JP2647583B2 - 振子車両用パンタグラフ支持装置 - Google Patents
振子車両用パンタグラフ支持装置Info
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体傾斜装置を備えた
鉄道車両用パンタグラフ支持装置に係わり、曲線で車体
を曲線内方へ傾斜させる際に、本装置によりパンタグラ
フを車体傾斜前の中立位置に保持してパンタグラフ集電
舟の架線に対する相対左右変位を小さくし、パンタグラ
フが架線から外れないようにすると共に常に良好な集電
性能を確保することが可能となるので、車体傾斜装置を
装備した車両の車体の傾斜中心高さや車体傾斜角度を最
適に設定することができ、乗心地が良好で車体重心移動
の少ない車体傾斜装置付鉄道車両を提供するのに資す
る。
鉄道車両用パンタグラフ支持装置に係わり、曲線で車体
を曲線内方へ傾斜させる際に、本装置によりパンタグラ
フを車体傾斜前の中立位置に保持してパンタグラフ集電
舟の架線に対する相対左右変位を小さくし、パンタグラ
フが架線から外れないようにすると共に常に良好な集電
性能を確保することが可能となるので、車体傾斜装置を
装備した車両の車体の傾斜中心高さや車体傾斜角度を最
適に設定することができ、乗心地が良好で車体重心移動
の少ない車体傾斜装置付鉄道車両を提供するのに資す
る。
【0002】
【従来の技術】車体傾斜装置を装備した鉄道車両のパン
タグラフ支持方法の例を図4、図5、図6、図7により
説明する。図4は、車体傾斜装置付車両の屋根上に直接
パンタグラフを装架した最も一般的な場合の車両の正面
図であり、図5は、パンタグラフを車体の傾斜動作と関
係の無い台車部分から門形のパンタグラフ支持架台によ
り支持した場合の車両の正面図である。図6、図7は、
特願平2−299743の車体傾斜に関係しない台車枠
からロープ等でパンタグラフを支持した場合の車両の正
面図とロープの張力付与装置を示す。
タグラフ支持方法の例を図4、図5、図6、図7により
説明する。図4は、車体傾斜装置付車両の屋根上に直接
パンタグラフを装架した最も一般的な場合の車両の正面
図であり、図5は、パンタグラフを車体の傾斜動作と関
係の無い台車部分から門形のパンタグラフ支持架台によ
り支持した場合の車両の正面図である。図6、図7は、
特願平2−299743の車体傾斜に関係しない台車枠
からロープ等でパンタグラフを支持した場合の車両の正
面図とロープの張力付与装置を示す。
【0003】図4の屋根上に直接パンタグラフを装架し
た例では、車体1は、まくらばね3を介して振子はり4
で支持され、該振子はり4は車体傾斜用コロ装置5で支
えられているので、曲線部で車体に働く超過遠心力又は
車体傾斜制御用アクチュエータ7の制御力により車体1
は曲線の内方へ傾斜する。この場合、車体1の屋根上に
固定されたパンタグラフ21は、車体の傾斜と共に図4の
ように左右に傾斜して動くため、軌道上の一定位置に敷
設した架線23に対してパンタグラフ集電舟22が大きく相
対左右変位をする。一方、車体傾斜装置付車両の乗心地
を向上し、また、車体の重心移動を少なくして曲線での
速度を向上するには車体の傾斜中心2を極力下げること
および車体傾斜角度を所要の角度に設定することが有効
であるが、パンタグラフ21を屋根に直接取付けた車両で
は、車体の傾斜中心2を下げる、あるいは、車体傾斜角
度を大きくするとパンタグラフ21の架線23に対する左右
変位もそれに比例して大きくなり、パンタグラフ集電舟
22が架線23から外れたり、車両限界から出る危険がある
ため車体傾斜の回転中心高さや車体傾斜角度の設定に大
きな制約となる。
た例では、車体1は、まくらばね3を介して振子はり4
で支持され、該振子はり4は車体傾斜用コロ装置5で支
えられているので、曲線部で車体に働く超過遠心力又は
車体傾斜制御用アクチュエータ7の制御力により車体1
は曲線の内方へ傾斜する。この場合、車体1の屋根上に
固定されたパンタグラフ21は、車体の傾斜と共に図4の
ように左右に傾斜して動くため、軌道上の一定位置に敷
設した架線23に対してパンタグラフ集電舟22が大きく相
対左右変位をする。一方、車体傾斜装置付車両の乗心地
を向上し、また、車体の重心移動を少なくして曲線での
速度を向上するには車体の傾斜中心2を極力下げること
および車体傾斜角度を所要の角度に設定することが有効
であるが、パンタグラフ21を屋根に直接取付けた車両で
は、車体の傾斜中心2を下げる、あるいは、車体傾斜角
度を大きくするとパンタグラフ21の架線23に対する左右
変位もそれに比例して大きくなり、パンタグラフ集電舟
22が架線23から外れたり、車両限界から出る危険がある
ため車体傾斜の回転中心高さや車体傾斜角度の設定に大
きな制約となる。
【0004】図5のパンタグラフ支持方法では、パンタ
グラフ21は車体の傾斜動作と関係の無い台車部分からパ
ンタグラフ支持架台12により支持しているのでパンタグ
ラフ21と架線23の相対変位は小さく、図4の場合のよう
な車体の傾斜中心高さや車体傾斜角度の設定上の制約は
無いが、パンタグラフ支持架台12を車体を貫通して配置
するために客室内に車体貫通部分が大きく出っ張り、客
室の構成が問題となる。また、パンタグラフ支持架台12
を台車から支持するためには、車体傾斜装置の構成とし
てまくらばね上に車体傾斜機構を配置した台車構成とす
る必要があるが、まくらばね下に車体傾斜機構を配置し
てまくらばね3の防振性能を改善するという車体傾斜装
置付車両の乗心地上の長所を十分に生かすことができな
い問題点がある。
グラフ21は車体の傾斜動作と関係の無い台車部分からパ
ンタグラフ支持架台12により支持しているのでパンタグ
ラフ21と架線23の相対変位は小さく、図4の場合のよう
な車体の傾斜中心高さや車体傾斜角度の設定上の制約は
無いが、パンタグラフ支持架台12を車体を貫通して配置
するために客室内に車体貫通部分が大きく出っ張り、客
室の構成が問題となる。また、パンタグラフ支持架台12
を台車から支持するためには、車体傾斜装置の構成とし
てまくらばね上に車体傾斜機構を配置した台車構成とす
る必要があるが、まくらばね下に車体傾斜機構を配置し
てまくらばね3の防振性能を改善するという車体傾斜装
置付車両の乗心地上の長所を十分に生かすことができな
い問題点がある。
【0005】図6のパンタグラフ支持装置「特願平2−
299743」では、パンタグラフ21は車体の屋根に対
して左右方向に相対動きができるようにしたパンタグラ
フ支持架台案内装置で支持すると共に車体の傾斜動作と
関係の無い台車枠8から車体1の側構体に沿って屋根上
まで引き通した左右一対の長さが常に等しくなるように
したロープ9と図7のパンタグラフ支持架台12に設けた
ロープ9の張力付与装置により支持しているのでパンタ
グラフ21と架線23の相対変位は小さく、図4の場合のよ
うな車体1の傾斜中心高さや車体傾斜角度の設定上の制
約は無いし、図5の場合のようにパンタグラフ支持架台
12の車体貫通部分が客室内に大きく出っ張り、客室を支
障することも無い。しかし、ロープ9の車体側構体に対
する案内方法やロープ9の張力付与機構などについては
更に構造を簡略化する必要がある。
299743」では、パンタグラフ21は車体の屋根に対
して左右方向に相対動きができるようにしたパンタグラ
フ支持架台案内装置で支持すると共に車体の傾斜動作と
関係の無い台車枠8から車体1の側構体に沿って屋根上
まで引き通した左右一対の長さが常に等しくなるように
したロープ9と図7のパンタグラフ支持架台12に設けた
ロープ9の張力付与装置により支持しているのでパンタ
グラフ21と架線23の相対変位は小さく、図4の場合のよ
うな車体1の傾斜中心高さや車体傾斜角度の設定上の制
約は無いし、図5の場合のようにパンタグラフ支持架台
12の車体貫通部分が客室内に大きく出っ張り、客室を支
障することも無い。しかし、ロープ9の車体側構体に対
する案内方法やロープ9の張力付与機構などについては
更に構造を簡略化する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】車体傾斜装置を備えた
鉄道車両の場合、曲線で車体を傾斜させる際にパンタグ
ラフが架線から外れないよう、あるいは、車両限界から
出ないようにするため、パンタグラフを車体傾斜前の中
立位置に保持する機構が必要である。その方法として、
パンタグラフを図5のパンタグラフ支持架台により、ま
たは、図6、図7のパンタグラフ案内装置、ロープおよ
びロープの張力付与装置などにより車体傾斜動作に関係
ない台車から支持する、あるいは、車体傾斜させる際に
パンタグラフの集電舟が架線から外れないようにアクチ
ュエータでパンタグラフ集電舟の左右動を制御する等が
考えられるが、図5の方法については客室を支障するな
どの問題が、図6、図7の方法については更に構造を簡
略化する必要がある。アクチュエータで集電舟の動きを
制御する方法は、制御がフェールした場合にパンタグラ
フが架線を破断し、大きな事故を起こす恐れがある。車
体傾斜装置を備えた鉄道車両のパンタグラフ支持装置と
しては、機械的にパンタグラフを車体傾斜前の中立位置
に保持し、かつ、この機械的な機構は客室を支障せず、
構成がシンプルで軽量、かつ、信頼性の高いことが要求
されており、図6、図7の方法の構造を更に簡略化して
性能や安全性を向上したパンタグラフ支持装置を提案す
る。
鉄道車両の場合、曲線で車体を傾斜させる際にパンタグ
ラフが架線から外れないよう、あるいは、車両限界から
出ないようにするため、パンタグラフを車体傾斜前の中
立位置に保持する機構が必要である。その方法として、
パンタグラフを図5のパンタグラフ支持架台により、ま
たは、図6、図7のパンタグラフ案内装置、ロープおよ
びロープの張力付与装置などにより車体傾斜動作に関係
ない台車から支持する、あるいは、車体傾斜させる際に
パンタグラフの集電舟が架線から外れないようにアクチ
ュエータでパンタグラフ集電舟の左右動を制御する等が
考えられるが、図5の方法については客室を支障するな
どの問題が、図6、図7の方法については更に構造を簡
略化する必要がある。アクチュエータで集電舟の動きを
制御する方法は、制御がフェールした場合にパンタグラ
フが架線を破断し、大きな事故を起こす恐れがある。車
体傾斜装置を備えた鉄道車両のパンタグラフ支持装置と
しては、機械的にパンタグラフを車体傾斜前の中立位置
に保持し、かつ、この機械的な機構は客室を支障せず、
構成がシンプルで軽量、かつ、信頼性の高いことが要求
されており、図6、図7の方法の構造を更に簡略化して
性能や安全性を向上したパンタグラフ支持装置を提案す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】パンタグラフおよびパン
タグラフ支持架台が車体の進行方向に対して直角方向に
車体屋根に対して相対動きができるパンタグラフ支持架
台案内装置を屋根上に設け、パンタグラフ重量は屋根で
支えるが車体が曲線の内側へ傾斜してもパンタグラフは
車体が傾斜する前の中立位置が保持できるようにし、そ
の中立位置を保持する方法としてパンタグラフ支持架台
を車体傾斜動作と関係ない台車枠の左右の側梁から車体
の側構体に沿って車体屋根上まで引き通した左右一対の
常に長さが等しくなるようにした伸縮しないロープで拘
束する機構とする。この機構では該ロープを台車枠の左
右の側梁から車体に沿って車体屋根上のパンタグラフ支
持架台まで引き通すための案内と、該ロープにパンタグ
ラフ支持架台を一定位置に保持し、かつ、空気ばねの防
振性能を阻害しない程度の一定の張力を与える張力付与
装置をパンタグラフ支持架台に設ける。また、該ロープ
が事故により破断した場合の安全性を考慮して、ロープ
が破断した場合に、その破断を検知してパンタグラフを
折りたたむ機構を組込む。
タグラフ支持架台が車体の進行方向に対して直角方向に
車体屋根に対して相対動きができるパンタグラフ支持架
台案内装置を屋根上に設け、パンタグラフ重量は屋根で
支えるが車体が曲線の内側へ傾斜してもパンタグラフは
車体が傾斜する前の中立位置が保持できるようにし、そ
の中立位置を保持する方法としてパンタグラフ支持架台
を車体傾斜動作と関係ない台車枠の左右の側梁から車体
の側構体に沿って車体屋根上まで引き通した左右一対の
常に長さが等しくなるようにした伸縮しないロープで拘
束する機構とする。この機構では該ロープを台車枠の左
右の側梁から車体に沿って車体屋根上のパンタグラフ支
持架台まで引き通すための案内と、該ロープにパンタグ
ラフ支持架台を一定位置に保持し、かつ、空気ばねの防
振性能を阻害しない程度の一定の張力を与える張力付与
装置をパンタグラフ支持架台に設ける。また、該ロープ
が事故により破断した場合の安全性を考慮して、ロープ
が破断した場合に、その破断を検知してパンタグラフを
折りたたむ機構を組込む。
【0008】
【実施例】次に、本発明による振子車両用パンタグラフ
支持装置の実施例を図1、図2、図3により説明する。
図1は、本発明によるパンタグラフ支持装置の全体構成
図であり、図2、図3は、車両の屋根上のパンタグラフ
支持架台案内装置および張力付与装置の詳細である。
支持装置の実施例を図1、図2、図3により説明する。
図1は、本発明によるパンタグラフ支持装置の全体構成
図であり、図2、図3は、車両の屋根上のパンタグラフ
支持架台案内装置および張力付与装置の詳細である。
【0009】図1、図2において、パンタグラフ21は、
パンタグラフ支持架台12上に固定されており、該パンタ
グラフ支持架台12は、車体1の屋根上に取付けたパンタ
グラフ支持架台案内装置のガイド15および該ガイドに沿
ってパンタグラフ支持架台12を円滑に移動させるベアリ
ングを内蔵したパンタグラフ支持架台案内装置のスライ
ダ14により車体1の進行方向に直角方向に車体屋根に対
して相対動きができる機構とする。パンタグラフ支持架
台案内装置のガイド15の形状は直線状でなく、パンタグ
ラフ21の中心線が常に車体の傾斜中心2に向き、パンタ
グラフ集電舟22と架線23の相対変位が小さくなるように
図1の車体1の傾斜中心を中心とした半径Rの円弧状と
する。
パンタグラフ支持架台12上に固定されており、該パンタ
グラフ支持架台12は、車体1の屋根上に取付けたパンタ
グラフ支持架台案内装置のガイド15および該ガイドに沿
ってパンタグラフ支持架台12を円滑に移動させるベアリ
ングを内蔵したパンタグラフ支持架台案内装置のスライ
ダ14により車体1の進行方向に直角方向に車体屋根に対
して相対動きができる機構とする。パンタグラフ支持架
台案内装置のガイド15の形状は直線状でなく、パンタグ
ラフ21の中心線が常に車体の傾斜中心2に向き、パンタ
グラフ集電舟22と架線23の相対変位が小さくなるように
図1の車体1の傾斜中心を中心とした半径Rの円弧状と
する。
【0010】パンタグラフ支持架台12の中央下面には、
台車枠8の左右の側梁から車体1の側構体に沿って屋根
上まで引き通した左右一対の伸縮しない可撓性のあるロ
ープ9を同一方向に長さが等しくなるように巻き取った
張力付与装置のロープ巻き取りドラム16を張力付与装置
のロープ巻き取りドラム支持軸受20を介して取付けてい
る。該ロープ9は、アウターケーシング付のものとし、
このロープのアウターケーシング10を車体1の側構体に
数箇所で固定することにより該ロープ9を車体構体に対
して位置決めし、かつ、塵埃から保護する。
台車枠8の左右の側梁から車体1の側構体に沿って屋根
上まで引き通した左右一対の伸縮しない可撓性のあるロ
ープ9を同一方向に長さが等しくなるように巻き取った
張力付与装置のロープ巻き取りドラム16を張力付与装置
のロープ巻き取りドラム支持軸受20を介して取付けてい
る。該ロープ9は、アウターケーシング付のものとし、
このロープのアウターケーシング10を車体1の側構体に
数箇所で固定することにより該ロープ9を車体構体に対
して位置決めし、かつ、塵埃から保護する。
【0011】図2、図3において、パンタグラフ支持架
台12の中央下面に、張力付与装置のロープ巻き取りドラ
ム支持軸受20を介して取付けた巻き取りドラム16の回転
軸と同軸上に張力付与装置の渦巻きばね17を図3のよう
に取り付け、該張力付与装置の渦巻きばね17の外周他端
を張力付与装置の渦巻きばね固定用ばね箱18の内側に固
定してロープ9を一定の張力で巻き取る方向に該張力付
与装置の渦巻きばね17を設定する。該張力付与装置の渦
巻きばね固定用ばね箱18は、張力付与装置の渦巻きばね
17により張力付与装置のロープ巻き取りドラム16にロー
プ9を巻き取り一定の張力を保持する回転反力を受ける
ため、パンタグラフ支持架台12に固定する。この一定張
力付与装置により、まくらばね3に支持された車体の上
下動・左右動によってロープに無理な引張やたわみが生
じないようにすると共に、常に、パンタグラフ支持架台
12が台車枠8の左右の側はりから等距離の位置、即ち、
パンタグラフ21を車体1が傾斜する前の中立位置(軌道
中心に垂直に立てた線上)に保持するようにしている。
台12の中央下面に、張力付与装置のロープ巻き取りドラ
ム支持軸受20を介して取付けた巻き取りドラム16の回転
軸と同軸上に張力付与装置の渦巻きばね17を図3のよう
に取り付け、該張力付与装置の渦巻きばね17の外周他端
を張力付与装置の渦巻きばね固定用ばね箱18の内側に固
定してロープ9を一定の張力で巻き取る方向に該張力付
与装置の渦巻きばね17を設定する。該張力付与装置の渦
巻きばね固定用ばね箱18は、張力付与装置の渦巻きばね
17により張力付与装置のロープ巻き取りドラム16にロー
プ9を巻き取り一定の張力を保持する回転反力を受ける
ため、パンタグラフ支持架台12に固定する。この一定張
力付与装置により、まくらばね3に支持された車体の上
下動・左右動によってロープに無理な引張やたわみが生
じないようにすると共に、常に、パンタグラフ支持架台
12が台車枠8の左右の側はりから等距離の位置、即ち、
パンタグラフ21を車体1が傾斜する前の中立位置(軌道
中心に垂直に立てた線上)に保持するようにしている。
【0012】本発明によるパンタグラフ支持装置は、パ
ンタグラフ21を台車枠8の左右の側梁から車体1の側構
体に沿って車体屋根上まで引き通した伸縮しないロープ
9で拘束する機構としているので、該ロープ9が事故に
より破断した場合には、パンタグラフ21がパンタグラフ
支持架台案内装置の左右端まで偏倚し、パンタグラフ集
電舟22が架線23から外れる恐れがある。そこで、こうし
た事故時の安全性を高めるために、該ロープ9の本数を
複数にする、あるいは、ロープ9が破断した場合に、破
断を検知してパンタグラフ21を下げる空気シリンダの制
御回路をONにし、即座にパンタグラフ21を折り畳む機構
を組み込む。このロープ9の破断を検知する方法として
は、ロープ9を巻き取る張力付与装置のロープ巻き取り
ドラム16の回転軸の回転角度を常時測定して回転角度が
装置が正常な場合の角度より大きくなった場合に破断と
判断する、あるいは、ロープ9の途中に張力測定用セン
サーを組み込んで張力を常時測定して張力が一定値以下
になると破断と判断する、あるいは、電流をロープ本
体、又は、ロープ9に沿わせて張った電線に常時流して
おき電流が流れなくなった場合に破断と判断するなどで
ある。
ンタグラフ21を台車枠8の左右の側梁から車体1の側構
体に沿って車体屋根上まで引き通した伸縮しないロープ
9で拘束する機構としているので、該ロープ9が事故に
より破断した場合には、パンタグラフ21がパンタグラフ
支持架台案内装置の左右端まで偏倚し、パンタグラフ集
電舟22が架線23から外れる恐れがある。そこで、こうし
た事故時の安全性を高めるために、該ロープ9の本数を
複数にする、あるいは、ロープ9が破断した場合に、破
断を検知してパンタグラフ21を下げる空気シリンダの制
御回路をONにし、即座にパンタグラフ21を折り畳む機構
を組み込む。このロープ9の破断を検知する方法として
は、ロープ9を巻き取る張力付与装置のロープ巻き取り
ドラム16の回転軸の回転角度を常時測定して回転角度が
装置が正常な場合の角度より大きくなった場合に破断と
判断する、あるいは、ロープ9の途中に張力測定用セン
サーを組み込んで張力を常時測定して張力が一定値以下
になると破断と判断する、あるいは、電流をロープ本
体、又は、ロープ9に沿わせて張った電線に常時流して
おき電流が流れなくなった場合に破断と判断するなどで
ある。
【0013】
【発明の効果】車体傾斜装置付鉄道車両のパンタグラフ
を本発明のパンタグラフ支持架台案内装置、アウターケ
ーシング付きロープ、張力付与装置などにより車体を曲
線で曲線内方へ傾斜させる際にパンタグラフを車体傾斜
前の中立位置に保持して良好な集電が確保され、また、
安全性も向上するので車体傾斜装置を装備した車両の車
体傾斜中心高さや車体傾斜角度を最適に設定することが
可能となり、乗心地が良好で、車体重心移動の少ない車
体傾斜装置付鉄道車両を提供することができる。また、
従来、車体傾斜装置付車両を投入する線区では架線の振
れ幅を小さくする工事を行っていたが、本発明のパンタ
グラフ支持装置を採用することにより架線に対するパン
タグラフの左右動きが少なくなるので、こうした工事が
不要となり経費の節減に寄与する。
を本発明のパンタグラフ支持架台案内装置、アウターケ
ーシング付きロープ、張力付与装置などにより車体を曲
線で曲線内方へ傾斜させる際にパンタグラフを車体傾斜
前の中立位置に保持して良好な集電が確保され、また、
安全性も向上するので車体傾斜装置を装備した車両の車
体傾斜中心高さや車体傾斜角度を最適に設定することが
可能となり、乗心地が良好で、車体重心移動の少ない車
体傾斜装置付鉄道車両を提供することができる。また、
従来、車体傾斜装置付車両を投入する線区では架線の振
れ幅を小さくする工事を行っていたが、本発明のパンタ
グラフ支持装置を採用することにより架線に対するパン
タグラフの左右動きが少なくなるので、こうした工事が
不要となり経費の節減に寄与する。
【図1】本発明のパンタグラフ支持装置の実施例で、装
置の全体構成と車両の正面図である。
置の全体構成と車両の正面図である。
【図2】本発明のパンタグラフ支持装置の屋根上のパン
タグラフ支持架台案内装置と張力付与装置の詳細図であ
る。
タグラフ支持架台案内装置と張力付与装置の詳細図であ
る。
【図3】本発明のパンタグラフ支持装置の張力付与装置
の鳥瞰図である。
の鳥瞰図である。
【図4】従来のパンタグラフ支持方法の例で、車体傾斜
装置付車両の屋根にパンタグラフを直接装架した一般的
なパンタグラフ支持方法の場合の車両の正面図である。
装置付車両の屋根にパンタグラフを直接装架した一般的
なパンタグラフ支持方法の場合の車両の正面図である。
【図5】従来のパンタグラフ支持方法の例で、車体傾斜
装置付車両のパンタグラフを車体の傾斜動作と関係の無
い台車部分からパンタグラフ支持架台により支持した車
両の正面図である。
装置付車両のパンタグラフを車体の傾斜動作と関係の無
い台車部分からパンタグラフ支持架台により支持した車
両の正面図である。
【図6】「特願平2−299743」のパンタグラフ支
持方法の例で、パンタグラフを車体の傾斜動作と関係の
無い台車部分からロープと案内用滑車、張力付与装置、
パンタグラフ支持架台案内装置などにより支持した車両
の正面図である。
持方法の例で、パンタグラフを車体の傾斜動作と関係の
無い台車部分からロープと案内用滑車、張力付与装置、
パンタグラフ支持架台案内装置などにより支持した車両
の正面図である。
【図7】「特願平2−299743」のパンタグラフ支
持装置の屋根上のパンタグラフ支持架台案内装置と張力
付与装置の詳細図である。
持装置の屋根上のパンタグラフ支持架台案内装置と張力
付与装置の詳細図である。
1 車体 2 車体の傾斜中心 3 まくらばね 4 振子はり 5 車体傾斜用コロ装置 6 車体傾斜用リンク装置 7 車体傾斜制御用アクチュエータ 8 台車枠 9 ロープ 10 ロープのアウターケーシング 11 ロープの案内用滑車 12 パンタグラフ支持架台 13 パンタグラフ支持架台固定ピン 14 パンタグラフ支持架台案内装置のスライダ 15 パンタグラフ支持架台案内装置のガイド 16 張力付与装置のロープの巻き取りドラム 17 張力付与装置の渦巻きばね 18 張力付与装置の渦巻きばね固定用ばね箱 19 張力付与装置のコイルばね 20 張力付与装置のロープ巻き取りドラム支持軸受 21 パンタグラフ 22 パンタグラフ集電舟 23 架線
Claims (2)
- 【請求項1】 車体傾斜装置を備えた鉄道車両用とし
て、 パンタグラフ支持架台と、 該支持架台が車体の進行方向に直角方向に車体屋根に対
して相対動きができるよう車体屋根上面に取付けたパン
タグラフ支持架台案内装置と、 該パンタグラフ支持架台を車体の傾斜動作に関係しない
台車枠の左右の側梁から一定位置に保持するため、台車
枠の左右の側梁から車体の側面に沿って車体屋根上のパ
ンタグラフ支持架台まで引き通した左右一対のアウター
ケーシング付ロープ付鋼製ロープから成るパンタグラフ
支持装置において; 該パンタグラフ支持架台の中央部の下面に、台車枠の左
右の側梁から車体の側構体に沿って屋根上まで立ちあげ
た左右一対のアウターケーシング付ロープ付鋼製ロープ
を同一方向に長さが等しくなるように巻き取る円筒状の
ドラムを支持軸受を介して取り付け、該円筒状のドラム
の回転軸と同軸上に渦巻きばねを取り付け、該渦巻きば
ねの外周他端はパンタグラフ支持架台に固定して該渦巻
きばねにより左右一対のアウターケーシング付ロープ付
鋼製ロープに一定の適切な張力を与える張力付与装置を
具備することにより、 車体を曲線で曲線内方へ傾斜させる際にパンタグラフを
常に車体の屋根に対して車体傾斜前の中立位置すなわち
軌道中心に垂直に立てた線上に保持し、車体の傾斜状態
と無関係にパンタグラフ集電舟の架線に対する相対左右
変位を小さくして良好な集電が行なえる構造としたこと
を特徴とする振子車両用パンタグラフ支持装置。 - 【請求項2】 請求項1において、パンタグラフ支持架
台を一定位置に保持するために台車枠の左右の側梁から
車体の側面に沿って車体屋根上まで引き通したロープが
破断した場合に、その破断をロープを巻き取るドラムの
回転軸の回転角度を常時監視して回転角度が装置が正常
な場合の角度より大きくなった場合に破断と判断する、
あるいは、電流をロープ本体、又は、ロープに沿わせて
張った電線に常時流しておき電流が流れなくな った場合
に破断と判断するなどにより検知してパンタグラフを折
りたたむようにして安全性を高めたことを特徴とする振
子車両用パンタグラフ支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304243A JP2647583B2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 振子車両用パンタグラフ支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304243A JP2647583B2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 振子車両用パンタグラフ支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05115104A JPH05115104A (ja) | 1993-05-07 |
JP2647583B2 true JP2647583B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=17930715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3304243A Expired - Fee Related JP2647583B2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 振子車両用パンタグラフ支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2647583B2 (ja) |
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JPS5995701U (ja) * | 1982-12-17 | 1984-06-29 | 東洋電機製造株式会社 | 電気車用パンタグラフの横移動装置 |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP3304243A patent/JP2647583B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05115104A (ja) | 1993-05-07 |
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