JP2653240B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

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JP2653240B2 JP30057190A JP30057190A JP2653240B2 JP 2653240 B2 JP2653240 B2 JP 2653240B2 JP 30057190 A JP30057190 A JP 30057190A JP 30057190 A JP30057190 A JP 30057190A JP 2653240 B2 JP2653240 B2 JP 2653240B2
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    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関により駆動される磁石発電機に設
けられたエキサイタコイルを電源として動作するコンデ
ンサ放電式の内燃機関用点火装置に関するものである。
[従来の技術] 磁石発電機の回転に伴ってエキサイタコイルに誘起す
る電圧でコンデンサを充電するようにしたコンデンサ放
電式の内燃機関用点火装置においては、機関の低速時か
ら高速時までコンデンサを十分高い電圧で充電して満足
な点火動作を行わせるため、巻数を非常に多くした(30
00〜7000ターン)低速用のエキサイタコイルと、巻数が
比較的少ない高速用エキサイタコイルとを設ける必要が
あり、発電機の構造が複雑になるという問題があった。
また低速用のエキサイタコイルは細い線を用いて多くの
ターン数巻回する必要があるため、巻線の作業性が悪
く、断線等のトラブルが発生し易いという問題があっ
た。
そこで比較的太い線を用いて巻回したエキサイタコイ
ルを1つだけ用い、該エキサイタコイルに電流遮断式の
昇圧回路を接続することにより、機関の低速時から高速
時まで該エキサイタコイルに十分高い電圧を誘起させる
ようにした点火装置(特開昭58−172463号)が提案され
た。電流遮断式の昇圧回路は、エキサイタコイルを短絡
する短絡用スイッチと、エキサイタコイルの短絡電流が
所定値に達したときに該短絡用スイッチを遮断状態にす
る遮断回路とを備え、短絡用スイッチの遮断によりエキ
サイタコイルを流れていた短絡電流を遮断して、該エキ
サイタコイルに高い電圧を誘起させるものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら電流遮断式の昇圧回路を備えた既提案の
点火装置においても、始動回転数付近で満足な点火動作
を行わせるためにはエキサイタコイルの巻数を1000ター
ン以上に設定する必要があるため、エキサイタコイルの
巻線作業が面倒になるのを避けられなかった。またエキ
サイタコイルを太線により巻回する場合には、1000ター
ン以上ものエキサイタコイルを固定子の1つのポールに
巻回することは困難であるため、エキサイタコイルが固
定子の2ポール以上を占有することになり、他の発電コ
イルを巻回するポールが少なくなるという問題があっ
た。
更に、特開昭61−132084号に見られるように、バッテ
リの電圧でトランスに1次電流を流し、発振回路の出力
でオンオフ制御されるスイッチによりトランスの1次電
流を断続させることにより、コンデンサ充電用の高い電
圧を発生させるようにしたバッテリ式のコンデンサ放電
式点火装置が知られているが、この形式の点火装置で
は、トランスの外に発振回路を必要とするため、点火装
置の構成が複雑になるという問題があった。
本発明の目的は、エキサイタコイルの出力電圧を昇圧
する電流遮断式の昇圧回路を備えたコンデンサ放電式の
内燃機関用点火装置において、エキサイタコイルの巻数
を従来のものよりも更に少なくして、昇圧回路の効率を
向上させることにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、エキサイタコイルの短絡電流にバッテリの
出力電流を重畳させることにより、エキサイタコイルの
巻数を少なくしても、低速時に十分高い電圧を得ること
ができるようにしたものである。
そのため本発明の点火装置は、磁石発電機内に設けら
れたエキサイタコイルと、エキサイタコイルに対して直
列に接続されたバッテリと、エキサイタコイルとバッテ
リとの直列回路に対して並列に接続されてエキサイタコ
イルがバッテリの電圧に相加わる極性の一方の半サイク
ルの出力電圧を発生したときに導通する短絡用スイッチ
と該短絡用スイッチを流れる電流が所定値に達したとき
に該短絡用スイッチを遮断状態にする遮断回路とを有す
る電流遮断式昇圧回路と、エキサイタコイルの誘起電圧
で充電されるコンデンサと、内燃機関の点火位置で導通
してコンデンサの電荷を点火コイルの1次コイルに放電
させるサイリスタとにより構成される。
上記エキサイタコイルとバッテリとの間にバッテリ投
入用スイッチを挿入することができる。この場合には、
例えばエキサイタコイルが一方の半サイクルの出力電圧
を発生したときにバッテリ投入用スイッチを導通させる
トリガ回路を設けておく。
上記のようにバッテリ投入用スイッチを設ける場合、
内燃機関の回転速度が設定値以上になったときにバッテ
リ投入用スイッチを遮断状態にするターンオフ回路を設
けて、機関の回転速度が高くなった場合にバッテリを切
り離すようにすることができる。この場合、バッテリ投
入用スイッチとバッテリとの直列回路に対して並列に、
バッテリの電圧が逆方向に印加される向きのダイオード
を接続して、バッテリが切り離された状態でもエキサイ
タコイルの短絡電流が流れるようにしておく。
またエキサイタコイルとバッテリとの間にバッテリ投
入用スイッチを設ける場合に、バッテリの電圧で該バッ
テリ投入用スイッチにトリガ信号を与えるようにしても
よい。この場合には、放電用サイリスタが導通している
ときにバッテリ投入用スイッチを遮断状態にするスイッ
チ制御回路を設ける。
またこの場合にも、バッテリ投入用スイッチが遮断し
た状態でエキサイタコイルに短絡電流を流すことができ
るようにするため、バッテリ投入用スイッチとバッテリ
との直列回路に対して並列に、バッテリの電圧が逆方向
に印加される向きのダイオードを接続しておく。
更にこの場合、内燃機関の回転速度が設定値以上にな
ったときにバッテリ投入用スイッチを遮断状態にするタ
ーンオフ回路を設けることができる。
[作 用] 上記のように、エキサイタコイルの短絡電流にバッテ
リの出力電流を重畳しておくと、機関の低速時にエキサ
イタコイルの出力電圧が低くても電流の遮断値を大きく
することができるため、エキサイタコイルに十分高い電
圧を誘起させることができる。従ってエキサイタコイル
の巻数を少なくすることができる。実験によれば、エキ
サイタコイルの巻数を500ターン以下にしても低速時に
十分な点火性能を得ることができた。
更にエキサイタコイルとバッテリとの間にバッテリ投
入用スイッチを設けて、機関の回転速度が設定値以上に
なったときに該スイッチを遮断させるようにしておく
と、機関の設定回転速度以上の回転領域でバッテリを切
り離すことができるため、バッテリの無駄な消耗を防ぐ
ことができる。またエキサイタコイルの巻数が少ないの
で、設定回転速度以上の領域でエキサイタコイルの短絡
電流が過大になるのを防ぐことができ、発熱を少なくす
ることができる。
更に、バッテリの電圧でトランスに1次電流を流し
て、該1次電流を遮断することによりコンデンサ充電用
の電圧を発生させるバッテリ式のコンデンサ放電式点火
装置のように、トランスや発振回路を必要としないた
め、点火装置の構成を簡単にすることができる。
[実施例] 以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は2気筒内燃機関に適用する本発明の実施例を
示したもので、同図において、IG1及びIG2はそれぞれ第
1の気筒用及び第2の気筒用の点火コイル、P1及びP2は
内燃機関の第1の気筒及び第2の気筒に取り付けられた
点火プラグである。C1及びC2はそれぞれ点火コイルIG1
及びIG2の1次側に設けられた第1の気筒用及び第2の
気筒用の点火エネルギー蓄積用コンデンサ、S1及びS2は
それぞれ導通した際にコンデンサC1及びC2を点火コイル
IG1及びIG2の1次コイルに放電させるサイリスタであ
る。またD1及びD2はそれぞれコンデンサC1及びC2に充電
電流を供給するダイオード、D3及びD4はそれぞれ点火コ
イルIG1及びIG2の1次コイルに対して並列に接続された
ダイオード、R1及びR2はサイリスタS1及びS2のゲートカ
ソード間に接続された抵抗であり、これらにより第1の
気筒用の点火主回路1及び第2の気筒用の点火主回路2
が構成されている。
3は機関の点火位置を制御する制御回路で、この制御
回路は機関に取り付けられた信号発電機内に設けられた
第1の気筒用パルサコイル4及び第2の気筒用パルサコ
イル5から与えられる信号に基いて演算した第1の気筒
及び第2の気筒の点火位置でそれぞれサイリスタS1及び
S2のゲートにトリガ信号Vg1及びVg2を与える。
制御回路3はまたパルサコイルの出力から機関の回転
速度を検出していて、機関の回転速度が設定値以上にな
ったとき、及び機関が停止しているときに後述するター
ンオフ回路をトリガするために用いるターンオフ指令信
号Vt0を発生する。
エキサイタコイル10は、機関に取り付けられた磁石発
電機内に設けられていて、該エキサイタコイルの一端は
ダイオードD1及びD2のアノードに共通接続されている。
エキサイタコイル10の他端はダイオードD5とトランジス
タT1のコレクタエミッタ間回路とキースイッチSWとを通
してバッテリ11の正極端子に接続され、バッテリ11の負
極端子は接地されている。ダイオードD5とトランジスタ
T1とによりバッテリ投入用スイッチ12が構成され、この
スイッチ12とバッテリ11との直列回路に対して並列に、
バッテリ11の電圧が逆方向に印加される向きのダイオー
ドD6が接続されている。またエキサイタコイル10の一端
と接地間にアノードを接地側に向けたダイオードD7が接
続されている。
トランジスタT1のベースには抵抗R3を介して、エミッ
タが接地されたトランジスタT2のコレクタが接続され、
トランジスタT2のベースエミッタ間には抵抗R4が接続さ
れている。トランジスタT2のベースはまた抵抗R5を通し
てバッテリ11の正極端子に接続され、トランジスタT2及
び抵抗R3〜R5により、バッテリ11の出力でバッテリ投入
用スイッチ12にトリガ信号を与えるトリガ回路13が構成
されている。
バッテリ11の電圧は制御回路3の電源端子Bにも印加
されている。
エキサイタコイル10の一端にはまたトランジスタT3の
コレクタが接続され、トランジスタT3のエミッタは抵抗
値が十分小さい抵抗R6を通して接地されている。トラン
ジスタT3のベースコレクタ間には抵抗R7が接続され、ト
ランジスタT3及び抵抗R6,R7によりエキサイタコイル10
及びバッテリ11を短絡する短絡用スイッチ14が構成され
ている。
トランジスタT3のベースと接地間にサイリスタS3が接
続されている。トランジスタT3のエミッタと接地間に抵
抗R8及びR9の直列回路が接続され、これらの抵抗の接続
点にサイリスタS3のゲートが接続されている。サイリス
タS3と抵抗R8及びR9とにより、短絡用スイッチ14を流れ
るエキサイタコイルの短絡電流が所定値に達したときに
短絡用スイッチ14を遮断状態にする遮断回路15が構成さ
れている。
短絡用スイッチ14及び遮断回路15により電流遮断式の
昇圧回路16が構成されている。
トランジスタT2のベースにエミッタを接地したトラン
ジスタT4のコレクタが接続され、トランジスタT4のベー
スと接地間に抵抗R10が接続されている。機関の回転速
度が設定値以上になったときに制御回路3から与えられ
るターンオフ指令信号Vt0が抵抗R11を通してトランジス
タT4のベースに供給されている。トランジスタT4及び抵
抗R10及びR11により、機関の回転速度が設定値以上にな
ったときにバッテリ投入用スイッチ12を遮断状態にする
ターンオフ回路17が構成されている。
本実施例ではまた、比較器CM1及びCM2と抵抗R12ない
しR15とからなるスイッチ制御回路18が構成されてい
る。
比較器CM1及びCM2の出力端子はトランジスタT2のベー
スに共通接続され、両比較器の反転入力端子はそれぞれ
抵抗R12及びR13を通してサイリスタS1及びS2のゲートに
接続されている。バッテリ11の両端に抵抗R14及びR15の
直列回路からなる分圧回路が接続され、該分圧回路の分
圧点が比較器CM1及びCM2の非反転入力端子に共通接続さ
れている。
次に上記実施例の動作を説明する。キースイッチSWが
投入されると制御回路3が動作を開始する。制御回路3
は機関が停止している時にターンオフ指令信号Vt0を出
力するため、トランジスタT4が導通し、トランジスタT2
を遮断状態にする。このときトランジスタT1は遮断状態
に保持され、バッテリ11はエキサイタコイル10から切り
離されている。従って機関の停止時にキースイッチSWが
投入状態に保持されても、バッテリ11からエキサイタコ
イル10を通して電流が流れることはなく、バッテリの無
駄な消費が防止される。
機関が回転させられると、制御回路3がターンオフ指
令信号Vt0の出力を停止するため、トランジスタT4が遮
断状態になり、トランジスタT2へのベース電流の供給を
許容する。従ってバッテリ11からトランジスタT2にベー
ス電流が与えられて該トランジスタT2が導通し、これに
よりトランジスタT1にベース電流が与えられて該トラン
ジスタT1が導通する。また機関が回転させられると、エ
キサイタコイル10に交流電圧が誘起する。エキサイタコ
イル10に図示の矢印方向の正の半サイクルの電圧が誘起
すると、バッテリ11→ダイオードD5→エキサイタコイル
10→抵抗R7→トランジスタT3のベースエミッタ間→抵抗
R6→バッテリ11の経路で電流が流れ、トランジスタT3が
導通する。これによりエキサイタコイル10及びバッテリ
11が、トランジスタT3と抵抗値が十分小さい抵抗R6とを
通して(短絡用スイッチを通して)実質的に短絡され
る。この短絡電流が設定値に達し、抵抗R6の両端の電圧
が設定値に達すると、サイリスタS3にトリガ信号が与え
られ、該サイリスタS3が導通する。これによりトランジ
スタT3が遮断状態になり、エキサイタコイル10を流れて
いた短絡電流を遮断する。機関の始動時にはエキサイタ
コイル10の出力電圧が低いが、本実施例では、エキサイ
タコイルの短絡電流にはバッテリ11の出力電流が重畳さ
れているため、電流の遮断値を十分高く設定することが
でき、エキサイタコイル10に高い電圧を誘起させること
ができる。
このエキサイタコイルの誘起電圧はダイオードD1及び
D2を介してコンデンサC1及びC2に印加されるため、両コ
ンデンサが図示の極性に充電される。制御回路3から第
1の気筒の点火位置でサイリスタS1にトリガ信号が与え
られると、サイリスタS1が導通し、コンデンサC1の電荷
を点火コイルIG1の1次コイルに放電させる。これによ
り点火コイルIG1の2次コイルに高電圧が誘起し、点火
プラグP1に火花が生じて第1の気筒が点火される。同様
にサイリスタS2にトリガ信号が与えられるとサイリスタ
S2が導通してコンデンサC2の電荷を点火コイルIG2の1
次コイルに放電させ、該点火コイルの2次コイルに高電
圧を誘起させる。これにより点火プラグP2に火花が生
じ、第2の気筒が点火される。
サイリスタS1またはS2が導通しているときには、それ
ぞれのゲートカソード間電圧降下が比較器CM1またはCM2
に入力される。比較器CM1の非反転入力端子には、抵抗R
15の両端の電圧が入力されているが、この電圧はサイリ
スタのゲートカソード間電圧降下よりも低くなってい
る。そのため比較器CM1にサイリスタS1のゲートカソー
ド間電圧が入力されると該比較器の出力端子電位が零レ
ベル(接地電位)になり、比較器CM2にサイリスタS2の
ゲートカソード間電圧が入力されると該比較器CM2の出
力端子の電位が零レベルになる。比較器CM1の出力また
は比較器CM2の出力のいずれかが零レベルになると、ト
ランジスタT2が遮断状態になるため、トランジスタT1が
遮断状態にされ、バッテリ11がエキサイタコイル10から
切り離される。
機関の低速時にはエキサイタコイル10の負の半サイク
ルの出力電圧がバッテリ11の電圧よりも低いため、本実
施例においてトランジスタT1及びスイッチ制御回路18が
設けられていなかったとすると、エキサイタコイルが負
の半サイクルの電圧を出力したときにバッテリ11からエ
キサイタコイル10を通して点火主回路1及び2側に電流
が流れる。そのためサイリスタS1,S2が遮断できなくな
り、コンデンサC1及びC2の充電ができなくなる。そこで
本実施例では、スイッチ制御回路18を設けて、サイリス
タS1,S2が導通しているときにはトランジスタT1を遮断
状態に保持して、バッテリ11をエキサイタコイルから切
り離すようにしている。
本実施例ではまた、機関が始動した後、機関の回転速
度が設定値以上になってエキサイタコイルの出力電圧が
十分に高くなったときに制御回路3がターンオフ指令信
号Vt0を発生する。そのためトランジスタT4が導通し、
トランジスタT2及びT1を遮断状態にする。これによりバ
ッテリ11がエキサイタコイル10から切り離される。バッ
テリ11がエキサイタコイル10から切り離された状態で
は、エキサイタコイル10→トランジスタT3→抵抗R6→ダ
イオードD6→エキサイタコイル10の経路でエキサイタコ
イルの短絡電流が流れる。従って機関の点火は支障なく
行われる。
上記のように、本実施例では、機関の回転速度が設定
値以上になってエキサイタコイルが十分高い電圧を発生
するようになったときにバッテリ投入用スイッチ12を遮
断状態にしてバッテリをエキサイタコイルから切り離す
ので、バッテリの無駄な消費を防ぐことができる。
尚第1図の実施例においてターンオフ回路17は省略す
ることもできる。
第4図は、巻数を少なくした同じエキサイタコイルを
用いて、エキサイタコイルの短絡電流にバッテリの出力
電流を重畳しない従来の点火装置と、第1図に示した本
発明に係わる点火装置とについて、機関の各回転速度に
おける点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧を比
較して示したもので、同図においてaは従来の点火装置
のコンデンサ充電電圧を示し、bは本発明による場合の
コンデンサ充電電圧を示している。従来の点火装置で
は、機関の回転速度が860rpmに達したときにエキサイタ
コイルの短絡電流の遮断が開始され、点火動作が開始さ
れた。これに対し、本発明によるときには、機関の回転
速度が200rpmに達したときにエキサイタコイルの短絡電
流の遮断が開始され、点火動作が開始された。本発明に
よれば、2000rpm以下の領域でのコンデンサの充電電圧
を大幅に高くして、低速時の点火性能を改善できること
が明らかになった。
第2図は本発明の他の実施例を示したもので、この例
では、第1図の実施例で用いられていた第2の気筒用の
点火主回路2及び第2の気筒用のパルサコイル5が省略
されている。この実施例ではバッテリ投入用スイッチを
構成するトランジスタT1のベースが抵抗R20を介してエ
キサイタコイル10の一端に接続されている。エキサイタ
コイル10が正の半サイクルの電圧を誘起したときに抵抗
R20を通してトランジスタT1にベース電流が与えられて
該トランジスタが導通し、バッテリ11がエキサイタコイ
ル10に接続される。機関が停止していてエキサイタコイ
ルが電圧を誘起していないとき、及びエキサイタコイル
が負の半サイクルの電圧を誘起しているときにはトラン
ジスタT1が遮断状態になるため、バッテリ11がエキサイ
タコイル10から切り離される。従ってバッテリの無駄な
消費が防止される。またエキサイタコイルが負の半サイ
クルの電圧を誘起したときにバッテリがエキサイタコイ
ルから切り離されるため、サイリスタS1のターンオフは
支障なく行われる。従って第1図の実施例で用いられて
いたスイッチ制御回路18は省略されている。
この実施例でも、図に破線で示したように機関の回転
速度が設定値以上になったときにトランジスタT1を遮断
状態にするターンオフ回路17を設けて、エキサイタコイ
ルが十分大きな出力を発生する状態になったときにバッ
テリ11を切り離すようにしてもよい。この場合、バッテ
リ投入用スイッチ12とバッテリ11との直列回路に対して
並列に、バッテリの電圧が逆方向に印加される向きのダ
イオードD6を接続しておく。
第3図は本発明の更に他の実施例を示したもので、こ
の実施例ではバッテリ投入用スイッチが省略され、バッ
テリ11の正極端子がキースイッチSWとダイオードD5とを
通してエキサイタコイル10の他端に接続されている。
この例では、機関の低速時にエキサイタコイル10の出
力電圧のピークがバッテリ11の電圧よりも高くなるよう
になっている。そのため、エキサイタコイル10の負の半
サイクルにおいては、エキサイタコイル10の誘起電圧に
よりバッテリからの電流が阻止され、サイリスタS1のタ
ーンオフが行われる。
第1図ないし第3図の実施例において、機関が停止し
ているときのバッテリの消耗が問題にならない場合に
は、キースイッチSWを省略することができる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、エキサイタコイルの
短絡電流にバッテリの出力電流を重畳するようにしたの
で、機関の低速時にエキサイタコイルの出力電圧が低く
ても電流の遮断値を大きくすることができる。従ってエ
キサイタコイルの巻数を少なくしても機関の低速時にエ
キサイタコイルに十分高い電圧を誘起させることがで
き、機関の低速時に十分な点火性能を得ることができる
利点がある。
また本発明によれば、エキサイタコイルの巻数が少な
いので、設定回転速度以上の領域でエキサイタコイルの
短絡電流が過大になるのを防ぐことができ、発熱を少な
くすることができる。
更に本発明によれば、バッテリ式のコンデンサ放電式
点火装置のように、トランスや発振回路を必要としない
ため、点火装置の構成を簡単にすることができる利点が
ある。
特に請求項3または5に記載した発明によれば、エキ
サイタコイルとバッテリとの間にバッテリ投入用スイッ
チを設けて、機関の回転速度が設定値以上になったとき
に該スイッチを遮断させるようにしたので、機関の設定
回転速度以上の回転領域でバッテリを切り離すことがで
き、バッテリの無駄な消耗を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はそれぞれ本発明の異なる実施例を
示した回路図、第4図は本発明の点火装置と従来の点火
装置とに同じエキサイタコイルを用いた場合のコンデン
サ充電電圧を比較して示した線図である。 1,2……点火主回路、C1,C2……点火エネルギー蓄積用コ
ンデンサ、S1,S2……サイリスタ、10……エキサイタコ
イル、11……バッテリ、12……バッテリ投入用スイッ
チ、13……スイッチ12のトリガ回路、14……短絡用スイ
ッチ、15……遮断回路、17……ターンオフ回路、18……
スイッチ制御回路。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁石発電機内に設けられたエキサイタコイ
    ルと、前記エキサイタコイルに対して直列に接続された
    バッテリと、前記エキサイタコイルとバッテリとの直列
    回路に対して並列に接続されて前記エキサイタコイルが
    前記バッテリの電圧に相加わる極性の一方の半サイクル
    の出力電圧を発生したときに導通する短絡用スイッチと
    該短絡用スイッチを流れる電流が所定値に達したときに
    該短絡用スイッチを遮断状態にする遮断回路とを有する
    電流遮断式昇圧回路と、前記短絡用スイッチが遮断した
    ときにエキサイタコイルに誘起する電圧で充電されるコ
    ンデンサと、内燃機関の点火位置で導通して前記コンデ
    ンサの電荷を点火コイルの1次コイルに放電させるサイ
    リスタとを備えたコンデンサ放電式内燃機関用点火装
    置。
  2. 【請求項2】前記エキサイタコイルとバッテリとの間
    に、バッテリ投入用スイッチが挿入され、 前記エキサイタコイルが一方の半サイクルの出力電圧を
    発生したときに前記バッテリ投入用スイッチを導通させ
    るトリガ回路が設けられている請求項1に記載のコンデ
    ンサ放電式内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項3】前記バッテリ投入用スイッチとバッテリと
    の直列回路に対して並列に、バッテリの電圧が逆方向に
    印加される向きのダイオードが接続され、 内燃機関の回転速度が設定値以上なったときに前記バッ
    テリ投入用スイッチを遮断状態にするターンオフ回路が
    設けられている請求項2に記載のコンデンサ放電式内燃
    機関用点火装置。
  4. 【請求項4】前記バッテリの電圧でトリガ信号が与えら
    れて導通するバッテリ投入用スイッチがエキサイタコイ
    ルとバッテリとの間に挿入され、 前記放電用サイリスタが導通しているときに前記バッテ
    リ投入用スイッチを遮断状態にするスイッチ制御回路と
    が設けられ、 前記バッテリ投入用スイッチとバッテリとの直列回路に
    対して並列に、前記バッテリの電圧が逆方向に印加され
    る向きのダイオードが接続されている請求項1に記載の
    コンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
  5. 【請求項5】内燃機関の回転速度が設定値以上なったと
    きに前記バッテリ投入用スイッチを遮断状態にするター
    ンオフ回路が設けられている請求項4に記載のコンデン
    サ放電式内燃機関用点火装置。
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