JP2657816B2 - エリスロポエチンの免疫学的測定法 - Google Patents

エリスロポエチンの免疫学的測定法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、エリスロポエチン(以下EPOと略する)の
測定方法に関するものである。
従来の技術 EPOは、未熟な赤血球系前駆細胞に働き、分化増殖を
誘導する造血ホルモンの一つで、赤血球数を恒常的に保
つ上で非常に重要な役割を果たしている。すなわち、EP
Oは通常、組織の酸素需要に応じて主に腎臓で生産さ
れ、体内の赤血球量を調節する役割を担つている。低酸
素状態では、その生産が促進され、逆に高酸素状態では
低くおさえられている。
血中のEPO量を測定することは、組織における酸素需
要のバランスを知る上で非常に重要である。また、その
他臨床上、多数の有用な情報を得ることができる。例え
ば、真性多血症及び2次性多血症は、臨床上類似した多
血症状を示すが、その原因が全く異なり、その治療方法
も異なつている。すなわち、それらの症状における血中
EPO量は、前者では非常に低値を示すのに対し、後者で
は、高値を示す。したがつて、血中EPOを測定すること
により、両者を容易に区別でき、適切な治療を行うこと
ができる。また、EPOを貧血患者に投与し、治療を行う
場合において、患者自身の血中EPO量と外部から与えたE
PO量を追跡することは、適切な投与を行う上で非常に有
用である。その様に血中EPOの測定は臨床上非常に重要
である。
EPOの測定には、マウスやラツト等の小動物を用いる
バイオアツセイ法〔臨床検査技術全書 第3巻 血液検
査、小酒井 望、阿部 裕、林 康之、古川 俊之
編、p222、1972(医学書院)〕が一般的に知られていた
が、該方法は、測定操作が煩雑なうえに、測定感度が悪
く、臨床応用には至らなかつた。また、細胞培養技術の
発達によつて、骨髄細胞や胎児肝細胞の培養が可能とな
りin vitroバイオアツセイ法〔E.Goldwasser and Gros
s,「メソオズ エンザイモロジー」(Menthods Enzymo
l.)XXXV IIp109(1975)〕、〔N.C.Brandan,P.M.Cotes
and J.Espada,「ブリテイツシユ ジヤーナル オブ
ヘマトロジー」(Br.J.Haematol)47,461(1981)〕が
確立し、測定感度の改善が行われたが、試料中の夾雑物
の影響を受けやすく、煩雑な操作を要するため、やはり
り臨床応用には至らなかつた。
また、すでに、EPOと特異的に反応する抗体(以下特
異抗体と呼ぶ)を用いた免疫学的な測定法であるラジオ
イムノアツセイ法(RIA法)を確立し〔H.Mizoguchi et
al.「アクタ ヘマトール ジヤパン」(Acta Haematol
Jpn.50,15(1987)〕正常血中EPOの測定を可能とし
た。しかし、該方法では、放射性同位元素(125I)を用
いなければならず、そのうえ特殊施設を要し、廃棄物処
理上の問題点を有していた。さらには、近年、酸素免疫
測定法が著しく進歩し、血中EPOを測定しようとする試
みがなされているが、正常人血中EPO量が10〜20mU/ml
(0.1〜0.2ng/ml)極めて微量であるため、公知の酸素
免疫測定法で測定するには、検出が困難であると考えら
れていた。
このため、本発明者らは、さらに、EPOの特異抗体を
第1抗体として不溶性支持体に結合させた抗体結合不溶
性支持体にEPOを含む被検液及びEPOの特異抗体で且つ前
記第1抗体とは異なる動物種に免疫して得られた第2抗
体を反応させた後、さらに、前記第2抗体を作製した動
物種の免疫グロブリンと特異的に反応する第3抗体に酵
素標識を作つた標識抗体を反応させ、前記抗体結合不溶
性支持体上に結合した前記標識抗体の量を測定するか、
もしくは結合しなかつた標識抗体の量を測定することに
より前記被検液中のEPO量を測定する免疫学的測定法を
完成し、既に特許出願した(特開昭62−235564号)。し
かし、この技術は、非常に煩雑な操作を有するという欠
点があつた。さらには、高感度測定が可能な測定法とし
て、グルコース−6−リン酸脱水素酵素を用いた標識抗
体を作製し、グルコース−6−リン酸脱水素酵素の活性
測定を生物発光法で行う、サンドイツチEIA法(エンザ
イムイムノアツセイ法)を完成し、既に特許出願した
(特開昭62−235566号)。しかし、該方法においても、
生物発光測定というやや特殊測定装置を要するという欠
点を有しており、さらには、上記EIA法においてはポリ
クローナル抗体を使用するために作製したポリクローナ
ル抗体のロツトが変わるごとに感度が変わるという不利
な点があつた。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、叙上の状況に鑑み、使用するモノクロ
ーナル抗体としてエピトープの異なる2種の抗体を選択
することにより、煩雑な操作を必要とせず、或は、特殊
な装置を必要とせず、通常の臨床検査に用いるイムノリ
ーダーを用いて短時間に実施でき、且つ検出感度の高い
EPOのサンドイツチEIA法による測定方法を提供すること
を課題とする。
また、本発明はEPOの検出限界や測定精度を低下させ
ることなく、測定に要する時間をいちじるしく短縮する
ことのできるEPOの測定方法を提供することを目的とし
ている。
課題を解決するための手段 本発明は、エリスロポエチンに対する、エピトープの
異なる2種のモノクローナル抗体を、高純度のエリスロ
ポエチンを、125Iで標識して得た90μ Ci/μg以上の放
射活性を有するエリスロポエチンとの特異的結合性で選
択し、エリスロポエチンと特異的に反応する第1抗体を
固相担体に結合してなる抗体結合担体と、エリスロポエ
チンを含む被検液と、第1抗体とは異なるエピトープを
認識する第2抗体にアルカリホスファターゼを結合させ
た標識抗体とを同時に混合し、エリスロポエチンと第1
抗体結合固相担体との結合反応と、エリストポエチンと
標識第2抗体との結合反応とを同時に進行せしめ、第1
抗体結合固相担体上にエリスロポエチンを介して結合し
た標識第2抗体のアルカリホスファターゼの活性を測定
することによってエリスロポエチン含量を測定すること
を特徴とするエリスロポエチンの免疫学的測定法にあ
る。
作用 本発明は、上述の如く構成されるが、要は、EPOに対
する、エピトープの異なる2種のモノクローナル抗体
を、高純度のエリスロポエチンを125Iで標識して得た90
μ Ci/μg以上の放射活性を有するEPOとの特異的結合
性で選択し、エリスロポエチンと特異的に反応する第1
抗体を固相担体に結合してなる抗体結合担体と、エリス
ロポエチンを含む被検液と、第1抗体とは異なるエピト
ープを認識する第2抗体にアルカリホスファターゼを結
合させた標識抗体とを同時に混合し、EPOと第1抗体結
合固相担体の結合反応と、該EPOと標識第2抗体との結
合反応とを同時に進行させるものである。その結果、EP
Oと特異的に反応する第1抗体を結合した抗体結合固相
担体に抗原であるEPOを介して、標識物質を結合させた
第2抗体を結合させ、結合した標識物質を測定すること
により非常に簡便に血中等の微量にしか存在しないEPO
を感度よく短時間のうちに測定することを可能としたも
のである。
本発明に使用する特異性の高い抗体を得るには、EPO
をできるだけ純化しておくことが好ましい。例えば、ア
フイニテイクロマトグラフ、ゲル濾過等の公知の精製手
段を組合わせて実施可能である。この精製EPOをBalb/c
マウスに免疫して脾細胞を得、骨髄腫細胞とポリエチレ
ングリコールにより融合させ、HAT選択培地により抗EPO
モノクローナル抗体で生産するバイブリドーマ細胞を選
択し、バイブリドーマ細胞から産生される抗EPOモノク
ローナル抗体を高純度のエリスロポエチンを125Iで標識
して90μ Ci/μg以上の放射活性を有するEPOと特異的
に結合させてその存在を認識し、選出した。
次に、この様にして得られた第1抗体を固相担体に結
合させる。固相担体としては、マイクロプレート、ポリ
スチレンチユーブ、ポリスチレン球、シリコーン片など
があげられるが、特にポリ塩化ビニールプラスチツク製
96穴マイクロプレートが好ましい。これらの固相担体に
結合させる方法は、公知の化学的方法もしくは物理的方
法のいずれの方法でもよい。例えば、物理的方法として
は、抗体を適当な緩衝液に溶解し、前記固相担体を接触
させて、0℃〜室温にて、数時間から一夜、好ましく
は、4℃、一夜或は室温2時間放置した後、Tweenを含
むPBS(リン酸緩衝生理的食塩水;phosphate Bufferd Sa
line)にて洗浄を行い未吸着抗体を除去した後、牛血清
アルブミンを含むPBSと0℃〜室温にて、数時間から一
夜、好ましくは、4℃一夜、或は室温2時間接触させる
ことにより、未反応の固相担体活性基に牛血清アルブミ
ンを吸着させた後、前述のTweenを含むPBS溶液にて再び
洗浄する。この様にして、抗体結合固相担体を作製す
る。
次に、第2抗体に結合させた標識抗体(以下単に標識
抗体と呼ぶ)を作製する。第2抗体は第1抗体とは抗原
決定部位(抗原の認識結合部位)とが異なる抗原決定部
を有する抗体を用いて行う。第2抗体と標識物質の結合
は公知の方法で実施できる。例えば、グルタルアルデヒ
ドを用いて行い得る。すなわち、第2抗体溶液と標識物
質溶液を混合し、グルタルアルデヒドを加え、室温で1
〜2時間反応させた後、0〜4℃で一晩透析し、未反応
のグルタルアルデヒドを除去してのち、トリス緩衝液に
て、さらに、0〜4℃で一晩透析し、未反応のグルタル
アルデヒドを不活性化する。尚、透析は好ましくは、透
析外液を1〜3回途中で取り換える。
以上のようにして調製した標識第2抗体に安定剤であ
る牛血清アルブミン及び窒化ナトリウムを加え、冷暗所
に保存すれば、少くとも6ヶ月は安定である。ここで標
識物質としては、酵素、螢光物質、金属などがあげられ
るが特に酵素が好ましい。さらに酵素としては、アルカ
リフオスフアターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β
−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコ
ース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコースデヒド
ロゲナーゼなどが好適であるが、特にアルカリホスァタ
ーゼが・・・・の点で好ましく、本発明においては標識
酵素としてアルカリホスファターゼが用いられる。
以上の様にして得られた抗体結合固相担体及び標識抗
体を用いてEPOを測定するには、次の様にして行なう。
被検液と標識抗体溶液を抗体結合固相担体が存在する反
応容器中に同時に入れて混合し、被検液中のEPOと抗体
結合固相担体との結合反応と、EPOと標識抗体との結合
反応とを同時に進行させる。反応は、0〜50℃で1時間
〜1夜、好ましくは、15〜35℃で2〜4時間行なう。こ
のようにすると、前記抗体結合固相担体上にはEPOの結
合量に比例して標識抗体が結合することになる。
従って、この標識抗体の標識物質の量を測定し、予め
作成した検量線より被検液中のEPOを測定することがで
きる。ここで標識物質として酵素を用いた場合は、その
酵素活性を測定すればよい。
また、EPOを含む被検液としては、血清、血漿、尿、E
PO生産培養液等を例示することができる。
以下、比較例及び実施例により本発明を説明するが、
本発明は、このような実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 抗原EPOの調製: 特開昭60−41614号公報に記載の方法に従つて、貧血
患者尿より分離したEPO(貧血患者尿濃縮物をSDS処理
後、抗体吸着処理及びゲル濾過により取得したEPO標
品)のPBS溶解物を氷冷し、−20℃に冷却した99.5%エ
タノールの9倍量を添加してEPOを沈澱させた。この沈
澱を−20℃の90%エタノール溶液で洗浄した後、減圧下
に乾燥し、0.01mM CaCl2を含む10mM NaPiバツフアー(p
H6.8)に溶解し、予め同じバツフアーで平衡化したハイ
ドロキシアパタイトカラムに通し、非吸着画分にEPOを
回収した。得られたEPOの純度は90%であつた。
上記EPOによる実験動物の免疫: 前記の方法にて調製した純化EPOを抗原として使用
し、実験動物としてマウス(Balb/cマウス)を用い、こ
のマウスに対し、次のとおり2週間間隔で3回免疫を行
つた。
第1回免疫: PBS中に純化EPOタンパク質を1mg/mlで溶解し、これに
等量のフロイント完全アジユバンドを混合して得たエマ
ルジヨン0.2mlをマウスに対し腹腔内注射で投与した。
第2回免疫: 2週間後に同上のエマルジヨン液100μをマウスに
対し腹腔内注射で投与した。
第3回免疫: PBS中に純化EPOを0.5mg/mlで溶解し、100μをマウ
スに対し、2週間後に腹腔内投与した。
抗EPO抗体産生ハイブリドーマの調製: 前記免疫処理終了から3日後に免疫マウスの脾細胞を
無菌的に摘出し、合成培養液(RPMI1640液)と15%牛胎
児血清(FCS)との混合液で洗浄後、該混合液中で脾臓
細胞をハサミで細断して単細胞化を行い、該混合液で2
回洗浄した後、単細胞化した細胞をRPMI1640液に分散し
た。細胞数は8×108個であつた。別にマウスのミエロ
ーマ細胞(P3/NSI/1−Ag4−1)を前記RPMI及びFCSの混
合溶液中で培養し、増殖した細胞をRPMI1640液で洗浄し
た。細胞数は4×108個であつた。
次に前記で調製した免疫マウス脾細胞とマウスミエロ
ーマ細胞とをRPMI1640液に分散し、混合した後、遠心
し、上清を除去した。混合細胞をポリエチレングリコー
ル1500の50%溶液中で細胞融合させた後、融合細胞をHT
培養液(ヒポキサンチン、チミジン及び15%牛胎児血清
を含むRPMI1640液)に混合し、混合液を8枚の96穴マイ
クロタイタープレートにまいて2日目以降、HAT培養液
(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン及び15%
牛胎児血清を含むRPMI1640液)を添加して、各穴で2週
間培養してHAT選択を行つた。増殖したハイブリドーマ
細胞を326穴において確認した。
前記で得た326種類のハイブリドーマより特定の細
胞、すなわち、EPOと特異的に結合し得る抗体を産生す
るハイブリドーマを選び出すために、125I−EPO(ヒト
尿由来純化EPOをIODO−GEN法にて125Iで標識したもの;9
8μ Ci/μgEPO)を用いて125I−EPOと特異的に結合する
抗体が、ハイブリドーマ培養液中に存在することを確認
して選出した。
その結果、目的に適合したものとして22種類の細胞が
選出され、そのうち125I−EPOとの結合値の高かつたも
の8種についてハイブリドーマの継代培養を続け、限界
希釈法によりモノクローン化を行い、安定的に抗体産出
を行う4種のハイブリドーマ細胞(MC−R−2、MC−R
−4、MC−R−6、MC−R−12)、を得た。
モノクローナル抗EPO抗体の生産: 前記のハイブリドーマ細胞MC−R−2、MC−R−4、
MC−R−6、MC−R−12を用いて、抗体産生を行った。
すなわち、常法通りに、マウス腹腔内に、各細胞を移植
し、マウス腹腔内で抗体を生産させ、50%硫安分画に付
した後、DE52(ワツトマン社製、DEAE−セルロース)充
填カラムを通し、0.1M〜0.2M NaCl画分として精製免疫
グロブリン(IgG)を得た。各細胞当りマウス10匹を用
い、それぞれ300mg、280mg、250mg、260mgの精製モノク
ローナル抗体を得た。
抗体結合支持体の作成: ポリ塩化ビニールプラスチツク製96穴フレキシブルア
ツセイプレート(フアルコン社製、Farcon 3912)をエ
タノールで洗浄し、乾燥した後に抗EPOモノクローナル
抗体MC−R−6を10μg/mlになるように0.5M炭酸ナトリ
ウム緩衝液(pH9.6)に溶解した抗体液をアツセイプレ
ートの各ウエルに100μずつ分注し、4℃1晩(或は
室温2時間)静置後、抗体溶液を除去し、PBS−Tween溶
液(0.05%Tween20、0.02%NaN3含有PBS溶液)でウエル
内を3回洗浄した後に、各ウエルに1%BSA−PBS溶液
(1%BSA含有PBS溶液)を200μずつ分注し、室温で
2時間静置後、ウエル内をPBS−Tween溶液で3回洗浄
し、抗体コートウエル(抗体結合支持体)とした。
酵素標識抗体の作成: 抗体として抗EPOモノクローナル抗体MC−R−2を、
酵素としてシグマ社製ウシ小腸由来アルカリフオスフア
ターゼ(Sigma Alkaline Phosphatase Type VII−S)
を用いた。
1.4mgのMC−R−2と5000単位のアルカリフオスフア
ターゼを0.5M PBS(0.15M NaClを含む50mMリン酸ナトリ
ウム緩衝液)1mlに溶解し、4℃で一晩透析する。尚、
透析外液は0.05M PBS 1で、適時2回の外液交換を行
つた。次に25%グルタルアルデヒド溶液を0.2%(v/v)
になる様に加え、室温で1〜2時間反応させた後に、4
℃で一晩透析を行つた。尚、透析外液は0.05M PBS 1
で、適時2回の外液交換を行つた。さらに透析外液を50
mMトリス緩衝液(pH8.0)、1mM MgCl2に交換し、4℃で
一晩透析する(外液は500mlで適時2回交換)。透析終
了後、BSA1%(w/v)、NaN30.02%(w/v)となる様に5
%BSA、0.1%NaN3、1mM MgCl2含有50mMトリス緩衝液を1
/4容量加え、酵素標識抗体溶液とした。尚、本溶液は、
4℃暗所で保存した。
EPO測定: 抗体コートウエルに、被検液50μl(被検液は、5%
BSA含有PBS溶液)を適切な濃度に希釈した後、これを10
0〜200倍希釈酵素標識抗体溶液50μl、及び1/10容量の
10倍緩衝液(0.5%Tween 20,10mM EDTA,0.2%NaN3含有P
BS溶液)とともに入れ、室温で2時間反応させた後、PB
S−Tween溶液(0.05%Tween20、0.02% NaN3含有 PBS
溶液)で、各ウエルを3回洗浄し、未反応のEPO及び酵
素標識抗体を除去した。次に、各ウエルに酵素基質液10
0μlずつを入れて室温で30分間反応させた後に、各ウ
エルに3M NaOH溶液50μlずつを加え、酵素反応を停止
させて後、イムノリーダーを用いて、405nmにおける各
ウエルの吸光度を測定した。被検液中のEPO濃度に対す
る405nmにおける吸光度をプロットした標準曲線を第1
図に示した(第1図の×印)。
なお、実施例1のに記載したと同じ方法に従って被
検液と酵素標識抗体溶液を別々に反応させた場合を比較
例として記載した。
すなわち、この方法を示すと次のとおりである。
抗体コートウエルに被検液100μl(被検液は5%BSA
含有PBS溶液)で適切濃度に希釈した後、1/10容量の10
倍緩衝液(0.5%Tween20、10mM EDTA、0.2% NaN3含有P
BS溶液)を入れ、室温で2時間反応(放置)した後、PB
S−Tween溶液(0.05%Tween20、0.02% NaN3含有PBS溶
液)で各ウエルを3回洗浄した。対に各ウエルに100〜2
00倍希釈酵素標識抗体溶液を100μlずつ入れ、室温で
2時間反応(放置)させた後、上述と同様にPBS−Tween
溶液で3回ウエルを洗浄し、遊離の酵素標識抗体を除去
する。各ウエルに酵素基質液[p−Nitrophenyl phosph
ate disodiumを2mg/mlになる様に、1M diethanolamin
e、0.5mM MgCl2、0.02% NaN3(pH9.8)溶液で調製した
もの]100μlずつを入れ、室温で30分間反応させた
後、各ウエルに3M NaOH溶液50μlずつを加え、酵素反
応を停止させた後、イムノリーダーを用いて、405nmに
おける各ウエルの吸光度を測定した。被検液中のEPO溶
液は、既知濃度のEPOを含有する被検溶液を用いて同時
に同じ操作を行なってウエルにおける吸光度の強度(検
量線)との比較を行なうことにより行なった。検量線は
添付の第1図(●印)に示す如くであり、5〜60mU/ml
のEPO濃度の測定が可能な検量線が得られた。
上記EPO標準検量線曲線を基準とし、各種疾患血清中
に含まれるEPO量を測定した。表1にその結果を示し
た。また、従来のラジオイムノアッセイ法の測定結果を
示した。
両者とも同等の検量曲線が得られ、5〜60mU/mlのEPO
濃度の測定が可能であった。しかし、本発明の方法が2
時間でEPO濃度を測定することができるのに対し、比較
例では4時間を必要とし、本発明は迅速に短時間のうち
にEPO濃度を測定できた。
実施例2 本例はEPOの測定におけるモノクローナル抗体の組合
わせの適否を示したものである。
実施例1に記載の方法により、支持体結合抗体、酵素
標識抗体の組合わせの適否を確認した。
支持体結合抗体(一時抗体)、標識抗体(二次抗体)
として4種の抗体産生ハイブリドーマの適否を、測定感
度、検量曲線の直線性で比較した。全12組の組合わせを
検討した結果、下記表2に示すとおり一次抗体MC−R−
6、二次抗体MC−R−2の組合わせが最適であることが
確認された。
発明の効果 以上述べた如く、本発明によれば、既述の構成を採用
することによつて、従来法における様な放射性同位元素
を用いたり、特殊実験施設を用いることを必要とせず、
或は、煩雑な操作と特殊測定装置(生物発光測定)を要
することなく、非常に簡便にEPOの測定が可能となつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における反応操作をより簡便化した場
合のEPO測定の標準曲線を簡便化を行わない場合を比較
したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−179750(JP,A) 特開 昭57−16355(JP,A) 特開 昭57−208458(JP,A) 特開 昭59−155395(JP,A) 特表 昭60−500558(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エリスロポエチンに対する、認識するエピ
    トープの異なる2種のモノクローナル抗体を、高純度の
    エリスロポエチンを125Iで認識して得た90μ Ci/μg以
    上の放射活性を有するエリスロポエチンとの特異的結合
    性で選択し、エリスロポエチンと特異的に反応する第1
    抗体を固相担体に結合してなる抗体結合担体と、エリス
    ロポエチンを含む被検液と、第1抗体とは異なるエピト
    ープを認識する第2抗体にアルカリホスファターゼを結
    合させた標識抗体とを同時に混合し、エリスロポエチン
    と第1抗体結合固相担体との結合反応と、エリスロポエ
    チンと標識第2抗体との結合反応とを同時に進行せし
    め、第1抗体結合固相担体上にエリスロポエチンを介し
    て結合した標識第2抗体のアルカリホスファターゼの活
    性を測定することによってエリスロポエチン含量を測定
    することを特徴とするエリスロポエチンの免疫学的測定
    法。
JP63079868A 1988-03-31 1988-03-31 エリスロポエチンの免疫学的測定法 Expired - Lifetime JP2657816B2 (ja)

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