JP2663579B2 - 液状化対策用孔あき管およびその製造方法 - Google Patents

液状化対策用孔あき管およびその製造方法

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、液状化の可能性のある地盤に設ける液状
化対策用の孔あき管の構造およびその製造方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
従来、液状化対策として、地盤中に多数の孔あき管を
離散的に設け、地震時に生ずる過剰間隙水圧を該孔あき
管内に逸散させて、液状化を防止する工法がある(特開
昭61−146910号公報、特開昭62−211416号公報など参
照)。
このような液状化対策用の管の構造としては、 多数の小孔を穿設した管の小孔部に土砂流入防止用
のフィルターを取り付けたもの 多数の小孔を管周面に有する管の外周面に土砂流入
防止用のフィルターを取り付けたものがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
地盤の液状化時、管周面の小孔を通じて管内への土砂
流入を防止するためのフィルターは通常ナイロンなどの
薄い材料や、ポリプロピレン製、ポリエステル繊維製な
どの不織布のように強度の小さい材料であり、土砂、施
工機械などとの接触により破断しやすい。したがって、
従来の液状化対策用の孔あき管は運搬時、地盤への設置
時などに、その取り扱いに十分留意しなければならず、
運搬、施工が面倒であるという問題点があった。
本発明は、上述のような問題点の解決を図ったもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、小孔部分の面積が管表面積の3%以上、
好ましくは5%以上である多数の小孔を穿設した孔あき
管を準備する。この孔あき管外周面に、管内への土砂の
流入を防止するため、十分小さい網目または間隙を有す
るフィルターを装着する。さらに、フィルター上にフィ
ルター破損防止用に該フィルターの網目または間隙より
大きい孔を多数有する防護用孔あき板を取り付けて、液
状化対策用の孔あき管としたものである。また、該孔あ
き板の代わりに該フィルターの網目または間隙より大き
い網目を有する防護ネットを該フィルター上の管周面に
取り付けて、液状化対策用の孔あき管とすることもでき
る。
さらに、多数の小孔を穿設した管の外周に、該フィル
ターを設け、該フィルター上に線状合成樹脂を溶着して
なる立体網状構造体を環状に装着し、該立体網状構造体
外周面に前記フィルターと同様のフィルターを被せ、さ
らに該立体網状構造体の外周面のフィルター破損防止用
に、該フィルターの網目または間隙より大きい孔を多数
有する孔あき板およびまたは該フィルターより大きい網
目または間隙を有する防護ネットを設けて、液状化対策
用の孔あき管とすることができる。また、前記孔あき管
において、立体網状体の内周面側のフィルター(すなわ
ち、孔あき管本体側のフィルター)のみ省略した構造の
孔あき管でもよいし、立体網状体の外周面側のフィルタ
ーおよびこのフィルター破損防止用の孔あき板または防
護ネットを省略した構造の孔あき管でもよい。
孔あき板または防護ネットの取り付けについては、熱
収縮性材料からなる孔あきの熱収縮性チューブあるいは
熱収縮性のネット状チューブをフィルターなどの上に被
せ、これらを加熱収縮させることにより、孔あき板また
は防護ネットとすることができ、取り付け作業が非常に
簡単となる。
〔作 用〕
上述のように構成し、孔あき管を第28図〜第30図に示
すように配置することにより、地震時、液状化地盤21の
過剰間隙水圧が上昇したとき、土粒子間の間隙水を孔あ
き管の内部を通じて孔あき管の上部より排出することが
でき、液状化対策を講じることができる。
さらにフィルターの防護処置をしたことにより、孔あ
き管の運搬、施工が容易となる。
孔あき管本体を鋼管などの曲げ抵抗、せん断抵抗の大
きい材料から製作すれば、孔あき管を液状化地盤21にに
設置することにより、地盤の液状化防止のみならず、地
盤の側方移動抑止の機能を持つこととなるので、地盤の
補強も兼ねた液状化対策として極めて効果的である。
また、管本体が鋼管などからなる場合、この孔あき管
は第31図および第32図に示すように構造物の基礎杭とし
て活用できる。すなわち、液状化の可能性のある砂地盤
にこの孔あき管を適用すると地盤の液状化防止機能、地
盤の補強機能(地盤の側方移動抑止)を有する基礎杭と
して活用でき、極めて効果的である。
〔実施例〕
次に図示した実施例について説明する。
(1) タイプI 孔あき管本体+フィルター+孔あき板(またはネット)
……第1図参照 本発明では、まず多数の小孔2を穿設した孔あき管本
体1を製作する。孔あき管本体1の材料は、鋼管あるい
はポリエチレンなどの合成樹脂などからなり、開孔率は
少なくとも3%以上、好ましくは5%以上とする。ここ
に、開孔率とは孔あき管の表面積に対する穿孔部分の面
積の割合である。開孔率RAが5%以上あれば、通常、地
盤の液状化時の過剰間隙水圧の上昇抑止効果のあること
が実験により確認されている。(第33図参照) 本体部が鋼管からなる孔あき管本体1の穿孔は、ドリ
ル、ガス切断機、アーク切断機、せん断加工機などを用
いて行う。この場合、小孔2の形状は任意でよいが、加
工難易などの観点から円形のものが好ましい。
本体部がポリエチレンなどの合成樹脂などからなる孔
あき管本体1としては、ポリエチレンなどの合成樹脂を
連続押出成形により成形し、網目状の小孔2を持つ孔あ
き管を製作することができる。また、合成樹脂を連続押
出成形してなる無孔管に孔あけ加工を施して製作しても
よい。
小孔2の径を20〜30mm、開孔率を5%と仮定すると、
小孔2のピッチは約80〜120mmとなる。よって、一般に
は、小孔2の間隔は比較的小さい。したがって、大量生
産時には孔あき管本体1の直表面上に装着する土砂流入
防止用フィルター3は一体のものを管外周面に巻付けて
取り付けるのが容易である。
もちろん、小孔2とその周辺部分にのみフィルターを
装着してもよい。
フィルター3としては、合成繊維製のものや合成樹脂
製のものが好ましく、例えばナイロン製などの経編布
や、ポリプロピレン製、ポリエステル繊維製などの不織
布などを用いてもよい。また、合成繊維と合成樹脂を組
み合せたり、重ね合せたりしてフィルター3としてもよ
い。フィルター3としての経編布や不織布などのメッシ
ュ間隔または間隙は以下に述べるように制限されたもの
を使用するのがよい。
フィルター3のメッシュ間隔または間隙は、液状化防
止の対象とする地盤(一般には砂地盤)の平均粒径D50
以下とするのがよい。特に、孔あき管内への土砂の侵入
がほとんどなくなるフィルター3のメッシュ間隔または
間隙の望ましい範囲は液状化防止の対象とする地盤の平
均粒径D50の約1/2以下である。
フィルター3の透水係数は、孔あき管の設置地盤にも
よるが、一般に10-2cm/sec〜10-1cm/sec程度以上のもの
が好ましい。
フィルター3の孔あき管本体1外周への取り付け方法
としては、小孔部のフィルター部分が目詰まりしないよ
うに小孔部以外の管外周面でフィルター3を接着剤など
のより固定してもよいし、フィルター3を管外周に巻付
け、フィルター3の端部を留め金で留めてもよい。ま
た、管外周に巻付けたフィルター3の外周を針金、ロー
プなどでしばり付けて留めてもよい。要は、フィルター
3が管周面から簡単に外れないようにしておけばよい。
フィルター材は一般に薄く、これが孔あき管本体1の
外周面にそのまま露出していると、孔あき管の運搬、建
込み時などに、孔あき管が何かに衝突したり、ワイヤロ
ープなどを直接かけた際、容易に破断する。また、孔あ
き管を液状化の可能性のある地盤内に鉛直または斜め方
向に設置する場合、ケーシングパイプなどにより孔あき
管を保護して設置する必要があり、施工が面倒であっ
た。また、このようにケーシングパイプを利用する場合
でも、フィルターが破断しないよう孔あき管の取り扱い
には細心の注意が必要であった。
本実施例ではこのフィルター3の破断を防止するため
に、孔あき板4または防護ネット6を孔あき管本体1外
周面のフィルター3の外側に取り付けている(第1図〜
第4図参照)。
孔あき板4は多数の小孔5を有する。小孔5の大きさ
はフィルター3の網目により大きいものが好ましい。そ
の大きさがフィルター3の網目と同じであれば、フィル
ター3を省略して孔あき板4をフィルターとして使って
もよいこととなるが、フィルターのように網目が小さい
と(一般に1mm以下の網目)、製造上から薄くなってし
まう。また、土砂による目詰まりの点からも薄いフィル
ター3を用いることが好ましい。
孔あき板4の孔5の大きさを孔あき管本体1の孔2よ
り少し大きくし、孔あき板4の孔5の配設間隔を孔あき
管本体1のそれと同じにしておけば、第5図および第6
図に示すように、孔あき板4を孔あき管本体1の外周面
に被せ、孔あき板4の孔5と孔あき管本体1の孔2が一
致するように取り付ければよい。
しかし、孔あき管本体1の孔2が大きくなり、上述の
穿孔方法では、孔あき管の運搬、施工時などに孔あき管
の孔部のフィルター3が破損する危惧がある場合には、
第7図および第8図に示すように、孔あき管本体1の孔
2より小さな孔5を多数穿孔した孔あき板4を、フィル
ター3を取り付けた孔あき管本体1の周面上に取り付け
ればよい。
孔あき板4はフィルターを防護する役割を果たすもの
であり、鋼、ステンレスなどの金属製、ポリエチレン、
強化プラスチックなどの合成樹脂製のものなどからな
る。
孔あき板4のフィルター3上への取り付けは、第14図
に示すように孔あき管本体1の曲率に合うように成形し
た孔あき板4をボルト7などで固定してもよいし、ロー
プ、金属線などを孔あき板4の外周に回して固定しても
よい。なお、図中Aのルートはフィルター3をあらかじ
め孔あき管本体1の外面に張っておく場合であり、Bル
ートはフィルター3ををあらかじめ孔あき板4の内面に
張っておく場合である。
第9図に示すように孔あき管本体1の管周上のフィル
ター3の防護用には、上述の孔あき板4の代わりに金属
製または合成樹脂製などのネット6を使用してもよい。
合成樹脂製ネットとしては、例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱
可塑性樹脂を主な原材料として、連続的に押出成形され
たものなどを用いることができる。
ネット6の網目は、孔あき板4の場合と同様に、フィ
ルター3の網目または間隙より大きいものとする。
ネット6の網糸のピッチを孔あき管本体1の孔2の
間隔と一致させた場合は、ネット6の網糸が孔あき管本
体1の孔部分以外に当たるように、フィルター3の周面
上に取り付ければよい。
ネット6の網糸のピッチを孔あき管本体1の孔2の
間隔より小さくし、かつネット6の網目を孔あき管本体
1の孔2より大きくした場合も、ネット6の網糸が孔あ
き管本体1の孔部分以外に当たるように、フィルター3
の周面上に取り付ける(第10図参照)。
ネット6の網糸のピッチを孔あき管本体1の孔2よ
り小さくした場合、ネット6の網糸が孔あき管本体1の
孔部分に当たることとなるが、網糸が孔あき管本体1の
孔2に比べて小さく、網目も孔あき管本体1の孔2より
小さければ、液状化対策効果は上述の、のネットを
取り付けた場合と変わらないので、孔あき管本体1上の
フィルター3の周面上にこのネット6を取り付ける(第
11図参照)。
ネット6は、孔あき管の運搬、施工時に容易に外れな
いよう十分緊張して、孔あき管周面上に取り付ける。
また、ネット6の両端周面はバンドプレートなどで固
定しておくとよい。
もちろん、フィルター3の防護のために、フィルター
3上にネット6を取り付け、さらにその上に孔あき板4
を取り付けるなどの方法により、ネット6と孔あき板4
を同時に用いて防護機能を増加させてもよい(第12図お
よび第13図参照)。
その他、孔あき板4の孔部をネット状にしておき、そ
の孔あき板4の孔を孔あき管本体1の孔2に合致させて
取り付けてもよい。
孔あき板4の取り付け方法としては前述したボルト7
などで管周上に固定する方法(第14図)以外に、第15図
に示すようにポリエチレンなどの重合体からなる合成樹
脂製の熱収縮性チューブ4aを用いて孔あき板4とするこ
ともできる。熱収縮性チューブ4aの径は孔あき管本体1
の径よりやや大きくしておき、孔あき管本体1に被せ
る。
このチューブ4aにはあらかじめ孔あけ加工を施してお
く。この孔5aも熱により収縮するので、孔5aの大きさ、
配置については、チューブ4aの収縮率を考慮して設定し
ておく。
このチューブ4aを被せた後、150℃程度の熱を加えれ
ば、孔あき管本体1に強力に被覆することができる。こ
のチューブ4aには、多くの孔5aが穿設されているので収
縮作業時、孔あき管のフィルター3とチューブ4a間に空
気が滞留することもなく、作業性は良好である。
チューブ4aは、第16図に示すように一体成形された継
ぎ目なしの円筒状のものなら孔あき管本体1の端部から
嵌めて行き、熱収縮作業により孔あき管本体1に被せ
る。収縮前の被せ作業をより簡便化するために、第17図
に示すようにチューブ4aの管軸方向にファスナー8を設
けてもよい。ファスナー付チューブは孔あき管本体1が
長い場合には有効である。
同様に、ネット6の取り付け方法として、ポリエチレ
ンなどの重合体からなる熱収縮性を持たせた合成樹脂製
のネット状チューブを用い、熱収縮作業により孔あき管
のネット6を構成してもよい(後述するタイプIIの第22
図参照)。網目の大きさ、配置については同様に収縮率
を考慮して設定しておく。
このネット6の被覆作業は熱収縮性孔あき板と同様で
ある。もちろん、このネット6は継ぎ目なしの一体成形
としてもよい。また、管軸方向にファスナーを設けても
よいし、ファスナーを用いずに、金属線、ロープなどで
管軸方向の継ぎ目を留めてもよい。
(2) タイプII 孔あき管本体+フィルター+立体網状構造体+フィルタ
ー+孔あき板(またはネット)……第18図〜第21図参照 次に、線状合成樹脂を溶着してなる立体網状構造体9
を環状に装着した孔あき管の実施例について述べる。
孔あき管本体1とその直上のフィルターの製作、取り
付け方法についてはタイプIの実施例と同じである。
立体網状構造体9は、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリエステルなどの熱可塑性合成樹脂を加熱溶融し
てノズルより押し出して繊條とし、それを立体網状と
し、その接点を溶着した構造体である。この構造体表面
の開孔率は80%以上、構造体の空隙率は通常80〜95%あ
り、構造体表面から大きな荷重が作用した場合でも50%
以上あれば十分である。例えばポリプロピレン製で繊條
の径が約1〜2mmの該立体網状構造体は10t/m2の載荷重
を受けても、空隙率は75%以上である。
立体網状構造体9の孔あき管本体への取り付けは、こ
の立体網状構造体9をマット状に製作し、外周面にフィ
ルター3を取り付けた孔あき管本体1に巻付け装着すれ
ばよい。孔あき管本体1上にロープを環状、らせん状に
しばり付け、固定してもよいし、立体網状構造体9の継
ぎ部を金具などで固定し、該立体網状構造体9が孔あき
管本体1の周面に密着するようにしてもよい。
他の取り付け方法としては、立体網状構造体9をパイ
プ状とし、パイプの内径と孔あき管本体1の外径をほぼ
等しくし、この立体網状構造9のパイプを孔あき管本体
1に被せてもよい。
これらの場合、孔あき管の取り扱い時に、立体網状構
造を有するパイプの両端部から、該パイプあるいはマッ
トが孔あき管本体1から離脱しやすいので、留め金具で
端部を固定するか、孔あき管本体1の孔2などを利用し
てロープで固定するなどの処置をしておくことが望まし
い。
立体網状構造体9の孔あき管半径方向の厚さは、管の
大きさにもよるが、取り付けやその効果の点から、一般
には、20cm以内とするの望ましい。薄すぎても効果が損
なわれるし、厚すぎると不経済である。
孔あき管本体1周面に装着された該立体網状構造体9
の外周上には、さらにフィルター10を取り付ける。
立体網状構造体の内周面、外周面に相当する部分にフ
ィルター3,10をあらかじめ装着しておき、それを孔あき
管本体1の周面に前述と同様に取り付ければ、孔あき管
本体1にフィルター3,10と立体網状構造体9を一度に取
り付けることもできる。
外側のフィルター10の外周には、フィルター10の防護
のために、タイプIで記述したと同様の材料、仕様から
なる孔あき板4またはネット6をタイプIの場合と同様
に取り付ける。
孔あき板4の孔5またはネット6の網目はフィルター
10の網目または間隙より大きいが、孔あき管の運搬、施
工時に中のフィルター10の破損防止機能を損なわないだ
けの大きさになる。
もちろん、タイプIの第12図および第13図の場合と同
様に、フィルター10上にネット6を取り付け、さらにそ
の上に孔あき板4を取り付けるなどの方法により、ネッ
ト6と孔あき板4を同時に用いて防護機能を増加させて
もよい。
また、上述のタイプIIの孔あき管において、内側のフ
ィルター3を省略した構造としてもよい。この構造の場
合の使用材料、製作仕様は上述のものに準ずる。
孔あき板4またはネット6の取り付け方法としては、
ポリエチレンなどの重合体からなる熱収縮性チューブ
(前述したタイプIの第15図参照)または熱収縮性のネ
ット状チューブ6aを用いて、タイプIの場合と同様に取
り付けることができる(第22図参照)。
(3) タイプIII 孔あき管本体+フィルター+立体網状構造体……第23図
〜第25図参照 タイプIIIとして上述のタイプIIの孔あき管のうち、
外側のフィルター10と孔あき板4または防護ネット6を
省略した構造としてもよい。
この場合の孔あき管は立体網状構造体9が外周面にく
ることとなり、孔あき管の適用条件、適用箇所として
は、孔あき管の外側に立体網状構造体9の網目が入らな
いだけの大きさを有する砕石があることが望ましい。
立体網状構造体をより固く装着するためには、第26図
に示すような留めバンド11を用いてもよい。この場合も
上述のタイプI、タイプIIの場合と同様に、熱収縮性の
ネット状チューブ11aを用い、熱収縮作業により留めバ
ンド11として機能させることもできる(第27図参照)。
〔発明の効果〕 タイプIでは最外周に取り付けた防護用の孔あき板
または防護ネットにより、フィルターが保護されるの
で、孔あき管の運搬時に、孔あき管相互が接触したりし
ても孔あき管の機能が損なわれることがない。また、孔
あき管を比較的ゆるい砂地盤(すなわち、液状化の可能
性のある地盤)に建込む場合、地盤と接触しても孔あき
管の機能が損なわれることがなくなる。以上のように、
孔あき管の取り扱いにおける自由度が極めて高まること
となる。
孔あき管を液状化の可能性のある地盤に埋設すれば、
地震時、地盤の過剰間隙水圧が上昇したとき、間隙水が
孔あき管の開孔部に流入し、排水されることになるの
で、過剰間隙水圧を逸散させ、地盤の液状化を防止する
ことができる。
また、開孔部の目詰まりがなく、半永久的に効果を発
揮させることが可能である。
タイプIIの孔あき管も外周面が防護用孔あき板また
は防護ネットで保護されており、孔あき管の取り扱いは
容易である。
孔あき管の外径は孔あき管本体の径が同じなら、タイ
プIIの孔あき管の方がタイプIの孔あき管より径が大き
くなり、地盤の液状化防止範囲も大きくなる。
地震時、土粒子間に過剰間隙水圧が発生したとき、そ
の間隙水は、最外周に位置する開孔部を有する防護用孔
あき板または防護ネットおよびフィルターを通過し、次
いで立体網状構造体、フィルターを通過して、開孔部を
有する孔あき管本体内へ流入する。このとき、所定の厚
みをもつ立体網状構造体を介して間隙水が流入するので
該構造体により流速が一様化し、円滑に間隙水が排水さ
れ、土砂によるフィルター10または3の目詰まりの可能
性はほぼないという大きな利点がある。
管本体が鋼管などからなる場合、地盤の液状化防止機
能、地盤の補強機能を有する構造物の基礎杭として活用
でき、大きな効果を発揮することはタイプIの場合と同
様である。
また、開杭部の目詰まりもなく、半永久的に効果を発
揮することができる。
タイプIIIの孔あき管はタイプIIの外側のフィルタ
ーと防護用孔あき板または防護ネットを省略したもの
で、製作はタイプIIに比べると経済的である。ただし、
タイプIIIは、孔あき管周囲に砕石巻きを十分行って使
用する必要がある。
地盤の液状化抑止効果以外に、砂礫質土で湧水の多い
場所で集水管としての機能を発揮することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるタイプIの実施例を示す斜視
図、第2図は水平断面図、第3図は第2図の孔部の拡大
図、第4図は第2図の孔部の他の例を示す拡大図、第5
図は孔あき板を用いた場合の孔あき管表面の側面図、第
6図は第5図の孔部の拡大図、第7図は孔あき管表面の
他の例を示す側面図、第8図は第7図の孔部の拡大図、
第9図は防護ネットを用いた場合の孔あき管表面の側面
図、第10図は孔あき管表面の他の例を示す側面図、第11
図は第9図の孔部の拡大図、第12図および第13図は防護
ネットと孔あき板を併用した場合の孔あき管表面または
孔部の側面図、第14図は孔あき管の製造方法を示す工程
図、第15図は熱収縮性チューブを用いた場合の製造方法
を示す工程図、第16図および第17図は熱収縮性チューブ
の形態を示す斜視図、第18図は本発明におけるタイプII
の実施例を示す斜視図、第19図は水平断面図、第20図は
第19図の孔部の拡大図、第21図は第19図の孔部の他の例
を示す拡大図、第22図は熱収縮性のネット状チューブい
を用いた場合の製造方法を示す工程図、第23図は本発明
におけるタイプIIIの実施例を示す斜視図、第24図は水
平断面図、第25図は第24図の孔部の拡大図、第26図は留
めバンドを使用した場合の実施例を示す側面図、第27図
は熱収縮性のネット状チューブを用いた場合の製造方法
を示す工程図、第28図および第29図はそれぞれ液状化の
おそれのある地盤への孔あき管の配置例を示す平面図お
よび鉛直断面図、第30図はケーソンマウンド周囲への配
置例を示す鉛直断面図、第31図および第32図はそれぞれ
構造物および橋脚の基礎杭を兼ねる場合の使用例を示す
鉛直断面図、第33図は開孔率と過剰間隙水圧比の経時変
化を示すグラフである。 1……孔あき管本体、2……小孔、3……フィルター、
4……孔あき板、4a……熱収縮性チューブ、5……小
孔、6……防護ネット、6a……ネット状チューブ、7…
…ボルト、8……ファスナー、9……立体網状構造体、
10……フィルター、11……留めバンド、21……液状化地
盤、22……ケーソン、23……マウンド、24……橋脚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜田 浩 東京都千代田区大手町1丁目1番3号 住友金属工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭51−62203(JP,U) 実公 昭42−7719(JP,Y1)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の小孔を穿設した管の外周に、該小孔
    から管内への土砂流入を防止するための透水性のあるフ
    ィルターを設け、該フィルターの破損防止用に該フィル
    ター上に該フィルターの網目または間隙より大きい孔を
    有する孔あき板を取り付けた液状化対策用孔あき管。
  2. 【請求項2】熱収縮性材料からなり、孔あけ加工を施し
    た熱収縮性チューブを前記フィルター上に被せ、該チュ
    ーブを加熱収縮させて、前記孔あき板として構成させる
    請求項1記載の液状化対策用孔あき管の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の孔あき管において、前記孔
    あき板に代え、前記フィルターの網目または間隙より大
    きい網目を有するネットを設けた液状化対策用孔あき
    管。
  4. 【請求項4】熱収縮性材料からなるネット状チューブを
    前記フィルター上に被せ、該チューブを加熱収縮させ
    て、ネットとして構成させる請求項3記載の液状化対策
    用孔あき管の製造方法。
  5. 【請求項5】多数の小孔を穿設した管の外周に、該小孔
    から管内への土砂流入を防止するための透水性のあるフ
    ィルターを設け、該フィルター上に線状合成樹脂を溶着
    してなる立体網状構造体を環状に装着した液状化対策用
    孔あき管。
  6. 【請求項6】熱収縮性材料からなるネット状チューブを
    前記立体網状構造体上に被せ、該チューブを加熱収縮さ
    せて、該立体網状構造体の孔あき管本体への留めバンド
    として構成させた請求項5記載の液状化対策用孔あき管
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記立体網状構造体上に、さらに土砂流入
    防止用の透水性のあるフィルターを被せ、該フィルター
    の破損防止用に該フィルターの網目または間隙より大き
    い孔を有する孔あき板、およびまたは該フィルターの網
    目または間隙より大きい網目を有するネットを設けた請
    求項5記載の液状化対策用孔あき管。
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