JP2662445B2 - 銅フタロシアニン化合物の製造方法 - Google Patents
銅フタロシアニン化合物の製造方法Info
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- JP2662445B2 JP2662445B2 JP1300920A JP30092089A JP2662445B2 JP 2662445 B2 JP2662445 B2 JP 2662445B2 JP 1300920 A JP1300920 A JP 1300920A JP 30092089 A JP30092089 A JP 30092089A JP 2662445 B2 JP2662445 B2 JP 2662445B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B47/00—Porphines; Azaporphines
- C09B47/04—Phthalocyanines abbreviation: Pc
- C09B47/06—Preparation from carboxylic acids or derivatives thereof, e.g. anhydrides, amides, mononitriles, phthalimide, o-cyanobenzamide
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- Organic Chemistry (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、純度が高く、未反応銅化合物の含有量が少
ない銅フタロシアニン化合物を、安価に製造する方法に
関するものである。
ない銅フタロシアニン化合物を、安価に製造する方法に
関するものである。
従来から、銅フタロシアニン化合物は、フタル酸又は
フタル酸誘導体(以下単にフタル酸等と略す)と、尿素
又は尿素誘導体(以下単に尿素等と略す)と、銅化合物
とを触媒の存在下、不活性有機溶媒中で加熱し、製造す
る方法が工業的に最も多く行われている。
フタル酸誘導体(以下単にフタル酸等と略す)と、尿素
又は尿素誘導体(以下単に尿素等と略す)と、銅化合物
とを触媒の存在下、不活性有機溶媒中で加熱し、製造す
る方法が工業的に最も多く行われている。
この製造方法を、フタル酸等をフタルイミドとし、尿
素等を尿素とし、銅化合物として、塩化第一銅とした場
合について化学反応式で示すと次のとおりである。
素等を尿素とし、銅化合物として、塩化第一銅とした場
合について化学反応式で示すと次のとおりである。
この製造法においては、銅化合物の使用量は、その化
学量論量(フタル酸等に対して1/4モル倍)もしくは、
それ以上を用いることにより、はじめて銅フタロシアニ
ン化合物の収率が最高値を示すといわれており、工業的
にも化学量論量あるいはそれ以上の銅化合物を使用する
ことが当業者間において常識となっていた。
学量論量(フタル酸等に対して1/4モル倍)もしくは、
それ以上を用いることにより、はじめて銅フタロシアニ
ン化合物の収率が最高値を示すといわれており、工業的
にも化学量論量あるいはそれ以上の銅化合物を使用する
ことが当業者間において常識となっていた。
又、銅フタロシアニンの収率(但し、収率は実施例の
項において説明する計算方法により算出した値によって
表す。)の向上および鮮明な色相を目的とし、反応の途
中においては銅化合物を化学量論量以下とし、反応最終
段階において銅化合物を化学量論量もしくは若干過剰と
する製造方法が提案されているが、結局は銅化合物の使
用量はフタル酸等に対して化学量論理以上を使用してい
る。稀に文献の中にはフタル酸類に対して20〜30モル%
の銅化合物を使用することを記載してあるものがある
が、この場合も、好ましい範囲として25〜27モル%と記
載されており、実施例には化学量論理以上の銅化合物が
使用されている(特公昭52−32886号公報)。
項において説明する計算方法により算出した値によって
表す。)の向上および鮮明な色相を目的とし、反応の途
中においては銅化合物を化学量論量以下とし、反応最終
段階において銅化合物を化学量論量もしくは若干過剰と
する製造方法が提案されているが、結局は銅化合物の使
用量はフタル酸等に対して化学量論理以上を使用してい
る。稀に文献の中にはフタル酸類に対して20〜30モル%
の銅化合物を使用することを記載してあるものがある
が、この場合も、好ましい範囲として25〜27モル%と記
載されており、実施例には化学量論理以上の銅化合物が
使用されている(特公昭52−32886号公報)。
このようにして得られた反応生成物は、反応終了後溶
媒を減圧留去し、残渣を熱水洗浄することにより、粗製
銅フタロシアニン化合物が得られるが、純度が90〜96%
で、未反応銅化合物(以下遊離銅と称し、その含有量を
金属銅換算値%で示す。)を0.8〜1.2%程度含有してお
り、品位が低い。又、このとき生じる洗浄濾液中に若干
の銅イオンが含まれ、その除去が必要となる。
媒を減圧留去し、残渣を熱水洗浄することにより、粗製
銅フタロシアニン化合物が得られるが、純度が90〜96%
で、未反応銅化合物(以下遊離銅と称し、その含有量を
金属銅換算値%で示す。)を0.8〜1.2%程度含有してお
り、品位が低い。又、このとき生じる洗浄濾液中に若干
の銅イオンが含まれ、その除去が必要となる。
銅フタロシアニンは、この品位(熱水洗浄品)で使用
されることもあるが、その際純度が低いことと遊離銅が
多いことが問題となる。特にこの遊離銅は、銅フタロシ
アニンを顔料化するとき、或いは、塩素化してポリクロ
ロ銅フタロシアニンを製造するときには排水中に銅イオ
ンが溶出する原因となり、この銅イオンは環境汚染の原
因となるため、法的に厳重な規制がなされており除去し
なければならない。
されることもあるが、その際純度が低いことと遊離銅が
多いことが問題となる。特にこの遊離銅は、銅フタロシ
アニンを顔料化するとき、或いは、塩素化してポリクロ
ロ銅フタロシアニンを製造するときには排水中に銅イオ
ンが溶出する原因となり、この銅イオンは環境汚染の原
因となるため、法的に厳重な規制がなされており除去し
なければならない。
純度の向上および遊離銅の除去を目的として、前述の
溶媒留去品または熱水洗浄品を希硫酸等で酸洗浄を行う
場合がある。それによって、通常純度97%以上、遊離銅
0.2〜0.5%の製品が得られるが、当然のことながら、純
度向上分の製品歩留り低下をともない、又、使用した酸
分の中和が必要となる。さらに、低減した遊離銅に相当
する銅イオンが、結局、この時生じる洗浄濾液中に溶出
し、銅イオンの除去操作が必要となり、当業者はこれに
多大の投資を余儀なくされている。
溶媒留去品または熱水洗浄品を希硫酸等で酸洗浄を行う
場合がある。それによって、通常純度97%以上、遊離銅
0.2〜0.5%の製品が得られるが、当然のことながら、純
度向上分の製品歩留り低下をともない、又、使用した酸
分の中和が必要となる。さらに、低減した遊離銅に相当
する銅イオンが、結局、この時生じる洗浄濾液中に溶出
し、銅イオンの除去操作が必要となり、当業者はこれに
多大の投資を余儀なくされている。
本発明者は、酸洗浄工程を必要とせず、熱水洗浄だけ
によって従来の酸洗浄品と同等の品位、即ち、純度97%
以上、遊離銅0.5%以下の銅フタロシアニン化合物を得
ることを目的として鋭意検討した結果、本発明を完成し
た。
によって従来の酸洗浄品と同等の品位、即ち、純度97%
以上、遊離銅0.5%以下の銅フタロシアニン化合物を得
ることを目的として鋭意検討した結果、本発明を完成し
た。
本発明の方法は、フタル酸又はフタル酸誘導体、尿素
又は尿素誘導体、塩化第一銅及び触媒とを不活性有機溶
媒中で加熱反応して銅フタロシアニン化合物を製造する
方法において、不活性有機溶媒としてアルキルベンゼン
化合物を用い、フタル酸又はフタル酸誘導体に対する化
学量論量の95〜98%の量の塩化第一銅を使用することを
特徴とする銅フタロシアニン化合物の製造方法であり、
次いで上記の方法において、反応終了後反応生成物から
溶媒を留去し、得られた残渣を熱水洗浄することからな
る方法であり、さらに熱水洗浄して得られた銅フタロシ
アニン化合物の純度が97%以上であり、及び遊離銅が0.
5%以下である上記の製造方法に存する。
又は尿素誘導体、塩化第一銅及び触媒とを不活性有機溶
媒中で加熱反応して銅フタロシアニン化合物を製造する
方法において、不活性有機溶媒としてアルキルベンゼン
化合物を用い、フタル酸又はフタル酸誘導体に対する化
学量論量の95〜98%の量の塩化第一銅を使用することを
特徴とする銅フタロシアニン化合物の製造方法であり、
次いで上記の方法において、反応終了後反応生成物から
溶媒を留去し、得られた残渣を熱水洗浄することからな
る方法であり、さらに熱水洗浄して得られた銅フタロシ
アニン化合物の純度が97%以上であり、及び遊離銅が0.
5%以下である上記の製造方法に存する。
本発明で使用される原料のフタル酸等としては、フタ
ル酸、無水フタル酸、フタルイミド又はこれらの化合物
のベンゼン核の3ないし4位が塩素又は臭素で置換され
たフタル酸誘導体が挙げられる。これらは二種以上混合
使用してもよい。原料の尿素等としては、尿素、ビュー
レット、トリウレット等が考えられるが一般的には尿素
が用いられる。
ル酸、無水フタル酸、フタルイミド又はこれらの化合物
のベンゼン核の3ないし4位が塩素又は臭素で置換され
たフタル酸誘導体が挙げられる。これらは二種以上混合
使用してもよい。原料の尿素等としては、尿素、ビュー
レット、トリウレット等が考えられるが一般的には尿素
が用いられる。
又、触媒として公知のものが多数あるが一般的にはモ
リブデン酸アンモニウム、酸化モリブデン等のモリブデ
ン化合物またはモリブデンが用いられ、特にモリブデン
酸アンモニウムが用いられる。触媒の使用量は、フタル
酸等に対して0.003〜5重量倍%、好ましくは0.02〜0.2
重量倍%である。
リブデン酸アンモニウム、酸化モリブデン等のモリブデ
ン化合物またはモリブデンが用いられ、特にモリブデン
酸アンモニウムが用いられる。触媒の使用量は、フタル
酸等に対して0.003〜5重量倍%、好ましくは0.02〜0.2
重量倍%である。
溶媒としては、公知の比較的高沸点の不活性有機溶
媒、例えば、ジイソプロピルベンゼン、モノイソプロピ
ルキシレン、ジイソプロピルトルエン、tert.−アミル
ベンゼン等のアルキルベンゼン化合物、1,2,4−トリク
ロルベンゼン等のトリクロルベンゼン化合物、ニトロベ
ンゼン、0−ニトロトルエン等のニトロベンゼン化合
物、ナフタリン、クロルナフタリン、イソプロピルナフ
タリン等が挙げられるが、環境衛生上及び価格上の点か
ら考慮してアルキルベンゼンを主成分とした溶媒が一般
的に用いられる。また、上記溶媒は二種以上混合して用
いることもできる。溶媒の使用量はフタル酸類に対して
1.5〜7重量倍、好ましくは1.7〜3重量倍である。
媒、例えば、ジイソプロピルベンゼン、モノイソプロピ
ルキシレン、ジイソプロピルトルエン、tert.−アミル
ベンゼン等のアルキルベンゼン化合物、1,2,4−トリク
ロルベンゼン等のトリクロルベンゼン化合物、ニトロベ
ンゼン、0−ニトロトルエン等のニトロベンゼン化合
物、ナフタリン、クロルナフタリン、イソプロピルナフ
タリン等が挙げられるが、環境衛生上及び価格上の点か
ら考慮してアルキルベンゼンを主成分とした溶媒が一般
的に用いられる。また、上記溶媒は二種以上混合して用
いることもできる。溶媒の使用量はフタル酸類に対して
1.5〜7重量倍、好ましくは1.7〜3重量倍である。
本発明において、銅フタロシアニンの合成反応の反応
温度は、140〜230℃、好ましくは、170〜200℃である。
反応圧力は、0〜20kg/cm2Gで行われるが、溶媒の反応
ガス同伴による系外への損失、原料である尿素の分解や
シアン酸アンモニウムとしての系外への損失、反応装置
の操作性等を考慮すると、2〜5kg/cm2Gが好ましい。
温度は、140〜230℃、好ましくは、170〜200℃である。
反応圧力は、0〜20kg/cm2Gで行われるが、溶媒の反応
ガス同伴による系外への損失、原料である尿素の分解や
シアン酸アンモニウムとしての系外への損失、反応装置
の操作性等を考慮すると、2〜5kg/cm2Gが好ましい。
反応は回分式での連続式でも実施例される。反応終了
後、反応生成物は一般に溶媒を減圧下で留去し、得られ
た残渣を残渣に対し3〜10重量倍の熱水(60〜80℃)を
使用して洗浄する。
後、反応生成物は一般に溶媒を減圧下で留去し、得られ
た残渣を残渣に対し3〜10重量倍の熱水(60〜80℃)を
使用して洗浄する。
ところで本発明者は、反応収率を向上させ、遊離銅を
低下させるための知見を得ることを目的とし、フタル酸
等(実験ではフタルイミドを使用した)に対して、塩化
第一銅を化学量論量用いた場合(比較例1、比較例3、
比較例4)の反応生成物について分析、検討した。
低下させるための知見を得ることを目的とし、フタル酸
等(実験ではフタルイミドを使用した)に対して、塩化
第一銅を化学量論量用いた場合(比較例1、比較例3、
比較例4)の反応生成物について分析、検討した。
その結果、第1表に示したように、原料の塩化第一銅
およびフタルイミドの一部が失活分(化合物の固定には
至っていないが、この反応系に存在していても、もはや
銅フタロシアニンになり得ない化合物を示す。)に変化
していることが判明した。又、塩化第一銅に較べて、フ
タルイミドの方が1〜3%失活分が多い。このことか
ら、従来の常用された方法のように、塩化第一銅をフタ
ル酸等に対して、化学量論量もしくはそれ以上用いる
と、未反応の銅化合物を遊離銅として増加させ、逆に純
度を低下させることがわかった。従って、フタル酸等に
対する塩化第一銅の使用量を、塩化第一銅の失活分より
過剰に生成するフタル酸等の失活分だけ少なくすれば、
それだけ遊離銅を減少させ、生成した銅フタロシアニン
の純度を向上させることになる。
およびフタルイミドの一部が失活分(化合物の固定には
至っていないが、この反応系に存在していても、もはや
銅フタロシアニンになり得ない化合物を示す。)に変化
していることが判明した。又、塩化第一銅に較べて、フ
タルイミドの方が1〜3%失活分が多い。このことか
ら、従来の常用された方法のように、塩化第一銅をフタ
ル酸等に対して、化学量論量もしくはそれ以上用いる
と、未反応の銅化合物を遊離銅として増加させ、逆に純
度を低下させることがわかった。従って、フタル酸等に
対する塩化第一銅の使用量を、塩化第一銅の失活分より
過剰に生成するフタル酸等の失活分だけ少なくすれば、
それだけ遊離銅を減少させ、生成した銅フタロシアニン
の純度を向上させることになる。
このことを確認するために、反応溶媒としてtert.−
アミルベンゼンを用いた場合について、塩化第一銅の使
用量に対する影響を調べ(実験方法は実施例1に準じ
た)、その結果を第2表−(1)及び(2)並びに第1
図乃至第6図に示した。第2表−(1)及び第1図乃至
第4図をみると、塩化第一銅の使用量の効果が97%(対
化学量論量)までは純度向上及び遊離銅の低下となって
表れている。又、収率においては、フタルイミドに対す
る収率が1%低下しているものの、塩化第一銅に対する
収率が2%向上しており、これを総合的にみれば、悪影
響は認められない。この97%という値は、第1表の比較
例1の項(tert.−アミルベンゼン溶媒)に示したよう
に、塩化第一銅及びフタルイミドの失活分の差が3%で
あったことと一致している。
アミルベンゼンを用いた場合について、塩化第一銅の使
用量に対する影響を調べ(実験方法は実施例1に準じ
た)、その結果を第2表−(1)及び(2)並びに第1
図乃至第6図に示した。第2表−(1)及び第1図乃至
第4図をみると、塩化第一銅の使用量の効果が97%(対
化学量論量)までは純度向上及び遊離銅の低下となって
表れている。又、収率においては、フタルイミドに対す
る収率が1%低下しているものの、塩化第一銅に対する
収率が2%向上しており、これを総合的にみれば、悪影
響は認められない。この97%という値は、第1表の比較
例1の項(tert.−アミルベンゼン溶媒)に示したよう
に、塩化第一銅及びフタルイミドの失活分の差が3%で
あったことと一致している。
塩化第一銅の使用量を95%よりさらに減じた場合は、
純度及び遊離銅に対して効果が認められないか、あるい
は効果が非常に小さくなり、一方収率においては悪影響
(塩化第一銅に対する収率が一定であるものの、フタル
イミドに対する収率が著しく低下する)が生じ、これが
塩化第一銅使用量の下限値となる。
純度及び遊離銅に対して効果が認められないか、あるい
は効果が非常に小さくなり、一方収率においては悪影響
(塩化第一銅に対する収率が一定であるものの、フタル
イミドに対する収率が著しく低下する)が生じ、これが
塩化第一銅使用量の下限値となる。
これまで述べてきた収率とは、いわゆる粗収率を意味
するので、収率の他に純度換算収率(前記収率に純度を
掛け合わせた収率)を算出し、第2表−(1)に示し、
塩化第一銅の使用量とこの純度換算収率の関係を第5図
及び第6図に示した。第5図及び第6図をみると塩化第
一銅の使用量を95%まで減じた場合、塩化第一銅に対す
る純度換算収率は向上し、一方フタルイミドに対してほ
ぼ一定であることがわかり、塩化第一銅の使用量を減じ
た効果が認められる。しかしながら、塩化第一銅の使用
量を先に述べた下限値95%未満にすると、フタルイミド
に対する純度換算収率が減少する様子がよくわかる。
するので、収率の他に純度換算収率(前記収率に純度を
掛け合わせた収率)を算出し、第2表−(1)に示し、
塩化第一銅の使用量とこの純度換算収率の関係を第5図
及び第6図に示した。第5図及び第6図をみると塩化第
一銅の使用量を95%まで減じた場合、塩化第一銅に対す
る純度換算収率は向上し、一方フタルイミドに対してほ
ぼ一定であることがわかり、塩化第一銅の使用量を減じ
た効果が認められる。しかしながら、塩化第一銅の使用
量を先に述べた下限値95%未満にすると、フタルイミド
に対する純度換算収率が減少する様子がよくわかる。
このことは、洗浄濾液に注目した場合も同様であるこ
とが第2表−(2)並びに第7図及び第8図からわか
る。
とが第2表−(2)並びに第7図及び第8図からわか
る。
即ち、洗浄濾液中に含まれる銅イオン濃度は、塩化第
一銅の使用量が100から97%(対化学量論量)まではそ
の使用量を減じるにつれて著しく減少するが、さらに塩
化第一銅の使用量を減じても銅イオン濃度は減少しな
い。
一銅の使用量が100から97%(対化学量論量)まではそ
の使用量を減じるにつれて著しく減少するが、さらに塩
化第一銅の使用量を減じても銅イオン濃度は減少しな
い。
一方、洗浄濾液のBODは、塩化第一銅の使用量が100か
ら95%対化学量論量まではほぼ一定値を示すが、さらに
塩化第一銅の使用量を減じるとBODは急激に増加する。
このことは、BODの原因物質が未反応のフタルイミド及
びこれが加水分解して生じるフタルアミド酸、フタル酸
であることが検討した結果わかっており、必要以上に塩
化第一銅の使用量を減じたための、即ち必要以上にフタ
ルイミドを過剰に使用したための悪影響と理解される。
ら95%対化学量論量まではほぼ一定値を示すが、さらに
塩化第一銅の使用量を減じるとBODは急激に増加する。
このことは、BODの原因物質が未反応のフタルイミド及
びこれが加水分解して生じるフタルアミド酸、フタル酸
であることが検討した結果わかっており、必要以上に塩
化第一銅の使用量を減じたための、即ち必要以上にフタ
ルイミドを過剰に使用したための悪影響と理解される。
以上、反応溶媒としてアルキルベンゼン類に属するte
rt.−アミルベンゼンを用いた場合について述べてきた
が、第1表に示したように、使用する溶媒によって好ま
しい塩化第一銅の使用量は若干異なる。一般的にはフタ
ル酸等に対する化学量論量の95〜99%が好ましく、さら
には不活性有機溶媒としてアルキルベンゼン化合物、ト
リクロルベンゼン化合物、又はニトロベンゼン化合物を
用いた場合、好ましくは、それぞれ、95〜98%,96〜99
%,97〜99%である。
rt.−アミルベンゼンを用いた場合について述べてきた
が、第1表に示したように、使用する溶媒によって好ま
しい塩化第一銅の使用量は若干異なる。一般的にはフタ
ル酸等に対する化学量論量の95〜99%が好ましく、さら
には不活性有機溶媒としてアルキルベンゼン化合物、ト
リクロルベンゼン化合物、又はニトロベンゼン化合物を
用いた場合、好ましくは、それぞれ、95〜98%,96〜99
%,97〜99%である。
以下、本発明を実施例、比較例によって説明する。な
お、本明細書における銅フタロシアニンの純度と遊離銅
含有率は測定方法によって得られた値であり、収率は以
下の計算方法により算出した値である。
お、本明細書における銅フタロシアニンの純度と遊離銅
含有率は測定方法によって得られた値であり、収率は以
下の計算方法により算出した値である。
(1) 銅フタロシアニンの純度の測定 試料3.0gを精秤したのち、硫酸30.0gを加えて溶解
後、冷水150mlに加えて、90℃に保って30分間かきまぜ
る。次に、沈澱物を濾過する。ケーキは熱水で洗浄液が
中性になるまで洗浄する。乾燥、冷却後秤量し、次式よ
り純度を求める。
後、冷水150mlに加えて、90℃に保って30分間かきまぜ
る。次に、沈澱物を濾過する。ケーキは熱水で洗浄液が
中性になるまで洗浄する。乾燥、冷却後秤量し、次式よ
り純度を求める。
(2) 遊離銅含有率の測定 上記(1)の純度測定において得られた濾液、洗浄液
わあわせて1000mlとする。この溶液の一定適量を採取
し、これにDBDC(Zinc dibenzyldithio−carbamate
〔(C6H5CH2)2NCSS〕2Zn)四塩化炭素溶液を一定適量
添加して、440nmで吸光度を測定し、あらかじめ作成し
た検量線から吸光度に相当する銅分を求める。
わあわせて1000mlとする。この溶液の一定適量を採取
し、これにDBDC(Zinc dibenzyldithio−carbamate
〔(C6H5CH2)2NCSS〕2Zn)四塩化炭素溶液を一定適量
添加して、440nmで吸光度を測定し、あらかじめ作成し
た検量線から吸光度に相当する銅分を求める。
(3) 収率の算出方法 収率は以下の式によって算出した。
但し、式の中の記号は以下の意味を示す。
S:銅フタロシアニン化合物の取得量(g) P:フタル酸等の使用量(g) C:塩化第一銅の使用量(g) Mcp:銅フタロシアニン化合物の分子量 MPA:フタル酸等の分子量 MCU:塩化第一銅の分子量(99.0) フタル酸等に対する収率の計算 塩化第一銅に対する収率の計算 実施例 1 フタルイミド180部,塩化第一銅29.4部(97%対化学
量論量)、尿素169部、モリブデン酸アンモニウム0.2
部、tert.−アミルベンゼン308部を1ガラスオートク
レーブ中に仕込み、副生するアンモニア及び二酸化炭素
を放出しながら反応圧力を2.5kg/cm2Gに保ち、反応温度
を170℃から徐々に昇温して最終的に200℃とし、3.5時
間かけて反応を終了した。得られた反応生成物から減圧
留去法(170℃、100〜5mmHg、3時間)により、溶媒で
あるtert.−アミルベンゼンを留去したのち、この残渣
に1200部の水を加え70℃で2時間撹拌して熱水洗浄し、
濾過後、約70℃の水700部でケーキを洗浄した。このケ
ーキを120℃で20時間かけて乾燥して、純度97.6%、遊
離銅0.42%の銅フタロシアニンを172.3部得た。収率は
対フタルイミドで97.8%、対塩化第一銅で100.8%であ
った。また、洗浄濾液(ケーキ洗浄水を含める。以後示
す実施例、比較例についても同様)中の銅イオンは1.4p
pmであり、BODは750ppmであった。
量論量)、尿素169部、モリブデン酸アンモニウム0.2
部、tert.−アミルベンゼン308部を1ガラスオートク
レーブ中に仕込み、副生するアンモニア及び二酸化炭素
を放出しながら反応圧力を2.5kg/cm2Gに保ち、反応温度
を170℃から徐々に昇温して最終的に200℃とし、3.5時
間かけて反応を終了した。得られた反応生成物から減圧
留去法(170℃、100〜5mmHg、3時間)により、溶媒で
あるtert.−アミルベンゼンを留去したのち、この残渣
に1200部の水を加え70℃で2時間撹拌して熱水洗浄し、
濾過後、約70℃の水700部でケーキを洗浄した。このケ
ーキを120℃で20時間かけて乾燥して、純度97.6%、遊
離銅0.42%の銅フタロシアニンを172.3部得た。収率は
対フタルイミドで97.8%、対塩化第一銅で100.8%であ
った。また、洗浄濾液(ケーキ洗浄水を含める。以後示
す実施例、比較例についても同様)中の銅イオンは1.4p
pmであり、BODは750ppmであった。
実施例 2 塩化第一銅29.1部(96%対化学量論量)を用いた他
は、実施例1と同様な操作を行い、純度98.1%,遊離銅
0.34%の銅フタロシアニン171.3部を得た。収率は対フ
タルイミドで97.2%、対塩化第一銅で101.3%であっ
た。又、洗浄濾液中の銅イオンは0.7ppm,BODは770ppmで
あった。
は、実施例1と同様な操作を行い、純度98.1%,遊離銅
0.34%の銅フタロシアニン171.3部を得た。収率は対フ
タルイミドで97.2%、対塩化第一銅で101.3%であっ
た。又、洗浄濾液中の銅イオンは0.7ppm,BODは770ppmで
あった。
実施例 3 塩化第一銅28.8部(95%対化学量論量)を用いた他
は、実施例1と同様な操作を行い、純度98.0%,遊離銅
0.31%の銅フタロシアニン170.2部を得た。収率は対フ
タルイミドで96.6%、対塩化第一銅で101.7%であっ
た。又、洗浄濾液中の銅イオンは1.0ppm、BODは1300ppm
であった。
は、実施例1と同様な操作を行い、純度98.0%,遊離銅
0.31%の銅フタロシアニン170.2部を得た。収率は対フ
タルイミドで96.6%、対塩化第一銅で101.7%であっ
た。又、洗浄濾液中の銅イオンは1.0ppm、BODは1300ppm
であった。
比較例 1 塩化第一銅30.3部(100%対化学量論量)を用いた他
は、実施例1と同様な操作を行い、純度96.7%,遊離銅
0.76%の銅フタロシアニン173.1部を得た。収率は98.5
%であった。又、洗浄濾液中の銅イオンは35ppm、BODは
740ppmであった。
は、実施例1と同様な操作を行い、純度96.7%,遊離銅
0.76%の銅フタロシアニン173.1部を得た。収率は98.5
%であった。又、洗浄濾液中の銅イオンは35ppm、BODは
740ppmであった。
比較例−2 塩化第一銅を30.3部(100%対化学量論量)を用いた
他は、溶媒留去の操作まで、実施例1と同様に行った。
溶媒留去後の残渣に1200部の水と12部の硫酸を加え、70
℃で2時間撹拌した後、濾過し、約70℃の水1500部で充
分(洗浄液が中性となる)に濾過ケーキを洗浄した。こ
のケーキを乾燥して、純度98.0%、遊離銅0.31%の銅フ
タロシアニン169.8部を得た。収率は96.4%であった。
又、洗浄濾液中の銅イオンは350ppm、BODは1400ppmであ
った。
他は、溶媒留去の操作まで、実施例1と同様に行った。
溶媒留去後の残渣に1200部の水と12部の硫酸を加え、70
℃で2時間撹拌した後、濾過し、約70℃の水1500部で充
分(洗浄液が中性となる)に濾過ケーキを洗浄した。こ
のケーキを乾燥して、純度98.0%、遊離銅0.31%の銅フ
タロシアニン169.8部を得た。収率は96.4%であった。
又、洗浄濾液中の銅イオンは350ppm、BODは1400ppmであ
った。
実施例 4 反応溶媒としてトリクロルベンゼン500部を用いた他
は、実施例1と同様の操作を行い、純度99.1%,遊離銅
0.23%の銅フタロシアニン173.1部を得た。収率は、対
フタルイミドで98.3%,対塩化第一銅で101.4%であっ
た。
は、実施例1と同様の操作を行い、純度99.1%,遊離銅
0.23%の銅フタロシアニン173.1部を得た。収率は、対
フタルイミドで98.3%,対塩化第一銅で101.4%であっ
た。
比較例 3 塩化第一銅を30.3部(100%対化学量論量)を用いた
他は、実施例4と同様な操作を行い、純度97.5%,遊離
銅0.54%の銅フタロシアニン174.9部を得た。収率は99.
3%であった。
他は、実施例4と同様な操作を行い、純度97.5%,遊離
銅0.54%の銅フタロシアニン174.9部を得た。収率は99.
3%であった。
実施例 5 塩化第一銅30.0部(99%対化学量論量)、尿素184
部、反応溶媒としてニトロベンゼン430部を用いた他
は、実施例1と同様の操作を行い、純度99.6%、遊離銅
0.19%の銅フタロシアニン174.7部を得た。収率は、対
フタルイミドで99.2%、対塩化第一銅で100.2%であっ
た。
部、反応溶媒としてニトロベンゼン430部を用いた他
は、実施例1と同様の操作を行い、純度99.6%、遊離銅
0.19%の銅フタロシアニン174.7部を得た。収率は、対
フタルイミドで99.2%、対塩化第一銅で100.2%であっ
た。
比較例 4 塩化第一銅を30.3部(100%対化学量論量)を用いた
他は、実施例5と同様の操作を行い、純度99.0%,遊離
銅0.27%の銅フタロシアニン175.2部を得た。収率は、9
9.5%であった。
他は、実施例5と同様の操作を行い、純度99.0%,遊離
銅0.27%の銅フタロシアニン175.2部を得た。収率は、9
9.5%であった。
実施例 6 塩化第一銅30.0部(99%対化学量論量)、尿素184
部、反応溶媒としてo−ニトロトルエン450部を用いた
他は、実施例1と同様の操作を行い、純度99.1%,遊離
銅0.21%の銅フタロシアニン176.6部を得た。収率は、
対フタルイミドで100.3%、対塩化第一銅で101.3%であ
った。
部、反応溶媒としてo−ニトロトルエン450部を用いた
他は、実施例1と同様の操作を行い、純度99.1%,遊離
銅0.21%の銅フタロシアニン176.6部を得た。収率は、
対フタルイミドで100.3%、対塩化第一銅で101.3%であ
った。
比較例 5 塩化第一銅30.3部(100%対化学量論量)を用いた他
は、実施例6と同様の操作を行い、純度98.2%、遊離銅
0.30%の銅フタロシアニン177.0部を得た。収率は、10
0.5%であった。
は、実施例6と同様の操作を行い、純度98.2%、遊離銅
0.30%の銅フタロシアニン177.0部を得た。収率は、10
0.5%であった。
実施例 7 塩化第一銅19.2部(95%対化学量論量)、フタルイミ
ド99.0部,4−クロルフタルイミド37.1部、尿素123部、
塩化アンモニウム25部、モリブデン酸アンモニウム0.2
部、tert.−アミルベンゼン380部を用い、実施例1と同
様に、反応、溶媒留去、熱水洗浄および乾燥を行い、純
度98.5%、遊離銅0.28%のモノクロル銅フタロシアニン
119.2部を得た。収率は、対フタルイミドで95.5%、対
塩化第一銅で100.5%であった。又、洗浄濾液中の銅イ
オンは1.3ppmであった。
ド99.0部,4−クロルフタルイミド37.1部、尿素123部、
塩化アンモニウム25部、モリブデン酸アンモニウム0.2
部、tert.−アミルベンゼン380部を用い、実施例1と同
様に、反応、溶媒留去、熱水洗浄および乾燥を行い、純
度98.5%、遊離銅0.28%のモノクロル銅フタロシアニン
119.2部を得た。収率は、対フタルイミドで95.5%、対
塩化第一銅で100.5%であった。又、洗浄濾液中の銅イ
オンは1.3ppmであった。
比較例 6 塩化第一銅20.2部(100%対化学量論量)を用いた他
は、実施例7と同様の操作を行い、純度95.9%、遊離銅
0.88%のモノクロル銅フタロシアニン122.7部を得た。
収率は、98.4%であった。又、洗浄濾液中の銅イオンは
47ppmであった。
は、実施例7と同様の操作を行い、純度95.9%、遊離銅
0.88%のモノクロル銅フタロシアニン122.7部を得た。
収率は、98.4%であった。又、洗浄濾液中の銅イオンは
47ppmであった。
比較例 7 塩化第一銅20.2部(100%対化学量論量)を用いた他
は、溶媒留去の操作まで、実施例7と同様に行った。得
られた残渣に1200部の水と12部の硫酸を加え、70℃で2
時間撹拌し、濾過後約70℃の水1500部で充分(洗浄濾液
が中性となる)にケーキを洗浄した。ケーキを乾燥し
て、純度99.5%、遊離銅0.18%のモノクロル銅フタロシ
アニン119.5部を得た。収率は、95.8%であった。又、
洗浄濾液中の銅イオンは320ppmであった。
は、溶媒留去の操作まで、実施例7と同様に行った。得
られた残渣に1200部の水と12部の硫酸を加え、70℃で2
時間撹拌し、濾過後約70℃の水1500部で充分(洗浄濾液
が中性となる)にケーキを洗浄した。ケーキを乾燥し
て、純度99.5%、遊離銅0.18%のモノクロル銅フタロシ
アニン119.5部を得た。収率は、95.8%であった。又、
洗浄濾液中の銅イオンは320ppmであった。
以上述べてきたように、塩化第一銅の使用量を化学量
論量の95〜99%にすると、熱水洗浄だけで、収率を低下
させることなく、高純度、低遊離銅の銅フタロシアニン
化合物が得られ、洗浄濾液中の銅イオンも著しく減少す
るため、排水中の銅イオン除去操作が不要もしくは軽減
することができる。
論量の95〜99%にすると、熱水洗浄だけで、収率を低下
させることなく、高純度、低遊離銅の銅フタロシアニン
化合物が得られ、洗浄濾液中の銅イオンも著しく減少す
るため、排水中の銅イオン除去操作が不要もしくは軽減
することができる。
第1図は反応溶媒としてtert.−アミルベンゼンを使用
した場合における塩化第一銅の使用量(横軸、単位は化
学量論量に対する%)に対して、塩化第一銅に対する銅
フタロシアニンの収率、第2図は同じ横軸に対して、フ
タルイミドに対する銅フタロシアニンの収率、第3図は
同じ横軸に対して、銅フタロシアニンの純度、第4図は
同じ横軸に対して、銅フタロシアニン中の遊離銅、第5
図は同じ横軸に対して、塩化第一銅に対する銅フタロシ
アニンの純度換算収率、第6図は同じ横軸に対して、フ
タルイミドに対する銅フタロシアニンの純度換算収率、
第7図は同じ横軸に対して、洗浄濾液中のBOD及び第8
図は同じ横軸に対して、洗浄濾液中の銅イオンの量を示
す。但し、図中のCPCは銅フタロシアニンを表す。
した場合における塩化第一銅の使用量(横軸、単位は化
学量論量に対する%)に対して、塩化第一銅に対する銅
フタロシアニンの収率、第2図は同じ横軸に対して、フ
タルイミドに対する銅フタロシアニンの収率、第3図は
同じ横軸に対して、銅フタロシアニンの純度、第4図は
同じ横軸に対して、銅フタロシアニン中の遊離銅、第5
図は同じ横軸に対して、塩化第一銅に対する銅フタロシ
アニンの純度換算収率、第6図は同じ横軸に対して、フ
タルイミドに対する銅フタロシアニンの純度換算収率、
第7図は同じ横軸に対して、洗浄濾液中のBOD及び第8
図は同じ横軸に対して、洗浄濾液中の銅イオンの量を示
す。但し、図中のCPCは銅フタロシアニンを表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−22524(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】フタル酸又はフタル酸誘導体、尿素又は尿
素誘導体、塩化第一銅及び触媒とを不活性有機溶媒中で
加熱反応して銅フタロシアニン化合物を製造する方法に
おいて、不活性有機溶媒としてアルキルベンゼン化合物
を用い、フタル酸又はフタル酸誘導体に対する化学量論
量の95〜98%の量の塩化第一銅を使用することを特徴と
する銅フタロシアニン化合物の製造方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲の第1項記載の銅フタロシ
アニン化合物の製造方法において、反応終了後反応生成
物から溶媒を留去し、得られた残渣を熱水洗浄すること
からなる方法。 - 【請求項3】熱水洗浄して得られた銅フタロシアニン化
合物の純度が97%以上及び遊離銅が0.5%以下である第
2項記載の方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1300920A JP2662445B2 (ja) | 1989-11-21 | 1989-11-21 | 銅フタロシアニン化合物の製造方法 |
US07/606,857 US5153314A (en) | 1989-11-21 | 1990-10-31 | Process for producing a copper phthalocyanine compound |
EP90122211A EP0443107B1 (en) | 1989-11-21 | 1990-11-20 | Process for producing a copper phthalocyanine compound |
DE69028766T DE69028766T2 (de) | 1989-11-21 | 1990-11-20 | Verfahren zur Herstellung einer Kupferphthalocyaninverbindung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1300920A JP2662445B2 (ja) | 1989-11-21 | 1989-11-21 | 銅フタロシアニン化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03161489A JPH03161489A (ja) | 1991-07-11 |
JP2662445B2 true JP2662445B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=17890722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1300920A Expired - Lifetime JP2662445B2 (ja) | 1989-11-21 | 1989-11-21 | 銅フタロシアニン化合物の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5153314A (ja) |
EP (1) | EP0443107B1 (ja) |
JP (1) | JP2662445B2 (ja) |
DE (1) | DE69028766T2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW403756B (en) * | 1994-03-16 | 2000-09-01 | Kawasaki Kasei Chemicals | Method for producing copper phthalocyanine |
US5393339A (en) * | 1994-05-11 | 1995-02-28 | Miles Inc. | Preparation of phthalocyanine pigments |
TW325476B (en) * | 1995-06-21 | 1998-01-21 | Kawasaki Kasei Chemicals | Method for producing copper phthalocyanine |
JP5764835B1 (ja) * | 2014-03-24 | 2015-08-19 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | プラスチック用着色剤およびそれを用いた着色組成物、成型品 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5842219B2 (ja) * | 1975-09-23 | 1983-09-17 | ニホンセキユカガク カブシキガイシヤ | 鮮明な銅フタロシアニン顔料の製造法 |
JPS5911620B2 (ja) * | 1976-08-12 | 1984-03-16 | 日本石油化学株式会社 | 鮮明な銅フタロシアニン顔料の製造法 |
US4785091A (en) * | 1986-10-31 | 1988-11-15 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing copper phthalocyanine pigment |
JPH07119369B2 (ja) * | 1987-12-31 | 1995-12-20 | 川崎化成工業株式会社 | 金属フタロシアニン及び/又はその誘導体の製造法 |
-
1989
- 1989-11-21 JP JP1300920A patent/JP2662445B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-10-31 US US07/606,857 patent/US5153314A/en not_active Expired - Lifetime
- 1990-11-20 EP EP90122211A patent/EP0443107B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1990-11-20 DE DE69028766T patent/DE69028766T2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0443107A2 (en) | 1991-08-28 |
JPH03161489A (ja) | 1991-07-11 |
EP0443107B1 (en) | 1996-10-02 |
US5153314A (en) | 1992-10-06 |
DE69028766T2 (de) | 1997-02-20 |
EP0443107A3 (en) | 1991-11-27 |
DE69028766D1 (de) | 1996-11-07 |
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