JP2644424B2 - 液相結晶成長方法および液相結晶成長装置 - Google Patents

液相結晶成長方法および液相結晶成長装置

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JP2644424B2
JP2644424B2 JP7025693A JP7025693A JP2644424B2 JP 2644424 B2 JP2644424 B2 JP 2644424B2 JP 7025693 A JP7025693 A JP 7025693A JP 7025693 A JP7025693 A JP 7025693A JP 2644424 B2 JP2644424 B2 JP 2644424B2
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seed crystal
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裕幸 加藤
尚太郎 富田
保男 奥野
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SUTANREE DENKI KK
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KANAGAWA KAGAKU GIJUTSU AKADEMII
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液相結晶成長に関する。
蒸気圧の高い化合物半導体、特にII−VI族化合物半
導体のバルク結晶成長技術として、成長温度を低下でき
る溶液結晶成長が期待されている。
【0002】
【従来の技術】II−VI族化合物半導体は高い融点を
有し、さらに構成元素の蒸気圧が高い。従って融液成長
では結晶成長容器に高い耐圧性が必要となるばかりでな
く、成長した結晶には高密度の結晶欠陥が生じ易い。
【0003】溶液成長を利用すると、II−VI族化合
物半導体の結晶成長温度を低下することが可能となり、
良質の結晶を得られる可能性がある。溶媒としてはII
−VI族化合物半導体の構成元素であるII族元素やV
I族元素を用いる方法が提案されている。
【0004】図4に、従来の技術によるII−VI族化
合物半導体の溶液成長による結晶成長装置の構成例を示
す。図中左側に結晶成長装置を断面で示し、右側に結晶
装置内に設定される温度分布をグラフで示す。
【0005】2種類の適当な径を有する石英管を接続し
て結晶成長容器1が形成されている。なお、初めは上端
を開放しておく。結晶成長容器1内の下部にはカーボン
等の熱伝導率のよい材料で作成したヒートシンク6が配
置されている。
【0006】ヒートシンク6は、結晶成長容器1に固定
されている。ヒートシンク6の上面に、ヒートシンクと
ほぼ同径でウエハ状のシード結晶5が載置され、その上
から適当な長さのヒートシンクと同じ外径を有した円筒
状のシード止め4が挿入され、結晶成長容器1に固定さ
れている。なお、原料充填前の状態においては、結晶成
長容器1のたとえば上部が開放されている。
【0007】結晶成長容器1に溶媒3としてSe−Te
(所定混合比のSeとTe)、ソース結晶2としてZn
Se多結晶を挿入する。なお、ZnSe結晶成長の溶媒
としてSeのみを用いるとZnSeの溶解度が低い。S
e−Teを用いるのは、Teを添加して溶解度を増大さ
せるためである。ソース結晶2、溶媒3を投入した後、
結晶成長容器1内を真空排気し、開放部を封止する。
【0008】このように準備した結晶成長アンプルを、
図4右側に示すような温度勾配を設定した外熱型の電気
炉中に配置する。外熱型電気炉は炉心管7の周囲にヒー
タ線8を巻回したもので構成され、炉心管7内部に結晶
成長容器1を収容するための縦型空間が形成されてい
る。
【0009】炉心管7内部には、図中右側で示すよう
に、上部で高く、下部で低くなる縦方向温度分布が設定
される。ソース結晶2が配置される位置の温度をTs、
結晶成長が生じるシード結晶5表面の位置の温度がTg
で示されている。Ts>Tgである。
【0010】このような温度分布内に結晶成長容器1が
配置されると、高温部のソース結晶2は、高温部での飽
和溶解度まで溶媒3に溶解する。なお、高温での飽和溶
解度は低温での飽和溶解度よりも高い。溶媒3中に溶解
したソース結晶成分は、拡散によって低温部にも移動
し、低温部の溶液を過飽和状態にする。
【0011】シード結晶5が低温部に配置され、過飽和
溶液と接触することにより、シード結晶5上に結晶成長
が生じる。このようにして、シード結晶5上にバルク状
の単結晶を成長させる。
【0012】また、他の例としては、図5に示すよう
に、ヒートシンク6上にそれと同径の外径を有するイン
ゴット状のシード結晶5を配置し、シード結晶の側面部
の結晶成長容器を凹ませることにより、固定する方法が
ある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図4に示した従来方法
による結晶成長においては、成長結晶の外径がウエハ状
のシード結晶の直径よりも小さな径のものしか得られ
ず、成長結晶を再度シード結晶として用いると、成長結
晶の外径はさらに小さくなってしまうため、実用的では
ない。
【0014】また、図5に示すようなインゴット状のシ
ード結晶を用いた場合には、成長速度の遅い結晶等は1
回の成長でシード結晶と同程度の厚みの結晶しか得られ
ないため、結晶の数を増やすことが容易でなく、非常に
効率が悪い。
【0015】本発明の目的は、ウエハ状のシード結晶か
らその直径と同じ外径を有する成長結晶を得ることので
きる結晶成長技術を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の液相結晶成長方
法は、溶媒の上下に温度差を形成し、溶媒の高温部にソ
ース結晶を配置し、溶媒の低温部で結晶成長を行なう液
相結晶成長方法において、溶媒下部に配置し、上面に溝
を有するヒートシンク上面にシード結晶を保持し、シー
ド結晶とほぼ同径の内径を有し、シード結晶側端部に内
側に向かって突起を有する円筒状シード止めでシード結
晶を固定し、シード結晶上に単結晶を成長させることを
特徴とする。
【0017】
【作用】シード結晶を固定するためのシード止め4の内
径をシード結晶の径と同径とすることにより、ウエハ状
のシード結晶からシード結晶と同じ径を有する成長結晶
が得られるようになった。シード止め4のシード結晶側
端部に、内側に向かって突起を設けたことにより、シー
ド結晶と同径の内径を有するシード止めで確実にシード
結晶を固定することができる。
【0018】
【実施例】以下、II−VI族化合物半導体のZnSe
をSe−Te溶媒を用いて成長する場合を例にとって説
明する。ZnSeは、青色発光半導体素子として期待さ
れる材料である。
【0019】図1に本発明の実施例による結晶成長装置
を示す。図中左側に結晶成長装置の断面図を示し、図中
右側に炉内に設定される温度分布を示す。適当な径を有
する小口径の石英管1aと大口径の石英管1bを接続
し、結晶成長容器1を準備する。なお、この段階では大
口径の石英管1b上部は開放された状態である。
【0020】この成長結晶容器1を弗酸でエッチングし
て表面を清浄化する。表面を清浄化した結晶成長容器1
の底部にカーボン等の熱伝導率のよい材料で作成したヒ
ートシンク6を収納し、真空ベーキングを施す。
【0021】ヒートシンク6の一部に予め刻みを入れて
おき、真空ベーキング後、成長容器1をそれに応じて変
形させることによってヒートシンク6を固定する。ヒー
トシンク6の上面中央部には、予め円形で深さ0.1〜
0.5mmの溝を形成し、その底面は平坦かつ鏡面に処
理をしておく。
【0022】シード結晶5として、面方位(111)面
を有し、ヒートシンク6の上面の円形の溝の径よりも若
干小さな径を有するウエハ状のZnSe単結晶を準備す
る。なお、(111)面以外のZnSe単結晶を用いる
ことも可能である。シード結晶5を鏡面研磨した後洗浄
し、鏡面エッチングを施す。
【0023】このように準備したシード結晶5を、ヒー
トシンク6の上面に形成された円形の溝に載置し、シー
ド結晶がヒートシンク6の上面の中心に位置するように
する。
【0024】さらに、ヒートシンク6と同じ外径を有
し、かつシード結晶5の径と同じ内径を有する円筒状の
シード止め4を挿入し、シード止め4を結晶成長容器1
に融着することにより、シード結晶5を固定する。この
際のシード止め4がシード結晶5を固定する機構を図2
を使って説明する。
【0025】ヒートシンク6の上面に、前記の通りシー
ド結晶5が載置されている。この時、シード結晶5はヒ
ートシンク6の外周部より上に出ていることが望まし
い。シード止め4のシード結晶側端部の内周は、予めバ
ーナーにより角を丸めておくことにより、シード結晶5
の径よりわずかに小さな部分を作っておく。これによ
り、シード結晶5を確実に固定することが可能となる。
【0026】シード結晶5を固定する機構は、シード止
め4のシード結晶側端部の円周に沿って全周の角を丸め
ておく構成に限らない。たとえば、少なくとも2個以上
の内側に向かう突起物を設けることによっても可能であ
る。
【0027】その後、溶媒3として所定組成のSe−T
e混合物、ソース結晶2としてZnSeの多結晶を結晶
成長容器1内に投入する。ソース結晶2は、結晶成長容
器1の段差を利用して保持される。
【0028】このようにソース結晶2、溶媒3を充填し
た結晶成長容器1を真空排気装置に接続し、その内部を
2×10-6Torrよりも高い真空度に真空排気し、開
放端を封止する。
【0029】このように準備した結晶成長容器1を、図
1右側に示すような所定の温度分布を形成した電気炉内
に配置する。電気炉は内部に結晶成長容器1を収容する
ことのできる縦型空間を形成する炉心管7の周囲にヒー
タ線8を巻回した構成を有する。
【0030】なお、電気炉内においてはソース結晶2の
配置される位置の温度をTs、シード結晶5表面の結晶
成長が生じる部分の温度をTgで表す。なお、1cm当
たりの温度勾配を以下dTで表す。
【0031】ソース結晶2は、ソース温度Tsで溶媒3
中に飽和溶解度まで溶解する。ソース結晶成分は溶媒中
を拡散し、低温部にまで移動する。低温部においては飽
和溶解度が低いため、溶液は過飽和溶液となる。
【0032】適当な過飽和度を有する過飽和溶液がシー
ド結晶5に接触することにより、シード結晶5上にシー
ド結晶5を固定しているシード止め4の内径に沿った円
柱状で、かつシード結晶の径と同じ径を有するバルク状
ZnSe単結晶が成長する。バーナで溶融することによ
って形成したシード止め4ない中の突起は、滑らかな表
面を有し、結晶成長はシード止め4内面に沿って進行す
る。
【0033】図4に示した従来の方法で作成した結晶の
断面図を図3(A)に、本実施例により作成した結晶の
断面図を図3(B)に概略的に示す。従来例において
は、円柱状の成長結晶9の径は、シード結晶5の径より
も小さいが、本実施例による成長結晶10の主要部の径
はシード結晶5の径と等しい。シード止め4のシード結
晶固定用の突起物のために、成長結晶とシードとの境界
面にくぼみができているが、結晶の成長の際に問題にな
ることはなく、シード止め4の内面に沿って単結晶が成
長している。
【0034】このため、成長結晶10からシード結晶5
と同径のウエハを切り出すことができる。成長結晶10
から新たなシード結晶を切り出しても径が減少しないた
め、効率的に結晶成長を繰り返すことができる。
【0035】以上、Se−Te溶媒を用い、ZnSeを
結晶成長する場合を例にとって説明したが、上述の液相
結晶成長は、シード止め4の内径をシード結晶5の径と
等しくすることが特徴であり、Se−Te溶媒を用いた
ZnSeの溶液結晶成長に限らず、広く溶液結晶成長に
適用することが可能である。
【0036】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶液結晶成長において、シード結晶の径と同一の径を有
する円柱状単結晶を得ることが可能であり、得られた成
長結晶を、さらにシード結晶として使用することによ
り、効率よく結晶を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による溶液結晶成長を説明する
ための液相結晶成長装置の断面図および温度分布のグラ
フである。
【図2】図1の実施例におけるシード結晶の固定方法を
説明するための断面図である。
【図3】従来例および本実施例で作成した成長結晶形状
の断面図である。
【図4】従来の技術による溶液結晶成長を説明するため
の液相結晶成長装置の断面図および温度分布のグラフで
ある。
【図5】従来の技術による溶液結晶成長を説明するため
の液相結晶成長装置の断面図である。
【符号の説明】 1 結晶成長容器 2 ソース結晶 3 溶媒 4 シード止め 5 シード結晶 6 ヒートシンク 7 炉心管 8 ヒータ線 9、10 成長結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 保男 神奈川県横浜市緑区藤が丘2−37−2 A302 審査官 雨宮 弘治

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒の上下に温度差を形成し、溶媒の高
    温部にソース結晶を配置し、溶媒の低温部で結晶成長を
    行なう液相結晶成長方法において、 溶媒下部に配置し、上面に溝を有するヒートシンク上面
    にシード結晶を保持し、 シード結晶とほぼ同径の内径を有し、シード結晶側端部
    に内側に向かって突起を有する円筒状シード止めでシー
    ド結晶を固定し、 シード結晶上に単結晶を成長させることを特徴とする液
    相結晶成長方法。
  2. 【請求項2】 溶媒の上下に温度差を形成し、溶媒の高
    温部にソース結晶を配置し、溶媒の低温部で結晶成長を
    行なう液相結晶成長装置において、 溶媒下部に配置し、上面にウエハ状のシード結晶を保持
    するための溝を有するヒートシンクと、 シード結晶と同径の内径を有し、シード結晶側端部に内
    側に向かって突起を有する、シード結晶を固定するため
    の円筒状シード止めとを有する液相結晶成長装置。
JP7025693A 1993-03-29 1993-03-29 液相結晶成長方法および液相結晶成長装置 Expired - Lifetime JP2644424B2 (ja)

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