JP2645660B2 - 硬貨の搬送および整列装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、硬貨をコンベアで搬送し、整列させて計数
するための硬貨の搬送および整列装置に関する。

［従来の技術］ 遊戯場において列設されたパチンコ機の玉貸機から
は、硬貨が随時吐き出される。これらの硬貨は、島内に
設置されたコンベアにより島端に運搬され、そこでまず
計数のため整列され、つぎに計数されて収容がなされ
る。この硬貨の搬送および整列のため、従来第３図に示
す如く、島内に配設された硬貨搬送用コンベア100と、
該コンベアの端末部101に設けられ、該コンベア100の上
方にコンベア100の上面102との隙間103が硬貨Ｋの厚さ
と同程度となるよう配され、前記コンベア100と同方向
に回転し１枚の硬貨のみを通過し得る硬貨整列用ローラ
200とからなる硬貨の搬送および整列装置が使用されて
いる。

［課題］ しかるにこの硬貨の搬送および整列装置は、島の玉貸
機が短時間に同時的に使用され大量の硬貨が搬送されて
きた時、硬貨整列用ローラ200の直前で硬貨詰まりを起
こし、運転不能となるため硬貨搬送用コンベア100を停
止させ、係員が手で渋滞した硬貨を除去していた。この
コンベアが停止すると硬貨の搬送が困難となるため、遊
戯場の営業も中断せざるを得なくなるとともに、渋滞し
た硬貨の除去に人手がかかる欠点があった。

この発明の目的は、硬貨が一度に大量に搬送されてき
たときでも、硬貨搬送用コンベアを停止させなくてす
み、渋滞した硬貨の除去のための人員が不要にできる硬
貨の搬送および整列装置の提供にある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的達成のため、本発明の硬貨の搬送および整列
装置は、硬貨を搬送するとともに、重なり合ってきた硬
貨を整列させる整列手段を有する硬貨の搬送および整列
装置であって、硬貨搬送用コンベアと、該硬貨搬送用コ
ンベアの末端の下方に設置した硬貨整列用コンベアと、
該硬貨整列用コンベアの上面に設けられ、該上面との隙
間が、１枚の硬貨のみを通過し得る寸法に設定され、前
記硬貨整列用コンベアと同方向に回転する硬貨整列用ロ
ーラと、前記硬貨整列用コンベアの先端に設けられ余剰
硬貨をバイパスさせるバイパス手段とからなる構成を採
用した。

［作用及び発明の効果］ 本発明の硬貨の搬送および整列装置は、硬貨搬送用コ
ンベアと、硬貨整列用コンベアとを別々に設け、硬貨整
列用コンベアの後部に硬貨整列用ローラを配し、前方に
硬貨のバイパスを設けているので、一度に多量の硬貨が
硬貨搬送用コンベアで運ばれ、硬貨整列用コンベアに供
給されたときは、整列不可能な硬貨はバイパスに落下す
る。これにより正確な計数はできなくなるが硬貨搬送用
コンベアの運転を停止する必要はなく、営業を続けるこ
とができる。

［実施例］ 次に本発明を第１図に示す１実施例に基づき説明す
る。

第１図は、多数のパチンコ機Ａを背向して２列に列設
した島Ｂ内に、本発明の硬貨の搬送および整列装置Ｃを
設置した状態を示す。Ｄは硬貨の識別を行う硬貨識別装
置であり、各パチンコ機Ａの直ぐ上に設置され、投入さ
れる金額に応じて玉貸機（図示せず）を作動させるよう
になっている。この硬貨識別装置Ｄは、玉貸機と一体
に、パチンコ機Ａの間に設置されていても良い。

この硬貨搬送および整列装置Ｃは、前記島Ｂの中央に
端から端までの長さに対応して水平に配された硬貨搬送
用コンベア１と、このコンベア１の末端17に下方に配さ
れた硬貨整列用コンベア２と、該硬貨整列用コンベア２
の上方に設けられた硬貨整列用ローラ３と、コンベア２
の先端側に設けられた、あふれた硬貨のバイパス手段４
とを備える。

硬貨搬送用コンベア１は、対向して縦に配置された金
属板11、12からなるフレーム10と、このフレーム10の両
端に装着された１対のプーリ13、14と、プーリ13、14に
エンドレスに掛け渡されたベルト15とからなる。

硬貨整列用コンベア２は、前記帯状の金属板11、12の
後端下部に締結されている金属板21、22からなるフレー
ム20に、一対のプーリ23、24を取り付け、このプーリ2
3、24にエンドレスにベルト25を張ってなる。

硬貨整列用ローラ３は、第２図に示す如く、前記ベル
ト25の後部上方に、該ベルト25の上面との隙間31が、１
枚の硬貨のみを通過し得る寸法に設定されて設けられて
いる。このローラ３は、前記硬貨整列用コンベア２と同
方向に回転し、硬貨k1、k2、k3、k4、…が積み重なって
きたとき、下の硬貨k1がローラ３の下を通過するまでの
間、上の硬貨k2、k3、k4を押し戻している。

あふれた硬貨のバイパス手段４は、前記硬貨整列用コ
ンベア２の先端側部2Aの下方に配され、該先端側部2Aの
先方に上縁が延長された受け皿部41と、該受け皿部41の
底に設けられたシュート部42とからなり、シュート部の
出口43にはあふれた硬貨の受け箱44が配されている。こ
の硬貨の搬送および整列装置は、次のように作用する。

硬貨搬送用コンベア１は、運転中は図示しない駆動用
モータによってプーリ13、14が矢印Ｙの方向に回転させ
られ、ベルト15は矢印Ｚの方向に回動する。前記硬貨識
別装置Ｄの硬貨排出口d1から排出された硬貨Ｋが、ベル
ト15に落下すると、これらはベルト15により島Ｂの端に
搬送される。

硬貨整列用コンベア２は、運転中は図示しない駆動用
モータによってプーリ23、24が矢印ｙの方向に回転させ
られ、ベルト25は矢印ｚの方向に回動する。前記硬貨搬
送用コンベア１の末端17から落下してきた硬貨Ｋをベル
ト25の前部で受け、後部に搬送して前部硬貨整列用ロー
ラ３の下をくぐらせる。ベルト25の上面と硬貨整列用ロ
ーラ３の下端との隙間31は、上記の如く硬貨が重なった
状態では通過できない寸法に設定されており、硬貨整列
用ローラ３はベルト25の回動方向と同方向に回転し、重
なった上側の硬貨を前方に押し戻す。

硬貨搬送用コンベア１から一時期に多量の硬貨Ｋが硬
貨整列用コンベア２に供給されると、一定時間に硬貨整
列用ローラ３の下を潜り抜けられる硬貨の量は限られて
いるため、硬貨整列用ローラ３の前には硬貨の渋滞量が
増加して行く。この渋滞した硬貨がローラ３の前方のベ
ルト25上に一定量以上溜まると、それ以上の硬貨はベル
ト25の先端26から溢れて、硬貨のバイパス手段４の受け
皿部41内に落下し、該受け皿部41の底に設けられたシュ
ート部42から硬貨の受け箱44内に落下する。

このように硬貨の整列処理が不可能となるほど多量な
枚数の硬貨が短時間に硬貨搬送装置に供給されても、硬
貨整列手段から溢れた硬貨はバイパスから硬貨の受け箱
に落下するので、硬貨搬送用コンベアを停止させる必要
は生じない。

硬貨整列用コンベア２の搬出口27には、公知の硬貨分
別機Ｅと、分別された硬貨の収容箱Ｆ、Ｇが設置されて
いる。

硬貨分別機Ｅは、硬貨をその大きさにより分別し、セ
ンサおよび制御装置（いずれも図示せず）により検出お
よび計数して、硬貨の収容箱Ｆ、Ｇに排出する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の硬貨の搬送および整列装置の概略を示
す斜視図、第２図はその正面図、第３図は従来の硬貨の
搬送および整列装置の概略を示す正面図である。 図中 １…硬貨搬送用コンベア、２…硬貨整列用コンベ
ア、３…硬貨整列用ローラ、４…溢れた硬貨のバイパス
手段（バイパス通路）

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】硬貨を搬送するとともに、重なり合ってき
   た硬貨を整列させる整列手段を有する硬貨の搬送および
   整列装置であって、 硬貨搬送用コンベアと、 該硬貨搬送用コンベアの末端の下方に設置した硬貨整列
   用コンベアと、 該硬貨整列用コンベアの上面に設けられ、該上面との隙
   間が、１枚の硬貨のみを通過し得る寸法に設定され、前
   記硬貨整列用コンベアと同方向に回転する硬貨整列用ロ
   ーラと、 前記硬貨整列用コンベアの先端に設けられ余剰硬貨をバ
   イパスさせるバイパス通路とからなる硬貨の搬送および
   整列装置。