JPH1010230A - 距離計測装置 - Google Patents

距離計測装置

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JPH1010230A
JPH1010230A JP16581796A JP16581796A JPH1010230A JP H1010230 A JPH1010230 A JP H1010230A JP 16581796 A JP16581796 A JP 16581796A JP 16581796 A JP16581796 A JP 16581796A JP H1010230 A JPH1010230 A JP H1010230A
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measurement
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JP16581796A
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茂 ▲高▼木
Shigeru Takagi
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】短い距離についても高精度な計測が可能であ
り、しかも雰囲気温度に影響を受けることのない距離計
測装置を提供する。 【解決手段】入力される送波信号により駆動されて計測
対象面23に向けて距離計測用音波24を送信し、計測
対象面23からの反射波を受信して受波信号を出力する
送受波素子1と、計測対象面23に対向して設けられ、
送受波素子1から送信された距離計測用音波24を計測
対象面23と送受波素子1との間で多重反射させるため
の反射板2とを設け、この多重反射に伴い送受波素子1
から出力される受波信号を時系列ディジタルデータに変
換し、この時系列ディジタルデータを用いて送受波素子
1から計測対象23までの距離を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音波を利用して距
離を測定する距離計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特定の測定対象までの距離を
計測したり、鋼、コンクリート、合成樹脂等で造られた
板材の厚さを計測する場合、音波を利用して距離を計測
する距離計測装置が用いられる。
【0003】図11は、従来の距離計測装置の一例を示
す図である。この距離計測装置において計測対象面10
1までの距離を測定する場合、まず、トリガ信号発生部
102から計測開始を示すトリガ信号が送波信号発生部
103およびパルスカウンタスタート信号発生部104
に出力される。このトリガ信号に応じて送波信号発生部
103から出力される送波信号は、送波信号側にライン
が切替えられた送受波信号切替部105により送受波信
号用ケーブル106を介して送受波素子107に送ら
れ、送受波素子107から計測対象面101に向けて距
離計測用音波108が送信される。また、トリガ信号に
応じてパルスカウンタスタート信号発生部104からス
タート信号が出力され、パルスカウンタ109において
時間計測のためのカウントが開始する。
【0004】距離計測用音波108は計測対象面101
で反射し、この反射波は送受波素子107で受信され
る。送受波素子107は反射波に応じた受波信号(エコ
ー信号ともいう)を出力し、この受波信号は送受波信号
用ケーブル106および受波信号側にラインが切り替え
られた送受波信号切替部105を介して受波信号増幅器
110で増幅された後、フィルタ111で不要な成分が
除去されて、パルスカウンタストップ信号発生部112
に入力される。
【0005】パルスカウンタストップ信号発生部112
は、受波信号のレベルが規定の値を越えた時にストップ
信号を発生させ、このストップ信号を受けてパルスカウ
ンタ110が時間計測のためのカウントを終了する。
【0006】パルスカウンタ110は、スタート信号が
入力されてからストップ信号が入力されるまでのカウン
ト数を出力する。距離演算部113は、このカウント数
に基づいて音波の送信から反射波の受信までの時間Tを
求め、さらに計測時の音速を考慮して、送受波素子10
7から計測対象面101までの距離Dを求める。この場
合、計測空間の音速をCとすると、距離Dは次式によっ
て求められる。 D=(C・T)/2 (1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の距離計測装置では、スタート信号によって送波信号を
発生させると共にパルスカウンタ109のカウントを開
始し、反射波の受信によるストップ信号によってカウン
トを終了させて、この間のパルスカウンタ109のカウ
ント数によって音波の送信から反射波の受信までの時間
を計測し、計測対象面101までの距離を求めている。
【0008】ところが、送受波信号切替部105、受波
信号増幅器110、フィルタ111およびパルスカウン
タ109からなる受波用回路には、送波信号に起因して
大きな電気的ノイズが混入する。この電気的ノイズは、
送波信号が発生してしばらくはこの受波用回路に残って
いるため、計測対象面101までの距離が短く、電気的
ノイズが消滅するよりも前に受波信号が返ってくるよう
な場合は、正確に計測を行うことが困難となる。このよ
うに従来の距離計測装置は、電気的ノイズの消滅時間に
よって計測可能な最短距離の制約を受るという問題があ
った。
【0009】また、送受波素子の温度特性によって、1
50℃以上の高温環境では音波を送受信することが困難
であり、正しい計測を行うことは難しい。さらに、雰囲
気温度が変化して音速が常に変化するような場合、精度
のよい計測を行うためには、温度を別途測定して、それ
に基づき距離計測に用いる音速を補正するという煩雑な
手間を必要としていた。本発明は、短い距離についても
高精度な計測が可能であり、しかも雰囲気温度に影響を
受けることのない距離計測装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力される送
波信号により駆動されて計測対象に向けて音波を送信
し、計測対象からの反射波を受信して受波信号を出力す
る送受波素子と、計測対象に対向して設けられ、送受波
素子から送信された音波を計測対象と送受波素子との間
で多重反射させるための反射部材と、多重反射に伴い送
受波素子から出力される受波信号を時系列ディジタルデ
ータに変換し、この時系列ディジタルデータを用いて送
受波素子から計測対象までの距離を算出する距離算出手
段とを備えている。
【0011】本発明では、送受波素子からの1回の音波
の送信により、計測対象面と反射部材との間で多重反射
が繰り返されるので、この多重反射の繰返し周期を求め
て距離を算出するようにすれば、送波信号に起因するノ
イズの影響を低減できるので、短い距離でも高精度の計
測ができる。なお、適当な冷却手段送によって受波素子
を冷却して計測を行うようにすれば、精度をさらに向上
させることができる。
【0012】本発明の一つの態様による距離計測装置
は、入力される送波信号により駆動されて計測対象に向
けて音波を送信し、計測対象からの反射波を受信して受
波信号を出力する第1の送受波素子と、計測対象に対向
して設けられ、送受波素子から送信された音波を計測対
象と送受波素子との間で多重反射させるための反射部材
と、所定の音波反射面に対して既知の距離に設けられ、
音波反射面に向けて音波を送信し、音波反射面からの反
射波を受信して受波信号を出力する第2の送受波素子
と、この第2の送受波素子から出力される受波信号に基
づいて音速を算出する音速算出手段と、多重反射に伴い
第1の送受波素子から出力される受波信号を時系列ディ
ジタルデータに変換し、この時系列ディジタルデータと
音速算出手段により算出された音速を用いて第1の送受
波素子から計測対象までの距離を算出する距離算出手段
とを備えている。
【0013】この距離計測用装置では、計測時の音速を
算出し、算出した音速を用いて計測対象までの距離が求
められるので、雰囲気温度が変化して音速が常に変化す
るような場合でも、容易に高精度の距離計測を行うこと
ができる。
【0014】ここで、距離算出手段は、時系列データの
うち送波信号に起因するノイズが消滅した後のデータを
用いて距離を算出する。このようにすると、ノイズの影
響を無視できるので、計測の精度が向上する。
【0015】特に、距離算出手段を、時系列データのう
ち送波信号に起因するノイズが消滅した後のデータを抽
出する手段と、この手段により抽出されたデータの自己
相関関数を求める手段と、自己相関関数の包絡線関数を
求める手段と、自己相関関数および包絡線関数に基づい
て多重反射の繰返し周期を求める手段と、繰返し周期に
基づいて距離を算出する手段とで構成するようにすれ
ば、距離の算出を正確に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る距離計測装置の概略構成を示す図である。この距離
計測装置は、大別してセンサ部、アナログ信号処理部お
よびディジタル信号処理部から構成されている。
【0017】センサ部は、送受波素子1、反射板2およ
び送受波信号用ケーブル3からなり、送受波素子1は反
射板2に取り付けられている。また、反射板2は送受波
素子1の支持部材を兼ねており、送受波素子1と共に音
波を反射させる反射平面を形成している。
【0018】アナログ信号処理部は、トリガ信号発生部
4、送波信号発生部5、送受波信号切替部6、受波信号
増幅器7、フィルタ8およびA/D変換器9からなる。
ディジタル信号処理部は、中央演算処理(CPU)部1
0、内部データ伝送部11、ディジタル信号出力部1
2、メモリ13、窓関数設定演算部14、前処理演算部
15、相関関数演算部16、包絡線関数演算部17、周
期抽出演算部18、距離演算部19、距離補正演算部2
0およびデータ伝送用インターフェース21からなり、
データ伝送用インターフェース21を介して外部コンピ
ュータ22が接続されている。
【0019】中央演算処理部10は、ディジタル信号処
理部の主要な処理を司り、種々の制御信号を内部データ
伝送部11を介してディジタル信号出力部12、窓関数
設定演算部13、前処理演算部15、相関関数演算部1
6、包絡線関数演算部17、周期抽出演算部18、距離
演算部19、距離補正演算部20にそれぞれ伝送する。
【0020】メモリ13は、外部コンピュータ22から
必要に応じて入力される音速、データ処理長などの演算
用パラメータおよびディジタル信号処理部の演算結果を
記憶する。
【0021】窓関数設定演算部14、前処理演算部1
5、相関関数演算部16、包絡線関数演算部7、周期抽
出演算部18、距離演算部19、距離補正演算部20は
ディジタル信号プロセッサ(DSP)等の専用演算装置
で構成されるものとする。
【0022】外部コンピュータ22は距離計測に必要な
各種データの入力装置並びに計測結果の表示装置を備え
ているものとする。以下、図2に示されるフローチャー
トを参照しながら、送受波素子1から計測対象面23ま
での距離計測の手順について説明する。
【0023】まず、送受波素子1と反射板2とで形成さ
れる反射平面を計測対象面23に対向させる。この場
合、計測対象面23も平面に形成され、かつ反射平面と
計測対象面23とが平行に相対することが望ましい。
【0024】この状態で、外部コンピュータ22から計
測開始命令がデータ伝送用インターフェース21を介し
て入力される(ステップS1)。この際、必要に応じて
距離計測のための種々のパラメータを入力してもよい。
このパラメータは、メモリ13に記憶される。
【0025】計測開始命令は中央演算処理部10に送ら
れ、これに基づき中央演算処理部10はディジタル信号
出力部12から計測開始信号を発生させる(ステップS
2)。
【0026】ディジタル信号出力部12で発生した計測
開始信号は、トリガ信号発生部4に入力され、トリガ信
号発生部4は、これに応じて送波信号発生部5およびA
/D変換器9にトリガ信号を出力する(ステップS
3)。なお、ディジタル信号出力部12から出力される
計測開始信号によって送波信号発生部5およびA/D変
換器9直接トリガをかけるようにすれば、トリガ信号発
生部4を用いなくてもよい。
【0027】送波信号発生部5は、トリガ信号発生部4
から出力されるトリガ信号に応じて送受波素子1を駆動
するための送波信号を出力する(ステップS4)。この
送波信号は、ステップS5で送信側にラインが切り替え
られた送受波信号切替部6により送受波信号用ケーブル
3を介して送受波素子1に送られる。
【0028】送受波素子1は、この送波信号によって駆
動され、計測対象面23に対して距離計測用音波24を
送信する(ステップS6)。なお、送受波信号切替部6
は、送受波素子1を駆動するための送波信号が通過した
後、ラインが受波側に切り替えられ、送受波素子1から
出力される後述の受波信号が送受波信号用ケーブル2を
介して受波信号増幅器7に送られるようにする(ステッ
プS7)。
【0029】送受波素子1から送信された距離計測用音
波24は、計測対象面23で反射する。送受波素子1
は、この反射波を受信して電気信号に変換し、受波信号
として出力する(ステップS8)。
【0030】ここで、計測対象面23からの反射波は、
送受波素子1および反射板2からなる反射平面で反射し
て計測対象面23に向かって伝播する。この反射波も、
距離計測用音波24と同様に計測対象面23で反射し、
送受波素子1において受信される。以下同様に、1回の
距離計測用音波24の送信により、計測対象面24と反
射平面との間で多重反射が繰り返され、この多重反射に
伴い送受波素子1から受波信号が出力される。
【0031】送受波素子1から出力された受波信号は、
送受波信号用ケーブル3を伝わり、受波信号切替器6を
介して受波信号増幅器7に入力される。この受波信号
は、受波信号増幅器7で適当に増幅され(ステップS
9)、フィルタ8で不要な成分が除去されて(ステップ
S10)、A/D変換器9によって時系列ディジタルデ
ータに変換される(ステップS11)。この時系列ディ
ジタルデータは、メモリ13に記憶される。
【0032】次に、ディジタル信号部において時系列デ
ィジタルデータに基づいて送受波素子1から計測対象2
3までの距離を演算する(ステップS18)。以下、こ
の距離演算処理について詳細に説明する。
【0033】まず、窓関数設定演算部22において、メ
モリ13に記憶された図3に示されるような時系列ディ
ジタルデータに基づいて、送波信号に起因した電気的ノ
イズが消滅した直後に受信されたと推定される受波信号
を抽出し、時系列でこの後に続く受波信号と共に距離演
算用信号として切り出して、この距離演算用信号をメモ
リ13に記憶させる(ステップS13)。なお、図3に
おいて横軸は時間、縦軸は受波信号の大きさを示してい
る。
【0034】前処理演算部15は、送受波素子1から計
測対象23までの距離を求めるための前処理として、窓
関数設定演算部14から出力される距離演算用信号の直
流分を補正し、距離演算用信号の平均値が零となるよう
にする(ステップS14)。
【0035】相関関数演算部16は、前処理演算部15
で補正された距離演算信号に基づいて、図4に示される
ような距離演算用信号の自己相関関数を求めて、メモリ
13に記憶させる(ステップS15)。なお、図4にお
いて横軸は遅延時間、縦軸は相関値の大きさを示してい
る。
【0036】包絡線関数演算部17は、相関関数演算部
16で求められた自己相関関数について図5に示される
ような包絡線関数を求めて、メモリ13に記憶させる
(ステップS16)。なお、図5において横軸は遅延時
間、縦軸は包絡線の大きさを示している。
【0037】周期抽出演算部18は、包絡線関数演算部
17で求められた包絡線関数が極値を示している遅延時
間近傍であって、相関値演算部16で求められた自己相
関関数もまた極値となるような遅延時間τi (i=1,
2,3,…,n)を演算してメモリ13に記憶させる。
なお、τi+1 >τi とする。
【0038】距離演算部19は、まず周期抽出演算部1
8で求められた遅延時間τi (i=1,2,3,…,
n)に基いて、次式によって時間差Δτk (k=1,
2,3,…,n−1)を演算し、その結果をメモリ13
に記憶させる。
【0039】 Δτk =τi+1 −τi (2) 次に、この(n−1)個の時間差Δτk の頻度分布を求
め、最も頻度の多い時間差Δτk の値を多重反射の繰り
返し周期Δτd としてメモリ13に記憶させた後、この
繰り返し周期Δτd および計測時の音速Cに基づき次式
によって距離D1 を演算し、その結果をメモリ13に記
憶させる。
【0040】 D1 =(C・Δτd )/2 (3) 距離補正演算部20は、距離演算部19で求められた距
離D1 を補正し、送受波素子1から計測対象面23まで
の正確な距離計測値Da を演算する。この場合、距離計
測値Da を正確に求めるためのキャリブレーション法と
して、音速Cおよび繰り返し周期Δτd をキャリブレー
ションにより正確に求めておく方法と、次式に示される
ように距離D1 を既知の距離Lc の距離計測値Dc に基
づいたキャリブレーションにより補正する方法とがあ
り、本実施形態では上述したいずれかの方法を用いるよ
うにする。
【0041】 Da =(Lc /Dc )・D1 (4) このようにして求められた距離計測値Da は、メモリ1
3に記憶されると共にデータ伝送用インターフェース2
1を介して外部コンピュータ22の表示装置に表示され
る。
【0042】このように本実施形態では、送受波素子1
および反射板2によって反射平面を形成することで、送
受波素子1からの1回の距離計測用音波24の送信によ
り、反射平面と計測対象面23との間で多重反射が繰り
返される。そして、この多重反射に伴って送受波素子1
から出力される受波信号を時系列ディジタルデータに変
換し、この時系列ディジタルデータに基づいて、送受波
素子1から計測対象面23までの距離を求めている。こ
の時、送波信号に起因する電気的ノイズが消滅した後の
受波信号の時系列ディジタルデータを抽出して距離を算
出しているので、電気的ノイズの影響を無視することが
でき、従来の距離計測装置のように電気的ノイズによる
計測可能な最短距離の制限がない。
【0043】しかも、時系列ディジタルデータの自己相
関関数およびその包絡線関数を算出して、これらに基づ
いて多重反射の繰返し周期を求め、この繰返し周期から
計測対象23までの距離を求めているので、正確に距離
を求めることができる。
【0044】なお、送受波素子1を、鋼、コンクリー
ト、合成樹脂等で造られた板材等の物品の表面に接触さ
せて距離計測用音波24を送信し、物品の裏面からの反
射波を受信して計測を行うようにすることで、本実施形
態の距離計測装置を物品の厚さ計測に適用することも可
能である。
【0045】以下、図6〜10を参照して本発明の他の
実施形態について説明する。なお、以下では図1と相対
応する部分に相対応する符号を付して、第1の実施形態
との相違点を中心として説明する。
【0046】(第2の実施形態)図6は、本発明の第2
の実施形態に係る距離計測装置の概略構成を示す図であ
る。本実施形態は、素子冷却型センサ部30を用いて、
送受波素子1を冷却しながら計測を行うようにしたもの
である。
【0047】この素子冷却型センサ部30は、図7に示
されるように、送受波素子1、反射板2、送受波信号用
ケーブル3、送受波素子冷却用ケース31、送受波素子
冷却用媒体32、送受波素子冷却用入口管33、送受波
素子冷却管出口管34によって構成される。
【0048】送受波素子1は、計測対象面23側の音波
放射面のみが解放されるように送受波素子冷却用ケース
31によって覆われている。送受波素子冷却用ケース3
1の側面は送受波素子冷却用入口管33および送受波素
子冷却管出口管9が設けられており、送受波素子冷却用
入口管33から気体または液体の送受波素子冷却用媒体
32を流入することで送受波素子1が冷却される。ま
た、距離計測後、送受波素子冷却用媒体32は、受波素
子冷却管出口管9から流出させる。
【0049】本実施形態においては、送受波素子1が常
に冷却されているので、従来のように送受波素子1の耐
熱性による制約を受けることなく、例えば、150℃以
上の高温環境においても距離計測を行うことが可能であ
る。
【0050】(第3の実施形態)図8は本発明の第3の
実施形態に係る距離計測装置の概略構成を示す図であ
る。本実施形態は、距離計測のための距離計測用センサ
部40およびそのアナログ信号処理部とは別に、計測時
の音速を計測するための音速計測用センサ部41とその
アナログ信号処理部を設けたものである。図7におい
て、1a,2a,3a,5a,6a,7a,8a,およ
び9aは、距離計測用センサ部40におけるアナログ信
号処理部、1b,2b,3b,5b,6b,7b,8
b,9b音速計測用センサ部41におけるアナログ信号
処理部に相当し、それぞれ図1に示した1、2、3、
5、6、7、8、9に対応する。また、各アナログ信号
処理部でトリガ信号発生部14を共通に用いる。
【0051】距離計測用センサ部40は、図7で示した
素子冷却型センサ部30と同様に、送受波素子1、反射
板2、送受波信号用ケーブル3、送受波素子冷却用ケー
ス31、送受波素子冷却用媒体32、送受波素子冷却用
入口管33、送受波素子冷却管出口管34によって構成
されるものとする。
【0052】図9は、音速計測用センサ部41の構成を
示す図である。この音速計測用センサ部41は、図7で
示した素子冷却型センサ部において、送受波素子1およ
び反射板2からなる反射平面と対向するように音速計測
用反射板51を設け、送受信素子1から送信される音速
計測用音波を53を音速計測用空間52で多重反射させ
るようにしたものである。ここで、反射平面と音速計測
用反射板52との距離(以下、基準距離と称する)は既
知であるものとし、この基準距離の値を予めメモリ13
に記憶しておく。
【0053】本実施形態では、距離計測用センサ部40
と音速計測用センサ部41とを同一の計測環境となるよ
うに隣接して設置し、計測時においてはこれらを同時に
動作させて、この結果得られる二つの時系列ディジタル
データ(以下、距離計測用データおよび音速計測用デー
タと称する)をメモリ13に記憶させる。この場合、距
離計測用データと音速計測用データとは、波形が類似し
周期が異なるデータとなる。
【0054】次に、音速計測用データに基づいて計測時
の音速Cm を求める。具体的には、音速計測用データに
基づいて音速計測用空間52における多重反射の繰返し
周期Δτm を求め、メモリ13から基準距離の値Dm
呼び出して、これらを次式に適用して音速Cm を求め、
メモリ13に記憶させる。
【0055】 Cm =2Dm /Δτm (5) そして、距離計測用データおよび算出された音速Cm
基づいて送受波素子1から計測対象面23までの距離を
求める。
【0056】このように、本実施形態においては、計測
時の音速を算出し、この算出した音速を用いて距離が求
められるので、温度や圧力などの雰囲気環境が常に変化
するような場所においても、容易に高精度の計測を行う
ことができる。
【0057】なお、本実施形態においては、図10に示
されるように、距離計測用センサ部40および音速計測
用センサ部41の各アナログ信号処理部でA/D変換器
7を共通に用いる構成にしてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送受波素子から送信した音波を計測対象面と反射部材と
の間の多重反射させて、この多重反射に伴う受波信号か
ら計測対象までの距離を求めるので、短い距離について
も高精度な計測が可能であり、しかも送受波素子を冷却
することで雰囲気温度に影響の受けることのない距離計
測装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る距離計測装置の
概略構成を示す図
【図2】同実施形態の動作を説明するためのフローチャ
ート
【図3】同実施形態における受波信号の時系列ディジタ
ルデータの例
【図4】同実施形態における自己相関関数の例
【図5】同実施形態における包絡線関数の例
【図6】本発明の第2の実施形態に係る距離計測装置の
概略構成を示す図
【図7】同実施形態における素子冷却型センサ部の構成
を示した図
【図8】本発明の第3の実施形態に係る距離計測装置の
概略構成を示す図
【図9】同実施形態における音速計測用センサ部の構成
を示した図
【図10】同実施形態の別の構成を示した図
【図11】従来の距離計測装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
1…送受波素子 2…反射板 3…送受波信号用ケーブル 4…トリガ信号発生部 5,5a,5b…送波信号発生部 6,6a,6b…送受波信号切替部 7,7a,7b…受波信号増幅器 8,8a,8b…フィルタ 9,9a,9b…A/D変換器 10…中央演算処理部 11…内部データ伝送部 12…ディジタル信号出力部 13…メモリ 14…窓関数設定演算部 15…前処理演算部 16…相関関数演算部 17…包絡線関数演算部 18…周期抽出演算部 19…距離演算部 20…距離補正演算部 21…データ伝送用インターフェース 22…外部コンピュータ 23…計測対象面 24…距離計測用音波 30…素子冷却型センサ部 31…送受波素子冷却用ケース 32…送受波素子冷却用媒体 33…送受波素子冷却用媒体入口管 34…送受波素子冷却用媒体出口管 40…距離計測用センサ部 41…音速計測用センサ部 51…音速計測用反射板 52…音速計測用空間 53…音速計測用音波 101…計測対象面 102…トリガ信号発生部 103…送波信号発生部 104…パルスカウンタスタート信号発生部、 105…送受波信号切替部 106…送受波信号用ケーブル 107…送受波素子 108…距離計測用音波 109…パルスカウンタ 110…受波信号増幅器 111…フィルタ 112…パルスカウンタストップ信号発生部 113…距離演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04R 1/00 330

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力される送波信号により駆動されて計測
    対象に向けて音波を送信し、該計測対象からの反射波を
    受信して受波信号を出力する送受波素子と、 前記計測対象に対向して設けられ、前記送受波素子から
    送信された音波を該計測対象と該送受波素子との間で多
    重反射させるための反射部材と、 前記多重反射に伴い前記送受波素子から出力される受波
    信号を時系列ディジタルデータに変換し、この時系列デ
    ィジタルデータを用いて前記送受波素子から前記計測対
    象までの距離を算出する距離算出手段とを備えたことを
    特徴とする距離計測装置。
  2. 【請求項2】前記送受波素子を冷却する冷却手段を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の距離計測装置。
  3. 【請求項3】入力される送波信号により駆動されて計測
    対象に向けて音波を送信し、該計測対象からの反射波を
    受信して受波信号を出力する第1の送受波素子と、 前記計測対象に対向して設けられ、前記送受波素子から
    送信された音波を該計測対象と該送受波素子との間で多
    重反射させるための反射部材と、 所定の音波反射面に対して既知の距離に設けられ、該音
    波反射面に向けて音波を送信し、該音波反射面からの反
    射波を受信して受波信号を出力する第2の送受波素子
    と、 この第2の送受波素子から出力される受波信号に基づい
    て音速を算出する音速算出手段と、 前記多重反射に伴い前記第1の送受波素子から出力され
    る受波信号を時系列ディジタルデータに変換し、この時
    系列ディジタルデータと前記音速算出手段により算出さ
    れた音速を用いて前記第1の送受波素子から前記計測対
    象までの距離を算出する距離算出手段とを備えたことを
    特徴とする距離計測装置。
  4. 【請求項4】前記距離算出手段は、前記時系列データの
    うち前記送波信号に起因するノイズが消滅した後のデー
    タを用いて前記距離を算出することを特徴とする請求項
    1または3に記載の距離計測装置。
  5. 【請求項5】前記距離算出手段は、前記時系列データの
    うち前記送波信号に起因するノイズが消滅した後のデー
    タを抽出する手段と、 この手段により抽出されたデータの自己相関関数を求め
    る手段と、 前記自己相関関数の包絡線関数を求める手段と、 前記自己相関関数および包絡線関数に基づいて前記多重
    反射の繰返し周期を求める手段と、 前記繰返し周期に基づいて前記距離を算出する手段とか
    らなることを特徴とする請求項1または3に記載の距離
    計測装置。
JP16581796A 1996-06-26 1996-06-26 距離計測装置 Withdrawn JPH1010230A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6842731B2 (en) 2001-05-18 2005-01-11 Kabushiki Kaisha Toshiba Prediction parameter analysis apparatus and a prediction parameter analysis method
JP2009026111A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Nec Corp 位置検出装置及びこれを用いた電気機器、位置検出方法
CN110007308A (zh) * 2017-12-04 2019-07-12 新日本无线株式会社 超声波传感器及车辆控制系统
CN111983621A (zh) * 2020-08-11 2020-11-24 重庆大学 一种无盲区超声波测距方法

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