JP3259460B2 - 耐紫外線性を有する石英ガラスの製造方法および石英ガラス光学部材 - Google Patents

耐紫外線性を有する石英ガラスの製造方法および石英ガラス光学部材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエキシマレーザーリソグ
ラフィなどの300nm以下の紫外線レーザーの光学系に使
用される石英ガラス光学部材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン等のウエハ上に集積回路
の微細パターンを露光・転写する光リソグラフィー技術
においては、ステッパーと呼ばれる露光装置が用いられ
る。このステッパーの光源は、近年のLSIの高集積化に
伴ってg線(436nm)からi線(365nm)、さらにはKr
F(248nm)やArF(193nm)エキシマレーザーへと短
波長化が進められている。一般に、ステッパーの照明系
あるいは投影レンズとして用いられる光学ガラスは、i
線よりも短い波長領域では光透過率が低いため、従来の
光学ガラスにかえて合成石英ガラスが用いられる。
【0003】しがしながら、合成石英ガラスであって
も、高出力の紫外光やエキシマレーザー光のもとで長時
間使用すると、光透過率の低下、あるいはその他の光学
的特性の劣化がおこる。これらの劣化は、紫外線レーザ
ーの照射によりE'センターと呼ばれる構造欠陥に起因す
る215nmの吸収帯やNBOHC(Non-Bridging Oxygen Hole C
enter)と呼ばれる構造欠陥に起因する260nm吸収帯が現
れることが原因のひとつであると考えられている。
【0004】エキシマレーザーリソグラフィーなどの30
0nm以下の紫外線レーザーの光学系に使用される石英ガ
ラス光学部材は高い耐紫外線性が要求されるため、上記
のような構造欠陥を低減するためのさまざまな研究がな
されている。以下にそれらについて簡単に説明する。合
成石英ガラスに含有される溶存塩素は、石英ガラス内部
では、Si-Cl、Cl2、HCl等の状態で存在していることが
知られている。そして、どのような存在形態であっても
塩素は紫外線が照射された場合に容易に有害な構造欠陥
に変換されることが予測される。つまり、合成石英ガラ
ス中の含有塩素濃度が高いと、耐紫外線性が悪くなる。
このことは特開平5-32432に記載されているように、合
成石英ガラス中の塩素濃度を200ppm以下に抑制すること
によって、高い耐紫外線性が得られる。また、欧州特許
EP0525984A1に記載されているように、塩素を含まない
原料を用いて石英ガラスを合成することによって高い耐
紫外線性が得られることが知られている。
【0005】一方、特開平4ー295018号明細書に記載され
ているように、含有OH基濃度が多くなると紫外領域での
光透過率が高くなり耐紫外線性が良くなることから、紫
外線レーザー用石英ガラス光学部材として含有OH基濃度
が800ppm〜1200ppmのように高いものが用いられてい
る。また、合成石英ガラス中の含有金属不純物も、構造
欠陥の原因であり、耐紫外線性を悪化させるため、含有
金属不純物を低減した合成石英ガラスが用いられてい
る。
【0006】さらに、合成石英ガラスの耐紫外線性をさ
らに向上させるために、得られた石英ガラスインゴット
を水素雰囲気下での熱処理することにより耐紫外線性を
向上させる技術(特開平1-201664)や、水素分子をドー
プすることにより耐エキシマ性を向上させる技術(特開
平3-109233)が提案されている。このようにして石英ガ
ラスインゴットにドープされた水素分子は、紫外線照射
によって生成した構造欠陥を安定な構造に変化(ターミ
ネート)する効果があると考えられいる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の問題点につ
いて説明する。まず、含有塩素であるが、特開平5-3243
2では合成石英ガラス中の塩素濃度を200ppm以下に抑制
することが提案されているが、課題を解決するための手
段で説明するように、200ppm以下では不十分である。こ
のような濃度の塩素では紫外線照射による劣化が大き
い。一方で、欧州特許EP0525984A1に記載されているよ
うに、塩素を含まない原料を用いて石英ガラスを合成し
たとしても、逆にその他の構造欠陥を増加させる恐れが
あり、耐紫外線性の劣化を免れない。さらに、含有OH基
濃度を800ppm以上に保ったとしても、塩素濃度が低減さ
れていなければやはり耐紫外線性の劣化の恐れがある。
すなわち、含有塩素濃度、含有OH基濃度、および含有金
属不純物濃度はそれぞれを独立に最適化しても意味がな
い。
【0008】さらには、それらを最適化しても石英ガラ
ス基本構造Si-O-Siそのものに不完全構造、たとえばK.A
wazu et.al.:Journal of Applied Physics,73(1993)164
4に記載されているようなストレス構造があってはなら
ない。次に、水素分子導入による耐紫外線性向上におけ
る問題点を説明する。石英ガラスインゴット中に水素分
子を導入するためには、一旦ガラスインゴットを形成し
た後に再び熱処理(水素処理)を加えなければならない
という問題がある。すなわち、この方法であると水素分
子の導入まで熱を少なくとも 2回加えることになり、
コスト的にも時間的にも不利である。また、二次処理で
水素分子を導入するためには水素雰囲気中で処理を行わ
ねばならず、発火・爆発等の危険性も伴う。更に二次処
理をするということは、形成後のインゴットに少なから
ず人手がかかるため、不純物混入の可能性も否定できな
い。加えて、近年、光リソグラフィー技術に用いるレン
ズ径が大きくなるにつれ、二次処理で水素分子を大口径
の石英ガラスインゴット中に均一に導入するには、拡散
係数から考えてもかなりの長時間を有する。
【0009】さらに、水素処理の最大の問題点は、水素
分子が発生した構造欠陥をターミネートする効果がある
のみで、構造欠陥の生成そのものを抑制することができ
ないことである。したがって、溶存水素分子を含有して
いても、欠陥生成そのものを抑制することができないた
めに、耐紫外線性をさらに向上させるための根本的な解
決手段にはならない。
【0010】そこで、本発明においては、水素処理など
の二次的処理を行わずとも、紫外線レーザー用石英ガラ
ス光学部材として充分な耐紫外線性を得られるように、
構造欠陥の生成そのものを抑制し、さらに含有塩素濃
度、含有OH基濃度、および含有金属不純物濃度を最適化
した石英ガラスを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インゴッ
ト形成時において石英ガラスの構造そのものが安定であ
るような製造条件を得るために、紫外線を照射したとき
に構造欠陥の生じる原因について研究した。その結果、
石英ガラスインゴット形成時の成長速度が耐紫外線性に
非常に影響することを発見した。すなわち、インゴット
の成長速度が速すぎると、石英ガラススートがターゲッ
ト上に堆積、溶融された後、不完全構造が取り除かれな
いままガラス化してしまい、これらの不完全構造が紫外
線を照射したときの欠陥生成の前駆体となり、従って、
成長速度が小さいときに比べて耐エキシマレーザー性が
悪化するとの結論に至ったのである。この結果から石英
ガラスインゴットの形成時の成長速度は、2mm/時以下
に設定することが必要であることが判明した。
【0012】また、インゴットの成長速度の最適化と同
時に、従来の含有塩素濃度、含有金属不純物濃度、およ
び含有OH基濃度の最適化を達成することにより、石英ガ
ラスの耐紫外線性をさらに向上させることが可能であ
る。実験を繰り返した結果、含有塩素濃度は50ppm以
下、含有OH基濃度は800ppm以上、含有金属不純物濃度は
各元素とも20ppb以下に設定することが必要であると判
明した。
【0013】
【作用】合成石英ガラスの製造方法においては、原料に
四塩化ケイ素などの塩化ケイ素を用い、原料を酸水素火
炎で分解してシリカスートを形成させ、それを回転、揺
動、引き下げを行っているターゲット上に堆積、溶融す
ることによって石英ガラスインゴットを得るため、製造
条件による石英ガラス構造の多様化が予測される。
【0014】インゴットの成長速度は、主に原料の供給
量とターゲットの降下速度によって決まる。従来、イン
ゴットの成長速度に注目した研究はなされていなかった
が、成長速度が速ければ速いほど生産性が向上し、歩留
まりはよくなるため、従来は例えば2mm/時以上の成長
速度で製造が行われていた。本発明は、インゴット中の
不完全構造を取り除くために、成長速度を2mm/時以下
に設定したことを特徴とする。
【0015】不完全構造の例としては、これまで文献等
でSi-Si結合やSi-O-O-Si結合等が提案されているが、本
発明で得られた石英ガラスにそのような化学量論比から
のずれに起因する不完全構造が存在しないことは、真空
紫外・紫外・可視・赤外分光光度計による吸収測定から
確認済である。すなわち、g線(436nm)からi線(365
nm)、さらにはKrF(248nm)波長では内部透過率99.
9%以上、ArF(193nm)波長では略99.9%以上を達成し
ている。
【0016】石英ガラスネットワーク中では、酸素原子
とケイ素原子とで作られる四面体どうしが架橋してお
り、Si-O-Si結合角はガラスであるがゆえにある分布を
持っている。このSi-O-Si結合角分布の中には構造的に
不安定なものが含まれている。この不安定なSi-O-Si結
合角成分が耐紫外線性の悪化を引き起こしていると考え
られる。すなわち、化学量論比からのずれに起因する不
完全構造ではない。このような不安定構造として、たと
えばSi-O結合距離が最安定距離からずれている場合や、
3員環、4員環構造のような不安定な結合角を有する結
合などが考えられる。
【0017】このとき、OH基が含有すると架橋する必要
が無くなるため、Si-O-H結合角が最安定構造に近づくこ
とができる。したがって、OH基含有量が多いほど耐紫外
線性が向上するものと推定される。本発明においては、
インゴットの成長速度を2mm/時以下に設定し、かつOH
基含有量を800ppm以上にすることにより、従来よりさら
に耐紫外線性に優れ、紫外線用光学部材としての要求を
充分に満たした石英ガラス光学部材を提供することが可
能となる。
【0018】同様に、含有Cl濃度(50ppm以下)、含有
金属不純物濃度(20ppb以下)についても、インゴット
の成長速度(2mm/時以下)と組み合わせることにより
耐紫外線性に優れた石英ガラス光学部材を提供すること
が可能となる。
【0019】
【実施例1】高純度石英ガラスインゴットは、原料とし
て高純度の四塩化ケイ素を用い、石英ガラス製バーナー
にて酸素ガス及び水素ガスを混合・燃焼させ、中心部か
ら原料ガスをキャリアガス(通常酸素ガス)で希釈して
噴出させ、ターゲット上に堆積、溶融して合成した。合
成の際、原料ガスを周囲の酸素ガス及び水素ガスの燃焼
により生成する水と反応させ、バーナー下方にある不透
明石英ガラス板からなるターゲット上にガラス化して堆
積させるわけであるが、その際ターゲットは一定周期で
回転及び揺動させ、更に降下を同時に行うことによりイ
ンゴット部の位置を常時バーナーから同距離に保った
(特願平5-22293、特願平5-22294参照)。
【0020】このとき、実施例1では、原料供給量を5g
/minに設定し、ターゲットの降下速度を1mm/時として、
合成時のインゴットのヘッドを一定に保つことにより、
成長速度1mm/時で合成した直径180mm、長さ550mmの石英
ガラスインゴットを得た。また、比較例1として、原料
供給量を20g/minとして、成長速度4mm/時で合成した直
径180mm、長さ480mmの石英ガラスインゴットを作成し
た。
【0021】これらの石英ガラスインゴットについて、
赤外吸収分光法(1.38μmのOH基による吸収量を測定す
る。)によりOH基含有量を測定したところ、実施例1は
1200ppm、比較例1は1070ppmであった。また、放射化分
析法により塩素含有量を調べたところ、実施例1は15pp
m、比較例1は70ppmであった。
【0022】さらに、含有金属不純物(Mg,Ca,Ti,Cr,F
e,Ni,Cu,Zn,Co,Mn)の定量分析を誘導結合プラズマ発光
分光法によって行ったところ、濃度がそれぞれ20ppb以
下と高純度であることがわかった。これらの、実施例
1、比較例1の石英ガラスインゴットのそれぞれから直
径60mm、厚さ10mmのArFエキシマレーザー照射用試験片
を切り出し、厚さ方向の向かい合う2面に光学研磨を施
した。次に、これらの2つの試験片を同一の熱処理炉内
において拡散ポンプで10-5Torrに排気しながら 700℃に
60hr保持して(真空アニール)室温まで冷却して脱水素
ガス処理を施し、レーザー耐性に対する溶存水素分子の
影響を排除した。水素分子濃度の測定は、レーザーラマ
ン分光光度計により行った。定量は、サンプルを試料台
にセットした後、Ar+レーザー(出力 800mW)を照射し
た時に発生するサンプルと直角方向のラマン散乱光のう
ち、800cm-1と4135cm-1の強度を測定し、その強度比を
とることにより行った(V.S.Khotimchenko et al., J.Ap
pl.Spectrosc., 46, 632-635(1987) )。その結果、溶存
水素分子はいずれの試験片も検出限界(1x1016molecule
s/cm3)以下であった。
【0023】このようにして作成した実施例1、比較例
1の試験片に、ArFエキシマレーザー光をワンパルスエ
ネルギー密度:100mJ/cm2/pulse、繰り返し:100Hzで照
射試験を行い、193nmの吸収係数、 吸収係数=ln(照射後の透過率/照射前の透過率)/
試験片厚さ の変化を調べた。その結果を図1に示した。図1のよう
に、石英ガラスインゴットを成長速度1mm/時で合成した
実施例1の方が比較例1に比べてエキシマレーザー耐性
が著しく向上していることがわかる。
【0024】
【実施例2】実施例2では、原料供給量を20g/minに設
定し、ターゲットの降下速度を1.2mm/時として、合成時
のインゴットのヘッドを一定に保つことにより、成長速
度1.2mm/時で合成した直径280mm、長さ600mmの石英ガラ
スインゴットを得た。また、比較例2として、原料供給
量を40g/minとして、成長速度20mm/時で合成した直径12
5mm、長さ500mmの石英ガラスインゴットを作成した。
【0025】これらの石英ガラスインゴットについて、
OH基含有量を測定したところ、実施例2は1200ppm、比
較例2は660ppmであった。また、塩素含有量を調べたと
ころ、実施例2は23ppm、比較例2は130ppmであった。
さらに、含有金属不純物(Mg,Ca,Ti,Cr,Fe,Ni,Cu,Zn,C
o,Mn)濃度はそれぞれ20ppb以下と高純度であることが
わかった。
【0026】これらの、実施例2、比較例2の石英ガラ
スインゴットのそれぞれから直径60mm、厚さ10mmのArF
エキシマレーザー照射用試験片を切り出し、厚さ方向の
向かい合う2面に光学研磨を施した。次に、これらの2つ
の試験片を同一の熱処理炉内において拡散ポンプで10-5
Torrに排気しながら 700℃に60hr保持して(真空アニー
ル)室温まで冷却して脱水素ガス処理を施し、レーザー
耐性に対する溶存水素分子の影響を排除した。その結
果、溶存水素分子はいずれの試験片も検出限界(1x1016
molecules/cm3)以下であった。
【0027】このようにして作成した実施例2、比較例
2の試験片に、ArFエキシマレーザー光をワンパルスエ
ネルギー密度:100mJ/cm2/pulse、繰り返し:100Hzで照
射試験を行い、193nmの吸収係数の変化を調べた。その
結果を図2に示した。図2のように、石英ガラスインゴ
ットを成長速度1.2mm/時で合成した実施例2の方が比較
例2に比べてエキシマレーザー耐性が著しく向上してい
ることがわかる。
【0028】
【発明の効果】以上の記載のように、本発明によれば、
高出力なエキシマレーザー光や紫外線の長期にわたる照
射に対して、本質的に透過率低下の少ない耐紫外線性に
優れた合成石英ガラス光学部材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1、比較例1の試験片にArFエキシマ
レーザー照射したときの193nm吸収係数の変化。
【図2】 実施例2、比較例2の試験片にArFエキシマ
レーザー照射したときの193nm吸収係数の変化。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−86918(JP,A) 特開 平1−138145(JP,A) 特開 平5−97452(JP,A) 特開 平4−295018(JP,A) 特開 平5−58668(JP,A) 特開 平3−5339(JP,A) 特開 平3−5338(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 8/04 C03B 20/00 C03C 3/06 C03B 37/018

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ素化合物を酸水素火炎で加水分解し、
    生じた石英ガラススートをターゲット上に堆積、溶融し
    て石英ガラスインゴットを形成するArFエキシマレー
    ザー用石英ガラスの製造方法において、 前記石英ガラスインゴットの成長速度を2mm/時以下、
    石英ガラスインゴット中の含有OH基濃度が800ppm以
    上、含有塩素濃度が50ppm以下、含有金属不純物濃度が
    それぞれ20ppb以下となるようにし、波長248nmに
    おける内部透過率が99.9%以上としたことを特徴と
    する石英ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】ケイ素化合物を酸水素火炎で加水分解し、
    生じた石英ガラススートをターゲット上に堆積、溶融し
    て得られた石英ガラスインゴットを母材として用いた
    rFエキシマレーザー用石英ガラス光学部材において、 前記石英ガラスインゴットの成長速度が2mm/時以下、
    石英ガラスインゴット中の含有OH基濃度が800ppm以
    上、含有塩素濃度が50ppm以下、含有金属不純物濃度が
    それぞれ20ppb以下であり、波長248nmにおける内
    部透過率が99.9%以上であることを特徴とする紫外
    線用石英ガラス光学部材。
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