JP2641558B2 - エチレン系樹脂組成物 - Google Patents

エチレン系樹脂組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエチレン系樹脂組成物に関する。特に無機フ
ィラーを多量に配合した難燃性であって、曲折時に白濁
を生じないエチレン系樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリオレフィン樹脂に難燃性を付与する方法として無
機フィラー例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム等を配合する方法がある。この方法において、一般
にポリオレフィン100重量部に対し無機フィラーを100重
量部以上配合しなければならない。しかし、無機フィラ
ーを多量に配合したポリオレフィン樹脂組成物により製
造したシート、チューブ等の成形品は折り曲げ等の外力
が加わったとき、フィラーと樹脂との間で剥離が起こり
無数のミクロクラックが発生し、成形品を白濁させ商品
価値を低下させる等の不都合が生じることもあった。
従来、この白濁を防止するために、ポリオレフィンの
一部または全量にアクリル酸等の不飽和カルボン酸また
はその無水物をグラフト重合させた重合体を添加する方
法が提案されている(特開昭63−189462)。しかしこの
方法での白濁防止は十分なものといえない。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、ポリオレフィン樹脂特にポリエチレン系樹
脂に無機フィラーを多量に配合したポリエチレン系樹脂
組成物において押出成形が可能な流動性を保持すると共
に白濁防止効果が高いものを得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、過酸化物架橋エチレン系樹脂100重
量部と無機フィラー50〜200重量部とを配合してなるエ
チレン系樹脂組成物が提供される。
以下本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明のエチレン系樹脂としては、エチレン・α−オ
レフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メチ
ルアクリレート共重合体またはこれらの樹脂を組合せた
もの等が用いられる。好ましくはα−オレフィン共重合
体は密度0.890〜0.915のもの、酢酸ビニル共重合体、エ
チルアクリレート共重合体、メチルアクリレート共重合
体ではそれぞれのコモノマー含有量10〜40重量%のもの
である。
またエチレン系樹脂のメルトインデックス(M I)
は、好ましくは0.5〜20g/10min(190℃)で、さらに好
ましくは1.0〜10g/10min(190℃)である。
上記エチレン系樹脂を架橋する過酸化物としては、ポ
リオレフィンに対し架橋能力があればいずれでもよい
が、過酸化物の分解温度が特に低いものは取扱が困難で
あり、また特に高いものは架橋時に樹脂の分解劣化が起
こり好ましくない。本発明においては、通常一分間半減
期の分解温度が約70〜200℃のものが好ましく、例えば
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジク
ミルバーオキサイド等有機過酸化物が用いられる。
本発明における過酸化物架橋は、従来のフィラー配合
ポリオレフィン架橋とは異なりM Iをやや低下させる程
度とするのが望ましい。本発明では、一般には架橋後の
M IVと架橋前のM IOとの比(M IV/M IO)が約0.05〜0.3
5であればよい。M IV/M IOが0.05未満では樹脂組成物の
流動性が極端に低下するため、本発明の目的が達成でき
ず、0.35を越えると白濁防止の効果が十分でない。例え
ば架橋前のM IOが10g/10minである樹脂は約0.5〜3.5g/m
inに、また架橋前M IOが6.0g/minであれば架橋後は約0.
3〜2.0g/10minにM Iが低下するように架橋させるのがよ
い。このため、本発明においては通常原料エチレン系樹
脂100重量部に対し、過酸化物を0.005〜1.0重量部添加
して架橋させるのがよい。過酸化物添加量は、原料エチ
レン系樹脂及び過酸化物の種類、樹脂組成物の使用目的
等に応じ適宜選択し、所望のメルトインデックスとなる
ようにすればよい。
従来、フィラー配合ポリオレフィンに対し耐熱性等の
向上のための過酸化物による架橋が知られているが、こ
の場合には架橋されたフィラー配合ポリオレフィンは、
流動性を失い押出成形は不可能である。これに対し本発
明における架橋は、上記したように原料樹脂のM Iを多
少低下させることを目的に行い樹脂の流動性を損なうこ
とがない。従って、本発明の樹脂組成物は繰り返し押出
成形することも可能であり、従来のフィラー配合ポリオ
レフィンに対する架橋とは全く異なるものである。
過酸化物架橋は、原料エチレン系樹脂と過酸化物とを
一軸または二軸の押出機、バンバリーミキサー機等で溶
融混練して架橋してもよく、またエチレン系樹脂とフィ
ラーとの複合化を行う時に添加混合して架橋してもよ
い。
本発明で用いる無機フィラーは、金属炭酸塩及び水和
金属化合物等無機化合物が挙げられる。これらのうち特
に水和金属化合物が難燃性付与に効果的であり好まし
い。水和金属化合物としては、例えば水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、酸化ジルコニウム水和物、酸化スズ水和物、塩
基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、ホウ砂、
硼酸亜鉛等である。
本発明の樹脂組成物は、過酸化物架橋の上記エチレン
系樹脂と無機フィラーとを複合化することにより得られ
る。複合化において無機フィラーは架橋エチレン系樹脂
100重量部に対し50〜200重量部、好ましくは100〜150重
量部配合する。無機フィラーが50重量部末端では、白濁
が生じるおそれがなく、また200重量部を越えると配合
樹脂組成物の流動性が極端に低下し好ましくない。
本発明の樹脂組成物には、通常の樹脂組成物において
添加される他の添加物例えば酸グラフトポリマー、酸化
防止剤、耐候剤、顔料等を本発明の効果を損なわない範
囲内で配合することができる。
〔実施例〕
以下に本発明について実施例により詳しく説明する。
但し本発明は本実施例により制限されるものでない。
なお、本実施例において特に断らない限り、%は重量
%を意味するものとする。
実施例1 予め過酸化物(日本油脂(株)製 商品名:パーブチ
ルI)25gとエチルアクリレート含有量が25%で、M Iが
5g/10minであるエチレン・エチルアクリレート共重合樹
脂(三井デュポンポリケミカル(株)製 商品名:A70
3)25kgとを溶融混練し、M Iが0.8g/10minの架橋エチレ
ン・エチルアクリレート共重合樹脂を得た。
上記架橋エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂40
%、水酸化マグネシウム(協和化学(株)製 商品名:
キヌマ5B)55%、酸グラフトポリマー(三井石油化学
(株)製 商品名;アドマーNEO50)5%とをバンバリ
ーミキサーにて温度180℃で10分間混練配合して樹脂組
成物を得た。
得られた組成物を165℃で厚さ1mmにプレス成形にてテ
スト用シートとした。このシートを折り曲げて、白濁化
について目視判定した。その結果を表1に示した。
実施例2 実施例1と同様にしてエチルアクリレート含有量が18
%で、M Iが6g/10minであるエチレン・エチルアクリレ
ート共重合樹脂(日本ユニカー(株)製 商品名:DPDJ6
169)のM Iが1.0g/10minの架橋エチレン・エチルアクリ
レート共重合樹脂を得た。この架橋エチレン・エチルア
クリレート共重合樹脂40%を用いた以外は実施例1と同
様にして、テスト用シートを得た。結果を表1に示し
た。
実施例3 実施例1で用いたエチレン・エチルアクリレート共重
合樹脂40%、酸グラフトポリマー5%、及び水酸化マグ
ネシウム55%と過酸化物0.05%とを実施例1と同様にバ
ンバリーミキサーにて混練配合し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いてテスト用シートを得た。結
果を表1に示した。
比較例1 架橋エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂の代わ
りに、実施例1で用いたエチレン・エチルアクリレート
共重合樹脂を用いた以外は実施例1と同様にしてテスト
用シートを得た。結果を表1に示した。
比較例2 実施例1の架橋エチレン・エチルアクリレート共重合
樹脂の代わりに、実施例1で用いたエチレン・エチルア
クリレート共重合樹脂を用いた以外は実施例1と同様に
してテスト用シートを得た。結果を表1に示した。
比較例3 実施例2の架橋エチレン・エチルアクリレート共重合
樹脂の代わりに、実施例2で用いたエチレン・エチルア
クリレート共重合樹脂を用いた以外は実施例2と同様に
してテスト用シートを得た。結果を表1に示した。
判定基準は折り曲げにより生じた白濁を目視し下記に
よった。
1:極めて目立つ。 2:目立つ。
3:ややある。 4:ほとんどない。
5:全くない。
上記実施例及び比較例から明らかなように、本発明の
過酸化物架橋樹脂組成物においては、未架橋樹脂との組
成物に比し折り曲げにより白濁が少なく白濁防止効果が
高いことが分かる。
〔発明の効果〕
本発明のエチレン系樹脂組成物は、無機フィラーを多
量に配合するにも拘わらず折り曲げ等による外力が加わ
っても白濁が生じることがない。
またエチレン系樹脂の有する流動性は、ほぼそのまま
に保持することができるため、押出成形等成形品を容易
に得ることができる上、得られる成形品は白濁も無く商
品価値として優れるものである。

Claims (2)

    (57)4【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過酸化物架橋エチレン系樹脂100重量部と
    無機フィラー50〜200重量部とを配合してなるエチレン
    系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記架橋エチレン系樹脂のメルトインデッ
    クスと架橋前エチレン系樹脂のメルトインデックスとの
    比が0.05〜0.35である請求項(1)記載のエチレン系樹
    脂組成物。
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