JP2661554B2 - 板材加工図形データの修正方法 - Google Patents

板材加工図形データの修正方法

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JP2661554B2
JP2661554B2 JP18066094A JP18066094A JP2661554B2 JP 2661554 B2 JP2661554 B2 JP 2661554B2 JP 18066094 A JP18066094 A JP 18066094A JP 18066094 A JP18066094 A JP 18066094A JP 2661554 B2 JP2661554 B2 JP 2661554B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般の自動製図シス
テムで作成したいわゆるCAD図形を、CAM過程の前
処理として、NCデータの自動作成が行い易い図形デー
タに自動修正する板材加工図形データの修正方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、パ
ンチプレスやレーザ加工機等による板材加工において、
CAD/CAMシステムの統合化を図り、CAD(コン
ピュータ支援設計)による図形データを、NC工作機械
の加工プログラムの作成用データとしてそのまま利用で
きるようにしたシステムが開発されている。しかし、こ
のようにCAD図形をそのままNCデータ付与図形とし
て利用できるのは、CAD/CAM統合システムを構成
するCADシステムに直接に入力した場合に限られる。
一般の単なる自動製図用のCADシステムで作成したC
AD図形は、外見では正確に作成されていても、図形の
正確度が悪く、NCデータ付与図形として利用すること
ができない。
【0003】例えば、図6(イ)に示す図形では、線分
PQと線分RSとが重なり部分RQを生じている。この
ような図形は、画面上やプロッタ出力図面上では、1本
の線分PSと同じに見えるが、NCデータへの変換が行
えない。また、図6(ロ)に示す図形では、線分TUの
一部VUが線分WVから突出しているが、このような突
出は、通常の板金加工では明らかに正しくない。しか
し、このような突出部分VUも一般のCAD図形では多
く生じている。そのため従来は、NCデータに変換する
前にCAD図形をオペレータの手動入力で入念に修正し
ており、この修正処理に非常に手間がかかっている。
【0004】この発明の目的は、線分の重複や、明らか
に不自然な線が突出している図形をNCデータ付与図形
として利用できる図形データに自動修正できる板材加工
図形データの修正方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の板材加工図形
データの修正方法を、実施例に対応する図1を参照して
説明する。この修正方法では、図形要素となる線分(A
B,CD,……HA)を各々示す線データ群からなる入
力図形(10)につき、連続する線分(AB,CD,D
E……)の端点(A,B,C,D……)を順に探索して
辿る(ステップS3,S9)。この辿り過程で、連続先
端点が複数に分岐されているか否かを判定し(S5)、
分岐されている場合に、これら複数の選択枝端点のうち
の任意の端点を選択(S6)してその選択端点の次に連
続する連続先端点を探索する(S4)。連続先端点がな
いときは、分岐元端点に戻って他の選択枝端点へ辿り処
理を続けると共に、前記分岐元端点への戻り範囲の線分
部分を削除する(S10)。
【0006】この修正方法において、連続元線分(A
B)と連続先線分(CD)とが重複部分(CB)を有し
ている場合は、連続元線分(AB)の連続先側端点
(B)の次に、連続先線分(CD)の両側の端点
(C),(D)を探索する。この両側の端点(C),
(D)のうちの次に連続する連続先端点がない端点
(C)から、分岐元端点である前記連続元線分(AB)
の連続先側端点(B)までの戻り範囲の線分部分(C
B)を削除する。線分部分(CB)の削除は、連続元線
分(AB)と連続先線分(CD)のいずれについて行っ
ても良いが、通常は連続先線分(CD)につき削除す
る。また、前記の修正方法において、連続元線分(E
F)の連続先側端点(F)から連続先線分(GH)が突
出部分(FG)を有して連続している場合は、連続元線
分(EF)の連続先側端点(F)の次に、連続先線分
(GH)の両側の端点(G),(H)を探索し、この両
側の端点(G),(H)のうちの次に連続する連続先端
点がない端点(G)から、分岐元端点である連続元線分
(EF)の連続先側端点(F)までの戻り範囲の線分部
分(GF)を削除する。
【0007】
【作用】この修正方法によると、連続元線分(AB)と
連続先線分(CD)とが重複部分(CB)を有している
場合や、連続先線分(GH)が突出部分(FG)を有し
て連続している場合も、このような重複部分(CB)や
突出部分(FG)を無くす処理が、自動的に行える。
【0008】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図5に基づ
いて説明する。図2はこの板材加工図形データの変換方
法を使用するCAD/CAM/CAEシステムの概念図
である。ホストコンピュータ1から通信回線を介して、
このデータ修正方法を採用するデータ変換手段2にCA
D図形のデータを入力する。その変換した図形出力をC
AM手段3に入力する。データ変換手段2はコンピュー
タシステムからなる。データ変換手段2への入力は、プ
ロッピーディスク等の記録媒体を介して行っても良い。
CAM手段3は、データ変換手段2から入力された図形
データを基にして工具配置等を自動的に演算し、NCデ
ータを作成する。作成したNCデータは、通信回線によ
りNC工作機械4に入力する。NC工作機械4は、タレ
ットパンチプレスやレーザ加工機等の板材加工機であ
る。データ変換手段2では、図1に手順を示す図形デー
タの修正と、その前処理や後処理等を行う。前処理とし
ては、全ての円データに対する処理済みフラグ設定等を
行う。後処理としては、例えば、複数の線分が連続する
線データを一つの連続線データとしてデータ形式を変換
する処理や、オペレータの入力操作による外抜き・内抜
きの区別指示付与等を必要に応じて行う。前記連続線化
の変換処理としては、本出願人が提案した板材加工図形
データの変換方法(特願平3−152353)等が採用
できる。
【0009】以下、この板材加工図形データの修正方法
を説明する。図1(イ)はこの実施例の修正方法を示す
流れ図である。図1(ロ)は、修正するCAD図形の一
例を示し、図1(ハ)はその端点辿り過程の例を示す。
図1(ロ)には1つの閉図形のみを示したが、通常は多
数の閉図形や開図形を構成する各線データや単独線の線
データが順不同で同じファイルに存在する。また、CA
D図形における各線データの内部構造は、例えば図3に
示す構造とする。直線の場合は、線データD1のように
始点の座標データ部d11と終点の座標データ部d12とを
有する。円弧の場合は、線データD2のように始点の座
標データ部d21と、終点の座標データ部d22と、中心角
のデータ部d23とを有する。
【0010】次に、図1(ロ)のCAD図形10を例に
とって、図1(イ)に示す修正方法を説明する。この図
形10は、図形要素となる線分AB,CD,DE,E
F,GH,HAからなる閉図形とする。線分DEは円弧
であり、他の線分は全て直線である。線分ABは線分C
Dと一部が重なり、線分GHは線分EFから一部が突出
している。図1(イ)は、一つの閉図形分の処理を示
し、この処理を、図形データファイル中の全ての線デー
タが処理済みとなるまで繰り返す。この修正方法は、図
形の連続する線分の端点を順に探索して辿る過程で、前
記のような線分の重なり部分BCや突出部分FGを削除
する方法である。まず、辿り処理を開始する任意の端点
を線データファイルから選んで設定し(ステップS
1)、かつ辿り方向を設定する(S2)。辿り方向は、
例えば前記の開始端点の選択に選んだ線分の他端側へ辿
るように設定する。図形10を時計回りに辿るか、また
は反時計回りに辿るかの設定によって辿り方向を設定し
ても良い。この例では開始端点をAとし、線分AB側に
辿るように設定している。辿り方向の設定後、通過済み
の判定(S3)をした後、連続先端点の探索(S4)を
行う。通過済みの判定(S3)は、一つの閉図形に対す
る最後の処理に必要となる判定であり、その内容は後に
説明する。
【0011】連続先端点の探索過程(S4)は、大別し
て3種類の探索方法を含み、処理経過等に応じて対応す
る方法が選択され実行される。その第1の探索方法は、
一端の端点が連続元端点(開始端点を含む)として設定
されている辿り中の線分につき、その線データに基づ
き、中間に他の線分の端点または他の線分との交点があ
るか否かの探索を行い、中間に端点または交点が有る場
合は、その端点または交点を連続先端点とし、無い場合
は他端の端点を連続先端点とする方法である。ただし、
辿り中の線分と一部が重なり状態にある線分は無視す
る。第2,第3の探索方法は、後に、該当する図形部分
と共に説明する。いまは、第1の探索方法が実行され、
線分ABの線データから、他端の端点である端点Bが連
続先端点として探索される。
【0012】ついで、このようにして探索された端点が
複数あるか否か、すなわち端点を選択する選択枝がある
か否かを判定する(S5)。いまは、選択された端点が
端点Bの一つであるため、選択枝無しであり、ステップ
S8へ進む。ステップS8では、前記の探索(S4)の
結果、連続先端点が有ったか否かを判定する。いまは端
点Bが探索できたため、連続先端点有りであり、ステッ
プS9に進んで、その連続先端点Bが連続元端点として
設定される。このように連続元端点が新たに設定される
と、ステップS3に戻り、ステップS4で次の連続先端
点の探索を行う。今回は第2の探索方法が実行される。
第2の探索方法は、まず連続元端点を通る別の線分を探
索し、その探索された線分の線データから端点を選ぶ処
理である。別の線分の一端に連続元端点が位置するとき
は、その別の線分の他端が連続先端点とされ、別の線分
の中間に連続元端点が位置するときは、その別の線分の
両端が各々連続先端点とされる。なお、前記の別の線分
を探索する過程において、直前に辿った線分は探索対象
から除外する。また、第2の探索方法においても、探索
された線分の端点を直ちに連続先端点とせずに、その探
索された線分につき、前記第1の探索方法と同様に、中
間にさらに他の線分の端点または交点があるか否かを探
索し、そのような点がある場合は、その点を連続先端点
としても良い。いまは、連続元端点Bを通る線分CDが
探索され、この線分CDの両端の端点である二つの端点
C,Dが探索されることになる。したがって、次の選択
枝有無の判定過程(S5)では、「有り」となってステ
ップS6へ進み、端点Cと端点Dのいずれか一つの端点
が選択される。選択は任意に行えば良いが、処理の便利
のために適宜の基準を定めておく。この選択過程(S
6)で、いま端点Cが選択されたとすると、その選択さ
れた端点Cを、次の連続元端点の設定過程(S7)で連
続元端点として設定する。
【0013】この後、再びステップS3に戻り、ステッ
プS4の探索過程で端点Cに対する連続先端点を探索す
る。なお、ステップ3の判定過程において、直前に探索
した線分または端点は判断対象から除外する。そのた
め、図10の例では、端点Cが通過済みの線分AB上に
あっても、「否」と判定され、ステップ4へ進む。ま
た、図形10の例では、直前に辿った線分ABを除く
と、端点Cを通る線分がなく、したがって端点Cに対す
る連続先端点はないため、この探索過程(S4)では連
続先端点が見つからず、選択枝有無の判定過程(S5)
では無し側へ進み、連続先端点有無の判定過程(S8)
においても無しと判定される。このように連続先端点が
無い場合は、ステップS10の削除過程へ進み、この過
程で分岐元端点である直前の連続元端点まで戻り、その
戻り範囲の線分部分を削除する。この戻り処理は、連続
元端点を再び直前の連続元端点に設定し直す処理とな
る。この例では端点Bへ戻り、線分CBの範囲を削除す
ることになる。この削除は、連続元と連続先の両方の線
分AB,CDにつき行うのではなく、いずれか一方の線
分AB,CDにつき行う。いずれにつき削除するかは予
め所定の基準で定めておく。この実施例では、連続先側
の線分CDにつき削除を行うように設定してある。線分
部分CBの削除は、線分CDの線データにおける一方の
端点Cの座標値を端点Bの値に変更することで行っても
良く、また線分CDの線データを削除し、新たに線分B
Dの線データをファイルに登録しても良い。
【0014】直前の連続元端点Bまで戻ると、再度ステ
ップS3を経て、連続先端点の探索(S4)を行う。こ
の場合の探索過程(S4)は、第3の探索方法、すなわ
ち前回の複数探索された端点のうちの残りの端点を選択
する方法が採られる。いまは端点Dが探索されることに
なる。この端点Dの探索の後、探索端点は一つであるた
め、選択枝有無の判断過程(S5)からステップS8,
S9へと進み、連続元端点をDに設定して(S9)、ス
テップS3,S4の過程を繰り返し、次の連続先端点の
探索(S4)を行う。図形10では、このときに線分D
Eが探索されて1個の端点Eが探索されることになり、
ステップS5,S8の各判定過程を経て、この端点Eを
連続元端点に設定し(S9)、次の辿り処理が続けられ
る。
【0015】前記の分岐元端点Bから二つの端点C,D
が探索されたときに、正しい端点Dを選択(S6)した
場合は、その端点Dを連続元端点に設定(S7)して次
の連続先端点の探索(S4)を行ったときに、端点Eが
見つかることになる。この場合はそのまま端点Eを連続
元端点に設定して辿り処理を続ける。線分の重複範囲B
Cの削除は、後述のように一つの閉図形の処理の最後の
過程(S13)で行う。いずれの場合も、図1の図形1
0では、端点Eが探索されて連続元端点に設定された
後、次の連続先端点の探索過程(S4)で線分EFが探
索され、その線データから一つの端点Fが探索されるこ
とになる。探索された端点Fは、ステップS5,S8を
経て、連続元端点として設定される(S9)。
【0016】この後、ステップS3に戻り、次の探索過
程(S4)で連続元端点Fに対して探索したときは、端
点Fを通る線分GHが探索され、この線分GHの両端の
端点である二つの端点G,Hが探索されることになる。
この場合は、次の選択枝有無の判定過程(S5)では、
「有り」となって選択過程(S6)へ進み、端点Gと端
点Hのいずれか一つの端点が選択される。このとき、端
点Gが選択されたとすると、その選択された端点Gを連
続元端点として設定し(S7)、ステップS3に戻っ
て、次の探索過程(S4)で端点Gに続く連続先端点を
探索する。このとき、端点Gに続く端点はないため、S
5,S8の各判定過程から削除過程(S10)に進み、
分岐元端点である直前の連続元端点Fまで戻ると共に、
その戻り範囲の線分部分GFを削除する。この削除も、
線分GHの線データにおける一方の端点Gの座標値を端
点Fの値に変更することで行っても良く、また線分GH
の線データを削除し、新たに線分FHの線データをファ
イルに登録しても良い。
【0017】直前の連続元端点Fまで戻ると、再度ステ
ップS3を経て、端点Fに続く連続先端点の探索(S
4)を行う。この場合の探索処理(S4)は、前回の複
数探索された端点のうちの残りの端点を選択する処理と
なり、いまは端点Hが探索されることになる。この端点
Hの探索の後、探索端点は一つであるため、選択枝有無
の判定過程(S5)からステップS8,S9へと進み、
連続元端点をHに設定して(S9)、ステップS3,S
4の過程を繰り返し、次の連続先端点の探索(S4)を
行う。図形10では、このときに線分HAが探索されて
1個の端点Aが探索されることになり、ステップS5,
S8の判定過程を経て、この端点Aが連続元端点に設定
される。前記の端点G,Hの選択過程(S6)で正しい
端点Hが選択された場合は、そのまま辿り処理が続けら
れ、この場合も、線分HAが探索されて端点Aが連続元
端点に設定される。
【0018】いずれの場合も、今回設定された連続元端
点Aは開始端点であるため、ステップS3の判定過程で
通過済みの端点と判定され、ステップS11の判定過程
に進む。すなわち、辿り処理により閉図形10を1周し
て通過済みの線分または端点に戻ると、辿り処理を終
え、所定の後処理(S11〜S14)の後、一つの閉図
形に対する修正が終了する。ステップS3は、この辿り
完了の判定のために、連続元端点が通過済みの線分また
は端点に連続するか否かの判定を行う。なお、辿りの通
過済みの線分には、その線データに適宜の過程で通過済
みフラグを設定しておくことで、通過済みの線分または
端点であることが区別できる。
【0019】ステップS11以降の後処理には、未通過
部分の削除(S13)と、後述の始端部削除(S14)
の処理が含まれる。図1の図形10の場合は、処理開始
端点Aに戻るため、始端部削除(S14)の処理は不要
であり、直接にステップS12へ進む。ステップS12
では、いままで端点が探索された線分のうち、未通過部
分が有るか否かが判定され、未通過部分がある場合は、
次のステップの削除過程(S13)で、その未通過部分
が削除される。すなわち、線分の未通過部分は端点の選
択枝があるときに、選択過程(S6)で正しい端点を選
んだ場合に生じる。例えば、端点C,Dのいずれかを選
ぶときに端点Dを選んだときは線分部分BCが未通過部
分となり、また端点G,Hのいずれかを選択するときに
端点Hを選択したときは、線分部分FGが未通過部分と
なる。このような未通過の線分部分BCや線分部分FG
が、ステップS13の処理で削除される。この削除処理
の後、一つの閉図形に対する図1(イ)の流れ図の方法
による修正が終了する。ステップS12の判定過程で、
未通過部分が無いと判定されたときは、そのまま図1
(イ)処理を終える。例えば、端点の選択枝があるとき
に、選択過程(S6)でいずれも誤った選択をしたとき
は、既に重複部分や突出部分が削除されているため、未
通過部分が無く、また図形が正確に描かれていた場合も
未通過部分が生じず、これらの場合は、未通過部分有無
の判定過程(S12)の後、そのまま同図の処理を終え
る。
【0020】ステップS14の始端部削除の処理は、例
えば、図5(イ),(ロ)に示す図形のように、閉図形
から突出した線分部分ABがある場合や、図5(ハ)に
示す図形のように重複部分AFがある場合に、その突出
した部分や重複部分から辿りを開始したときの処理を示
す。この処理では、辿ってきた線分の端点が、通過済み
の線分または端点に戻った場合に、その戻り点から開始
端点までの線分部分を削除する処理を行う。例えば、図
5(イ)に示す線分AC,CD,DE,EBからなる図
形では、処理開始端点Aから端点C,D,E,Bと辿っ
たとき、連続元端点に設定(S9)されている端点Bは
通過済みの線分AC上の点であるため、通過済みの判定
過程(S3)で通過済みと判定されてステップS11へ
進む。ここで、端点Bは処理開始端点ではないため、ス
テップS14に進み、線分ACのうちの線分部分ABが
削除される。すなわち、戻り点である端点Bと処理開始
端点Aとの間の線分部分ABを削除する。図5(ロ)
は、線分AB,BC,CD,DE,EBからなる図形で
あり、この例の場合は端点Eの次に通過済みの端点Bに
戻ることになる。端点Bは処理開始端点ではないため、
この場合も始端部削除過程(S14)で戻り点である端
点Bと処理開始端点Aまでの線分部分ABを削除する。
図5(ハ)は、線分AB,BC,CD,DE,EFから
なる図形であり、この例の場合は、重複部分上の端点A
から辿りを開始した場合に、端点Eの次に通過済みの線
分AB上の点Fに戻ることになる。この戻り点Fは処理
開始端点ではないため、この場合も始端部削除過程(S
14)で戻り点である端点Fと処理開始端点Aまでの線
分部分AFを削除する。このように削除した後、前記の
未通過部分の有無の判定過程(S12)へ進む。
【0021】このようにして、1つの閉図形に対する修
正処理が完了すると、その閉図形の各線データに処理済
みフラグを設定し、次の各閉図形の修正処理を前記と同
様に順次繰り返す。この場合、処理済みフラグの設定さ
れた線データは、連続先端点の探索過程(S4)や、開
始端点の設定過程(S1)における探索や設定の対象か
ら除外する。この図形データの修正方法によると、この
ように連続する端点を順次辿る過程で、不適切な選択枝
端点を選んだ場合に、戻り処理、いわゆるバックトラッ
クを行ってその戻り部分の削除を行うようにしたため、
線分の一部重複等のように、見かけからは何処に問題が
あるかわからない図形や、明らかに不自然な線の突出が
生じている図形を、そのような重複部分や突出部分のな
い図形に自動修正できる。すなわち、NCデータ付与図
形として利用し易いCAM用の図形データとすることが
できる。また、修正対象となる図形は、円弧等の曲線を
含む図形でも良く、円弧の重なり部分等も前記と同様に
して除去できる。
【0022】なお、前記の連続先端点の探索過程(S
4)において、連続元端点を通る線分とは、完全な通過
に限らず、図4に拡大して示すように、連続元端点Lか
ら僅かな距離の所定範囲α内に連続先線分nの端点P′
や連続先線分m,rの中間部分がある場合も含む。所定
範囲は加工種類等に応じて適宜設定しておくことが好ま
しい。このように設定しておくことで、例えば図1
(ロ)の線分ABが端点Cから少しだけ離れている場合
(線分CDが端点Bから少しだけ離れている場合)、す
なわち線分ABと線分CDとが完全に重複していない場
合でも、線分の重複とみなし、その重複部分を削除する
処理が行える。その場合、線分ABを端点Cを通過する
ように移動させるか、線分CDを端点Bを通過するよう
に移動させるかの処理を行うが、いずれの線分を移動さ
せるかは、これらの線分に付された寸法線(図示せず)
の記入に基づき定めることが望ましい。また、前記の探
索過程(S4)で、連続元の線分上に他の線分の端点が
あるか否かを探索するときも、連続元線分から僅かに離
れた所定幅内に端点がある場合は、連続元線分上に他の
線分の端点があるとする。
【0023】次に、同実施例の図1(イ)に示す修正方
法を実施するにつき、辿り方向や、図形例を前記と変え
た場合の各例につき説明する。図1(ロ)の図形10を
前記と逆方向に辿った場合、端点Hを連続元端点に設定
して線分HG上を辿って探索(S4)するときに、途中
で他の線分FEの一つの端点Fが探索される。このとき
は、ステップS5,S8の判定の後、端点Fを連続元端
点として設定し(S9)、ステップS3に戻った後、次
の連続先端点の探索過程(S4)で、端点Gと端点Eの
二つの端点が探索されることになる。したがって、前記
の各場合と同様に、選択枝有無の判定過程(S5)か
ら、ステップS6に進んで選択枝のうちの任意の端点G
またはEが選択されることになる。端点Gを選択した場
合は、連続先端点がないため、次の連続先端点の探索過
程(S4)の後、判定過程S5,S8を経て、削除過程
(S10)に進み、直前の連続元端点Fまで戻ると共
に、戻り部分である線分部分GFを削除する。端点G,
Eのうち、端点Eを選択した場合は、そのまま辿り処理
が続けられ、辿り処理の終了後に前記と同様に削除過程
(S13)で線分部分GFが削除される。
【0024】図5(ニ)は、線分AB,BC,CD,D
E,EAからなる閉図形に、不要な線分FG,GH,D
J,IK,KMが書き添えられた図形の例である。この
図形では、端点Aから線分ABの方向へ辿りを開始した
ときに、図1の探索過程(S4)でまず端点Fが探索さ
れ、次に二つの端点B,Gが探索される。このとき、選
択過程(S6)で端点Gを選択したとすると、端点Hま
で辿られ、ここで連続する端点が無くなる。この場合
は、まず探索過程(S4)からステップS5,S8を経
て、削除過程(S10)で、端点Gまで戻ると共に、戻
り範囲の線分GHが削除される。次に、端点Gを連続元
端点として探索(S4)した後、再度連続先端点が無い
としてステップS5,S8から削除過程(S10)で端
点Fまで戻り、戻り範囲の線分GFが削除される。この
後、端点B側へ辿りが続けられる。なお、ステップS3
の通過済みの判定過程は、戻り時は全て未通過と判定さ
れるものとしておく。前記の端点Bと端点Gとの選択過
程(S6)で端点Bを選んだ場合は、そのまま辿り処理
が続けられ、最後の削除過程(S13)で未通過の線分
FG等が削除されることになる。端点Dから端点Jや端
点Mまで辿りを続けた場合も、前記と同様に戻りを繰り
返され、最後の削除過程(S13)で、不要な線分D
J,IK,KMが削除される。
【0025】図5(ホ)は、線分AB,BC,CD,D
Aからなる閉図形の線分ABに対して、線分EFが中間
部同志で交差する図形である。この図形の場合、開始端
点をAとして辿り処理を行うと、まず交点Gが探索さ
れ、次に3個の選択枝端点B,E,Fが探索されること
になる。この場合も、端点B,E,Fから任意の端点を
選択し(図1(S6))、次の連続先端点の探索(S
4)を順次行って戻り処理および戻り部分の削除処理
(S10)を行い、辿りを続ける。なお、図1の探索過
程(S4)では、必ずしもこのような交点Gの探索を行
わなくても良い。その場合、線分EFが残ることになる
が、線分EFは、各閉図形の処理済みフラグの設定の結
果、最後に単独線として残ることになる。したがって、
単独線を削除する過程を設けておくことで、余分な線分
EFが削除できる。また、前記実施例では辿りの開始点
を線分の端点に設定したが、線分上の途中の点を辿りの
開始点としても良い。その場合、図1の流れ図とは若干
異なる方法となるが、基本的には図1の流れ図と同様な
方法で行え、この発明を適用することができる。
【0026】
【発明の効果】この発明の板材加工図形データの修正方
法は、図形要素となる線分を各々示す線データ群からな
る入力図形の連続する線分の端点を順に探索して辿る過
程で、連続先端点が複数に分岐されている場合に、これ
ら複数の選択枝端点のうちの任意の端点を選択してその
選択端点の次に連続する連続先端点を探索し、連続先端
点がないときは、分岐元端点に戻って他の選択枝端点へ
辿り処理を続けると共に、前記分岐元端点への戻り範囲
の線分部分を削除する方法であるため、線分の一部重複
や、明らかに不自然な線の突出が生じている図形を、そ
のような重複部分や突出部分のない図形に自動修正し、
NCデータ付与図形として利用し易い図形データとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)はこの発明の一実施例における図形デー
タの修正方法を示す流れ図、(ロ)は修正対象の図形例
の説明図、(ハ)は辿り過程の説明図である。
【図2】同実施例のデータ修正方法を適用するシステム
の概念図である。
【図3】線データのデータ構造の説明図である。
【図4】線分の連続判定の説明図である。
【図5】修正対象の各種図形例の説明図である。
【図6】従来のCAD図形の問題を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ホストコンピュータ、2…データ変換手段、3…C
AM手段、4…NC工作機械、10…図形、A〜L…端
点、D1,D2…線データ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図形要素となる線分を各々示す線データ
    群からなる入力図形の連続する線分の端点を順に探索し
    て辿る過程で、連続先端点が複数に分岐されている場合
    に、これら複数の選択枝端点のうちの任意の端点を選択
    してその選択端点の次に連続する連続先端点を探索し、
    連続先端点がないときは、分岐元端点に戻って他の選択
    枝端点へ辿り処理を続けると共に、前記分岐元端点への
    戻り範囲の線分部分を削除する板材加工図形データの修
    正方法。
  2. 【請求項2】 連続元線分と連続先線分とが重複部分を
    有している場合に、連続元線分の連続先側端点の次に、
    連続先線分の両側の端点を探索し、この両側の端点のう
    ちの次に連続する連続先端点がない端点から、分岐元端
    点である前記連続元線分の連続先側端点までの戻り範囲
    の線分部分を削除する請求項1記載の板材加工図形デー
    タの修正方法。
  3. 【請求項3】 連続元線分の連続先側端点から連続先線
    分が突出部分を有して連続している場合に、連続元線分
    の連続先側端点の次に、連続先線分の両側の端点を探索
    し、この両側の端点のうちの次に連続する連続先端点が
    ない端点から、分岐元端点である前記連続元線分の連続
    先側端点までの戻り範囲の線分部分を削除する請求項1
    記載の板材加工図形データの修正方法。
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