JP2650996B2 - 熱収縮性物品 - Google Patents

熱収縮性物品

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹脂中に無機あるいは有機の添加物を高充
填し、チューブなどの中空体に成形した熱収縮性物品に
関し、特に電子機器の接続部分などに装着する把持力の
優れた熱収縮性物品に関するものである。
[従来の技術] 従来、電子機器の接続部分等に装着されるチューブな
どの熱収縮性物品は、ポリオレフィン系樹脂をベース樹
脂として、これに必要に応じて有機あるいは無機の難燃
剤,老化防止材,架橋助剤,顔料等を添加混練してコン
パウンドした後、チューブあるいはパイプなどの中空体
(本明細書では代表的な物品であるチューブと以下で総
称する)状に成形し、電離性放射線あるいはγ線等の放
射線を照射することによってベース樹脂を架橋せしめて
三次元網目構造として耐熱性や耐溶剤性を向上させ、し
かる後、延伸等の方法により熱収縮性を付与することに
より製造されていた。
[発明が解決しようとする課題] 上記のようにして作製される従来の熱収縮性物品にお
いては、以下のような問題点を有している。
その一つは、熱収縮物品を電子機器の接合部分等に装
着し、収縮せしめて使用する場合に、しばしば把持力が
不足することである。この現象は特にシールド線の折り
返し部に使用する場合に問題となる。
熱収縮物品の収縮処理後の把持力が低下する原因は、
主として、ベース樹脂中に分散配合された添加材にあ
る。即ち、チューブ状に成形した熱収縮性物品の表面を
顕微鏡観察すると、ベース樹脂の中に添加剤が島状に分
散しており、この島状の添加剤がチューブを収縮させた
際のベース樹脂と被装着物との接触面積を減少させ、加
熱収縮後の密着力,把持力を低下させるからである。
特に、最近は電子機器などに装着される熱収縮性物品
の難燃性の要求は増々厳しくなる傾向にあり、難燃剤の
多量添加による収縮処理後の装着物の把持力の低下が避
けられないのが現状である。
さらに、このような難燃剤を多量に添加したコンパウ
ンドを押出し成形により所望の形状に成形する場合に
は、成形助剤を少量添加しなければならず、これも収縮
処理後の装着物の把持力を低下させる原因となる。
このような収縮処理後の装着物の把持力の低下を防止
する方法として、先に提案されているものの一つに、熱
収縮性物品の内面にポリオレフィン系あるいはポリアミ
ド系樹脂等からなる接着剤層を一層設けるという方法が
ある。しかし、かかる方法では製造工程が複雑となりコ
スト高となる上、接着剤は一般に易燃性であるため結果
として熱収縮性物品の難燃性が低下するという欠点があ
り、特殊用途以外には用いられていない。
また、従来知られている別の方法としては、同じく熱
収縮性物品の内面に、熱収縮性物品のベース樹脂だけの
層を設けるというものがある。この方法では前述した接
着剤層を設ける方法程の収縮処理後の装着物の把持力は
得られないが、ベース樹脂自体が本来有する把持力は発
揮される。しかし、この方法も共押出し等の複雑な製造
工程によらなければならず、コスト高となってしまうと
いう欠点がある。
この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたも
のであり、添加剤を多量に充填した場合でも収縮処理後
の装着物の実用上十分な把持力が得られ、かつ製造も容
易な熱収縮性物品を提供することを目的とするものであ
る。
[課題を解決するための手段] この発明では、放射線照射により架橋せしめられた難
燃剤などの添加物が配合分散された架橋樹脂組成物から
なる中空成形体の内面に、放射線照射により重合せしめ
られた難燃剤などを含有しない重合型樹脂層を設けて複
合体とし、この複合体を拡径して熱収縮性付与したこと
によって上記の課題を達成している。
[作用] この発明の熱収縮性物品では、難燃剤等の多量の添加
物が充填された放射線架橋型樹脂組成物からなる中空成
形体の内面に、被装着物との密着性を低下させるような
添加物を含まない放射線重合型の樹脂層を設けているの
で、中空成形体を熱収縮させた際の装着物の密着力,把
持力が向上する。
また、添加物を多量に充填したコンパウンドをチュー
ブに成形するには、通常押出し成形が行なわれるので、
押出し成形を行なうに例えばニップルから放射線重合型
樹脂を押出させてチューブの内面に順次放射線重合型樹
脂を塗布(詳細後述)すれば、製造工程が簡略化でき好
ましい。
本発明に適用できる放射線重合型樹脂としては、放射
線重合性の炭素−炭素二重結合含有基、例えばビニル
基,アクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基などを含
む官能基の導入された化合物があり、モノマー,オリゴ
マーまたはこれらの混合物であっても差支えない。
このような化合物として好ましく使用されるものとし
ては、例えばアクリル酸エステルまたはメタアクリル酸
エステルであり、例えば(メタ)アクリル酸,(メタ)
アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸ブチル,2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート,N・N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レートなどがある。
また、その他の放射線重合型樹脂としては、多価アル
コールと(メタ)アクリル酸とのエステル、例えばエチ
レングリコール(メタ)アクリレート,ジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート,ジエチレングリコール
(メタ)アクリレート,1・6−ヘキサンジオール(メ
タ)アクリレート,1・3−ブタジオールジ(メタ)アク
リレート,トリメチロールプロパントリアクリレート,
トリメチロールプロパントリアクリレート,ペンタエリ
スリトールジ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリト
ール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの放射線重合型樹脂は、上記の化合物のうち一
種を単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良
い。
上記の放射線重合型樹脂を単独で使用する場合、その
モノマーまたはオリゴマーの繰り返し単位当りの放射線
重合性炭素−炭素二重結合の数は、通常少なくとも一個
有するのが良く、好ましくは1〜2個がよい。この二重
結合の数が二個を越えては、放射線重合後の樹脂層が過
度に脆化し、本発明の熱収縮物品を加熱等の手段により
拡径あるいは収縮させる際には樹脂層の寸法変化が起こ
り難くなり充分に拡径あるいは収縮させることが出来な
くなる場合がある。
また、上記放射線重合型樹脂を二種以上を併用する場
合においては、放射線重合型樹脂のモノマーまたはオリ
ゴマーの繰り返し単位当りの放射線重合性炭素−炭素二
重結合の数が1〜2個有する放射線重合型樹脂を主体と
し、粘度調節または放射線重合後の硬度調節を目的とし
て放射線重合性炭素−炭素二重結合を3〜6個有する樹
脂を放射線重合後の物性を損なわない範囲で使用するこ
とができる。
更に、この発明に用いられる放射線重合型樹脂には必
要に応じて、タッキファイヤー、酸化防止剤などあるい
はその他の改質剤および慣用成分を配合することができ
る。
次に、本発明において中空成形体本体のベース樹脂で
ある放射線架橋型樹脂としては、低密度,中密度あるい
は高密度のポリエチレン,プロピレンホモポリマ,エチ
レン・プロピレンブロックコポリマ,エチレン・プロピ
レンランダムコポリマ,エチレン・アクリル酸メチル共
重合体,ポリメチル−4−メチルペンテン−1,ポリブテ
ン−1あるいはアイオノマーなどのα−オレフィンの単
独重合体または共重合体、あるいはこれらの混合物、ポ
リ塩化ビニル,塩化ビニル−エチレン共重合体,塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル−エチレン−酢
酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系単独重合体あるい
は共重合体等がある。
また、本発明に用いられる難燃剤としては、デカブロ
モジフェニルエーテル,ポリ−4,4−イソプロピリデン
スビス(2,6ジブロフェニル)カーボネート等の有機難
燃剤、あるいは水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウ
ム,三酸化アンチモン等の無機難燃剤、あるいはこれら
の二種あるいは三種以上の混合物が使用可能である。
老化防止剤としては、各種のヒンダードフェノール
系,リン系あるいはチオエーテル系等の化合物あるいは
これらの混合物が使用可能である。
[実施例] まず、第2図を用いて実施例で用いた押出し成形装置
の説明を行なう。かかる装置のダイス3はS−45C等通
常使用される材質からなり成形しようとするチューブの
外径に相当する開口部を有している。そして、ダイス3
の傾斜した内壁に対してチューブの肉厚に対応する間隙
を保つように略円錐形状のニップル4が配置されてい
る。このダイス3とニップル4の配置自体は一般的な押
出し機と同様であるが、本実施例においてはニップル4
の先端部に開口部を設けるとともに、開口部付近に多孔
質体5を配置し、この多孔質体5と放射線重合型樹脂タ
ンク8が連結された圧入ポンプ7を圧入パイプ6によっ
て連通してある。即ち、圧入ポンプ7によって放射線重
合型樹脂をタンク8から多孔質体5に圧入し、ニップル
4の先端部から放射線重合型樹脂が浸出するようにして
おり、押出しと同時にチューブの内面に放射線重合型樹
脂が塗布されるようになっている。
上記のような装置で用いられる多孔質体5の材質とし
ては、耐腐食性,耐熱性がニップル4の材質と同等以上
であり、熱膨張率がニップル4の材質と著しく異ならな
いものであれば良く、例えば、ステンレス,セラミック
等の無機材料、あるいはフッ素樹脂等の有機材料を金
網,不織布,焼結体等に加工したものが使用できる。
また、圧入ポンプ7は、押出し時のヘッド部の圧力よ
り大きい圧力で液状の樹脂を定量注入できるものであれ
ば使用可能である。
なお、実施例では上記に説明した装置を用いて押出し
と同時にチューブ内面に放射線重合型樹脂を塗布した
が、本発明における放射線重合型樹脂の塗布方法は、こ
れに限定されるものではないことは言うまでもない。
実施例:1 放射線架橋型樹脂であるM11のエチレン・酢酸ビニル
共重合体(酢酸ビニル成分10%)100重量部に対して、
難燃剤としてデカブロモジフェニルエーテル,三酸化ア
ンチモン,架橋助剤としてトリアリルシアヌレート、老
化防止剤としてフェノール系老化防止剤を添加練和し、
ペレット状のコンパウンドとした。
このコンパウンドを、第2図に示した構造のダイス−
ニップルをセットした、30mmφ単軸押出し機にて、内径
1.0mm,肉厚0.44mmのチューブ状に成形した。
この際、放射線重合型樹脂としてエチレングリコール
ジメタアクリレートを用い、圧入ポンプ7にて毎分1cc
の割合で注入して、基材チューブの内面に均一に塗布し
た。
続いて、この複合チューブに対して電子線加速器によ
り電離性放射線を照射し、複合チューブを構成する基材
チューブのベース樹脂であるエチレン・酢酸ビニル共重
合体を架橋させるとともに、内面に塗布したエチレング
リコールジメタアクリレートを重合させた。
次に、而して得た複合チューブをエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体およびエチレングリコールジメタアクリレー
トの融点以上に加熱し、チューブ外面が陰圧となるよう
に差圧を与えて、連続的な拡径方法によって複合チュー
ブの管径を内径が2.0mmとなるように拡大した。即ち、
この拡径工程において、複合チューブに所定の熱収縮性
を与えており、再び樹脂の融点以上に加熱すれば複合チ
ューブは拡径される前の寸法に収縮しようとする。
第1図は以上のようにして得た本発明にかかる熱収縮
性物品の構成を示す斜視図であり、難燃剤等の添加物を
含有する基材である放射線架橋型樹脂チューブ1の内面
に、密着性を低下させるような添加物を含まない放射線
重合型樹脂層2が設けられている。
次に、拡径した複合チューブの熱収縮による密着性を
調べるため、内径2.0mmに拡径した長さ20mmの複合チュ
ーブ内に、予め有機溶剤にて表面を清浄にした外径1.5m
mφの真鍮丸棒を挿入し、加熱によって複合チューブを
収縮させ装着させた。しかる後、真鍮丸棒上の装着物の
引抜力試験を行なった。この際の引抜速度は50mm/分と
し、サンプリングは条長1000m毎にn=10にて行なっ
た。かかる試験における引抜力(真鍮と複合チューブの
密着性)の平均値は10.8kgであった。
実施例:2 放射線重合型樹脂として1,3−ブタンジオールジメタ
アクリレートを用いた以外は、実施例1と全く同様にし
て複合チューブ状に成形し、放射線照射,拡径処理を施
して熱収縮性チューブを得た。而して得た熱収縮性チュ
ーブについて実施例1と同様にして装着物の密着力を測
定した。その結果、密着力の平均値は9.5kgであった。
比較例:1 実施例1において作製したペレット状のコンパウンド
を圧入装置(圧入パイプ6,圧入ポンプ7,タンク8を具備
していない通常ダイス−ニップルを用いて成形し、放射
線重合型樹脂をチューブ内面に塗布しないこと以外は、
実施例1と全く同じ条件で実施例1と同じ寸法の熱収縮
性物品を作製した。
そして、而して得られた熱収縮性物品について実施例
1と同様にして、装着物の密着力を測定したところ、平
均値は3.96kgであった。
実施例:3 放射線架橋型樹脂としてMI1.5の低密度ポリエチレン
を用い、これに塩素系難熱剤,チオエーテル系老化防止
剤,黒色顔料、並びに架橋助剤としてジビニルベンゼン
を添加練和してペレット状コンパウンドを作製した。
そして、放射線重合型樹脂として2ーエチルヘキシル
メタアクリレートを用い、第2図に示したダイス−ニッ
プル構造を有する40mmφ押出し機にて、内面に2−エチ
ルヘキシルメタアクリレートを塗布しつつ、前記のコン
パウンドを内径5mm,肉厚0.60mmのチューブ状に成形し
た。この際の2−エチルヘキシルメタアクリレートの注
入量は2cc/分,押出し線速度は25m/分であった。
こうして得られた複合チューブをコバルト60によりγ
線照射を行ない、低密度ポリエチレンを架橋させるとと
もに2−エチルヘキシルメタアクリレートを重合させ
た。
その後、複合チューブを樹脂の融点以上に加熱しなが
ら内圧を与え、内径10mmmの熱収縮性物品を作製した。
而して得たチューブ状の熱収縮性物品を予め有機溶剤
にて表面を清浄にした外径7.5mmの真鍮の丸棒に挿入し
熱収縮させ装着した。しかるのち実施例1と同様な方法
で真鍮丸棒上の複合チューブの密着力を測定した。その
結果密着力の平均値は15.3kgであった。
比較例:2 実施例3において作製したペレット状のコンパウンド
を圧入装置(圧入パイプ6,圧入ポンプ7,タンク8)を具
備していない通常の押出し成形装置にセットし、放射線
重合型樹脂をチューブ内面に塗布しないこと以外は、実
施例3と全く同じ条件で実施例3と同じ寸法の熱収縮性
のチューブを作製した。
そして、実施例1と同様にしてチューブの密着力を測
定したところ、平均値は6.5kgであった。
実施例:4 放射線重合型樹脂として、ペンタエリスリトールアク
リレートを使用した以外は、実施例3と全く同様にして
熱収縮性物品を作製した。而して得た熱収縮性物品につ
いて実施例3と同様にして密着力を測定した。その結
果、密着力の平均値は16.8kgであった。
実施例:5 放射線架橋型樹脂として、MI2のエチレンプロピレン
ブロックコポリマ(エチレン成分9%)70部とMI0.5の
中密度ポリエチレン30重量部の混合物を用い、これに難
燃剤として水酸化マグネシウム及び三酸化アンチモン、
老化防止剤としてヒンダードフェノール系化合物、架橋
助剤としてトリメチロールプロパントリメタアクリレー
ト、及び黄色顔料を添加練和してペレット状のコンパウ
ンドとした。そして、このコンパウンドを第2図のよう
なダイス−ニップル構造を有する40mmφ単軸押出し機に
て、内径10mm,肉厚0.75mmのチューブ状に成形した。こ
の際、放射線重合型樹脂として、N・Nジメチルアミノ
エチルアクリレートを1.5cc/分の速度で、ポンプ7によ
って圧入し、基材チューブ内面にN・Nジメチルアミノ
エチルアクリレートを塗布した。この時の押出し線速度
は18m/分であった。
次に、成形した複合チューブに電離性放射線を照射
し、エチレンプロピレンブロックコポリマを架橋させる
とともに、内面に塗布したN・Nジメチルアミノエチル
アクリレートを重合させた。
そして、而して得られた複合チューブを構成する樹脂
の融点以上に加熱しながら、外面が陰圧となるような差
圧を与えて、内径が20mmφとなるように拡径し、熱収縮
性物品を得た。
このようにして得た熱収縮性物品の被装着物に対する
密着力を測定するため、外径15mmφ真鍮丸棒を用いて実
施例1と同様な試験を行なったところ、平均密着力は2
5.2kgであった。
比較例:3 基材チューブの内面に放射線重合型樹脂を塗布しない
こと以外は、実施例5と全く同様にして実施例5と同じ
寸法の熱収縮性物品を作製した。而して得た熱収縮性物
品について実施例5と同様な試験を行なったところ、平
均密着力は10.1kgであった。
比較例:4 実施例3において作製したペレット状のコンパウンド
及びポリアミド系接着剤(アミン価9.5,軟化点130℃)
を用い、40mmφ単軸押出し機及び20mmφ単軸押出し機に
よって、二層押出し成形法で内径4.8mm,肉厚0.80mm(こ
のうち内層の接着剤層の肉厚0.20mm)の内面に接着剤層
を有する複合チューブを得た。
この複合チューブを実施例3と同様にして放射線を照
射して樹脂を架橋せしめ、その後拡径して内径10mmの熱
収縮性物品を得た。この熱収縮性物品を収縮処理したの
ち密着力を実施例3と同様にして測定したところその平
均値は22.4kgであった。
しかし、かかる熱収縮性物品のコストは押出し成形工
程が複雑なため、実施例3のものに比べて約25%増であ
った。
以上に説明した実施例及び比較例における密着力の測
定結果を第1表にまとめて示す。
第1表に示されるように、本発明実施例による熱収縮
性物品と基材チューブ内面に放射線重合型樹脂を塗布し
ていない比較例にかかる熱収縮性物品について内径が同
じもの同士を比較すると、本発明実施例によるものの収
縮処理後の装着物の密着力は比較例の2倍以上に向上し
ている。
また、基材チューブ内面に接着剤層を設けた比較例4
のものは、同じ内径の本発明実施例3のものより密着力
が高くなっているが、このものは前述したように製造工
程が繁雑でコスト高となる上、接着剤層が燃焼しやすい
ので特殊用途を除いて実用に適さない。
[発明の効果] 以上のように、本発明においては難燃剤等の添加物を
高充填した放射線架橋型樹脂からなる基材チューブの内
面に放射線重合型樹脂層を設けているので、熱収縮性物
品の難燃性を損なうことなく、被装着物に対する密着性
を大幅に向上させることができる。
また、放射線重合型樹脂は基材チューブの押出し成形
時に基材チューブ内面に容易に塗布することができ、放
射線の照射によってチューブ本体を構成する基材樹脂の
架橋とともに基材チューブ内面に塗布した樹脂の重合を
行なわせることがてきるのて、製造工程が繁雑にならな
い。
かかる熱収縮性物品は、難燃性および装着物の把持力
に優れ、かつ安価であるので、電子機器の接続部等に装
着するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる熱収縮性物品の構成を示す斜視
図、第2図は本発明実施例で用いた押出し成形装置の要
部を示す部分断面図である。 [主要部分の符号の説明] 1……放射線架橋型樹脂チューブ 2……放射線重合型樹脂層 3……ダイス 4……ニップル 5……多孔質体 6……圧入パイプ 7……圧入ポンプ 8……放射線重合型樹脂タンク
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/16 101 B32B 27/16 101 27/18 27/18 B H01B 17/58 H01B 17/58 F // B29K 105:02 B29L 23:00 (72)発明者 堀内 信夫 千葉県市原市八幡海岸通6 古河電気工 業株式会社千葉事業所内 (56)参考文献 特開 昭62−115052(JP,A) 特開 昭61−266225(JP,A) 実開 昭62−48524(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線照射により架橋せしめられた難燃剤
    などの添加物が配合分散された架橋樹脂組成物からなる
    中空成形体の内面に、放射線照射により重合せしめられ
    た難燃剤などを含有しない重合型樹脂層が設けられた複
    合体が熱収縮性付与のため拡径せられていることを特徴
    とする熱収縮性物品。
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