JP2654843B2 - スライドテーブル付き棚 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、たとえば紙、特に高級紙を保管するのに利
用されるスライドテーブル付き棚に関するものである。

従来の技術 従来、この種の棚としては、たとえば実公昭63−8276
号公報に見られる構造が提供されている。この従来形式
では、棚枠の前端に左右一対の支持ローラを設けるとと
もに、左右一対の溝形ガイドレールを前後方向に設け、
そしてスライドテーブルの後端に、前記溝形ガイドレー
ルに遊嵌する左右一対のガイドローラを設けるととも
に、このスライドテーブルの側部下面を前記支持ローラ
上に載置している。前記スライドテーブルの後端近くに
はストツパが下向きに突設されている。

この従来形式によると、ガイドローラが溝形ガイドレ
ールに支持案内されることと、スライドテーブルが支持
ローラに支持案内されることで、棚枠に対してスライド
テーブルを引き出したり押し込んだりし得る。そして最
大引き出し位置は、支持ローラに対してストツパが後方
から当接することで規制される。

発明が解決しようとする課題 上記の従来形式によると、最大引き出し位置は常に一
定であり、したがつて被収納物が常に同じであれば問題
はない。しかし、たとえばサイズの異なる紙を収納する
場合、そのサイズに対して、無駄に引き出しすぎたり、
取り扱い難い小寸法でで引き出したりすることがある。

本発明の目的とするところは、被収納物のサイズに応
じて最大引き出し位置を変更し得るスライドテーブル付
き棚を提供する点にある。

課題を解決するための手段 上記目的を達成すべく本発明のスライドテーブル付き
棚は、棚枠に、複数のローラを介して引き出し押し込み
自在なスライドテーブルを設け、前記棚枠とスライドテ
ーブルとの間に、スライドテーブルの最大引き出し位置
を規制するストッパ装置を設け、このストッパ装置は、
棚枠側に設けた引き出しストッパ体と、スライドテーブ
ル側に位置変更自在に設けた引き出し被ストッパ体とに
より構成されている。

作用 かかる本発明の構成によると、スライドテーブルは、
複数のローラを介しての支持案内により棚枠に対して引
き出しや押し込みを行える。そしてスライドテーブルの
最大引き出し位置はストツパ装置により規制し得、その
際に、スライドテーブルに対して引き出し被ストッパ体
を位置変更させて、ストッパ装置による規制位置を変更
することで、各種サイズの被収納物に対して最も好適な
規制位置にし得る。

実施例 以下に本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

１は棚枠で、前後および左右の適当間隔置きに配設し
た複数の支柱２と、これら支柱２の上端間を連結するビ
ーム３ならびに天板受４と、下部間を連結するビーム５
と、各支柱２の下部に取付けた接地体６などから構成さ
れる。前記支柱２の左右方向の相対向面でかつ上下方向
の複数箇所には前後方向の連結プレート７が取付けら
れ、そして連結プレート７の内面で中間から後端近くに
亘つてはガイドレール８が取付けられている。このガイ
ドレール８はＣ型レールであつて、その開放部を相対向
させて配設している。左右の支柱２間に、棚枠１内に退
入する位置と、前部が棚枠１から前方に突出する位置と
に亘つてスライド自在なスライドテーブル９が設けられ
る。このスライドテーブル９は、左右一対の側板10と、
これら側板10の下半分間にボルト・ナットなどの固定具
11を介して取付けたテーブル12と、両側板11の前端間に
取付けた手動用の操作板13と、両側板11の後端間に取付
けた後板14と、この後板14の後面に取付けた押し込み被
ストツパ体15などから構成される。前記スライドテーブ
ル９のスライドは、側板10の中間に形成した段部10Aの
下面を支持すべく前記連結プレート７の前端に取付けた
左右一対の支持ローラ16と、前記側板10の後端下部に取
付けられかつガイドレール８に遊嵌して案内される左右
一対のガイドローラ17とによる支持案内によつて可能に
なる。そして押し込み位置を規制する押し込みストツパ
体18が前記連結プレート７の後端に一体に形成され、こ
の押し込みストツパ体18の前面に取付けたクツシヨンゴ
ム19に前記押し込み被ストツパ体15が当接自在となる。
さらに棚枠１とスライドテーブル９との間に、スライド
テーブル９の最大引き出し位置を規制するストツパ装置
20が設けられる。すなわちガイドレール８の前端からの
内方へ折り曲げ状に引き出しストツパ体21が設けられ、
この引き出しストツパ体21の後面にクツシヨンゴム22が
取付けられる。そしてスライドテーブル９の中間部には
側板10からテーブル側板部に亘つて左右方向の貫通孔23
が形成され、この貫通孔23に対してピン形状の引き出し
被ストツパ体24のねじ部24Aを挿通させるとともに、こ
のねじ部24Aに内側からら合するナツト25を設けてい
る。前記貫通孔23はスライド方向で複数形成され、した
がつてナツト25の操作で引き出し被ストツパ体24の取付
け位置を変えることで、引き出しストツパ体21に当接す
ることによる規制位置を変更し得る。

上記実施例においては、操作板13に押し込み力を作用
させることでスライドテーブル９は、ガイドローラ17が
ガイドレール８に支持案内されるとともに支持ローラ16
に支持案内されて棚枠１へとスライドし、そして押し込
み被ストツパ体15が押し込みストツパ体18に当接するこ
とで、第１図の上段ならびに第２図に示すように棚枠１
内に納められる。また操作板13に引き出し力を作用させ
ることで、前記ローラ16,17などを介した支持案内によ
りスライドテーブル９は前方に引き出され、そして引き
出し被ストツパ体24が引き出しストツパ体21に当接する
ことで最大引き出し位置が規制される。これにより第１
図の上段や第６図に示すように、目的とするスライドテ
ーブル９の前半部を引き出し得る。この引き出したスラ
イドテーブル９に対して被収納物の格納や取出しが行わ
れる。すなわち、たとえば被収納物が紙であつたとき、
この紙は多数枚が一度に格納されるのであり、また何枚
かの必要枚数が取出され（ピツキング）るのである。そ
して格納しようとする紙のサイズに応じて引き出し被ス
トツパ体24の位置が変更される。すなわちナツト25をら
脱したのち引き出し被ストツパ体24を貫通孔23から抜出
させ、そして引き出し被ストツパ体24のねじ部24Aを、
目的とする別の貫通孔23に外側から通したのちナツト25
をら合させればよい。これによりスライドテーブル９に
対する引き出し被ストツパ体24の取付け位置を変更し
て、収納しようとする紙に好適な最大引き出位置を規制
し得る。

以上のような棚は、第６図の仮想線で示すように、そ
の前面間に通路27を形成すべく相対向して並設してもよ
く、また第７図の仮想線で示すように左右方向で並設し
てもよい。

発明の効果 上記構成の本発明によると、スライドテーブルは、複
数のローラを介しての支持案内により棚枠に対して引き
出しや押し込みを行うことができる。そしてスライドテ
ーブルの最大引き出し位置はストツパ装置により規制す
ることができ、その際に、スライドテーブルに対して引
き出し被ストッパ体を位置変更させることで、当接する
引き出しストッパ体との規制位置を任意に変更でき、以
って各種サイズの被収納物に対して最も好適な規制位
置、すなわち無駄がなくかつ作業性のよい最大引き出し
位置にできる。さらに引き出し被ストッパ体の位置変更
は、スライドテーブルを引き出すなどして容易に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】 図面は本発明の一実施例を示し、第１図は要部の一部切
り欠き側面図、第２図は同一部切り欠き平面図、第３図
は第１図におけるIII−III矢視図、第４図は同IV−IV矢
視図、第５図は同Ｖ−Ｖ矢視図、第６図は全体の側面
図、第７図は同正面図である。 １……棚枠、７……連結プレート、８……ガイドレー
ル、９……スライドテーブル、10……側板、10A……段
部、12……テーブル、15……押し込み被ストツパ体、16
……支持ローラ、17……ガイドローラ、18……押し込み
ストツパ体、20……ストツパ装置、21……引き出しスト
ツパ体、23……貫通孔、24……引き出し被ストツパ体、
24A……ねじ部、25……ナツト。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】棚枠に、複数のローラを介して引き出し押
   し込み自在なスライドテーブルを設け、前記棚枠とスラ
   イドテーブルとの間に、スライドテーブルの最大引き出
   し位置を規制するストッパ装置を設け、このストッパ装
   置は、棚枠側に設けた引き出しストッパ体と、スライド
   テーブル側に位置変更自在に設けた引き出し被ストッパ
   体とにより構成されたことを特徴とするスライドテーブ
   ル付き棚。