JP2641053B2 - 光波長変換素子 - Google Patents
光波長変換素子Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、基本波をその1/2の波長の第2高調波に変
換する光波長変換素子、特に詳細には有機非線形光学材
料を用いた光波長変換素子に関するものである。
換する光波長変換素子、特に詳細には有機非線形光学材
料を用いた光波長変換素子に関するものである。
(従来の技術) 従来より、非線形光学材料による第2高調波発生を利
用して、レーザー光を波長変換(短波長化)する試みが
種々なされている。このようにして波長変換を行なう光
波長変換素子として具体的には、例えば「光エレクトロ
ニクスの基礎」A.YARIV著,多田邦雄,神谷武志訳(丸
善株式会社)のp200〜204に示されているようなバルク
結晶型のものがよく知られている。ところがこの光波長
変換素子は、位相整合条件を満たすために結晶の複屈折
を利用するので、非線形性が大きくても複屈折率が無い
材料あるいは小さい材料は利用できない、という問題が
あった。
用して、レーザー光を波長変換(短波長化)する試みが
種々なされている。このようにして波長変換を行なう光
波長変換素子として具体的には、例えば「光エレクトロ
ニクスの基礎」A.YARIV著,多田邦雄,神谷武志訳(丸
善株式会社)のp200〜204に示されているようなバルク
結晶型のものがよく知られている。ところがこの光波長
変換素子は、位相整合条件を満たすために結晶の複屈折
を利用するので、非線形性が大きくても複屈折率が無い
材料あるいは小さい材料は利用できない、という問題が
あった。
上記のような問題の解決できる光波長変換素子とし
て、いわゆるファイバー型のものが提案されている。こ
の光波長変換素子は、クラッド内に非線形光学材料から
なるコアが充てんされた光ファイバーであり、応用物理
学会懇話会微小光学研究グループ機関誌VOL.3、No.2,p2
8〜32にはその一例が示されている。このファイバー型
の光波長変換素子は、基本波と第2高調波との間の位相
整合をとることも容易であるので、最近ではこのファイ
バー型光波長変換素子についての研究が盛んになされて
いる。
て、いわゆるファイバー型のものが提案されている。こ
の光波長変換素子は、クラッド内に非線形光学材料から
なるコアが充てんされた光ファイバーであり、応用物理
学会懇話会微小光学研究グループ機関誌VOL.3、No.2,p2
8〜32にはその一例が示されている。このファイバー型
の光波長変換素子は、基本波と第2高調波との間の位相
整合をとることも容易であるので、最近ではこのファイ
バー型光波長変換素子についての研究が盛んになされて
いる。
ところで、近時、このファイバー型の光波長変換素子
において、非線形光学材料として単結晶の有機非線形光
学材料を用いる提案が種々なされている。この有機非線
形光学材料は、無機材料に比べて非線形光学定数が極め
て大きいので、この有機非線形光学材料を用いれば高い
波長変換効率を得ることが可能となるのである。この有
機非線形光学材料としては、例えば特開昭60−250334号
及び“Nonlinear Optical Properties of Organic and
Polymeric Materials"ACS SYMPOSIUM SERIES223,David
J.Williams編)American Chemical Society,1983年
刊)、「有機非線形光学材料」加藤政雄,中西八郎監修
(シー・エム・シー社,1985年刊)党に示されるMNA(2
−メチル−4−ニトロアニリン)、mNA(メトニトロア
ニリン)、POM(3−メチル−4−ニトロピリジン−1
−オキサイド)、尿素、さらには本出願人による特開昭
61−538884号明細書に示される3,5−ジメチル−1−
(4−ニトロフェニル)ピラゾール、3,5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアゾール、
2−エチル−1−(4−ニトロフェニル)イミダゾー
ル、1−(4−ニトロフェニル)ピロール、2−ジメチ
ルアミノ1−5−ニトロアセトアリニド、5−ニトロ−
2−ピロリジノアセトアリニド、3−メチル−4−ニト
ロピリジン−N−オキシド等が挙げられる。例えばMNA
は、無機比設計光学材料であるLiNbO3に比べると2000倍
程度高い波長変換効率を有するので、この有機非線形光
学材料を用いて光波長変換素子を形成すれば、一般的な
小型かつ低コストの半導体レーザーからの赤外レーザー
光を基本波として第2高調波を発生させることにより、
青領域の短波長レーザーコーを得ることも可能となる。
において、非線形光学材料として単結晶の有機非線形光
学材料を用いる提案が種々なされている。この有機非線
形光学材料は、無機材料に比べて非線形光学定数が極め
て大きいので、この有機非線形光学材料を用いれば高い
波長変換効率を得ることが可能となるのである。この有
機非線形光学材料としては、例えば特開昭60−250334号
及び“Nonlinear Optical Properties of Organic and
Polymeric Materials"ACS SYMPOSIUM SERIES223,David
J.Williams編)American Chemical Society,1983年
刊)、「有機非線形光学材料」加藤政雄,中西八郎監修
(シー・エム・シー社,1985年刊)党に示されるMNA(2
−メチル−4−ニトロアニリン)、mNA(メトニトロア
ニリン)、POM(3−メチル−4−ニトロピリジン−1
−オキサイド)、尿素、さらには本出願人による特開昭
61−538884号明細書に示される3,5−ジメチル−1−
(4−ニトロフェニル)ピラゾール、3,5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアゾール、
2−エチル−1−(4−ニトロフェニル)イミダゾー
ル、1−(4−ニトロフェニル)ピロール、2−ジメチ
ルアミノ1−5−ニトロアセトアリニド、5−ニトロ−
2−ピロリジノアセトアリニド、3−メチル−4−ニト
ロピリジン−N−オキシド等が挙げられる。例えばMNA
は、無機比設計光学材料であるLiNbO3に比べると2000倍
程度高い波長変換効率を有するので、この有機非線形光
学材料を用いて光波長変換素子を形成すれば、一般的な
小型かつ低コストの半導体レーザーからの赤外レーザー
光を基本波として第2高調波を発生させることにより、
青領域の短波長レーザーコーを得ることも可能となる。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、上述の有機非線形光学材料によって光ファ
イバーのコアを構成して得られたファイバー型の光波長
変換素子にあっては、従来、波長変換効率および基本波
の入射結合効率が時間経過にともなって著しく悪化す
る、という問題が認められていた。すなわち、光波長変
換素子を構成する有機非線形光学材料は、その端面にお
いて周囲の空気等の雰囲気と接するので、この部分から
昇華して単結晶部分が短くなり、あるいは変成して単結
晶でなくなってしまって上述の問題を招くのである。
イバーのコアを構成して得られたファイバー型の光波長
変換素子にあっては、従来、波長変換効率および基本波
の入射結合効率が時間経過にともなって著しく悪化す
る、という問題が認められていた。すなわち、光波長変
換素子を構成する有機非線形光学材料は、その端面にお
いて周囲の空気等の雰囲気と接するので、この部分から
昇華して単結晶部分が短くなり、あるいは変成して単結
晶でなくなってしまって上述の問題を招くのである。
そこで本発明は、上記の問題を解決しうつ光波長変換
素子を提供することを目的とするものである。
素子を提供することを目的とするものである。
(問題を解決するための手段及び作用) 本発明の光波長変換素子は、先に述べたような有機非
線形光学材料からなるコアがそれよりも低屈折率のクラ
ッドによって被覆されてなり、一方の素子端面から入射
された基本波を第2好高調波に変換して他方の素子端面
から出射させるファイバー型の光波長変換素子におい
て、 上記有機非線形光学材料からなるコアの端面を含む素
子端面の双方に、該端面と周囲雰囲気とを遮断する遮断
層が設けられ、そしてこれらの遮断層のうち基本波入射
端面側の遮断層は、非線形光学材料よりも低屈折率の材
料から形成され、第2高調波出射端面側の遮断層はクラ
ッド材料よりも低屈折率の材料から形成されたことを特
徴とするものである。
線形光学材料からなるコアがそれよりも低屈折率のクラ
ッドによって被覆されてなり、一方の素子端面から入射
された基本波を第2好高調波に変換して他方の素子端面
から出射させるファイバー型の光波長変換素子におい
て、 上記有機非線形光学材料からなるコアの端面を含む素
子端面の双方に、該端面と周囲雰囲気とを遮断する遮断
層が設けられ、そしてこれらの遮断層のうち基本波入射
端面側の遮断層は、非線形光学材料よりも低屈折率の材
料から形成され、第2高調波出射端面側の遮断層はクラ
ッド材料よりも低屈折率の材料から形成されたことを特
徴とするものである。
上記のような遮断層が設けられていれば、有機非線形
光学材料の端面は空気等の雰囲気と直接接しなくなるの
で、前述した昇華あるいは変成が防止される。
光学材料の端面は空気等の雰囲気と直接接しなくなるの
で、前述した昇華あるいは変成が防止される。
そして、基本波入射端面側の遮断層を非線形光学材料
よりも低屈折率の材料から形成しておけば、基本波の入
射効率が高く保たれ、一方、第2高調波出射端面側の遮
断層クラッド材料よりも低屈折率の材料から形成してお
けば、第2高調波の出射効率が高く保たれる。
よりも低屈折率の材料から形成しておけば、基本波の入
射効率が高く保たれ、一方、第2高調波出射端面側の遮
断層クラッド材料よりも低屈折率の材料から形成してお
けば、第2高調波の出射効率が高く保たれる。
また第2高調波が出射する素子端面の遮断層を、第2
高調波を透過させる一方基本波を吸収するフィルター層
としておけば、従来第2高調波と基本波とを分離させる
ために光波長変換素子と別途設けられていたフィルター
が不要となり、光波長変換デバイスの小型化が達成され
るので好ましい。
高調波を透過させる一方基本波を吸収するフィルター層
としておけば、従来第2高調波と基本波とを分離させる
ために光波長変換素子と別途設けられていたフィルター
が不要となり、光波長変換デバイスの小型化が達成され
るので好ましい。
また上記遮断層は、一般的な塗布層とする他、素子端
部に嵌合固定されたキャップ状構造としても構わない。
このようなキャップ状構造物からなる遮断層は、剥離の
問題が無いから端面と周囲雰囲気との遮断がより確実に
なる、作成が容易である。素子保持部分として活用でき
る等の点で有利である。
部に嵌合固定されたキャップ状構造としても構わない。
このようなキャップ状構造物からなる遮断層は、剥離の
問題が無いから端面と周囲雰囲気との遮断がより確実に
なる、作成が容易である。素子保持部分として活用でき
る等の点で有利である。
(実 施 例) 以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳細に説
明する。
明する。
〈第1実施例〉 第1図および第2図は本発明の第1実施例による光波
長変換素子10を示すものである。この光波長変換素子10
は、クラッド12の中心の中空部分内に、非線形光学材料
からなるコア11が充てんされた光ファイバーである。上
記非線形光学材料としては、前述したように波長変換効
率が高い有機非線形光学材料が用いられる。本例では特
にMNAによってコア11を形成している。そしてこのMNAか
らなるコア11の端面を含む素子端面10a、10b上には、そ
れぞれ遮断層13a、13bが形成されている。
長変換素子10を示すものである。この光波長変換素子10
は、クラッド12の中心の中空部分内に、非線形光学材料
からなるコア11が充てんされた光ファイバーである。上
記非線形光学材料としては、前述したように波長変換効
率が高い有機非線形光学材料が用いられる。本例では特
にMNAによってコア11を形成している。そしてこのMNAか
らなるコア11の端面を含む素子端面10a、10b上には、そ
れぞれ遮断層13a、13bが形成されている。
ここで、一例としてコア11を上述のMNA、クラッド12
をパイレックスガラス、遮断層13a、13bをポリトリフル
オロイソプロピルメタクリレートから形成する場合につ
いて、この光波長変換素子10の製造方法を説明する。ま
ずクラッド12となる中空のガラスファイバー12′が用意
される。このガラスファイバー12′は一例として、外径
が100μm程度で、中空部の径か2〜10μm程度のもの
である。そして第3図に示すように、炉内等においてMN
A11′を融液状態に保ち、この融液内にガラスファイバ
ー12′の一端部を浸入させる。すると毛細管現象によ
り、融液状態のMNA11′がガラスファイバー12′の中空
部内に進入する。なお該融液の温度は、MNA11′の分解
を防止するため、その融点(132℃)よりも僅かに高い
温度とする。その後ガラスファイバー12′を急冷させる
と、中空部に進入してちたMNA11′が多結晶化する。
をパイレックスガラス、遮断層13a、13bをポリトリフル
オロイソプロピルメタクリレートから形成する場合につ
いて、この光波長変換素子10の製造方法を説明する。ま
ずクラッド12となる中空のガラスファイバー12′が用意
される。このガラスファイバー12′は一例として、外径
が100μm程度で、中空部の径か2〜10μm程度のもの
である。そして第3図に示すように、炉内等においてMN
A11′を融液状態に保ち、この融液内にガラスファイバ
ー12′の一端部を浸入させる。すると毛細管現象によ
り、融液状態のMNA11′がガラスファイバー12′の中空
部内に進入する。なお該融液の温度は、MNA11′の分解
を防止するため、その融点(132℃)よりも僅かに高い
温度とする。その後ガラスファイバー12′を急冷させる
と、中空部に進入してちたMNA11′が多結晶化する。
なお、さらに好ましくはこ光ファイバー12′を、MNA1
1′の融点より高い温度に保たれた炉内から、該融点よ
り低い温度に保たれ炉外に徐々に引き出すことにより、
溶融状態のMNA11′を炉外への引出し部分から単結晶化
させる。それにより、極めて長い単結晶状態で、結晶方
位も一定に揃ったコア11が形成され、光波長変換素子10
を十分に長くすることができる。周知のようにこの種の
光波長変換素子の波長変換効率は素子の長さに比例する
ので、光波長変換素子は長いほど実用的価値が高くな
る。
1′の融点より高い温度に保たれた炉内から、該融点よ
り低い温度に保たれ炉外に徐々に引き出すことにより、
溶融状態のMNA11′を炉外への引出し部分から単結晶化
させる。それにより、極めて長い単結晶状態で、結晶方
位も一定に揃ったコア11が形成され、光波長変換素子10
を十分に長くすることができる。周知のようにこの種の
光波長変換素子の波長変換効率は素子の長さに比例する
ので、光波長変換素子は長いほど実用的価値が高くな
る。
以上述べたようにしてコア11が充てんされた御、適宣
両端が切断されたガラスファイバー12′の両端面には、
ポリトリフルオロイソプロピルメタクリレートが塗布さ
れて遮断層13a、13bが形成される。この遮断層13a、13b
の形成は、冷えば20gのポリトリフルオロイソプロピル
メタクリレートをメチルエチルケトン1に溶解して塗
布液を調整し、この液中にファイバー両端部を浸漬御、
乾燥するという工程によって行われる。それにより第1
図および第2図に示すような光波長変換素子10が得られ
る。なお遮断層13a、13bは例えば厚さ1μm程度に形成
される。
両端が切断されたガラスファイバー12′の両端面には、
ポリトリフルオロイソプロピルメタクリレートが塗布さ
れて遮断層13a、13bが形成される。この遮断層13a、13b
の形成は、冷えば20gのポリトリフルオロイソプロピル
メタクリレートをメチルエチルケトン1に溶解して塗
布液を調整し、この液中にファイバー両端部を浸漬御、
乾燥するという工程によって行われる。それにより第1
図および第2図に示すような光波長変換素子10が得られ
る。なお遮断層13a、13bは例えば厚さ1μm程度に形成
される。
上記光波長変換素子10は第2図図示のようにして使用
する。すなわち基本波15は、素子10の入射端面10aから
コア11内に入射される。基本波発生手段としては例えば
QスイッチYAGレーザー(波長:1060nm)16が用いられ、
対物レンズ17で集光したレーザー光(基本波)15を遮断
層13a越しにコア部の素子端面10aに照射することによ
り、該レーザー光15を光波長変換素子10内に入射させ
る。この基本波15は、コア11を構成するMNAにより、波
長が1/2の第2高等波15′に変換される。この第2好調
波15′はクラッド12の外表面の間で全反射を繰り返して
素子10内を進行する。位相整合は例えば、基本波15のコ
ア部での導波モードと、第2高調波15′のクラッド部へ
の放射モードとの間で行なわれる(いわゆるチュレンコ
フ放射の場合)。
する。すなわち基本波15は、素子10の入射端面10aから
コア11内に入射される。基本波発生手段としては例えば
QスイッチYAGレーザー(波長:1060nm)16が用いられ、
対物レンズ17で集光したレーザー光(基本波)15を遮断
層13a越しにコア部の素子端面10aに照射することによ
り、該レーザー光15を光波長変換素子10内に入射させ
る。この基本波15は、コア11を構成するMNAにより、波
長が1/2の第2高等波15′に変換される。この第2好調
波15′はクラッド12の外表面の間で全反射を繰り返して
素子10内を進行する。位相整合は例えば、基本波15のコ
ア部での導波モードと、第2高調波15′のクラッド部へ
の放射モードとの間で行なわれる(いわゆるチュレンコ
フ放射の場合)。
光波長変換素子10の出射端面10bからは、上記第2高
調波15′を含むビーム15″が出射する。この出射ビーム
15″は、遮断層13bを透過して素子外に出射し、図示し
ないフィルターに通され、第2高調波15′のみが取り出
されて利用される。
調波15′を含むビーム15″が出射する。この出射ビーム
15″は、遮断層13bを透過して素子外に出射し、図示し
ないフィルターに通され、第2高調波15′のみが取り出
されて利用される。
ここでコア11、クラッド12、遮断層13a、13bをそれぞ
れ構成するMNA、パイレックスガラス、ポリトリフルオ
ロイソプロピルメタクリレートの各屈折率n1、n2、n3に
ついて説明する。例えば前述の波長1060nmのYAGレーザ
ーに対する各屈折率は以下の通りである。
れ構成するMNA、パイレックスガラス、ポリトリフルオ
ロイソプロピルメタクリレートの各屈折率n1、n2、n3に
ついて説明する。例えば前述の波長1060nmのYAGレーザ
ーに対する各屈折率は以下の通りである。
n1 1.496 n2 1.464 n3 1.41 (ここでn1=1.469の値は実効的な屈折率である。)こ
のように、コア11およびクラッド12の材料よりも低屈折
率の材料で遮断層13aを形成しておけば遮断層13aを設け
ない場合に比べて基本波15の素子端面における反射が減
少し、基本波15の入射効率が高められる。
のように、コア11およびクラッド12の材料よりも低屈折
率の材料で遮断層13aを形成しておけば遮断層13aを設け
ない場合に比べて基本波15の素子端面における反射が減
少し、基本波15の入射効率が高められる。
そして上述のような遮断層13aおよび13bが設けられて
いれば、有機材料であるMNAからなるコア11空気通の雰
囲気に直接接しなくなるので、このコア11の昇華および
変成が防止される。以下、この昇華および変成防止の効
果を具体的に説明する。
いれば、有機材料であるMNAからなるコア11空気通の雰
囲気に直接接しなくなるので、このコア11の昇華および
変成が防止される。以下、この昇華および変成防止の効
果を具体的に説明する。
以上述べた本実施例の光波長変換素子10と、遮断層13
a、13bを形成しない点以外はこの実施例の光波長変換素
子10の全く同様に形成した光波長変換素子とを、温度23
℃、湿度10%の空気中に2週間放置した後、コア11の端
面の変化を調べた。遮断層13a、13bを形成していない光
波長変換素子においては、コア端面から10μmの長さの
範囲に昇華あるいは変成が認められたが、遮断層13a、1
3bを設けた本実施例の光波長変換素子10においては、変
化が全く認められなかった。
a、13bを形成しない点以外はこの実施例の光波長変換素
子10の全く同様に形成した光波長変換素子とを、温度23
℃、湿度10%の空気中に2週間放置した後、コア11の端
面の変化を調べた。遮断層13a、13bを形成していない光
波長変換素子においては、コア端面から10μmの長さの
範囲に昇華あるいは変成が認められたが、遮断層13a、1
3bを設けた本実施例の光波長変換素子10においては、変
化が全く認められなかった。
またコアを前述の3,5−ジメチル−1−(4−ニトロ
フェニル)ピラゾールから形成した光波長変換素子、3,
5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−ト
リアゾールから形成した光波長変換素子についても上記
の同じ温度、湿度条件の下で、遮断層による昇華あるい
は変成防止の効果を調べた。その結果、前者において遮
断層を設けないものはコア端面から40μmの長さの範囲
に昇華あるいは変成が認められたのに対し、遮断層を設
けたものにおいては変化が全く認められなかった。また
後者において遮断層を設けないものはコア端面から20μ
mの長さの範囲に昇華あるいは変成が認められたのに対
し、遮断層を設けたものにおいては変化が全く認められ
なかった。
フェニル)ピラゾールから形成した光波長変換素子、3,
5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−ト
リアゾールから形成した光波長変換素子についても上記
の同じ温度、湿度条件の下で、遮断層による昇華あるい
は変成防止の効果を調べた。その結果、前者において遮
断層を設けないものはコア端面から40μmの長さの範囲
に昇華あるいは変成が認められたのに対し、遮断層を設
けたものにおいては変化が全く認められなかった。また
後者において遮断層を設けないものはコア端面から20μ
mの長さの範囲に昇華あるいは変成が認められたのに対
し、遮断層を設けたものにおいては変化が全く認められ
なかった。
〈第2実施例〉 次に本発明の第2実施例について説明する。この第2
実施例の光波長変換素子は、第1、2図で説明した遮断
層13a、13bの材料が第1実施例におけるものと異なって
いるだけで、その他は第1実施例の光波長変換素子10と
同様に形成される。したがって、第1、2図に付した番
号を流用して説明を行なう。本実施例において遮断層13
a、13bは、トリフロロエチルアクリル酸ポリマーから形
成される。具体的にこの遮断層13a、13bの形成は、例え
ばメチルエチルケトン1に20gのトリフロロエチルア
クリル酸ポリマーを溶解し、特に第2高調波出射側の遮
断層13b用には下式 で示される色素1gも溶解して塗布液を調整し、これらの
液をファイバー両端面に塗布後、乾燥するという工程に
よって行なわれる。それにより第1図および第2図に示
すような光波長変換素子10が得られる。なお遮断層13
a、13bは例えば厚さ数μm〜数10μm程度に形成され
る。
実施例の光波長変換素子は、第1、2図で説明した遮断
層13a、13bの材料が第1実施例におけるものと異なって
いるだけで、その他は第1実施例の光波長変換素子10と
同様に形成される。したがって、第1、2図に付した番
号を流用して説明を行なう。本実施例において遮断層13
a、13bは、トリフロロエチルアクリル酸ポリマーから形
成される。具体的にこの遮断層13a、13bの形成は、例え
ばメチルエチルケトン1に20gのトリフロロエチルア
クリル酸ポリマーを溶解し、特に第2高調波出射側の遮
断層13b用には下式 で示される色素1gも溶解して塗布液を調整し、これらの
液をファイバー両端面に塗布後、乾燥するという工程に
よって行なわれる。それにより第1図および第2図に示
すような光波長変換素子10が得られる。なお遮断層13
a、13bは例えば厚さ数μm〜数10μm程度に形成され
る。
このようにして形成された第2実施例の光波長変換素
子も、第1実施例の光波長変換素子10と同様、第2図図
示のようにして使用される。すなわち、光波長変換素子
出射端面10bからは、第2高調波15′と基本波15とが混
合したビーム15″が出射する。この出射ビーム15″は、
遮断層13bを透過して素子外に出射する。ここで、この
遮断層13bに含まれている前述の色素の分子吸光係数ε
は、波長1060nmの基本波15に対して15000、波長530nmの
第2高調波15′に対して1500である。したがってこの遮
断層13bは、基本波15はほとんど吸収する一方、第2高
調波15′は良好に透過させるフィルターとして作用し、
該層13bにより第2高調波15′のみが取り出されて利用
される。
子も、第1実施例の光波長変換素子10と同様、第2図図
示のようにして使用される。すなわち、光波長変換素子
出射端面10bからは、第2高調波15′と基本波15とが混
合したビーム15″が出射する。この出射ビーム15″は、
遮断層13bを透過して素子外に出射する。ここで、この
遮断層13bに含まれている前述の色素の分子吸光係数ε
は、波長1060nmの基本波15に対して15000、波長530nmの
第2高調波15′に対して1500である。したがってこの遮
断層13bは、基本波15はほとんど吸収する一方、第2高
調波15′は良好に透過させるフィルターとして作用し、
該層13bにより第2高調波15′のみが取り出されて利用
される。
ここでコア11、クラッド12、遮断層13a、13bをそれぞ
れ構成するMNA、パイレックスガラス、トリフロロエチ
ルアクリル酸ポリマーの各屈折率n1、n2、n3について説
明する。例えば前述の波長1060nmYAGレーザーに対する
各屈折率は以下の通りである。
れ構成するMNA、パイレックスガラス、トリフロロエチ
ルアクリル酸ポリマーの各屈折率n1、n2、n3について説
明する。例えば前述の波長1060nmYAGレーザーに対する
各屈折率は以下の通りである。
n1 1.496 n2 1.464 n3 1.407 (ここでn1=1.469の値は実効的な屈折率である。)こ
の場合も、コア11およびクラッド12の材料よりも低屈折
率の材料で遮断層13aが形成されているから、遮断層13a
を設けない場合に比べて基本波15の素子端面における反
射が減少し、基本波15お入射効率が高められる。
の場合も、コア11およびクラッド12の材料よりも低屈折
率の材料で遮断層13aが形成されているから、遮断層13a
を設けない場合に比べて基本波15の素子端面における反
射が減少し、基本波15お入射効率が高められる。
そしてこの場合も、遮断層13aおよび13bが設けられて
いることより、有機材料であるMNAからなるコア11が空
気等の雰囲気に直接接しなくなるので、このコア11の昇
華および変成が防止される。以下、この昇華および変成
防止の効果を具体的に説明する。
いることより、有機材料であるMNAからなるコア11が空
気等の雰囲気に直接接しなくなるので、このコア11の昇
華および変成が防止される。以下、この昇華および変成
防止の効果を具体的に説明する。
以上述べた第2実施例の光波長変換素子と、遮断層13
a、13bを形成しない点以外はこの実施例の光波長変換素
子と全く同様に形成した光波長変換素子とを、温度25
℃、湿度10%の空気中に2週間放置した後、コア11の端
面の変化を調べた。遮断層13a、13bを成形していない光
波長変換素子においては、コア端面から10μmの長さの
範囲に昇華あるいは変成が認められたが、遮断層13a、1
3bを設けた本実施例の光波長変換素子においては、変化
が全く認められなかった。
a、13bを形成しない点以外はこの実施例の光波長変換素
子と全く同様に形成した光波長変換素子とを、温度25
℃、湿度10%の空気中に2週間放置した後、コア11の端
面の変化を調べた。遮断層13a、13bを成形していない光
波長変換素子においては、コア端面から10μmの長さの
範囲に昇華あるいは変成が認められたが、遮断層13a、1
3bを設けた本実施例の光波長変換素子においては、変化
が全く認められなかった。
またコアを前述の3,5−ジメチル−1−(4−ニトロ
フェニル)ピラゾールから形成した光波長変換素子、3,
5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−ト
リアゾールから形成した光波長変換素子についても上記
と同じ温度、湿度条件の下で、遮断相愛による昇華ある
いは変成飯防止の効果を調べた。その結果、前者におい
て遮断層を設けないものはコア端面から40μmの長さの
範囲に昇華あるいは変成が認められたのに対し、遮断層
を設けたものにおいては変化が全く認められなかった。
また後者において遮断層を設けないものは端面から20μ
mの長さの範囲に昇華あるいは変成が認められたのに対
し、遮断層を設けたものにおいては変化が全く認められ
なかった。
フェニル)ピラゾールから形成した光波長変換素子、3,
5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−ト
リアゾールから形成した光波長変換素子についても上記
と同じ温度、湿度条件の下で、遮断相愛による昇華ある
いは変成飯防止の効果を調べた。その結果、前者におい
て遮断層を設けないものはコア端面から40μmの長さの
範囲に昇華あるいは変成が認められたのに対し、遮断層
を設けたものにおいては変化が全く認められなかった。
また後者において遮断層を設けないものは端面から20μ
mの長さの範囲に昇華あるいは変成が認められたのに対
し、遮断層を設けたものにおいては変化が全く認められ
なかった。
遮断層は以下の式 で示される色素0.1gも溶解して塗布液を調整し、これら
の塗布液を素子端面上に塗布後、乾燥することによって
形成することもできる。なお本実施例の光波長変換素子
においては、第2高調波出射端面に設けられる遮断層フ
ィルター層として、第2高調波のみを取り出すことが可
能となっているから、本素子を用いれば、第2高調波と
基本波とを分離するフィルターを別途設ける場合に比べ
て、光波長変換デバイスを小型化することができる。
の塗布液を素子端面上に塗布後、乾燥することによって
形成することもできる。なお本実施例の光波長変換素子
においては、第2高調波出射端面に設けられる遮断層フ
ィルター層として、第2高調波のみを取り出すことが可
能となっているから、本素子を用いれば、第2高調波と
基本波とを分離するフィルターを別途設ける場合に比べ
て、光波長変換デバイスを小型化することができる。
〈第3実施例〉 次に、第4図を参照して本発明の第3実施例について
説明する。この第3実施例の光波長変換素子30は、基本
的には第1実施例の光波長変換素子10の同様に形成され
ている。しかし基本波入射端面30a側の遮断層33aは、表
面が曲面とされて集光レンズを兼ねるように形成されて
いる。このように光波長変換素子30を構成すれば、集光
レンズを別途設ける必要がなくなるので、光波長変換素
子デバイスを小型、簡素化することが可能となる。
説明する。この第3実施例の光波長変換素子30は、基本
的には第1実施例の光波長変換素子10の同様に形成され
ている。しかし基本波入射端面30a側の遮断層33aは、表
面が曲面とされて集光レンズを兼ねるように形成されて
いる。このように光波長変換素子30を構成すれば、集光
レンズを別途設ける必要がなくなるので、光波長変換素
子デバイスを小型、簡素化することが可能となる。
なおこの場合も、前記第2実施例と同様に第2高調波
出射端面側の遮断層33bを、第2高調波を透過させる一
方基本波を吸収するフィルター層として形成してもよ
い。
出射端面側の遮断層33bを、第2高調波を透過させる一
方基本波を吸収するフィルター層として形成してもよ
い。
〈第4実施例〉 次に第5図と第6図を参照して本発明の第4実施例に
ついて説明する。この第4実施例の光波長変換素子40は
基本的には第1実施例の光波長変換素子1と同様光ファ
イバー型のものであり、クラッド中心の中空部分内にコ
ア41が充てんされてなる。本例ではこのコア41は、下記
の分子式 で示される非線形化学材料(前述した3,5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール:以下PRAと称
する)を単結晶状態にしたものから構成している。なお
このPRAについては、本出願人による特願昭61−53884号
明細書に詳しい説明がなされている。また本例において
クラッド42は、SF10ガラスからなる。このような材料の
クラッド42とコア41とからなる光ファイバーは、例えば
第1実施例で説明したようにして形成することができ
る。
ついて説明する。この第4実施例の光波長変換素子40は
基本的には第1実施例の光波長変換素子1と同様光ファ
イバー型のものであり、クラッド中心の中空部分内にコ
ア41が充てんされてなる。本例ではこのコア41は、下記
の分子式 で示される非線形化学材料(前述した3,5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール:以下PRAと称
する)を単結晶状態にしたものから構成している。なお
このPRAについては、本出願人による特願昭61−53884号
明細書に詳しい説明がなされている。また本例において
クラッド42は、SF10ガラスからなる。このような材料の
クラッド42とコア41とからなる光ファイバーは、例えば
第1実施例で説明したようにして形成することができ
る。
そして基本波入射側の素子端面40aと、第2高調波出
射側の素子端面40bにそれぞれ密着するようにして、キ
ャップ状構造物43a、43bが取り付けられている。これら
のキャップ状構造物43a、43bは各々、中心部に円柱状の
凹部を有し、この凹部の周囲部分がファイバー端部に嵌
合されることによって該ファイバーに固定されている。
本例ではこれらのキャップ状構造物43a、43bはPMMA(ポ
リメチルメタクリレート)から形成され、それぞれ上記
凹部の内周面がエポキシ系あるいはホリウレタン系等の
接着剤44a、44bによって素子端面40a、40b近傍の素子外
周面に密着されている。
射側の素子端面40bにそれぞれ密着するようにして、キ
ャップ状構造物43a、43bが取り付けられている。これら
のキャップ状構造物43a、43bは各々、中心部に円柱状の
凹部を有し、この凹部の周囲部分がファイバー端部に嵌
合されることによって該ファイバーに固定されている。
本例ではこれらのキャップ状構造物43a、43bはPMMA(ポ
リメチルメタクリレート)から形成され、それぞれ上記
凹部の内周面がエポキシ系あるいはホリウレタン系等の
接着剤44a、44bによって素子端面40a、40b近傍の素子外
周面に密着されている。
上述のキャップ状構造物43a、43bも、素子端面40a、4
0bと周囲雰囲気とを遮断する遮断層として作用するの
で、先に述べた各実施例におけるのと同様の効果が得ら
れる。
0bと周囲雰囲気とを遮断する遮断層として作用するの
で、先に述べた各実施例におけるのと同様の効果が得ら
れる。
この実施例においてそれぞれPRA、SF10ガラス、PMMA
からなるコア41、クラッド42、キャップ状構造物(遮断
層)43aの屈折率n1、n2、n3は、例えば波長1064nmのYAG
レーザー対して下記の通りである。
からなるコア41、クラッド42、キャップ状構造物(遮断
層)43aの屈折率n1、n2、n3は、例えば波長1064nmのYAG
レーザー対して下記の通りである。
n1 1.77 n2 1.67 n3 1.48 この場合も、コア41およびクラッド42よりも遮断層43
aが低屈折率となっているから、遮断層43aを設けない場
合と比べると基本波の素子端面における反射が減少し、
基本波の入射効率が高められる。
aが低屈折率となっているから、遮断層43aを設けない場
合と比べると基本波の素子端面における反射が減少し、
基本波の入射効率が高められる。
上記のキャップ状構造物43a、43bは公知の方法で容易
に成形加工できるので、遮断層付きの光波長変換素子を
大量に作成する場合は、素子端面に溶液を塗布して乾燥
させる場合よりも作業性良く簡単に素子に取り付けられ
るので好ましい。
に成形加工できるので、遮断層付きの光波長変換素子を
大量に作成する場合は、素子端面に溶液を塗布して乾燥
させる場合よりも作業性良く簡単に素子に取り付けられ
るので好ましい。
またクラッド42の端部を先細りのテーバ状としたり、
反対にキャップ状構造物43a、43bの凹部をテーパ状とし
ておくと、キャップ状構造物43a、43bの取付け作業が容
易ななるので好ましい。なお、キャップ状構造物43a、4
3bをクラッド42に嵌合させる際にこのクラッド42の外周
面に傷が付くと、その部分において第2高調波が散乱し
てしまう。このようなことを防止するためには、例えば
本出願人による特願昭62−32914号明細書に示されるよ
うに、コアが充てんされたクラッドの外側にさらに第2
クラッドが形成された光ファイバー素子を用いることが
望ましい。
反対にキャップ状構造物43a、43bの凹部をテーパ状とし
ておくと、キャップ状構造物43a、43bの取付け作業が容
易ななるので好ましい。なお、キャップ状構造物43a、4
3bをクラッド42に嵌合させる際にこのクラッド42の外周
面に傷が付くと、その部分において第2高調波が散乱し
てしまう。このようなことを防止するためには、例えば
本出願人による特願昭62−32914号明細書に示されるよ
うに、コアが充てんされたクラッドの外側にさらに第2
クラッドが形成された光ファイバー素子を用いることが
望ましい。
上述のような第2クラッドが形成されていない場合
は、光波長変換素子40を何かに保持するためにクラッド
42に直接保持具を取り付けること、そこに傷が付いてそ
の部分で第2高調波が散乱してしまう。しかし本実施例
の光波長変換素子40を用いる場合は、キャップ状構造物
43a、43bを素子保持具が保持する部分として活用可能で
あり、そのようにすれば、上述の問題の発生を防止でき
る。
は、光波長変換素子40を何かに保持するためにクラッド
42に直接保持具を取り付けること、そこに傷が付いてそ
の部分で第2高調波が散乱してしまう。しかし本実施例
の光波長変換素子40を用いる場合は、キャップ状構造物
43a、43bを素子保持具が保持する部分として活用可能で
あり、そのようにすれば、上述の問題の発生を防止でき
る。
〈第5実施例〉 次に第7図を参照して本発明の第5実施例について説
明する。この第5実施例の光波長変換素子50のコア51、
クラッド52は第4実施例におけるものと同じであり、ま
た遮断層としてのキャップ状構造物53a、53bも第4実施
例のキャップ構造物43a、43bと同じ材料から形成されて
いる。しかし本実施例においてキャップ状構造物53a、5
3bは十分に長く形成されて、クラッド52の全体を被覆す
るものとなっている。このような構成とすることによ
り、クラッド52に傷が付くことをより確実に防止可能と
なる。なお第7図において50a、50bは素子端面、54は接
着剤である。
明する。この第5実施例の光波長変換素子50のコア51、
クラッド52は第4実施例におけるものと同じであり、ま
た遮断層としてのキャップ状構造物53a、53bも第4実施
例のキャップ構造物43a、43bと同じ材料から形成されて
いる。しかし本実施例においてキャップ状構造物53a、5
3bは十分に長く形成されて、クラッド52の全体を被覆す
るものとなっている。このような構成とすることによ
り、クラッド52に傷が付くことをより確実に防止可能と
なる。なお第7図において50a、50bは素子端面、54は接
着剤である。
遮断層を上述のようなキャップ状構造物から形成する
場合においても、第2高調波が出射する素子端面側に取
り付けられるキャップ状構造物をフィルター層とするこ
ともできるし、またキャップ状構造物を集光作用を有す
るレンズ形状とすることもできる。
場合においても、第2高調波が出射する素子端面側に取
り付けられるキャップ状構造物をフィルター層とするこ
ともできるし、またキャップ状構造物を集光作用を有す
るレンズ形状とすることもできる。
なお素子端面に形成する遮断層は先に述べたポリトリ
フルオロイソプロピルメクリレート、トリプロロエチル
アクリル酸ポリマー、PMMAから形成する他、メラミン、
ポリエステル、アクリル、シリコン、エポキシ、塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ア
セチルセルローズ等の樹脂材料、および石英ガラスを始
めとする各種ガラス、さらにはAl2O3等の透明酸化物結
晶を用いて形成することができる。
フルオロイソプロピルメクリレート、トリプロロエチル
アクリル酸ポリマー、PMMAから形成する他、メラミン、
ポリエステル、アクリル、シリコン、エポキシ、塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ア
セチルセルローズ等の樹脂材料、および石英ガラスを始
めとする各種ガラス、さらにはAl2O3等の透明酸化物結
晶を用いて形成することができる。
また、以上の実施例の光波長変換素子は、基本波のコ
ア部での導波モードと第2高周波のクラッド部への放射
モードとの間で位相整合がとられるものであるが、本発
明は、基本波と第2高調波をともにコア部において導波
させ、両者の導波モード間で位相整合をとるタイプの素
子に対しても適用可能である。
ア部での導波モードと第2高周波のクラッド部への放射
モードとの間で位相整合がとられるものであるが、本発
明は、基本波と第2高調波をともにコア部において導波
させ、両者の導波モード間で位相整合をとるタイプの素
子に対しても適用可能である。
(発明の効果) 以上詳細に説明した通り本発明の光波長変換素子にお
いては、有機非線形光学材料の端面を含む素子端面に遮
断層を設けたことにより、有機非線形光学材料の昇華あ
るいは変成が確実に防止される。したがって、有機非線
形光学材料の波長変換効率が低下することを防止でき、
またコアの基本波入射端面に遮断層を設けているので、
基本波の入射結合効率も高く維持できるようになる。さ
らに、コアの第2高調波出射端面に遮断層を設けている
ので反射を減少させ第2高調波の出射効率を上げること
ができる。
いては、有機非線形光学材料の端面を含む素子端面に遮
断層を設けたことにより、有機非線形光学材料の昇華あ
るいは変成が確実に防止される。したがって、有機非線
形光学材料の波長変換効率が低下することを防止でき、
またコアの基本波入射端面に遮断層を設けているので、
基本波の入射結合効率も高く維持できるようになる。さ
らに、コアの第2高調波出射端面に遮断層を設けている
ので反射を減少させ第2高調波の出射効率を上げること
ができる。
第1図および第2図はそれぞれ、本発明の1実施例にお
ける光波長変換素子を示す斜視図と概略側面図、 第3図は上記光波長変換素子の製造方法を説明する概略
図、 第4図は本発明の第3実施例による光波長変換素子を示
す概略側面図、 第5図と第6図はそれぞれ、本発明の第4実施例による
光波長変換素子を示す斜視図と側断面図、 第7図は本発明の第5実施例による光波長変換素子を示
す側断面図である。 10、30、40、50……光波長変換素子 10a、10b、30a、30b、40a、40b、50a、50b……素子端面 11、41、51……コア、12、42、52……クラッド 13a、13b、33a、33b……遮断層 15……基本波、15′……第2高調波 43a、43b、53a、53b……キャップ状構造物 44a、44b、54……接着剤
ける光波長変換素子を示す斜視図と概略側面図、 第3図は上記光波長変換素子の製造方法を説明する概略
図、 第4図は本発明の第3実施例による光波長変換素子を示
す概略側面図、 第5図と第6図はそれぞれ、本発明の第4実施例による
光波長変換素子を示す斜視図と側断面図、 第7図は本発明の第5実施例による光波長変換素子を示
す側断面図である。 10、30、40、50……光波長変換素子 10a、10b、30a、30b、40a、40b、50a、50b……素子端面 11、41、51……コア、12、42、52……クラッド 13a、13b、33a、33b……遮断層 15……基本波、15′……第2高調波 43a、43b、53a、53b……キャップ状構造物 44a、44b、54……接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保寺 征一 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 竹内 昌三 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富士写真フイルム株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】有機非線形光学材料からなるコアがそれよ
りも低屈折率のクラッドによって被覆されてなり、一方
の素子端面から入射された基本波を第2高調波に変換し
て他方の素子端面から出射させるファイバー型の光波長
変換素子において、 前記有機非線形光学材料からなるコアの端面を含む素子
端面の双方に、該端面と周囲雰囲気とを遮断する遮断層
が設けられ、 前記遮断層のうち基本波入射端面側の遮断層が、非線形
光学材料よりも低屈折率の材料から形成され、第2高調
波出射端面側の遮断層がクラッド材料よりも低屈折率の
材料から形成されていることを特徴とする光波長変換素
子。 - 【請求項2】前記素子端面に形成された2つの遮断層の
少なくとも一方が集光レンズとされていることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の光波長変換素子。 - 【請求項3】前記遮断層のうち第2高調波が出射する素
子端面に設けられた遮断層が、該第2高調波を透過させ
る一方前記基本波を吸収するフィルター層とされている
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記
載の光波長変換素子。 - 【請求項4】前記遮断層が、素子端部に嵌合されたキャ
ップ状構造物からなることを特徴とする特許請求の範囲
第1項から第3項いずれか1項記載の光波長変換素子。 - 【請求項5】前記キャップ状構造物が、クラッド全体を
被うように形成されていることを特徴とする特許請求の
範囲第4項記載の光波長変換素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/154,709 US4830447A (en) | 1987-02-13 | 1988-02-11 | Optical wavelength conversion device |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-30784 | 1987-02-13 | ||
JP3078487 | 1987-02-13 | ||
JP6307587 | 1987-03-18 | ||
JP62-63075 | 1987-03-18 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02250043A JPH02250043A (ja) | 1990-10-05 |
JP2641053B2 true JP2641053B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=26369197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62309145A Expired - Fee Related JP2641053B2 (ja) | 1987-02-13 | 1987-12-07 | 光波長変換素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2641053B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS601584A (ja) * | 1983-06-20 | 1985-01-07 | Toshiba Corp | 光スイツチ |
JPS6014222A (ja) * | 1983-07-06 | 1985-01-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光波長変換素子 |
JPS60250334A (ja) * | 1984-05-28 | 1985-12-11 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 非線形光学デバイス |
JPS6147929A (ja) * | 1984-08-15 | 1986-03-08 | Jido Keisoku Gijutsu Kenkiyuukumiai | 光電圧センサ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53166454U (ja) * | 1978-06-08 | 1978-12-27 |
-
1987
- 1987-12-07 JP JP62309145A patent/JP2641053B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS601584A (ja) * | 1983-06-20 | 1985-01-07 | Toshiba Corp | 光スイツチ |
JPS6014222A (ja) * | 1983-07-06 | 1985-01-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光波長変換素子 |
JPS60250334A (ja) * | 1984-05-28 | 1985-12-11 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 非線形光学デバイス |
JPS6147929A (ja) * | 1984-08-15 | 1986-03-08 | Jido Keisoku Gijutsu Kenkiyuukumiai | 光電圧センサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02250043A (ja) | 1990-10-05 |
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