JP2651919B2 - 金属紛 - Google Patents

金属紛

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属粉に関する。さらに詳しくは、仏壇、仏
具、襖、漆器、陶器、扇子、造花、書籍などの高級装飾
用にあるいは菓子類、乳製品、その他の食品、薬品、化
粧品、たばこなどの包装の装飾印刷用に、さらに印刷回
路用、電磁シールド用などの導電性インキ、導電性塗
料、導電性接着剤などに用いられる金属蒸着膜と樹脂塗
膜とからなる金属蒸着粉の関する。
[従来の技術] 従来より仏壇、仏具、襖、漆器、陶器、扇子、造花、
書籍などの高級装飾用にあるいは菓子類、乳製品、その
他の食品、薬品、化粧品、たばこなどの包装の装飾印刷
用に、さらに印刷回路用、電磁シールド用などの導電性
インキ、導電性塗料、導電性接着剤などに機械的粉砕
法、アトマイズ法、電解法、化学還元法などによってえ
られるリン片状、針状、樹枝状などの形状の金属粉が用
いられ、またその後発明された金属蒸着膜とその両面に
設けられた樹脂塗膜とからなる金属蒸着粉が用いられる
ようになったが、この金属蒸着粉ではその透明な樹脂塗
膜と金属蒸着膜との相乗効果により従来法金属粉と比べ
てきわめて多彩な色調を持ったものが得られるようにな
った。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記従来例における金属蒸着粉には次
のごとき問題点がある。
(ア)金属蒸着粉では金属蒸着膜の両面が樹脂塗膜で被
覆されているため印刷回路用、電磁シールド用などの導
電性インキ、導電性塗料、導電性接着剤として使用する
にはその樹脂塗膜が電気的に非伝導性であるため充分な
伝導性を有する導電性インキ、導電性塗料、導電性接着
剤をえることが困難であるという問題点があった。
(イ)生産性が悪いため高価であり今一つ需要が伸びな
いという問題点があった。
本発明は、前記の点に鑑み、電気伝導性、装飾性に優
れ、その上に生産性が高くコストが低くしかも印刷イン
キ、塗料、接着剤として使用する際にそれらを構成する
樹脂中に良く分散しえる金属粉を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] 本発明の金属粉は少なくとも樹脂塗膜Aと金属蒸着膜
Bとが互いに密着積層してなる金属粉において、樹脂塗
膜Aが溶媒に可溶な樹脂からなることを特徴としてい
る。
[作 用] 本発明の金属粉は、少なくとも樹脂塗膜Aと金属蒸着
粉Bとが互いに密着積層してなり、樹脂塗膜Aが溶媒に
可溶な性質を有している。このため本発明の金属粉をイ
ンキ、塗料、接着剤などに使用するときに樹脂塗膜Aを
インキ、塗料、接着剤などの溶媒に溶解せしめてイン
キ、塗料、接着剤などのビヒクルとして利用できまた金
属蒸着膜Bが樹脂塗膜Aに被覆された状態から開放され
るので金属粉同士の直接に電気的接触が可能となる。し
たがって本発明の金属粉は、装飾的用途はもとより、電
気伝導性、が要求される導電性インキ、導電性塗料、導
電性接着剤に使用することができる。さらに樹脂塗膜A
が溶媒に可溶なものとしたから金属蒸着層Bと樹脂塗膜
Aとを何層にも繰り返し積層したものでもインキ、塗
料、接着剤などに使用するときに樹脂塗膜Aがインキ、
塗料、接着剤などの溶媒に溶解するのでインキ、塗料、
接着剤中では金属蒸着膜Bはそれぞれの単一膜になるの
で一枚のベースフイルム上に金属蒸着膜Bと樹脂塗膜A
とをA/BまたはB/Aの順に密着積層した構成単位を複数層
繰り返して設けるか、あるいはA/Bの順に密着積層した
構成単位を複数繰り返してなる最上部の金属蒸着膜Bの
上にさらに樹脂塗膜Aを密着積層して設けることができ
るのでコストダウンが可能となる。また、インキ、塗
料、接着剤として使用する際に樹脂塗膜Aがそれらを構
成する樹脂の一部または全部を構成するので金属蒸着膜
Bはインキ、塗料、接着剤中に良く分散することが可能
となる。また樹脂塗膜Aと金属蒸着膜Bのほかに樹脂塗
膜Cが構成中に含まれ、樹脂塗膜Cが溶媒に不溶性樹脂
からなるたとえばA/B/C/A/B/Cの繰り返し構成とした場
合には、樹脂塗膜Cが金属蒸着膜Bを保持する作用をし
金属蒸着膜Bを極端な微粉化を抑制し金属光沢の低下を
防ぐ作用がある。
[実施例] つぎに図面にもとづき本発明の金属粉を説明する。
第1図、第2図および第3図はいずれも本発明の金属
粉の実施例を示す概略部分拡大断面図である。
すなわち、本発明の金属粉には、金属蒸着膜Bの片面
に樹脂塗膜Aを設けたものを基本的構成とし、この基本
構成を繰り返し積層したもの、さらに金属蒸着膜に隣接
して樹脂塗膜Cを積層したものが含まれる。
本発明の金属粉の製造方法を制限するものではない
が、たとえば (1)ベースフイルム上に要すれば離型層を介して樹脂
をコーティングし、ついでその上に金属を蒸着して樹脂
塗膜Aおよび金属蒸着膜Bとからなる金属箔を形成した
後、該金属箔をベースフイルムから剥離して破砕する
か、または (2)ベースフイルム上に要すれば離型層を介して樹脂
をコーティングし、ついでその上に金属を蒸着し、その
金属蒸着膜上にさらに樹脂をコーティングして金属蒸着
膜Bの上下両面に樹脂塗膜Aを有する金属箔を形成した
後、該金属箔をベースフイルムから剥離して破砕する
か、または (3)ベースフイルム上に要すれば離型層を介して樹脂
をコーティングし、ついでその上に金属を蒸着し、その
金属蒸着膜上にさらに樹脂をコーティングして金属蒸着
膜Bの下面に樹脂塗膜Aを上面に樹脂塗膜Cを有する金
属粉を形成した後、該金属箔をベースフイルムから剥離
して破砕するか、または (4)ベースフイルム上に要すれば離型層を介して樹脂
をコーティングと金属の蒸着とを複数回繰り返してして
樹脂塗膜Aおよび金属蒸着膜Bとが複数層積層された金
属箔を形成した後、該金属箔をベースフイルムから剥離
して破砕するか、または (5)ベースフイルム上に要すれば離型層を介して樹脂
のコーティングと金属の蒸着と樹脂のコーティングとを
複数回繰り返してして樹脂塗膜Aと金属蒸着膜Bと樹脂
塗膜Cが複数層積層された金属箔を形成した後、該金属
箔をベースフイルムから剥離して破砕することによって
えられるものである。
しかしてベースフイルムは金属箔を形成するための支
持体としての役目をはたし、かつコティングされる樹脂
に対して不活性なフイルムであればよく、たとえばポリ
エステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、セルロースアセテイト、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニルイ、フッ素樹脂などの樹脂類
またはセロハン紙、グラシン紙などのフイルム状物また
はシート状物、ステンレスまたはその他の金属のフイル
ム状物またはシート状物などが適宜用いられる。また離
型層は金属箔の剥離処理をより容易ならしめるために要
すればベースフイルム上に設けられるものであるから、
剥離性にすぐれかつコーティング樹脂に対して不活性
な、たとえば熱硬化性シリコーン樹脂などの塗布層が好
ましい。
これらベースフイルムまたは離型層上にコーティング
形成される樹脂塗膜Aに用いられる樹脂は、インキ、塗
料、接着剤などを調整する際に使用される溶媒に溶解し
て該インキ、塗料、接着剤などの成分となりうる樹脂、
すなわち該インキ、塗料、接着剤を組成する樹脂と同一
の樹脂かまたはかかる樹脂と相溶性があり溶解して成分
となっても該インキ、塗料、接着剤の諸特性を低下させ
ないような樹脂が好ましく、たとえばポリ酢酸ビニル、
塩化ビニル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラ
チン、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合樹脂、ブチラール
樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂などの水または有機溶剤に可溶な樹脂
の単独または混合物があげられる。
かかる樹脂はロールコーティング法、グラビアコーテ
ィング法、リバースコーティング法、スプレイコーティ
ング法などの通常のコーティング法により塗布し、乾燥
することによって行われる。本発明の金属粉において、
樹脂塗膜Aの厚さは通常0.1〜5μmの範囲、より好ま
しくは0.5〜3μmの範囲から選ばれる。樹脂塗膜Aの
厚さが0.1μm未満では連続した樹脂塗膜Aの塗布形成
が困難で優雅な金属光沢が得られず好ましくない。一方
5μmをこえると金属粉が全体として金属成分の占める
割合が小さくなり、インキ、塗料、接着剤などに用いた
ばあいに金属光沢に欠け、電気伝導性が要求される導電
性インキ、導電性塗料、導電性接着剤に使用する場合に
充分な電気伝導性がえられず好ましくない。
金属蒸着膜Bに用いる金属としては、たとえば金、
銀、アルミニウム、銅、ニッケル、亜鉛、ガリウム、イ
ンジウム、錫、珪素、クロム、白金、チタン、パラジウ
ム、ニッケル−クロム、ステンレススチール、ハステロ
イなどの単体または混合物あるいは合金などからなる金
属および一部であるが酸化錫、酸化インジウム等の金属
酸化物を蒸着したものがあげられる。特にアルミニウム
および銅が金属光沢、電気伝導性、コストならびに蒸着
が容易な点から好ましく用いられる。
特に金属蒸着膜Bとしては前記金属を蒸着したもの
で、その厚さには特に制限されるものではないが0.02〜
5μm程度の範囲が好ましい。厚さが0.02μm未満では
樹脂塗膜の量に比べて金属蒸着膜の量が少なすぎるため
にえられる金属粉を導電体として配合しても導電性の良
好な導電性インキ、導電性塗料、導電性接着剤などがえ
られず、一方厚さが5μmを超えても多量の金属を用い
る割には金属光沢、導電性が向上しないので不経済であ
り、しかも厚すぎるためえられる金属粉を配合して導電
性インキ、導電性塗料、導電性接着剤などを調整する際
に混練するだけではさらに微粉砕されがたくなるなどの
弊害を生じるので好ましくない。
本願明細書において蒸着とは、真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法などの通常の金属な
ど(合金および金属化合物も含む、以下同様)の薄膜形
成方法によって金属などの薄膜を形成することを意味す
る。
なお、金属蒸着膜Bは腐食防止、コストダウン、任意
の色調を得るなどのために1層に限らず、2層以上で構
成するようにしてもよい。
金属蒸着膜Bとはこれら金属の薄膜形成方法によって
形成された金属の薄膜の全てを含むものとする。
なお、金属蒸着膜Bの上にさらに前記樹脂塗膜Aを積
層形成してもよく、あるいは前記樹脂塗膜Aおよび前記
金属蒸着膜Bを複数層積層してもよい。このばあいには
金属粉のコストにしめるベースフイルム代ならびにベー
スフイルムからの金属箔の剥離代が軽減されるの経済的
に製造でき実用的価値が大きい。
また、金属蒸着膜Bの上または下に前記樹脂塗膜Aと
は異なる溶媒に不溶性の樹脂塗膜Cを積層形成してもよ
い。
コーティング形成される樹脂塗膜Cに用いられる樹脂
は、インキ、塗料、接着剤などを調整する際に使用され
る溶媒に溶解しないて該インキ、塗料、接着剤中で樹脂
塗膜Aの支えがなくなり金属蒸着膜Bが限なく微粉砕さ
れ金属光輝性を失うのを防ぐ作用をする。
金属蒸着膜Bの上または下にコーティング形成される
樹脂塗膜Cに用いられる樹脂としては、インキ、塗料、
接着剤の諸特性を低下させないような樹脂が好ましく、
たとえば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹
脂、紫外線硬化性樹脂のいずれもが用いられ、たとえば
アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リビニルブチラール、ポリカーボネート、ニトロセルロ
ース、セルロースアセテート、ウレタン系樹脂、尿素系
樹脂、メラミン系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、アルキッド系樹脂、アミノアルキッド系樹
脂、ロジン変性マレイン酸樹脂などの単独または混合物
があげられる。
かかる樹脂はロールコーティング法、グラビアコーテ
ィング法、リバースコーティング法、スプレイコーティ
ング法などの通常のコーティング法により塗布し、乾燥
することによって行われる。
本発明の金属粉において、樹脂塗膜Cの厚さは通常0.
1〜5μmの範囲、より好ましくは0.5〜3μmの範囲か
ら選ばれる。樹脂塗膜Cの厚さが0.1μm未満では連続
した樹脂塗膜Cの塗布形成が困難でインキ、塗料、接着
剤中で金属蒸着膜Bの形状を保持することができず金属
蒸着膜Bの金属光輝性を失うのを防ぐことができず設け
た意味がない。一方5μmを超えると金属粉が全体とし
て金属成分の占める割合が小さくなり、インキ、塗料、
接着剤などに用いたばあいに金属光沢に欠け、電気伝導
性が要求される導電性インキ、導電性塗料、導電性接着
剤に使用する場合に充分な電気伝導性がえられず好まし
くない。
このようにしてベースフイルム上に得られた金属箔は
前記の剥離方法によってベースフイルムか剥離された
後、たとえばハンマーミル、ボールミル、ニーダーなど
を用いる機械的粉砕方法、凍結粉砕方法、手もみ方法な
どの方法で適宜破砕して従来金属粉の使用されていた用
途に用いられる。
かかる金属粉は従来の金属粉に比べて金属光沢はもと
より電気伝導性にもきわめてすぐれたものがえられるか
ら、従来の金属粉と同様にあるいはそれ以上のあらゆる
用途に用いられる。
塗料用金属粉顔料として。塗料には通常一般の塗料
は勿論のこと、車両などの塗装用塗料、ディスプレイ用
塗料、ガラス、プラスチック用塗料、捺染用塗料、熱線
反射用塗料、装飾糸用塗料、水引用塗料などが含まれ
る。
印刷インクの金属粉顔料として。印刷インクには通
常の印刷インクのほかグラビア印刷インク、オフセット
印刷インクなどが含まれる。
筆記用インクの金属粉顔料として。筆記用インクに
はボールペン用インク、サインペン用インク、万年筆用
インク、レターリング用インク、毛筆用インクなどが含
まれる。
絵の具の金属粉顔料として。水彩絵の具および油絵
の具などが含まれる。
固形絵画用媒材の金属粉顔料として。固形絵画用媒
材にはクレヨン、パス類、鉛筆の色芯、チョーク、チャ
コなどが含まれる。
メーキャプ化粧料の金属粉顔料として。メーキャプ
化粧料にはアイシャドー、ヘアクレヨン、マニキュア、
ファンデーション、粉おしろい、口紅、化粧水、ヘアロ
ーション、頭髪油などが含まれる。
粉体塗装用塗料の金属粉顔料として。
散布式印刷用の金属粉顔料として。
プラスチック成型品の料には通常一般着色用金属粉
顔料として。
導電性金属粉として。導電性金属粉はそのままプラ
スチック、ゴムなどに混入する静電気防止剤として、あ
るいは導電性塗料または接着剤として電子工業における
電気的シールド、無線周波数干渉シールド、プリント回
路用導電体、低抗体などとして使用される。
つぎに実施例をあげて本発明を説明する。
実施例1 厚さ30μmのポリプロピレンフイルム上に、メチルメ
タアクリル酸樹脂15部(重量部、以下同様)をトルエン
75部と酢酸エチル10部とからなる混合溶剤に溶解させた
塗液を用いて、グラビア印刷方式により塗布乾燥して厚
さ1μmの樹脂塗膜Aを形成した。つぎにこの樹脂塗膜
A上にアルミニウムを真空蒸着方式により蒸着して厚さ
0.3μmの金属蒸着膜Bを形成した。
かくしてえられたベースフイルム−樹脂塗膜A−金属
蒸着膜Bからなる一体構造物を延伸して樹脂塗膜A−金
属蒸着膜Bとからなる金属箔をベースフイルムから剥離
した後ハンマーミルで破砕して平均粒度5μmの金属粉
を製造した。
えられた金属粉30部を、トルエン70部と酢酸エチル10
部とからなる混合溶剤に加えてボールミルで3時間混練
して導電性塗料液を調整した。この塗料液をアクリル板
に塗布乾燥して厚さ2μmの均一な塗膜を形成した。該
塗膜の比抵抗を測定したところう3×10-3Ω−cmの良好
な測定結果がえらえれた。
実施例2 厚さ30μmのポリプロピレンフイルム上に、メチルメ
タアクリル酸樹脂15部(重量量部、以下同様)をトルエ
ン75部と酢酸エチル10部とからなる混合溶剤に溶解させ
た塗液を用いて、グラビア印刷方式により塗布乾燥して
厚さ1μmの樹脂塗膜Aを形成し、この樹脂塗膜A上に
アルミニウムを真空蒸着方式により蒸着して厚さ0.3μ
mの金属蒸着膜Bを形成した。つぎにこの金属蒸着膜B
上にメチルメタアクリル酸樹脂15部をトルエン75部と酢
酸エチル10部とからなる混合溶剤に溶解させた塗液を用
いて、グラビア印刷方式により塗布乾燥して厚さ1μm
の樹脂塗膜Aを形成し、この樹脂塗膜A上にアルミニウ
ムを真空蒸着方式により蒸着して厚さ0.3μmの金属蒸
着膜Bを形成した。さらにこの金属蒸着膜B上にメチル
メタアクリル酸樹脂15部をトルエン75部と酢酸エチル10
部とからなる混合溶剤に溶解させた塗液を用いて、グラ
ビア印刷方式により塗布乾燥して厚さ1μmの樹脂塗膜
Aを形成し、この樹脂塗膜A上にアルミニウムを真空蒸
着方式により蒸着して厚さ0.3μmの金属蒸着膜Bを形
成した。
かくしてえられたベースフイルム−樹脂塗膜A−金属
蒸着膜B−樹脂塗膜A−金属蒸着膜B−樹脂塗膜A−金
属蒸着膜Bからなる一体構造物を延伸して樹脂塗膜A−
金属蒸着膜B−樹脂塗膜A−金属蒸着膜B−樹脂塗膜A
−金属蒸着膜Bとからなる金属箔をベースフイルムから
剥離した後ハンマーミルで破砕して平均粒度5μmの金
属粉を製造した。
えられた金属粉30部を、トルエン70部と酢酸エチル10
部とからなる混合溶剤に加えてボールミルで3時間混練
して導電性塗料液を調整した。この塗料液アクリル板に
塗布乾燥して厚さ2μmの均一な塗膜を形成した。該塗
膜の比抵抗を測定したところう3×10−3Ω−cmの良好
な測定結果がえらえれた。
実施例1の物に比べて性能的には何等劣るところうは
なく同一量のベースフイルムを用いて3倍の金属箔が製
造できた。
実施例3 厚さ30μmのポリプロピレンフイルム上に、メチルメ
タアクリル酸樹脂15部(重量部、以下同様)をトルエン
75部と酢酸エチル10部とからなる混合溶剤に溶解させた
塗液を用いて、グラビア印刷方式により塗布乾燥して厚
さ1μmの樹脂塗膜Aを形成し、この樹脂塗膜A上にア
ルミニウムを真空蒸着方式により蒸着して厚さ0.3μm
の金属蒸着膜Bを形成し、ついでこの金属蒸着膜B上に
熱硬化型アクリル樹脂20部、酢酸ビニリル−マレイン酸
共重合樹脂5部をメチルエチルエトン25部とトルエン25
部と酢酸ブチル10部とからなる混合溶剤に溶解させた塗
液を用いて塗布乾燥硬化して厚さ0.5μmの樹脂塗膜C
を形成した。
かくしてえられたベースフイルム−樹脂塗膜A−金属
蒸着膜B−樹脂塗膜Cからなる一体構造物を延伸して樹
脂塗膜A−金属蒸着膜B−樹脂塗膜Cとからなる金属箔
をベースフイルムから剥離した後ハンマーミルで破砕し
て平均粒度5μmの金属粉を製造した。
えられた金属粉30部を、トルエン70部と酢酸エチル10
部とからなる混合溶剤に加えてボールミルで3時間混練
して導電性塗料液を調整した。この塗料液をアクリル板
に塗布乾燥して厚さ2μmの均一な塗膜を形成した。該
塗膜の比抵抗を測定したところ5×10-3Ω−cmの良好な
測定結果がえらえれた。しかも塗膜は美麗な金属光沢を
呈していた。
[発明の効果] 実施例1、実施例2および実施例3でえられた本発明
の金属粉はいずれも優れた導電性を示し、実施例2の物
はきわめて経済的に製造が可能で、実施例3のものは優
れた導電性のほか美麗な金属光沢を呈するもうであっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図はいずれも本発明の金属粉
の概略部分拡大断面図である。 (図面の符号) 1:樹脂塗膜A 2:金属蒸着膜B 3:樹脂塗膜C

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも樹脂塗膜Aと金属蒸着膜Bとが
    互いに密着積層してなるAB積層と樹脂塗膜Cとを有する
    金属粉において、樹脂塗膜Aが溶媒に可溶な樹脂からな
    り、樹脂塗膜Cが溶媒に不溶な樹脂からなり、かつAB積
    層が少なくとも2以上存在することを特徴とする金属
    粉。
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