JP2647239B2 - γ―メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法 - Google Patents

γ―メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法

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JP2647239B2 JP2222151A JP22215190A JP2647239B2 JP 2647239 B2 JP2647239 B2 JP 2647239B2 JP 2222151 A JP2222151 A JP 2222151A JP 22215190 A JP22215190 A JP 22215190A JP 2647239 B2 JP2647239 B2 JP 2647239B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、γ−メタクリロキシプロピルシラン化合物
の製造方法に関し、さらに詳しくは、アリルメタクリレ
ートとヒドロシラン化合物とを一段階で反応させるに際
して、反応系及び蒸留精製中にゲル化を起こさせること
なく高収率でγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物
を製造する方法に関する。
発明の技術的背景 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどのγ
−メタクリロキシプロピルシラン化合物は、無機物に反
応する加水分解性基とともに、有機官能性基であるメタ
クリロキシ基を有しており、シランカップリング剤とし
て多用されている。
このようなγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物
の製造方法としては、例えばアリルメタクリレートとト
リクロロシランとを白金触媒の存在下に反応させ、得ら
れた反応生成物をアルコール処理することによりγ−メ
タクリロキシプロピルトルアルコキシシランを単離する
方法が知られている。
しかしながら、このような方法では、γ−メタクリロ
キシプロピルトリアルコキシシラン合成中に腐食性の塩
化水素が発生するため、この塩化水素の除去工程が不可
欠になる他、製品中の塩素含有量が高くなるという問題
があった。
塩化水素の除去工程を必要とせず、かつ製品中の塩素
含有量が大となる恐れがない方法としては、アリルメタ
クリレートとトリアルコキシシランなどのヒドロシラン
化合物とを白金触媒の存在下で一段階で反応(ヒドロシ
リル化反応)させ、ついで反応生成物を蒸留精製する方
法が知られている。
ところが、このような方法では、アリルメタクリレー
トとヒドロシラン化合物との反応中、あるいは反応生成
物の精製中に、原料であるアリルメタクリレートあるい
は反応生成物であるγ−メタクリロキシプロピルシラン
化合物が重合してゲル化するという問題があった。反応
系内および精製中にゲル化が起こることにより、γ−メ
タクリロキシプロピルシラン化合物の生成率が低下して
しまう他、生成したゲルが溶媒に解けにくいため取り除
き難く、γ−メタクリロキシプロピルシラン化合物を効
率よく蒸留単離することが困難となる。
そこでこのゲルの生成を防止するために、重合防止剤
としての2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンおよび触媒
としてのクロロ白金酸溶液などを含むトルエン溶液に、
ヒドロシラン化合物とアリルメタクリレートとを同時に
導入する方法が提案されている(米国特許第3,258,477
号明細書参照)。しかしながらこの方法では、溶媒とし
てのトルエンを大量に用いるため、経済的に不利になる
という問題があった。
さらに、従来より種々の重合防止剤、例えばヒンダー
ドフェノールなどのフェノール化合物、ジフェニレンジ
アミンなどの芳香族アミン化合物、フェノチアジンなど
の芳香族硫黄化合物などを用いた方法(特開昭62−2839
83号公報および特開昭63−188689号公報参照)が提案さ
れているが、未だ充分に反応系内および蒸留精製中での
ゲルの生成を防止できておらず、さらに有効に上記ゲル
化を防止する方法が要請されている。
発明の目的 本発明は、このような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであり、アリルメタクリレートとヒドロ
シラン化合物とを白金触媒の存在下一段階で反応させる
際に、反応系内および蒸留精製中のゲル化を有効に防止
でき、安価で収率が良好なγ−メタクリロキシプロピル
シラン化合物の製造方法を提供することを目的としてい
る。
発明の概要 本発明の第1のγ−メタクリロキシプロピルシラン化
合物の製造方法は、アリルメタクリレートと、ヒドロシ
ラン化合物との反応を、白金触媒の存在下、ヒンダード
フェノール化合物および芳香族アミノ化合物の少なくと
もいずれか一方と、アルキルアミン化合物とを共存させ
て行なうことを特徴としている。
本発明の第2のγ−メタクリロキシプロピルシラン化
合物の製造方法は、アリルメタクリレートと、ヒドロシ
ラン化合物との反応を、白金触媒の存在下、アミノアル
キレン基を有するフェノール化合物を共存させて行なう
ことを特徴としている。
本発明に係る第1および第2の方法によれば、アリル
メタクリレートとヒドロシラン化合物とを白金触媒の存
在下で反応させるに際して、ヒンダードフェノール化合
物および芳香族アミノ化合物の少なくともいずれか一方
と、アルキルアミン化合物とを共存させるか、またはア
ミノアルキレン基を有するフェノール化合物を共存させ
ているので、反応系内および蒸留精製中でのゲル生成を
有効に防止でき、収率よくγ−メタクリロキシプロピル
シラン化合物を製造できる。
発明の具体的な説明 以下、本発明に係るγ−メタクリロキシプロピルシラ
ン化合物の製造方法について具体的に説明する。
本発明に係る第1および第2のγ−メタクリロキシプ
ロピルシラン化合物の製造方法では、アリルメタクリレ
ートと、ヒドロシラン化合物との反応を、白金触媒の存
在下、特定の重合防止剤を共存させて行なっている。
本発明で用いられるヒドロシラン化合物とは、Si−H
結合を少なくとも1つ有する化合物を意味し、例えば下
記式[I]、[II]または[III]で示される化合物で
ある。
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ同一であっても異
なっていてもよく、アルキル基またはアルコキシ基であ
る。) (式中、R4は水素またはメチル基であり、R4の少なくと
も1つは水素であり、nは0〜300の整数である。) (式中、mは3〜10の整数である。) 上記式[I]、[II]または[III]で示さヒドロシ
ラン化合物としては、具体的には、トリエトキシシラ
ン、トリメトキシシラン、トリメチルシラン、トリエチ
ルシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラ
ン、メチルジメトメキシシラン、エチルジメトキシシラ
ン、メチルジエトキシシラン、ジメチルメトキシシラ
ン、トリオクチロキシシラン、メチルジオクチロキシシ
ラン、ジメチルオクチロキシシラン、1,1,3,3,−テトラ
メチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、α,
ω−ジヒドロポリシロキサン、分子鎖中間にSi−H結合
を有するポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシク
ロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロ
ペンタシロキサンなどを挙げることができる。
本発明に係るγ−メタクリロキシプロピルシラン化合
物の製造方法では、このようなアリルメタクリレートと
ヒドロシラン化合物とは、モル比(アリルメタクリレー
ト/ヒドロシラン化合物のヒドロシリル基)で、通常0.
66/1.5、好ましくは0.83/1.2の量で用いられる。
また本発明では、白金触媒として、ヒドロシリル化反
応に従来より用いられている白金触媒のいずれを用いて
もよいが、具体的には、塩化白金酸、ジクロロビス(ア
セトニトリル)白金(II)、ジクロロジエチレン白金
(II)、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)白金(I
I)、白金ビニルシロキサン錯体および白金活性炭、白
金アルミナなどの担持された白金などを用いることがで
きる。
このような白金触媒は、アリルメタクリレートに対し
て通常1×10-7〜1×10-3モル、好ましくは1×10-6
1×10-4モルの量で用いられる。
本発明に係る第1のγ−メタクリロキシプロピルシラ
ン化合物の製造方法では、上記のようなヒドロシラン化
合物とアリルメタクリレートとを、上記白金触媒の存在
下で反応させる際に、ヒンダードフェノール化合物およ
び芳香族アミン化合物の少なくともいずれか一方と、ア
ルキルアミン化合物とを共存させている。
本発明で用いられるヒンダードフェノール化合物は、
芳香環において水酸基の近傍に立体障害を与えるような
置換基が少なくとも1個結合した化合物であり、ヒドロ
シリル化反応で重合防止剤として従来より用いられてい
るヒンダードフェノール化合物のいずれであってもよ
い。
このようなヒンダードフェノール化合物としては、具
体的には、 (1)2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT) (2)2,6−ジ−t−ブチルフェノール (3)2−メチル−6−t−ブチル−P−クレゾール
(MBPC) (4)2−t−ブチル−4−メトキシフェノール (5)2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン (商品名;アンテージ DBH、川口化学社製) (6)n−オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェルニ)−プロピオネート (商品名:Irganox 1076、チバガイギー製) (7)4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチル
フェノール) (商品名Ethanox 702、エチル社製) (8)2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t
−ブチルフェノール) (9)2,2′−エチリデン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール) (商品名:Isonox 129、Schenectady社製) (10)2,2′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−
4−メチルフェノール) (商品名:Sumilizer BBP、住友化学工業社製) (11)4,4−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5
−メチルフェノール) (12)2−t−ブチル−6−(3′−t−ブチル−5′
−メチル−2′−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフ
ェニルアクリレート (商品名:Sumilizer GM、住友化学工業社製) (13)テトラキス{メチレン−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト}メタン (商品名:Irganox 1010、チバガイギー社製) (14)(モノ,ジ,トリ)α−メチルベンジルフェノー
などを挙げることができる。ただし、上記式中、tBu
は、−C(CH3を示す。
このようなヒンダードフェノール化合物は、アリルメ
タクリレートに対して、1ppm〜21重量%、好ましくは10
ppm〜5重量%の量で用いられる。
本発明で用いられる芳香族アミン化合物としては、具
体的には、下記化合物を例示できる。
(1)N,N′−ジフェルニ−p−フェニレンジアミン (2)N−フェニル−β−ナフチルアミン (商品名;アンテージC 、川口化学社製) (3)4,4′−ジオクチル−ジフェニルアミン (4)フェノチアジン このような芳香族アミン化合物は、アリルメタクリレ
ートに対して、1ppm〜20重量%、好ましくは10ppm〜5
重量%の量で用いられる。
本発明に係る第1のγ−メタクリロキシプロピルシラ
ン化合物の製造方法では、上記のようなヒンダードフェ
ノール化合物および芳香族アミン化合物のいずれか少な
くとも一方とともに、アルキルアミン化合物を用いてい
る。本発明で用いられるアルキルアミン化合物として
は、1級、2級および3級アルキルアミンのいずれであ
ってもよく、またこれらアルキルアミン化合物はシリル
されていてもよい。
このようなアルキルアミン化合物としては、具体的に
は、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソブチルア
ミン、t−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロ
ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ペンチルア
ミン、n−ヘプチルアミン、n−ノニルアミン、n−デ
シルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルア
ミン、ベンジルアミンなどの1級アルキルアミン化合
物、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミ
ン、ジオクチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジル
アミンなどの2級アルキルアミン化合物、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリス
(2−エチルヘキシル)アミン、トリ(n−オクチル)
アミン、トリベンジルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、ジエチルアミノトリメチルシラン {(CH3CH22NSi(CH3、 ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン キヌクリジン などの3級アルキルアミン化合物を例示することができ
る。
また、アルキルアミン化合物として、下記で示すアミ
ノアルキレン基を有するフェノール化合物を用いてもよ
い。
このようなアルキルアミン化合物は、白金触媒に対し
て、通常1当量以上、好ましくは1当量〜500当量、さ
らに好ましくは10当量〜200当量の量で用いられる。
また、本発明に係る第2のγ−メタクリロキシプロピ
ルシラン化合物の製造方法では、上記のようなヒドロシ
ラン化合物とアリルメタクリレートとを、上記白金触媒
の存在下で反応させる際に、アミノアルキレン基を有す
るフェノール化合物を用いている。本発明で用いられる
アミノアルキレン基を有するフェノール化合物として
は、以下のような化合物を例示できる。
(1)4−(2−アミノエチル)フェノール (2)4−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2,6−ジ−
t−ブチルフェノール (商品名:Ethanox 703、エチル社製) (3)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル) (商品名:TINUVIN 144、チバガイギー社製) (4)4−(N,N−ジブチルアミノメチル)2,6−ジ−t
−ブチルフェノール (5)N−メチル−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)アミン このようなアミノアルキレン基を有するフェノール化
合物は、白金触媒に対して、通常1当量以上、好ましく
は1〜10,000当量、さらに好ましくは10〜1,000当量の
量で用いられる。
本発明に係る第1および第2のγ−メタクリロキシプ
ロピルシラン化合物の製造方法では、上記のような原
料、触媒、重合防止剤などを用いてγ−メタクリロキシ
プロピルシラン化合物を製造するが、この際反応溶媒は
用いても用いなくてもよい。
本発明では用いられる反応溶媒としては、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族化合物、ヘキサン、ヘ
プタンなどの脂肪族化合物、テトラヒドロフランなどの
エーテル化合物を例示することができる。
また、本発明の方法では、γ−メタクリロキシプロピ
ルシラン化合物を製造する際の反応温度は、40〜130
℃、好ましくは60〜120℃であり、原料、触媒および重
合防止剤などの添加順序は特に限定されない。さらに、
本発明の方法では、酸素雰囲気のほか、窒素雰囲気であ
っても、γ−メタクリロキシプロピルシラン化合物を製
造することができる。
発明の効果 本発明に係る第1および第2のγ−メタクリロキシプ
ロピルシラン化合物の製造方法によれば、アリルメタク
リレートとヒドロシラン化合物とを白金触媒の存在下で
反応させるに際して、ヒンダードフェノール化合物およ
び芳香族アミン化合物の少なくともいずれか一方と、ア
ルキルアミン化合物とを共存させるか、またはアミノア
ルキレン基を有するフェノール化合物を共存させている
ので、反応系内および蒸留精製中でのゲル生成を有効に
防止でき、収率よくγ−メタクリロキシプロピルシラン
化合物を製造できる。
以下実施例により、本発明に係るr−メタクリロキシ
プロピルシラン化合物の製造方法をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。ま
た、実施例中の%は、アリルメタクリレート基準のモル
%である。
実施例1 還流冷却管、撹拌機、温度計および滴下ロートを備え
た窒素置換した4っ口フラスコに、アリルメタクリレー
ト126g、塩化白金(IV)酸のイソプロパノール溶液0.1m
l(白金として10-5molに相当する)、ラジカル重合防止
剤としてのテトラキス{メチレン−3−(3′,5′−ジ
−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート}メタン(商品名:Irganox 1010、チバガイギー社
製)3gを導入した。
次にこのフラスコに、トリエチルアミン0.1gを添加
し、油加熱槽で80℃に加熱した後、122gのトリメトキシ
シランを滴下ロートより1時間かけて滴下した。その
後、80℃で3時間加熱し続けた。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
88%の収量で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は存
在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なった。
得られた結果を表2に示す。
実施例2 実施例1のトリエチルアミン0.1gを、ジブチルアミン
0.06gに代えた以外は、実施例1と同様の方法で、反応
を行ない、目的生成物を単離した。
反応生成物のガスクロマトグラフィー分析およびGPC
分析の結果を表1に示し、反応生成物の蒸留精製結果を
表2に示す。
実施例3〜11 表1に示されるラジカル重合防止剤、およびアルキル
アミン化合物を用い、かつ表1の温度で反応を行なった
以外は実施例1と同様の方法で反応を行ない、目的生成
物を単離した。
反応生成物のガスクロマトグラフィー分析およびGPC
分析の結果を表1に示し、反応生成物の蒸留結果を表2
に示す。
比較例1 実施例1でトリチルアミン0.1gを添加しない以外は、
実施例1と同様の方法で、反応を行なった。
トリメトキシシランを約1/3滴下した時点でフラスコ
内の反応混合物が完全にゲル化を起こした。
実施例12 トリメトキシシラン122gを、トリエトキシシラン164g
に代えた以外は、実施例5と同様の方法で、反応を行な
った。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが
85%の収量で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は存
在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物を単離
を行なった。
得られた結果を表2に示す。
実施例13 トリメトキシシラン122gを、ペンタメチルジシロキサ
ン148gに代えた以外は、実施例1と同様の方法で、反応
を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルペンタメチルジシロキ
サンが80%の収量で得られたことがわかった。また、反
応生成物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合
物は存在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なった。
得られた結果を表2に示す。
実施例14 塩化白金(IV)酸のイソプロパノール溶液0.1mlを、
ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)白金(II)3.7mg
に代えた以外は、実施例8と同様の方法で、反応を行な
った。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
87%の収率で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は存
在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物を単離
を行なったところ、ゲル化は起こらず80%の収率で単離
できた。
実施例15 塩化白金(IV)酸のイソプロパノール溶液0.1mlを、
1,3−ジビニルテトラメチルシロキサン白金錯体のトル
エン溶液(1×10-5molの白金に相当する)に代えた以
外は、実施例12と同様の方法で、反応を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが
85%の収率で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は存
在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物を単離
を行なったところ、ゲル化は起こらず78%の収率で単離
できた。
実施例16 反応溶媒として、トルエン100mlを用いた以外は、実
施例1と同様の方法で反応を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
90%の収率で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は存
在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なったところ、ゲル化は起こらず85%の収率で単離
できた。
実施例17 反応溶媒として、n−ヘキサン150mlを用いた以外
は、実施例5と同様の方法で反応を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
88%の収率で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は存
在しなかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なったところ、ゲル化は起こらず83%の収率で単離
できた。
比較例2 トリエチルアミン0.1gを添加しなかった以外は、実施
例16と同様の方法で反応を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
65%の収率で得られたことがわかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なったところ、蒸留ボトムにゲルが生成し、40%の
収率で単離できたにすぎなかった。
実施例18 実施例1のトリメトキシシラン122gを、下記式で示さ
れるペンタメチルシクロペンタシロキサン300.6gに代え
た以外は、実施例1と同様の方法で反応を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルペンタメチルシクロペ
ンタシロキサンが64%の収量で得られたことがわかっ
た。また、反応生成物をGPC分析したところ、分子量2,0
00以上の重合物は存在しなかった。
実施例19 実施例1のトリメトキシシラン122gを、下記式で示さ
れるポリメチルハイドロジェンシロキサン(100cSt,SiH
基含有量10%)500gに代えた以外は、実施例1と同様の
方法で、反応を行なった。
ガスクロマトグラフィー分析により、アリルメタクリ
レートの転化率は85%であることがわかった。また、重
合物は生成していなかった。
実施例20 実施例3のトリ−n−オクチルアミン0.35gを、3.5mg
に代えた以外は、実施例3と同様の方法で、反応を行な
った。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
83%の収量で得られたことがわかった。また、反応生成
物をGPC分析したところ、分子量2,000以上の重合物は2.
3%生成していることがわかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なったところ、75%の収率で単離でき、重合物が5
%に増加したがゲル化は起こらなかった。
実施例21 実施例20で得られた反応生成物に、トリ−n−オクチ
ルアミン0.7gを添加して蒸留を行なったところ、78%の
収率でγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
が単離でき、重合物は増加しなかった。
実施例22 実施例8のEthanox 703 0.15gを、4−(2−アミ
ノエチル)フェノール0.14gに代えた以外は、実施例8
と同様の方法で、反応を行なった。
ガスクロマトグラフィーで反応生成物を分析したとこ
ろ、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが
82%の収量で得られたことがわかった。
次いで、反応生成物の蒸留を行ない目的生成物の単離
を行なったところ、75%の収率で単離でき、ゲル化は起
こらなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 篠原 昭仁 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 塩沢 光治 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 奥村 義治 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−283983(JP,A) 特開 昭63−188689(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アリルメタクリレートとヒドロシラン化合
    物との反応を、白金触媒の存在下、ヒンダードフェノー
    ル化合物および芳香族アミン化合物の少なくともいずれ
    か一方と、アルキルアミン化合物とを共存させて行なう
    ことを特徴とするγ−メタクリロキシプロピルシラン化
    合物の製造方法。
  2. 【請求項2】上記アルキルアミン化合物が、アミノアル
    キレン基を有するフェノール化合物である請求項第1項
    に記載のγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】アリルメタクリレートとヒドロシラン化合
    物との反応を、白金触媒の存在下、アミノアルキレン基
    を有するフェノール化合物を共存させて行なうことを特
    徴とするγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物の製
    造方法。
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