JP2659999B2 - ヘリカルスキャン方式のテープ再生装置 - Google Patents

ヘリカルスキャン方式のテープ再生装置

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JP2659999B2
JP2659999B2 JP14205888A JP14205888A JP2659999B2 JP 2659999 B2 JP2659999 B2 JP 2659999B2 JP 14205888 A JP14205888 A JP 14205888A JP 14205888 A JP14205888 A JP 14205888A JP 2659999 B2 JP2659999 B2 JP 2659999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、例えば回転ヘッド式のデジタルオーディ
オテープレコーダ等のようなヘリカルスキャン方式のテ
ープ再生装置に係り、特にテープの高速再生状態におい
ても良好なデータ再生が行なえるように改良したものに
関する。
(従来の技術) 周知のように、音響機器の分野では、可及的に高密度
かつ高忠実度記録再生化を図るために、音声信号等の情
報信号をPCM(パルス コード モジュレーション)技
術によりデジタル化データに変換して記録媒体に記録
し、これを再生するようにしたデジタル記録再生システ
ムが普及してきている。
このうち、記録媒体として磁気テープを使用するもの
は、デジタルオーディオテープレコーダと称されてお
り、例えば複数のヘッドをテープの幅方向に配設してな
る固定ヘッド式のものと、周側にヘッドが設置された円
筒形状のドラムにテープを巻き付けてヘリカルスキャン
を行なうようにした回転ヘッド式のものとがある。
ここで、回転ヘッド式のデジタルオーディオテープレ
コーダは、具体的に言えば、円筒形状のドラムに、その
回転中心を挟んで互いに外向きに一対のヘッドA,Bが支
持されており、このドラムの円周の1/4の範囲にテープ
が一定の傾斜をもって接触されるようになされている。
そして、ドラム及びテープを、それぞれ一定の速度で
回転及び走行させることにより、テープには、ヘッドA,
Bに対応するトラックが交互に一定の傾斜をもって形成
されるようになる。この場合、ヘッドA,Bは、トラック
の形成方向に対して、それぞれ+20゜,−20゜のアジマ
ス角をもってドラムに支持されている。
このため、テープの再生状態では、ヘッドA,Bがテー
プをトレースして得られる信号が、交互にかつ間欠的に
得られるとともに、ヘッドA,Bが自己のトレースすべき
トラックに隣接するトラックに記録されたデータの影響
を受けにくくなるようになされている。
その後、デジタルオーディオテープレコーダでは、テ
ープ再生時に各ヘッドA,Bから得られた信号を、PLL(位
相同期ループ)構成のAPC(自動位相制御)ループに供
給して、再生データ抽出用のデータ抜き取りクロックPL
CKを生成し、このクロックPLCKに基づいてデータ再生を
行なうようにしている。
ここで、第15図は、回転ヘッド式のデジタルオーディ
オテープレコーダにおいて、テープの1トラックに記録
されるデータフォーマットを示している。すなわち、1
つのトラックは、196ブロックで構成されている。な
お、1ブロックは32シンボルより構成され、1シンボル
は8ビットで構成されている。そして、中央部の128ブ
ロックがPCM化されたデジタル化データが記録されるデ
ータ領域で、このデータ領域の両側がそれぞれ制御デー
タ領域となっている。
このうち、データ領域の第15図中左側の制御データ領
域には、図中左側から、11ブロックのマージンデータMA
RGIN,2ブロックのPLLデータ,8ブロックのサブコードデ
ータSUB−1,1ブロックのポストアンブルデータPA,3ブロ
ックのIBGデータ,5ブロックのATFデータ,3ブロックのIB
Gデータ及び2ブロックのPLLデータがそれぞれ記録され
ている。
また、データ領域の第15図中右側の制御データ領域に
は、図中右側から、11ブロックのマージンデータMARGI
N,1ブロックのポストアンブルデータPA,8ブロックのサ
ブコードデータSUB−2,2ブロックのPLLデータ,3ブロッ
クのIBGデータ,5ブロックのATFデータ及び3ブロックの
IBGデータがそれぞれ記録されている。
さらに、上記データ領域には、デジタル化データが8
ビット−10ビット変換及びNRZ(ノンリターン トゥ
ゼロ)変調されて記録されている。また、上記サブコー
ドデータSUB−1,SUB−2は、曲番や絶対時間等を示すア
ドレス情報である。さらに、上記PLLデータは、上記サ
ブコードデータSUB−1,SUB−2や上記データ抜き取りク
ロックPLCKを生成するための情報信号である。
このように、上記のようなデジタルオーディオテープ
レコーダでは、曲番や絶対時間等を示すアドレス情報が
テープに記録されているため、テープを通常再生時の走
行速度よりも高速で走行させて、所望の記録情報を高速
検索するいわゆるサーチ状態でも、テープに記録された
データを読み取る必要が生じる。
ところで、ドラムの回転速度を通常再生時と同じ一定
値に保持したまま、テープの走行速度のみを変化させる
と、ヘッドとテープとの相対速度が変化するため、第16
図に示すように、再生データレートが変化するようにな
る。なお、第16図において、FFはテープ正方向送り時の
特性を示し、REWはテープ逆方向送り時の特性を示して
いる。また、図中Rは再生データレートであり、R0は通
常再生時の再生データレートであり、Vはテープ速度で
あり、V0は通常再生時のテープ速度である。
そして、この場合、テープに記録されたデータを読み
取るためには、上記再生データレートの変化に対応する
ために、上記APCループや波形等化器等の信号再生系の
周波数特性を、再生データレートの変化に追従させるよ
うにする必要がある。
すなわち、テープ再生時に各ヘッドA,Bからは、第17
図(a)に示すように、交互にかつ間に無信号部分を有
して間欠的に信号が得られている。このため、上記APC
ループは、第17図(b)に示すように、有信号時には再
生データレートに同期して発振するロック状態となり、
無信号時には自走状態で発振することになる。
この場合、自走状態での発振周波数と有信号時の再生
データレートとの差は、APCループの引き込み範囲(キ
ャプチャ・レンジ)内である必要があるが、第16図に示
したように再生データレートが変化する場合、無信号期
間におけるAPCループの自走状態での発振周波数を、再
生データレートに追従させる必要が生じる。
一方、ヘッドとテープとの相対速度はドラムの回転速
度とテープの走行速度とによって一義的に決まることか
ら、相対速度が常に通常再生時と同じ一定値になるよう
に、ドラムの回転速度及びテープの走行速度のいずれか
または両方を制御することにより、信号再生系の周波数
特性を変えることなくサーチ状態でテープに記録された
データを読み取るようにすることが考えられている。
しかしながら、ヘッドとテープとの相対速度を一定に
する手段では、第18図(a)に示すように、ドラムの回
転速度やテープ走行速度の立上り特性の違い等により、
同図(b)に示すように、再生データレート比率つまり
ヘッドとテープとの相対速度にばらつきが生じる場合が
ある。
そして、一般に、上記APCループのキャプチャ・レン
ジは数%であるため、この引き込み範囲を越えるほどに
相対速度がばらつくと、APCループがロックされずデー
タ抜き取りクロックPLCKが生成されなくなって、データ
再生が行なえなくなるという不都合が生じる。
そこで、従来より、ヘッドとテープとの相対速度(再
生データレートと等価)を検出し、その検出結果に基づ
いてAPCループの自走周波数を制御するAFC(自動周波数
制御)ループを、APCループに付加して自走周波数を再
生データレートに追従させるようにすることが考えられ
ている。
第19図は、このようなAFCループを付加した従来のAPC
ループを示している。すなわち、図中11は入力端子で、
各ヘッドA,Bから得られた信号RFが供給されている。こ
の入力端子11に供給された信号RFは、位相比較器12によ
って、電圧制御発振器(以下VCOという)13の発振出力
信号と位相比較され、その位相差成分がLPF(ロー パ
ス フィルタ)14に供給される。
このLPF14は、位相差成分に対応した電圧信号を生成
し、この電圧信号が加算回路15を介して上記VCO13にコ
ントロール電圧として印加されることにより、ここに上
記APCループ16が形成される。そして、VCO13の出力が、
データ抜き取りクロックPLCKとして出力端子17から取り
出されるものである。
ここで、上記VCO13の出力は、クロック検出回路18に
供給されて、データ抜き取りクロックPLCKの例えば周期
が検出され、その検出結果が比較回路19の一方の入力端
に供給される。この比較回路19の他方の入力端には、相
対速度検出回路20からの検出結果が供給されている。
この相対速度検出回路20は、ヘッドとテープとの相対
速度つまり再生データレートを検出している。この相対
速度の検出手段としては、大別して、ドラムの回転速度
とテープの走行速度とから検出する手段と、テープに記
録されている例えばATFパイロット信号等の既知の周波
数をもった信号の再生周波数を検出する手段と、ヘッド
が複数のトラックを横切ることによって生じる再生信号
RFのエンベロープ数を検出する手段との3種類がある。
なお、この説明では、相対速度検出回路20は、上述し
た2番目の手段、つまりテープに記録されたATFパイロ
ット信号の再生周期を検出するものとする。
上記比較回路19は、データ抜き取りクロックPLCKの周
期とATFパイロット信号の再生周期とを比較し、その差
成分に対応した信号をバイアス電圧生成回路21に出力す
る。このバイアス電圧生成回路21は、差成分に対応した
バイアス電圧を生成し、このバイアス電圧が加算回路15
によって上記LPF14の出力電圧と加算されることによ
り、ここに上記AFCループ22が形成される。
このため、高速サーチ状態で、無信号時におけるVCO1
3の自走発振周波数が相対速度に対応するように制御さ
れるとともに、相対速度に変化が生じても良好なデータ
抜き取りクロックPLCKを得ることができる。
ところで、上記デジタルオーディオテープレコーダで
は、上述したように、2つのヘッドA,Bがそれぞれ+20
゜,−20゜のアジマス角をもって設置されており、各ヘ
ッドA,Bに対応するトラックは、それぞれ同角度でアジ
マス記録されている。
ここで、高速サーチ状態では、第20図に示すように、
矢印A方向に走行するテープ23に、交互に形成された+
アジマストラックT+と−アジマストラックT−とに対
して、例えば+アジマスヘッドは、図中点線で示すよう
に矢印B方向に、同アジマストラックと逆アジマストラ
ックとを交互に横切るようにしてトレースする。この場
合、ヘッドA,Bから得られる各信号RFのレベルは、同ア
ジマストラックをトレース中は高く、逆アジマストラッ
クをトレース中は低くなる。このため、上記APCループ1
6は、同アジマストラックの再生データレートに引き込
まれることになる。
ところで、各ヘッドA,Bが高速サーチで+アジマスト
ラック,−アジマストラックを横切る場合、第21図に示
すように、+アジマスヘッドが+アジマストラックをト
レースするときの再生データレートl1と、−アジマスヘ
ッドが−アジマストラックをトレースするときの再生デ
ータレートl2とに偏差が生じる。
このアジマス効果による再生データレートの偏差は、
第22図に示すようにテープ走行速度に比例し、通常のテ
ープ走行速度の200倍速時には、約±2%となる。この
ため、+及び−アジマスヘッドから第23図(a)に示す
ように、交互にかつ間欠的に再生信号が得られている状
態で、VCO13の自走発振周波数と再生データレートと
に、同図(b)に示すように差が生じる。
ここで、上記アジマス効果による再生データレートに
生じる偏差を、APCループ16の引き込み能力のみで補償
するようにした場合、この引き込み能力には前述したよ
うに定量的に数%程度という限界があるため、200倍速
時の偏差±2%は決して小さな値とは言えないものであ
る。
特に、この偏差の吸収をAPCループの引き込み能力に
頼ることになると、APCループ16の回路部品精度,温度
特性及び経年変化等の諸特性を向上させる必要があると
ともに、VCO13の自走周波数を制御するためのAFCループ
22や、再生データレートを一定に保つためのドラムの回
転制御部の精度を向上させる必要があるという問題が生
じる。
また、アジマス効果による再生データレートの偏差
が、相対速度の検出精度以上に大きくなると、AFCルー
プ22とAPCループ16との働く力が相反するという問題が
生じる。すなわち、AFCループ22は、データ抜き取りク
ロックPLCKの周波数が、相対速度の検出値に対応するよ
うにするために設けられたものである。これに対し、AP
Cループ16は、データ抜き取りクロックPLCKの周波数
が、実際に得られた再生データレートに追従するように
作用するものである。
このため、第24図(a)に示すように、ヘッドからの
出力が無信号時には、APCループ16は作動しないため、V
CO13の発振周波数は、前記相対速度検出回路20の検出結
果に基づいて制御される。
このときのVCO13の発振周波数、VCO13に印加されるコ
ントロール電圧及びバイアス電圧生成回路21から出力さ
れるバイアス電圧を、第24図(b),(c),(d)に
示すように、それぞれf1,V1,V1′とする。
そして、時刻T1で例えば+アジマスヘッドから、第24
図(a)に示すように、再生信号が得られると、APCル
ープ16の動作が開始される。この場合、APCループ16
は、上述したアジマス効果による再生データレート偏差
によって、コントロール電圧をV1より下げる、つまりVC
O13の発振周波数をf1より低下させるように動作し、所
定の引き込み時間t1が経過した時刻T2でロック状態とな
る。
このとき、上記AFCループ22は、VCO13の発振周波数が
相対速度検出回路20の検出結果に対応した値つまりf1よ
りも低くなったことにより、コントロール電圧を高める
ようにバイアス電圧を上昇させる。そして、バイアス電
圧のレベルが、APCループ16の引き込み範囲を上回るほ
どに高くなった時刻T3で、APCループ16がアンロック状
態となり、データ再生が不能となってしまうものであ
る。
(発明が解決しようとする課題) 以上のように、従来のヘリカルスキャン方式のテープ
再生装置では、アジマス効果によって、各ヘッドから得
られる信号の再生データレートに偏差が生じることによ
り、良好なデータ再生が行なえなくなるという問題を有
している。
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、アジマス効果による再生データレートの偏差を補償
して、テープの高速再生状態で正確なデータ再生を行な
うことのできる極めて良好なヘリカルスキャン方式のテ
ープ再生装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明に係るヘリカルスキャン方式のテープ再生装
置は、互いに異なるアジマス角をもって複数のヘッドが
設置された回転ドラムにテープを巻き付け、回転ドラム
を回転させて複数のヘッドを選択的にテープに接触させ
ることにより、間欠的な信号を得るようにしたものを対
象としている。
そして、電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出
力信号と複数のヘッドから得られる信号とを位相比較す
る位相比較器と、この位相比較器の出力を電圧レベルに
変換して電圧制御発振器に供給する変換回路とを有し、
電圧制御発振器の出力信号を再生データ抽出用のクロッ
クとする第1の制御ループと、 電圧制御発振器の出力信号の周期を検出する第1の検
出器と、テープとヘッドとの相対速度を検出する第2の
検出器と、第1及び第2の検出器の各検出出力を比較す
る比較器と、この比較器の比較結果に対応した電圧レベ
ルを生成する生成回路と、この生成回路の出力電圧を変
換回路の出力電圧に加算する加算回路とを有する第2の
制御ループと、 ヘッドから得られる信号の有無を検出し、有信号時に
第2の制御ループの利得を下げる利得制御回路を備えた
ものである。
また、上記の構成に加え、第2の検出器の検出出力
に、テープの速度倍率に対する再生データレートの偏差
に対応したオフセットを与えるオフセット加算手段を備
え、ヘッドから得られる再生信号が無信号になっている
状態で、電圧制御発振器の発振周波数を、オフセット加
算手段の出力に対応させるように構成したものである。
(作用) 上記のような構成によれば、ヘッドから得られる信号
の有無を検出し、有信号時に第2の制御ループの利得を
下げるようにしたので、有信号状態つまり第1の制御ル
ープのロック状態では、第2の制御ループの出力つまり
生成回路の出力電圧レベルが、相対速度の検出結果に依
存されなくなるため、第1の制御ループと第2の制御ル
ープとの働く力が相反することを防止することができ、
正確なデータ抽出用クロックを生成し良好なデータ再生
を行なうことができる。
また、テープの速度倍率に対する再生データレートの
偏差に対応したオフセットを、相対速度の検出結果に加
算するようにしたので、ヘッドから得られる再生信号が
無信号になっている状態で、電圧制御発振器の発振周波
数を有信号状態に対応させることができるため、第1の
制御ループのみでアジマス効果による再生データレート
の偏差を補償することなく、正確なデータ抽出用クロッ
クの生成を行なうことができ、良好なデータ再生を行な
うことができる。
(実施例) 以下、この発明の一実施例について図面を参照して詳
細に説明する。第1図において、第19図と同一部分には
同一記号を付して示し、ここでは異なる部分についての
み述べる。
前記入力端子11に供給されたヘッドからの信号RFは、
レベル検出回路24に供給される。このレベル検出回路24
は、入力された信号RFのレベルを検出して、無信号状態
か有信号状態かを判断する。そして、有信号状態のとき
に、バイアス電圧生成回路21に対して出力されるバイア
ス電圧をホールドするように、ホールド要求信号を発生
するものである。
このような構成によれば、ヘッドからの出力が有信号
状態のとき、つまり、APCループ16がロックされている
状態では、バイアス電圧生成回路21の出力バイアス電圧
レベルが固定され、実質的にAFCループ22の利得が下げ
られAPCループ16に作用されなくなるので、アジマス効
果による再生データレートの偏差によって、APCループ1
6とAFCループ22との働く力が相反することを防止するこ
とができ、正確なデータ抜き取りクロックPLCKの生成を
行なうことができる。
ここで、第2図は、第1図をより具体的にして示すも
のである。すなわち、入力端子11に供給された信号RF
は、前述したように、位相比較器12及びレベル検出回路
24に供給されるとともに、相対速度検出回路20に供給さ
れている。
この相対速度検出回路20は、信号RF中に含まれるATF
(オート トラック ファインディング)パイロット信
号を抽出し、このATFパイロット信号の一波分の周期
を、クロック入力端子25に供給された計測クロックCK1
(9.408MHz)でカウントすることにより、ヘッドとテー
プとの相対速度を検出するものである。
なお、通常再生時におけるATFパイロット信号の再生
周波数は、130.7kHz(=9.408MHz/72)である。高速再
生時においても、ヘッドとテープとの相対速度が通常再
生時と等しければ、ATFパイロット信号の再生周波数
は、上記と同様に130.7kHzとなる。
一方、ヘッドとテープとの相対速度が変化すれば、AT
Fパイロット信号の再生周波数は、相対速度に比例して
変化することになる。そして、ATFパイロット信号の一
波分の周期を計測クロックCK1でカウントしたカウント
値は、検出誤差やアジマス効果による再生データレート
の変化を吸収するために平均化された後、相対速度検出
回路20の検出結果として比較回路19の一方の入力端に出
力される。
また、上記クロック入力端子25に供給された計測クロ
ックCK1は、クロック検出回路18にも供給されている。
このクロック検出回路18は、VCO13から出力されるデー
タ抜き取りクロックPLCKを72分周しその信号の一波分の
周期を、計測クロックCK1でカウントすることにより、
データ抜き取りクロックPLCKの周期を検出するものであ
る。
なお、通常再生時の再生データレートは、9.408MHzで
あるので、これを72分周することにより、クロック検出
回路18のカウント値は、相対速度の検出結果に正規化さ
れたことになる。そして、このクロック検出回路18の出
力カウント値は、比較回路19の他方の入力端に供給され
る。
上記比較回路19では、相対速度検出結果であるカウン
ト値と、データ抜き取りクロックPLCKの周期検出結果で
あるカウント値とを大小比較し、その比較結果をU/D
(アップ/ダウン)信号としてU/Dカウンタ26に出力す
る。この場合、比較回路19から出力されるU/D信号は、
相対速度検出結果であるカウント値の方が、データ抜き
取りクロックPLCKの周期検出結果であるカウント値より
も大きいときに、U/Dカウンタ26にアップカウントを指
示するものとする。
そして、上記U/Dカウンタ26は、前記レベル検出回路2
4からホールド要求信号が発生されていない状態つまり
無信号状態で、比較回路19から出力されるU/D信号に基
づいて、クロック入力端子27に供給されたカウンタクロ
ックCK2を、アップまたはダウンカウントするものであ
る。
また、上記U/Dカウンタ26は、レベル検出回路24から
ホールド要求信号が発生されている状態つまり有信号状
態で、そのカウント値がホールドされる。そして、この
U/Dカウンタ26の出力カウント値は、シフトレジスタ28
に供給される。このシフトレジスタ28は、カウンタ29か
ら出力されるパルス信号RCに同期して、U/Dカウンタ26
の出力カウント値をラッチし、一致検出回路30の一方の
入力端に出力する。
ここで、上記カウンタ29は、クロック入力端子31に供
給されたカウンタクロックCK3を一定周期で循環計数す
るもので、そのカウント値を一致検出回路30の他方の入
力端に出力する。また、カウンタ29は、そのカウント値
が最大になったときに、上記パルス信号RCを発生する。
そして、上記一致検出回路30は、シフトレジスタ28か
ら出力されるカウント値と、カウンタ29の出力カウント
値とが一致したことを検出して、リセット−セット−フ
リップフロップ回路(以下RS−FF回路という)32のセッ
ト入力端Sに、セット信号を出力する。また、RS−FF回
路32のリセット入力端Rには、カウンタ29から出力され
るパルス信号RCが供給されている。ここで、上記RS−FF
回路32の出力は、LPF33を介して、前記加算回路15に供
給されている。
上記のような構成において、以下、その動作を説明す
る。まず、信号RFが無信号状態で、U/Dカウンタ26の出
力カウント値が、第3図(a)に示すように変化してい
る場合を考える。このとき、カウンタ29の出力カウント
値が、第3図(c)に階段状に示すように循環されてい
るとすると、カウンタ29からは、そのカウント値が最大
になったときに同図(d)に示すようにパルス信号RCが
発生される。
そして、このパルス信号RCに同期して、シフトレジス
タ28がU/Dカウンタ26の出力カウント値をラッチするこ
とにより、シフトレジスタ28の出力カウント値は、第3
図(b)に示すように変化する。ここで、一致検出回路
30は、シフトレジスタ28の出力カウント値とカウンタ29
の出力カウント値との一致を検出すると、第3図(e)
に示すようにセット信号Sを発生する。
このため、SR−FF回路32は、セット信号Sの立上りに
同期してセットされ、パルス信号RCの立上りに同期して
リセットされるようになり、結局、SR−FF回路32から
は、第3図(f)に示すように、比較回路19の比較結果
に対応したPWM(パルス幅変調)信号が発生される。そ
して、このPWM信号がLPF33で平滑化されることにより、
ここに、比較回路19の比較結果に対応したバイアス電圧
が生成されるものである。
上記のような構成によれば、第4図(a)に示すよう
に、ヘッドからの出力が無信号時には、APCループ16が
作動せず、U/Dカウンタ26が動作状態であるため、VCO13
の発振周波数は、相対速度検出回路20の検出結果に基づ
いて制御される。このため、相対速度が通常再生時と同
じであれば、データ抜き取りクロックPLCKの周波数が9.
408MHzになるように、LPF33からバイアス電圧が出力さ
れる。なお、相対速度が変化すれば、データ抜き取りク
ロックPLCKの周波数が相対速度の変化に対応するように
バイアス電圧が制御させることはもちろんである。
このときのVCO13の発振周波数、VCO13に印加されるコ
ントロール電圧及びLPF3から出力されるバイアス電圧
を、第4図(b),(c),(d)にそれぞれ示してい
る。また、レベル検出回路24の出力は、第4図(e)に
示すように、無信号状態を示すL(ロー)レベルとなっ
ている。
そして、時刻T11で例えば+アジマスヘッドから、第
4図(a)に示すように、再生信号が得られると、APC
ループ16の動作が開始される。この場合、APCループ16
は、上述したアジマス効果による再生データレート偏差
によって、コントロール電圧を下げる、つまりVCO13の
発振周波数を低下させるように動作し、所定の引き込み
時間t11が経過した時刻T12でロック状態となる。
一方、再生信号が得られた時刻T11において、レベル
検出回路24の出力は、第4図(e)に示すように、有信
号状態を示すH(ハイ)レベルとなり、このときU/Dカ
ウンタ26がホールド状態になされる。このため、LPF33
から出力されるバイアス電圧は、第4図(d)に示すよ
うに、時刻T11の直前のレベルにホールドされる。
そして、時刻T13で再び無信号状態になると、レベル
検出回路24の出力は、第4図(e)に示すように、無信
号状態を示すLレベルとなる。このため、U/Dカウンタ2
6がカウント動作を開始するとともに、APCループ16が非
動作状態となり、VCO13の発振周波数,コントロール電
圧及びバイアス電圧が、相対速度検出回路20の検出結果
に対応して制御されるようになる。
次に、第5図は、第2図の変形例を示している。すな
わち、これは、前記レベル検出回路24に代えて、ATF領
域検出回路34を設けたものである。このATF領域検出回
路34は、ヘッドから得られる信号RF中のATFデータを検
出して、U/Dカウンタ26をホールドするように作用す
る。
高速再生状態で読み取る必要のあるデータは、前述し
たサブコートデータSUB−1,SUB−2とデータ領域のPCM
化されたデジタル化データであり、ATFデータは読み取
る必要がないものである。そこで、ヘッドがATFデータ
領域をトースしている間、U/Dカウンタ26をホールド状
態とすることにより、上記実施例と略同様な効果を得る
ことができる。
なお、ATFデータ領域は、ドラムの回転位置を知るた
めのPGパルスと、ドラムの回転数を知るためのFGパルス
とを利用して容易に検出することができる。
第6図は、第2図のさらに他の変形例を示すものであ
る。すなわち、レベル検出回路24の検出出力を、U/Dカ
ウンタ26に代えて、クロック検出回路18に供給するよう
にしている。この場合、クロック検出回路18は、レベル
検出回路24から有信号状態に対応する出力信号が発生さ
れると、少なくともアジマス効果による再生データレー
トの偏差を検出することができない程度にまで、検出精
度を下げるように作用する。
例えば検出精度を1/2にする場合には、クロック検出
回路18の検出結果の下位1ビットを切り捨てるつまり
“0"にすることによって実現できる。
このようにすることにより、U/Dカウンタ26が常に能
動状態にあっても、再生データレートの変化が検出精度
内であれば、LPF33から出力されるバイアス電圧は変化
されない、つまりAFCループ22の制御利得が下げられる
ことになる。しかしながら、外乱等によって、アジマス
効果による再生データレートの偏差以上に再生データレ
ートが変化すると、バイアス電圧が変化してデータ抜き
取りクロックPLCKの周波数が、再生データレートの近傍
になるように制御される。
このため、無信号状態においては、データ抜き取りク
ロックPLCKの周波数が、再生データレートの近傍になる
ように高精度に制御され、有信号状態においては、アジ
マス効果による再生データレートの偏差程度の、データ
抜き取りクロックPLCKの周波数変化は許容するが、以上
の変化が生じた場合には再生データレートの近傍となる
ように制御される。
以上のように、高速再生状態において、データ抜き取
りクロックPLCKを良好に生成することができる。
また、第7図は、上記第2図のさらに他の変形例を示
している。すなわち、比較回路19から相対速度検出出力
とクロック検出出力との比較結果に応じて、アップパル
スUP及びダウンパルスDPを選択的に発生させ、このアッ
プパルスUP及びダウンパルスDPを、バッファ回路35a,35
bよりなる3値出力バッファ回路35及び積分回路36を介
して、加算回路15に供給するようにしたものである。
この場合、比較回路19から出力されるアップパルスUP
及びダウンパルスDPのパルス幅は、比較結果に対応して
いる。また、バッファ回路35a,35bは、アップパルスUP
及びダウンパルスDPが入力されたとき、その入力パルス
UP,DPをそのまま出力するものであるが、レベル検出回
路24から有信号状態に対応したホールド要求信号が出力
されたときには、出力が強制的にハイインピーダンス状
態となされる。
第7図に示すような構成によれば、ヘッド及びレベル
検出回路24から、第8図(a),(b)に示すように、
再生信号RF及びホールド要求信号がそれぞれ出力され、
比較回路19から同図(c),(d)に示すように、アッ
プパルスUP及びダウンパルスDPがそれぞれ出力されてい
るとする。なお、第8図において、点線はハイインピー
ダンス状態を示している。
すると、3値出力バッファ回路35の出力は、第8図
(e)に示すようになり、この出力が積分回路36に供給
されて、同図(f)に示すようにバイアス電圧が生成さ
れるものである。
また、第9図は、第7図の変形例を示している。すな
わち、加算回路15をLPF14の前段に位置させ、位相比較
器12の出力と3値出力バッファ回路35の出力とを加算し
て、LPF14で電圧レベルに変換するようにしたもので、
積分回路36を省略し構成の簡易化を図るようにしたもの
である。
次に、第10図は、この発明の他の実施例を示してい
る。なお、第10図においては、バイアス電圧生成回路21
を、電圧生成回路21aと、この電圧生成回路21aから出力
されたバイアス電圧を、レベル検出回路24の検出出力に
よってホールドするためのS/H(サンプル/ホールド)
回路21bとに別けて示している。また、相対速度検出回
路20は、入力端子37に供給されるATFパイロット信号に
基づいて、相対速度を検出するものとしている。
そして、相対速度検出回路20の検出出力と、偏差演算
回路38の出力とを、加算回路39で加算して、比較回路19
に供給するようにしている。この偏差演算回路38には、
現在テープをトレースしているヘッドが+アジマスヘッ
ドか−アジマスヘッドかを示すヘッド識別信号が入力端
子40を介して供給され、テープの走行方向が正方向であ
るか逆方向であるかを示すテープ走行方向識別信号が入
力端子41を介して供給され、図示しないテープリールの
回転数に対応するFGパルスが入力端子42を介して供給さ
れている。
そして、この偏差演算回路38は、FGパルスに基づいて
テープ走行速度を算出し、この算出されたテープ走行速
度と、ヘッド識別信号及びテープ走行方向識別信号とに
基づいて、先に第22図に示したテープ速度倍率に対する
再生データレート偏差に対応する値を算出するものであ
る。
このような構成において、例えばテープ走行方向が逆
方向で、テープ走行速度が通常再生時の200倍として、
その動作を説明する。すなわち、第11図(a)はヘッド
識別信号を示しており、そのLレベル及びHレベル状態
が、同図(b)に示すように、+アジマスヘッド及び−
アジマスヘッドにそれぞれ対応している。そして、APC
ループ16は、第11図(d)に示すように、無信号時に自
走状態となり、有信号時にロック状態となっている。
ここで、相対速度検出回路20からは、前述したよう
に、ATFパイロット信号の再生周波数に対応したカウン
ト値を十分に平均化した検出出力、つまり第11図(c)
に示すような平均再生データレート(相対速度と等価)
が出力されている。
一方、上述した条件では、アジマス効果による再生デ
ータレート偏差は、第22図から明らかなように、平均再
生データレートに対して、+アジマスヘッドで+2%で
あり、−アジマスヘッドで−2%である。そして、偏差
演算回路38からは、この±2%の再生データレート偏差
を打ち消すように、ヘッド識別信号のLレベル状態で再
生データレートの−2%に相当する値が出力されるとと
もに、ヘッド識別信号のHレベル状態で再生データレー
トの+2%に相当する値が出力される。
このため、加算回路37から出力される再生データレー
トは、第11図(c)に示すように、ヘッド識別信号のL
レベル状態で平均再生データレートより2%下がった値
となり、ヘッド識別信号のHレベル状態で平均再生デー
タレートより2%上がった値となる。
そして、無信号状態つまりAPCループ16の作動されて
いない自走状態で、AFCループ22の作用で、VCO13の発振
周波数が加算回路39の出力に対応するように制御されて
から、APCループ16が自走状態からロック状態に切替わ
るようになる。
したがって、第10図に示す実施例によれば、APCルー
プ16の自走状態で、AFCループ22の作用により、次に得
られる信号RFの再生データレートに対応した周波数とな
るように、VCO13の発振周波数が制御されるので、有信
号状態になったときAPCループ16をすみやかにロック状
態とすることができる。
以上のように、APCループ16の精度を高める必要な
く、アジマス効果による再生データレートの偏差を補償
して、正確なデータ抜き取りクロックPLCKを生成するこ
とができ、良好なデータ再生を行なうことができる。
また、上記偏差演算回路38としては、FGパルスを供給
することなく、つまりテープ走行速度に無関係に、ヘッ
ド識別信号とテープ走行方向識別信号とによって、一律
に±1%の偏差補償用の信号を発生させるようにしても
よい。このような構成によれば、第12図(a)に示す信
号RFの無信号時、つまり同図(c)に示すVCO13の自走
状態で、その発振周波数が同図(b)に示すように平均
再生データレートに対応する値より±1%だけ変化し、
有信号状態になってからAPCループ16の引き込み作用で
±2%まで変化するようになる。
このような構成によっても、APCループ16の引き込み
作用に大きな負担が加わることなく、良好なデータ抜き
取りクロックPLCKの生成を行なうことができるものであ
る。
次に、第13図は、この発明のさらに他の実施例を示し
ている。すなわち、入力端子11に供給された信号RFは、
データレート検出回路43,44にそれぞれ供給される。こ
れらデータレート検出回路43,44は、入力端子45に供給
されるヘッド識別信号により、ヘッドA,Bがテープをト
レースして得られた信号RFの再生データレートをそれぞ
れ検出するものである。
このため、例えばデータレート検出回路43では、+ア
ジマスヘッドによる再生信号RFの再生データレートのみ
が検出され、データレート検出回路44では、−アジマス
ヘッドによる再生信号RFの再生データレートのみが検出
される。ここで、各データレート検出回路43,44で検出
された再生データレートは、当然のことながら、アジマ
ス効果による再生データレートの偏差を含んでいる。
そして、各データレート検出回路43,44で検出された
再生データレートは、上記ヘッド識別信号に基づいて駆
動される選択回路46によって、選択的に比較回路19に導
かれる。すなわち、第14図(a)に示すヘッド識別信号
に対して、同図(b)に示す再生信号RFが得られている
とすると、データレート検出回路43,44は同図(c)に
示すように、ヘッド識別信号のLレベル及びHレベル期
間に検出動作を行なうことになる。
このため、データレート検出回路43から出力される再
生データレートは、第14図(d)に示すタイミングで切
替わり、データレート検出回路44から出力される再生デ
ータレートは、同図(e)に示すタイミングで切替わる
ことになって、選択回路46からは同図(f)に示すタイ
ミングで、各データレート検出回路43,44で検出された
再生データレートが出力されている。
以上のように、アジマス効果による再生データレート
の偏差を含んだ検出結果を、比較回路19に供給すること
により、アジマス効果による再生データレートの偏差を
算出する必要がなくなり、構成の簡易化を図ることがで
きる。また、この実施例では、データレート検出回路4
3,44を2つ設けるようにしたが、1つを時分割的に使用
するようにしてもよいことはもちろんである。
なお、この発明は上記各実施例に限定されるものでは
なく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施することができる。
[発明の効果] 以上詳述したようにこの発明によれば、アジマス効果
による再生データレートの偏差を補償して、テープの高
速再生状態で正確なデータ再生を行なうことのできる極
めて良好なヘリカルスキャン方式のテープ再生装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係るヘリカルスキャン方式のテープ
再生装置の一実施例を示すブロック構成図、第2図は同
実施例をより具体的にして示すブロック構成図、第3図
及び第4図はそれぞれ同実施例の動作を説明するための
タイミング図、第5図及び第6図はそれぞれ同実施例の
変形例を示すブロック構成図、第7図乃至第9図はそれ
ぞれ同実施例のさらに他の変形例を説明するためのブロ
ック構成図,タイミング図及びブロック構成図、第10図
及び第11図はそれぞれこの発明の第2の実施例を示すブ
ロック構成図及びその動作を説明するためのタイミング
図、第12図は同第2の実施例の変形例の動作を説明する
ためのタイミング図、第13図及び第14図はそれぞれこの
発明の第3の実施例を示すブロック構成図及びその動作
を説明するためのタイミング図、第15図はデジタルオー
ディオテープレコーダにおけるテープ上のデータフォー
マットを示す図、第16図はドラムの回転速度を一定にし
てテープ走行速度を変化させた場合の再生データレート
の変化を示す特性曲線図、第17図は再生信号とAPCルー
プの動作状態との関係を示す図、第18図はドラム回転数
及びテープ速度倍率と再生データレート比率とを示す特
性図、第19図は従来のテープ再生装置を示すブロック構
成図、第20図は高速再生時のトラックとヘッドとの関係
を示す図、第21図はアジマス効果による再生データレー
トの偏差を説明するための図、第22図はテープ速度に対
する再生データレートの偏差を示す特性図、第23図は再
生信号と再生データレートとの関係を示す図、第24図は
従来装置の問題点を説明するためのタイミング図であ
る。 11……入力端子、12……位相比較器、13……VCO、14…
…LPF、15……加算回路、16……APCループ、17……出力
端子、18……クロック検出回路、19……比較回路、20…
…相対速度検出回路、21……バイアス電圧生成回路、22
……AFCループ、23……テープ、24……レベル検出回
路、25……クロック入力端子、26……U/Dカウンタ、27
……クロック入力端子、28……シフトレジスタ、29……
カウンタ、30……一致検出回路、31……クロック入力端
子、32……RS−FF回路、33……LPF、34……ATF領域検出
回路、35……3値出力バッファ回路、36……積分回路、
37……入力端子、38……偏差演算回路、39……加算回
路、40〜42……入力端子、43,44……データレート検出
回路、45……入力端子、46……選択回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−222373(JP,A) 実開 昭63−142060(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに異なるアジマス角をもって複数のヘ
    ッドが設置された回転ドラムにテープを巻き付け、前記
    回転ドラムを回転させて前記複数のヘッドを選択的に前
    記テープに接触させることにより、間欠的な信号を得る
    ヘリカルスキャン方式のテープ再生装置において、 電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出力信号と前
    記複数のヘッドから得られる信号とを位相比較する位相
    比較器と、この位相比較器の出力を電圧レベルに変換し
    て前記電圧制御発振器に供給する変換回路とを有し、前
    記電圧制御発振器の出力信号を再生データ抽出用のクロ
    ックとする第1の制御ループと、 前記電圧制御発振器の出力信号の周期を検出する第1の
    検出器と、前記テープとヘッドとの相対速度を検出する
    第2の検出器と、前記第1及び第2の検出器の各検出出
    力を比較する比較器と、この比較器の比較結果に対応し
    た電圧レベルを生成する生成回路と、この生成回路の出
    力電圧を前記変換回路の出力電圧に加算する加算回路と
    を有する第2の制御ループと、 前記ヘッドから得られる信号の有無を検出し、有信号時
    に前記第2の制御ループの利得を下げる利得制御回路と
    を具備してなることを特徴とするヘリカルスキャン方式
    のテープ再生装置。
  2. 【請求項2】前記第2の検出器の検出出力に、前記テー
    プの速度倍率に対する再生データレートの偏差に対応し
    たオフセットを与えるオフセット加算手段を具備してな
    ることを特徴とする請求項1記載のヘリカルスキャン方
    式のテープ再生装置。
  3. 【請求項3】前記オフセット加算手段は、前記テープの
    走行速度の検出信号,走行方向の識別信号及び前記ヘッ
    ドの識別信号に基づいて、前記テープの速度倍率に対す
    る再生データレートの偏差を算出する演算回路と、この
    演算回路の出力を前記第2の検出器の出力に加算する加
    算器とを備え、前記ヘッドから得られる再生信号が無信
    号になっている状態で、前記電圧制御発振器の発振周波
    数を前記加算器の出力に対応させるように構成してなる
    ことを特徴とする請求項2記載のヘリカルスキャン方式
    のテープ再生装置。
  4. 【請求項4】前記オフセット加算手段は、前記テープの
    走行方向の識別信号及び前記ヘッドの識別信号に基づい
    て、前記テープの速度倍率に対する再生データレートの
    偏差を一定量分出力する偏差出力回路と、この演算回路
    の出力を前記第2の検出器の出力に加算する加算器とを
    備え、前記ヘッドから得られる再生信号が無信号になっ
    ている状態で、前記電圧制御発振器の発振周波数を前記
    加算器の出力に対応させるように構成してなることを特
    徴とする請求項2記載のヘリカルスキャン方式のテープ
    再生装置。
  5. 【請求項5】前記第2の検出器は、前記複数のヘッドが
    自己のアジマス角に対応するトラックをトレースして得
    られた再生データレートをそれぞれ検出するデータレー
    ト検出回路と、このデータレート検出回路から出力され
    る複数の再生データレートを、前記複数のヘッドが前記
    テープを選択的にトレースするタイミングに応じて選択
    的に前記比較器に供給する選択回路とより構成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載のヘリカルスキャン方式の
    テープ再生装置。
  6. 【請求項6】前記生成回路は、前記比較器の比較結果に
    応じてアップまたはダウンカウントを行なうアップダウ
    ンカウンタと、一定周期の循環計数動作を行なう基準カ
    ウンタと、この基準カウンタのカウント値と前記アップ
    ダウンカウンタのカウント値との一致を検出する一致検
    出器と、この一致検出器の検出信号と前記基準カウンタ
    から循環計数周期毎に出力される信号とに応じて状態反
    転される二安定回路と、この二安定回路の出力を電圧レ
    ベルに変換する電圧変換回路とより構成されることを特
    徴とする請求項1,2,3,4または5記載のヘリカルスキャ
    ン方式のテープ再生装置。
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