JP2652847B2 - レーザ光用光学系部材及びリソグラフィ装置用光学系部材 - Google Patents

レーザ光用光学系部材及びリソグラフィ装置用光学系部材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ、窓部材、ミラ
ー、プリズム、フィルタ、エタロン板、その他のレーザ
光用光学系に係り、略190〜400nm範囲の特定波長域で使
用されるレーザ光用光学系部材、特にリソグラフィ装置
用光学系部材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年LSI の微細化、高集積化に伴ない、
例えばウエハ上に回路パターンを描画するリソグラフィ
技術においてもサブミクロン単位の描画技術の開発が急
がれているが、最近の光学系、光源、フォトレジスト等
の着実な進歩からみてやはり光リソグラフィーが主流に
なるものと推定される。光リソグラフィーの欠点として
露光波長が大きいため、回折により想像力が制限される
という問題があり、その解決策として光の短波長化が検
討されている。しかしながら、光の短波長化を図る為に
400nm以下の紫外線を用いた場合は、従来の光学ガ
ラスを用いたレンズでは使用波長が356 nm(i線)付近
より光透過率が急激に低下して、言い変えれば光吸収に
よる昇温が生じ、該レンズの焦点位置やその他の特性を
狂わせることになる。この為、レンズ材料を従来の光学
ガラスから石英ガラスに代えるとともに、石英ガラスを
用いた場合における色収差の発生を防止するためにスペ
クトル巾の狭いレーザ光を使うことが考えらる。特に該
レーザの中でも最も完成度の高いものがエキシマレーザ
である。
【0003】しかしながら前記エキシマレーザ光は従来
使用されてきた光源に比較して極めてパワーが大であり
而もKrF(248nm),XeCl(308nm),ArF(193nm)等の発振波長
が略400nm以下の短波長レーザ光であるため、例え前記
レーザ光用光学系部材に石英ガラスを用いて製作したと
しても前記レーザ光が長時間照射されるとレンズ等の光
学系がダメージを受け、透過率の低下、絶対屈折率の上
昇、屈折率分布の変動や蛍光が発生し、場合によっては
最終的にクラックが発生するという問題が生じる。そし
て前記透過率等の低下の原因の一つは前記石英ガラス中
に存在する金属不純物に起因するとされ、この為前記光
学系部材に天然石英を出発母材とせずに、高純度化され
たSiCl4等の珪素化合物を用いて、金属元素の混入を極
力排除しながら高純度の合成石英ガラスを形成し、該合
成石英ガラスを母材としてレーザ光用のレンズ等を製作
し、前記欠点の解消を図ったが、尚、高出力で且つ短波
長レーザ光用光学系部材として満足する結果が得られな
かった。
【0004】そこで、本出願人は、先に前記レンズ等を
製造するための母材、言い換えればレーザ光学系素体を
高純度の合成石英ガラスで形成するとともに、該ガラス
組織中のOH基含有量を300ppm以上に設定したレーザ光学
系素体を提案した(特願昭62-323882号、以下第1先願
技術という)。そして更に本出願人は、前記レーザ光学
系素体を形成する合成石英ガラス組織中に含まれる不純
物濃度をより低減する事により、該ガラス組織中のOH基
含有量を100ppmまで緩和した場合においても初期の効果
を達成し得るレーザ光学系素体を提案している(平成元
年5月30日出願、以下第2先願技術という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記OH基
含有量と純度規定を行ったレーザ光学系素体は、初期特
性としては確かに耐レーザ性が向上しているが、該素体
を用いてレンズその他の光学系を形成した場合に必ずし
も所望の効果を達成し得ない事が判明した。そこで本発
明は前記各先願技術に因るレーザ光学系素体自体では初
期の耐レーザ性を得ることが出来るにも拘らず、該素体
を用いてレンズその他の光学系部材を形成した場合に何
故耐レーザ性が低下するのかその原因を見出し、該原因
に着目して本発明を創作するに至ったものである。即ち
本発明は、長時間にわたってエキシマレーザ光を照射し
た場合においても透過率の低下や屈折率分布の変動が生
じる事なく耐レーザ性の一層の向上を図ったレーザ光用
光学系部材、特にリソグラフィ装置用光学系部材を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)先ず、本発明はOH基濃度が少なくとも100ppm以上
好ましくは略300ppm以上含有する高純度合成石英ガラス
材を出発母材として前記レーザ光学系部材を形成した点
にある事は前記した通りである。けだし前記ガラス組織
中のOH基濃度を増大する事により蛍光特性、屈折率、透
過率等の耐紫外線特性を向上させることは、本発明者が
先に第1先願技術において知見した技術であり、そして
更に第2先願技術において前記石英ガラス組織中に含ま
れる不純物濃度を高純度化、より具体的には金属元素を
50 ppb以下にするとともにOH基濃度を100ppm以上に設定
することにより、略190〜400nmまでの波長域の
紫外線を照射した場合における耐レーザ性を向上させる
ことの出来る旨記載されている。
【0007】(2)しかしながら高均質を有するレーザ
光用光学系部材は、前記母材をそのまま切断研磨若しく
はコーティングして所望のレンズを製作するのではな
く、前記母材を一旦加熱処理して内部歪等を除去した
後、前記加工手段により所望のレンズを製作するもので
ある為に、例え前記母材側で耐レーザ性を保証しても前
記加熱処理後の光学系部材が、所望の耐レーザ性を得る
ことが出来ない場合がある。特に合成石英ガラスの場合
はその合成方法及び該合成に用いる原料等が多岐にわた
る為に、例えば同一条件で加熱処理を行っても形成され
るガラス組織や組成が微妙に異なってしまう。而も一般
の光学ガラスと異なり石英ガラス材の場合は徐冷点が11
20℃と高温であるために前記歪除去の加熱処理温度を少
なくとも徐冷点前後の高温に設定して加熱処理を行わな
ければならず、これらの理由により前記加熱処理に起因
する組織や組成変化により耐レーザ性を低下させる種々
の問題が生じる事が予想される。
【0008】(3)加熱処理による問題の第1が酸素欠
陥の問題である。高温で石英ガラスの加熱処理を行う場
合、その石英ガラスの合成方法及び加熱雰囲気条件の相
違により酸素欠陥が発生若しくは残存し、そして本発明
は前記合成石英ガラスのガラス組織(SiO2)中に下記表
1の(1)式で示される代表的酸素欠損型欠陥、あるい
は下記表1の(2)式で示される代表的酸素過剰型欠陥
が存在すると、レーザ光照射により光学的特性の劣化を
受け易いことを突き止めた(特願昭63-21361号参照)。
そこで本発明の第2の特徴とするところは前記光学系部
材が、そのガラス組織中に酸素欠陥が実質的に存在しな
い石英ガラス材である点にある。即ちより具体的には出
発母材に酸素過剰型欠陥が存在する場合は還元性雰囲気
で熱処理することにより、一方出発母材に酸素欠損型欠
陥が存在する場合は酸化雰囲気で熱処理する事により前
記酸素欠陥濃度をいずれも低減させることが出来、酸素
欠陥の実質的な除去を図る事が出来るものである。
【0009】そして、酸素欠陥の存在が何故光学特性に
悪影響を及ぼすかその理由についてはさだかではない
が、下記の理由によるものと推定される。即ちガラス組
織中に、不純物に加えて酸素欠陥が存在すると、前記ガ
ラス組織を構成する元素間の結合が、理想的石英ガラス
の元素間の結合に比較して弱くなり、該レーザー光のエ
ネルギーにより結合が切断されやすくなり、そして石英
ガラスの元素間の結合が切断されることにより構造的変
化を起こし、屈折率を変化させるものと推定される。又
同様に不純物もしくは酸素欠陥の存在が前駆体となり、
レーザー光照射後各種のカラーセンターを形成し、透過
率の低下をもたらし、更に不純物元素の存在及び前記カ
ラーセンターの形成に伴って、レーザー照射中の石英ガ
ラスの蛍光波長と強度が決り、これにより蛍光が発生し
易くなるものと思慮される。
【0010】
【表1】
【0011】尚本発明における、「実質的に酸素欠陥が
存在しない」とは、Shelby(1980,Journal of Applied P
hysics , Vol.51,pp2589〜2593)法を参考にして前記ガ
ラス組織中の欠損酸素原子濃度及び過剰酸素原子濃度を
測定した場合その測定値が検出限界以下、具体的には理
想的なガラス組織(SiO2) に対し、不足又は過剰の酸素
原子数が、ガラス 1g 中おおむね 1017個以下であるも
のがよいと推測される。ちなみに酸素過剰型欠陥の場合
過剰の酸素原子濃度1017個(ガラス1g当り)は約3ppm
に相当し、またこれが1019個であると約300ppmに相当
する。ここでShelby(1980)法による酸素過剰型欠陥の過
剰酸素濃度の測定は、高温で水素と反応させた時に生ず
るOH基の赤外吸収を測定して定量するものであり、酸素
欠損型欠陥の欠損酸素濃度の測定は、高温で酸素ガスと
反応させた時減少する7.6eV(163nm) の吸収ピークを測
定して定量するものである。
【0012】又、酸素欠損型欠陥の検出は、細野他(19
87)による方法、すなわち石英ガラスサンプルにKrF エ
キシマレーザ(248 nm)を照射した時発生する4.3eV(約
290nm)の蛍光を検出することによっても可能である。
更に、酸素過剰型欠陥の検出は、長澤他(1988)による
方法、すなわち石英ガラスサンプルの紫外線透過率を測
定し、3.8eV(約325nm)の吸収バンドの存在を検出する
ことによっても可能である。
【0013】(4)次に加熱処理における第2の問題
が、吸蔵水素の脱ガス化の問題である。前記加熱処理温
度は高温であるために、該加熱処理中に石英ガラス組織
中の吸蔵水素が脱ガス化し、該水素濃度の低下に起因し
て加熱処理前に所定レベル以上に維持していた耐レーザ
性能が低下してしまう事が確認された。そこで本発明の
第3の特徴とするところは、水素ガス含有雰囲気にて加
熱処理を行う事により該光学系部材中に水素ガスを高濃
度で吸蔵させた点、より具体的には前記光学系部材の真
空下での1000℃昇温時における水素分子放出量が少なく
とも1×1020(molecules/m2)以上になるように水
素ガスを含有させた点にある。
【0014】尚、前記水素分子放出量の測定は例えば前
記光学系部材40×20×tlmmに切断し且つ両面を鏡面仕上
げしたサンプルを用意し、該サンプルをセットした石英
チャンバー内を真空雰囲気にした後、4℃/min で1000
℃まで昇温させた後、該1000℃にて2hr保持する。その
時放出される各種ガスを四重極型質量分析器に導入して
その放出量を測定すればよい。なお、真空下での1000℃
昇温時における水素分子放出量が少なくとも1 ×10
20(molecules/m2)以上になるように水素ガスを含有
させたとは、水素分子濃度が少なくとも5×1016(mo
lecules/cm3)濃度以上になるように水素ガスを含有さ
せた事と等意である。
【0015】(5)この場合、前記水素が吸蔵される高
純度合成石英ガラス材は、三方向脈理フリーの高純度合
成石英ガラス材であることが好ましい。即ち、脈理とは
屈折率の急激な変動、言い換えれば密度の急激な変動が
存在するために出現するものである。飽和溶存水素分子
濃度はシリカガラスの密度に左右されている。従ってシ
リカガラスを水素雰囲気処理をすると、脈理の存在する
位置とない位置では、溶存濃度に差が生じ、その結果耐
レーザ性に差が生じる。特に一つの光学系部材において
は均一な耐レーザ性を得るために、光入射軸に対して少
なくとも一方向脈理フリーであることが必要であるが、
レンズ等の場合はガラス内部で屈折するために三軸方向
の脈理フリーであることが好ましい。
【0016】(6)脈理以外の均質性についても同様で
あり、光使用領域に屈折率変動が生じると水素分子濃度
を均一にすることができず、やはり耐レーザ性に悪影響
が生じやすい。従って光使用領域における屈折率変動幅
(Δn)を2×10-6以下に設定するのが好ましい。
【0017】(7)尚本発明を略190〜400nmま
での特定波長域のレーザ光に使用されるレーザ光用光学
系部材に限定した理由は、波長域が400nm以上では
フォトエネルギーが小さいので光学特性の安定性を考慮
する必要がなく、又空気中で酸素吸収の問題がなく使用
できる紫外線の範囲が略190〜400nmであること
及び190nm以下では基本的に石英ガラスでは良好な
透過率が得られず好ましい光学特性が得られない為であ
る。
【0018】尚、前記のレーザ光用光学系部材は、前記
したリソグラフィ装置用光学系部材、特に略190〜4
00nmの紫外線波長域のレーザ光に使用されるレン
ズ、プリズム、ミラー等のリソグラフィ装置用光学系部
材に適用されると極めて有効である。
【0019】
【実施例】本発明に至った経過を具体的な実験例に基づ
いて説明する。原料四塩化ケイ素を蒸留処理して不純物
を除去させた後テフロンランニング付きステンレス製容
器に貯溜した高純度四塩化ケイ素を用意し、該高純度の
四塩化ケイ素原料を用いてダイレクト法とCVD スート再
溶融合成法にて、3方向脈理フリーでありかつ光使用領
域における屈折率変動幅(Δn)を2×10-6に設定し
た高純度石英ガラスインゴットを各々複数個合成した。
そして前記インゴット群よりOH基の含有量が5ppm以下、
150ppm(スート法)400ppm(ダイレクト法)のOH基濃度
を有するインゴットを選出した。
【0020】次に前記OH基濃度を有するインゴットを雰
囲気加熱炉内の石英ガラスチャンバー内に設置して、第
1のインゴット群(実1〜2、比1〜3)においてはア
ルゴンガスで稀釈した酸素ガス雰囲気下で、又第2のイ
ンゴット群(比−4)においては水素ガス雰囲気下にて
1000℃前後の温度で加熱処理を行う。
【0021】次に、第1のインゴット群(実1〜2、比
−1)についてはHClを加味した水素ガスH2 雰囲気
下にて、各々約600〜700℃で一定時間保持した後次に約
200℃の温度以下になるまで一定のプログラムにより徐
冷を行い、その後大気放冷を行った。
【0022】そして前記加熱処理を行った各インゴット
についてアルカリ金属元素Li、Na、K、アルカリ土
類金属元素Mg、Ca及び遷移金属元素Ti、Cr、F
e、Ni、Cuの各元素の含量分析を行ってみるに、い
ずれもアルカリ金属元素が0.05ppm以下、アルカリ
土類金属元素が0.01ppm以下、遷移金属元素が0.
01ppm以下と高純度が維持されていた。
【0023】そして、このようなインゴットの一部を所
望サイズに切断してShelby(1980)法に基づいて過剰酸
素濃度及び欠損酸素濃度を、又前記した測定法に基づい
て真空下での1000℃昇温時における水素分子放出量を測
定した結果を下表2に示す。次に、疑似光学部材として
各インゴットから40×30×tl0mmの所望の寸法に切断し
且つ両面を鏡面仕上げしたエキシマレーザ照射実験用試
験片を作成し、該試験片に対してKrFエキシマレーザ
(248nm )を用い、パルス当りエネルギー密度100,200,
400(mJ/cm2・pulse)及び照射パルス数1×105、1×
106、1×107(pulse )の組み合わせから成る照射
条件にて照射を行った。
【0024】そして前記照射終了後の各試験片につい
て、干渉計にて屈折率分布変化、透過率計にてソーラリ
ゼーション、蛍光測定器にて蛍光強度測定を行い、その
結果を下記表2に示す。下記表2の比−1より理解され
る如く、OH基含有量が5 ppm以下の場合は、酸素欠陥が
検出されず、且つ水素ガス放出量が1×1020(molecu
les/m2)以上であっても耐レーザ性は平均レベル以下
であり、又比−2、比−3に示す如くOH基含有量が100p
pm以上で且つ酸素欠陥が検出されない場合であっても水
素ガス放出量が1×1020(molecules/m2)未満の場
合はやはり耐レーザ性は平均レベルであり、更に比−4
に示す如くOH基含有量が100 ppm以上で且つ水素ガス放
出量が1×1020(molecules/m2)以上であっても且
つ酸素欠陥が検出される場合には、耐レーザ性が悪いこ
とが実証された。
【0025】一方、OH基含有量が100ppm以上、酸素欠陥
が検出されず、且つ水素ガス放出量が1×1020(mole
cules/m2)以上の資料の耐レーザ性はきわめて高いも
のであった。かかる実験結果より本発明の効果が円滑に
達成されていることがわかる。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上記載の如く本発明によれば、酸素欠
陥の除去とともにOH基と吸蔵水素を効果的に高純度のガ
ラス組織中に存在させる事により、長時間にわたってエ
キシマレーザ光を照射した場合においても透過率の低下
や屈折率分布の変動が生じる事なく耐レーザ性が一層向
上し得るレーザ光用光学系部材を得ることが出来、これ
により本発明のレーザ光学系部材は、リソグラフィー装
置のその他の高集積回路製造装置のみならず、レーザ核
融合装置その他の高出力エキシマレーザーに使用される
レーザ光学系母材にも充分適用可能である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略190〜400nmの紫外線波長域の
    レーザ光に使用されるレーザ光用光学系部材において、 該光学系部材をOH基濃度を少なくとも100ppm以上
    含有する三方向脈理フリーの高純度合成石英ガラス材で
    形成するとともに、該光学系部材が、そのガラス組織中
    に酸素欠陥が実質的に存在せず且つ水素ガスを含有させ
    た石英ガラス材であることを特徴とするレーザ光用光学
    系部材。
  2. 【請求項2】 前記石英ガラス材中における水素ガス含
    有量を、該ガラス材の真空下での1000℃昇温時における
    水素分子放出量が少なくとも1×1020(molecules/m
    2)以上になるように設定したことを特徴とする請求項
    1記載のレーザ光用光学系部材。
  3. 【請求項3】 略190〜400nmの紫外線波長域の
    レーザ光に使用されるレーザ光用光学系部材において、 該光学系部材をOH基濃度を少なくとも100ppm以上
    含有し、且つ光使用領域における屈折率変動幅(Δn)
    を2×10-6以下に設定した高純度合成石英ガラス材で
    形成するとともに、該光学系部材が、そのガラス組織中
    に酸素欠陥が実質的に存在せず且つ水素ガスを含有させ
    た石英ガラス材であることを特徴とするレーザ光用光学
    系部材。
  4. 【請求項4】 略190〜400nmの紫外線波長域の
    レーザ光を使用するリソグラフィ装置用光学系部材にお
    いて、 該光学系部材をOH基濃度を少なくとも100ppm以上
    含有した高純度合成石英ガラス材で形成するとともに、
    該光学系部材が、そのガラス組織中に酸素欠陥が実質的
    に存在せず且つ水素ガスを含有させた石英ガラス材であ
    ることを特徴とするレーザ光用光学系部材。
  5. 【請求項5】 前記石英ガラス材中における水素ガス含
    有量を、該ガラス材の真空下での1000℃昇温時における
    水素分子放出量が少なくとも1×1020(molecules/m
    2)以上になるように設定したことを特徴とする請求項
    1記載のリソグラフィ装置用光学系部材。
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