JP2698632B2 - 電子写真用現像剤組成物 - Google Patents

電子写真用現像剤組成物

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JP2698632B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真、静電記録、静電印刷などにおける
静電荷像を現像するための現像剤組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来電子写真法としては、米国特許第2297691号、同
第2357809号明細書等に記載されている如く、光導電性
絶縁層を一様に帯電させ、次いでその層を露光させ、そ
の露光された部分上の電荷を消散させる事により電気的
な潜像を形成し、更に該潜像にトナーと呼ばれる着色さ
れた電荷をもった微粉末を付着させる事によって可視化
させ(現像工程)、得られた可視像を転写紙等の転写材
に転写させた後(転写工程)、加熱、圧力或いはその他
適当な定着法により永久定着させる(定着工程)工程か
らなる。
この様にトナーは単に現像工程のみならず、転写工
程、定着工程の各工程に於いて要求される機能を備えて
いなければならない。
一般にトナーは現像装置内で機能的動作中に受ける剪
断力、衝撃力による機械的な摩擦力を受け、数千枚乃至
数万枚コピーする間に劣化する。この様なトナーの劣化
を防ぐには機械的な摩擦力に耐えうる分子量の大きな強
靭な樹脂を用いれば良いが、これらの樹脂は一般に軟化
点が高く、非接着定着方式であるオーブン定着、赤外線
によるラジアント定着では熱効率が悪いために定着が充
分に行われず、又、接触定着方式で熱効率が良いため広
く用いられているヒートローラー定着方式に於いても、
充分に定着させるためヒートローラーの温度を高くする
必要が生じ、定着装置の劣化、紙のカール、消費エネル
ギーの増大の弊害を招くばかりでなく、この様な樹脂を
使用すると粉砕性が悪いため、トナーを製造する際、製
造効率が著しく低下する。そのため結着樹脂の重合度、
更には軟化点も余り高いものは用いる事ができない。
一方ヒートローラー定着方式は加熱ローラー表面と被
定着シートのトナー像面が圧接触するため熱効率が著し
く良く、低速から高速に至るまで広く使用されている
が、加熱ローラー面とトナー像面が接触する際、トナー
が加熱ローラー表面に付着して後続の転写紙等に転写さ
れる、所謂オフセット現象が生じ易い。この現象を防止
するため加熱ローラー表面を弗素系樹脂等の離型性の優
れた材料で加工するが、更に加熱ローラー表面にシリコ
ーンオイル等の離型剤を塗布して対処している。しかし
ながら、シリコーンオイル等を塗布する方式は、定着装
置が大きくなりコスト高となるばかりでなく複雑になる
ためトラブルの原因にもなり易く好ましいものではな
い。
又、特公昭55−6895号、特開昭56−98202号公報に記
載の如く、結着樹脂の分子量分布幅を広くする事により
オフセット現象を改良する方法もあるが、一般に樹脂の
重合度が高くなり使用定着温度も高く設定する必要があ
る。
更に改良された方法として、特公昭57−493号、特開
昭50−44836号、特開昭57−37353号公報記載の如く、樹
脂を非対称化、架橋化させる事によってオフセット現象
を改善する方法があるが定着点は改善されていない。
一般に、最低定着温度は低温オフセットと高温オフセ
ットの間にあるため使用可能温度領域は最低定着温度と
高温オフセットとの間となり、最低定着温度をできるだ
け下げる事、高温オフセット発生温度をできるだけ上げ
る事により使用定着温度を下げる事ができると共に使用
可能温度領域を広げる事ができ、省エネルギー化、高速
定着化、紙のカールを防ぐ事ができる。又、両面コピー
がトラブルなくできる為、複写機のインテリジェント
化、定着装置の温度コントロールの精度、許容幅の緩和
等、数々の利点がある。
そのため常に定着性、耐オフセット性の良い樹脂、ト
ナーが望まれている。
この様な要求を達成するためスチレン系の結着樹脂を
使用する場合には特開昭49−65232号、特開昭50−2884
0、特開昭50−81342号公報記載の如く、パラフィンワッ
クス、低分子量ポリオレフィン等をオフセット防止剤と
して添加する方法が知られているが、添加量が少ないと
効果がなく、多いと現像剤の劣化が早い事も確認されて
いる。
ポリエステル樹脂は本質的に定着性が良く、米国特許
第3590000号明細書記載の如く、被接触定着方式に於い
ても充分に定着されるが、オフセット現象が発生し易く
ヒートローラー定着方式には使用が困難であった。特開
昭50−44836号、特開昭57−37353、特開昭57−109875号
公報記載の如く、多価カルボン酸を使用し耐オフセット
性を改良したポリエステル樹脂は、使用するに充分な耐
オフセット性を有していないか、又は有しているものは
ポリエステル樹脂が本来有している低温定着性を犠牲に
している場合が多く、問題があった。
又、特にビスフェノールAにアルキレンオキシドを付
加したジオールをジオール成分の主成分に様いたポリエ
ステル樹脂は樹脂自体が負の摩擦帯電性を有するので、
荷電制御剤を用いずに負帯電性トナーを得ることができ
るが、有機光導電体の普及と相俟って正帯電性トナーの
需要が増している今日、正帯電性の荷電制御剤を添加し
ても、2成分系ではキャリアーのコート剤をフッ素系を
用いたりして工夫することでしか正帯電性トナーを得る
ことができないという問題があった。
本発明はこれらの要求を満たすためになされたもので
あり、その目的はヒートローラー定着方式於いてにオフ
セット防止液を塗布することなく、オフセットが防止さ
れ、かつより低い定着温度で定着できる現像剤を提供す
る事にある。
本発明の他の目的は、ブロッキングの生じない、かつ
寿命の長い(劣化し難い)現像剤を提供する事にある。
本発明の更なる目的は粉砕性の良好な樹脂及びトナー
を提供する事にある。
本発明の他の目的は荷電制御剤の添加により、簡単に
正帯電性もしくは負帯電性のトナーを提供する事にあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記の目的を達成すべく鋭意研究の結
果、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、結着樹脂、着色剤を含有する電子写
真用現像剤組成物において、該結着樹脂の主成分がポリ
エステル樹脂よりなり、該ポリエステル樹脂部分は少な
くとも (イ)次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基、x,yはそれぞ
れ1以上の整数であり、かつ、x+yの平均値が2〜7
である) で表されるジオール成分を全構成成分中10モル%未満
と、 (ロ)次式 HOCH2 mOH (式中mは2〜6の整数) で表されるジオール成分を全構成成分中10モル%以上25
モル%未満と、 (ハ)次式 HOR′OnH (式中R′は炭素数2〜4のアルキレン基、nは2〜4
の整数) で表されるジオール成分を全構成成分中に1.5モル%以
上10モル%未満と、 (ニ)2価のカルボン酸またはその酸無水物またはその
低級アルキルエステルと、 (ホ)3価以上の多価カルボン酸またはその酸無水物ま
たは低級アルキルエステルを全構成成分中2.5モル%以
上15モル%未満 とを共縮合したポリエステル樹脂で、結着樹脂のガラス
転移温度が50℃以上80℃以下であって、少なくとも1種
類の荷電制御剤を結着樹脂に対して0.1〜8.0重量%含有
することを特徴とする電子写真用現像剤組成物に係るも
のである。
本発明において結着樹脂の主成分として用いられる樹
脂中のポリエステル部分は、アルコールと、カルボン
酸、カルボン酸エステルもしくはカルボン酸無水物との
縮重合により得られるが、アルコール成分の内(イ)の
ジオール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリ
オキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン等を挙げることができる。
(イ)のジオール成分は全構成成分中10モル%未満で
使用されるが、10モル%以上ではポリエステル樹脂の負
帯電性が増大し、正帯電性トナーを得難くなり、好まし
くない。
(ロ)のジオール成分としては、エチレングリコー
リ、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールを
挙げることができる。中でもエチレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールが好ま
しく用いられる。
(ロ)のジオール成分は全構成成分中10モル%以上25
モル%未満で使用されるが、10モル%未満ではトナーの
最低定着温度が高くなり、25モル%以上では樹脂が結晶
性を帯びてきて、特公昭57−493号公報に記載の如く、
好ましくない。
(ハ)のジオール成分としてはジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、テトラプロピレングリコール、ジ−テトラメチレン
グリコール、トリ−テトラメチレングリコール、テトラ
−テトラメチレングリコールを挙げることができる。
(ハ)のジオール成分は全構成成分中1.5モル%10モ
ル%未満で使用されるが、1.5モル%未満では定着強度
を上げるには効果がなく、10モル%以上ではトナーのブ
ロッキングを招くため好ましくない。
又、場合により他のジオール、例えば1,2−プロピレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテン
ジオール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加
ビスフェノールA、その他の2価のアルコールを加える
事ができる。
又、本発明における(ニ)のカルボン酸成分として
は、例えば、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、
イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン
酸、又はn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク
酸等のアルケニルコハク酸もしくはアルキルコハク酸、
これらの酸の無水物、低級アルキルエステル、その他の
2価のカルボン酸を挙げることができる。
これらのうち、テレフタル酸又はその低級アルキルエ
ステルが特に好ましい。
又、本発明における(ホ)の3価以上の多価カルボン
酸又はその酸無水物又は低級アルキルエステルは、オフ
セット現象を改良する好ましい成分であるが、少ないと
効果がうすく、又、ポリエステル樹脂及びトナーの粉砕
性が悪化し、多い場合は反応のコントロールが難しく、
安定した性能のポリエステル樹脂が得難いばかりでな
く、最低定着温度が高くなる等、好ましくない現象が発
生する。従って(ホ)の3価以上の多価カルボン酸又は
その酸無水物又は低級アルキルエステルの使用量は全構
成成分中2.5モル%以上15モル%未満が望ましい。具体
的に(ホ)の3価以上の多価カルボン酸又はその酸無水
物又は低級アルキルエステルとしては、1,2,4−ベンゼ
ントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサント
リカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2
−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカル
ボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン
酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級ア
ルキルエステル、その他の3価以上のカルボン酸を挙げ
ることができる。
本発明において用いられる結着樹脂としては、軟化点
が106℃以上160℃以下、ガラス転移温度が50℃以上80℃
以下のものが好ましいが、軟化点が106℃未満では充分
な非オフセット域を得るのに効果がなく、160℃を越え
れば最低定着温度が高くなる等、好ましくない現象が発
生する。一方、ガラス転移温度が50℃未満ではトナー化
後の保存安定性が悪くなり、80℃を越えれば定着性に悪
影響を及ぼすようになり、好ましくない。
本発明に使用する荷電制御剤の内、正の荷電制御剤の
具体例としては、ニグロシン系染料、例えば「ニグロシ
ンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラッ
クSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロンN−11」
(以上、オリエント化学社製)等、三級アミンを側鎖と
して含有するトリフェニルメタン系染料、四級アンモニ
ウム塩化合物、例えば「ボントロンP−51」(オリエン
ト化学社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド
等、ポリアミン樹脂、例えば「AFP−B」(オリエント
化学社製)等、その他を挙げることができる。
負の荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば
「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS−3
1」、「ボントロンS−32」、「ボントロンS−34」、
「ボントロンS−36」、(以上オリエント化学社製)、
「アイゼンスピロンブラックTVH」(保土ヶ谷化学社
製)等、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル
誘導体の金属錯体、例えば「ボントロンE−82」、「ボ
ントロンE−84」、「ボントロンE−85」(以上オリエ
ント化学社製)等、その他を挙げることができる。
以上の荷電制御剤は結着樹脂に対して、0.1〜8.0重量
%、好ましくは0.2〜5.0重量%含有される。
本発明に使用するポリエステル樹脂は多価カルボン酸
成分とポリオール成分とを不活性ガス雰囲気中にて180
〜250℃の温度で縮重合する事により製造する事ができ
る。この際、反応を促進させる為通常使用されているエ
ステル化触媒、例えば酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル
錫オキシド、ジブチル錫ジラウレート等を使用する事が
できる。また同様の目的のため減圧下にて製造する事も
できる。
本発明に係るポリエステル樹脂を結着樹脂の主成分と
して、少なくとも1種類の荷電制御剤と共に用いてトナ
ーを得るが、例えばトナー化での粉砕性を更に向上させ
るべく、数平均分子量が11,000以下のスチレンもしくは
スチレン−アクリル系樹脂等、他の樹脂を結着樹脂中の
30重量%まで用いてもよい。トナー調製時には着色剤、
必要に応じて磁性体が添加される以外にオフセット防止
剤としてワックス、流動性向上剤として疎水性シリカ
等、特性改良剤が添加されるが、本発明に係るポリエス
テル樹脂を結着樹脂として用いた場合、該特性改良剤を
加えなくても良く、また添加する場合でも添加量は少な
くて済む。
本発明に用いられる着色剤としては、サーマルブラッ
ク法、アセチレンブラック法、チャンネルブラック法、
ランプブラック法等により製造される各種のカーボンブ
ラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウン
FG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメント
グリーンB、ローダミン−B ベース、ソルベントレッド
49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35等及び
それらの混合物等を挙げる事ができ、通常、結着樹脂10
0重量部に対し1〜15重量部程度が使用される。
本発明におけるポリエステル樹脂と少なくとも1種類
の荷電制御剤とを必須成分として、着色剤と、場合によ
っては特性改良剤とを均一分散後、公知の方法にて溶融
混練、冷却、粉砕、分級後、平均粒径5〜15μmのトナ
ーを得るが、該トナーは磁性粉体、即ち、酸化鉄系キャ
リアー、真球状酸化鉄系キャリアー又はフェライト系キ
ャリアーを樹脂等でコートしたものと混合することによ
り、乾式2成分現像剤として用いられる。
本発明に係る結着樹脂を用いて磁性トナーとする場
合、磁性体としては、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁
性金属の粉末もしくはフェライト、ヘマタイト、マグネ
タイト等、強磁性を示す元素を含む合金あるいは化合物
を挙げる事ができ、該磁性体は平均粒径0.1〜1μmの
微粉末の形で、結着樹脂100重量部に対して40〜70重量
部程度を分散させて用いる事ができる。
〔実施例〕
以下、結着樹脂の製造例及び本発明の実施例について
述べるが、本発明はこれらの例に限定されるものではな
い。
尚、実施例に示す部はすべて重量部で表したものであ
る。
製造例1 ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン164.9g、エチレングリコール
72.0g、1,2−プロピレングリコール84.4g、ジエチレン
グリコール24.6g、テレフタル酸ジメチル430.7g、1,2,4
−ベンゼントリカルボン酸無水物(無水トリメリット
酸)106.6g、及び2gのジブチル錫オキシドをガラス製2
の4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製撹拌
機、流化式コンデンサー、及び窒素導入管を取り付け、
マントルヒーター中で窒素気流下にて170℃にて5時
間、その後220℃にて撹拌しつつ反応させた。重合度はA
STME 28−51Tに準ずる軟化点より追跡を行い、軟化点が
130℃に達した時反応を終了した。
得られた樹脂は淡黄色の固体であり、DSC(示差熱量
計)によるガラス転移温度は表1に示した。当該樹脂を
結着樹脂(1)とする。
製造例2〜9 表1に示した原料組成にて製造例1と同様の操作を行
い、結着樹脂(2)〜(9)を製造した。
その樹脂物性を表1に示した。
実施例1〜6、参考例1〜2及び比較例1〜5 下記組成の材料をヘンシェルミキサーで混合後、2軸
押し出し機にて溶融混練し、冷却後、通常の粉砕・分級
工程を経て平均粒径11μmのトナーを調整した。
<組 成> 実施例1 結着樹脂(1) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 (三井化成工業社製) 負帯電性荷電制御剤 2部 「アイゼンスピロンブラックTVH」 (保土ヶ谷化学社製) 実施例2 結着樹脂(2) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンS−34」 (オリエント化学社製) 実施例3 結着樹脂(3) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「アイゼンスピロンブラックTVH」 実施例4 結着樹脂(1) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 正帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンN−01」 (オリエント化学社製) 実施例5 結着樹脂(2) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 正帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンN−11」 (オリエント化学社製) 実施例6 結着樹脂(3) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 正帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンN−01」 参考例1 結着樹脂(4) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「アイゼンスピロンブラックTVH」 参考例2 結着樹脂(5) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「アイゼンスピロンブラックTVH」 比較例1 結着樹脂(1) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 比較例2 結着樹脂(6) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 正帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンN−01」 比較例3 結着樹脂(7) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンS−34」 比較例4 結着樹脂(8) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンS−34」 比較例5 結着樹脂(9) 90部 カーボンブラック「#44」 7部 負帯電性荷電制御剤 2部 「ボントロンS−34」 以上の実施例1〜6で得られたトナーをそれぞれトナ
ー1〜トナー6とし、参考例1〜2で得られたトナーを
それぞれ参考トナー1〜参考トナー2とし、比較例1〜
5で得られたトナーをそれぞれ比較トナー1〜比較トナ
ー5とする。
以上のトナー各々39部と樹脂被覆された鉄粉1261部と
を混合して現像剤を調製し、市販の電子写真複写機(観
光体はトナー1,2,3、参考トナー1,2、比較トナー1,3,4,
5に対してはアモルファスセレン、トナー4,5,6、比較ト
ナー2に対しては有機光導電体、定着ローラーの回転速
度は255mm/sec、定着装置中のヒートローラー温度を可
変にし、オイル塗布装置を除去したもの)にて画像出し
を行った。
定着温度を120℃〜220℃にコントロールし、画像の定
着性、オフセット性を評価した結果を表2に示す。
尚、ここでの最低定着温度とは底面が15mm×7.5mmの
砂消しゴムに500gの荷重を載せ、定着機を通して定着さ
れた画像の上を5往復こすり、こする前後でマクベス社
の反射濃度計にて光学反射密度を測定し、以下の定義に
よる定着率が70%を越える際の定着ローラーの温度をい
う。
又、保存安定性については、各トナーを50℃、相対湿
度40%の条件下で24時間放置したときの凝集の発生の程
度を評価した。その結果も表2に示す。
また樹脂の粉砕性は下記の簡易粉砕試験により評価し
た。その結果も表2に示す。
<簡易粉砕試験> 通常の粉砕工程を終わった樹脂を篩にかけ、16メッシ
ュを通過し、20メッシュは通過しない樹脂粉体を得る。
上記の分級された樹脂粉体を30.00g精秤し、コーヒーミ
ル(PHLIPS社製HR−2170タイプ)にて15秒間粉砕後、32
メッシュの篩にかけ、通過しない樹脂の重量(A)gを
精秤する。次式 により残存率を求めるが、以上の操作を3回行い平均
し、平均残存率が0〜15.0%を〔◎〕、15.1〜30.0%を
〔○〕、30.1〜45.0%を〔△〕、45.1〜100%を〔×〕
と表示する。
表2から明らかな様に本発明に係わるトナー1〜6に
ついては最低定着温度が低く、非オフセット域も広く、
保存安定性も良好で、樹脂の粉砕性も良好であり、ひい
てはトナー化での粉砕性も良好であった。しかし、比較
トナー1は最低定着温度は低いものの、帯電量が低い為
に初期画像の濃度が高くなってしまい、又、地肌カブリ
も多かった。参考トナー1は最低定着温度はかなり低く
なったが、非オフセット域は狭く、又、保存安定性も悪
かった。参考トナー2及び比較トナー3,5は最低定着温
度が高かった。比較トナー4は非オフセット域はそれ程
広くなく、樹脂の粉砕性、ひいてはトナーの粉砕性が悪
かった。又、比較トナー5に用いた結着樹脂(9)は製
造安定性の悪いものであった。
又、トナー4,5,6を用いて、良好な可視画像を得るこ
とができたが、比較トナー2については、トナー飛散が
発生し地肌カブリが多かった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂、着色剤を含有する電子写真用現
    像剤組成物において、該結着樹脂の主成分がポリエステ
    ル樹脂よりなり、該ポリエステル樹脂部分は少なくとも (イ)次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基、x,yはそれぞ
    れ1以上の整数であり、かつ、x+yの平均値が2〜7
    である) で表されるジオール成分を全構成成分中10モル%未満
    と、 (ロ)次式 HOCH2 mOH (式中mは2〜6の整数) で表されるジオール成分を全構成成分中10モル%以上25
    モル%未満と、 (ハ)次式 HOR′OnH (式中R′は炭素数2〜4のアルキレン基、nは2〜4
    の整数) で表されるジオール成分を全構成成分中に1.5モル%以
    上10モル%未満と、 (ニ)2価のカルボン酸またはその酸無水物またはその
    低級アルキルエステルと、 (ホ)3価以上の多価カルボン酸またはその酸無水物ま
    たは低級アルキルエステルを全構成成分中2.5モル%以
    上15モル%未満 とを共縮合したポリエステル樹脂で、結着樹脂のガラス
    転移温度が50℃以上80℃以下であって、少なくとも1種
    類の荷電制御剤を結着樹脂に対して0.1〜8.0重量%含有
    することを特徴とする電子写真用現像剤組成物。
  2. 【請求項2】2価カルボン酸の主成分がテレフタル酸ま
    たはその低級アルキルエステルである請求項1記載の電
    子写真用現像剤組成物。
  3. 【請求項3】結着樹脂の軟化点が106℃以上160℃以下で
    ある請求項1記載の電子写真用現像剤組成物。
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