JP2658002B2 - ゴム変性スチレン系共重合体 - Google Patents

ゴム変性スチレン系共重合体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なゴム変性スチレン系共重合体に関する
ものである。さらに詳しくいえば、本発明は、射出成形
品、押出成形品、押出真空成形品などの成形材料として
好適な外観、特にウエルド部の外観が良好であるととも
に、剛性及び耐衝撃性などに優れたゴム変性スチレン系
共重合体に関するものである。
[従来の技術] 従来、スチレン系樹脂の耐衝撃性を改良する目的で、
ポリスチレンにゴム状重合体をブレンドしたり、あるい
はゴム状重合体の存在下に、スチレンを重合させること
により、該ゴム状重合体にスチレンが一部グラフト重合
され、かつスチレンの残部がポリスチレンとなって、実
質上ゴム状重合体/スチレンのグラフト共重合体とポリ
スチレンとが混在された状態とし、いわゆるゴム変性ポ
リスチレン樹脂組成物とすることが工業的に広く行われ
ている。
他方、ゴム変性スチレン系共重合体としては、一般に
ABS樹脂といわれるゴム変性スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体が知られており、このものは、ポリスチレン
の耐衝撃性、機械的強度が改善され、かつ成形性に優れ
る上、化学メッキの密着性が極めて強いなどの長所を有
することから、機械部品、電気・電子機器部品、自動車
部品、日用品、文具など種々の分野において幅広く用い
られている。
このゴム変性スチレン−アクリロニトリル共重合体の
製造方法としては、塊状−懸濁重合法、連続塊状重合
法、乳化重合法などが知られている。これらの重合法の
中で、塊状−懸濁重合法及び連続塊状重合法は、乳化剤
を多量に使用する乳化重合法に比べて、重合後処理の
際、水質汚濁の問題が少ない上、生産性に優れるため、
経済性が高いという長所がある。しかしながら、塊状−
懸濁重合法又は連続塊状重合法によって得られるABS樹
脂は、外観、剛性及び機械的強度の物性バランスの点で
劣るという欠点を有している。
このような欠点を改良したゴム変性スチレン系共重合
体として、例えば低溶液粘度のポリブタジエンを用いた
重合体(特開昭63−199717号公報)、及び低溶液粘度の
S−B型ブロック共重合ゴムを用いた重合体(特開昭63
−207803号公報)が開示されている。しかしながら、前
者の低溶液粘度のポリブタジエンを用いたゴム変性スチ
レン系共重合体は、剛性及び外観、特にウエルド部の外
観については必ずしも十分に満足しうるものではない
し、一方、後者の低溶液粘度のS−B型ブロック共重合
ゴムを用いたゴム変性スチレン系重合体も、ウエルド部
の外観については必ずしも十分とはいえない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような従来の塊状−懸濁重合法又は連
続塊状重合法により得られるゴム変性スチレン系共重合
体が有する欠点を克服し、外観、特にウエルド部の外観
が良好であるとともに、剛性及び耐衝撃性などに優れた
ゴム変性スチレン系共重合体を提供することを目的とし
てなされたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、経済的に有利な塊状−懸濁重合法又は連続
塊状重合法により、特定のスチレン溶液粘度とミクロ構
造を有するS−B型ブロック共重合ゴムを使用して、共
重合体樹脂相中に特定の粒子径と粒子径分布でもって分
散させたスチレン系共重合体により、その目的を達成し
うることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は、溶解したゴム状重合体の存在
下、芳香族モノビニル単量体とシアン化ビニル単量体と
を、塊状−懸濁重合又は連続塊状重合させて成るゴム変
性スチレン系共重合体において、 (a)共重合体樹脂相中の芳香族モノビニル単量体単位
とシアン化ビニル単量体単位との割合が、重量比で60:4
0ないし95:5の範囲にあること、 (b)ゴム状重合体がスチレン単位23〜60重量%を含有
し、スチレン中5重量%の溶液粘度が温度25℃において
20〜60センチポイズであり、かつブタジエン連鎖中に1,
2−ビニル結合5〜25モル%を含有するS−B型のスチ
レン−ブタジエンブロック共重合ゴムであること、及び (c)ゴム状重合体が面積平均粒子径0.03〜0.5μmの
粒子として共重合体樹脂相中に、ゴム変性スチレン系共
重合体の重量に基づき3〜35重量%の割合で分散し、か
つその面積平均粒子径と数平均粒子径との比が2.0以下
であること を特徴とするゴム変性スチレン系共重合体を提供するも
のである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明共重合体において用いられる芳香族モノビニル
単量体としては、例えばスチレンをはじめ、α−メチル
スチレン、α−エチルスチレン、α−メチル−p−メチ
ルスチレンなどのα−アルキル置換スチレン、o−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、o−t
−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどの核ア
ルキル置換スチレン、o−クロロスチレン、m−クロロ
スチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、
ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、トリクロロスチ
レン、トリブロモスチレン、テトロクロロスチレン、テ
トラブロモスチレン、2−メチル−4−クロロスチレン
などの核ハロゲン化スチレン、さらにはp−ヒドロキシ
スチレン、o−メトキシスチレン、ビニルナフタレンな
どが挙げられるが、これらの中で特にスチレン及びα−
メチルスチレンが好ましい。これらの芳香族モノビニル
単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
また、シアン化ビニル単量体としては、例えばアクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、マ
レオニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが挙げ
られるが、これらの中で特にアクリロニトリルが好適で
ある。これらのシアン化ビニル単量体は、それぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
前記芳香族モノビニル単量体とシアン化ビニル単量体
の使用割合については、共重合体樹脂相中に、該芳香族
モノビニル単量体単位と該シアン化ビニル単量体単位と
が、重量比60:40ないし95:5、好ましくは65:35ないし9
0:10の割合で含まれるように、それぞれの単量体を用い
ることが必要である。シアン化ビニル単量体の量が、前
記範囲より少ないと共重合体の強度が低下するし、多い
と共重合体の熱安定性や流動性が低下する傾向が生じ
る。
本発明においては、所望に応じ、前記の芳香族モノビ
ニル単量体及びシアン化ビニル単量体とともに、他の共
重合可能な単量体、例えば不飽和ジカルボン酸無水物、
マレイミド系単量体、メタクリル酸エステル系単量体、
アクリル酸エステル系単量体などを、共重合体樹脂相中
に単量体単位として1〜35重量%含まれるような割合で
用いて重合させてもよい。該不飽和ジカルボン酸無水物
としては、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、オ
キシ無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水フェニル
マレイン酸、無水アコニット酸、無水エチルマレイン
酸、無水クロロマレイン酸などが挙げられるが、これら
の中で特に無水マレイン酸が好適である。またマレイミ
ド系単量体としては、例えばマレイミド、N−フェニル
マレイミドなどが、メタクリル酸エステル系単量体とし
ては、例えばメチルメタクリレートなどが、アクリル酸
エステル系単量体としては、例えばメチルアクリレート
などが好ましく挙げられる。これらの共重合可能な単量
体は、1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
本発明共重合体において用いられるゴム状重合体は、
スチレン単位を23〜60重量%、好ましくは25〜40重量%
の割合で含有する、S(スチレン連鎖)−B(ブタジエ
ン連鎖)型のスチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム
である。該スチレン単位の含有量が23重量%未満では、
成形品の外観特性及び剛性に劣るし、60重量%を超える
と耐衝撃性が著しく低下するようになる。
また、該スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム
は、スチレン中5重量%の溶液粘度が、温度25℃におい
て20〜60センチポイズ、好ましくは25〜50センチポイズ
の範囲にあることが必要である。この溶液粘度が20セン
チポイズ未満では耐衝撃性に劣るし、60センチポイズを
超えると成形品の外観特性及び剛性が低下する。さら
に、該スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムにおけ
るブタジエン連鎖(B)部のミクロ構造については、1,
2−ビニル結合が5〜25モル%、好ましくは10〜22モル
%の割合で含有することが必要である。この1,2−ビニ
ル結合の含有量が5モル%未満では耐衝撃性が不十分で
あるし、25モル%を超えると耐衝撃性が著しく低下する
ようになる。このようなスチレン−ブタジエンブロック
共重合ゴムは、従来公知の方法(特公昭36−19286号公
報、同43−14979号公報、同49−36957号公報)により、
容易に製造することができる。
本発明のゴム変性スチレン系共重合体においては、前
記スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムは、面積平
均粒子径0.03〜0.5μm、好ましくは0.10〜0.4μmの粒
子として、共重合体樹脂相中に、該ゴム変性スチレン系
共重合体の重量に基づき3〜35重量%、好ましくは6〜
20重量%の割合で分散していることが必要である。該面
積平均粒子径が0.03μm未満では耐衝撃性に劣るし、0.
5μmを超えると成形品の外観特性及び剛性が低下す
る。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムの
含有量が3重量%未満では耐衝撃性が不十分であるし、
35重量%を超えると剛性が低下し、本発明の目的が達せ
られない。
該スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムの分散粒
子の粒径は、重合時の撹拌強度や該スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合ゴムの物性によって調整することがで
きる。一般に撹拌強度が高いほど、該スチレン−ブタジ
エンブロック共重合ゴムの溶液粘度が低いほど微細化す
る傾向があるので、これらの条件を適当に選ぶことによ
り、分散ゴム粒子の平均粒子径を任意に制御することが
できる。
また、共重合体樹脂相中に分散しているスチレン−ブ
タジエンブロック共重合ゴム粒子は、面積平均粒子径と
数平均粒子径との比が2.0以下、好ましくは1.8以下であ
ることが必要である。この比が2.0を超えると成形品の
外観特性及び剛性が低下する傾向が生じる。
さらに、本発明共重合体においては、分散されたスチ
レン−ブタジエンブロック共重合ゴム粒子の架橋状態を
示す指標であるトルエン/メチルエチルケトン(重量比
8/2)混合溶媒中の膨潤指数が5〜12の範囲にあること
が好ましい。この膨潤指数が5未満では耐衝撃性が不十
分であるし、12を超えると耐衝撃性、成形品の外観特
性、剛性などが劣るようになり、好ましくない。
この膨潤指数は、最終到達重合率や脱揮発性成分工程
における条件などによって調整することができる。一般
に、最終到達重合率が高いほど、脱揮発性成分工程の温
度が高いほど、膨潤指数が低くなる傾向があるので、こ
れらの条件を適当に選ぶことにより、膨潤指数を任意に
制御することができる。
本発明のゴム変性スチレン径共重合体は、従来のゴム
変性スチレン系共重合体の製造において慣用されている
方法、例えば乳化重合法、塊状重合法、塊状−懸濁重合
法、懸濁重合法など、いずれの方法によっても製造する
ことができるが、本発明においては、経済的に有利な点
から、塊状−懸濁重合法又は連続塊状重合法による製造
方法が選ばれる。
次に、本発明のゴム変性スチレン系共重合体の製造方
法の1例について説明すると、まず、ゴム状重合体を、
芳香族モノビニル単量体、シアン化ビニル単量体及び所
望に応じて用いられる他の共重合可能な単量体を含む混
合溶液に加え、20〜70℃程度の温度において溶解したの
ち、この溶液を撹拌機付の1段以上、好ましくは2段以
上の重合器に供給して重合を行い、重合の最終段から固
形成分と未反応単量体及び溶剤などの揮発性成分とを分
離する脱揮発性成分工程を経て、所望の共重合体が得ら
れる。
この方法においては、第1段目の重合器には、単量体
に溶解したゴム状重合体が供給され、また、単量体及び
所望に応じて用いられる重合開始剤や連鎖移動剤は、任
意の段階で重合器に供給してもよい。
この重合方法において、所望に応じて用いられる重合
開始剤としては、例えばt−ブチルヒドロペルオキシ
ド、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオ
キシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシ
ド、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチ
ルペルオキシシクロヘキサン)プロパノンなどの有機過
酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカ
ルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスシア
ノ吉草酸などのアゾ化合物などが挙げられる。
また、所望に応じて用いられる連鎖移動剤としては、
例えばn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカ
プタンなどのメルカプタン類や、α−メチルスチレンダ
イマー、1−フェニル−ブテン−2−フルオレン、テル
ピノール、クロロホルムなどが挙げられる。
本発明のゴム変性スチレン系共重合体には、所望に応
じ、従来スチレン系重合体に慣用されている各種添加
剤、例えば滑剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、光安定
剤、着色剤などを添加してもよいし、さらに、ガラス繊
維などの繊維補強剤や無機充填剤などのフィラーを充填
させてもよい。該滑剤としては、例えばステアリン酸、
ベヘニン酸、ステアロアミド酸、メチレンビスステアロ
アミド、エチレンビスステアロアミドなどが、酸化防止
剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチ
レングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネートなどの
ヒンダードフェノール系やトリ(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)ホスファイト、4,4′−ブチリデンビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)
ホスファイトなどのリン系などが、可塑剤としては、例
えばミネラルオイルやポリエチレングリコールなどが用
いられる。また、難燃剤としては、例えばテトラブロモ
ビスフェノールA、デカブロモジフェニルオキシド、臭
素化ポリカーボネートなどの有機ハロゲン系難燃剤と酸
化アンチモンとの組合せなどを好ましく挙げることがで
きる。
さらに、本発明のゴム変性スチレン系共重合体は、例
えばABS樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、スチレ
ン−アクリロニトリル樹脂、ポリカーボネート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、
ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ポリフェニレン
オキシド、ポリフェニレンスルフィドなどの樹脂とブレ
ンドし、成形材料として用いることもできる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
なお、各特性は次のようにして求めた。
(1)スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムの構造 ・スチレン単位含有量 四酸化オスミウムを触媒として、ジ−t−ブチルヒド
ロペルオキシドにより、共重合ゴムを酸化分解する方法
[「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(J.Poly
mer Sci.)」第1429ページ(1946年)]により求めた。
・ミクロ構造 モレロ法[「Chim.e Ind.」第41巻、第758ページ(19
59年)]により、赤外分光光度計を使用して、1,2−ビ
ニル結合の含有量を求めた。
(2)スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムの溶液
粘度5重量%濃度のスチレン溶液の粘度を、キャノン・
フェンスケ粘度計を用い、25℃の温度で測定した。
(3)面積平均粒子径及び面積平均粒子径と数平均粒子
径との比 ビーズ又はペレットを四酸化オスミウム染色し、超薄
切片を作成し、電子顕微鏡写真をとり、写真中に拡大さ
れたスチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム粒子の40
0〜800個の粒子径を測定し、面積平均粒子径、数平均粒
子径及び面積平均粒子径と数平均粒子径との比を、次式
に従って求めた。なお、楕円形をしている場合は、長径
aと短径bとの平均、すなわち(a+b)/2をもって粒
子径(D)とした。
面積平均粒子径Ds=ΣniDi 3/ΣniDi 2μm 数平均粒子径Dn=ΣniDi/Σniμm (ただし、niは粒子径Diのゴム粒子の個数である) 面積平均粒子径と数平均粒子径との比=Ds/Dn (4)膨潤指数 トルエン/メチルエチルメトン(重量比8/2)の混合
溶媒100ml中に、共重合体2gを加え、溶解可能な分は溶
解させたのち、遠心分離機によりゲルを沈降させ、次い
でデカンテーションにて上澄液を捨て、沈降したゲルを
秤量する(W1g)。次に、このゲルを常温で12時間乾燥
後、60℃で5時間真空乾燥したのち、デシケータ中で冷
却後秤量する(W2g)。
膨潤指数=W1/W2 (5)メルトフローレート JIS K−7210に準拠して求めた。
(6)ビカット軟化点 JIS K−7206に準拠して求めた。
(7)曲げ強度及び曲げ弾性率 JIS K−7203に準拠して求めた。
(8)アイゾット衝撃強度 JIS K−7110に準拠して求めた。
(9)外観 射出成形により、70W×270L×3Tmmの形状の成形品の
ゲートからの距離85mm(A地点)、230mm(B地点)の
2カ所について、光沢測定をJIS K−7105に準拠して求
めた。なお、ゲートは径3mmのサイドゲートである。
(10)ウエルド部外観 100W×420L×3Tmmの形状の金型を使用し、2点サイド
ゲートにより、両端からインジェクションし、中央部に
ウエルドが発生するように形成した。
このウエルドの周辺に現れるツヤのない部分の大きさ
を目視で評価した。なお、ゲート径は3mmである。
実施例1 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を、容量7.
9の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB1(第1表に性状を示す) 11.0 重量% スチレン 56.6 重量% アクリロニトリル 18.9 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% 第1重合槽の温度は110℃であり、出口の固形分量は2
2重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、230〜260℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は15.7重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ150rpm、200rpmとした。結
果を第2表に示す。
実施例2 実施例1において、ゴム状重合体としてSB2を用い、
かつ第2重合槽の撹拌回転数を150rpmとした以外は、実
施例1と同様にして実施した。結果を第2表に示す。
実施例3 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB1(実施例1と同じ) 8.2 重量% スチレン 58.3 重量% アクリロニトリル 19.5 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.0 重量% 第1重合槽の温度は110℃であり、出口の固形分量は2
3重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、230〜260℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は11.7重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ150rpm、200rpmとした。結
果を第2表に示す。
実施例4 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB3(第1表に性状を示す) 11.5 重量% スチレン 55.6 重量% アクリロニトリル 18.5 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% 第1重合槽の温度は110℃であり、出口の固形分量は2
4重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、230〜260℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は16.4重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ200rpm、250rpmとした。結
果を第2表に示す。
実施例5 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB4(第1表に性状を示す) 15.1 重量% スチレン 52.98重量% アクリロニトリル 17.3 重量% エチルベンゼン 14.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.03重量% n−ドデシルメルカプタン 0.02重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.5 重量% 第1重合槽の温度は106℃であり、出口の固形分量は2
2重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、240〜270℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は21.5重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ100rpm、150rpmとした。結
果を第2表に示す。
実施例6 毎時5.4の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB1(実施例1と同じ) 12.0 重量% スチレン 56.98重量% アクリロニトリル 18.7 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.03重量% n−ドデシルメルカプタン 0.02重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.2 重量% 第1重合槽の温度は111℃であり、出口の固形分量は2
4重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、245〜275℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は17.1重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ200rpm、250rpmとした。結
果を第2表に示す。
実施例7 実施例1において、原料単量体として新たに無水マレ
イン酸を加え、第1重合槽に供給する混合物の組成を ゴム状重合体:SB1 10.3 重量% スチレン 52.9 重量% アクリロニトリル 17.6 重量% 無水マレイン酸 6.5 重量% エチルベンゼン 11.2 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% とし、かつ第2重合槽の撹拌回転数を250rpmとした以外
は、実施例1と同様にして実施した。結果を第2表に示
す。
実施例8 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB5(第1表に性状を示す) 17.7 重量% スチレン 48.6 重量% アクリロニトリル 16.2 重量% エチルベンゼン 16.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% 第1重合槽の温度は107℃であり、出口の固形分量は1
7重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、220〜250℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は25.3重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ200rpm、250rpmとした。結
果を第2表に示す。
比較例1 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB6(第1表に性状を示す) 9.0 重量% スチレン 58.4 重量% アクリロニトリル 19.5 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.0 重量% 第1重合槽の温度は110℃であり、出口の固形分量は2
1重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、230〜260℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は12.9重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ150rpm、200rpmとした。結
果を第2表に示す。
比較例2 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB1(実施例1と同じ) 11.0 重量% スチレン 55.29重量% アクリロニトリル 18.4 重量% エチルベンゼン 14.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.03重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.2 重量% 第1重合槽の温度は111℃であり、出口の固形分量は2
7重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、230〜260℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は15.7重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ150rpm、150rpmとした。結
果を第2表に示す。
比較例3 実施例8において、ゴム状重合体としてSB5を用い、
かつ第2重合槽の撹拌回転数を150rpmとした以外は、実
施例8と同様にして実施した。その結果を第2表に示
す。
比較例4 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:PB1(第1表に性状を示す) 7.4 重量% スチレン 59.29重量% アクリロニトリル 19.8 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.03重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% 第1重合槽の温度は106℃であり、出口の固形分量は2
2重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、245〜275℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は10.5重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ200rpm、250rpmとした。結
果を第2表に示す。
比較例5 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:SB7(第1表に性状を示す) 10.3 重量% スチレン 57.2 重量% アクリロニトリル 19.0 重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.02重量% n−ドデシルメルカプタン 0.01重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% 第1重合槽の温度は110℃であり、出口の固形分量は2
1重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、240〜270℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は14.8重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ100rpm、130rpmとした。結
果を第2表に示す。
比較例6 実施例1において、ゴム状重合体としてSB8を用い、
かつ第2重合槽の撹拌回転数を150rpmとした以外は、実
施例1と同様にして実施したが、製造工程において、ゴ
ム粒子が生成せず、以降の評価は行わなかった。
比較例7 実施例1において、ゴム状重合体としてSB9を用い、
かつ第2重合槽の撹拌回転数を100rpmとした以外は、実
施例1と同様にして実施した。結果を第2表に示す。
比較例8 実施例1において、ゴム状重合体としてSB10を用い、
かつ第2重合槽の撹拌回転数を200rpmとした以外は、実
施例1と同様にして実施した。結果を第2表に示す。
比較例9 実施例7において、ゴム状重合体としてSB10を用いた
以外は、実施例7と同様にして実施した。結果を第2表
に示す。
比較例10 毎時6の供給速度で、次の組成の混合物を容量7.9
の第1重合槽に連続的に送液した。
ゴム状重合体:PB2(第1表に性状を示す) 9.1 重量% スチレン 58.0 重量% アクリロニトリル 19.38重量% エチルベンゼン 12.0 重量% 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン 0.03重量% n−ドデシルメルカプタン 0.02重量% イルガノックス1076(チバガイギー社製) 0.07重量% ミネラルオイル 1.4 重量% 第1重合槽の温度は106℃であり、出口の固形分量は2
2重量%であった。
次いで、この重合物を容量8.5の第2重合槽、容量1
1の第3重合槽、容量11の第4重合槽に順次送液し
て、温度110〜180℃で重合を続行したのち、230〜260℃
の温度に予熱し、真空槽にて揮発性成分を除去して、ペ
レット状のゴム変性スチレン系共重合体を得た。
原料供給量と得られた共重合体の量から、共重合体中
のゴム状重合体の含有量は13.0重量%であった。共重合
体樹脂相中に分散したゴム状重合体粒子の面積平均粒子
径は、第1重合槽と第2重合槽の撹拌回転数で制御さ
れ、撹拌回転数は、それぞれ150rpm、200rpmとした。結
果を第2表に示す。
[発明の効果] 本発明のゴム変性スチレン系共重合体は、特定のスチ
レン溶液粘度とミクロ構造を有するS−B型のスチレン
−ブタジエンブロック共重合ゴムを用い、経済的に有利
な塊状−懸濁重合法又は連続塊状重合法により、得られ
たものであって、該スチレン−ブタジエンブロック共重
合ゴムの粒子が共重合体樹脂相中に特定の粒子径及び粒
子径分布でもって分散しており、外観、特にウエルド部
の外観が良好であるとともに、剛性及び耐衝撃性などの
機械的性質のバランスに優れている。
本発明のゴム変性スチレン系共重合体は、射出成形
品、押出成形品、押出真空成形品などの成形材料とし
て、工業的に極めて価値の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C08L 25/12 53:02)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶解したゴム状重合体の存在下、芳香族モ
    ノビニル単量体とシアン化ビニル単量体とを、塊状−懸
    濁重合又は連続塊状重合させて成るゴム変性スチレン系
    共重合体において、 (a)共重合体樹脂相中の芳香族モノビニル単量体単位
    とシアン化ビニル単量体単位との割合が、重量比で60:4
    0ないし95:5の範囲にあること、 (b)ゴム状重合体がスチレン単位23〜60重量%を含有
    し、スチレン中5重量%の溶液粘度が温度25℃において
    20〜60センチポイズであり、かつブタジエン連鎖中に1,
    2−ビニル結合5〜25モル%を含有するS−B型のスチ
    レン−ブタジエンブロック共重合ゴムであること、及び (c)ゴム状重合体が面積平均粒子径0.03〜0.5μmの
    粒子として共重合体樹脂相中に、ゴム変性スチレン系共
    重合体の重量に基づき3〜35重量%の割合で分散し、か
    つその面積平均粒子径と数平均粒子径との比が2.0以下
    であること を特徴とするゴム変性スチレン系共重合体。
  2. 【請求項2】共重合体樹脂相が、芳香族モノビニル単量
    体単位とシアン化ビニル単量体単位との合計量の1〜35
    重量%を、不飽和ジカルボン酸無水物単位、マレイミド
    系単量体単位、メタクリル酸エステル系単量体単位及び
    アクリル酸エステル系単量体単位の中から選ばれた少な
    くとも1種によって置き換えられた組成を有する請求項
    1記載のゴム変性スチレン系共重合体。
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