JP4252656B2 - ステータコアへの巻線装置 - Google Patents

ステータコアへの巻線装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステータコアの内歯に導線を直接巻付けてコイルを形成するステータコアへの巻線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステータコアの内歯に直接巻線してコイルを形成する巻線装置は、一般に、ステータコアの中心に同軸的に配置され、所定角度で揺動すると共に、軸方向に往復移動する導線導入筒と、この導線導入筒の先端に装着され、導線を前記導線導入筒に対してほぼ直交する方向に繰り出すノズルとを備えている。そして、上記導線導入筒の動きによってノズル先端を巻線すべきステータコアの内歯の回りに周回させ、ノズルから繰り出される導線を内歯に直接巻付けてコイルを形成するようになっている。
【0003】
図6は、上記巻線装置の平面図を示し、図中1はステータコアで、その内周にスロット1a及び内歯1bを有している。また、2は導線導入筒の上端に取付けられたヘッド、3はこのヘッド2を介して導線導入筒に対して直角にかつ放射状に取付けられた3本のノズルである。導線導入筒の上記動作により、ヘッド2は図中矢印Aで示すように揺動すると共に、紙面に対して垂直方向(ステータコア1の軸方向)に往復移動する。それによって、隣接する2つのスロット1aに出入りし、それらの間の内歯1bを周回するように移動して、該内歯1bに導線を巻付ける。
【0004】
このような直巻線方式の巻線装置において、導線の巻付け数をできるだけ増やしてスロット内に入る導線のスペースファクタを高めるには、ステータコアの内歯の半径方向に沿って均一に導線を巻付ける必要がある。すなわち、図7は、ステータコア1の内歯1bに、スロット1a内におけるスペースファクタを最大限に高めるように、導線Wを理想的に巻付けた状態を示したものである。図中4は絶縁シートからなるスロットライナである。このように、導線Wを理想的に巻付けるためには、スロット1aの手前から奥方まで導線Wを整列させて巻くと共に、導線Wの積み重ね段数を奥方ほど多くすることが望まれる。なお、ノズル3と最上部に巻付けられた導線Wとの間には、所定の隙間tが必要とされる。
【0005】
従来、ステータコア1の内歯1bに導線Wを平均して巻付けるようにした巻線装置としては、図8に示されるものが一般的であった。すなわち、ステータコア1の内歯1bの両端面に近接して、ステータコア1の半径方向に伸びるガイド棒6を配置し、このガイド棒6先端に設けたテーパ面6aに沿って導線Wを滑り落とすようにして導線Wの巻付け位置をガイドし、このガイド棒6を図中矢印Bで示すように半径方向に徐々に進退動作させることにより、導線Wの巻付け位置を徐々にずらして内歯1bの半径方向に沿って均一に巻付けるようにした装置である。なお、図中5は導線導入筒である。
【0006】
また、ステータコアの内歯の半径方向に沿って導線を均一に巻付けるための別の装置として、導線導入筒に対するノズルの突出長さを徐々に変化させるようにした装置も知られている。
【0007】
例えば特開昭61−266050号には、導線導入筒を多重筒で構成し、中心の軸の上端にギヤを設け、このギヤに歯合する別のギヤを介して、ノズルの基端部に形成したラックを歯合させ、導線導入筒の巻線のための運動とは別に、上記中心の筒を回転させて、上記ギヤ及びラックを介してノズルを半径方向に進退動作させることにより、内歯の半径方向における巻付け位置を徐々にずらすようにした装置が開示されている。
【0008】
また、実開平61−27474号及び実開平61−41378号には、導線導入筒の上端部にノズルアームを傾動可能に枢着し、このノズルアームの上端に導線を繰り出すノズルを取付け、ノズルアームの下端をスプリングにより付勢してカムに圧接させ、このカムを所定速度で回転させることによってノズルアームを揺動させ、それによってノズルを半径方向に進退動作させて、内歯の半径方向における巻付け位置を徐々にずらすようにした装置が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記図8に示すガイド棒6を用いる従来の巻線装置においては、例えば内歯1bの先端側(スロット1aの手前側)に導線Wを巻付けようとするとき、ガイド棒6をステーコア1の半径方向内方に前進させて、その先端が内歯1bの先端部に位置するように配置する。しかし、ノズル3がスロット1a内を通過するとき、ノズルの先端は図中想像線3aで示すようにスロット1aの奥方に位置するため、導線Wをガイド棒6の先端からスロット1aの奥方に斜めに引っ張る状態となる。その結果、導線Wがガイド棒6の先端から滑り落ちて巻き付く個所は、図中W1 で示すように、内歯1bの先端部よりもスロット1aの奥方になる。また、ノズル3がスロット1a内を通過するときは、導線Wがガイド棒6から離れてガイドされない状態になるので、内歯1bの突出方向に沿って正確に整列させることは困難であった。したがって、図8に示す従来の巻線装置では、十分にスペースファクタを高めることができなかった。
【0010】
また、特開昭61−266050号に開示された、電線導入筒の中心に挿通させた筒を独自に回転させて、ギヤとラックを介してノズルを半径方向に出没させるようにした装置では、電線導入筒のヘッド内にギヤやラックを内蔵させなければならず、小型のステータコアに適用できるような大きさのものは作りにくいことと、電線導入筒の中心に挿通させた筒を独自に回転させる必要があるので、ノズルを進退動作させるための駆動機構が複雑で製造コストが高くなるという問題点があった。
【0011】
更に、実開平61−27474号や、実開平61−41378号に開示されたような、カムによってノズルアームを揺動させてノズルを半径方向に進退動作させる装置では、ノズルアームの基端がカム面を高速で摺動するため、作業時の騒音が大きく、カム面が摩耗して溝ができてしまい、部品の交換を頻繁に行わなければならないと共に、ノズルアームを揺動させてノズルを半径方向に進退動作させる構造なので、ノズルの半径方向の移動位置をリニアに変化させることが困難であった。
【0012】
したがって、本発明の目的は、ノズルを半径方向へ正確に進退動作させることにより、巻線すべきステータコアの内歯に、導線を半径方向にできるだけ整列させて巻付けることができるようにしたステータコアへの巻線装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のステータコアへの巻線装置は、ステータコアの中心に同軸的に配置され、所定角度で揺動すると共に、軸方向に往復移動する導線導入筒と、この導線導入筒の先端に装着されたヘッドと、このヘッドを介して前記導線導入筒に取付けられ、導線を前記導線導入筒に対してほぼ直交する方向に繰り出すノズルとを備え、前記導線導入筒の作動によって前記ノズルをステータコアの内歯に対して周回させて導線を巻付けるようにしたステータコアへの巻線装置において、
前記ノズルは前記ヘッドに対して半径方向に摺動可能に装着されると共に、その基端部にカムフォロアが取付けられており、このカムフォロアが嵌入するカム溝を有するカム板が前記ヘッドに回転可能に内蔵され、このカム板を前記導線導入筒に対して相対回転させるカム板回転手段を有しており、
前記カム板回転手段は、前記導線導入筒に連動する回転軸と、この回転軸に装着された主動プーリと、前記導線導入筒に対して回転可能に装着され、前記カム板に連動するカム板回転用プーリと、前記導線導入筒の駆動手段とは別の駆動手段によって移動する少なくとも一対の可動プーリと、これらのプーリ群に張設されたベルトとを有し、前記可動プーリは、前記プーリ群を周回するベルト経路長を変えないように移動して、前記主動プーリから前記カム板回転用プーリに至る部分のベルトの長さと、前記カム板回転用プーリから前記主動プーリに至る部分のベルトの長さとを変化させることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、導線導入筒に連動して回転軸が回転すると、主動プーリ、可動プーリ、カム板回転用プーリに張設されたベルトを介して、カム板回転用プーリが導線導入筒と同期して回転する。カム板回転用プーリは、カム板に連動しているため、カム板も導線導入筒と同期して回転する。したがって、可動プーリが動かない状態では、カム板は導線導入筒と同期して回転し、導線導入筒に対して相対回転をしないために、ノズルは半径方向に移動することはない。
【0015】
ところが、可動プーリを移動させることにより、主動プーリからカム板回転用プーリに至る部分のベルトの長さと、カム板回転用プーリから主動プーリに至る部分のベルトの長さとを変化させると、カム板の回転と導線導入筒の回転とにずれが生じてカム板が導線導入筒に対して相対回転する。
【0016】
すなわち、可動プーリが移動することにより、ベルトの走行方向に見て、主動プーリからカム板回転用プーリに至る部分のベルトの長さが短くなり、カム板回転用プーリから主動プーリに至る部分のベルトの長さが長くなる場合は、ベルトが主動プーリに対してその分だけ多く進むことになるため、主動プーリは導線導入筒よりも多く回転することとなり、主動プーリに連動するカム板が導線導入筒に対して進むように相対回転する。
【0017】
また、可動プーリが移動することにより、ベルトの走行方向に見て、主動プーリからカム板回転用プーリに至る部分のベルトの長さが長くなり、カム板回転用プーリから主動プーリに至る部分のベルトの長さが短くなる場合は、ベルトが主動プーリに対してその分だけ戻されることになるため、主動プーリは導線導入筒よりも少なく回転することとなり、主動プーリに連動するカム板が導線導入筒に対して遅れるように相対回転する。
【0018】
このように、カム板が導線導入筒に対して相対回転すると、ノズルの基端部に取付けられ、カム板のカム溝に嵌合したカムフォロアが半径方向に移動し、ノズルが半径方向に移動する。この移動は、可動プーリの移動を制御することによって正確にかつリニアになされるので、巻線すべきステータコアの内歯に、導線を半径方向に整列させて、スペースファクタをできるたけ高めるように巻付けることができる。
【0019】
本発明の好ましい態様によれば、前記可動プーリは、前記主動プーリと前記カム板回転用プーリとを結ぶ線に対して交差する方向に往復移動するスライド板に所定間隔で装着された一対のプーリからなり、前記主動プーリ、前記カム板回転用プーリ及び前記可動プーリからなる各プーリ間にアイドルプーリが配置され、前記可動プーリと前記アイドルプーリとの間に張設されたベルト部分が、前記スライド板の移動方向と平行にされている。
【0020】
これによれば、スライド板の移動量とそれによるベルトの移動量とが一定の関係となり、一対の可動プーリの間隔が固定されていても各プーリを周回するベルト経路長が変化しないので、可動プーリの構造が簡単となり、カム板回転用プーリ及びカム板の相対回転制御も容易となる。
【0021】
本発明の更に好ましい態様によれば、前記スライド板は、回転制御可能なモータによって回転するボールネジに螺合して移動するものとされる。
【0022】
これによれば、回転制御可能なモータによってボールネジを介してスライド板を正確に移動させることができ、ノズルの半径方向の移動を正確に制御して導線をより正確に整列させて巻き付けることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜5には、本発明によるステータコアへの巻線装置の一実施形態が示されている。図1は同巻線装置の要部斜視図、図2は同巻線装置の要部を示す正面断面図、図3は同巻線装置の要部を示す平面図、図4は図3のIV−IV矢示線に沿った断面図、図5は図2のV−V矢示線に沿った断面図である。
【0024】
この巻線装置11は、ステータコアの中心に同軸的に配置され、下端から導線が導入される導線導入筒12を有している。導線導入筒12は、フレーム13に設置された軸受14に軸方向移動可能かつ回転可能に支持されている。フレーム13の下方には、導線導入筒12を、図1中の矢印Aで示すように所定角度で揺動(往復回動)させると共に、矢印Bで示すように軸方向に往復移動させて、ステータコア1の対応する内歯1b(図5参照)の回りを周回させる駆動機構が配置されている。このような駆動機構としては、例えば、本出願人による特開平8−251880号に示されるような公知の駆動機構が採用できる。
【0025】
導線導入筒12の上端には、円柱状のヘッド15が取付けられている。ヘッド15は、半径方向に伸びるスロット16を有し、このスロット16にノズル20が半径方向に摺動可能に装着されている。ノズル20は、この実施形態の場合、ヘッド15の周方向3箇所から半径方向外方に突出しており、ステータコア1の所定の3つの内歯1bに対して同時に巻線を行うようになっている。
【0026】
ヘッド15のスロット16の下面は開口され、そこに環状のカム板21が回転可能に装着されている。このカム板21には、図5に示すように、各スロット16に対応して3つの渦状のカム溝22が形成されている。そして、各ノズル20の基端部には、対応する上記カム溝22に嵌合するコロからなるカムフォロア23が取付けられている。したがって、カム板21が図5の矢印Cで示すように回動すると、渦状のカム溝22に嵌合するカムフォロア23を介して、ノズル20が半径方向に進退動作し、ステータコア1の内歯1bに対する巻付け位置を徐々に移動させることができるようになっている。
【0027】
特に図1,2を参照すると、カム板21は、導線導入筒12の上部外周を囲むスリーブ24の上端面に連結されており、スリーブ24と一体に回転するようになっている。また、スリーブ24は、軸受ブロック30に回転可能に保持された上方回転筒25に挿通されている。上方回転筒25は、スリーブ24の下部外周に形成されたスプライン溝24aに嵌合するスプライン歯25aによって、スリーブ24の軸方向移動を許容しつつ、スリーブ24と一体に回転するようになっている。そして、上方回転筒25の外周には、カム板回転用プーリ40が装着されている。
【0028】
なお、軸受ブロック30と対向して軸受ブロック31が配置されており、それらは連結板32を介して連結されている。また、連結板32と交差するように支持板33が連結されており、この支持板33の下面に取付けられた複数の脚部34がフレーム13の上面に固定されている。
【0029】
また、フレーム13に固定された軸受14には、下方回転筒34が回転可能に保持されており、導線導入筒12は、この下方回転筒34に挿通されて支持されている。この場合、導線導入筒12の下部外周にはスプライン溝12aが形成されており、下方回転筒34に形成されたスプライン歯34aがこのスプライン溝12aに嵌合して、導線導入筒12と下方回転筒34とは、軸受14に支持されて一体に回転するようになっている。そして、下方回転筒34の外周には、駆動プーリ35が装着されている。
【0030】
なお、カム板21に連結されたスリーブ24の下部も上記下方回転筒34の内部に挿入されているが、下方回転筒34とは回転方向に嵌合することなく、下方回転筒34に対して自由に回転できるようになっている。
【0031】
一方、前記他方の軸受ブロック31には、回転軸36が挿通支持されており、その下端には従動プーリ37が装着されている。そして、上記駆動プーリ35と上記従動プーリ37との間に第1タイミングベルト38が張設されている。その結果、回転軸36は、導線導入筒12と一体に回転する下方回転筒34の回転に伴ない、駆動プーリ35、第1タイミングベルト38及び従動プーリ37を介して、導線導入筒12と同期して回転するようになっている。また、回転軸36の上端には、主動プーリ41が装着されている。
【0032】
一方、図4を併せて参照すると、支持板33の両端には、板42,43が互いに平行に取付けられ、これらの板42,43の間に一対のガイド棒44,45が平行に架設されている。また、支持板33の上方には、スライド板46が配置され、このスライド板46の下面に取付けられた複数のブロック47に、上記ガイド棒44,45が挿通されている。したがって、スライド板46は、上記ガイド棒44,45に沿って移動できるようになっている。
【0033】
また、支持板33上には、軸受ブロック48,49が設置されており、この軸受ブロック48,49にボールネジ50が挿通支持されている。ボールネジ50は、上記ガイド棒44,45と平行に配置されている。また、板43にはステッピングモータ等の回転制御可能なモータ51が取付けられ、このモータ51の駆動軸52は、カップリング53を介して上記ボールネジ50に連結されている。
【0034】
更に、スライド板46の下面中央には、ブロック54が固着されており、このブロック54に固定保持されたナット55が、上記ボールネジ50に螺合している。したがって、モータ51が作動してボールネジ50が回転すると、ボールネジ50に螺合するナット55を介して、スライド板46がガイド棒44,45に沿って移動するようになっている。
【0035】
なお、スライド板46の駆動機構としては、上記のようなボールネジ50を利用した機構だけでなく、ラックとピニオンとを利用した駆動機構等を採用することもできる。
【0036】
スライド板46の上面には、一対の可動プーリ61,62が所定間隔で装着されている。なお、一方の可動プーリ62は、スライド板46にネジ固定された可動板63を介して取付けられており、可動板63の位置をずらすことによって、可動プーリ61,62の間隔を調節できるようになっている。
【0037】
また、軸受ブロック30,31上には、略三角形状の支持板64,65が取付けられており、これらの支持板64,65上に、アイドルプーリ70,71,72,73が設置されている。
【0038】
そして、主動プーリ41、アイドルプーリ70、可動プーリ62、アイドルプーリ71、カム板回転用プーリ40、アイドルプーリ72、可動プーリ61、及びアイドルプーリ73からなる上記一連のプーリ群に、第2タイミングベルト74が張設されている。第2タイミングベルト74は、主動プーリ41、可動プーリ62、カム板回転用プーリ40、可動プーリ61においてはそれらの外側に張設され、アイドルプーリ70,71,72,73においてはそれらの内側に張設されて全体として十字状をなしている。
【0039】
この場合、少なくとも可動プーリ61,62とアイドルプーリ70,71,72,73との間に張設された部分74a,74b,74c,74dが、スライド板46の移動方向と平行になるようにされている。その結果、例えばスライド板46が図3中の矢印D方向に移動するとき、ベルト部分74a,74bは短くなるが、それと同じ長さだけベルト部分74c,74dが長くなり、同様に、スライド板46が図3中の矢印E方向に移動するとき、ベルト部分74a,74bは長くなるが、それと同じ長さだけベルト部分74c,74dが短くなるので、上記プーリ群を周回するベルトの経路長は常に変わることがない。したがって、可動プーリ61,62がスライド板46の移動に伴って図3中の矢印D又はE方向に移動しても、第2タイミングベルト74は、引っ張られたり,緩んだりすることなく回動することができる。
【0040】
なお、上記ベルト部分74a,74b,74c,74dがスライド板46の移動方向と平行でなくても、例えば可動プーリ61,62の間隔を可変とし、両者の間に配置したスプリング等によって常時互いに離れる方向に付勢しておけば、スライド板46を移動させるときに、第2タイミングベルト74の周長に合わせて可動プーリ61,62の間隔を変化させることができるので、第2タイミングベルト74が引っ張られたり,緩んだりすることなく回動することができる。
【0041】
この巻線装置11の作用について説明すると、図示しない駆動機構により、導電導入筒12が図1中の矢印Aで示すように所定角度で揺動(往復回動)すると共に、矢印Bで示すように軸方向に往復移動することにより、この導線導入筒12の上端部にヘッド15を介して取付けられた各ノズル20は、ステータコア1の対応する内歯1bの周りを周回し、導線導入筒12内を通りノズル20の先端から繰り出される導線を、該内歯1bに巻付ける。
【0042】
なお、導線導入筒12が揺動すると、導線導入筒12のスプライン溝12aにスプライン歯34aを介して嵌合する下方回転筒34が一体に回転する。下方回転筒34が回転すると、駆動プーリ35、第1タイミングベルト38、及び従動プーリ37を介して、回転軸36が回転する。また、回転軸36の主動プーリ41、アイドルプーリ70、可動プーリ62、アイドルプーリ71、カム板回転用プーリ40、アイドルプーリ72、可動プーリ61、及びアイドルプーリ73からなる一連のプーリ群に張設された第2タイミングベルト74を介して、上方回転筒25が回転する。そして、上方回転筒25のスプライン歯25aとスプライン24aとの嵌合により、スリーブ24も一体に回転する。その結果、スライド板46が止まっていて可動プーリ61,62が動かない状態では、カム板21に連結されたスリーブ24が導線導入筒12と同期して回転することになり、カム板21と導線導入筒12及びヘッド15との間に相対回転は生じない。したがって,ノズル20は半径方向に所定長さ突出した状態を維持する。
【0043】
ところが、予め設定されたプログラムに従ってモータ51を作動させ、ボールネジ50、ナット55、ブロック54を介して、スライド板46を図3中の矢印D又はE方向に移動させると、次のような作用によってカム板21と導線導入筒12及びヘッド15との間に相対回転が発生する。なお、以下の説明において、主動プーリ41→アイドルプーリ70→可動プーリ62→アイドルプーリ71→カム板回転用プーリ40に至る経路を経路I、カム板回転用プーリ40→アイドルプーリ72→可動プーリ61→アイドルプーリ73→主動プーリ41に至る経路を経路IIとする。
【0044】
すなわち、スライド板46を図3中の矢印D方向に移動させると、経路Iの一部をなすベルト部分74a,74bは短くなり、その分だけ経路IIの一部をなすベルト部分74c,74dが長くなる。このため、上記長さ分だけ第2タイミングベルト74が経路I側から経路II側へ移動し、カム板回転用プーリ40を矢印D’方向に回転させる。
【0045】
また、スライド板46を図3中の矢印E方向に移動させると、経路Iの一部をなすベルト部分74a,74bは長くなり、その分だけ経路IIの一部をなすベルト部分74c,74dが短くなる。このため、上記長さ分だけ第2タイミングベルト74が経路II側から経路I側へ移動し、カム板回転用プーリ40を矢印E’方向に回転させる。
【0046】
上記回転は、導線導入筒12と同期した回転に対して付加的になされ、導線導入筒12に対してカム板回転用プーリ40を相対回転させる。その結果、上方回転筒25、スリーブ24を介して、カム板21が、導線導入筒12及びヘッド15に対して相対回転する。その結果、ノズル20の基部に取付けられたカムフォロア23が嵌合するカム溝22の位置が変わり、ノズル20が半径方向に移動する。そして、カム板21の回転角度は、スライド板46の移動量によって自由に調整できるので、ノズル20の半径方向の移動は、モータ51を制御することによって、巻線操作に連動した所定のタイミング及び所定の移動量で行わせることができる。
【0047】
したがって、図5におけるステータコア1の内歯1bに対する巻線操作に伴って、ノズル20の半径方向への突出量を徐々に変化させ、導線を内歯1bの長手方向に沿って整列させながら巻付け、スロット1a内におけるスペースファクタを最大限に高めるように巻線を施すことが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ヘッドに装着されたカム板を所定角度で回動させ、そのカム溝に当接するカムフォロアを介して、ノズルをステータコアの半径方向に進退動作させるようにしたので、ノズル先端から繰り出される導線の巻付け位置を、ステータコアの内歯の突出方向に沿って徐々に変えながら巻線を行うことができ、それによって導線を整列させて巻付けることができる。
【0049】
また、ノズルのステータコアの半径方向における移動は、可動プーリの移動を制御することによって正確に、かつ、ステータコアのスロットの形状に応じた理想的な巻線がなされるように設定できるので、例えば図7に示したような最大のスペースファクタが得られるように巻線を施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステータコアへの巻線装置の一実施形態を示す要部斜視図である。
【図2】同巻線装置の要部を示す正面断面図である。
【図3】同巻線装置の要部を示す平面図である。
【図4】図3のIV−IV矢示線に沿った断面図である。
【図5】図2のV−V矢示線に沿った断面図である。
【図6】ステータコアへの巻線装置の一般的な構造を示す平面図である。
【図7】ステータコアの内歯に最もスペースファクタが高くなるように導線を巻付けた状態を示す部分断面図である。
【図8】従来の巻線装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ステータコア
1a スロット
1b 内歯
11 巻線装置
12 導線導入筒
14 軸受
15 ヘッド
20 ノズル
21 カム板
22 カム溝
23 カムフォロア
24 スリーブ
24a スプライン溝
25 上方回転筒
25a スプライン歯
30、31 軸受ブロック
35 駆動プーリ
36 回転軸
37 従動プーリ
38 第1タイミングベルト
40 カム板回転用プーリ
41 主動プーリ
44,45 ガイド棒
46 スライド板
50 ボールネジ
51 モータ
61、62 可動プーリ
70,71,72,73 アイドルプーリ
74 第2タイミングベルト

Claims (3)

  1. ステータコアの中心に同軸的に配置され、所定角度で揺動すると共に、軸方向に往復移動する導線導入筒と、この導線導入筒の先端に装着されたヘッドと、このヘッドを介して前記導線導入筒に取付けられ、導線を前記導線導入筒に対してほぼ直交する方向に繰り出すノズルとを備え、前記導線導入筒の作動によって前記ノズルをステータコアの内歯に対して周回させて導線を巻付けるようにしたステータコアへの巻線装置において、
    前記ノズルは前記ヘッドに対して半径方向に摺動可能に装着されると共に、その基端部にカムフォロアが取付けられており、このカムフォロアが嵌入するカム溝を有するカム板が前記ヘッドに回転可能に内蔵され、このカム板を前記導線導入筒に対して相対回転させるカム板回転手段を有しており、
    前記カム板回転手段は、前記導線導入筒に連動する回転軸と、この回転軸に装着された主動プーリと、前記導線導入筒に対して回転可能に装着され、前記カム板に連動するカム板回転用プーリと、前記導線導入筒の駆動手段とは別の駆動手段によって移動する少なくとも一対の可動プーリと、これらのプーリ群に張設されたベルトとを有し、前記可動プーリは、前記プーリ群を周回するベルト経路長を変えないように移動して、前記主動プーリから前記カム板回転用プーリに至る部分のベルトの長さと、前記カム板回転用プーリから前記主動プーリに至る部分のベルトの長さとを変化させることを特徴とするステータコアへの巻線装置。
  2. 前記可動プーリは、前記主動プーリと前記カム板回転用プーリとを結ぶ線に対して交差する方向に往復移動するスライド板に所定間隔で装着された一対のプーリからなり、前記主動プーリ、前記カム板回転用プーリ及び前記可動プーリからなる各プーリ間にアイドルプーリが配置され、前記可動プーリと前記アイドルプーリとの間に張設されたベルト部分が、前記スライド板の移動方向と平行にされている請求項1記載のステータコアへの巻線装置。
  3. 前記スライド板は、回転制御可能なモータによって回転するボールネジに螺合して移動するものである請求項2記載の巻線装置。
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