 1994-08-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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