JP2654812B2 - 湾曲を防止したハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

湾曲を防止したハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に、支
持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層
を有し、他方の側にバッキング層を有するハロゲン化銀
写真感光材料に関する。
〔従来の技術〕
支持体の一方の側にハロゲン化銀乳剤層を有し、他方
の側にバッキング層を有する感光材料は、各面の組成が
同一でないため、感光材料に湾曲が生じ易い。
なお本明細書中、「バッキング層」とは、ハロゲン化
銀乳剤層を有する側と逆の側に形成される非感光性親水
性コロイド層のことを言う。
即ち、支持体の両側にハロゲン化銀乳剤層を有する感
光材料は、両面の層を同一組成とすることができ(例え
ば直線X線感光材料等は、この構成が採られることが多
い)、両面のバランスをとることができるので湾曲を抑
えることができる。あるいは湾曲が生じるおそれがある
場合でも、各種の従来技術(例えば特開昭54−56817号
公報に記載の技術)により対応できる。
しかし、一方の側にハロゲン化銀乳剤層を有し、他方
の側にバッキング層を有する感光材料、いわゆる片面感
光材料は、各面における組成が互いに異なっているた
め、必ずしも両面のバランスがとれず、各種の要因で湾
曲が生じてしまうことが多い。
また、露光前の感光材料は、これをいわゆる「はさみ
紙」ではさみ、その状態で保存したり輸送することがあ
るが、一般にはさみ紙は、吸湿性を有しているので、包
装されている感光材料中、特に、はさみ紙と接触してい
る感光材料(複数の感光材料をはさむ場合1枚目の感光
材料)中に含まれる添加剤が水分とともにはさみ紙に移
行し、特に、接触面側の成分の内の湿潤剤がはさみ紙に
移行し、この結果両面のバランスがくずれ、湾曲の発
生、もしくは助長がもたらされることがある。
湾曲に伴う不都合はいくつかあるが、例えば重要なこ
ととして、自動搬送装置で搬送する場合に、搬送不良を
起こすということがある。片面感光材料の場合、乳剤面
(ハロゲン化銀乳剤層を有する側の面をいう。以下同
じ)を内側にして湾曲したものをプラスカール、乳剤面
を外側にして湾曲したものをマイナスカールというが、
自動搬送する場合、カール度が+1.5〜−1.5の範囲内に
あれば、搬送性はほぼ良好である。さらにカール度が小
さいほうが、搬送不良を起こす割合は小さくなる。ま
た、イメージングカメラ等CRT画像を撮影する際には、
マイナスカールが大きな問題となる。プラスカールした
感光材料(フィルム)ではイメージングカメラ内の搬送
系のガイドによって感光材料の平面性が強制的に保たれ
るが、マイナスカールした感光材料では平面性が保たれ
ず、CRT画像からの距離が変わってしまい、焦点が合わ
ず、撮影画像が、ボケたりまたは画像にゆがみを生じて
しまう。そのような現象を起こさないためには、マイナ
スカールは0〜0.5の範囲にとどめることが必要とな
る。
本明細書中、感光材料の「カール度」とは、以下の定
義による。即ち、シート状の感光材料は、湾曲すると第
1図に例示するような状態となるが、ここで曲率中心O
からの曲率半径r(単位はメートルとする)の逆数を曲
率とし、この曲率を感光材料のカール度とする。
一方、感光材料同士の耐クッツキ性が悪いと、感光材
料が互いに付着して、同時に2枚以上の感光材料(フィ
ルム)が自動搬送されてしまうことがある。従って、搬
送性を良くするためには、カール度の減少に加え、耐ク
ッツキ性の向上も重量である。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決して、
湾曲の発生を防止でき、かつ耐クッツキ性を良好にし
て、例えば自動搬送の際の搬送性などが良好なハロゲン
化銀写真感光材料を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
上記目的を達成すべく、本発明においては、支持体の
一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有
し、他方の側にバッキング層を有するハロゲン化銀写真
感光材料において、上記ハロゲン化銀乳剤層を有する側
の単位面積当たりの全バインダー量に対する上記バッキ
ング層を有する側の単位面積当たりの全バインダー量の
比率が0.7以上1.4以下の範囲であり、かつ上記少なくと
もいずれかの側はバインダー1g当たり1.0×10-3g以上2.
0g以下の脂肪族基と少なくとも2つの水酸基のみからな
る多価アルコールを含有し、かつ上記バッキング層を有
する側はラテックスポリマーを含有することを特徴とす
る構成をとる。
以下本発明について更に詳述する。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支持体の一方
の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、他
方の側にバッキング層を有する、いわゆる片面感光材料
である。
乳剤面には、ハロゲン化銀乳剤層は、1層形成されて
いるものでもよく、あるいは複数層形成されているので
もよい。乳剤面に、ハロゲン化銀乳剤層以外の層、例え
ば中間層や、保護層その他を設けることは任意である。
好ましくは、該ハロゲン化銀乳剤層の上層には保護層を
設ける。その保護層または最上層その他の層には、マッ
ト剤を含有せしめることができる。
本発明において、バッキング層とは、ハロゲン化銀乳
剤層を有する側と逆の側に形成される非感光性親水性コ
ロイド層であり、かかるバッキング層は1層でも、また
2層以上形成されるのでもよい。
バッキング層を構成する親水性コロイドとしては、各
種の親水性コロイドを任意に用いることができるが、代
表的にはゼラチンが好ましく使用される。ゼラチンとし
ては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンや酸素処
理ゼラチン、また、ゼラチンの加水分解物や酸素分解物
その他のゼラチンから誘導されるものも用いることがで
きる。そのほか、写真材料用のバインダーとして用いる
ことができる親水性コロイドを適宜使用することができ
る。
本発明の実施に際して、ハロゲン化銀乳剤層を構成す
るための乳剤は、感光性ハロゲン化銀を適当なバインダ
ー中に分散して形成することができる。この場合に用い
ることができるバインダーとしては、上記バッキング層
を形成するための親水性コロイドとして例示したものを
挙げることができる。
親水性コロイドを含有する層の物性を改良する目的
で、必要に応じて各種の膜物性改良剤、例えば硬膜剤を
用いることは好ましいことである。
本発明において、乳剤面側、つまりハロゲン化銀乳剤
層を有する側の単位面積当たりの全バインダー量をBe
c、バッキング層を有する側の単位面積当たりの全バイ
ンダー量をBbcとすると、Bbc/Bec=0.7〜1.4の範囲にあ
る。より好ましくは、Bbc/Bec=0.8〜1.25の範囲であ
る。なお各面の単位面積当たりのバインダー量は、各面
の全バインダーを各面の該当する塗布面積で割ることに
より得られる。
次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、その乳剤
面側、またはバッキング層を有する側の少なくともいず
れかの側が、バインダー1g当たり1.0×10-3g以上2.0g以
下の脂肪族基と少なくとも2つの水酸基のみからなる多
価アルコールを含有する。
好ましくは、乳剤面側及びバッキング層を有する側の
双方の側に、上記多価アルコールを含有させるようにす
るのがよい。
ここで、バインダーとは、バッキング層を有する側に
ついては該バッキング層その他の層を形成する保護コロ
イド等(例えばゼラチンとラテックスポリマーとの量の
総和)であり、乳剤面側については、ハロゲン化銀乳剤
層その他の層を形成するために用いられるバインダー
(ゼラチン等)である。
脂肪族基と少なくとも2つの水酸基のみからなる多価
アルコールは、バインダー1g当たり1.0×10-3g〜2.0g含
有すればよいが、その含有量は、好ましくはバインダー
1g当たり1.0×10-2g〜1.0gであり、より好ましくは5.0
×10-2g〜0.5gである。
少なくとも2つの水酸基を有する多価アルコールを含
有させるに際しては、融点40℃以上の多価アルコール
と、融点40℃未満の多価アルコールとを併用して用いる
ことが好ましく、その混合比率は任意であるが、重量比
5:1〜1:5の比率で併用することが特に好ましい。
本発明において用いられることができる多価アルコー
ルの具体例を以下にあげるが、当然のことではあるが使
用できる多価アルコールはこれらの化合物にのみ限定さ
れない。なお、各多価アルコールについて、あわせて融
点を記す。
等である。
多価アルコールを含有させるときの添加時期は任意で
あるが、ハロゲン化銀乳剤への添加については、化学増
感終了後から塗布前の間に添加するのが好ましい。
添加方法としては、直接親水性コロイド中に分散させ
てもよく、またメタノール、アセトンなどの有機溶媒に
溶かした後添加するようにしてもよい。
次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、そのバ
ッキング層を有する側が、ラテックスポリマーを含有す
るものであるので、該ラテックスポリマーについて述べ
る。
本発明の感光材料に含有させるラテックスポリマーは
任意であるが、(メタ)アクリル酸系ポリマー単位を含
有するものが好ましい。なお本明細書中、(メタ)アク
リルの語により、アクリルとメタアクリルの双方を示す
ものとする。(メタ)アクリル酸系ポリマーとしては、
例えば(メタ)アクリル酸のコポリマー、(メタ)アク
リル酸エステルのホモポリマー、(メタ)アクリル酸エ
ステルのコポリマー等が挙げられる。具体的には、アル
キルアクリレートのホモポリマー、アルキルアクリレー
トとアルキルメタクリレートを互に重合させたもの、ア
ルキルメタクリレートのホモポリマー、アルキルアクリ
レート、アルキルメタアクリレート、アクリレート、メ
タクリレートと他のエチレン様不飽和重合性化合物で1
個または1個以上の−CH=C<を有するもの、好ましく
は1個または1個以上のCH2=C<を有するものとを重
合させたもの等の水不溶性付加重合体を挙げることがで
きる。
上記の(メタ)アクリル酸系ポリマーの具体例として
は、例えばアクリレートと塩ビニリデンとのコポリマ
ー、メタアクリレートと塩化ビニリデンとのコポリマ
ー、アクリレートとビニルエステルとのコポリマー、メ
タアクリレートとビニルエステルとのコポリマーのうち
から選ばれる少なくとも1種類の化合物と、アクリル
酸、メタアクリル酸、イタコン酸から選ばれる少なくと
も1種類の化合物とのコポリマー等が挙げられ、これら
コポリマーが好ましい。
アクリレート、メタアクリレートの具体例としては、
例えばエチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
n−オクチルアクリレート、n−ドデシルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−ブチルメタアクリレー
ト、n−オクチルメタアクリレート、n−ドデシルメタ
アクリレート等が挙げられる。ビニルエステルの具体例
としては、例えば酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酢
酸ビニル、ラウリン酸ビニル等が挙げられる。コポリマ
ーの分子量は、500〜500,000位が実用上好ましい。この
ようなホモポリマーまたはコポリマーの具体例を以下
(1)〜(12)に示すが、本発明の実施に際して用いる
ことができるラテックスポリマーは、これらホモポリマ
ーまたはコポリマーに限定されるものではない。
なお、上記(1)〜(12)において、x,y,zはそれぞ
れの単量体成分のモル%を、また、は平均分子量(本
明細書中、平均分子量とは数平均分子量を指す)を表
す。
一般に、(メタ)アクリル酸系ポリマーとしては、少
なくとも65%、好ましくは75〜95重量%のアルキルアク
リレート、アルキルメタアクリレート(例えば、エチル
アクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、オクチルメタアクリレート
等)を有するポリマーを用いることが望ましい。なお、
本発明の実施に最も有用なポリマーは、一般に前述の如
く平均分子量が約500〜約500,000で、分散液中の粒子径
が一般に1μm以下のものである。
上記した(メタ)アクリル酸系ポリマーは水に不溶性
であるが、水に容易に分散させることができ、また上記
(メタ)アクリル酸系ポリマーはゼラチンのような適当
なハロゲン化銀ペプタイザー単独もしくは他の写真用バ
インダとの混合物と混合することができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に含まれるラテッ
クスポリマーの量は、固形分換算量で単位m2当たり1.0g
〜10gであるのが好ましく、特に好ましいのは0.2g〜5g
含有することである。
本発明において、感光材料のハロゲン化銀乳剤層とバ
ッキング層とは、各々支持体の別々の側に形成される
が、本発明において使用する支持体としては、写真感光
材料に通常用いられる可撓性支持体を用いることが好ま
しい。可撓性支持体として有用なものは、硝酸セルロー
ス、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート等の半合成または合成高分子から成るフ
ィルム、バライタ紙またはα−オレフィンポリマー(例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブテン
共重合体)等を塗布またはラミネートした紙等である。
支持体は染料や顔料を用いて着色されてもよい。遮光の
目的で黒色にしてもよい。
これらの支持体の表面は一般に行われるように、写真
乳剤層等との接着をよくするために下塗処理されてもよ
い。支持体表面は下塗処理の前または後に、コロナ放
電、紫外線照射、火焔処理等を施してもよい。
次に、本発明の実施に際してハロゲン化銀乳剤を形成
するためのハロゲン化銀、及び乳剤に含有させることが
できる添加剤、その他写真構成層に含有させることがで
きる添加剤等について述べる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いるハロゲン
化銀粒子は、酸性法、中性法及びアンモニア法等のいず
れで得られたものでもよい。該粒子は一時に成長させて
もよいし、種粒子をつくった後成長させてもよい。種粒
子をつくる方法と成長させる方法は同じであっても、異
なってもよい。
ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化物イオンと銀イオンを
同時に混合しても、いずれか一方が存在する液中に、他
方を混合してもよい。また、ハロゲン化銀結晶の臨界成
長速度を考慮しつつ、ハロゲン化物イオンと銀イオンを
混合釜内のpH,pAgをコントロールしつつ逐次同時に添加
することにより生成させてもよい。この方法により、結
晶形がが規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀
粒子が得られる。成長後にコンバージョンを用いて、粒
子のハロゲン組成を変化させてもよい。
用いるハロゲン化銀乳剤は、その製造時に、必要に応
じてハロゲン化銀溶剤を用いて、ハロゲン化銀粒子の粒
子サイズ、粒子の形状、粒子サイズ分布及び粒子の成長
速度をコントロールすることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、粒子を形成する過程及び/また
は成長させる過程で、カドミウム塩、その他各種の金属
塩を用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/また
は粒子表面にこれらの金属元素を含有させることがで
き、また適当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内
部及び/または粒子表面に還元増感核を付与できる。
ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了
後に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含
有させたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リ
サーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)1
7643号記載の方法に基づいて行うことができる。
ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン
化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層と
でハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であって
もよい。また平板状粒子であってもよい。
本発明の実施に際しては、例えば臭化銀若しくは沃臭
化銀からなる内部核、該内部核の外側に沃臭化銀からな
る第1被覆層及び該第1被覆層の外側に更に臭化銀若し
くは沃臭化銀からなる第2被覆層からなり、第1被覆層
の沃素含有率が内部核の沃素含有率よりも10モル%以上
多く、粒子全体に対して第1被覆層の銀の占める割合が
0.01〜30モル%であるハロゲン化銀粒子を含有したハロ
ゲン化銀乳剤を用いることができる。
ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面に形成され
るような粒子があってもよくまた主として粒子内部に形
成されるような粒子でもよい。
ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のよ
うな規則的な結晶形を持つものでもよいし、球状や板状
のような結晶を持つものでもよく、晶癖、結晶面の比率
は任意であり、結晶形の複合形をもつものでもよく、様
々な結晶形の粒子が混合されてもよい。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した
2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いるのでもよ
い。
本発明に用いるハロゲン化銀粒子は、写真業界におい
て増感色素として知られている色素を用いて、所望の波
長域に光学的に増感できる。像感色素は単独で用いても
よいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。増感色
素とともにそれ自体分光増感作用を持たない色素、ある
いは可視光を実質的に吸収しない化合物であって、増感
色素の増感作用を強める強色増感剤を乳剤中に含有させ
てもよい。
その他本発明の実施に当たって、感光材料には任意の
添加剤が含有されていてよく、これらはリサーチ・ディ
スクロージャー176巻、No.17643(1978年12月)及び同1
87巻、No.18716(1976年11月)に記載されており、その
該当箇所を次の表にまとめた。
本発明の感光材料に用いることができる乳剤の調製に
当たり使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つのリ
サーチ・ディスクロージャーに記載されており、次の表
に記載箇所を示した。
〔実施例〕 以下、本発明を実施例により説明する。但し当然のこ
とながら、本発明は、以下述べる実施例により限定され
るものではない。
実施例1 60℃、pAg=8.0、pH=2.0にコントロールしつつ、ダ
ブルジェット法で平均粒径0.20μmの沃化銀2.0モル%
を含む沃素化銀単分散立方晶乳剤を得た。この乳剤の一
部をコアとして用い以下のように成長させた。即ち、コ
ア粒子とゼラチンを含む溶液に40℃、pAg=8.0、pH=9.
5でアンモニア性硝酸銀溶液と沃化カリウムを含む溶液
とをダブルジェット法で加え、沃化銀を25モル%含む第
1被覆層を形成した。
尚、添加速度は粒子の成長に伴って徐々に速めた。
得られた乳剤は平均粒径0.45μmの八面体単分散乳剤
であった。この乳剤粒子をコアとして更にpAg=11.0、p
H=9.0でアンモニア性硝酸銀溶液と臭化カリウム溶液と
をダブルジェット法で添加して第2被覆層を形成した。
平均粒径0.80μmな八面体単分散乳剤であった。これを
乳剤No.E−1とする。このときの沃化銀含有率は4モル
%であった。
また、水1中にゼラチン30g、臭化カリウム10.5g、
チオエーテル(HO(CH22S(CH22S(CH22S(CH2
2OH)0.5wt%水溶液10mlを加えて溶解し、65℃に保った
溶液中(pAg=9.1、pH=6.5)に、撹拌しながら0.88モ
ルの硝酸銀溶液30mlと0.88モルの沃化カリウムと臭化カ
リウムの混合溶液(モル比96.5:3.5)30mlを15秒間で同
時に添加した後、1モルの硝酸銀溶液600mlとモル比96.
5:3.5の臭化カリウムと沃化カリウムとからなる1モル
の混合溶液500mlとを70分間かけて同時添加して、平板
状沃臭化銀乳剤を調製した。これを乳剤No.E−2とす
る。得られた平板状ハロゲン化銀粒子は、平均粒径1.18
μmで、厚み0.15μmで、沃化銀含有率が3.5モル%で
あった。
上記2種類の乳剤に、チオシアン酸塩を銀1モル当り
1.8×10-3モル、及び最適な量の塩化金酸とハイポを加
えて化学熟成を行い、続けて沃化カリウムを銀1モル当
り8×10-4モル添加し、その後後掲の増感色素を添加
し、55℃で15分間吸着させた粒子を用い、後掲の乳剤塗
布液組成において記載の添加剤及び第1表に示した多価
アルコールを含有した乳剤塗布液を作成した。乳剤は第
1表に記載の如く上記乳剤No.E−1またはNo.E−2のい
ずれかを用いるようにした。乳剤塗布液のゼラチン量
は、第1表に示した単位面積当たりのゼラチン量になる
のに必要な量だけ加えた。本実施例における乳剤面は、
乳剤層と保護層とから形成するものとし、乳剤塗布液は
銀量として片面当たり3.2g/m2、保護層液(組成後掲)
はゼラチン量として片面当たり0.98g/m2となるように、
140m/分のスピードで塗布するものとした。
一方、該乳剤層側と反対側の支持体上には、下記バッ
キング層液組成において記載の添加剤及び第1表に示し
た多価アルコールとラテックスポリマーとを含有したバ
ッキング層用塗布液を作成してこれを塗布するようにし
た。バッキング塗布液は、ゼラチン量として第1表に示
した単位面積当たりのゼラチン量になるように、140m/
分のスピードで塗布するものとした。なお本実施例にお
いて、バッキング層を有する側のバインダー量は、ゼラ
チンとラテックスポリマーとの量の和に該当する。上記
乳剤塗布液、保護層液、及びバッキング層用塗布液は、
重層で同時塗布し、乾燥した。これにより試料No.1〜25
を得た。
上記バッキング層用塗布液、乳剤塗布液、保護層液の
組成を、次に示す。
(バッキング層用塗布液組成) 塗布液1当たり (a)石灰処理イナートゼラチン 第1表に記載の量 (i)ポリメチルメタクリレート平均粒径5μmのマッ
ト剤 1.1g (j)ホルマリン水溶液(35%) 0.8ml (k)グリオキサール水溶液(40%) 0.9ml (l)塩化ナトリウム 1 g (乳剤塗布組成) 塗布液1当たり (a)石灰処理オセインゼラチン 第1表に記載の量 (b)5−メチル−1,3,4,7a−テトラザインデン−7−
オール 0.8 g (c)ハロゲン化銀粒子 0.6 モル (e)ニトロン 0.05g (f)スチレンとブタジエンのコポリマー微粒子(平均
粒径0.03μm) 2.5 g (g)スチレンとマレイン酸のコポリマー 1.5 g (保護層液組成) 塗布液1当たり イ. 石灰処理イナードゼラチン時 68 g ロ. 酸処理ゼラチン 2 g ヘ. C9F19O(CH2CH2O)10CH2CH2OH 1.5g チ. C4F9SO3K 1 g リ. ポリメチルメタクリレート、平均粒径5μmのマ
ット剤 1.1g ヌ. ルドックスAM(コロイドシリカ、デュポン製) 30 g ル. 2−4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−ト
リアジンナトリウム塩の水溶液(2%) 5 ml オ. ホルマリン水溶液(35%) 0.8ml ワ. グリオキサール水溶液(40%) 0.9ml カ. 塩化ナトリウム 1 g 得られた各試料について、下記カール度と耐クッツキ
性を測定した。測定方法は以下に示す。
湿度依存性カール度 試料を温度23℃、相対湿度20%RH、50%RH、80%RH、
の各雰囲気下にそれぞれ10時間放置し、調湿した後、カ
ール度を測定した。
1枚目カール度 同一試料3枚と、吸湿性のある紙(例えば一般の天然
パルプ紙から成る挟み紙)とを、温度23℃、相対湿度50
%RHの雰囲気下で10時間放置し調湿した後、試料3枚を
重ねて該吸湿性のある紙ではさみ、2g/cm2となるように
荷重をかけ、48時間保存した。保存後、吸湿性のある紙
に接していた試料のカール度を測定した。
耐クッツキ性の評価方法 23℃、80%RHの下に試料を12時間調湿し、同一フィル
ム同士を重ね合わせ、同一条件で密封包装し、フィルム
に20g/cm2の圧力が加わるように荷重をかけ、50℃で3
日間放置後、フィルム同士のクッツキ度を以下のように
5段階評価した。
A:まったく接着なし B:全面積の5%以内が接着 C:全面積の10%以内が接着 D:全面積の30%以内が接着 E:全面積の31%以内が接着 搬送テスト さらに、これらの試料100枚をイメージングカメラを
用いて自動搬送テストを行った。
それぞれ相対湿度20%RHと80%RHとでテストを行い、
正常搬送枚数の平均を第1表に示した。
すり傷故障の評価 上記の各試料について、未露光試料を特開昭63−23,1
54号の実施例1に記載の現像液、定着液及び自動現像機
を用い、35℃、45秒処理を行った。このようにして得ら
れた試料について、すり傷故障の評価をした。
評価は以下の4段階に分類して行い、その結果は第1
表に示した。
A:すり傷の発生なし B:ごくわずかに発生あり C:やや発生あり D:発生が多い 第1表から明らかなように、本発明の試料は、比較の
試料に比べカール度が小さい。かつ搬送性に優れてい
る。また、多価アルコールの量が多すぎると耐くっつき
性が劣化し、搬送性が悪くなる傾向があるのに対し、本
発明の試料はこの点の改善もなされている、更に本発明
の試料は、すり傷発生もない。
実施例−2 本実施例では、試料の巻取り方向を特定することで、
カール度を小さくする試みを行った。
実施例−1において作成した試料No.16に係る塗布試
料を、下記に示す条件で巻き取り保存、後断裁した。巻
き取りにおける巻芯直径は200mmとした。
上記の結果から、カールの比較的大きな試料でも、カ
ール度の方向とは逆に巻き取り、支持体自身に巻きグセ
を付けてやることで、カール度を小さくすることができ
ることがわかる。即ち乳剤面とバッキング層を有する側
の面とのバランスのくずれを、支持体の巻きグセで補正
することによりカール度を小さくできるといえる。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、
湾曲の発生を防止できるものであり、かつ耐クッツキ性
が良好であり、自動搬送の際にもその搬送性が良好であ
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、感光材料のカール度を説明するための図であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の一方の側に少なくとも1層のハロ
    ゲン化銀乳剤層を有し、他方の側にバッキング層を有す
    るハロゲン化銀写真感光材料において、 上記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の単位面積当たりの
    全バインダー量に対する上記バッキング層を有する側の
    単位面積当たりの全バインダー量の比率が0.7以上1.4以
    下の範囲にあり、 かつ上記少なくともいずれかの側はバインダー1g当たり
    1.0×10-3g以上2.0g以下の脂肪族基と少なくとも2つの
    水酸基のみからなる多価アルコールを含有し、 かつ上記バッキング層を有する側はラテックスポリマー
    を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。
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