JP2651788B2 - 四ほう酸リチウム単結晶の製造方法 - Google Patents

四ほう酸リチウム単結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーリー波以外の弾性
表面波を利用する弾性表面波装置に用いられる基板材料
である四ほう酸リチウム単結晶を製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】四ほう酸リチウム単結晶は点群4mmの
対称性を有する圧電体結晶であり、レーリー波を用いた
弾性表面波装置用の基板材料として、零温度係数を有
し、かつ電気機械結合係数の高い結晶方位を持つことか
ら注目されている。四ほう酸リチウム単結晶は、従来チ
ョクラルスキー法(回転引上げ法)などにより作成さ
れ、弾性表面波装置用の基板は、(110)または(1
00)面の基板が求められており、<110>または<
100>方向に長い種結晶を用いて育成されている。
【0003】本出願人は、四ほう酸リチウム単結晶を基
板として用いレーリー波以外の弾性表面波を用いた新規
な弾性表面波装置を開発した(特願平5−4264
2)。この弾性表面波は、レーリー波の倍程度の音速で
あり、弾性表面波装置の更なる高周波に対応することが
可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この新
規な弾性表面波装置は、従来の(110)または(10
0)面の基板を用いて作製することはできず、新規な基
板製造技術の開発が必要とされる。本発明の目的は、レ
ーリー波以外の弾性表面波を用いた弾性表面波装置に用
いる良質な四ほう酸リチウム単結晶を効率よく、安定に
製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、四
ほう酸リチウム原料を融解し、四ほう酸リチウム結晶か
らなる種結晶を前記原料に接触させて単結晶を育成する
四ほう酸リチウム単結晶の製造方法において、前記種結
晶の前記原料に接触する結晶面方位が{011}面近傍
であるものである。
【0006】前記種結晶の前記原料に接触する結晶面方
位が{011}面近傍であるので、<011>方向に長
い結晶を育成でき、品質の優れた(011)結晶基板を
効率よく製造できる。その(011)面上に弾性表面波
装置を構成するくし型電極などの導電性膜を形成するこ
とで、基板の切りだし角度および弾性表面波の伝搬方向
がオイラ角表示で(0°〜2°,45°〜50°,88
°〜90°)の弾性表面波装置を構成することができ、
6500m/秒以上の表面波音速、1〜3%の電気機械
結合係数、20ppm/℃以下の優れた温度係数が得ら
れる。これにより、1GHz以上の高い周波数にも容易
に対応できる弾性表面波装置を効率よく作製できる。な
お、{011}面から10°程度ずれていても、基板作
製工程において角度補正することが可能であり、また、
弾性表面波特性も同等の優れた特性が得られる。
【0007】さらに、前記種結晶の結晶面方位が圧電極
性が正の{011}面近傍であることが望ましい。圧電
極性が正の{011}面とは、
【数1】 (011)もしくは、(01)の結晶面である。
【0008】圧電極性が正の{011}面から結晶を成
長させることにより、結晶成長にともなう異常成長稜の
発生を抑制することができ、その異状成長稜から発生す
る結晶の割れや多結晶化を防ぐことができる。すなわ
ち、成長稜を形成する{112}面のなかで、圧電極性
が負である
【数2】 (11)、(1)、(1)、()の各
面において異常成長稜が形成されやすい。圧電極性が正
の{011}面から結晶を成長させることで、これらの
異常成長稜が形成されやすい面が形成されにくいので、
異常成長稜の発生を抑制することができ、安定かつ高い
歩留まりで単結晶を製造することが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、直径3インチの四ほう酸リチウム単結
晶の結晶引上げ法による製造を実施例として本発明を詳
細に説明する。
【0010】原料を充填した白金るつぼを抵抗加熱炉に
より加熱し、高純度四ほう酸リチウム(純度:99.99%)か
らなる原料を融解する。この融解した原料(融液)表面
に後述の種結晶を接触させて、回転数0.3rpmで回転させ
ながら引上げ速度0.3mm/時で引き上げることで四ほう酸
リチウム単結晶を育成する。70mmを引き上げた後、育
成した結晶を融液から離し、ゆっくり冷却する。その
後、<011>方向に垂直に育成した結晶を切断するこ
とで、(011)面を有する基板を作製する。
【0011】種結晶は、<011>方向に50mm、<1
00>方向に5mm、それぞれに直交する方向に5mmの細
長い単結晶を用いる。図1に示すように、この種結晶1
は、圧電極性が正である
【数3】 (011)(正側2という)と、圧電極性が負である
【数4】 (0)(負側3という)の結晶面が種結晶の両端に
あらわれる。この正側、負側の確認は、エッチピットの
形状により確認できる。この結晶の正側2または負側3
を融液面に接触させ融液直上の20mmの範囲の平均温
度勾配を変えて結晶育成を行った。その結果を、異常成
長稜および結晶の割れの発生頻度(発生回数/試験回
数)として表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】この表1から明らかなように、種結晶の融
液に触れる面が正側では、負側を接触させた場合と比べ
て異常成長稜の発生および結晶の割れの発生頻度が著し
く低下していることがわかる。加えて、温度勾配が10
℃/cm以上70℃/cm未満では直胴部で異常成長稜の発
生はなく、異常成長稜の発生および結晶の割れが少な
い。特に、温度勾配が30℃/cm以上50℃/cm未満で
はさらに発生頻度が低くなっている。また、育成中の温
度勾配を50℃/cm以上と大きくすることにより異常成
長稜の発生頻度を低減できるが、育成結晶に熱ひずみを
引き起こすため多結晶発生がなくとも、育成された結晶
が割れやすくなる。
【0014】以上、結晶引上げ法による四ほう酸リチウ
ム単結晶の製造工程を実施例として説明したが、他の融
解した原料に種付けを行う結晶育成法(ブリッジマン法
など)にも本発明を適用することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、四ほう
酸リチウム原料を融解し、四ほう酸リチウム結晶からな
る種結晶を前記原料に接触させて単結晶を育成する四ほ
う酸リチウム単結晶の製造方法において、前記種結晶の
前記原料に接触する結晶面方位が{011}面近傍であ
るものである。
【0016】本発明によれば、前記種結晶の前記原料に
接触する結晶面方位が{011}面近傍であるので、高
品質の(011)面結晶基板を容易に製造できる。これ
により、1GHz以上の高い周波数にも容易に対応でき
る弾性表面波装置を効率よく作製でき、弾性表面波装置
用の基板として適した四ほう酸リチウム結晶を効率よく
製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いる種結晶を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 種結晶 2 正側 3 負側

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四ほう酸リチウム原料を融解し、四ほう
    酸リチウム結晶からなる種結晶を前記原料に接触させて
    単結晶を育成する四ほう酸リチウム単結晶の製造方法に
    おいて、 前記種結晶の前記原料に接触する結晶面方位が{01
    1}面近傍であることを特徴とする四ほう酸リチウム単
    結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記種結晶の結晶面方位が圧電極性が正
    の{011}面近傍であることを特徴とする請求項1記
    載の四ほう酸リチウム単結晶の製造方法。
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