JP2662812B2 - ステータコアへの直巻線用治具 - Google Patents

ステータコアへの直巻線用治具

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JP2662812B2
JP2662812B2 JP627089A JP627089A JP2662812B2 JP 2662812 B2 JP2662812 B2 JP 2662812B2 JP 627089 A JP627089 A JP 627089A JP 627089 A JP627089 A JP 627089A JP 2662812 B2 JP2662812 B2 JP 2662812B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、ステータコア内周の2つの溝に導線を挿入
しつつループを描くように直接巻き付けてコイルを形成
する際、ステータコアの両端面より突出するループ部分
を所定位置にガイドするステータコアへの直巻線用治具
に関する。
「従来技術およびその問題点」 ステータコアへのコイル形成装置としては、ステータ
コアの溝に導線を挿入しつつ直接巻付けてコイルを形成
する、いわゆる直巻き方式と、導線を予め型枠に巻付け
てコイルを形成し、このコイルを治具によってステータ
コアの溝に挿入するコイル挿入装置を用いた方式とが知
られている。直巻き方式は、コイル挿入装置を用いた方
式に比べて作業性が悪いという欠点がある反面、ステー
タコアの端面より突出するループの長さが短くなるので
良好な性能が得られるという利点がある。
従来、直巻き方式によるステータコアへの巻線装置と
しては、例えば第7図に示されるようなものが知られて
いる。
すなわち、図示しない駆動装置によって回転する主動
軸11には、クランク12が装着されている。このクランク
12に取付けられたクランクピン13は、ガイドバー14、15
によって上下動可能に支持されたスライドブロック16の
ガイド溝7に、コロ18を介して挿入されている。したが
って、主動軸11およびクランク12が回転すると、クラン
クピン13が円運動を行ない、スライドブロック16が上下
方向に往復動するようになっている。
スライドブロック16には、ガイド筒19が挿通支持され
ており、スライドブロック16と共に図中矢印Aで示す如
く軸方向に往復動するようになっている。ガイド筒19
は、下端部から導線が導入され、上端部に取付けられた
ヘッダー38に設けられたノズル20から導線が繰出される
ようになっている。なお、ガイド筒19は、スライドブロ
ック16に軸方向の移動を固定されつつ回転可能に支持さ
れている。ガイド筒19の中間部外周にはスプライン溝21
が形成されており、このスプライン溝21に嵌合してガイ
ド筒19の外周にピニオン22が装着されている。ピニオン
22は、ガイド筒19の軸方向の移動を許容し、かつ、スプ
ライン溝21を介してガイド筒19に対して回転運動を与え
るようになっている。
一方、主動軸11とほぼ平行に従動軸23が配置されてお
り、従動軸23は、主動軸11に設けられた主動ギヤ24、ア
イドルギヤ25、従動軸23に設けられた従動ギヤ26を介し
て、主動軸11に連動して回転するようになっている。従
動軸23の先端には、ベベルギヤ27が取付けられている。
そして、従動軸23とほぼ直交する方向に軸28が配置され
ており、軸28の一端に取付けられたベベルギヤ29がベベ
ルギヤ27と噛合している。また、軸28の他端には、円筒
カム30が取付けられている。したがって、従動軸23が回
転すると、ベベルギヤ27、ベベルギヤ29を介して軸28が
回転し、軸28に固着された円筒カム30が回転するように
なっている。
前述したピニオン22には、ラック32が噛合して配置さ
れており、ラック32にピン33を介して取付けられたコロ
34が、上記円筒カム30のカム溝31に嵌合している。した
がって、円筒カム30が回転すると、ラック32が図中矢印
Bで示す如く往復動し、これによってピニオン22が回動
し、それに伴なってガイド筒19が図中矢印Cで示す如く
往復回動するようになっている。この結果、ガイド筒19
は図中矢印Aと矢印Cとで合成された運動を行なう。
第8図には、上記のような巻線装置によるステータコ
アへの巻線態様が示されている。
ステータコア35の内周には複数の内歯36が形成されて
おり、これらの内歯36の間に溝37が形成されている。前
述したガイド筒19の合成された運動により、ガイド筒19
の上端部に取付けられたヘッド38のノズル20は、離れた
位置にある2つの溝37に交互に挿入され、それらの間に
位置する内歯36に導線39を巻付けてコイルを形成する。
その動きの一例を示すと、ノズル20は、溝37aに上方か
ら挿入され、溝37a内を上方から下方に移動する。ノズ
ル20は、溝37a内を下方に抜けると、回動して溝37bの下
方に移動し、溝37bの下方から挿入されて溝37b内を下方
から上方に移動する。さらに、ノズル20は、溝37b内を
上方に抜けると、今度は逆方向に回動して、再び溝37a
の上方に位置する。そして、上記の運動を繰返すことに
より、溝37a、溝37bに導線39を挿入しつつそれらの間に
位置する内歯36に導線39を巻付けてコイルを形成するこ
とができる。なお、実際には、ノズル20の軸方向運動お
よび回動運動は、同時に進行しつつ行なわれるため、合
成された運動は、ステータコア35の上下端面の外方部分
において曲線的に変化するループを描くようになってい
る。
ところで、上記のようにして、導線39を溝37a、37bに
挿入しつつ巻付けてコイルを形成する場合、ステータコ
ア35の両端面より突出する導線39のループは、ステータ
コア35の外方に寄せる必要がある。すなわち、導線39が
溝37a、37bの間を直線的に通るようにすると、導線39が
ステータコア35の中心孔に一部入り込んでしまうことが
あり、ステータコア35の中心孔に配置される回転子等の
回転を妨げる虞れが生じたり、また、形成されたコイル
が大コイルである場合には、その内側にさらに小コイル
を形成する必要があるが、導線39が小コイルを形成する
ための溝37を覆ってしまうため、小コイルの形成が困難
となるなどの不都合が生じるためである。
このため、従来は、ステータコア35の両端面におい
て、導線39を挿入する2つの溝37の間に位置する部分
に、フォーマと呼ばれる治具をそれぞれ装着し、このフ
ォーマによって導線39をステータコア35の外方にガイド
するようにしていた。第7図には、従来より用いられて
いる上記のような治具の一例が示されている。すなわ
ち、この治具41は、ステータコア35の両端面より対向し
て組付けられる一対のフォーマ42、43を有している。そ
れぞれのフォーマ42、43には、ステータコア35の所定の
溝に嵌合するピン44、45が設けられ、これによってフォ
ーマ42、43の取付け位置が規定されるようになってい
る。また、フォーマ42、43は、ステータコア35に組付け
られたとき、それらの間を連結棒46によって連結される
ようになっている。すなわち、連結棒46は、その一端を
一方のフォーマ42の取付け孔47内に挿入され、ネジ孔48
を通して挿入されたボルト49によって締付け固定されて
いる。さらに、連結棒46の他端は、他方のフォーマ43の
取付け孔50に挿入されている。この場合、連結棒46の他
端部の近傍には、環状の凹部51が形成されている。そし
て、他方のフォーマ43には、ネジ孔52を通いてボール5
3、スプリング54、ボルト55が挿入されており、ボール5
3は、スプリング54によって突出方向に弾性的に付勢さ
れている。したがって、ボール53が連結棒46の環状の凹
部51に弾性的に係合することにより、一対のフォーマ4
2、45が連結棒46を介して連結されるようになってい
る。そして、巻線操作が終了したら、フォーマ42、43を
引張ることにより、連結棒46の環状の凹部51からボール
53が弾性的に外れ、フォーマ43の取付け孔50から連結棒
4が抜き出されて、一対のフォーマ42、43をステータコ
ア35から取外せるようになっている。
しかしながら、上記従来の直巻線用治具41において
は、一対のフォーマ42、43を連結棒46で連結することか
らフォーマ42、43の間隔が一定とされるため、ステータ
コア35の厚さが変更されたときには、それに応じて治具
41も変更しなければならなかった。また、ステータコア
35が同一種類のものであっても、ステータコア35の厚さ
には製品によるバラツキがかなりあるため、フォーマ4
2、43をステータコア35に組付けたときに、ステータコ
ア35の端面とフォーマ42、43との間に隙間が生じること
が多く、これによって巻線操作中にフォーマ42、43がガ
タ付いたり、ガタの隙間にコイルが入り込んだりする問
題があった。
「発明の目的」 本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、ステ
ータコアの厚さが変更されてもそれに対応することがで
き、また、ステータコアの厚さに製品のバラツキがあっ
てもガタ付きなく装着できるようにしたステータコアへ
の直巻線用治具を提供することにある。
「発明の構成」 本発明は、ステータコア内周の2つの溝に導線を挿入
しつつループを描くように直接巻付けてコイルを形成す
る際、ステータコアの両端面より突出するループ部分を
所定位置にガイドするステータコアへの直巻線用治具に
おいて、ステータコアの両端面よりそれぞれ対向して組
付けられる一対のフォーマを有し、一方のフォーマには
他方のフォーマに向けて延設された連結板が取付けられ
ており、他方のフォーマにはこの連結板に軸方向スライ
ド可能に嵌合し、連結板にはステータコアの軸方向に対
してやや傾斜したガイド溝が形成されており、他方のフ
ォーマには上記ガイド溝に挿入されるクサビが弾性手段
を介して突出方向に付勢されて内蔵されており、他方の
フォーマを一方のフォーマの連結板に嵌合させて軸方向
にスライドさせたとき、上記クサビが上記連結板のガイ
ド溝に弾性的に挿入され、上記ガイド溝の傾斜と上記ク
サビとの摩擦力によって抜け止めがなされることを特徴
とする。
したがって、本発明では、ステータコアの両端面の対
応する位置に、一対のフォーマをそれぞれ対向させ、他
方のフォーマを一方のフォーマの連結板に嵌合させ、軸
方向にスライドさせて組付けることにより、一対のフォ
ーマをステータコアに装着することができる。この場
合、一方のフォーマの連結板に形成されたガイド溝に他
方のフォーマのクサビが弾性的に挿入される。そして、
ガイド溝は、ステータコアの軸方向に対して傾斜して形
成されているので、軸方向の引張力に対してクサビとガ
イド溝とが摩擦的に係合して抜け止めがなされる。この
クサビとガイド溝との摩擦的な係合は、クサビがガイド
溝に挿入された任意の位置でなされるので、ステータの
厚さが変更されても、あるいはステータの厚さに製品に
よるバラツキが生じても、一対のフォーマをステータコ
アにピッタリと組付けて固定することができる。したが
って、ステータコアの厚さの変更に伴なって治具を変更
する必要がなく、さらに、巻線操作中に治具がガタ付い
たり、ガタの隙間にコイルが入り込んだりすることもな
くなる。
「発明の実施例」 第1図、第2図、第3図および第4図には、本発明に
よるステータコアへの直巻線用治具の一実施例が示され
ている。
この直巻線用治具61は、ステータコア35の両端面の対
応する位置に対向して組付けられる一対のフォーマ62、
63を有している。フォーマ62、63は、ステータコア35の
内歯の内周に密着する円弧状のガイド部64と、ステータ
コア35の隣接する2つの溝に挿入される2つのガイドピ
ン65とをそれぞれ有している。そして、他方のフォーマ
63を例にして説明すると、第4図に示すように、フォー
マ63は、円弧状のガイド部64をステータコア35の内歯36
の内周に密着させ、2つのガイドピン65を隣接する2つ
の溝37に挿入することにより、内歯36の先端拡径部をガ
イド部64とガイドピン65とで挟むようにしてステータコ
ア35に取付けられることになる。さらに、フォーマ62、
63は、導線をガイドする曲面状のガイド面66を有してお
り、導線はこのガイド面66を滑って保持部67に収束され
るようになっている。
一方のフォーマ62には連結板68が固着されており、連
結板68は他方のフォーマ63に向けて延設されている。第
3図に示すように、連結板68には蟻溝69が形成されてお
り、他方のフォーマ63の基部がこの蟻溝69に挿入され
て、ステータコア35の軸心と平行な方向(以下、単に軸
方向とする)にスライド可能に連結されるようになって
いる。さらに、連結板68の蟻溝69の底部にはガイド溝70
が形成されている。第1図に示すように、ガイド溝70
は、軸方向に対して傾斜して、すなわちフォーマット62
に近づくほど深くなるように形成されている。また、他
方のフォーマ63には内側に切欠き凹部71が設けられてお
り、この切欠き凹部71からフォーマ63の基部に向けて断
面T字状の溝72が軸方向に対して傾斜して形成されてい
る。この断面T字形の溝72には、同じく断面T字形をな
すクサビ73がスライド可能に挿入されている。そして、
スプリング75が、切欠き凹部71に配置されたコマ74に一
端を保持され、他端をクサビ73の後部に当接されて配置
されており、これによってクサビ73は突出方向に付勢さ
れている。なお、クサビ73に設けられたストッパピン76
が段部77に係合することにより、クサビ73が抜け落ちて
しまわないようになっている。クサビ73が断面T字形の
溝72に沿ってスライドするとき、クサビ73の底部は連結
板68のガイド溝70に摺接するようになっている。
フォーマ62、63の頂部より軸方向に向けてガイド孔78
がそれぞれ形成されている。フォーマ62のガイド孔78
は、フォーマ62の頂部より基部に至るまで貫通してお
り、ガイド孔78を延長すると他方のフォーマ63のクサビ
73先端に当るようになっている。また、フォーマ63のガ
イド孔78は、フォーマ63の頂部より切欠き凹部71に至る
まで貫通している。さらに、フォーマ62、63の内側に
は、凹部79が形成されている。第1図において、想像線
で示す80は、フォーマ62のホルダーであり、同じく想像
線で示す81は、フォーマ63のホルダーである。ホルダー
80、81は突起部82をそれぞれ有し、この突起部82が各フ
ォーマ62、63の凹部79に嵌合するようになっている。な
お、突起部82は、図示しない機構によりホルダー80、81
の本体に対して出没自在となっている。また、ホルダー
80は軸方向にスライド可能な位置決めピン83を有し、こ
の位置決めピン83がフォーマ62のガイド孔78に挿入され
るようになっている。さらに、ホルダー80には、上方に
開口する御椀形の倒れ止め80′が設けられている。そし
て、フォーマ62は、位置決めピン83と突起部82とによっ
て、ホルダー80に正確に位置決めされつつ保持される。
また、ホルダー81には位置決めピン84が設けられてお
り、この位置決めピン84がフォーマ63のガイド孔78に挿
入されるようになっている。さらに、ホルダー81には、
下方に開口する御椀形の倒れ止め81′が設けられてい
る。そして、フォーマ63は、位置決めピン84と突起部82
とによって、ホルダー81に正確に位置決めされつつ保持
される。このようにして、フォーマ62をホルダー80に保
持させ、フォーマ63をホルダー81に保持させ、ホルダー
80、81を近接させることにより、一対のフォーマ62、63
をステータコア35に組付けるようになっている。なお、
ホルダー80の位置決めピン83は、フォーマ62のガイド孔
78を通って軸方向に延出され、他方のフォーマ63のクサ
ビ73先端に突き当ってクサビ73を後方に押すことができ
るようになっている。
次に、このステータコアへの直巻線用治具61の使用方
法について説明する。
治具61は、使用前において、フォーマ62、63に分離し
ている。そして、ステータコア35への装着に際して、第
1図に示したような態様により、フォーマ62はボルダー
80に保持させ、フォーマ63はホルダー81に保持させる。
この状態でステータコア35をホルダー80、81の間の所定
の位置に配置し、ホルダー80、81をステータコア35に近
接させるようにスライドさせる。これにより、第3図に
示すように、フォーマ62に固着された連結板68の蟻溝69
に他方のフォーマ63の基部が挿入され、それと共に他方
のフォーマ63のクサビ73が蟻溝69の底部に形成されたガ
イド溝70に挿入される。そして、ホルダー80、81をステ
ータコア35に向けてさらに近接させ、他方のフォーマ63
の基部を連結板68の蟻溝69にさらに深く挿入していく。
これにより、フォーマ62、63のガイド部64がステータコ
ア35の内歯36内周に密接すると共に、ガイドピン65が溝
37に挿入され、フォーマ62、63がステータコア35の所定
箇所に係合し、さらにステータコア35の両端面に密着す
る。なお、他方のフォーマ63の基部が連結板68の蟻溝69
に挿入されるのに伴なって、フォーマ63のクサビ73も蟻
溝69の底部に形成されたガイド溝70により深く挿入され
る。
この状態で、ホルダー80、81の突起部82が図示しない
機構によりホルダー80、81内部に引込み、ホルダー80、
81がステータコア35から離れるように移動していく。こ
れによって、ホルダー80の位置決めピン83およびホルダ
ー81の位置決めピン84がそれぞれガイド孔78から抜出さ
れ、ホルダー80、81がフォーマ62、63から分離される。
こうして残されたフォーマ62、63は、連結板68によって
連結されたままステータコア35にしっかりと組付けられ
ている。すなわち、フォーマ63の基部が連結板68の蟻溝
69に挿入されるのに伴ない、フォーマ63のクサビ73が蟻
溝69の底部に形成されたガイド溝70に挿入されると、ク
サビ73の底部とガイド溝70とが摺接した状態となってい
る。ガイド溝70は、前述したように軸方向に対して傾斜
しているので、クサビ73とガイド溝70との摺接面は、軸
方向に対して傾斜していることになる。したがって、フ
ォーマ63の基部を連結板68の蟻溝69から抜出そうとする
と、その軸方向の引張力に対抗するように、クサビ73と
ガイド溝70との摺接面で摩擦力が働く。こうして、一方
のフォーマ62、63は、ステータコア35に組付けられて固
定されることになる。なお、クサビ73とガイド溝70との
摩擦力による抜け止めは、クサビ73がガイド溝70に挿入
された任意の位置でなされるので、ステータコア35の厚
さが変更されても、自由に対応することができる。ま
た、ステータコア35の厚さに製品によるバラツキがあっ
ても、一対のフォーマ62、63を常にステータコア35の両
端面に密着させた状態で連結固定することができる。し
たがって、巻線操作中におけるフォーマ62、63のガタ付
き等を生じることはない。
なお、巻線操作は、例えば第4図に示すように、ヘッ
ド38のノズル20がフォーマ63の両側に位置する溝37a、3
7bに交互に挿入されるようにしてなされる。例えば、ノ
ズル20は、ステータコア35の上方から溝37aに挿入さ
れ、溝37aを下方に抜け出た後、ヘッド38が回動して溝3
7bの下方に位置する。そして、ノズル20は、溝37bを下
方から上方に通り抜けた後、再びヘッド38が回動して溝
37aの上方に戻る。このような操作を繰返すことによ
り、溝37a、37bに導線が挿入されつつ巻線されてコイル
が形成される。この場合、ノズル20がステータコア35の
両端面から突出して円弧を描くように移動するとき、ノ
ズル20から繰出される導線は、フォーマ62、63のガイド
面66を滑って保持部67に集められる。したがって、ステ
ータコア35の両端面より突出するコイルのループ部分
は、フォーマ62、63によってステータコアの外方に寄せ
られる。
こうして巻線操作が終了した後、フォーマ62、63をス
テータコア35から取外す必要がある。この場合には、再
び第1図に示す状態になるまで、ホルダー80、81がステ
ータコア35に向けて近接する。この状態で、ホルダー80
の位置決めピン83がフォーマ62のガイド孔79内に挿入さ
れ、ガイド孔79を通って延出され、他方のフォーマ63の
クサビ73先端に突き当るまで押出される。クサビ73は、
位置決めピン83によって後方に押され、クサビ73とガイ
ド溝70との摩擦的係合が解除される。その後、位置決め
ピン83は、その先端がガイド孔79内にやや挿入されたと
ころまで後退する。この状態で、ホルダー80、81の突起
部82が外方に突出して各フォーマ62、63の凹部79に嵌合
する。そして、ホルダー80、81がステータコア35から遠
ざかるように移動する。そして、フォーマ62は、ホルダ
ー80に保持されたまま一緒に移動してステータコア35か
ら取外され、フォーマ63は、ホルダー81に保持されたま
ま一緒に移動してステータコア35から取外される。この
とき、フォーマ63は、その基部を連結板68の蟻溝69から
抜出され、一対のフォーマ62、63が分離することにな
る。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、一対のフォー
マを組付けたとき、クサビとガイド溝とが任意の位置で
摩擦的に係合するようにしたので、ステータコアの厚さ
が変更されても、あるいはステータコアの厚さに製品に
よるバラツキがあったとしても、一対のフォーマを常に
ステータコアの両端面に密着して固定することができ
る。したがって、ステータコアの厚さの変更に伴なって
治具を取換える必要がなくなり、巻線操作中に治具がガ
タ付いたり、そのガタの隙間にコイルが入り込んだりす
ることもなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるステータコアへの直巻線用治具の
一実施例を示す縦断面図、第2図は同治具の背面図、第
3図は第1図におけるIII−III線に沿った縦断面図、第
4図は同治具を用いたステータコアへの巻線態様を示す
平面断面図、第5図は従来のステータコアへの巻線装置
の一例を示す斜視図、第6図は同装置におけるステータ
コアへの巻線態様を示す説明図、第7図は従来のステー
タコアへの直巻線用治具の一例を示す縦断面図である。 図中、35はステータコア、36は内歯、37は溝、62、63は
フォーマ、68は連結板、69は蟻溝、70はガイド溝、72は
断面T字形の溝、73はクサビ、75はスプリング、78はガ
イド孔である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータコア内周の2つの溝に導線を挿入
    しつつループを描くように直接巻付けてコイルを形成す
    る際、ステータコアの両端面より突出するループ部分を
    所定位置にガイドするステータコアへの直巻線用治具に
    おいて、ステータコアの両端面よりそれぞれ対向して組
    付けられる一対のフォーマを有し、一方のフォーマには
    他方のフォーマに向けて延設された連結板が取付けられ
    ており、他方のフォーマはこの連結板に軸方向スライド
    可能に嵌合し、連結板にはステータコアの軸方向に対し
    てやや傾斜したガイド溝が形成されており、他方のフォ
    ーマには上記ガイド溝に挿入されるクサビが弾性手段を
    介して突出方向に付勢されて内蔵されており、他方のフ
    ォーマを一方のフォーマの連結板に嵌合させて軸方向に
    スライドさせたとき、上記クサビが上記連結板のガイド
    溝に弾性的に挿入され、上記ガイド溝の傾斜と上記クサ
    ビとの摩擦力によって抜け止めがなされることを特徴と
    するステータコアへの直巻線用治具。
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