JP2651269B2 - 超音波厚み計 - Google Patents

超音波厚み計

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JP2651269B2
JP2651269B2 JP2212623A JP21262390A JP2651269B2 JP 2651269 B2 JP2651269 B2 JP 2651269B2 JP 2212623 A JP2212623 A JP 2212623A JP 21262390 A JP21262390 A JP 21262390A JP 2651269 B2 JP2651269 B2 JP 2651269B2
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年昭 宮本
雄一 舞田
恭宏 中上
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波を送信してからその反射波を検出す
るまでの時間差、および物体を伝播する音速に基づい
て、物体の厚みを測定する超音波厚み計に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来から、物体(被測定物)の厚みを測定するため
に、マイクロメータ等が使用されているが、被測定物の
形状(例えば曲面形状)によっては正確な測定が不可能
な場合もある。
また、一般に、超音波を利用した超音波厚み計は、組
織を破壊することなく金属やプラスティック材料などの
厚みを測定できることが知られている。すなわち、超音
波厚み計から送信された超音波が、被測定物(厚みを測
定したい物体)の一方の面に入射波として照射され、対
向する面によって反射される。この反射波は、超音波厚
み計によって検出され、超音波を送信してから反射波を
検出するまでの時間差、および被測定物中を伝播する音
速に基づいて物体の厚みを測定するようになっている。
この種の超音波厚み計として、例えば特開平1−1314
10号公報(第1従来技術)や特開昭62−156508号公報
(第2従来技術)が広く知られている。
上記第1従来技術によれば、予め設定された音速に応
じて周波数が変化するクロックパルスを生成する手段を
有し、2つのエコーパルスの間隔に等しい時間だけゲー
ト回路が開かれ、該時間内にカウンタが上記クロックパ
ルスをカウントすることによって、被測定物の厚みが測
定され、測定結果がディジタルで表示装置に表示される
ようになっている。
上記第2従来技術によれば、プローブから発信された
超音波の反射波のうち特定の反射波を測定開始の基準と
し、該反射波から伝播に要した往復時間を求め、該往復
時間と伝播速度とから皮下脂肪の厚みが算出される。な
お、測定開始の基準は、コントローラを画面上で移動さ
せることによって決定される。
また、測定場所の音速変化によらず、被測定物の材質
が不明な場合でも高精度な距離測定を行なう例が、例え
ば特開平1−101410号公報(第3従来例)に開示されて
いる。これによれば、一定間隔で対向した一組の距離用
センサと、既知の距離にある基準反射体に向けた較正用
センサとが設けられ、被測定物は一組の測距用センサ間
に配置される。各センサの超音波伝播経路には、同一の
気体の流れを実現し、測定場所の音速変化が測定に与え
る影響を回避するための気体吹出し装置が別途設けられ
ている。被測定物の厚みtは、測距用センサ間の既知の
距離DGと、各測距用センサから被測定物までの距離の和
(D1+D2)との差により求められる。ここで、距離DG
D1、及びD2は、同一気体流における音速Cに基づいて算
出される。この際、被測定物中の音速は、これらの距離
DG、D1、及びD2の算出には一切関与しない。
音速Cは、較正用センサからの超音波が基準反射体で
反射して戻ってくるまでに要する時間と、較正用センサ
−基準反射体間の既知の距離とに基づいて算出される。
以上のように、各センサの超音波伝播経路には同一の気
体が流れるので、測定場所の音速変化が測定に与える影
響を回避でき、高精度な距離測定が行なえる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の超音波厚み計では、被測定物の厚
みを正確に測定するために、超音波は被測定物に対して
垂直に照射される必要がある。しかし、測定者は超音波
が被測定物に対して垂直に照射されているかどうかが認
識できず、また被測定物が傷や小孔を有する場合には被
測定物の正確な厚みを測定することができないという問
題点を有しており、測定の信頼性向上が望まれている。
また、上記の第1従来技術乃至第3従来技術の場合、
以下の問題点を有している。
即ち、上記第1従来技術の構成では、被測定物の音速
を予め入力する必要があるので、材質の不明な被測定物
の場合、音速が不明なために入力できず、従って被測定
物の厚みが測定できない。
また、上記第2従来技術の構成では、被測定物が皮下
脂肪の厚みに限定され、この皮下脂肪の場合、その音速
は既知である。従って、材質の不明な被測定物の場合、
音速が不明なために入力できず、従って被測定物の厚み
が測定できない。
上記第3従来技術の構成では、気体吹出し装置と較正
用センサ・基準反射体とを別途設ける必要がある。気体
吹出し装置と較正用センサ・基準反射体とが別途必要な
理由は、上記の距離DG、D1、及びD2の算出の際に、被測
定物中の音速を使用しないからである。このため、構成
が複雑化し、装置全体が大型化し、操作も手軽且つ簡単
に行なえない。加えて、各センサからの超音波が被測定
物に対して垂直に照射されているか否かがわからないの
で、被測定物が垂直に配置されない場合、測定誤差が生
じてしまう。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る超音波厚み計は、上記課題を解決するた
めに、被測定物の厚み方向の一方の面に接触する略コー
ン状に形成された接触部と、この接触部を介して超音波
を送信する送信手段(例えば超音波振動子)と、被測定
物の厚み方向の他方の対向面からの反射波を受信する受
信手段(例えば超音波振動子)とを有するプローブと、 上記接触部を介して送信手段から被測定物中に送信さ
れた超音波が受信手段により受信されるまでの時間差を
算出すると共に、被測定物の材質が不明の場合には該被
測定物と同じ材質で且つ厚みの既知の標準物に対して上
記プローブを接触させ、超音波が該標準物中を往復する
のに要する時間と、既知の厚みとに基づいて該標準物中
の音速を算出し、この算出した音速と算出した上記時間
差とに基づいて被測定物の厚みを算出する演算手段(例
えば、CPU)と、演算手段により算出された厚みと音速
とを表示すると共に、送信手段からの超音波の発信波
形、上記接触部の接触部位に応じてそれぞれ変化する、
被測定物中の入射波形および反射波形を表示する表示手
段(例えば、液晶表示装置)とを有する厚み計本体とを
備えたことを特徴としている。
〔作 用〕
上記の構成によれば、パワーオンされると、厚み計本
体の表示手段に発信波形が表示されるので、送信手段か
ら超音波が発信されていることが確認できる。そして、
プローブの接触部が被測定物に接触すると、厚み計本体
の表示手段に、上記発信波形と共に、被測定物中の入射
波形および反射波形がそれぞれ表示される。測定者は、
この入射波および反射波の波形高さを見ながら、略コー
ン状に形成されているプローブの接触部の接触部位を変
えて行き、被測定物が曲面形状であっても、入射波形高
さに対して反射波形高さを所定のレベル以上に確保す
る。これにより、容易、かつ確実に、プローブを被測定
物の形状に追従して、常に垂直にセットすることがで
き、高精度な厚み測定が行なえる。
上記構成の超音波厚み計を使用すると、被測定物の材
質が不明の場合、プローブを被測定物と同じ材質で且つ
厚みの既知の標準物に接触させ、超音波が該標準物中を
往復するのに要する時間と既知の厚みとに基づいて演算
手段により該標準物中の音速が算出される。そして、プ
ローブを被測定物の厚み方向の一方の面に接触させ、送
信された超音波が受信手段により受信されるまでの時間
差と、算出された被測定物中の上記音速とに基づいて材
質の不明な被測定物の厚みが算出され、表示手段にその
値が表示される。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図ないし第8図に基づいて説
明すれば、以下のとおりである。
本発明に係る超音波厚み計は、第1図に示すように、
超音波厚み計本体4およびプローブ5から構成されてい
る。超音波厚み計本体4とプローブ5とは、第2図に示
すように、ケーブル6で互いに接続されている。
超音波厚み計本体4は、主として演算手段としての中
央処理装置(以下CPUと称す)1、表示手段としの液晶
表示装置(以下LCDと称す)2、キースイッチ群3から
成っている。
CPU1は、超音波厚み計の制御中枢をなすものであり、
プローブ5を介して、超音波が送信されてから受信され
るまでの時間差を検出するようになっている。また、CP
U1は、物体の材質が既知の場合には物体中を伝播する音
速(既知)および上記時間差に基づいて物体の厚みを算
出する一方、物体の材質が不明の場合には該物体と同じ
材質で且つ厚みの既知の標準物から音速を算出し、この
音速および上記時間差に基づいて物体の厚みを計測する
ようになっている。
LCD2は、第3図に示すように、超音波厚み計本体4の
上方に設けられ、CPU1により算出された厚みおよび音速
を表示する(LED2のほぼ上半分の領域に表示される)と
共に、送信された超音波の発信波形2a、物体に入射され
た入射波形2b、物体からの反射波形2cを表示する(LCD2
のほぼ下半分の領域(以下Aモードスコープと称す)に
表示する)ようになっている。入射波形2bに対して、反
射波形2cが所定のレベル(便宜上、図中、破線で示すサ
ンプリングレベル)に達したかどうかを目視することに
よって、測定者は、物体に対して超音波が垂直に発せら
れているかどうかを確認できようになっている。上記サ
ンプリングレベルは、任意に変えることができ、例えば
ポリスチレンやポリプロピレンの場合には入射波形2bの
高さの80%に設定し、ウレタンやシリコンの場合には50
%に設定すると、それぞれ高精度に厚みを測定できる。
また、LCD2は、音速計測および厚み計測のうち、何れ
の計測が行われているかが目視できるように表示するよ
うになっている。なお、音速計測は音速計測キー8aによ
り行われ、厚み計測は厚み計測キー9aにより行われる。
さらに、LCD2は、バッテリーチェックキー12を操作する
ことによって、備えられたバッテリーの放電状態、即ち
バッテリーを交換する必要があるかどうかがわかるバッ
テリーインジケータ機能を有している。
キースイッチ群3は、第3図に示すように、超音波厚
み計本体4の下方に配せられ、物体の厚みを測定するの
に必要な種々のデータをCPU1に入力するようになってい
る。キースイッチ群3は、超音波厚み計本体4をパワー
オンするパワーオンキー7、音速計測キー8a、厚み計測
9a、音速入力キー8b、厚み入力キー9b、種々の入力され
たデータを所定のメモリエリアにメモリするエントリー
キー11、測定年月日をセットする日付16、被測定物の厚
みが5mm以上かどうかの上方をCPU1に入力するコードキ
ー17、および上記バッテリーチェックキー12からなって
いる。
材質の不明な被測定物の厚みを測定する場合、音速計
測キー8aが操作されると、該被測定物と同じ材質で、且
つ厚みの既知の標準物中を伝播する音速が計測され、こ
の音速に基づいて被測定物の厚みが計測されるようにな
っている。音速入力キー8bは、設定された音速値を変更
したい場合に使用するキーで、このキーを操作した後、
所望の音速がキースイッチ群3を介して設定できるよう
になっている。
厚み計測キー9aが操作されると、被測定物の厚みが計
測されるようになっている。厚み入力キー9bは、材質の
不明な被測定物の厚みを測定する場合、標準物中を伝播
する音速を計測する際に必要な標準物の厚みを入力する
ためのものであり、このキーの操作後、所望の厚みがキ
ースイッチ群3を介して設定できるようになっている。
また、超音波厚み計本体4は、上記構成要素以外に、
プローブ5を介して被測定物からの反射波を広帯域にわ
たって増幅する増幅器、この反射波をアナログ/ディジ
タル変換する高速サンプリングA/D変換器、A/D変換器の
出力を記憶するバッファメモリ、動作プログラム等が格
納されているROM、CPU1のアドレスバスを適宜切り替え
る回路、バッファメモリの出力を高速サンプリングする
カウンタ、基準クロック(例えば20MHz)発生回路を含
むタイミング制御回路、プローブ5から超音波を出射す
る際に高圧を発生するインバータ回路、インバータ回路
の出力を所定の周波数を有するパルスに関するインパル
ス発生回路等(何れも図示しない)を備えている。さら
に、超音波厚み計本体4は、オシロスコープ等で上記各
種波形を観測するための外部出力端子(図示しない)を
備えていると共に、ケーブル6を介してプローブ5と接
続するための外部出力端子(図示しない)を備えてい
る。
上記プローブ5は、第4図に示すように、主として、
送信手段および受信手段としての超音波振動子14(例え
ばPbZrO3とPbTiO3との固溶体からなる振動子)および接
触部15からなっている。接触部15は、同図に示すよう
に、略コーン状に形成されており、その先端部15aは平
坦で、物体との接触面積が小さくなる(例えば2mm径)
ように設定されている。これにより、被測定物が一様に
平坦でなく、例えば曲面形状であっても対応できるよう
になっている。上記超音波振動子14および接触部15は、
第4図に示すように、例えばABS樹脂からなる部材によ
り保持されている。プローブ5は、本実施例において
は、2種類のプローブ5a・5bが用意されており、プロー
ブ5aは被測定物の厚みが5mm以下の場合に使用され、プ
ローブ5bは被測定物の厚みが5mm以上の場合に使用され
るようになっている。また、プローブ5a・5bの何れが選
択されているかを超音波厚み計本体4に対して認知され
るのにモードキー17が使用される。例えば、モードキー
17を操作後、数字1キーを押圧することによって、プロ
ーブ5aが接続されたことを超音波波厚み計測本体4は認
知する。一方、モードキー17を操作後、数字2キーを押
圧することによって、プローブ5bが選択されたことを超
音波厚み計本体4は認知する。
ここで、本発明に係る超音波厚み計の動作を第5図
(a)〜(j)、および第6図〜第8図に基づいて、以
下に詳細に説明する。
まず、第5図(a)に示す初期状態において、パワー
オンキー7が操作されると、第5図(b)に示すよう
に、LCD2上に、音速000m/s、および被測定物の厚み00.0
0mmが表示される。
第6図のフローチャートに示すように、被測定物の厚
みが5mm以上かどうかを測定者が判断し(S1)、被測定
物が5mm以上の場合にはプローブ5bを選択し、モードキ
ー17を操作後に数字2キーを押圧する(S2)。S1におい
て、被測定物が5mm以下の場合にはプローブ5aを選択
し、モードキー17を操作後に数字1キーを押圧する(S
3)。そして、選択されたプローブ5aまたは5bのゼロ調
整が行われる(S4)。
次に、測定者は被測定物の材質が既知かどうかを判断
し(S5)、既知の場合には、音速入力キー8bを操作後、
被測定物中の音速値をキースイッチ群3の数字キーを介
して入力する(S6)。つまり、第5図(c)(d)に示
すように、被測定物中の音速値(例えば4桁)を高位の
桁からキースイッチ群3の数字キーを使用して入力する
(S6)。例えば、被測定物がポリスチレンの場合には、
その音速値(2350m/s)を入力し、入力値に間違いのな
いことを確認してからエントリーキー11を操作すると、
該音速値(2350m/s)がメモリされ、表示が固定する
(同図(d)参照)。なお、入力ミスが生じた場合、キ
ースイッチ群3中のカーソルキー(例えば2、4、6、
8の各数字キー)を使用して、訂正したい桁まで移動し
た後、正しい音速値を再入力できる。そして、被測定物
の厚みを計測するサブルーチン(厚み計側ルーチン)へ
移行する(S20)。
ここで、厚みを計測するサブルーチンを第8図に基づ
いて以下に説明する。
厚み計測サブルーチンの処理は、厚み計測キー9aが操
作された後に行われるようになっている。厚み計測キー
9aが操作されると、超音波厚み計本体4はパワーオンさ
れているので、プローブ5からは超音波が発信され、そ
の発信波形がLCD2のAモードスコープに表示される(第
5図(e)参照)。プローブ5を被測定物に接触させ
て、超音波を被測定物に対して照射すると(S21)、第
5図(f)に示すように、上記発信波形と共に被測定物
への入射波形、および被測定物からの反射波形がAモー
ドスコープに表示される(S22)。測定者は、Aモード
スコープの表示を観測しながら、プローブ5の接触部位
を変えて行く(S23)。そして、反射波形高さが入射波
形高さに対して所定のレベル以上になったかどうかを判
定する(S24)。この時、反応波形高さが入射波形高さ
に対して所定のレベル以上でない場合にはS23に戻る一
方、所定レベル以上の場合にはS25へ移行する。S25で
は、第5図(f)に示すように、入射波形と反射波形の
間隔は、被測定物の厚みに応じて変化するようになって
おり、超音波が送信されてから受信されるまでの時間差
と、物体中を伝播する音速(上記S6で被測定物中を伝播
する音速値がメモリされている)に基づいて物体の厚み
(例えば10.50mm)が前記CPU1によって算出され、LCD2
に表示される。なお、上記所定のレベルは、サンプリン
グレベルをキースイッチ群3(例えば数字8キーおよび
数字2キー)を操作して変えることもできる。
上記S5(第6図参照)において、被測定物の材質が不
明の場合には、被測定物中を伝播する音速を計測するサ
ブルーチン(音速計測ルーチン)へ移行する(S10)。
このサブルーチンを第7図に基づいて、以下に説明す
る。
音速計測ルーチンの処理は、音速計測キー8aが操作さ
れた後に行われるようになっている。音速計測キー8aの
操作後、被測定物と同じ材質を有し、且つ厚みが既知の
標準物を準備し、厚み入力キー9bを操作後、標準物の厚
みをキースイッチ群3の数字キーを介して入力する(S1
1)。例えば、標準物の厚みが10.00mmの場合には、第5
図(g)(h)に示すように、カーソルの移動(左から
右)に応じて高位の桁から順次入力して行き、設定すべ
き厚みが間違いなく入力されたことを確認して、エント
リーキー11を操作する。これにより、厚み(10.00mm)
がメモリされる。この標準物に対して、プローブ5を介
して超音波を照射する(S12)と、第5図(i)に示す
ように、発信波形、入射波形、反射波形が前記と同様
に、LCD2のAモードスコープに表示される(S13)。測
定者は、上記各波形高さを観測しながら、反射波形高さ
が入者波形高さに対して所定のレベル以上になるよう
に、プローブ5の接触部位を変える(S14)。この時、
第5図(i)に示すように、標準物中を伝播する音速値
(例えばポリスチレンやポリプロピレンの場合は2350m/
s)がLCD2に表示される(S15)。測定者は、LCD2の音速
値の表示が安定したがどうかを判定し(S16)、安定し
ておればエントリーキー11を操作してその音速値をメモ
リした(S17)後メインルーチンへ戻り、S20へ移行し
て、以下、上記と同様の処理が行われ、例えば14.70mm
という被測定物の厚みがLCD2に表示される(第5図
(j)参照)。一方、S16において、音速値の表示が安
定していなければ、S14へ移行して、音速値の表示が安
定するまで上記と同様の操作を繰り返す。
以上のように、本実施例の超音波厚み計によれば、A
モードスコープに発信波形、入射波形、反射波形がそれ
ぞれ表示されるので、これらの波形を目視しながら被測
定物の厚みを正確に計測できる。また、被測定物の材質
が未知の場合でも、厚みの既知の同材質の標準物中を伝
播する音速を計測することによって、高精度に被測定物
の厚みを計測できる。また、プローブ5の接触部15が略
コーン状に形成されているので、被測定物が曲面形状で
あっても、該プローブ5を追従させて、入射波を常に垂
直に入射することができ、さらにまた該プローブ5の接
触部15の先端部15aの面積が非常に小さいので、例えば
ボイドやクラック等が被測定物にあっても、Aモードス
コープを観測することによって、その影響を回避して、
被測定物の厚みを高精度に計測できるようになってい
る。
〔発明の効果〕
本発明に係る超音波厚み計は、以上のように、被測定
物の厚み方向の一方の面に接触うる略コーン状に形成さ
れた接触部と、この接触部を介して超音波を送信する送
信手段と、被測定物の厚み方向の他方の対向面からの反
射波を受信する受信手段とを有するプローブと、 上記接触部を介して送信手段から被測定物中に送信さ
れた超音波が受信手段により受信されるまでの時間差を
算出すると共に、被測定物の在質が不明の場合には該被
測定物と同じ材質で且つ厚みの既知の標準物に対して上
記プローブを接触させ、超音波が該標準物中を往復する
のに要する時間と、既知の厚みとに基づいて該標準物中
の音速を算出し、この算出した音速と算出した上記時間
差とに基づいて被測定物の厚みを算出する演算手段と、
演算手段により算出された厚みと音速とを表示すると共
に、送信手段からの超音波の発信波形、上記接触部の接
触部位に応じてそれぞれ変化する、被測定物中の入射波
形および反射波形を表示する表示手段とを有する厚み計
本体とを備えた構成である。
それゆえ、構成を複雑化することなく、測定者は、超
音波が被測定物に対して垂直に照射されているかどうか
を確認することができ、またプローブを被測定物の形状
に追従させることができるので、プローブの接触部の接
触部位を適宜変えることによって、被測定物の厚みを正
確に測定することができると共に、被測定物が傷や小孔
を有する場合でも被測定物の正確な厚みを測定すること
ができる。加えて、被測定物の材質が不明な場合でも、
該被測定物と同じ材質で且つ厚みの既知の標準物中の音
速を実測することによって、被測定物の正確な厚みが測
定できるので、測定の信頼性向上を図ることができると
いう効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は、本発明の一実施例を示すもので
ある。 第1図は、本発明に係る超音波厚み計の構成の要部の一
例を示すブロック図である。 第2図は、超音波厚み計本体とプローブとの接続関係を
示す説明図である。 第3図は、超音波厚み計本体の各部材の配列を示す正面
図である。 第4図は、プローブの構成の要部を示す説明図である。 第5図(a)〜(j)は、超音波厚み計の動作に伴うLC
Dの表示の変化を示す説明図である。 第6図は、超音波厚み計の動作のメインルーチンを説明
するフローチャートである。 第7図は、第6図で示したフローチャートにおける音速
計測ルーチンの動作を説明するフローチャートである。 第8図は、第6図で示したフローチャートにおける厚み
計測ルーチンの動作を説明するフローチャートである。 1はCPU(演算手段)、2はLCD(表示手段)、5はプロ
ーブ、8aは音速計測キー、9aは厚み計測キー、14は超音
波振動子(送信手段、受信手段)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舞田 雄一 愛知県豊橋市大岩町字小山▲塚▼20番地 本多電子株式会社内 (72)発明者 中上 恭宏 奈良県生駒市鹿ノ台西3―7―9 (72)発明者 尾原 佳信 奈良県奈良市大宮町4―273―1―512 (56)参考文献 特開 平1−131410(JP,A) 特開 昭62−156508(JP,A) 特開 昭60−214211(JP,A) 丹羽登「超音波計測」初版(昭和57年 3月25日)P.75

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定物の厚み方向の一方の面に接触する
    略コーン状に形成された接触部と、この接触部を介して
    超音波を送信する送信手段と、被測定物の厚み方向の他
    方の対向面からの反射波を受信する受信手段とを有する
    プローブと、 上記接触部を介して送信手段から被測定物中に送信され
    た超音波が受信手段により受信されるまでの時間差を算
    出すると共に、被測定物の材質が不明の場合には該被測
    定物と同じ材質で且つ厚みの既知の標準物に対して上記
    プローブを接触させ、超音波が該標準物中を往復するの
    に要する時間と、既知の厚みとに基づいて該標準物中の
    音速を算出し、この算出した音速と算出した上記時間差
    とに基づいて被測定物の厚みを算出する演算手段と、演
    算手段により算出された厚みと音速とを表示すると共
    に、送信手段からの超音波の発信波形、上記接触部の接
    触部位に応じてそれぞれ変化する、被測定物中の入射波
    形および反射波形を表示する表示手段とを有する厚み計
    本体とを備えた超音波厚み計。
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