JP2662182B2 - No2除去剤 - Google Patents

No2除去剤

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JP2662182B2
JP2662182B2 JP6094196A JP9419694A JP2662182B2 JP 2662182 B2 JP2662182 B2 JP 2662182B2 JP 6094196 A JP6094196 A JP 6094196A JP 9419694 A JP9419694 A JP 9419694A JP 2662182 B2 JP2662182 B2 JP 2662182B2
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隆弘 中島
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中に含まれる二酸
化窒素(NO2)・一酸化窒素(NO)(以下NO2、N
Oを総称してNOxという)を除去するNO2除去剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車などの増加によりNOx
濃度が上昇し、しばしば環境基準値を上回るようになっ
てきており、NOxを除去する材料開発が要望されてい
る。
【0003】従来、この種のNOx除去技術は大別する
と、(1)前処理技術としての燃料からの含窒素化合物
の除去、(2)燃料燃焼中のサーマルNOxの低減、
(3)NOxの後処理技術がある。
【0004】(1)は石油化学関連技術としては重要で
あるが、これを成因とするNOxの発生量はわずかであ
る。(2)に関してガスタービン、ボイラー内でのサー
マルNOxの燃焼に触媒燃焼が提案されている。(3)
の方法を大別すると、乾式法と湿式法があり、乾式法と
しては分解法、接触還元法、吸着法、吸収法があり、湿
式法としては酸化吸収法、酸化還元吸収法、錯塩吸収法
がある。特に簡易的にNOxを除去するNOx除去剤とし
ては、水酸化カルシウムを主成分とする乾式の吸収剤
(特開昭53−131272号公報)や、NOx排ガス
にオゾンを混合し、活性炭、ゼオライトなど吸着する方
法のもの(特開平4−176320号公報)や、ポリア
ミン類またはその誘導体と金属から成る錯体を有効成分
とする有害ガス除去剤(特開平4−97762号公報)
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方法
は開発中であり、実用化されているものはほとんどない
か、実用化されているものであっても、空気中(酸素濃
度が高い場合)のNOxを除去することは酸化雰囲気と
なるため、触媒を利用してもNOxを窒素まで還元する
ことが非常に困難であり、他の方法についても、高温度
が必要か、あるいはコストが非常に高いという課題があ
った。
【0006】また、本発明者らが発見したNO2の除去
性能がすぐれたNOx除去剤でも、NO2濃度がNO濃度
に比べ非常に高い場合のガスを通風した場合には、平衡
関係から微量ではあるがNOへ還元するという課題があ
った(特開平5−164345号公報)。
【0007】また、通常の活性炭にNOxガスを通風し
た場合、NOについてはほとんど除去されないが、NO
2についてはある程度除去される。しかし、除去された
NO2の一部が活性炭でNOに還元され、見掛け上NO2
が除去されている様に見えるだけでNOx除去性能とし
ては、低下するという課題があった。
【0008】また、NO2除去剤として一般に用いる
時、製造後、除去剤の使用に至るまで、長期間保管され
る。通常活性炭はアミン類に対し僅かに分解触媒性を有
するため、経時的劣化を起こすという問題があった。
【0009】また、保管時に温湿度が変化し、劣化する
ため、耐久性に優れなければならないという課題があっ
た。
【0010】また、NO2除去剤は、NO転化を防止す
るために、接触時間が長く、吸着速度が遅いので、大風
量での使用ができないという課題があった。
【0011】また、大気中に存在するNOxの大半がN
OでNO2の量は僅かであるため、NOも除去するNO2
除去剤の必要があるという課題があった。
【0012】本発明は、上記課題を解決するもので、工
業的に容易に製造ができ、常温でNO2を除去し、低コ
ストのNO2除去剤を提供することを第1の目的とす
る。
【0013】第2の目的は、安定したNO2除去性能を
有したNO2除去剤を提供することである。
【0014】第3の目的は、NOの転化率を抑えたNO
2除去剤を提供することである。第4の目的は、NO2
去性能の経時劣化を防止したNO2除去剤を提供するこ
とである。
【0015】第5の目的は、熱に対する耐久性を高めた
NO2除去剤を提供することである。
【0016】第6の目的は、熱に対する耐久性をより高
めたNO2除去剤を提供することである。
【0017】第7の目的は、NO2除去容量を増加し、
吸着速度が増大するNO2除去剤を提供することであ
る。
【0018】第8の目的は、NOの除去性能を有したN
2除去剤を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的を達
成するための第1の手段は、活性炭に1級アミンを有し
たアミノ化合物および2級アミンを有したアミノ化合物
を添着したものである。
【0020】また、第2の目的を達成するための第2の
手段は、重量比10%以下のアミノ化合物を添着したも
のである。
【0021】また、第3の目的を達成するための第3の
手段は、アニリンを添着したものである。
【0022】また、第4の目的を達成するための第4の
手段は、アルカリ金属の塩または水酸化物を添着したも
のである。
【0023】また、第5の目的を達成するための第5の
手段は、炭酸ナトリウムを添着したものである。
【0024】また、第6の目的を達成するための第6の
手段は、炭酸ナトリウム、1級アミンを有したアミン化
合物および2級アミンを有したアミノ化合物およびアニ
リンの順番で添着したものである。
【0025】また、第7の目的を達成するための第7の
手段は、乾燥処理したものである。また、第8の目的を
達成するための第8の手段は、酸化剤を添着したもので
ある。
【0026】
【作用】本発明は上記した第1の手段の構成により、安
価な1級アミンを有したアミノ化合物および安価な2級
アミンを有したアミノ化合物を添着することで活性炭の
細孔内部に吸着されたNO2と常温で化学反応し、NO2
を除去するものである。
【0027】また、第2の手段の構成により、アミノ化
合物の量を特定することで活性炭表面のアミノ化合物の
保持量を最適にすることにより安定したNO2除去性能
を有するものである。
【0028】また、第3の手段の構成により、アニリン
を添着させることでNOの転化を防止し、NO2除去性
能をより高めたものである。
【0029】また、第4の手段の構成により、塩化ナト
リウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムを含浸させ
ることで経時劣化を防止し、NO2除去性能の寿命を高
めたものである。
【0030】また、第5の手段の構成により、炭酸ナト
リウムを添着することで、NO2除去性能を向上させ、
熱に対する耐久性を向上させ、NO2除去性能の寿命を
より高めたものである。
【0031】また、第6の手段の構成により、炭酸ナト
リウム、1級アミンを有したアミン化合物および2級ア
ミンを有したアミノ化合物およびアニリンの順番で添着
することで、NO2除去性能を向上させ、熱に対する耐
久性をより向上させ、NO2除去性能の寿命をより高め
たものである。
【0032】また、第7の手段の構成により、活性炭細
孔表面を乾燥し、活性炭の細孔を塞ぐ水分および過剰な
添着液を蒸発することで、NO2除去容量を増加し、吸
着速度を向上させる。
【0033】また、第8の手段の構成により、活性炭細
孔表面に硝酸、過酸化水素、硫酸、過マンガン酸カリウ
ムを担持することで、NO2除去性能を維持したまま、
NOの除去性能を有し、NOx除去容量を増加させる。
【0034】
【実施例】以下本発明の第1実施例について説明する。
【0035】NO2除去剤を幅広く検索し、活性炭に1
級アミンを有したアミノ化合物および2級アミンを有し
たアミノ化合物を添着することで、効率よくNO2を除
去できる。活性炭の表面にはカルボン酸など多くの官能
基が存在しており、このことが活性炭による不均一反応
(酸化と還元が同時に起こる反応)を起こす原因となっ
ている。そこで、通常のやしがら活性炭(非表面積:1
000m2/g)の細孔内部面に1級アミンを有したア
ミノ化合物および2級アミンを有したアミノ化合物を保
持させることで、NO2を効率よく除去できる。
【0036】幅広く試験および検索をした結果、やしが
ら活性炭にアミン類を添着する場合、アミン類の中でも
1級アミンを有したアミノ化合物および2級アミンを有
したアミノ化合物を添着したものが、NO2除去性能に
優れている。
【0037】この活性炭に1級アミンを有したアミノ化
合物および2級アミンを有したアミノ化合物を添着した
NO2除去剤のNO2除去性能を説明する。
【0038】無処理のやしがら活性炭10gを5%のエ
チレンアミン類(エチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン)水溶液を30ccで1
時間浸漬し、自然乾燥し、NO2除去剤を調製する。こ
のNO2除去剤のNOx除去性能を測定する。NO2除去
剤を横型の内径20mmのガラスカラムに1g充填し、
片側から、空気希釈の一酸化窒素ガス5ppmと二酸化
窒素ガス5ppmを浮き子式流量計を用いて乾燥空気
(流入時、シリカゲルにより湿度10%以下)5リット
ル/分で通風する。一酸化窒素と二酸化窒素の入口濃度
および出口濃度を化学発光式のNOx計で測定し、下記
に示す式I、IIによって除去率・転化率を求めた。
【0039】 除去率%=[1−(出口濃度/入口濃度)] ×100(入口濃度<出口濃度) (I) 転化率%=(出口濃度/入口濃度) ×100(入口濃度<出口濃度) (II) その結果を図1に示す。参考として、無処理の活性炭の
場合の結果も記載した。この実験では、無処理の活性炭
の場合はNO2がNOに還元される率が高く、ほとんど
入口のNO濃度の1.5倍程上昇している。1級アミン
を有したアミノ化合物および2級アミンを有したアミノ
化合物を添着したNO2除去剤は、NO転化率を増加を
抑えることなくNO2を除去することができた。1級ア
ミンを有したアミノ化合物および2級アミンを有したア
ミノ化合物の反応式をIIIに示す。
【0040】 R−NH2+NO2+H20 → R−NH4NO3 (III) このように活性炭に1級アミンを有したアミノ化合物お
よび2級アミンを有したアミノ化合物を添着すること
で、NO2を含むガスを除去することができる。また、
この測定は加速試験として行い、NOガスの濃度を5p
pmとNO2ガスの濃度を5ppmと設定した。通常の
空気清浄器のフィルタ寿命としては、半年以上を確保し
た。
【0041】さらにこのような処理は、工業的にも簡単
に製造ができるため低コストでNO 2除去剤として提供
することができる。
【0042】なお、活性炭繊維やイオン交換樹脂やゼオ
ライトのような細孔を有するものであれば、1級アミン
を有したアミノ化合物および2級アミンを有したアミノ
化合物の添着は可能であり、NO2除去性能効果が得ら
れる。
【0043】なお、1級アミンを有したアミノ化合物お
よび2級アミンを有したアミノ化合物の溶媒にエタノー
ルを使用することで活性炭内部表面に1級アミンを有し
たアミノ化合物および2級アミンを有したアミノ化合物
が均一分散しNO2の性能を高めることができる。
【0044】なお、実施例には、示していないが、1級
アミンを有したアミノ化合物(エチレンアミン、ジエチ
ルアミン、ピペリジン)のみを活性炭に添着しても、N
2除去性能が確認される。あるいは、2級アミンを有
したアミノ化合物(エチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、メチルアミン)のみを活性炭に添着してもNO2
去性能が確認される。
【0045】次に本発明の第2実施例について説明す
る。活性炭に1級アミンを有したアミノ化合物および2
級アミンを有したアミノ化合物を添着する場合に1級ア
ミンを有したアミノ化合物および2級アミンを有したア
ミノ化合物の最適な濃度は少なくとも、活性炭1gに対
して10%以下の1級アミンを有したアミノ化合物およ
び2級アミンを有したアミノ化合物を含浸させることが
必要である。また、1級アミンを有したアミノ化合物お
よび2級アミンを有したアミノ化合物の量が10%以上
の場合は、活性炭の細孔を塞ぎ、NO 2の除去性能を低
下させ、また、出口よりアンモニアを排出させることと
なる。
【0046】この活性炭に10%以下の1級アミンを有
したアミノ化合物および2級アミンを有したアミノ化合
物の量を添着したNO2除去剤のNO2除去性能を説明す
る。
【0047】やしがら活性炭10gをエチレンアミン類
(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン)水
溶液30ccに1時間浸漬する。このNO2除去剤を自
然乾燥する。この時の水溶液濃度は、それぞれ0.3、
1.5、3.0、4.5gに相当し、重量比で示すと
1、5、10、15%である。
【0048】これらのNO2除去剤1gのNOx除去性能
を測定する。NO2除去剤を横型の内径20mmのガラ
スカラムに1g充填し、片側から、空気希釈の一酸化窒
素ガス5ppmと二酸化窒素ガス5ppmを浮き子式流
量計を用いて乾燥空気(流入時、シリカゲルにより湿度
10%以下)5リットル/分で通風する。一酸化窒素と
二酸化窒素の入口濃度および出口濃度を化学発光式のN
x計で測定し、下記に示す式I、IIによって除去率・
転化率を求めた。その結果を図2に示す。
【0049】このように活性炭の重量に対する1級アミ
ンを有したアミノ化合物および2級アミンを有したアミ
ノ化合物の重量%は、10%までが最も好ましく10%
以上含浸するとNO2除去性能が低下する。したがっ
て、1級アミンを有したアミノ化合物および2級アミン
を有したアミノ化合物の重量比を特定することで安定な
NO2除去性能を得ることができる。
【0050】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。第1、2実施例で示したNO2除去剤に、さらにア
ニリンを添着することでNO2の除去性能は維持し、N
Oの転化を防止し、よりNOxの除去性能を向上させる
ことができる。
【0051】このNO2除去剤のNOx除去性能を説明す
る。やしがら活性炭10gを5%のエチレンアミン類
(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン)
1.5ccと2%のアニリン0.6ccをエタノール溶
媒30ccで1時間浸漬する。これを100ccの水で
洗い、自然乾燥したNO 2除去剤1gのNOx除去性能を
測定する。NO2除去剤を横型の内径20mmのガラス
カラムに1g充填し、片側から、空気希釈の一酸化窒素
ガス5ppmと二酸化窒素ガス5ppmを浮き子式流量
計を用いて乾燥空気(流入時、シリカゲルにより湿度1
0%以下)5リットル/分で通風する。一酸化窒素と二
酸化窒素の入口濃度および出口濃度を化学発光式のNO
x計で測定し、下記に示す式I、IIによって除去率・転
化率を求めた。その結果を図3に示す。
【0052】このように、アニリンを添着することで、
NOの転化を防止し、NO2除去性能を維持したまま、
NOx除去性能をより向上させることができる。
【0053】なお、アニリンを活性炭に添着したものも
NO2の除去性能があり、NO2除去剤としても用いるこ
とができる。
【0054】なお、1級アミンを有したアミノ化合物お
よび2級アミンを有したアミノ化合物とアニリンを混合
し添着した方が、活性炭に1級アミンを有したアミノ化
合物および2級アミンを有したアミノ化合物水溶液を添
着した後、アニリンを添着する、もしくはアニリン溶液
を添着した後、1級アミンを有したアミノ化合物および
2級アミンを有したエチレンアミン水溶液を添着するよ
り、NO2の除去性能を増加させることができ、工業的
に安価に作成できる。
【0055】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。第1実施例〜第3実施例で示したNO2除去剤に、
さらにアルカリ金属の塩や水酸化物を担持することでN
2の除去性能は維持し、経時劣化を防止し寿命を向上
させることができる。
【0056】このNO2除去剤のNO2除去性能を説明す
る。やしがら活性炭10gを5%のエチレンアミン類
(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン)3
0ccに1時間浸漬する。これを水100ccで洗い、
自然乾燥後、(水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、塩
化リチウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸
化カリウム)を含浸し、自然乾燥する。14日間保管
後、この1級アミンを有したアミノ化合物および2級ア
ミンを有したアミノ化合物で添着後、アルカリ金属の塩
(炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム)や
水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸
化カリウム)を添着した活性炭1gのNOx除去性能を
測定する。NO2除去剤を横型の内径20mmのガラス
カラムに1g充填し、片側から、空気希釈の一酸化窒素
ガス5ppmと二酸化窒素ガス5ppmを浮き子式流量
計を用いて乾燥空気(流入時、シリカゲルにより湿度1
0%以下)5リットル/分で通風する。一酸化窒素と二
酸化窒素の入口濃度および出口濃度を化学発光式のNO
x計で測定し、下記に示す式I、IIによって除去率・転
化率を求めた。その結果を図4に示す。
【0057】このように、アルカリ金属の塩(炭酸ナト
リウム、塩化ナトリウム)や(水酸化ナトリウム)を含
浸することで、経時劣化を減少させ、NO2除去性能を
維持したまま、寿命を向上させることができる。
【0058】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。第4実施例で示したアミノ化合物で添着した活性炭
に、さらに炭酸ナトリウムと特定することでNO2除去
の熱に対する耐久性が向上する。
【0059】このNO2除去剤のNO2除去性能を説明す
る。やしがら活性炭10gを5%のトリエチレンテトラ
ミン水溶液30ccに1時間浸漬する。これを100c
cの水で洗い、自然乾燥後、5%炭酸ナトリウム水溶液
30ccに含浸後、乾燥する。そして70℃に設定した
恒温槽に7日間保管後、このNO2除去剤に、炭酸ナト
リウムを添着したNO2除去剤1gのNOx除去性能を測
定する。NO2除去剤を横型の内径20mmのガラスカ
ラムに1g充填し、片側から、空気希釈の一酸化窒素ガ
ス5ppmと二酸化窒素ガス5ppmを浮き子式流量計
を用いて乾燥空気(流入時、シリカゲルにより湿度10
%以下)5リットル/分で通風した。一酸化窒素と二酸
化窒素の入口濃度および出口濃度を化学発光式のNOx
計で測定し、下記に示す式I、IIによって除去率・転化
率を求めた。その結果を図5に示す。
【0060】このように、炭酸ナトリウムを含浸するこ
とで、熱に対する耐久性をより向上させ、NO2除去性
能の寿命をより向上させることができる。
【0061】次に、本発明の第6実施例について説明す
る。第5実施例で示した活性炭にアミノ化合物で添着す
る前に、炭酸ナトリウムを添着することでNO2除去を
向上し、熱に対する耐久性がより向上する。
【0062】このNO2除去剤のNO2除去性能を説明す
る。やしがら活性炭10gを5%炭酸ナトリウム水溶液
30ccに含浸後、100ccの水で洗い、乾燥する。
その後、5%のトリエチレンテトラミン、2.5%のア
ニリンエタノール溶液30ccに1時間浸漬する。自然
乾燥する。また、同様な薬液を使用し、添着順序を替え
たものを作成する。そして70℃に設定した恒温槽に1
4日間保管後、これらのNO2除去剤1gのNOx除去性
能を測定する。NO2除去剤を横型の内径20mmのガ
ラスカラムに1g充填し、片側から、空気希釈の一酸化
窒素ガス5ppmと二酸化窒素ガス5ppmを浮き子式
流量計を用いて乾燥空気(流入時、シリカゲルにより湿
度10%以下)5リットル/分で通風する。一酸化窒素
と二酸化窒素の入口濃度および出口濃度を化学発光式の
NOx計で測定し、下記に示す式I、IIによって除去率
・転化率を求めた。その結果を図6に示す。
【0063】このように、炭酸ナトリウムを先に含浸す
ることで、NO2の除去をより向上させ、熱に対するよ
り耐久性をより向上させ、NO2除去性能の寿命をより
向上させることができる。
【0064】次に、本発明の第7実施例について説明す
る。第1、2、3、4、5、6実施例で示したNO2
去剤を、常温以上で乾燥することで、NO2除去容量を
増加させ除去スピードを向上する。
【0065】やしがら活性炭10gを5%のトリエチレ
ンテトラミン30ccに1時間浸漬した。これを水10
0ccで洗い、70℃で1時間乾燥後、2.5%の炭酸
ナトリウム30ccに1時間浸漬し、100℃で3時間
乾燥する。このNO2除去剤1gのNOx除去性能を測定
する。NO2除去剤を横型の内径20mmのガラスカラ
ムに1g充填し、片側から、空気希釈の一酸化窒素ガス
5ppmと二酸化窒素ガス5ppmを浮き子式流量計を
用いて乾燥空気(流入時、シリカゲルにより湿度10%
以下)5リットル/分で通風する。一酸化窒素と二酸化
窒素の入口濃度および出口濃度を化学発光式のNOx
で測定し、下記に示す式I、IIによって除去率・転化率
を求めた。その結果を図7に示す。
【0066】このように、トリエチレンテトラミンの添
着後、常温以上の温度で乾燥し、かつ炭酸ナトリウムの
添着後も、常温以上で乾燥することで活性炭内の細孔を
塞ぐ量の薬液を蒸発除去させ、活性炭細孔表面に最も多
い状態の1級アミンを有したアミノ化合物および2級ア
ミンを有したアミノ化合物と炭酸ナトリウムが保有し、
NO2の除去容量を増加し、除去速度を向上させる。
【0067】次に、本発明の第8実施例について説明す
る。第1、2、3、4、5、6、7、8実施例で示した
NO2除去剤を作成する前に活性炭を酸化剤(硝酸、過
酸化水素、硫酸、過マンガン酸カリウム)で添着後、8
00℃で焼成することで、NOの除去性能を増加し、N
x除去容量を増加させる。
【0068】やしがら活性炭10gを5%の硝酸50c
cで48時間浸漬する。この活性炭をアルカリ溶液(炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム)で中和後、800℃
で4時間乾燥する。このように、処理した活性炭の非表
面積の増加を図8に示す。図8で示すように、活性炭の
細孔径の小さいポアを増加させ、NO2除去に必要な細
孔の非表面積を増加し、NOの除去性能を有する。そし
て、この活性炭に1級アミンを有したアミノ化合物およ
び2級アミンを有したアミノ化合物の添着後、常温以上
の温度で乾燥し、かつアルカリ金属の塩や水酸化物の添
着後も、常温以上で乾燥することで活性炭1gに対する
NO2の除去容量が増加するとともに、NOの除去性能
を含めたNO2除去剤ができる。
【0069】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、活性
炭を1級アミンを有したアミノ化合物および2級アミン
を有したアミノ化合物で添着することで、空気中に含ま
れる低濃度のNO2に対して常温で除去性能が高く、か
つ、低コストで工業的に簡単に製造できるNO2除去剤
を提供できるという実用上大きな効果が得られる。
【0070】また、アミノ化合物の量を特定すること
で、安定したNO2除去性能を有したNO2除去剤を提供
できる。
【0071】また、アニリンを添着することで、NOの
転化を防止し、極めてNO2除去性能の高いNO2除去剤
を提供できる。
【0072】また、アルカリ金属の塩と水酸化物を添着
することで、経時劣化を防止し、NO2除去率の高く、
長寿命としたNO2除去剤を提供できる。
【0073】また、炭酸ナトリウムに限定することで、
熱による耐久性が向上し、NO2除去性能の寿命が長い
NO2除去剤を提供できる。
【0074】また、炭酸ナトリウム、1級アミンを有し
たアミン化合物および2級アミンを有したアミノ化合物
およびアニリンの順番で添着することで、熱による耐久
性がより向上し、NO2除去性能の寿命がより長いNO2
除去剤を提供できる。
【0075】また、乾燥処理することで、NO2の除去
容量を増加し、吸着速度が増大し、速効的なNO2除去
剤を提供することができる。
【0076】また、酸化剤の添着することで、NOの除
去性能を有したNO2除去剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同第1実施例の窒素酸化物除去性能図
【図2】同第2実施例の窒素酸化物除去性能図
【図3】同第3実施例の窒素酸化物除去性能図
【図4】同第4実施例の窒素酸化物除去性能図
【図5】同第5実施例の窒素酸化物除去性能図
【図6】同第6実施例の窒素酸化物除去性能図
【図7】同第7実施例の窒素酸化物除去性能図
【図8】同第8実施例の活性炭非表面積の増加図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田代 義和 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61 号 松下精工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−64568(JP,A) 特公 昭42−6972(JP,B1)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭に1級アミンを有したアミノ化合
    物および2級アミンを有したアミノ化合物を添着したN
    2除去剤。
  2. 【請求項2】 重量比10%以下のアミノ化合物を添着
    した請求項1記載のNO2除去剤。
  3. 【請求項3】 アニリンを添着した請求項1、または2
    記載のNO2除去剤。
  4. 【請求項4】 アルカリ金属の塩または水酸化物を添着
    した請求項1、2または3記載のNO2除去剤。
  5. 【請求項5】 炭酸ナトリウムを添着した請求項1、
    2、3または4記載のNO2除去剤。
  6. 【請求項6】 炭酸ナトリウム、1級アミンを有したア
    ミノ化合物および2級アミンを有したアミノ化合物およ
    びアニリンの順番で添着することを特長とする請求項
    1、2、3、4または5記載のNO2除去剤。
  7. 【請求項7】 乾燥処理した請求項1、2、3、4、5
    または6記載のNO2除去剤。
  8. 【請求項8】 酸化剤を添着した請求項1、2、3、
    4、5、6または7記載のNO2除去剤。
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