JP2660269B2 - 水性澱粉スラリー用懸濁剤及び高濃度水性澱粉スラリー組成物 - Google Patents

水性澱粉スラリー用懸濁剤及び高濃度水性澱粉スラリー組成物

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JP2660269B2
JP2660269B2 JP1054371A JP5437189A JP2660269B2 JP 2660269 B2 JP2660269 B2 JP 2660269B2 JP 1054371 A JP1054371 A JP 1054371A JP 5437189 A JP5437189 A JP 5437189A JP 2660269 B2 JP2660269 B2 JP 2660269B2
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starch slurry
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徹 北川
欣也 横田
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OJI SEISHI KK
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DAIICHI KOGYO SEIYAKU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性澱粉スリラー用懸濁剤及び該懸濁剤を
用いた安定性及び流動性に優れた高濃度水性澱粉スラリ
ーに関する。 〔従来の技術〕 (1)背景 従来、水性澱粉スラリーにおける懸濁安定剤として
は、例えばポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム等のポ
リカルボン酸型の分散剤や硫酸化、燐酸化若しくはカチ
オン化澱粉等の変性澱粉又はキサンタンガム等が検討さ
れてきたが、懸濁物の懸濁安定性が極めて不満足であ
り、かつ30重量%以上の高濃度化も不可能であった。特
に未変性澱粉を糊として使う場合、粘度が高過ぎるの
で、酸化、カチオン化、アニオン化等の各種変性を施し
て粘度を下げた澱粉糊にする。これらの変性反応工程で
は光熱費等の経済面より可能な限りの高濃度な水性澱粉
スラリーが要求されている。そこで機械撹拌によって強
制的に懸濁させる方法が専ら利用されてきたが、機械撹
拌のみでは高濃度化を図れないため、上述分散剤の添加
と撹拌との併用とによって、漸く高濃度の水性澱粉スラ
リーを調製していた。 (2)従来技術の問題点 しかしながら、このような撹拌力に依存した従来の水
性澱粉スラリーにおいては、長時間(例えば10時間以
上)撹拌を停止し又は中断すると、濃厚なゲル状スラリ
ー又はハードケーキがスラリー調製槽や送液管の底部又
は弁座等に沈着し、事後の操業の再開に極めて重大な支
障を与える。 〔発明が解決しようとする課題〕 そこで本発明が解決しようとする課題は、上記先行技
術の欠点を解決しうる水性澱粉スラリー用懸濁剤及び高
濃度の安定な水性澱粉スラリー組成物を提供することで
ある。
【発明の構成】
〔課題を解決するための手段〕 (1)概要 上記の課題を解決するため、本発明に係る水性澱粉ス
ラリー用懸濁剤は、ラムザンガムを有効成分とすること
を特徴とする。また本発明に係る高濃度水性澱粉スラリ
ー組成物は、懸濁安定剤としてラムザンガムを含む、粒
子径2〜30μmの澱粉の水性スラリーであって、該スラ
リーは、澱粉に対して乾燥重量で0.01〜1.0重量%のラ
ムザンガムを含有し、かつ、澱粉濃度が30〜60重量%で
あることを特徴とする。 以下、発明の構成に関連する種々の事項につき項分け
して説明する。 (2)ラムザンガム ラムザンガムは、グラム陰性の好気性細菌アルカリゲ
ネス(Alcaligenes)に属するアメリカン・タイプ・カ
ルチュア・コレクション(WashingtonD.C)寄託種ATCC
31961が、グルコースを醗酵してその菌体外に放出した
多糖類を精製、粉末化することにより得られる天然ガム
質であって、次式に示すように、主鎖が、2個のグルコ
ースと、グルクロン酸及びラムノース1個、側鎖が、2
個のグルコースより構成された構造を有する。 *M+はナトリウム、カルシウム、カリウム等 高濃度の水性澱粉スラリーを得ようとする場合、該ス
ラリー中におけるラムザンガムの量は、澱粉の乾燥重量
に対して0.01〜1.0重量%であるが、好ましくは0.03〜
0.5重量%である。ラムザンガムの量が下限値より少な
ければ、得られたスラリーの懸濁安定性が低下し、逆に
上限値を超えれば、ラムザン自身の増粘性のため、スラ
リーの流動性が損われる結果となる。 (3)澱粉 本発明の対象となる澱粉の種類等につき、特に制限は
ないが、ジャガイモ澱粉、サツマイモ澱粉、トウモロコ
シ澱粉、小麦澱粉、タピカオ澱粉等の、いわゆる生澱粉
が挙げられるが、酸化、カチオン化又はアニオン化等の
変性処理を受けた変性澱粉等であってもよく、またそれ
らの混合物でもよい。水性スラリー中の澱粉濃度は、可
能な限り高くすることが経済的であるが、70重量%を超
えると、スラリー粘度が急上昇してスラリーとしての取
扱いを困難とする。 (4)他の懸濁助剤 本発明においては、主懸濁剤としてのラムザンガム以
外に、懸濁助剤として、任意の水溶性高分子物質及び/
又は界面活性剤或はさらに防腐剤等を併用することがで
きる。 〔作用〕 本発明における懸濁主剤であるラムザンガム水溶液
は、著しいシュードプラスチック流動特性(外力の小さ
いときは極めて流動し難く、大きな見掛け粘度を示す
が、外力が増大すると粘度が急激に減少する性質)を示
し、この性質は、澱粉を安定に水中に分散させるのに役
立つ。即ち、 水性澱粉スラリーを静置した場合は見掛け粘度が著し
く増大するため、澱粉が沈殿するのを阻止され、逆に
スラリーを撹拌した、つまりスラリーに外力を加えた場
合は、粘度が低下するため取扱いが容易である。 以上の綜合作用として、ラムザンガムを澱粉スラリー
の懸濁主剤として使用することにより、スラリー中の澱
粉が均一に分散し、しかも長期にわたって澱粉の凝集、
沈降等の現象が起こらないという特筆すべき効果が得ら
れる。 〔実施例〕 以下、実施例及び比較例により発明実施の態様及び効
果につき記述するが、例示は説明用のもので、発明精神
の内包・外延を画するものでない。 実施例−1〜4及び比較例−1〜3 (I)実験方法 (1)材料 澱粉:トウモロコシ、ジャガイモ、タピオカ、コムギ。 ラムザンガム:DKラムザン (出願人会社製ラムザンガ
ムの商品名)。 防腐剤:o−フェニルフェノールナトリウム(OPP Na)。 (2)方法:下表−1に示す配合に従って、所定量の澱
粉と水とを《HOMO DISPER》(特殊機化工業(株)製分
散機の商品名)を用いて撹拌させた後、さらに所定の分
散剤と防腐剤とを加え撹拌して澱粉スラリーを調製し
た。 (3)澱粉スラリーの評価 上記(ロ)で得た澱粉スラリーの粘度及び安定性を以
下の方法により評価した。 (ィ)澱粉スラリーの懸濁安定性の評価 粘度測定後の被試スラリーを80時間静置して、トール
ビーカー内のスラリーの状態を観察し、スラリーに上澄
部分が生じているか否か及びスラリーの底部に沈降物が
生じているか否かを指標として以下の規準に従い判定し
た。 ◎:スラリーに上澄液部分が生ぜず、かつスラリーの底
部にも沈降物が生じない。 ○:スラリーに僅かな上澄液部分が生じているが、スラ
リーの底部には沈降物が生じない。 △:スラリーに上澄部分が生じ、かつスラリーの底部に
も沈降物が生じてはいるが、全体としてなお流動性を有
する。 ×:スラリーに上澄部分が生じると共に、スラリーの底
部にも固状の沈降物が生じる。 (ロ)スラリーの流動性評価 前記懸濁安定性試験が終了した試料について、各ビー
カーを170〜175゜傾けて内部のスラリーを流出させ、流
出時のスラリーの粘性及び流出時にスラリー中に固化物
が夾雑するか否かを指標として以下の規準に従い判定し
た。 ◎:懸濁状態が安定で流動性に富み、全量がビーカーか
ら流出する。 ○:ビーカーから流出するが、多少沈降物があり、該沈
降物の流動性が劣る。 △:沈降物が生じ、流動性のない部分が存在する。 ×:ビーカーから流出するが、上澄液のみが流出し、沈
降物が全く流動しない。 (ハ)沈降物の評価 スラリー取り出し後のビーカー内に沈降物(固化物)
が存在する場合、その固化物について以下の規準に従い
判定した。 ◎:固化物をスパチュラで撹き混ぜると流動性が回復
し、ビーカーを傾ければ流出する。 ○:固化物をスパチュラで撹き混ぜると流動性が回復す
るが、ビーカーを傾けても流出しない。 △:固化物をスパチュラで撹き混ぜても流動性が回復し
ない。 ×:固化物がスパチュラで撹き混ぜることが不可能なほ
ど固い。 以上の試験による評価結果を、併せて下表−1示す。
【発明の効果】 以上説明し、かつ実証した通り、本発明は、先行技術
の欠点を解決し、澱粉を30〜60重量%の濃度で、少なく
とも80時間に及ぶ長時間静置しても優れた懸濁安定性と
流動性を保持させうる水性澱粉スラリー用懸濁剤及び高
濃度の安定な水性澱粉スラリー組成物を提供しえたこと
により、澱粉利用工業の合理化及び発展に貢献しうる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラムザンガムを有効成分とすることを特徴
    とする水性澱粉スラリー用懸濁剤。
  2. 【請求項2】懸濁安定剤としてラムザンガムを含む、粒
    子径2〜30μmの澱粉の水性スラリーであって、該スラ
    リーは、澱粉に対して乾燥重量で0.01〜1.0重量%のラ
    ムザンガムを含有し、かつ、澱粉濃度が30〜60重量%で
    あることを特徴とする高濃度水性澱粉スラリー組成物。
JP1054371A 1989-03-07 1989-03-07 水性澱粉スラリー用懸濁剤及び高濃度水性澱粉スラリー組成物 Expired - Lifetime JP2660269B2 (ja)

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JPH02298528A JPH02298528A (ja) 1990-12-10
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159564A (ja) * 2005-11-18 2007-06-28 Sanei Gen Ffi Inc 麺類用食感改良剤

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