JP2000302038A - 鉄道車両用の車体動揺抑制装置 - Google Patents

鉄道車両用の車体動揺抑制装置

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JP2000302038A
JP2000302038A JP11116072A JP11607299A JP2000302038A JP 2000302038 A JP2000302038 A JP 2000302038A JP 11116072 A JP11116072 A JP 11116072A JP 11607299 A JP11607299 A JP 11607299A JP 2000302038 A JP2000302038 A JP 2000302038A
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vehicle
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railway
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JP11116072A
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Motomi Shimada
嶋田  基巳
Kiyoshi Nakada
仲田  清
Takaomi Nishigaito
貴臣 西垣戸
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】省スペースで、かつ、車体のローリング・ピッ
チング・上下動揺を効率よく抑制できる車体動揺抑制装
置構造を提供する。 【解決手段】一方の車両の車体端面1の貫通路6をはさ
んだ一方の天井面付近に回転支持部をもつL形リンク2
aと、車体端面1とL形リンク2aの一方の端部を結合
するダンパ3aを設ける。同様に隣接した車両の相対す
る車体端面1’の床面付近にL形リンク2a’とダンパ
3a’で構成する機構を設け、両方のL形リンク2a、
2a’のダンパ3a、3a’と結合していない方の端部
どうしを車両の貫通路6の横を通して横棒4aで接合す
る。また前述の車体端面1、1’とL形リンク2a、2
a’を、ばね5a、5a’で結合することで、重力の影
響により3aのストロークが伸びたままとなり、3’a
のストローク縮んだままになることを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連結された複数の
鉄道車両の連結側車体端面に設けられる車体動揺抑制装
置、特にリンク機構と減衰力発生装置で構成され、省ス
ペース化、車体のローリング・ピッチング・上下動揺の
抑制が可能な鉄道車両用の車体動揺抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両は、軌道精度の狂い、あるい
は、その他の原因により車体の振動・動揺が発生するた
め、様々な車体振動・動揺低減装置を設けて乗り心地の
維持・向上を図っている。
【0003】車体振動・動揺低減装置のひとつとして、
複数の車両を連結して使用する鉄道車両において、隣接
する二つの車体の連結側端面同士をリンク機構で結合
し、両者の相対ローリング運動に対して減衰力を発生さ
せることにより、車体のローリング運動を抑制する車体
間動揺低減装置が知られている。この装置は、主に高速
時の乗り心地の維持が要求される特急車両で用いられて
いる。
【0004】図1は前述の車体間動揺低減装置の一例を
示す正面図で、車両の連結側車体端面1の適当な側部付
近に回転支持部21をもつL形リンク2と、車体端面1
とL形リンク2の一方の自由端部を連結するダンパ3を
設けている。ダンパ3の一端は車体端面1に揺動可能に
支持され、他端はリンク2の自由端に軸22により連結
されている。
【0005】同様に隣接した車両の斜め筋向かい(対角
方向)の車体端面1’(図示しない)にL形リンク2’
とダンパ3’で構成するリンク機構を設け、両方のL形
リンク2、2’のダンパ3、3’と結合していない方の
自由端同士を、車両通路用の貫通路6の上を通して横方
向に延びた連結棒4で連結する。L形リンク2’は、車
両の連結側車体端面の適当な側部付近に回転支持部2
1’により回転可能に支持され、ダンパ3’は車体端面
とL形リンク2’の一方の自由端部との間に設けられて
いる。
【0006】ダンパ3’の一端は車体端面1に揺動可能
に支持され、他端はリンク2’の自由端に軸22’によ
り連結されている。また、車体端面1、1’とL形リン
ク2、2’との間に、ばね5、5’を設けることによ
り、二つのダンパ3、3’のストロークが等しくなるよ
うにしている。
【0007】このような装置では、車体が動揺すると二
つのL形リンク2、2’が回転支持部21、21’を軸
として回転し、それぞれの端部に連結されたダンパ3、
3’を動作させ、減衰力を発生させている。
【0008】しかし、最近の新幹線車両等では重心を低
くするために屋根高さを低く抑える傾向にあり、前述の
車体間動揺低減装置を適用する場合、前後の車両間の貫
通路6の幌上面と車体天井との間に十分な隙間をとれ
ず、横方向に延びる連結棒4を通すことが困難になって
きている。
【0009】また、実開平5−80951号公報に示す
ように、前述の車体間動揺低減装置の欠点を改良した鉄
道車両用車体間ダンパが考案されている。図2はこの鉄
道車両用の車体間ダンパを示す平面図である。
【0010】車体端面1、1’の貫通路6から外れた左
右側、すなわち、貫通路6の両側にレバー7、7’の基
端を支持軸71、71’によって軸支し、かつレバー
7、7’の揺動面と同一平面上にダンパ3、3’を設け
る。ダンパ3、3’の自由端は、車体端面1、1’に固
定されたサポート72、72’によって支持され、一方
ダンパ3、3’の一端は車体端面1、1’に固定された
サポート73、73’に支持軸74、74’に、他端は
軸75、75’によりレバー7、7’に連結されてい
る。
【0011】ダンパ3、3’が中立位置にあるとき、真
っ直ぐに延びたレバー7、7’の先端と、相手側車体端
面1’の貫通路6から外れた左右側に取着したブラケッ
ト8、8’との間を、車体端面1、1’に平行して水平
に延びる結合リンク9、9’で結合する。結合リンク
9、9’とブラケット8、8’は、球面継手10、1
0’を介して結合している。
【0012】したがって、車体が動揺するとレバー7、
7’および結合リンク9、9’はダンパ3、3’を動作
させ、減衰力を発生させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】鉄道車両の走行時にお
ける振動・動揺は、進行方向に対して前後、左右、上下
方向およびこれら3方向を軸とする回転(ローリング、
ピッチング、ヨーイング)の6自由度のそれぞれについ
て、あるいは、複数の自由度の組み合わせにより発生す
る。
【0014】図1に示した従来の鉄道車両用の車体間動
揺低減装置は、上記の振動・動揺のうち、おもに車体の
長手方向を軸とするローリングを抑制することを目的と
しており、他の自由度に対する動揺低減効果はほとんど
ない。
【0015】車体のローリング動揺と同様、上下・ピッ
チング動揺の抑制は台車・車体間に装備される枕ばねの
減衰に頼っているのが現状であるが、最近の車両では枕
ばねは空気ばねで構成するのが一般的であり、十分な減
衰効果は期待できない。
【0016】実開平5−80951号公報に記載された
ように、鉄道車両用の車体間にダンパを取付け、その取
り付け方向を車体床面に対し水平な方向から、車体床面
に垂直な方向に変更することによりローリング・ピッチ
ング・上下動揺を抑制できると考えられる。
【0017】しかし、この鉄道車両用の車体間ダンパを
用いた場合、急曲線通過時などにレバー6と車両端面と
が接触する可能性も考えられる。これを避けるために、
車体間ダンパをより貫通路側に近い位置に取り付ける
と、車体ローリングに対する減衰力のモーメントは低下
し、必要な減衰を得るためには、より減衰力(減衰係
数)の大きなダンパを用いる必要がある。
【0018】したがって、本発明の目的は、鉄道車両の
車体端面に設けるリンク機構と減衰力発生装置で構成す
る車体動揺抑制装置において、省スペースでかつ車体の
ローリング・ピッチング・上下動揺を効率よく抑制でき
る構造を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の鉄道車両用の車体動揺抑制装置は、互いに
連結して使用される複数の鉄道車両の連結側車体端面に
設けられる鉄道車両用の車体動揺抑制装置において、隣
接する車両の一方の連結側車体端面に、乗客通路用の貫
通路を挾んでそれぞれ第1のリンクを揺動可能に取り付
けるとともに、他方の相対する連結側車体端面に第2の
リンクを揺動可能に取り付け、前記第1および第2のリ
ンクの一方の自由端と車体との間にそれぞれ減衰力発生
装置を連結し、前記第1のリンクの他方の自由端と前記
第2の他方の自由端同士を上下方向に延びる連結棒によ
って連結している。
【0020】さらに、本発明の鉄道車両用の車体動揺抑
制装置は、互いに連結して使用される複数の鉄道車両の
連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺抑制
装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端面の
天井部および床部に、乗客通路用の貫通路を挾んで一方
の対角位置にそれぞれ第1のリンクを揺動可能に取り付
けるとともに、他方の相対する連結側車体端面の床部お
よび天井部に乗客通路用の貫通路を挾んで他方の対角位
置第2のリンクを揺動可能に取り付け、前記第1および
第2のリンクの一方の自由端と車体との間にそれぞれ減
衰力発生装置を連結し、前記第1のリンクの他方の自由
端と前記第2の他方の自由端同士を上下方向に延びる連
結棒によって連結している。
【0021】さらに、本発明の鉄道車両用の車体動揺抑
制装置は、互いに連結して使用される複数の鉄道車両の
連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺抑制
装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端面
に、乗客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリンク
を揺動可能に取り付けるとともに、他方の相対する連結
側車体端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前記
第1および第2のリンクの自由端を車両の進行方向に対
して直角で、かつ、水平な軸まわりに回転できるように
連結軸により連結し、その連結軸と車体との間に減衰力
発生装置を連結している。
【0022】さらに、本発明の鉄道車両用の車体動揺抑
制装置は、互いに連結して使用される複数の鉄道車両の
連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺抑制
装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端面
に、乗客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリンク
を揺動可能に取り付けるとともに、他方の相対する連結
側車体端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前記
第1および第2のリンクの自由端を車両の進行方向に対
して直角で、かつ、水平な軸まわりに回転できるように
連結軸により連結し、前記第1または第2のリンクの自
由端付近と前記車体との間に減衰力発生装置を設けてい
る。
【0023】さらに、本発明の鉄道車両用の車体動揺抑
制装置は、互いに連結して使用される複数の鉄道車両の
連結側車体端面に設ける鉄道車両用の車体動揺抑制装置
において、隣接する車両の一方の連結側車体端面に、乗
客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリンクを揺動
可能に取り付けるとともに、他方の相対する連結側車体
端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前記第1お
よび第2のリンクの自由端を車両の進行方向に対して直
角で、かつ、水平な軸まわりに回転できるように連結軸
により連結し、前記連結軸と前記隣接する車両の連結側
車体端面との間にそれぞれ減衰力発生装置を設けてい
る。
【0024】本発明によれば、車体のローリング・ピッ
チング・上下動揺について、これらを抑制する減衰力を
発生させることができる。また、急曲線においてもリン
ク機構と車体端面が接触することなく通過することがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車体動揺抑制装置
の1実施例を図面に基づいて説明する。図3は、本発明
の車体動揺抑制装置の実施例を示す正面図である。車両
の車体端面1の乗客用の貫通路6を挾んだ一方の天井面
付近に回転支持部21bをもつL形リンク2aと、車体
端面1とL形リンク2aの一方の端部を結合する減衰力
発生装置3aを設ける。ほぼ水平方向に配置された減衰
力発生装置3aは、ダンパとして動作し、その一端は車
体端面1に揺動可能に支持され、他自由端はL形リンク
2aの自由端に軸22aにより連結されている。
【0026】同様に隣接した車両の相対する車体端面
1’(図示していない)の床面付近にL形リンク2a’
と減衰力発生装置3a’で構成するリンク機構を設け、
両方のL形リンク2a、2a’の減衰力発生装置3a、
3a’と結合していない方の端部同士を車両の貫通路6
の横を通して車体の上下方向に延びる連結棒4aで接合す
る。
【0027】L形リンク2a’は、車両の連結側車体端
面の適当な側部下方付近に回転支持部21a’により回
転可能に支持され、減衰力発生装置3a’は車体端面と
L形リンク2a’の一方の自由端部との間に設けられて
いる。減衰力発生装置3a’の一端は車体端面1’に揺
動可能に支持され、他端はリンク2a’の自由端に軸2
2a’により連結されている。
【0028】また前述の車体端面1、1’とL形リンク
2a、2a’を、ばね5a、5a’で結合することによ
り、重力の影響により、減衰力発生装置3aのストロー
クが伸びたままとなり、減衰力発生装置3a’のストロ
ーク縮んだままになることを防止する。
【0029】このような装置では、車体が動揺すると二
つのL形リンク2a、2a’が回転支持部21a、21
a’を軸として回転し、それぞれの端部に連結された減
衰力発生装置3a、3a’を動作させ、減衰力を発生さ
せている。
【0030】上記の機構は、車体端面1の貫通路6の中
心線に対して線対称な位置にもう一組設ける。すなわ
ち、天井面付近に回転支持部21bをもつL形リンク2
bと、車体端面1とL形リンク2bの一方の端部を結合
する減衰力発生装置3bを設ける。
【0031】同様に隣接した車両の相対する車体端面
1’(図示していない)の床面付近にL形リンク2b’
と減衰力発生装置3b’で構成する機構を設け、両方の
L形リンク2b、2b’の減衰力発生装置3b、3b’
と結合していない方の端部同士を車両の貫通路6の横を
通して連結棒4bで連結する。
【0032】また前述の車体端面1、1’とL形リンク
2b、2b’を、ばね5b、5b’で結合することで、
重力の影響により、減衰力発生装置3aのストロークが
伸びたままとなり、減衰力発生装置3a’のストローク
が縮んだままになることを防止する。
【0033】図3の実施例では、2つの機構を貫通路6
の中心線に対して線対称な位置に配置している。すなわ
ち一方の車体端部1の天井面付近にL形リンク2a、2
b、減衰力発生装置3a、3b、ばね5a、5bを設
け、相対する車体端部1’の床面付近にL形リンク2’
a、2b、減衰力発生装置3a’、3b’、ばね5
a’、5b’を設けている。
【0034】しかし、図4に示すように一方の車体端部
1の天井面付近にL形リンク2a、減衰力発生装置3
a、ばね5aを、その対角位置の床面付近にL形リンク
2b、減衰力発生装置3b、ばね5bを設け、同様に相
対する車体端部1’の床面付近にL形リンク2a’、減
衰力発生装置3a’、ばね5a’を、その対角位置の天
井面付近にL形リンク2b’、減衰力発生装置3b’、
ばね5b’を設けるというように貫通路6に対して回転
対称な位置に2つの機構を配置しても同じ効果が期待で
きる。
【0035】なお、よりきめ細かな振動制御を行うため
に、減衰力発生装置3、3’を電動・油圧・空気圧等で
駆動されるアクチュエータとすることにより、アクティ
ブ制御を行うことも可能である。
【0036】図5は、本発明の車体動揺抑制装置の第2
実施例を示す側面図である。鉄道車両の相対する2車両
が連結装置11で連結されている車体端面1および相対
する車体端面1’の同じ位置にブラケット12、12’
を設け、要部分13が車両の進行方向に対し直角かつ水
平な軸まわりに回転可能な継手構造であるV形可動リン
ク14の両端部を結合部15、15’にて結合する。
【0037】この結合部15、15’は円筒ゴム入り軸
継手あるいは球面継手のようにある範囲内で自在な回転
動作を許す構造とする。車体端面1に結合部16、V形
可動リンク14の要部分13に結合部17を設け、減衰
力発生装置3を取り付ける。
【0038】なお、よりきめ細かな振動制御を行うため
に、減衰力発生装置3を電動・油圧・空気圧等で駆動さ
れるアクチュエータとし、アクティブ制御を行うことも
可能である。
【0039】図6は本発明の車体動揺抑制装置のV形可
動リンクの詳細を示す側面図である。V形可動リンク1
4は、要部分13を車両の進行方向に対し直角かつ水平
な軸まわりに回転可能なように継手構造軸に連結され、
また、V形可動リンク14の両端は車体端面1、1’に
設けたブラケット12、12’と、結合部15、15’
にて結合する。さらに要部分13にブラケット17を設
けて減衰力発生装置3の一端を取り付け、他の一端を車
体端面1に設けた結合部16に取り付ける。
【0040】ここで、結合部15、15’、16は、V
形可動リンク14の要部分13を軸とした開閉動作を可
能とするだけでなく、隣接する車体の相対運動をなるべ
く拘束しないようにする必要がある。そのため、結合部
15、15’、16には、円筒ゴム入り軸継手あるいは
球面継手等を用いることにより、ある範囲内における自
在な回転動作を許す構造とする。
【0041】図7は、本発明の車体動揺抑制装置のV形
可動リンクの動作の一例を示す側面図である。相対する
車体端面1、1’に図中に示すような上下方向の微小相
対速度dY/dtが生じたとする。ここで、dY/dtは時間微分
を表す。このとき要部分13は車体端面1'の方向にdY/
dt/tanθの速度で引き寄せられ、その結果減衰力発生
装置3はdY/dt/tanθの速度で伸張する。
【0042】このとき、上下方向の相対速度に対して結
合部15に作用する、前後方向および上下方向の減衰力F
x、Fzは減衰力発生装置3の減衰係数をcとすると次式で
表される。
【0043】
【数1】
【0044】同様に、相対する車体端面1、1’に前後
方向の微小相対速度dY/dt(図示はしていない)が生じ
たとすると、要部分13は車体端面1方向にdY/dtの相
対速度で引き寄せられ、その結果減衰力発生装置3はdY
/dtの速度で圧縮される。このとき、車体端面1、1’
の前後方向の相対速度に対して結合部15に作用する減
衰力Fxは減衰力発生装置3の減衰係数をcとすると次
式で表される。
【0045】
【数2】
【0046】図8は、本発明の車体動揺抑制装置の第3
の実施例を示す側面図である。V形可動リンク14と減
衰力発生装置3の結合部17の位置を要部分13よりも
V形可動リンクの端部側にオフセット、すなわち、ずら
して取り付けている。この構造により、さらに車体動揺
抑制装置の取り付けスペースを減らすことができる。
【0047】いま、V形可動リンク14の片側の長さを
pとし、結合部17を要部分13よりqだけオフセット
して取り付けたとすると、車体端面1、1’の上下方向
および前後方向の相対速度に対して作用する(1)〜(3)
式に対応する減衰力はそれぞれ次式で表される。
【0048】
【数3】
【0049】図9は、本発明の車体動揺抑制装置の第4
の実施例を示す側面図である。鉄道車両の相対する2車
両が連結装置(図示しない)で連結されている車体端面
1および相対する車体端部1’の同じ位置にブラケット
12、12’を設け、要部分13を軸継手131により
連結したV形可動リンク14の両端部を結合部15、1
5’にて結合する。
【0050】この結合部15、15’は円筒ゴム入り軸
継手あるいは球面継手のようにある範囲内において自在
な回転動作を許す構造とする。車体端面1、1’に結合
部16、16’、V形可動リンク14の要部分13に結
合部17、17’を設け、結合部17と結合部16との
間にそれぞれ減衰力発生装置3、3’を取り付ける。
【0051】なお、よりきめ細かな振動制御を行うため
に、減衰力発生装置3、3’を電動・油圧・空気圧等で
駆動されるアクチュエータとすることにより、アクティ
ブ制御を行うことも可能である。
【0052】
【発明の効果】以上より本発明では、次のような効果が
期待できる。
【0053】(1)車体のローリング・ピッチング・上
下動揺を抑制する効果が得られる。
【0054】(2)急曲線で車体端部間の距離が小さく
なる場合でも、リンク機構の動作は制約を受けず、安定
した車体動揺低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車体動揺抑制装置に対する従来の技術
を示す正面図である。
【図2】本発明の車体動揺抑制装置に対する従来の技術
を示す平面図である。
【図3】本発明の車体動揺抑制装置の実施例を示す側面
図である。
【図4】本発明の車体動揺抑制装置の実施例を示す側面
図である。
【図5】本発明の車体動揺抑制装置の第2実施例を示す
側面図である。
【図6】本発明の車体動揺抑制装置のV形可動リンクの
詳細を示す側面図である。
【図7】本発明の車体動揺抑制装置のV形可動リンクの
動作の一例を示す側面図である。
【図8】本発明の車体動揺抑制装置の第3実施例を示す
側面図である。
【図9】本発明の車体動揺抑制装置の第4実施例を示す
側面図である。
【符号の説明】
1…車体端面、2…L形リンク、3…ダンパ(減衰力発
生装置)、4…連結棒、5…ばね、6…貫通路、7…レ
バー、8…ブラケット、9…結合リンク、10…継手、
11…連結装置、12…ブラケット、13…要部分(軸
継手)、14…V形可動リンク、15…結合部(車両端
面〜V形可動リンク)、16…結合部(車両端面〜減衰
力発生装置)、17…結合部(要部分〜減衰力発生装
置)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに連結して使用される複数の鉄道車
    両の連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺
    抑制装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端
    面に、乗客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリン
    クを揺動可能に取り付けるとともに、他方の相対する連
    結側車体端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前
    記第1および第2のリンクの一方の自由端と車体との間
    にそれぞれ減衰力発生装置を連結し、前記第1のリンク
    の他方の自由端と前記第2の他方の自由端同士を上下方
    向に延びる連結棒によって連結したことを特徴とする鉄
    道車両用の車体動揺抑制装置。
  2. 【請求項2】 互いに連結して使用される複数の鉄道車
    両の連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺
    抑制装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端
    面の天井部および床部に、乗客通路用の貫通路を挾んで
    一方の対角位置にそれぞれ第1のリンクを揺動可能に取
    り付けるとともに、他方の相対する連結側車体端面の床
    部および天井部に乗客通路用の貫通路を挾んで他方の対
    角位置第2のリンクを揺動可能に取り付け、前記第1お
    よび第2のリンクの一方の自由端と車体との間にそれぞ
    れ減衰力発生装置を連結し、前記第1のリンクの他方の
    自由端と前記第2の他方の自由端同士を上下方向に延び
    る連結棒によって連結したことを特徴とする鉄道車両用
    の車体動揺抑制装置。
  3. 【請求項3】 互いに連結して使用される複数の鉄道車
    両の連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺
    抑制装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端
    面に、乗客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリン
    クを揺動可能に取り付けるとともに、他方の相対する連
    結側車体端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前
    記第1および第2のリンクの自由端を車両の進行方向に
    対して直角で、かつ、水平な軸まわりに回転できるよう
    に連結軸により連結し、その連結軸と車体との間に減衰
    力発生装置を連結したことを特徴とする鉄道車両用の車
    体動揺抑制装置。
  4. 【請求項4】 互いに連結して使用される複数の鉄道車
    両の連結側車体端面に設けられる鉄道車両用の車体動揺
    抑制装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端
    面に、乗客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリン
    クを揺動可能に取り付けるとともに、他方の相対する連
    結側車体端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前
    記第1および第2のリンクの自由端を車両の進行方向に
    対して直角で、かつ、水平な軸まわりに回転できるよう
    に連結軸により連結し、前記第1または第2のリンクの
    自由端付近と前記車体との間に減衰力発生装置を設けた
    ことを特徴とする鉄道車両用の車体動揺抑制装置。
  5. 【請求項5】 互いに連結して使用される複数の鉄道車
    両の連結側車体端面に設ける鉄道車両用の車体動揺抑制
    装置において、隣接する車両の一方の連結側車体端面
    に、乗客通路用の貫通路を挾んでそれぞれ第1のリンク
    を揺動可能に取り付けるとともに、他方の相対する連結
    側車体端面に第2のリンクを揺動可能に取り付け、前記
    第1および第2のリンクの自由端を車両の進行方向に対
    して直角で、かつ、水平な軸まわりに回転できるように
    連結軸により連結し、前記連結軸と前記隣接する車両の
    連結側車体端面との間にそれぞれ減衰力発生装置を設け
    たことを特徴とする鉄道車両用の車体動揺抑制装置。
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