JP2658614B2 - 金属化フィルムコンデンサの製造方法 - Google Patents

金属化フィルムコンデンサの製造方法

Info

Publication number
JP2658614B2
JP2658614B2 JP9663891A JP9663891A JP2658614B2 JP 2658614 B2 JP2658614 B2 JP 2658614B2 JP 9663891 A JP9663891 A JP 9663891A JP 9663891 A JP9663891 A JP 9663891A JP 2658614 B2 JP2658614 B2 JP 2658614B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
face
electrode
film
dielectric
metallized film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9663891A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04326715A (ja
Inventor
久明 立原
健治 桑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9663891A priority Critical patent/JP2658614B2/ja
Publication of JPH04326715A publication Critical patent/JPH04326715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2658614B2 publication Critical patent/JP2658614B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属化フィルムコンデン
サの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品に対して小形化,軽量
化,高性能化,低価格化が要望されており、金属化フィ
ルムコンデンサについても小形化,高性能化のための開
発が盛んに行われている。
【0003】金属化フィルムコンデンサの小形化,高性
能化の要望に対して、我々は特開平1−248607号
公報において、誘電体の電極引き出し端面を化学的に選
択的に除去して、電極と端面電極との良好な電気的接触
と、端面電極の十分な付着強度を得ることができる製造
方法を提案した。
【0004】電極と端面電極との良好な電気的接触と、
端面電極の十分な付着強度を得るには特開平1−248
607号公報に示されているように、誘電体の電極引き
出し端面で、隣合う誘電体層を前記端面中90%以上、
かつ0.2mmを越えない範囲でラップさせて凹凸を形成
する必要がある。しかしながら、特開平1−24860
7号公報に示されている製造方法には、誘電体の電極引
き出し端面を、化学的に選択的除去する方法は記述され
ているが、化学的に選択的除去した後の誘電体層の凹凸
状態が、隣合う誘電体層を電極引き出し端面中90%以
上、かつ0.2mmを越えない範囲でラップするように形
成する方法について具体的に記述されていない。
【0005】従来の製造方法では図12(a)に示すよ
うに、有機材料からなる誘電体フィルム(以下フィルム
を略す)1aに真空蒸着により形成したアルミニウム電
極2を形成した金属化フィルム1を巻回してフィルム1
aと電極2を交互に多重に重ね合わせた積層型の金属化
フィルムの母材を切断スリットして端面のそろった金属
化フィルムのコンデンサ要素39を形成していた。Aは
その両端部近傍、Bはその両端部近傍以外の部分を示
す。図12(b)に示すように、コンデンサ要素39の
端面のフィルム層間には、両端部近傍A,両端部近傍以
外の部分Bとも部分的に間隙が存在していない。図13
(a),(b)において、33はコンデンサ要素39の
化学的な選択的除去を受ける前の状態を示す電極引き出
し端面、35はコンデンサ要素39の化学的な選択的除
去を受けた状態を示す電極引き出し端面、3は電極2が
形成されていない非金属化部を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらコンデン
サ要素39の電極引き出し端面33を有機材料と反応性
のある部分を少なくとも含むガスに接触させて、フィル
ム1aの電極引き出し端面33を化学的に選択的除去し
ただけでは電極引き出し端面33には凹凸が形成されに
くいという課題があった。
【0007】化学的な選択的除去によって電極引き出し
端面33に凹凸を前述のように形成するには、フィルム
同志が完全に密着していないこと、すなわち図示してい
ないが、フィルム層間に部分的に間隙が存在する必要が
ある。なぜならば、化学的な選択的除去の工程で、反応
種は露出している有機材料にのみ反応して化学的に選択
的除去するから、図12(b)に示すようにフィルム層
間に部分的に間隙が存在しない場合は、図13(a)に
示すようにフィルム端面31しか露出していないのでフ
ィルム端面31だけが除去されて、化学的な選択的除去
の工程後でも図13(b)に示すように凹凸状態が有効
に形成されずフィルム端面31がほぼそろったままであ
る。
【0008】しかしながら、フィルム層間に部分的に間
隙が存在するような状態を形成するにはフィルム密着状
態を弱くする必要があり、そのような状態ではフィルム
がばらけてしまい、フィルム積層体を電極引き出し端面
部分で分割して、個別のコンデンサ要素39に分割する
際に機械によるハンドリングができないという課題があ
った。
【0009】本発明は上記従来の製造方法における課題
を解決するもので、電極と端面電極との良好な電気的接
触と、端面電極の十分な付着強度を得ることができる電
極引き出し端面の凹凸を形成し、かつフィルム同志がば
らけず、機械によるハンドリングができる金属化フィル
ムコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の金属化フィルムコンデンサの製造方法は、
巻き取った金属化フィルムの積層体の、金属化フィルム
長手方向のボビン両端部近傍を第一の圧力条件でヒート
プレスして前記金属化フィルムを密着させる工程と、そ
の後、前記積層体全面を第一の圧力条件より弱い第二の
圧力条件でヒートプレスする工程とを有し、かつ前記積
層体を電極引き出し端面で分割して、個別のコンデンサ
要素に分割する工程と、分割した前記コンデンサ要素の
前記電極引き出し端面を、前記金属化フィルムを構成す
る有機材料と反応性のある成分を少なくとも含むガスに
接触させて、誘電体フィルムの前記電極引き出し端面を
化学的に選択的除去した後に、前記電極引き出し端面に
端面電極を形成する工程とを有するものである。
【0011】
【作用】この構成により本発明の金属化フィルムコンデ
ンサの製造方法は、積層体の金属化フィルム長手方向の
ボビン両端部近傍は、第一の圧力条件によるヒートプレ
スによってフィルム同志が密着しているので、前記積層
体を電極引き出し端面で分割して、個別のコンデンサ要
素に分割する際にばらけることなく、機械によるハンド
リングができる強度をもつことができることとなる。
【0012】さらに、ボビン両端部近傍以外は第一の圧
力条件より弱い第二の圧力条件のみでヒートプレスされ
るのでフィルム層間に部分的に間隙が存在し、したがっ
て化学的に選択的除去の際に、前記フィルム層間の間隙
にも反応種が侵入できるので、フィルム表面の一部にも
化学的な選択的除去が施され、前記間隙の分布にしたが
って、前記電極引き出し端面に、隣合う誘電体層を電極
引き出し端面中90%以上、かつ0.2mmを越えない範
囲でラップするように凹凸が形成される。したがって電
極と端面電極との良好な電気的接触と、前記端面電極の
十分な付着強度を得ることができることとなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例の金属化フィルムコ
ンデンサの製造方法について、図面にもとづいて説明す
る。
【0014】図1,2において、1はポリーフェニレン
サルファイドフィルム(誘電体フィルム)1aの片面に
アルミニウムを真空蒸着したアルミニウム蒸着膜による
電極2を形成した金属化フィルム、3は非金属化部(以
下、マージンと称す)である。金属化フィルム1は図3
に示すように平板板のボビン5に巻き取った後、図4
(a)に示すように金属化フィルム1の長さ方向のボビ
ン端部(図1(a)中Aで示す)のみがプレスできるプ
レス板6を用いて、第一のプレス条件でヒートプレスし
て密着する。その後、図4(b)に示すようにボビン全
面を覆うプレス板7を用いて、第一のプレス条件より弱
い圧力の第二のプレス条件にてヒートプレスして、第一
のプレス条件でヒートプレスした部分以外の金属化フィ
ルム1を弱く密着する。ヒートプレスの後、図5に示す
ように、平板状のボビン5から金属化フィルム1の積層
体8を分離し、図6に示すように、カミソリ刃17を用
いて各コンデンサ要素の電極引き出し端面に当たる位置
で分割する。
【0015】図1(a),(b)および(c)におい
て、コンデンサ要素9の長さ方向の末端部近傍は図1
(a)のAに相当し、コンデンサ要素9の両末端部のみ
がプレスされるプレス板6を用いて、第一のプレス条件
にてヒートプレスされているため、図1(b)に示すよ
うに、金属化フィルム1同志が完全に面で密着してお
り、金属化フィルム1の間に間隙10はない。しかし両
末端部近傍以外の部分(図1(a)中Bで示す)は弱い
圧力の第二のプレス条件だけでヒートプレスされている
ため図1(c)に示すように、金属化フィルム1同志は
完全に密着しておらず、金属化フィルム1は部分的に点
接触状態になっており各金属化フィルム1の間に部分的
に間隙10が形成されている。
【0016】また分割されたコンデンサ要素9は両末端
部近傍Aで金属化フィルム1が完全に面で密着している
ために、両末端部近傍以外の部分Bのフィルムの密着力
が弱くてもフィルムがばらけることがなく、機械による
移載等のハンドリングが可能な強度を有している。
【0017】分割されたコンデンサ要素9を図7に示す
ように、鉄製の枠11にスペーサ18を間に挟みながら
電極引き出し端面13のみが露出するように組む。この
ときコンデンサ要素9の末端部近傍Aの大きさを鉄製の
枠11の厚さCより小さくすることによって、末端部近
傍Aは枠11の中に隠されて露出せず、コンデンサ要素
9の両末端部近傍以外の部分Bの電極引き出し端面13
のみが露出される。
【0018】コンデンサ要素9の両末端部近傍以外の部
分Bの電極引き出し端面13を、図9に示す酸素プラズ
マ処理装置により酸素ガスプラズマに接触させて、フィ
ルムの電極引き出し端面13を化学的に選択的除去し
て、金属化フィルム1の電極2を露出させるとともに、
電極引き出し端面13の各誘電体フィルム1a端面が凹
凸をなすように形成する。図9において、21aは酸素
ガス20の吹出し口(図示していない)を有する上部放
電電極、21bは枠11にスペーサ18とともに組立て
られたコンデンサ要素9を載置する下部放電電極、19
は一対の放電電極21a,21b間に印加する高周波電
圧を発生する高周波電源、20aは酸素ボンベ、22は
一対の放電電極21a,21bを収容する酸素プラズマ
処理装置の真空容器、23は下部放電電極21bを冷却
する冷却水である。この酸素ガスプラズマ処理により、
コンデンサ要素9の両末端部近傍以外の部分Bでは、前
述のようにフィルムは部分的に点接触状態になってお
り、各フィルムの間に部分的に間隙10が形成されてい
るため、酸素ガスプラズマから引き出され、フィルムを
構成する有機材料と反応性のある反応種(主に酸素ラジ
カルである)が間隙10にも侵入して、フィルムの表面
からも化学的な選択的除去を行うので、間隙10の散在
のしたかによって図2(a)に示す各誘電体フィルム1
aの電極引き出し端面13が図2(b)に示すような凹
凸に加工される。
【0019】図2(b)の凹凸が形成された電極引き出
し端面15に、図10に示すように金属溶射ガン24に
より亜鉛を金属溶射することによって端面電極4を形成
する。金属溶射された亜鉛粒子は電極引き出し端面15
に凹凸が形成されているので端面電極4は電極2と良好
な電気的接触と、十分な付着強度を得ることができる。
【0020】本実施例では、図1に示すように、厚さ2
μmのポリーフェニレンサルファイドフィルム(透電体
フィルム1a)の片面にアルミニウムを500Åの厚み
で真空蒸着して電極2とした金属化フィルム1を用い、
多数本のマージン3をYAGレーザー光16の照射によ
りマージン幅0.1mmに、かつ平板状のボビン5の一回
転毎に、YAGレーザー光16の照射位置をフィルム幅
方向に第一の位置と第二の位置に切り替えることによっ
て、コンデンサの電極2が対向するように形成して、平
板板のボビン5に1000回転分巻き取った。なお平板
板のボビン5の金属化フィルム1の長さ方向の長さは3
00mmである。
【0021】その後、フィルム長さ方向のボビン両端部
から10mmを、第一のヒートプレス条件として圧力30
kg/cm2,温度160℃,時間30分でプレスした後、
ボビン全面を第二のヒートプレス条件として圧力10kg
/cm2,温度160℃,時間10分でプレスした。
【0022】以下、前述したとおり平板状のボビン5か
ら積層体8を分離し、各コンデンサ要素9に分割し、枠
幅Cが15mmの鉄製の枠11に0.1mm厚さのアルミニ
ウム製スペーサ18を間に挟んで組んだ。
【0023】その後、枠11に組んだ積層体8の電極引
き出し端面13に、酸素プラズマ処理装置により化学的
に選択的除去を施し、電極引き出し端面15とした。な
お、酸素プラズマ処理装置による処理条件は酸素流量6
0SCCM,圧力1.0Torr,高周波電力400Wとした。
【0024】酸素プラズマ処理後、枠11に組んだまま
電極引き出し端面15に亜鉛を金属溶射することによっ
て端面電極4を形成し、枠11から取り出して積層型金
属化フィルムコンデサを得た。
【0025】このようにして得られた本実施例の金属化
フィルムコンデンサ(以下コンデンサと言う)と、比較
例1として第一のヒートプレス条件を実施例と同じ30
kg/cm2とし、第二のヒートプレス条件を圧力5kg/cm2
から30kg/cm2にした場合のコンデンサを充放電試験
に供したときの結果を図11に示す。なお図11は横軸
に充放電回数を示し、縦軸に1kHzの誘電正接を示し
た。充放電試験条件は、電圧は直流50V、充電抵抗と
放電抵抗はそれぞれ1kΩ、バックコンデンサは供試コ
ンデンサと同じ容量のコンデンサとした。
【0026】図11に示すように、第二のヒートプレス
条件を圧力20kg/cm2以上とすると充放電試験におい
て誘電正接の劣化が著しいことがわかる。第二のヒート
プレス条件を圧力20kg/cm2以上にしたときのコンデ
ンサの末端部近傍以外の部分Bの断面を観察すると、電
極引き出し端面15に凹凸が有効な形成されておらず、
電極2と端面電極4との良好な電気的接触と、端面電極
4の十分な付着強度を得られていないことがわかった。
【0027】また比較例2として、第一のヒートプレス
条件によるボビン両端部近傍Aのヒートプレスを行わず
に、第二のヒートプレスのみを施し、その他は実施例と
同様にしてコンデンサを作成した。なおヒートプレスの
圧力条件を5kg/cm2から30kg/cm2に変えて作成し
た。
【0028】比較例2では、圧力19kg/cm2以下では
ヒートプレス後に各コンデンサ要素9に分割する際に、
フィルムがばらけてしまい枠に組むことができず、コン
デンサを作成することができなかった。また比較例1と
同様にヒートプレス条件を圧力20kg/cm2以上とする
と、充放電試験において誘電正接の劣化が著しいことが
わかった。
【0029】この結果比較例2ではヒートプレスの圧力
条件が19kg/cm2から20kg/cm2の間の狭い範囲でし
か作成することができないので、フィルムの膜厚や表面
粗さが変動した場合にはフィルムがばらけてしまい、枠
に組むことができなかったり、あるいはフィルム層間の
間隙がないために、電極2と端面電極4との良好な電気
的接触と、端面電極4の十分な付着強度を得られなかっ
たりする危険がある。
【0030】本実施例のコンデンサは、電極2と端面電
極4との良好な電気的接触と、端面電極4の十分な付着
強度に関係する第二のヒートプレス条件が、比較例2に
比べて、本実施例のように5kg/cm2から19kg/cm2
での広い範囲で許容されるので、フィルムの膜厚や表面
粗さの変動を受けにくいことがいえる。
【0031】また本実施例のコンデンサは、第一のヒー
トプレス条件によってコンデンサ要素9の両末端部近傍
Aが完全に面で密着しているために、第二のヒートプレ
ス条件による末端部近傍以外の部分Bの密着力が、弱く
てもフィルムがばらけることがなく、機械による移載等
のハンドリングが可能な強度を有している。
【0032】なお、本実施例では誘電体フィルム材料と
してポリーフェニレンサルファイドを用いたが、誘電体
フィルム材料はこれに限るものではなく、通常コンデン
サ用として用いられる、例えばポリーエチレンテレフタ
レート,ポリープロピレンなどの有機材料からなる誘電
体フィルムを用いることができる。また誘電体フィルム
の厚みも本実施例に限るものではない。
【0033】また電極材料もアルミニウムに限るもので
なく、通常コンデンサ用として用いられる亜鉛なども用
いることができ、電極形成方法も真空蒸着だけでなく、
通常金属化フィルムコンデンサ用として用いられるスパ
ッタリング,イオンプレーティングなどの工法で形成す
ることができる。さらにマージンの形成方法も本実施例
に示したレーザーによる方法に限るものではなく、通常
コンデンサ用の誘電体フィルムに電極を形成する際に用
いられるオイルやテープを用いて蒸着中にマージンを形
成する方法も用いることができる。
【0034】巻き取るコンデンサの構成として、本実施
例では片面金属化フィルムの場合を示したが、本発明は
これに限るものではなく、両面金属化フィルムと非金属
化フィルムを合わせて巻き取る構成や、金属化フィルム
の少なくとも片面に誘電体層を形成した複合フィルムに
よる構成など、通常コンデンサ用として用いられる構成
であれば本発明の効果を得ることができる。
【0035】また積層体の分割方法もカミソリ刃に限る
ものではなく、鋸刃、あるいは押し切り刃などをなどを
用いることができる。
【0036】また、誘電体フィルムの電極引き出し端面
の化学的な選択的除去の条件も本実施例にかぎるもので
はなく、例えばCF4,SF6,N2Oなどを酸素プラズ
マに添加して、化学的な選択的除去の速度を早めること
ができる。さらに化学的な選択的除去の方法も本実施例
にかぎるものではない。化学的な選択的除去の方法とし
て例えば、オゾンガスを用いて行うことも可能であり、
さらにオゾンガスを用いる場合には、紫外線を照射した
り、N2Oなどのガスを添加して化学的な選択的除去の
速度を早めることができる。
【0037】
【発明の効果】以上の実施例の説明で明らかなように本
発明の金属化フィルムコンデンサの製造方法によれば、
分割されたコンデンサ要素が、機械による移載等のハン
ドリングが可能な強度を有しながら、かつコンデンサ要
素の電極引き出し端面に、広いプレス条件範囲で誘電体
の凹凸を安定して形成できるので、フィルムの膜厚や表
面粗さの変動を受けにくく、特性の優れた小形の金属化
フィルムコンデンサを量産生良く生産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例の金属化フィルムコン
デンサの製造方法における分割されたコンデンサ要素の
外観を示す斜視図 (b)は(a)におけるコンデンサ要素の末端部近傍A
の端面の拡大図 (c)は(a)におけるコンデンサ要素の末端部近傍以
外の部分Bの電極引き出し端面の拡大図
【図2】(a)は同コンデンサ要素の電極引き出し端面
が化学的な選択的除去を受ける前の状態を示す断面図 (b)は同フィルム層間に間隙のあるコンデンサ要素の
電極引き出し端面が化学的な選択的除去を受けた状態を
示す断面図
【図3】同レーザーマージン形成工程、および巻き取り
工程の概要を示す斜視図
【図4】(a)は同第1の条件でのヒートプレス工程の
概要を示す断面図 (b)は同第2の条件でのヒートプレス工程の概要を示
す断面図
【図5】同平板状ボビンから金属化フィルム積層体を分
離する工程の概要を示す斜視図
【図6】同金属化フィルム積層体から各コンデンサ要素
を分割する工程の概要を示す斜視図
【図7】同枠にコンデンサ要素を組み込む工程の概要を
示す斜視図
【図8】同コンデンサ要素を組み込んだ枠の概要を示す
斜視図
【図9】同化学的な選択的除去工程に用いる酸素ガスプ
ラズマ処理装置の概要を示す断面図
【図10】同金属溶射工程の概要を示す斜視図
【図11】本発明の一実施例および比較例の金属化フィ
ルムコンデンサの製造方法における金属化フィルムコン
デンサを充放電試験に供した結果を示すグラフ
【図12】従来の金属化フィルムコンデンサの製造方法
における(a)は分割されたコンデンサ要素の外観を示
す斜視図、(b)は分割されたコンデンサ要素の電極引
き出し端面の拡大図
【図13】(a)は同コンデンサ要素の電極端面の化学
的な選択的除去を受ける前の状態を示す断面図 (b)は同コンデンサ要素の電極端面の化学的な選択除
去を受けた状態を示す断面図
【符号の説明】
1 金属化フィルム 1a 誘電体フィルム 2 電極 3 非金属化部(マージン) A 両端部近傍 B 両端部近傍以外の部分 4 端面電極 5 平板状のボビン 8 積層体 9 コンデンサ要素 10 間隙 13,15 電極引き出し端面

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の非金属化部を有し、有機材料を
    誘電体フィルムとする広幅の金属化フィルムを平板状の
    ボビンに巻き取る工程と、巻き取った前記金属化フィル
    ムの積層体の金属化フィルム長手方向の前記平板状のボ
    ビン両端部近傍を、第一の圧力条件でヒートプレスして
    前記金属化フィルムを密着させる工程と、その後前記積
    層体全面を前記第一の圧力条件より弱い第二の圧力条件
    でヒートプレスする工程と、前記積層体を電極引き出し
    端面で分割して、個別のコンデンサ要素に分割する工程
    と、分割した前記コンデンサ要素の前記電極引き出し端
    面を、前記金属化フィルムを構成する前記有機材料と反
    応性のある成分を少なくとも含むガスに接触させて、前
    記誘電体フィルムの前記電極引き出し端面を化学的に選
    択的除去した後に、前記電極引き出し端面に端面電極を
    形成する工程とを有する金属化フィルムコンデンサの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 誘電体の電極引き出し端面を、少なくと
    も酸素を含むプラズマで化学的に選択的除去する請求項
    1記載の金属化フィルムコンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 誘電体の電極引き出し端面を、酸素を含
    むガスにCF4,SF6、およびN2Oのうち少なくとも
    一種を添加したプラズマで化学的に選択的除去する請求
    項1記載の金属化フィルムコンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 誘電体の電極引き出し端面を、少なくと
    も酸素を含むプラズマから引き出したラジカルで化学的
    に選択的除去する請求項1記載の金属化フィルムコンデ
    ンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 誘電体の電極引き出し端面を、少なくと
    もオゾンを含むガスで化学的に選択的除去する請求項1
    記載の金属化フィルムコンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 誘電体の電極引き出し端面を、少なくと
    もオゾンを含むガスにN2Oを添加したガスで化学的に
    選択的除去する請求項1記載の金属化フィルムコンデン
    サの製造方法。
  7. 【請求項7】 誘電体の電極引き出し端面を、化学的に
    選択的除去する際に、紫外線を照射する請求項5または
    6記載の金属化フィルムコンデンサの製造方法。
JP9663891A 1991-04-26 1991-04-26 金属化フィルムコンデンサの製造方法 Expired - Fee Related JP2658614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9663891A JP2658614B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 金属化フィルムコンデンサの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9663891A JP2658614B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 金属化フィルムコンデンサの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04326715A JPH04326715A (ja) 1992-11-16
JP2658614B2 true JP2658614B2 (ja) 1997-09-30

Family

ID=14170374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9663891A Expired - Fee Related JP2658614B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 金属化フィルムコンデンサの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2658614B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003188046A (ja) * 2001-12-19 2003-07-04 Shizuki Electric Co Inc 金属化フィルムコンデンサ
JP4577170B2 (ja) * 2005-09-22 2010-11-10 パナソニック株式会社 樹脂仕切板および樹脂仕切板を用いたフィルムコンデンサの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04326715A (ja) 1992-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0793236B2 (ja) フイルムコンデンサおよびその製造方法
EP0158971B1 (en) Monolithic capacitor edge termination
US5844770A (en) Capacitor structures with dielectric coated conductive substrates
JPH0817143B2 (ja) フィルムコンデンサとその製造方法
JP2658614B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサの製造方法
JP2001297944A (ja) 薄膜積層体とコンデンサ及びこれらの製造方法と製造装置
JP2847355B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ及びその製造方法
JP2001313228A (ja) 積層体の製造方法及び製造装置
JP2648200B2 (ja) フィルムコンデンサの製造方法
JPH0334520A (ja) フィルムコンデンサの製造方法
JP2742818B2 (ja) 積層フィルムコンデンサの製造方法
JPH04219915A (ja) フレキシブルな金属化誘電体フィルムコンデンサとその製造方法
JP3992317B2 (ja) 電子部品の製造方法及び薄膜の製造装置
JP2802884B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサの製造方法
JP2847356B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ及びその製造方法
JPH0379012A (ja) フィルムコンデンサの製造方法
JPH04343408A (ja) フィルムコンデンサの製造方法
JP2004031940A (ja) 積層体の製造方法及び積層体の製造装置
JPH0793245B2 (ja) 積層型フィルムコンデンサの製造方法
JPH0622186B2 (ja) フィルムコンデンサの製造方法
JPH0622188B2 (ja) フィルムコンデンサの製造方法
JP2004006495A (ja) 積層フィルムコンデンサおよびその製造方法
JPS5897823A (ja) 金属化フイルムコンデンサの製造方法
JPS6354205B2 (ja)
JPH0143853Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees