JP2648762B2 - トンネル覆工用セグメントおよびトンネル覆工方法 - Google Patents
トンネル覆工用セグメントおよびトンネル覆工方法Info
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Description
れるトンネル覆工用セグメントおよびトンネル覆工方法
に関するものである。
る場合、通常、覆工材(セグメント)を用いることにな
るが、その種類には使用材料から分類して、鋼製セグメ
ント、鉄筋コンクリート製セグメント、鋼材とコンクリ
ートを組み合わせた合成セグメント等がある。
な種類が考えられるが、主なものとして、トンネル地山
側もしくは内空側に鋼板を有するタイプ、さらに地山
側、内空側両面とも鋼板を有するサンドイッチタイプ
(例えば、特開平3−59300号公報、特開平3−2
86097号公報参照)が挙げられ、何れのタイプも鋼
殻部の製作、寸法精度の面等を考慮し、トンネルリング
周方向側面にも鋼板を配置する場合が多い。また、6面
全てを鋼板で覆ったタイプもある(例えば、特開昭61
−286497号公報、特開平2−176098号公報
参照)。
々の材料特性を有効に発揮することにより、強度、剛性
の面で優れ、厚さも薄くできる傾向にある。
製造工場で鋼殻内部にコンクリートを充填して製品化
し、シールド現場へ搬入して、トンネル覆工材として使
用されている。
0に示すようにセグメント61に継手板62等を設け、
セグメント組立て時にボルト62及びナット63を使用
し、トルクにより締め付け力を導入する形式が一般的で
ある。
のトンネルが増え、高応力状況下に構築される傾向にあ
る。また、トンネル断面の形状は、現在のところ主流で
ある真円形から楕円形等の異形断面の検討も進みつつあ
る。この場合、セグメント本体には大きな断面力に耐え
得る高強度、高剛性が要求され、これらの条件下に使用
されるセグメントとして合成セグメントが有効である。
ると、これに伴いセグメントが大型化し、運搬性、作業
性が悪くなる傾向にあるため、例えば鋼殻部を有するセ
グメントをリング状に組み立て、その後、このセグメン
ト鋼殻部内にコンクリートを充填し、合成セグメントを
形成する方法等が考えられる。
を示したもので、トンネル断面の内部を残して、トンネ
ル覆工位置を先行掘削し、先行掘削部分に鋼殻部を有す
るセグメント1を設置し、セグメント1どうしを接続し
てリング状に組み立てる。トンネル覆工体の掘削断面に
は一部拡大部を設け、4隅の拡大掘削部51とそれ以外
の掘削部52とを同時に掘削するシールドマシン50の
推進に従い、拡大掘削部51に通常のセグメントを組み
立てて、この部分に円形断面の補助トンネルを形成す
る。拡大部以外の掘削部52については、この補助トン
ネル内を作業空間として、鋼殻のみのセグメント1を周
方向に送り込むことができ、リング状に組み立てた後、
セグメント1内にコンクリートを充填することで、合成
セグメントのセグメントリングが形成され、内部の残置
土53を掘削することで、トンネル断面が形成される。
大掘削部の補助トンネルから、セグメントを順次送り込
み、リング状に組み立てて行くため、セグメントリング
接合面には、セグメント送り込み時のガイドとなる部材
が必要となる。
間の継手にボルト・ナットを使用しているため、継手ボ
ルトの取付け及び締付け作業に多くの労力を必要として
おり、この点での省力化も望まれる。
性の確保は重要な問題であり、施工性との関係でも合理
的な継手部の構造が望まれる。
とし、トンネル覆工位置を先行掘削し、セグメントリン
グ形成後に内部を掘削することで、覆工構築作業の合理
化を図る場合において、経済性、施工性に優れた取り扱
いの容易なトンネル覆工用セグメントおよびそのセグメ
ントを用いたトンネル覆工方法を提供するものである。
施例に対応する図面の符号を用いて説明する。本願の請
求項1に係るトンネル覆工用セグメント1は、トンネル
覆工位置の掘削部分に設置し、接続した後、内部にコン
クリートを打設してトンネルを構築するためのセグメン
トであって、セグメント1の外周面を構成する鋼殻につ
いて、シールドマシン50のジャッキ推力が作用しない
トンネル軸方向後面のリング間接合面に開口部7が形成
されており、またこの鋼殻内には鋼殻をトンネル軸方向
について前空間部42と後空間部43に分割する隔壁4
1が設けられ、さらに鋼殻の地山側面に後空間部43に
モルタル等の裏込め材を充填するための貫通孔44が設
けられている。 裏込め材はシールドテール、あるいは図
9の方式の場合には作業坑としての拡大掘削部51のセ
グメントに設けた裏込め材注入孔等から注入することに
より、貫通孔44から後空間部43に入り込み、裏込め
材の硬化により、リング間接合面における継手部の強度
及び止水性が確保される。
メントにおいて、鋼殻のトンネル軸方向前面のリング間
接合面に、トンネル周方向に延びるガイド兼用の継手3
1が設けてある場合である。
は、シールドマシン50により、トンネル断面の内部を
残して、トンネル覆工位置を先行掘削し、この先行掘削
部分に上記請求項1または2記載のトンネル覆工用セグ
メント1を設置し、セグメント1どうしを接続してリン
グ状に組み立てた後、セグメント1内にコンクリートを
打設することにより、セグメントリングを形成し、その
後、セグメントリング内部を掘削してトンネルを構築す
るものである。
ては、セグメントリングがシールドマシンのテールから
出た後、テールボイド等からモルタル等の裏込め材が注
入されるが、鋼殻を隔壁41で分割したのは、テールボ
イド部分の充填と同時に、後空間部43内にも裏込め材
を充填することで施工の簡易化を図るためである。後空
間部43内に充填を行うことにより、モルタル等の裏込
め材が開口部7から直接、リング間接合面に行き渡り、
継手部の強度及び止水性を確保することができる。
め材の充填を行いながら、例えば数リングまたは数十リ
ング、シールドマシンで掘進した後、前空間部42内に
コンクリートを充填することにより、鋼・コンクリート
一体構造を形成し、合成セグメントとしての特性を発揮
する。
例におけるセグメント1の鋼殻部を示したものである。
なお、図2は鋼殻の構成を分かりやすく示す目的で、セ
グメントリング周方向の曲率を無視している。
鋼板2、トンネル内空側鋼板3を有し、セグメントリン
グ接合面のジャッキ推力が作用する前面には前部側板4
aを設け、ジャッキ推力が作用しない後面には、シール
材8を設置できるだけの幅を有する2枚の帯状の後部側
板4bを地山側鋼板2側と、内空側鋼板3側に設け、そ
の間を開口部7としている。また、セグメントリング周
方向両端のセグメントピース間には端板5が設けられて
いる。
作用する前部側板4aの地山側寄り及び内空側寄りの位
置には、リング間継手を構成するアングル形鋼材31を
設けている。このアングル形鋼材31は、トンネル軸方
向に隣接するセグメント1の後部側板4bと係合するよ
うになっており、また新たなセグメント1の後部側板4
bを係合させた状態で、トンネル周方向に送り出す際の
ガイド部材としても機能する。
1の係合部には、図2に示すようにレ字状断面の止水材
32を止めねじ33で止め付けてあり、鋼殻で組み立て
たリング内部への水漏れを防止している。
内空間を前空間部42と後空間部43に分割する隔壁4
1が設置されており、さらに地山側鋼板2には貫通孔4
4が設けられており、シールドマシンの掘進の際、テー
ルボイドあるいは図9の方式の場合には作業坑としての
拡大掘削部51のセグメントに設けた裏込め材注入孔
(図示せず)等から注入したモルタル等の裏込め材が貫
通孔44から後空間部43に入り込むようになってい
る。また、セグメント1の鋼殻の後面に開口部7がある
ことで、リング間継手位置にも裏込め材が行き渡り、ト
ンネル覆工としてのリング間継手部の強度及び止水性が
確保される。
される場合には、図2に示すように前部側板4aの幅方
向(トンネル径方向)中央部に、T字状断面のT形鋼材
34を設置することも考えられる。T形鋼材34はトン
ネル軸方向に隣接するセグメント1の鋼殻の開口部7に
嵌入し、鋼殻の後空間部42内への裏込め材の注入によ
り、セグメントリング間での応力伝達に寄与する。
分にコンクリート打設孔16が設けられており、セグメ
ントリング数リングまたは数十リング分、シールドマシ
ンで掘進した後、前空間部42内にコンクリートを充填
することで、鋼・コンクリート合成セグメントが形成さ
れる。
内空側鋼板3及び端板5の内面には、それぞれトンネル
軸方向に延びる補剛リブ11,15を設け、側板4に設
けたトンネル径方向のT字状断面の補剛リブ12ととも
に、コンクリート打設前の状態において、シールドマシ
ンのジャッキ推力に抵抗し得るよう、鋼殻を補剛してい
る。さらに、地山側鋼板2及び内空側鋼板3には、セグ
メントリング周方向にも補剛リブ13を設け、上述した
補剛リブ11,12、さらに端板5に設けたトンネル径
方向の補剛リブ14とともに、施工時の一時的な地山荷
重に抵抗させている。また、補剛リブの隅角部には空気
抜き孔16を形成し、裏込め材、コンクリートの回り込
みを改善している。
れるセグメント間継手21は、従来からある継手ボック
スによるボルト接合形式の継手としているが、従来のシ
ールド工法ではトンネル内空側にしか継手を設けること
ができないのに対し、図9のトンネル構築方法のように
補助トンネル内でセグメント1の鋼殻の接合を行う場
合、セグメント間継手21をトンネル内空側だけでな
く、トンネル地山側にも設けることができ、トンネル覆
工の断面力に対し、極めて有効な構造となる。
ール材8及び止水材32を設置したリング間継手位置の
詳細を示したものである。
山側鋼板2の端部に設けた所定幅の後部側板4bの表面
にトンネル周方向に延びる帯状のシール材8を取り付け
ている。シール材8は、例えば接着剤等で取り付けるこ
とができる。内空側についても同様である。
部側板4aの表面にガイド部材兼リング間継手構成部材
であるアングル形鋼材31を溶接等で取り付け、このア
ングル形鋼材31の内側にレ字状断面の止水材32を止
めねじ33で止め付けてある。止水材32は止めねじ3
3で止め付ける代わりに接着剤等で取り付けてもよい。
bとアングル形鋼材31が組み合わされた状態を示した
もので、隣り合うセグメント1の後部側板4bとアング
ル形鋼材31を係合させ、シール材8が既設の鋼殻の前
部側板4aの表面に密着するとともに、アングル形鋼材
31の内側に取り付けた止水材32が後部側板4bの内
面に密着することで、鋼殻組立て時における止水効果が
発揮される。
2の代わりに楕円形断面の止水材35を使用した場合の
実施例を示したものである。
グメント1の鋼殻の断面を示したものであり、前部側板
4aに取り付けたアングル形鋼材31の内側に、止水材
35を接着剤36で取り付けてある。なお、止水材35
の取り付けは、接着剤36に限定されない。図7は前部
側板4a位置の詳細を示したものである。
ント1の鋼殻の前部側板4aのアングル形鋼材31と後
部側板4bが組み合わされた状態を示したもので、シー
ル材8が既設の鋼殻の前部側板4aの表面に密着すると
ともに、アングル形鋼材31の内側に取り付けた止水材
35が後部側板4bの内面に密着することで、鋼殻組立
て時における止水効果が発揮される。
築するに当り、合成セグメント鋼殻部だけでセグメント
リングを組み立てることにより、セグメント製造工場か
ら施工現場までの運搬費の削減、並びにトンネル内のセ
グメント搬送設備、組立て装置の小型化が可能となる。
部と後空間部に分割されており、テールボイド部分に、
裏込め材を注入すると同時に、後空間部にも裏込め材が
入り込み、鋼殻後面の開口部から裏込め材が直接リング
間接合面に行き渡ることで、リング間継手部の強度、止
水性を確保することができ、また別途、止水のための作
業を必要としないため、施工の簡略化を図ることができ
る。
略全面に開口部を有するため、その分鋼重量が削減さ
れ、経済的なセグメントとなる。
要を示す斜視図である。
直断面図である。
面図である。
鉛直断面図である。
工法の一例を概略的に示した斜視図である。
ある。
a…前部側板、4b…後部側板、5…端板、6…コンク
リート打設孔、7…開口部、8…シール材、11,1
2,13,14,15…補剛リブ、16…空気抜き孔、
21…セグメント間継手、22…ボルト孔、31…リン
グ間継手、32…止水材、33…止めねじ、34…T形
鋼材、35…止水材、36…接着剤、41…隔壁、42
…前空間部、43…後空間部、44…貫通孔、50…シ
ールドマシン、51…拡大掘削部、52…拡大部以外の
掘削部、53…残置土
Claims (3)
- 【請求項1】 トンネル覆工位置の掘削部分に設置し、
接続した後、内部にコンクリートを打設してトンネルを
構築するためのトンネル覆工用セグメントであって、セ
グメントの外周面を構成する鋼殻のトンネル軸方向後面
のリング間接合面に開口部が形成されており、前記鋼殻
内には該鋼殻をトンネル軸方向について前空間部と後空
間部に分割する隔壁が設けられ、前記鋼殻の地山側面に
前記後空間部に裏込め材を充填するための貫通孔が設け
られていることを特徴とするトンネル覆工用セグメン
ト。 - 【請求項2】 前記鋼殻のトンネル軸方向前面のリング
間接合面には、トンネル周方向に延びるガイド兼用の継
手が設けられていることを特徴とする請求項1記載のト
ンネル覆工用セグメント。 - 【請求項3】 シールドマシンにより、トンネル断面の
内部を残して、トンネル覆工位置を先行掘削し、該先行
掘削部分に請求項1または2記載のトンネル覆工用セグ
メントを設置し、該セグメントどうしを接続してリング
状に組み立てた後、該セグメント内にコンクリートを打
設することにより、セグメントリングを形成し、その
後、該セグメントリング内部を掘削してトンネルを構築
することを特徴とするトンネル覆工用方法。
Priority Applications (1)
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JP4240709A JP2648762B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | トンネル覆工用セグメントおよびトンネル覆工方法 |
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JPH0688488A JPH0688488A (ja) | 1994-03-29 |
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JP4240709A Expired - Fee Related JP2648762B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | トンネル覆工用セグメントおよびトンネル覆工方法 |
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1992
- 1992-09-09 JP JP4240709A patent/JP2648762B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0688488A (ja) | 1994-03-29 |
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