JP2643129B2 - 電子写真用現像剤組成物 - Google Patents

電子写真用現像剤組成物

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JP2643129B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷などにおけ
る静電荷像を現像する為の現像剤組成物に関するもので
ある。
〔従来の技術及び問題点〕
従来電子写真法としては、米国特許第2297691号、第2
357809号明細書等に記載されている如く、光導電性絶縁
層を一様に帯電させ、次いでその層を露光せしめ、その
露光された部分上の電荷を消散させる事によって電気的
な潜像を形成し、更に該潜像にトナーと呼ばれる着色さ
れた電荷をもった微粉末を付着せしめる事によって可視
化させ(現像工程)、得られた可視像を転写紙等の転写
材を転転写せしめた後(転写工程)、加熱、圧力或いは
その他適当な定着法によって永久定着せしめる(定着工
程)工程からなる。
この様にトナーは単に現像工程のみならず、転写工
程、定着工程の各工程に於いて要求される機能を備えて
いなければならない。
所で、近年電子写真方式を用いた、複写機、プリンタ
ー等の感光体として、従来の無機系(アモルファスセレ
ン合金、硫化カドミウム等)以外に有機系の感光体を用
いたものが増加して来ている。これは、有機系感光体の
作製の容易さ、コストの安さ、無害性等によるものであ
る。
そして、有機系の感光体の大部分はその性質上トナー
としての正の荷電性を有する物が必要であり、また、無
機系感光体を使用していても反転現像を行うレーザビー
ムプリンター等の増加により、高性能な正荷電性トナー
の開発が切望されている。
従来この種のトナーとしては、荷電的にほぼ中性に近
いスチレン−アクリル共重合体に代表されるビニル系樹
脂やエポキシ樹脂をバインダーとして、そのトナー粒子
中に着色剤、荷電制御剤等を添加したものが、製造上の
容易さ等の理由により使用されてきた。これらの樹脂を
バインダーとして用いたトナーは、使用されている樹脂
の性質上、トナーとしての重要な要求特性である耐オフ
セット性、耐ブロッキング性、低温定着性、耐塩化ビニ
ル移行性等、全て満足するものは得られていない。
即ち、スチレン−アクリル共重合体に代表されるビニ
ル系樹脂の場合、耐オフセット性を向上しようとすれ
ば、樹脂の軟化点や架橋密度を上げざるをえなくなり低
温定着性が犠牲となる。また逆に低温定着性を追求すれ
ば耐オフセット性、耐ブロッキング性に支障を来す様に
なる。また、スチレン−アクリル共重合体の溶解度パラ
メーターが、塩化ビニル等に含まれている可塑剤(ジオ
クチルフタレート等)の溶解度パラメーターと近い為
に、可塑剤のトナー側への移行が起こり、塩化ビニルシ
ート等に保存されているコピー画像の汚染原因となって
いる。
エポキシ樹脂を用いた場合、耐塩化ビニル移行性はあ
るが、単独では耐オフセット性、低温定着性の向上は非
常に難しく、特にヒートロールタイプの定着機を用いた
装置では使用に耐えない。
これらの欠点に対しては、従来より改良が試みられて
いるが、根本的な解決には到っていない。
一方、分子量分布が広く、耐オフセット性、低温定着
性、耐ブロッキング性、耐塩化ビニル移行性等の要求特
性をバランス良く満たすバインダー樹脂としてポリエス
テルが注目されている。ここでポリエステルの荷電性と
その酸価との関係をみた場合ほぼ比例関係にあり、酸価
が高くなれば、樹脂の負の荷電性も大きくなる事がわか
っている。特開昭57−37353号、特開昭57−109825号公
報等に記載されているポリエステルは架橋構造をもち、
比較的高めの酸価を有しているため荷電制御剤を使用し
なくても十分な負の荷電性をもつ優れたバインダー樹脂
である。
しかしこれらの架橋タイプのポリエステルを正の荷電
性をもつトナー用バインダー樹脂に用いようとすれば、
樹脂そのものの負の荷電性の強さの為に、正の荷電性を
付与する為には多量の正の荷電制御剤を配合しなければ
ならない等の対策が必要となる。一般に正の荷電制御剤
としてはニグロシン染料などが知られているが、多量に
用いた場合トナーの主成分を構成するバインダー樹脂と
の相溶性が悪く、トナー粒子が現像器内で長時間混合さ
れると、粒子の破壊が起こり、単にニグロシン等が分散
されている場合にはニグロシン等を含まない逆(逆)極
性の粒子が生成し、画像信号の無い所にもトナーが付着
するいわゆる地カブリ現象が発生する。また、多量のニ
グロシン染料等を用いると、親水性を有するため環境の
湿度により帯電量が変化し、画質が低下する。またニグ
ロシン系の染料は一般に着色が強く、カラートナーに不
適合である等の欠点がある。
また一方、複写機の汎用性が高まるにつれ苛酷な条件
に、例えば高温高湿又は低温低湿の条件下に設置される
事が多く、その様な苛酷な条件に於いても通常の環境に
於けると同様の鮮明な画像が得られる事が必要不可欠と
なっている。
しかるにトナーは通常の条件下では好ましい帯電量ま
たは絶縁抵抗等、好ましい電気的特性を有しているにも
拘らず、高温多湿又は低温低湿下ではそれらが大きく変
動し結果的に画像の劣化が生じる事が少なくない。例え
ば低温低湿下では画像濃度が低下し逆に高温高湿下では
画像濃度が高くなり、著しい場合には黒ベタ部の殆どが
白抜けとなる現象が発生する。ポリマー末端に親水性で
あるカルボキシル基、ヒドロキシル基をもっているポリ
エステルでは、それらの濃度、即ち酸価、水酸基価が高
すぎると上記の様な環境の影響を受けやすい場合もあ
る。
従ってあらゆる環境下にて通常の環境条件と全く変わ
らない鮮明な画像が得られるトナーが要求されている。
〔発明の目的〕
本発明は以上の様な背景のもとになされたものであっ
て、その目的は電子写真用現像剤において、中性に近い
荷電性を有するトナーバインダー樹脂を用いて、鮮明で
カブリのない画像を形成するトナーを提供することにあ
り、更に詳細には上述した欠点を改良した環境の湿度の
影響が極めて小さく、耐久性に優れたトナーを提供する
事にある。
本発明の他の目的は、少量の荷電制御弁やキャリアの
選択により容易に正、負どちらの荷電性にでも設計でき
る現像剤を提供する事にある。
本発明の他の目的は、ヒートローラー定着方式に於い
てオフセット防止液を塗布する事なくホッパーが防止さ
れ、且つより低い定着温度で定着できる現像剤を提供す
る事にある。
本発明の他の目的は、フラッシュ定着法やオープン定
着法に於いてより短時間でまた低エネルギーで定着でき
る現像剤を提供する事にある。
本発明の他の目的は、流動性が良く、ブロッキングの
生じない且つ寿命の長い(劣化し難い)現像剤を提供す
る事にある。
本発明の他の目的は、現像剤製造時に混練性、粉砕性
の良い現像剤を提供する事にある。
本発明の他の目的は、塩化ビニル等のシートやファイ
ルと接触しても画像が汚染されない現像剤を提供する事
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は前記の目的を達成する為鋭意研究の結果
本発明に到達した。
即ち本発明は、熱可塑性樹脂を必須成分とする電子写
真用現像剤組成物に於いて、熱可塑性樹脂が、アルコー
ル成分と酸成分とを構成単位とし、かつ3価以上の多官
能アルコール又は酸の少なくとも1種を構成単位として
有する、酸価4KOHmg/g以下、水酸基価60KOHmg/g以下の
ポリエステルであり、正の荷電制御剤を含有しない事を
特徴とする電子写真用現像剤組成物に係わるものであ
る。
本発明におけるポリエステルを構成しているモノマー
のうちアルコールモノマーとしては、3価以上の多官能
モノマーも含めて、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビ
スフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノール
A、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビス
フェノールAアルキレンオキシド付加物、その他の二価
アルコール、又はソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテ
トロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパ
ントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、その他の三価以上の
多価アルコールを挙げることができる。
これらのモノマーのうち特に、ビスフェノールAアル
キレンオキシド付加物を主成分モノマーとして用いた系
が良好な結果を示した。
ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物を構成モ
ノマーとして用いた場合、ビスフェノールA骨格の性質
上比較的高めのガラス転移点のポリエステルが得られ、
耐ブロッキング性が良好となる。また、ビスフェノール
A骨格の両側のアルキル基の存在がポリマー中でソフト
セグメントとして働き低温定着性が良好となる。
本発明に於けるポリエステルを構成しているモノマー
のうち、酸モノマーとしては3価以上の多官能モノマー
も含めて、例えばマレイン酸、フマール酸、シトラコン
酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン
酸、又はn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク
酸等のアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸
類、これらの酸の無水物、アルキルエステル、その他の
二価のカルボン酸、そして1,2,4−ベンゼントリカルボ
ン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフ
タレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン
酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキ
シル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、
テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オ
クタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこ
れらの無水物、アルキルエステル、アルケニルエステ
ル、アリールエステル、その他の三価以上のカルボン酸
を挙げることができる。
ここで述べているアルキル、アルケニル又はアリール
エステルの具体例としては、1,2,4−ベンゼントリカル
ボン酸を例に取れば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸
トリメチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリエチ
ル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリn−ブチル、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリイソブチル、1,2,4
−ベンゼントリカルボン酸トリn−オクチル、1,2,4−
ベンゼントリカルボン酸トリ2−エチルヘキシル、1,2,
4−ベンゼントリカルボン酸トリベンジル、1,2,4−ベン
ゼントリカルボン酸トリス(4−イソプロピルベンジ
ル)等がある。
これらのモノマーのうち3価以上のカルボン酸又はそ
の無水物を多量に用いた場合、酸価を5KOHmg/g以下に保
持しようとすれば、樹脂製造時に、ゲル化等の危険性が
生じ、注意を要する。
また、これらのモノマーのうち、特に次式(I) で表されるモノマーを併用した系が良好な結果を示す。
(I)式のモノマーはエステル交換反応により反応が
進行するので、樹脂の酸価とは無関係に(即ち低酸価の
ままでも)高分子量化及び架橋構造の導入が出来るわけ
である。
(I)式のモノマーの配合割合は酸成分の構成単位中
2〜50モル%が良好である。2モル%未満では十分な架
橋構造が得られず、耐オフセット性が改善されなくな
る。50モル%より多くなると樹脂製造時にゲル化等の危
険性が生じる。
次に本発明におけるポリエステルは、その性質上、酸
価を4KOHmg/g以下にする必要があり、4KOHmg/gを超える
場合は、樹脂そのものの負の荷電性が強くなり、単独で
正の荷電正を持ったトナーへの使用が困難となる。
また水酸基価60KOHmg/gを超える場合は必然的に低分
子量となり耐オフセット性、耐ブロッキング性等に支障
をきたす様になる。
次にトナーの重要な要求特性である熱特性を満たす為
には、それに用いられる樹脂は、少なくとも1種の3価
以上の多官能モノマーを用いて架橋構造とし、高化式フ
ローテスター軟化点が90℃〜150℃、流出開始温度と軟
化点との温度差が15℃〜50℃である事が好ましい(ここ
で用いた高化式フローテスターとは、樹脂等の溶融挙動
が各温度で簡単に再現性良く測定出来、トナー用、バイ
ンダー樹脂の評価には非常に有効な総値である)。3価
以上の多官能モノマー即ち架橋剤を用いなければ、耐オ
フセット性に支障をきたす。又、軟化点が90℃未満では
耐オフセット性、耐ブロッキング性に、また150℃を超
えると低温定着性に支障をきたす。また、同様に流出開
始温度と軟化点との温度差が15℃未満では耐オフセット
性、耐ブロッキング性に、また50℃を超えると低温定着
性に支障をきたす。
尚、本発明におけるポリエステル樹脂は通常の方法に
て合成することができる。具体的には反応温度(170℃
〜250℃)、反応圧力(5mmHg〜常圧)にて反応を行い
(最適温度、圧力はモノマーの反応性等で決める)、所
定の物性になった時点で反応を終了すればよい。
本発明に於ける電子写真用現像剤は通常の方法によっ
て製造される。
また、本発明に於いて使用する事のできる着色剤とし
て例えば黒色トナーの場合サーマルブラック法、アセチ
レンブラック法、チャンネルブラック法、ファーネスブ
ラック法、ランプブラック法等により製造される各種の
カーボンブラック、カラートナーの場合銅フタロシアニ
ン、モノアゾ系顔料(C.I.Pigment Red 5,C.I.Pigment
Orange 36,C.I.Pigment Red 22)、ジスアゾ系顔料(C.
I.Pigment Yellow 83)、アントラキノン系顔料(C.I.P
igment Blue 60)、ジスアゾ系顔料(Solvent Red 1
9)、ローダミン系染料(Solvent Red 49)等があり、
これらを該熱可塑性樹脂と、場合によっては負の荷電制
御剤と共にボールミル等により充分に均一分散した後、
ニーダーにて溶融混練し冷却後粉砕し、平均粒径5〜15
μmの着色粉体即ちトナーとして使用される。乾式二成
分系現像剤として該トナーを不定形キャリアー、フェラ
イト系コートキャリアー、真球コートキャリアー等の磁
性粉体と適量ブレンドし現像剤として用いられる。
本発明に於いて使用する事のできる負の荷電制御剤と
しては、モノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及び
その塩、ニトロ基やハロゲン元素を持った物質、スルホ
ン化銅フタロシアニン、無水マレイン酸コポリマー等が
挙げられる。
また、現像機構上又は画像を向上せしめる目的の為、
磁性微粉体をトナー中に含有せしめる事ができる。該磁
性粉体としてはフェライト、マグネタイト等強磁性を示
す元素を含む合金あるいは化合物を挙げることができ、
該磁性体は平均粒径0.05〜1μの微粉末の形で熱可塑性
樹脂中に30〜70重量%の量を分散せしめ用いる事ができ
る。
また、本発明に係るトナー中に含有される公知の特性
改良剤として、オフセット防止剤、流動化剤、熱特性改
良剤(例えば3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸
クロム錯体等の金属錯体や酸化亜鉛等の金属酸化物)等
があるが、適宜用いても何ら本発明を阻害するものでは
ない。
尚、本発明に於けるポリエステル樹脂の酸価、水酸基
価はJIS K 0070の方法に準じて測定される。但し樹脂が
溶媒に溶解し難い場合はジオキサン等の良溶媒を用いて
も差し支えない。
また、本発明で使用している高化式フローテスターに
ついてJIS K 7210に概略が記載されているが、本発明で
は具体的に、高化式フローテスター軟化温度は第1図に
示す如き、高化式フローテスター(島津製作所製)を用
いて1cm3の試料3を昇温速度6℃/minで加熱しながら、
プランジャー1により20kg/cm2の荷重を与え、直径1m
m、長さ1mmのノズル4を押し出すようにし、これによ
り、第2図に示すような当該フローテスターのプランジ
ャー降下量(流れ値)−温度曲線を描きそのS字曲線の
高さをhとするときh/2に対応する温度を軟化温度とし
たものであり、また流出開始温度は、樹脂が溶融し始め
それによりプランジャーが降下し始めた時の温度とし
た。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこ
れらの例に限定されるものではない。
尚、実施例に示す組成割合は特に明示しない限り重量
部を表す。
製造例1(樹脂Aの製造) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 770g ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 720g テレフタル酸 690g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリ2−エチルヘキシ
ル 120g 以上の物質を通常のエステル化触媒と共にガラス製2
の4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製撹拌
棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取りつけ、電
熱マントルヒーター中で窒素気流下、前半210℃常圧、
後半210℃減圧にて撹拌しつつ反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価2.3KOHmg/g、水酸基価22.0KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度103.0℃、流出開始
温度82.0℃であった。
製造例2(樹脂Bの製造) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 700g ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 330g テレフタル酸 170g イソドデセニル無水コハク酸 260g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリメチル 240g 以上の物質を通常のエステル化触媒と共に製造例1と
同様の装置、同様の処法にて反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価1.7KOHmg/g、水酸基価19.5KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度122.5℃、流出開始
温度95.5℃であった。
製造例3(樹脂Cの製造) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 720g ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 300g テレフタル酸 160g イソドデセニル無水コハク酸 260g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリエチル 290g 以上の物質を通常のエステル化触媒と共に製造例1と
同様の装置、同様の処法にて反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価3.8KOHmg/g、水酸基価10.5KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度142.3℃、流出開始
温度109.0℃であった。
製造例4(樹脂Dの製造) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 1225 g ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 165 g フマール酸 350 g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリメチル 250 g ハイドロキノン(重合禁止剤) 0.5g 以上の物質を製造例1と同様の装置を用い、前半185
℃常圧、後半210℃減圧にて反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価1.1KOHmg/g、水酸基価52.3KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度112.3℃、流出開始
温度87.8℃であった。
製造例5(樹脂Eの製造) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 1225 g ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 165 g フマール酸 350 g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリエチル 290 g ハイドロキノン(重合禁止剤) 0.5g 以上の物質を製造例4と同様の装置、同様の処法にて
反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価4.0KOHmg/g、水酸基価28.8KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度133.5℃、流出開始
温度100.2℃であった。
製造例6(樹脂Fの製造) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 1225g ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 165g テレフタル酸 500g イソドデセニル無水コハク酸 130g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリイソプロピル 170g 以上の物質を通常のエステル化触媒と共に製造例1と
同様の装置、同様の処法にて反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価0.5KOHmg/g、水酸基価28.4KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度127.4℃、流出開始
温度81.4℃であった。
製造例7(樹脂Gの製造、比較用) 製造例1の1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリn−
ブチルを1,2,4−ベンゼントリカルボン酸58gに変えた以
外は全く同様の処方にて反応を開始した。酸価を追跡し
ながら反応を進めたが、酸価が15KOHmg/g近くなると、
樹脂の粘度が急激に高くなり、最終的にゲル化した。な
お、念の為酸価を測定した所、13.0KOHmg/gであった。
製造例8(樹脂Hの製造、比較用) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 1400g テレフタル酸ジメチル 780g 以上の物質を通常のエステル化触媒と共に製造例1と
同様の装置、同様の処法にて反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価1.4KOHmg/g、水酸基価15.2KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度120.4℃、流出開始
温度92.0℃であった。
製剤例9(樹脂Iの製造、比較用) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 1050 g フマール酸 298 g 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸 55 g メチルハイドロキノン(重合禁止剤) 0.5g 以上の物質を製造例4と同様の装置、同様の処法にて
反応を進めた。
得られた樹脂は、酸価19.5KOHmg/g、水酸基価37.2KOH
mg/g、高化式フローテスター軟化温度133.2℃、流出開
始温度102℃であった。
実施例1〜6及び比較例1〜4 下記組成の材料をボールミルで混合後、加圧ニーダー
にて溶融混練し、冷却後、通常の粉砕・分級工程を経て
平均粒径11μmのトナーを調製した。
実施例1 樹脂A 91部 カーボンブラック「カーボンブラック#44(三菱化成社
製)」 6部 ワックス「ビスコール550P(三洋化成社製)」 3部 実施例2 樹脂B 89部 カーボンブラック「カーボンブラック#44(三菱化成社
製)」 6部 荷電制御剤「ボントロンS−31(オリエント化学社
製)」 2部 ワックス「ビスコール550P(三洋化成社製)」 3部 実施例3 実施例2における樹脂Bを樹脂Cに変える以外は全く
同様。
実施例4 実施例2における樹脂Bを樹脂Dに変える以外は全く
同様。
実施例5 実施例2における樹脂Bの樹脂Eに変える以外は全く
同様。
実施例6 樹脂F 91部 カーボンブラック「カーボンブラック#44(三菱化成社
製)」 6部 ワックス「ビスコール550P(三洋化成社製)」 3部 比較例1 実施例2における樹脂Bを樹脂Hに変える以外は全く
同様。
比較例2 実施例2における樹脂Bを樹脂Iに変える以外は全く
同様。
比較例3 実施例2における樹脂Bをトナーバインダー用スチレ
ン−アクリル共重合樹脂(架橋タイプ、高化式フローテ
スター軟化温度130.2℃)に変える以外は全く同様。
比較例4 実施例2における樹脂Bをエポキシ樹脂「エピコート
1007(油化シェル社製)」に変える以外は全く同様。
以上の実施例1〜6で得られたトナーをそれぞれトナ
ー1〜トナー6とし、比較例1〜4で得られたトナーを
それぞれ比較トナー1〜比較トナー4とする。
以上のトナー各々39gと樹脂被覆された鉄粉1261gと流
動化剤7gとを混合して現像剤を調製し、それぞれの現像
剤の摩擦帯電量をブローオフ法にて測定した。そして、
市販の電子写真複写機(トナー1は感光体は有機系感光
体、トナー2〜6及び比較トナー1〜4は感光体はSe系
感光体を用いた。定着ローラーの回転速度は255mm/se
c、定着装置のヒートローラー温度を可変にし、オイル
塗布装置を除去したもの)にて画像出しを行った。
定着温度を120℃〜220℃にコントロールし、画像の定
着性、オフセット性を評価した結果を表1及び表2に示
す。
ここでの最低定着温度とは底面が15mm×7.5mmの砂消
しゴムに500gの荷重を載せ、定着機を通して定着された
画像の上を5往復こすり、こする前後でマクベス社の反
射濃度計にて光学反射密度を測定し、以下の定義による
定着率が70%を越える際の定着ローラーの温度をいう。
また、保存安定性については、各トナーを50℃、相対
湿度40%の条件下で24時間放置したときの凝集の発生の
程度を評価した。その結果も表1及び表2に示す。
また、耐塩化ビニル移行性については、定着後の画像
を塩化ビニルシートにはさみ100g/cm2の荷重を与え40℃
の下、1週間放置した時の画像及び塩化ビニルシートの
汚染状態を評価した。その結果も表1及び表2に示す。
また、環境安定性については、高温高湿(35℃,85%R
H)及び低温低湿(10℃,15RH%)での画像安定性につい
て評価した。その結果も表1及び表2に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は高化式フローテスターの要部を示す略示断面
図、第2図はフローテスターのプランジャー降下量(流
れ値)−温度曲線である。 1……プランジャー 2……シリンダー 3……試料 4……ノズル 5……ノズル押え

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂を必須成分とする電子写真用
    現像剤組成物に於いて、熱可塑性樹脂が、アルコール成
    分と酸成分とを構成単位とし、かつ3価以上の多官能ア
    ルコール又は酸の少なくとも1種を構成単位として有す
    る、酸価4KOHmg/g以下、水酸基価60KOHmg/g以下のポリ
    エステルであり、正の荷電制御剤を含有しない事を特徴
    とする電子写真用現像剤組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂がビスフェノールAアルキレ
    ンオキサイド付加物であるジオール成分と、次式(I) で示される化合物とを必須の構成単位として有するもの
    である特許請求の範囲第1項記載の電子写真用現像剤組
    成物。
  3. 【請求項3】式(I)で表される化合物の配合割合が酸
    成分の構成単位中2〜50モル%である特許請求の範囲第
    2項記載の電子写真用現像剤組成物。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂が、高化式フローテスターに
    よる軟化温度が90℃〜150℃、流出開始温度と軟化温度
    との温度差が15℃〜50℃のポリエステルである特許請求
    の範囲第1項記載の電子写真用現像剤組成物。
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