JP2699835B2 - 鉄道車両用集電装置 - Google Patents

鉄道車両用集電装置

Info

Publication number
JP2699835B2
JP2699835B2 JP5275032A JP27503293A JP2699835B2 JP 2699835 B2 JP2699835 B2 JP 2699835B2 JP 5275032 A JP5275032 A JP 5275032A JP 27503293 A JP27503293 A JP 27503293A JP 2699835 B2 JP2699835 B2 JP 2699835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
chain
common
link rod
collecting member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5275032A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07107611A (ja
Inventor
浩司 堀川
英文 斎藤
吉伸 藤田
高賢 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP5275032A priority Critical patent/JP2699835B2/ja
Publication of JPH07107611A publication Critical patent/JPH07107611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2699835B2 publication Critical patent/JP2699835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架線から集電するため
に鉄道車両の屋根に取り付けられる集電部材を備える鉄
道車両用集電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道車両用集電装置は、図11に
示すように、鉄道車両の屋根Rにリンク装置102を介
し上下動可能に取り付けられる集電部材103を備え、
そのリンク装置102は平行四辺形状の一対の連鎖10
2a、102bにより構成され、その集電部材103は
各連鎖102a、102bに一つの回り対偶を介し連結
され、また、その集電部材103は風等により上下振動
する架線106にバネ等によって押し付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年の鉄道車両の高速
化に伴い、集電装置による空気流の乱れに基づく騒音が
問題となっている。そのため、集電部材103の断面形
状を流線形のような空気抵抗の小さな形状とすること
で、空気流の乱れを減少させて騒音を低下させることが
提案されている。
【0004】しかし、空気流の乱れは集電部材103だ
けでなく、集電部材103を支持するリンク装置102
によっても生じる。そこで、図10に示すように、リン
ク装置102も空気抵抗の小さな形状のカバー104に
より被覆することが考えられる。この場合、カバー10
4と集電部材103との干渉を防止する必要があること
から、その集電部材103は、各連鎖102a、102
bの上端から上方に突出する部材105a、105bを
介しリンク装置102に取り付ける必要がある。
【0005】しかし、図10に示す構成では、集電部材
103とリンク装置102との上下間距離が大きくなる
ため、鉄道車両が図中左方に進行すると、集電部材10
3に作用する空気抵抗に基づきリンク装置102に作用
する図中矢印Mで示すモーメントが大きくなる。そのよ
うなモーメントが作用すると、従来のリンク装置102
は平行四辺形状の連鎖102a、102bにより構成さ
れ、集電部材103は各連鎖102a、102bに一つ
の回り対偶を介し連結されていることから、集電部材1
03が図中矢印M方向に揺動する。そのため、集電部材
103は進行方向前方側が後方側に対し上方に変位し、
集電部材103に作用する揚力が大きくなるおそれがあ
る。
【0006】そこで、図9に示すように、鉄道車両の屋
根Rに流体圧シリンダ110を介し集電部材103を取
り付け、架線106が風等により上下振動するのに追従
して集電部材103を上下駆動することが提案されてい
る。しかし、線路から架線までの高さは走行区間によっ
ては数百mmの差があるため、この構成では集電部材1
03の上下ストロークを確保するために流体圧シリンダ
110の上下寸法が大きくなり、集電部材103の収納
時のスペースを小さくすることができない。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題を解決する
のに供することのできる鉄道車両用集電装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の鉄道車両用集電
装置は、鉄道車両の屋根にリンク装置を介し上下動可能
に取り付けられると共に架線に押し付けられる集電部材
を備え、そのリンク装置は、4つのリンクを回り対偶に
より連結することで構成される平行四辺形状の第1連鎖
と、3つのリンクと第1連鎖を構成する1つの第1共通
リンクとを回り対偶により連結することで構成される平
行四辺形状の第2連鎖と、2つのリンクと第1連鎖を構
成する1つの第2共通リンクと第2連鎖を構成する1つ
の第3共通リンクとを回り対偶により連結することで構
成される四角形状の第3連鎖とを有し、前記各リンクそ
れぞれにおいて、一端での隣接するリンクとの相対回転
軸と他端での隣接するリンクとの相対回転軸とは平行と
され、その第2共通リンクは第1共通リンクに隣接し、
第3共通リンクは第1共通リンクと第2共通リンクとに
隣接し、各共通リンクの一端は共通の回り対偶において
連結され、その第1共通リンクに平行な第1連鎖の一つ
のリンクは鉄道車両の屋根に一体化され、その第1共通
リンクに平行な第2連鎖の一つのリンクは集電部材に一
体化され、その第3連鎖を構成する各リンクの長さは、
相隣接するリンクの少なくとも一方の長さと等しくされ
ている。その第3連鎖の相対向する回り対偶を通る2本
の対角線が互いに直交すると共に、その一方の対角線が
第1共通リンクの両端の回り対偶を通る直線上に位置す
る状態を維持しつつ各リンクの相対運動を可能とする手
段が設けられているのが好ましい。
【0009】
【作用】本発明の構成によれば、第1連鎖と第2連鎖と
は平行四辺形状であって第1共通リンクを有するので、
その第1共通リンクに平行な第1連鎖のリンクと第2連
鎖のリンクとは、互いに平行状態を維持しつつ相対移動
する。よって、その第1共通リンクに平行な第1連鎖の
リンクを鉄道車両の屋根に一体化し、その第1共通リン
クに平行な第2連鎖のリンクを集電部材に一体化するこ
とで、鉄道車両に屋根に対し集電部材を平行状態を維持
しつつ、すなわち、集電部材の進行方向前方側を後方側
に対し上方に変位させることなく、上下動させることが
できる。これにより、集電部材の断面形状を流線形のよ
うな空気抵抗の小さな形状として空気流の乱れを減少さ
せて騒音を低下させても、集電部材に作用する揚力が大
きくなることはない。
【0010】その第1連鎖と第3連鎖とは第2共通リン
クを有し、第2連鎖と第3連鎖とは第3共通リンクを有
し、第3連鎖を構成する各リンクの長さは、相隣接する
リンクの少なくとも一方の長さと等しくされているの
で、第3連鎖の相対向する回り対偶を通る2本の対角線
が互いに直交すると共に、その一方の対角線が第1共通
リンクの両端の回り対偶を通る直線上に位置する状態を
維持しつつ各リンクを相対運動させることで、第1共通
リンクに平行な第1連鎖のリンクと第2連鎖のリンクと
は、互いに平行状態を維持しつつ互いに直角な方向に相
対移動する。これにより、その第1共通リンクに平行な
第1連鎖のリンクを鉄道車両の屋根に一体化し、その第
1共通リンクに平行な第2連鎖のリンクを集電部材に一
体化することで、その屋根に対し集電部材を平行状態を
維持しつつ上下動させることができるだけでなく、その
屋根に対し集電部材が前後に変位するのを阻止すること
もでき、収納時の上下スペースだけでなく前後スペース
も小さくできる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0012】図1に示す集電装置Eは、鉄道車両の屋根
Rにリンク装置1を介し上下動可能に取り付けられると
共に架線4に押し付けられる集電部材2を備える。その
集電部材2は、図3に示すように、断面形状が流線形と
され、架線4に後述のバネ51の弾性力により押し付け
られるブラシ2aと、このブラシ2aが取り付けられて
いる架台2bと、この架台2bの左右(鉄道車両の左右
を集電装置Aの左右とし、図3の左方を前方とする)両
端から下向きに延出する左右サポート部2c、2dとを
一体化することで構成され、両サポート部2c、2dが
リンク装置1に一体化されている。
【0013】図2、図3に示すように、そのリンク装置
1は、リンクを兼用する前記左右サポート部2c、2d
と、リンクを兼用する左右一対の下部プレート3a、3
bとを有し、各下部プレート3a、3bは碍子80を介
し鉄道車両の屋根Rに一体化されている。両下部プレー
ト3a、3bにより、前後一対の互いに平行な第1シャ
フト5と第2シャフト6とがベアリング8を介し左右方
向軸中心に回転可能に支持されている。
【0014】その第1シャフト5の右端部に右方第1リ
ンクロッド10aの一端が左右方向に直角に固定され、
その右方第1リンクロッド10aと長さの等しい左方第
1リンクロッド10bの一端が第1シャフト5の左端部
に作用方向に直角かつ右方第1リンクロッド10aと平
行に固定されている。その右方第1リンクロッド10a
の他端に右方第2リンクロッド11aの一端が左右方向
軸中心に相対回転可能に連結され、その左方第1リンク
ロッド10bの他端に右方第2リンクロッド11aと長
さの等しい左方第2リンクロッド11bの一端が左右方
向軸中心に相対回転可能に連結されている。その右方第
2リンクロッド11aの他端に右方第3リンクロッド1
2aの一端が左右方向軸中心に相対回転可能に連結さ
れ、その左方第2リンクロッド11bの他端に右方第3
リンクロッド12aと長さの等しい左方第3リンクロッ
ド12bの一端が左右方向軸中心に相対回転可能に連結
されている。その右方第3リンクロッド12aの他端は
前記第2シャフト6の右端に左右方向軸中心に相対回転
可能に連結され、その左方第3リンクロッド12bの他
端は第2シャフト6の左端に左右方向軸中心に相対回転
可能に連結されている。その左右第1リンクロッド10
a、10bの長さと左右第3リンクロッド12a、12
bの長さは等しく、第1シャフト5と第2シャフト6と
の軸心間距離は左右第2リンクロッド11a、11bの
長さに等しい。これにより、右方下部プレート3aと右
方第1リンクロッド10aと右方第2リンクロッド11
aと右方第3リンクロッド12aとにより、平行四辺形
状の右方第1連鎖20aが構成され、左方下部プレート
3と左方第1リンクロッド10bと左方第2リンクロッ
ド11bと左方第3リンクロッド12bとで平行四辺形
状の左方第1連鎖20bが構成されている。
【0015】その右方第1リンクロッド10aの他端に
右方第4リンクロッド13aの一端が左右方向軸中心に
相対回転可能に連結され、その左方第1リンクロッド1
0bの他端に右方第4リンクロッド13aと長さの等し
い左方第4リンクロッド13bの一端が左右方向軸中心
に相対回転可能に連結されている。その右方第4リンク
ロッド13aの他端は、前記右方サポート部2cに左右
方向軸中心に相対回転可能に連結され、その左方第4リ
ンクロッド13bの他端は左方サポート部2dに右方第
4リンクロッド13aの他端と右方サポート部2cとの
相対回転軸と同軸中心に相対回転可能に連結されてい
る。その右方サポート部2cに右方第5リンクロッド1
5aの一端が左右方向軸中心に相対回転可能に連結さ
れ、その右方第5リンクロッド15aと長さの等しい左
方第5リンクロッド15bの一端が左方サポート部2d
に右方第5リンクロッド15aの一端と右方サポート部
2cとの相対回転軸と同軸中心に相対回転可能に連結さ
れている。その右方第5リンクロッド15aの他端は右
方第2リンクロッド11aの他端と右方第3リンクロッ
ド12aの一端とに左方方向軸中心に相対回転可能に連
結され、その左方第5リンクロッド15bは左方第2リ
ンクロッド11bの他端と左方第3リンクロッド12b
の一端とに左右方向軸中心に相対回転可能に連結されて
いる。その左右第4リンクロッド13a、13bと左右
第5リンクロッド15a、15bとの長さは等しく、左
右第4リンクロッド13a、13bと左右サポート部2
c、2dの連結位置と左右第5リンクロッド15a、1
5bと左右サポート部2c、2dの連結位置との前後間
距離は、左右第2リンクロッド11a、11bの長さに
等しい。これにより、右方サポート部2cと右方第4リ
ンクロッド13aと右方第5リンクロッド15aと右方
第1連鎖20aを構成する右方第2リンクロッド11a
(右方第1共通リンク)とにより、平行四辺形状の右方
第2連鎖30aが構成され、左方サポート部2dと左方
第4リンクロッド13bと左方第5リンクロッド15b
と左方第1連鎖20bを構成する左方第2リンクロッド
11b(左方第1共通リンク)とで平行四辺形状の左方
第2連鎖30bが構成されている。
【0016】前記第2シャフト6の右端部に右方第6リ
ンクロッド16aの一端が左右方向に直角に固定され、
その右方第6リンクロッド16aと長さの等しい左方第
6リンクロッド16bの一端が第2シャフト6の左端部
に左方方向に直角かつ右方第6リンクロッド16aと平
行に固定されている。その右方第6リンクロッド16a
の他端に右方第7リンクロッド17aの一端が左方方向
軸中心に相対回転可能に連結され、その左方第6リンク
ロッド16bの他端に右方第7リンクロッド17aと長
さの等しい左方第7リンクロッド17bの一端が左方方
向軸中心に相対回転可能に連結されている。その右方第
7リンクロッド17aの他端は右方サポート部2cと右
方第5リンクロッド15aの一端とに左右方向軸中心に
相対回転可能に連結され、その左方第7リンクロッド1
7bの他端は左方サポート部2dと左方第5リンクロッ
ド15bの一端とに左右方向軸中心に相対回転可能に連
結されている。これにより、右方第6リンクロッド16
aと右方第7リンクロッド17aと右方第1連鎖20a
を構成する右方第3リンクロッド12a(右方第2共通
リンク)と右方第2連鎖30aを構成する右方第5リン
クロッド15a(右方第3共通リンク)とで四角形状の
右方第3連鎖40aが構成され、左方第6リンクロッド
16bと左方第7リンクロッド17bと左方第1連鎖2
0bを構成する左方第3リンクロッド12b(左方第2
共通リンク)と左方第2連鎖30bを構成する左方第5
リンクロッド15b(左方第3共通リンク)とで四角形
状の左方第3連鎖40bが構成されている。その右方第
3連鎖40aを構成する各リンク12a、15a、16
a、17aと左方第3連鎖40bを構成する各リンク1
2b、15b、16b、17bとは全て長さが等しくさ
れている。
【0017】その第1シャフト5の左右間位置から上方
に突出する第1アーム50aと、その第2シャフト6の
左右間位置から上方に突出する第2アーム50bとが設
けられ、両アーム50a、50bは互いに同一長さとさ
れると共に引っ張りコイルバネ51により連結されてい
る。また、その第1シャフト5から第1アーム50aと
反対側に突出する第3アーム50cが設けられ、この第
3アーム50cと第2アーム50bとがエアシリンダ8
1を介し連結されている。
【0018】上記リンク装置1を構成する右方連鎖20
a、30a、40aおよび碍子80を覆う右方カバー8
5aと左方連鎖20b、30b、40bおよび碍子80
を覆う左方カバー85bとが鉄道車両の屋根Rに取り付
けられている。各カバー85a、85bは、鉄道車両の
走行時に周囲における空気流の乱れを可及的少なくでき
る形状とされる。各カバー85a、85bの上部の開口
86a、86bを介し集電部材2のサポート部2c、2
dが上方に突出し、その開口86a、86bの内周によ
り集電部材2の前後移動を規制できる。なお、両カバー
85a、85bの内側壁に第1、第2シャフト5、6の
通孔が形成される。
【0019】上記構成によれば、集電部材2は鉄道車両
の屋根Rに対し平行状態を維持しつつ上下動可能であ
る。すなわち、集電部材2の前方側を後方側に対し上方
に変位させることなく、上下動させることができる。こ
れにより、集電部材2をバネ51の弾性力により架線4
に押し付けると共に架線4の上下振動に追従して上下動
させる場合に、集電部材2の断面形状を流線形のような
空気抵抗の小さな形状として空気流の乱れを減少させて
騒音を低下させても、集電部材2に作用する揚力が大き
くなることはなく、架線4が過大な押し付け力により破
損するのを防止できる。また、エアシリンダ81に圧力
空気を供給することで集電部材2は下方に移動して収納
状態とでき、この際、上下の収納スペースは集電部材を
流体圧シリンダにより上下駆動する場合に比べ小さくで
きる。さらに、リンク装置1を空気流の乱れを可及的少
なくできる形状のカバー85a、85bにより覆うこと
で、騒音を低下させることができる。また、図4におい
て破線で示すように、各第3連鎖40a、40bの相対
向する回り対偶を通る2本の対角線A、Bが互いに直交
すると共に、その一方の対角線Bが各第2リンクロッド
11a、11bの両端の回り対偶を通る直線上に位置す
る状態を維持することで、集電部材2は鉄道車両の屋根
Rに対し直角に上下動する。すなわち、その屋根Rに対
し集電部材2が前後に変位するのを阻止することもで
き、収納時の上下スペースだけでなく前後スペースも小
さくできる。
【0020】図3は、上記構成の集電装置Eを用いて架
線4に集電部材2を下方から押し付ける場合を示す。い
ま、左右第6リンクロッド16a、16bの長さをp、
第1、第2アーム50a、50bの長さをq、第1アー
ム50aに作用するバネ51の前後方向の引っ張り力を
F/2、第2アーム50bに作用するバネ51の前後方
向の引っ張り力をF/2、各アーム50a、50bが下
部プレート3a、3bの上面となす角を共にθ2 、右方
第1リンクロッド10a、左方第1リンクロッド10
b、右方第6リンクロッド16aおよび左方第6リンク
ロッド16bが下部プレート3a、3bの上面となす角
を共にθ1 、架線4を集電部材2が下方から押し付ける
力をf、集電部材2の重量をW、リンク装置(サポート
部2c、2dを除く)の重量を0とみなすと、集電装置
Aに作用する上下方向の力がつりあうときに以下の式が
成立する。
【0021】 F・q・sinθ2 =(f+W)・p・cosθ1 …(1)
【0022】その架線4を集電部材2が下方から押し付
ける力fと、鉄道車両の走行時に集電部材2に作用する
揚力との和は、架線4が破損することのないように設定
される。その架線4に作用する揚力は、集電部材2が鉄
道車両の屋根Rに対し平行状態を維持しつつ上下動する
ことから過大になることはない。また、線路と架線4と
の上下間距離が変化しても、集電部材2は上記式(1)
を満足する力fにより架線4に押し付けられるので、そ
の押し付け力を複雑な制御システムを用いることなく一
定範囲の大きさに制御できる。
【0023】図5に示すように、各第1共通リンクをエ
アシリンダ65の伸縮ロッド65aにより構成し、その
エアシリンダ65のシリンダチューブ65bに各第6リ
ンクロッド16a、16bの他端と第7リンクロッド1
7a、17bの一端とを左右方向軸中心に相対回転可能
に連結し、そのシリンダチューブ65b内にバルブ67
を介し圧力空気源66から圧力空気を供給して伸縮ロッ
ド65aを伸長し、その圧力空気を排出することでシリ
ンダチューブ65b内を外気圧とするようにしてもよ
い。これにより、各第3連鎖40a、40bの相対向す
る回り対偶を通る2本の対角線が互いに直交すると共
に、その一方の対角線が各第1共通リンクの両端の回り
対偶を通る直線上に位置する状態が維持され、また、そ
のエアシリンダ65を伸縮することで各リンクの相対運
動が可能になる。さらに、そのシリンダチューブ65b
内の圧力調節により、上部プレート2の下部プレート3
に対する上昇速度を調節することも可能になる。他は上
記実施例と同様で同一部分は同一符号で示す。
【0024】図6に示すように、各第3連鎖40a、4
0bを構成する各第3リンクロッド12a、12bと第
6リンクロッド16a、16bとをギヤ70a、70b
を介し連結することで、各第3連鎖40a、40bの相
対向する回り対偶を通る2本の対角線が互いに直交する
状態を維持しつつ各リンクの相対運動を可能としてもよ
い。
【0025】上記実施例では各第3連鎖40a、40b
を構成する各リンクの長さは全て等しくしたが、図7に
示すように、相隣接するリンクの少なくとも一方の長さ
と等しければよい。
【0026】上記実施例では各第3連鎖40a、40b
は第1連鎖20a、20bと各第2連鎖30a、30b
の外部に設けたが、図8に示すように、第1共通リンク
11a、11bに沿って摺動する部材69に、各第6リ
ンクロッド16a、16bの他端と各第7リンクロッド
17a、17bの一端とを接続するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明の鉄道車両集電装置によれば、空
気流の乱れを小さくして騒音を低下させる場合に、収納
時のスペースを大型化することなく、複雑な制御システ
ムを必要とすることなく、架線の破損を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の鉄道車両用集電装置の斜視図
【図2】本発明の実施例の鉄道車両用集電装置のリンク
装置の構成説明図
【図3】本発明の実施例の鉄道車両用集電装置の使用状
態説明図
【図4】本発明の実施例の鉄道車両用集電装置のリンク
装置の作用説明図
【図5】本発明の変形例の鉄道車両用集電装置のリンク
装置の側面図
【図6】本発明の変形例の鉄道車両用集電装置のリンク
装置の部分側面図
【図7】本発明の変形例の鉄道車両用集電装置のリンク
装置の構成説明図
【図8】本発明の変形例の鉄道車両用集電装置のリンク
装置の構成説明図
【図9】従来の鉄道車両用集電装置の斜視図
【図10】従来の鉄道車両用集電装置の斜視図
【図11】従来の鉄道車両用集電装置の斜視図
【符号の説明】
1 リンク装置 2 集電部材 3a、3b 下部プレート 4 架線 10a、10b 第1リンクロッド 11a、11b 第2リンクロッド 12a、12b 第3リンクロッド 13a、13b 第4リンクロッド 15a、15b 第5リンクロッド 16a、16b 第6リンクロッド 17a、17b 第7リンクロッド 20a、20b 第1連鎖 30a、30b 第2連鎖 40a、40b 第3連鎖 E 集電装置 R 鉄道車両の屋根
フロントページの続き (72)発明者 山下 高賢 大阪府大阪市北区芝田二丁目4番24号西 日本旅客鉄道株式会社内 (56)参考文献 実開 昭56−73102(JP,U) 特公 昭44−27161(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両の屋根にリンク装置を介し上下
    動可能に取り付けられると共に架線に押し付けられる集
    電部材を備え、 そのリンク装置は、4つのリンクを回り対偶により連結
    することで構成される平行四辺形状の第1連鎖と、3つ
    のリンクと第1連鎖を構成する1つの第1共通リンクと
    を回り対偶により連結することで構成される平行四辺形
    状の第2連鎖と、2つのリンクと第1連鎖を構成する1
    つの第2共通リンクと第2連鎖を構成する1つの第3共
    通リンクとを回り対偶により連結することで構成される
    四角形状の第3連鎖とを有し、 前記各リンクそれぞれにおいて、一端での隣接するリン
    クとの相対回転軸と他端での隣接するリンクとの相対回
    転軸とは平行とされ、 その第2共通リンクは第1共通リンクに隣接し、第3共
    通リンクは第1共通リンクと第2共通リンクとに隣接
    し、各共通リンクの一端は共通の回り対偶において連結
    され、 その第1共通リンクに平行な第1連鎖の一つのリンクは
    鉄道車両の屋根に一体化され、 その第1共通リンクに平行な第2連鎖の一つのリンクは
    集電部材に一体化され、 その第3連鎖を構成する各リンクの長さは、相隣接する
    リンクの少なくとも一方の長さと等しくされている鉄道
    車両用集電装置。
  2. 【請求項2】 第3連鎖の相対向する回り対偶を通る2
    本の対角線が互いに直交すると共に、その一方の対角線
    が第1共通リンクの両端の回り対偶を通る直線上に位置
    する状態を維持しつつ各リンクの相対運動を可能とする
    手段が設けられている請求項1に記載の鉄道車両用集電
    装置。
JP5275032A 1993-10-05 1993-10-05 鉄道車両用集電装置 Expired - Lifetime JP2699835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5275032A JP2699835B2 (ja) 1993-10-05 1993-10-05 鉄道車両用集電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5275032A JP2699835B2 (ja) 1993-10-05 1993-10-05 鉄道車両用集電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07107611A JPH07107611A (ja) 1995-04-21
JP2699835B2 true JP2699835B2 (ja) 1998-01-19

Family

ID=17549926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5275032A Expired - Lifetime JP2699835B2 (ja) 1993-10-05 1993-10-05 鉄道車両用集電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2699835B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104786848B (zh) * 2015-03-30 2017-06-09 徐州凯思特机电科技有限公司 一种受电弓装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5997505U (ja) * 1982-12-22 1984-07-02 日本国有鉄道 パンタグラフのカギ装置用シリンダ−

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07107611A (ja) 1995-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5817063B2 (ja) 吸引式磁気浮上走行体の独立懸架装置
US4953472A (en) Rail vehicle, particularly monorail
US4776283A (en) Truck for railway vehicle
JP2699835B2 (ja) 鉄道車両用集電装置
CA2270762C (en) Device for pivotal connection of neighboring car bodies of a rail vehicle, especially for commuter traffic
JPS6248443B2 (ja)
JP4386253B2 (ja) パンタグラフ装置
CN110804911B (zh) 一种钢轨打磨单元
JP3619255B2 (ja) パンタグラフの姿勢制御装置
JP3551827B2 (ja) 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持機構
JP3725963B2 (ja) 制振装置
JP3753444B2 (ja) 直動式パンタグラフ装置の摺動兼回転防止構造
JPH08331702A (ja) シングルアーム形パンタグラフ
JP2843836B2 (ja) Z形パンタグラフ
JPH0651045U (ja) 車両のケーブル支持装置
CN211193295U (zh) 模块化钢轨打磨装置
JPH0491601A (ja) パンタグラフ支持装置
CN211166305U (zh) 减震机构、底盘结构以及移动机器人
JPH0418787Y2 (ja)
JPH0898307A (ja) 直動式パンタグラフ装置
JPS5836161Y2 (ja) 下枠交叉形パンタグラフ
JP2000302038A (ja) 鉄道車両用の車体動揺抑制装置
JPS6134386Y2 (ja)
JPH04172903A (ja) 鉄道車両用パンタグラフ支持装置
JP4342686B2 (ja) 格納庫用大扉の上部連結装置