JP2001133319A - 音速測定装置 - Google Patents

音速測定装置

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JP2001133319A
JP2001133319A JP31774999A JP31774999A JP2001133319A JP 2001133319 A JP2001133319 A JP 2001133319A JP 31774999 A JP31774999 A JP 31774999A JP 31774999 A JP31774999 A JP 31774999A JP 2001133319 A JP2001133319 A JP 2001133319A
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ultrasonic
reflector
pulse signal
transmitting
signal
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JP31774999A
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Ichibai Yu
一梅 兪
Shinichi Kuramoto
新一 倉本
Yoshinori Machida
義則 町田
Hirokazu Mukai
博和 向井
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、媒質の音速を高精度かつ高速
に測定することが可能な音速測定装置を提供する。 【解決手段】 超音波送受信子22から超音波のパルス
信号を送信させると、一部は第1の反射面23aで反射
し、残りは第2の反射面23bで反射し、超音波送受信
子22は2つの反射面23a,23bで反射したパルス
信号を受信し、受信信号S1,S2を時間計測部4に順次
送信する。時間計測部4は受信信号S1に対する受信信
号S2の遅延時間Δtを求め、音速演算部5は遅延時間
Δtに基づいて液体20中の音速を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク、石油、医
療用液体等の媒質の音速を超音波を用いて測定する音速
測定装置に関し、特に、簡単な構成で、媒質の音速を高
精度かつ高速に測定することが可能な音速測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】液体中を伝播する超音波の音速を計測す
ることは、液体の物性を測定する有効な手段としてよく
知られている。例えば、インクの物性の中で粘度が重要
であるが、粘度と音速との関係を予め測定しておき、音
速を測定することにより粘度を知ることができる。この
ような音速の測定方式として、従来より2探触子方式と
1探触子方式が知られている。なお、ここでいう「音
速」は、横波は液体中をほとんど伝播しないため、液体
中を伝播する縦波の音速である。
【0003】図10は、2探触子方式を用いた従来の音
速測定装置を示す。この装置は、測定対象の液体20を
収容する容器本体21と、容器本体21内に所定の距離
Lを設けて配置された超音波送信子24および超音波受
信子25とを有する。このような構成において、超音波
送信子24から送信した超音波のパルス信号は、ある時
間t経過後に超音波受信子25で受信される。送信子2
4からパルス信号を送信してから受信子25で受信され
るまでの伝播時間tを図示しない電気回路により検出す
ることにより、音速cは次式(1)により求められる。 c=L/t ……(1) しかし、受信信号の中に含まれるノイズにより、受信信
号の始まりが判断し難い場合が多い。そのため、受信信
号の相対変化を利用して音速を求めている。すなわち、
送信子24または受信子25のいずれか(通常は受信子
25)を移動できるようにし、その移動距離(距離Lの
変化分)ΔLと超音波の伝播時間tの変化分Δtから、
音速cを次式(2)により求める。 c=ΔL/Δt ……(2) これにより、液体20の音速をノイズの影響を受けずに
高精度に測定することができる。
【0004】図11は、1探触子方式を用いた従来の音
速測定装置を示す。この装置は、測定対象の液体20を
収容する容器本体21と、容器本体21内に所定の距離
Lを設けて配置された超音波送受信子22および反射体
23とを有する。このような構成において、超音波送受
信子22から送信した超音波のパルス信号は、反射体2
3で反射し、再び送受信子22で受信される。超音波送
受信子22に対する送信系と受信系を切り換えることに
より超音波送受信子22を送信子また受信子として使用
する。そして、超音波送受信子22と反射体23の距離
を変えながら伝播時間tの測定を行う。距離Lの変化分
ΔLと伝播時間tの変化分Δtから、音速cを次式
(3)により求める。 c=2ΔL/Δt ……(3) これにより、2探触子方式と同様に液体20の音速をノ
イズの影響を受けずに高精度に測定することができ、ま
た、1つの超音波トランスデューサ(送受信子22)で
液体20の音速を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の音速測
定装置によると、測定精度を良くするためには、超音波
トランスデューサ(送受信子22、送信子24、受信子
25)あるいは反射体23を移動して伝播時間tを複数
回測定しなければならず、測定時間が長くなるという問
題がある。また、音速を測定しプロセス制御を行う場
合、高速な測定ができないと言った問題もある。また、
超音波トランスデューサ(22,24,25)あるいは
反射体23を移動する機構が必要であるので、構成が複
雑となり、移動距離ΔLに誤差があると、音速の測定精
度が悪くなるという問題がある。
【0006】従って、本発明の目的は、簡単な構成で、
媒質の音速を高精度かつ高速に測定することが可能な音
速測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、超音波パルス信号を送受信する送受信手段
と、音速を演算される媒質中の前記超音波パルス信号の
伝播路の異なる位置に配置され、前記送受信手段から送
信された前記超音波パルス信号を前記送受信手段に反射
する第1および第2の反射面と、前記第1および第2の
反射面で反射された前記超音波パルス信号の受信に基づ
いて前記送受信手段から順次出力される第1および第2
の受信信号を入力し、前記第1および第2の受信信号の
時間差に基づいて前記媒質の音速を演算する演算手段と
を備えたことを特徴とする音速測定装置を提供する。上
記構成によれば、1探触子方式において、超音波パルス
信号の伝播路の異なる位置に第1および第2の反射面を
配置することにより、第1の反射面で反射されるパルス
信号と第2の反射面で反射されるパルス信号の伝播距離
が異なり、第1の反射面における反射により得られる第
1の受信信号と第2の反射面における反射ににより得ら
れる第2の受信信号に時間差が生じる。従って、送受信
手段あるいは反射体を移動させなくても、第1および第
2の受信信号の時間差から媒質の音速を演算することが
できる。
【0008】本発明は、上記目的を達成するため、超音
波パルス信号を送信する送信手段と、音速を演算される
媒質中の前記超音波パルス信号の伝播路の異なる位置に
配置され、前記送信手段から送信された前記超音波パル
ス信号を所定の方向に反射する第1および第2の反射面
と、前記所定の方向に配置され、前記第1および第2の
反射面で反射された前記超音波パルス信号を前記媒質を
介して受信して第1および第2の受信信号を順次出力す
る受信手段と、前記受信手段から出力される前記第1お
よび第2の受信信号の時間差に基づいて前記媒質の音速
を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする音速測
定装置を提供する。上記構成によれば、2探触子方式に
おいて、超音波パルス信号の伝播路の異なる位置に第1
および第2の反射面を配置することにより、第1の反射
面で反射されるパルス信号と第2の反射面で反射される
パルス信号の伝播距離が異なり、第1の反射面における
反射により得られる第1の受信信号と第2の反射面にお
ける反射により得られる第2の受信信号に時間差が生じ
る。従って、送信手段あるいは受信手段を移動させなく
ても、第1および第2の受信信号の時間差から媒質の音
速を演算することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る音速測定装置を示す。この装置1は、容器本体
21内に測定対象の液体20を収容した容器2を有す
る。この容器2の液体20中には、超音波のパルス信号
を送受信する超音波送受信子22と、超音波送受信子2
2との間に所定の距離Lを設けて超音波送受信子22に
対向して配置され、超音波伝播方向Aに段差dを有する
第1および第2の反射面23a,23bが形成された反
射体23とを配置している。また、容器2は、図示しな
いキャップを外して液体20を容器本体21内に充填で
きるようになっている。
【0010】また、この装置1は、超音波送受信子22
を駆動するとともに、超音波送受信子22から信号S
1,S2を受信する送受信ユニット3と、超音波送受信子
22が受信した信号S1に対する信号S2の遅延時間を計
測する時間計測部4と、時間計測部4が計測した遅延時
間に基づいて液体20の音速を演算する音速演算部5
と、音速の演算結果を印字出力するとともに画面表示す
る出力表示部6とを有して構成されている。
【0011】送受信ユニット3は、超音波送受信子22
に駆動信号を送信する送信回路と、超音波送受信子22
から信号S1,S2を受信する受信回路と、送信回路と受
信回路を所定のタイミングで切り換える切換スイッチと
を備え、切換スイッチにより送信回路と受信回路を切り
換えることにより超音波送受信子22を送信子あるいは
受信子として用いるものである。
【0012】図2は、反射体23を示す。反射体23の
第1の反射面23aと第2の反射面23bは、上述した
ように、超音波伝播方向Aに段差dを有し、かつ、超音
波送受信子22の送受信面22aに平行に形成されてい
る。また、反射体23は、同図(a)に示すように、超
音波送受信子22と同じ半径rのシリンダー状を有す
る。第1および第2の反射面23a,23bは、反射効
果を保証するために、平滑に加工されたものが望まし
い。これにより、送信した超音波のパルス信号のエネル
ギが2つの受信信号S1,S2にほぼ均一に分配され、遅
延時間をより精度よく測定できる。
【0013】反射体23の第1の反射面23aと第2の
反射面23bの段差dは、次のように決定される。すな
わち、超音波を用いた測定における送信周波数は、通
常、数MHzであり、同じ液体20であれば、送信周波
数によって超音波の波長が決まる。例えば、液体20の
音速は通常1000〜1500m/sの間にあり、送信
周波数が2MHzとすれば、波長は0.5〜0.75m
mになる。従って、超音波の送信周波数が数MHzであ
れば、波長はミリかサブミリオーダーになる。2つの受
信信号S1,S2を分離して十分な遅延時間を得るために
は、段差dがセンチオーダーであればよい。反射体23
の精度は、精密加工技術により確保することができる。
【0014】反射体23の材料としては、熱膨張率の小
さい材料、望ましくは、20〜50℃における平均熱膨
張率が2×10E−6/℃以下の材料を用いる。このよ
うな材料として、例えば、インバー合金、スーパーイン
バー合金、高強度インバー合金等の金属やアラミド樹脂
等の樹脂がある。また、これらの材料は、優れた耐食性
を有するため、液体20に浸入する反射体23に適した
材料といえる。音速の測定精度に影響する要因として、
反射体23の熱膨張による段差の変動という問題があ
る。室温T0(例えば25℃)の時の段差をd0とする
と、温度Tの時の段差dは、次式(4)により求められ
る。
【数1】 但し、αは熱膨張率であり、βは温度Tの時の伸び率で
ある。これによって、温度Tの時も室温T0の時の段差
d0を使って音速の演算を行うと、見かけ上の音速c’
は次式(5)により求められる。
【数2】 通常の素材ではβ≪1であるため、c’≒c(1−β)
になり、音速の値にcβの測定誤差が生じることが分か
る。
【0015】従って、反射体23の材料として熱膨張率
の小さい上記の材料を用いることにより、温度が室温か
ら50℃に上昇しても、室温の時に対して伸び率を0.
006%以下に抑えることができるので、音速が例えば
1500m/sのとき、熱膨張率による測定誤差が0.
09m/s以下となり、十分小さい誤差となる。すなわ
ち、広い温度領域の音速を測らない限り、上記の材料を
用いることにより、反射体23の熱膨張による測定誤差
を無視でき、室温の時の段差d0を使って音速の演算を
行っても十分精度の高い測定結果が得られる。
【0016】時間計測部4は、受信信号S1,S2の包絡
線を検波し、この包絡線のピークに最も近いゼロクロス
点を利用して受信信号S1に対する受信信号S2の遅延時
間を計測するようになっている。
【0017】次に、本装置1の動作を説明する。送受信
ユニット3は、切換スイッチにより送信回路に切り換
え、送信回路から超音波送受信子22に駆動信号を送
り、超音波送受信子22から超音波のパルス信号を送信
させる。送信したパルス信号のうち一部は、第1の反射
面23aで反射し、残りは第2の反射面23bで反射す
る。送受信ユニット3は、切換スイッチにより受信回路
に切り換え、第1の反射面22aで反射したパルス信号
と第2の反射面23bで反射したパルス信号を超音波送
受信子22により受信させ、それらのパルス信号に対応
する受信信号S1,S2を受信回路で取り込んで時間計測
部4に送信する。時間計測部4は、送受信ユニット3か
らの受信信号S1,S2に基づいて受信信号S1に対する
受信信号S2の遅延時間Δtを求める。
【0018】そして、音速演算部5は、時間計測部4が
求めた遅延時間Δtに基づいて液体20の音速を求め
る。すなわち、信号の送出、反射、受信までの伝播距離
を考えると、受信信号S2に対応するパルス信号が受信
信号S1に対応するパルス信号より2dの距離だけ多く
液体20の中を伝播するため、受信信号S2が受信され
る時間が受信信号S1より距離が多くなった分だけ遅く
なる。従って、この遅延時間Δtを計測することによ
り、液体20の音速を次式(6)より求めることができ
る。 c=2d/Δt ……(6)
【0019】音速演算部5は、音速の演算結果を出力表
示部6に送る。出力表示部6は、音速の演算結果を印字
出力するとともに画面表示する。
【0020】上述した第1の実施の形態によれば、超音
波送受信子22あるいは反射体23を移動する機構が不
要であるので、構成が簡素化できる。また、1回の音速
測定が終わって、余分な反射エコーが減衰してから、次
の測定を行えるため、高速な測定ができる。また、第1
の反射面23aと第2の反射面23bの面積を等しくし
て第1の反射面23aにおける反射により得られる受信
信号S1と第2の反射面23bにおける反射により得ら
れる受信信号S2の信号強度をほぼ等しくしているの
で、遅延時間を正確に求めることができる。
【0021】図3、図4、図5は、本発明の他の実施の
形態に係る反射体を示す。図3に示す反射体23は、超
音波送受信子22と略同一の直径を有し、第1および第
2の反射面23a,23bは、同軸上に形成され、第1
の反射面23aは円状であり、第2の反射面23bは円
環状になっている。2つの反射面23a,23bの面積
を等しくするため、反射体23を次の式(7)を満たす
ように加工している。
【数3】 この反射体23によれば、図2に示す反射体23と同様
の反射効果が得られる。また、図3に示す反射体23は
回転体から構成されているので、図2に示す反射体23
より加工し易くなる。
【0022】図4に示す反射体23は、超音波送受信子
22の送受信面22aより底面23cを大きくし、第1
および第2の反射面23aを矩形状としたものである。
この場合も、図2に示す反射体23と同様の反射効果が
得られる。
【0023】図5に示す反射体23は、超音波送受信子
22の送受信面22aより底面23cを大きくし、第1
および第2の反射面23a,23bは、同軸上に形成さ
れ、第1の反射面23aは円状であり、第2の反射面2
3bは円環状になっており、同図中のr1は式(7)を
満たしている。この場合は、反射体23の位置がある程
度ずれても、2つの反射面23a,23bから強度がほ
ぼ等しい信号S1,S2が得られる。
【0024】反射体23の底面23cの面積が超音波送
受信子22の送受信面22aより小さく、受信したパル
ス信号の中に反射体23で反射されずに容器本体21の
底面で反射された成分が含まれている場合は、その成分
がノイズになってしまい、精度の高い測定ができなくな
る。それに対し、反射体23の底面23cの面積が超音
波送受信子22の送受信面22aより大きい場合は、パ
ルス信号が漏れなく反射されるため、どんな形状でもよ
い。前述の図4と図5はその例である。また、反射体2
3は板状で段差のあるものであってもよい。要するに、
反射体23の形状については、反射面23a,23bが
超音波送受信子22の送受信面22aに平行で、パルス
信号のエネルギーが2つの受信信号S1,S2に均一に分
配される形状であればよい。
【0025】図6は、本発明の第2の実施の形態に係る
容器を示す。第1の実施の形態では、超音波送受信子2
2を測定対象の液体20の中に侵入するように設置して
いるが、この第2の実施の形態の容器2は、超音波送受
信子22の送受信面22aのみが液体20と接触するよ
うに容器本体21の側面に固定したものである。
【0026】なお、プロセス制御に利用するとき、送受
信子22と反射体23をセットとして固定したプローブ
状の構成でもよい。すなわち、容器本体21を液体20
が通過できるようにし、この容器2を液体20中に配置
して液体20の音速を測定してもよい。
【0027】図7は、本発明の第3の実施の形態に係る
音速測定装置を示す。第1および第2の実施の形態は、
1探触子方式であるのに対し、この第3の実施の形態の
装置1は、2探触子方式であり、容器2は、測定対象の
液体20を収容する容器本体21を有し、その容器本体
21の中に、反射体23と、反射体23に向けて超音波
を送信する超音波送信子24と、反射体23で反射した
超音波を受信する超音波受信子25とを配置している。
また、容器2は、図示しないキャップを外して液体20
を容器本体21内に充填できるようになっている。
【0028】反射体23は、超音波送信子24により送
られた超音波伝播方向Aに段差dを有する第1および第
2の反射面23a,23bが形成され、第1および第2
の反射面23a,23bは、超音波伝播方向Aに対して
45°の角度をなすように形成され、底面23cおよび
側面23dが本体容器21の壁面に当接している。ま
た、反射体23は、低コストで加工性が良好な金属、例
えば、アルミニウムから形成され、反射体23の温度を
測定する温度センサ26を備える。
【0029】音速演算部5は、温度センサ26からの温
度検出信号に基づいて、音速の演算結果を補正するよう
になっている点が第1の実施の形態と異なる。この場合
は、予め、温度に対応した反射体23の伸び率を図示し
ないメモリに記憶させ、音速を次式(8)により補正す
る。 c=c’(1+β) ……(8) 但し、c’は温度変化を考慮しない見かけ上の音速であ
る。なお、温度センサ26による検出温度を出力表示部
6にて出力および表示してもよい。
【0030】図8は、この第3の実施の形態の反射体2
3を示す。この反射体23は、全体として略四角柱状を
有し、第1の反射面23aと第2の反射面23bとは、
同図において上下方向に段差dを有する。第1および第
2の反射面23a,23bの傾斜角度が45°であるの
で、第1および第2の反射面23a,23bでそれぞれ
反射される2つのパルス信号の伝播経路の距離差は段差
と等しいdとなる。
【0031】次に、この第3の実施の形態の動作を説明
する。超音波送信子24から送信された超音波のパルス
信号の一部は、反射体23の第1の反射面23aで反射
し、残りは第2の反射面23bで反射する。パルス信号
が送信され、反射を経て受信されるまでの伝播距離を考
えると、第1および第2の反射面23a,23bに対す
る超音波の入射角が45°になっているため、同じ第1
の反射面23aと第2の反射面23bで反射する信号の
伝播距離が同じになっている。しかし、反射体23が段
差dを有するため、第2の反射面23bで反射された信
号が第1の反射面23aで反射された信号より段差d多
く液体20の中を伝播する。そのため、受信される時間
が後者より距離が多くなった分だけ遅くなる。従って、
この遅延時間Δtを計測することにより、液体20の音
速を次式(9)により求めることができる。 c=d/Δt ……(9)
【0032】上述した第3の実施の形態によれば、温度
による反射体23の膨張・収縮による測定誤差を補正し
ているので、温度変化による測定誤差を防ぐことができ
る。また、低コストで加工性の良好な材料から反射体2
3を形成できるので、コスト低減が図れ、加工容易とな
る。
【0033】図9は、他の実施の形態の反射体を示す。
この反射体23は、略円柱状を有し、図8と同様に、4
5°に傾斜した第1および第2の反射面23a,23b
を有する。この反射体23を用いても図8の反射体23
と同様の効果が得られる。
【0034】なお、本発明の実施の形態において、反射
面を3つ以上設けて複数の音速を求め、それらの平均値
を求めてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音速測定
装置によれば、超音波パルス信号の伝播路の異なる位置
に第1および第2の反射面を配置することにより、第1
の反射面で反射されるパルス信号と第2の反射面で反射
されるパルス信号の伝播距離が異なり、伝播距離差に対
応する第1の受信信号と第2の受信信号の時間差が得ら
れるので、送受信手段あるいは反射体を移動させなくて
も、簡単な構成で、媒質の音速を高精度かつ高速に測定
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る音速測定装置
を示す構成図
【図2】第1の実施の形態に係る反射体を示し、(a)
は平面図、(b)は正面図
【図3】他の実施の形態に係る反射体を示し、(a)は
平面図、(b)は正面図
【図4】他の実施の形態に係る反射体を示し、(a)は
平面図、(b)は正面図
【図5】他の実施の形態に係る反射体を示し、(a)は
平面図、(b)は正面図
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る容器の断面図
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る音速測定装置
を示す構成図
【図8】第3の実施の形態に係る反射体を示し、(a)
は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図
【図9】他の実施の形態に係る反射体を示し、(a)は
平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図
【図10】2探触子方式パルス法による従来の音速測定
方法を示す図
【図11】1探触子方式パルス法による従来の音速測定
方法を示す図
【符号の説明】
1 音速測定装置 2 容器 3 送受信ユニット 4 時間計測部 5 音速演算部 6 出力表示部 20 液体 21 容器本体 22 超音波送受信子 22a 送受信面 23 反射体 23a 第1の反射面 23b 第2の反射面 23c 底面 23d 側面 24 超音波送信子 24a 送信面 25 超音波受信子 25a 受信面 A 超音波伝播方向 d 段差 L 距離 ΔL 移動量 r,r1,r2 半径 S1 第1の受信信号 S2 第2の受信信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 義則 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 向井 博和 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2G064 AB23 BD02 CC46

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波パルス信号を送受信する送受信手段
    と、 音速を演算される媒質中の前記超音波パルス信号の伝播
    路の異なる位置に配置され、前記送受信手段から送信さ
    れた前記超音波パルス信号を前記送受信手段に反射する
    第1および第2の反射面と、 前記第1および第2の反射面で反射された前記超音波パ
    ルス信号の受信に基づいて前記送受信手段から順次出力
    される第1および第2の受信信号を入力し、前記第1お
    よび第2の受信信号の時間差に基づいて前記媒質の音速
    を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする音速測
    定装置。
  2. 【請求項2】超音波パルス信号を送信する送信手段と、 音速を演算される媒質中の前記超音波パルス信号の伝播
    路の異なる位置に配置され、前記送信手段から送信され
    た前記超音波パルス信号を所定の方向に反射する第1お
    よび第2の反射面と、 前記所定の方向に配置され、前記第1および第2の反射
    面で反射された前記超音波パルス信号を前記媒質を介し
    て受信して第1および第2の受信信号を順次出力する受
    信手段と、 前記受信手段から出力される前記第1および第2の受信
    信号の時間差に基づいて前記媒質の音速を演算する演算
    手段とを備えたことを特徴とする音速測定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7388317B2 (en) 2003-02-27 2008-06-17 Murata Manufacturing Co., Ltd Ultrasonic transmitting/receiving device and method for fabricating the same
JP2013104730A (ja) * 2011-11-11 2013-05-30 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 沸騰水型原子炉内機器の振動計測方法
US11566989B2 (en) 2018-03-05 2023-01-31 Seiko Epson Corporation Sonic speed measurement device and electronic apparatus

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