JP2639526B2 - シリカ系被膜の形成方法 - Google Patents

シリカ系被膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシリカ系被膜の形成方法に関し、特に基板上
に被膜特性の高い、緻密化されたシリカ系被膜を形成さ
せる方法に関する。
〔従来の技術〕
シリカ系被膜は近年その用途が多種多様に広がってお
り、たとえば液晶表示素子の絶縁膜または配向制御膜;
セラミックス、プラスチックまたは金属に対する表面保
護膜;半導体素子の表面安定化膜または層間絶縁膜など
に使用されている。
このような用途に使用されるシリカ系被膜に要求され
る特性としては、ピンホールやクラックなどの欠陥がな
く均一であり、機械的強度に優れ、かつ耐薬品性、耐湿
性に優れていることである。
これらの特性のうち、特に機械的強度、耐薬品性、耐
湿性はシリカ系被膜自体の緻密性により大きく影響され
ることがわかっており、この緻密性は、一般に被膜の屈
折率の増加やエッチング処理による膜ベリ速度の減少な
どにより評価することができる。従来よりSiO2膜などの
シリカ系被膜の緻密化を向上させるために、SiO2膜を被
着後、加熱処理を行う方法が提案されている(特公昭52
−37353号公報)。
しかしながら、この方法はSiO2膜の緻密化を目的とし
たものであるが、実際にこの方法を利用して得られるSi
O2膜はピンホールやクラックが生じ、十分な膜特性を得
ることができないという問題点を有している。
また半導体基板の表面にガラス粉末層を被着し、これ
にスチームを含む雰囲気中にて焼成を施すことでピンホ
ールやクラックのないガラス被膜を形成する方法も提案
されている(特開昭55−121651号公報)。この方法はア
モルファスなガラス粉末を溶融して被膜を形成するた
め、実用的な被膜を得るためのプロセス管理が難しいな
どの問題点を有しており、被膜自体の緻密化を達成でき
る方法ではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、上記従来方法の問題点を改良し、膜特
性が高く、被膜自体の緻密性も優れ、かつ被膜形成に際
し、プロセス管理の容易なシリカ系被膜形成方法の提供
を目的として鋭意研究を行った結果、シリカ系被膜形成
剤の被着後に、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理と第一次加熱処理温度以上で行われる第二次加熱処理
とを施すことで、その目的を達成できることを見い出
し、本発明をなすに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、基板上にシリカ系被膜形成剤を被着後、第
一次加熱処理と第二次加熱処理を行うことにより、シリ
カ系被膜を形成する方法において、第一次加熱処理時の
み水蒸気を含む100〜300℃の雰囲気中にて処理し、第二
次加熱処理は上記第一次加熱処理の温度以上で処理する
ことを特徴とするシリカ系被膜の形成方法である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明において対象とするシリカ系被膜は、基板上に
シリカ系被膜形成剤を各種方法によって被着される。例
えばシリコン化合物の有機溶剤溶液を主剤として成るシ
リカ系被膜形成用塗布液を用いる方法、または慣用的に
使用されているCVD法、スパッタリング法、気相成長法
などにより形成されるシリカ系被膜であれば、いずれも
使用できるが、シリカ系被膜形成用塗布液を用いる方
法、すなわち塗布法によるシリカ系被膜の被着は他法に
比べ生産能率が高いので特に有利である。
上記塗布法で使用されるシリカ系被膜形成用塗布液は
シリコン化合物の有機溶剤溶液を主剤とするものであ
り、シリコン化合物としてはハロゲン化シランまたはア
ルコキシシランが有用である。
ハロゲン化シランは一般式 Rn+SiX4-n(式中、Xはハロゲン原子、Rはアルキル
基、アリール基、グリシドキシアルキル基またはビニル
基、は0または1〜3の整数である) で表わされる化合物であって、例えば四塩化ケイ素、四
臭化ケイ素、テトラクロロシラン、ジブロモジクロロシ
ラン、ビニルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラ
ン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラ
ン、ジエチルジクロロシラン、β−グリシドキシエチル
トリクロロシランなどを挙げることができる。
また、アルコキシシランは一般式 (RO)nSiX4-nまたは (RO)nSiR′4-n(式中、Xはハロゲン原子、RとR′
はそれぞれ独立して、アルキル基、アリル基、アリール
基、グリシドキシアルキル基、アクリロキシアルキル
基、メタクリロキシアルキル基またはビニル基、nは0
または1〜4の整数である) で表わされる化合物であって、例えばモノメトキシトリ
クロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、トリメトキ
シモノクロロシラン、モノエトキシトリクロロシラン、
ジエトキシジクロロシラン、トリエトキシモノクロロシ
ラン、モノアクリロキシトリクロロシラン、ジアクリロ
キシジクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン、モノメチルトリメトキシシラン、モノエチル
トリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、
モノエチルトリエトキシシラン、モノエチルトリブトキ
シシラン、モノフェニルトリメトキシシラン、モノフェ
ニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、ジエチルジブトキシ
シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルエチル
ジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、γ−
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン、β−メタクリロキ
シエチルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシエチ
ルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメ
トキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどを挙
げることができる。
上記したハロゲン化シランおよびアルコキシシランは
単独でも、また2種以上混合しても使用できる。
これらのシリコン化合物は有機溶剤に溶解され、塗布
液として調製されるが、使用される有機溶剤としては、
アルコール類、エステル類、ケトン類および芳香族炭化
水素類が好適であり、アルコール類としては、例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコール、ジメチロールベンゼン、フルフリルアルコ
ール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトン
アルコール、エチレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、トリ
エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレン
グリコールモノアルキルエーテルなどを挙げることがで
き、エステル類としては、例えば酢酸アルキルエステ
ル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテ
ート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテル
アセテート、アセト酢酸エチルエステル、乳酸アルキル
エステル、安息香酸アルキルエステル、ベンジルアセテ
ート、グリセリンジアセテートなどを挙げることができ
る。またケトン類としては、例えばアセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、イ
ソホロン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルn−ブチルケトン、アセトニルアセトンなどを挙
げることができ、芳香族炭化水素類としては、例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチ
ルベンゼン、クメン、テトラリンなどを挙げることがで
きる。これらは単独でもよいし、2種以上を混合して用
いることもできる。
本発明においては、前記したシリコン化合物を有機溶
剤に溶解し、濃縮して得られる溶液をシリカ系被膜形成
用塗布液とすることができるが、通常は前記したシリコ
ン化合物の加水分解物を含有する有機溶剤溶液を調製
し、濃縮して得られる溶液がシリカ系被膜形成用塗布液
として好ましく使用される。
加水分解物を含有する有機溶剤の調製方法としては、
例えばシリコン化合物の有機溶剤溶液に水と有機酸また
は無機酸を添加する方法やハロゲン化シランとカルボン
酸との反応生成物にアルコールと反応させる方法(特公
昭52−16488号公報)やアルコキシシランと有機カルボ
ン酸とアルコールの混合物に無機酸を添加する方法(特
公昭56−34234号公報)などを挙げることができ、これ
らの方法により容易に製造されるシリコン化合物の加水
分解物を前記した有機溶剤に通常3〜50重量%、好まし
くは5〜30重量%の濃度に溶解し、次いでこの溶液を20
0℃未満の温度、必要により減圧下で脱水縮合反応さ
せ、2×10-3〜0.2Pa・s程度の粘度に調整することで
実用上好適なシリカ系被膜形成用塗布液を得ることがで
きる。
また、このシリカ系被膜形成用塗布液には、必要によ
り、ガラス質形成剤として、Li、B、Na、K、Fe、Ni、
Cr、Mg、Al、P、Ca、Ti、Zr、Mo、In、Sn、Sb、Ba、T
a、W、Mn、Pb、Pt、Au、Ceなどの金属のハロゲン化
物、水酸化物、酸化物、無機酸塩、有機酸塩、アルコキ
シ化合物、キレート化合物および有機金属化合物を添加
することができる。これらの添加量はシリコン化合物に
対し、金属換算で1〜50重量%が好ましい。
本発明のシリカ系被膜の形成方法として、シリカ系被
膜形成用塗布液を用いた場合の例を示せば、シリカ系被
膜用塗布液をガラス、セラミックス、金属、シリコンウ
エハーなどの基板上にスピンナー法、浸漬法、スプレー
法、印刷法、刷毛塗り法などの慣用方法により所定膜厚
に塗布、乾燥することで基板上にシリカ系被膜を被着す
る。この場合の乾燥条件はできるだけ低温で行うのが好
ましく、100℃未満、特に50〜90℃で10〜30分間の乾燥
が好適である。
乾燥後、第一次加熱処理としてシリカ系被膜を水蒸気
を含む雰囲気中にて加熱処理するが、水蒸気は窒素ガ
ス、酸素ガスおよび窒素と酸素との混合ガスのいずれか
の雰囲気中、または空気中に含有され、その中の水蒸気
は多いほど良く、少なくとも0.2×10-5Pa以上の水蒸気
圧を有していることが好ましい。また加熱温度として
は、通常300℃以下、好ましくは100〜200℃で10〜30分
間の加熱処理が施される。加熱温度であまり低いとシリ
カ系被膜上に水蒸気が凝縮して水滴が付着するため好ま
しくなく、逆に高くなるとこの水蒸気を含む雰囲気中で
の加熱処理効果が減少するため好ましくない。
次にこの第一次加熱処理後、第一次加熱処理温度以上
の温度で20〜60分間の第二次加熱処理を施すことによ
り、緻密性の向上した均一なシリカ系被膜を形成するこ
とができる。
これまで塗布法によるシリカ系被膜形成剤の被着に対
して本発明を適用した例を示したが、本発明方法はCVD
法、スパッタリング法などによるシリカ系被膜に対して
も同様に利用できる。
〔実施例〕
実施例1 氷酢酸400gとテトラクロロシラン125gとを混合し、常
温でかきまぜながら反応させた。塩酸ガスの発生が止み
白色結晶状の酢酸ケイ素が析出したならば、これを減圧
蒸留して未反応の氷酢酸を除去し、残留物にエチルアル
コール420gを加えて溶解し、60℃でかきまぜながら10時
間反応させることで濃度5.9重量%のシリカ系被膜形成
用塗布液を得た。
この塗布液を4インチシリコンウエハー上にスピンナ
ー法により3000rpmで塗布し、100℃で10分間乾燥させた
のち、150℃に設定した加熱炉内に搬入し、常圧下で発
生させた飽和水蒸気を含有する空気を5/minで加熱炉
内に導入し、150℃で30分間の第一次加熱処理を施した
のちシリコンウエハーを取り出した。
次いで600℃に設定した加熱炉内に搬入し、30分間の
第二次加熱処理を施した。得られたシリカ系被膜は均一
でピンホールやクラックの発生がなく、膜厚1180Å、屈
折率1.438であった。
次にこのシリカ系被膜を0.5重量%HF水溶液に25℃で
1分間浸漬させ、その浸漬前後における膜厚の変化から
シリカ系被膜の膜ベリ速度を求めたところ5.4Å/secで
あった。
比較のため水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処理
を行わず、第一次加熱処理を単に150℃で30分間にした
以外は全て前記と同様にして得られたシリカ系被膜は膜
厚1210Å、屈折率1.421、膜ベリ速度8Å/secであっ
た。
この結果から、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱
処理を施すことで膜厚が薄くなり、屈折率が高くなり、
かつ膜ベリ速度が遅くなっていることから、この第一次
加熱処理によりシリカ系被膜の緻密度が向上することが
確認された。
実施例2 プロピオン酸400gとモノメチルトリクロロシラン125g
とを混合し、常温でかきまぜながら反応させた。塩酸ガ
スの発生の終了した時点で減圧蒸留によって未反応のプ
ロピオン酸を除去し、残留物にメチルアルコール420gを
加えて溶解させ、室温で5日間放置したのち、B2O30.5g
を溶解させて濃度5.9重量%のシリカ系被膜形成用塗布
液を得た。
この塗布液を4インチシリコンウエハー上にスピンナ
ー法により3000rpmで塗布し、100℃で10分間乾燥させた
のち、250℃に設定した加熱炉内に搬入し、常圧下で発
生させた飽和水蒸気を含有する空気を10/minで加熱炉
内に導入し、250℃で30分間の第一次加熱処理を施した
のち、シリコンウエハーを取り出した。
次いで600℃に設定した加熱炉内に搬入し、30分間の
第二次加熱処理を施した。得られたシリカ系被膜は均一
でピンホールやクラックの発生がなく、膜厚1200Å、屈
折率1.440であった。
次にこのシリカ系被膜を0.5重量%HF水溶液に25℃で
1分間浸漬させ、その浸漬前後における膜厚の変化から
シリカ系被膜の膜ベリ速度を求めたところ4.0Å/secで
あった。
比較のため、上記第一次加熱処理を行わず、この第一
次加熱処理を単に250℃で30分間の処理にかえた以外は
全て前記と同様にして得られたシリカ系被膜は膜厚1220
Å、屈折率1.431、膜ベリ速度9.0Å/secであった。
この結果から水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理がシリカ系被膜の緻密度を向上させることが確認され
た。
実施例3 テトラメトキシシラン208gと氷酢酸とエチルアルコー
ル184gとを混合し、この中へマレイン酸15.0gをかきま
ぜながら添加し、50℃で5時間かきまぜたのち、室温で
3日間放置し、濃度11.0重量%のシリカ系被膜形成用塗
布液を得た。この塗布液を用いて実施例1と同様の操作
により得られたシリカ系被膜は均一でピンホールやクラ
ックの発生がなく、膜厚1300Å、屈折率1.437、膜ベリ
速度6.0Å/secであった。
比較のため、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理を行わず、単に150℃で30分間の処理に代えた以外
は、全て実施例1と同様にして得られたシリカ系被膜は
膜厚1350Å、屈折率1.420、膜ベリ速度8.0Å/secであっ
た。
この結果から、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱
処理がシリカ系被膜の緻密度を向上させることが確認さ
れた。
実施例4 モノメチルトリエトキシシラン178gと無水酢酸300gと
エチルアルコール276gを混合し室温でかきまぜながら、
シュウ酸10gを加え、40℃で2時間かきまぜたのち室温
で4日間放置し、濃度8.5重量%のシリカ系被膜形成用
塗布液を得た。この塗布液を用いて実施例2と同様の操
作により得られたシリカ系被膜は均一でピンホールやク
ラックの発生がなく、膜厚1200Å、屈折率1.450、膜ベ
リ速度6.5Å/secであった。
比較のため、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理を行わず、単に250℃で30分間の処理にかえた以外は
全て実施例2と同様にして得られたシリカ系被膜は膜厚
1300Å、屈折率1.440、膜ベリ速度8.0Å/secであった。
この結果から、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱
処理がシリカ系被膜の緻密度を向上させることが確認さ
れた。
実施例5 シリカ系被膜形成用塗布液としてアルコキシシランの
加水分解物を溶解して成るOCD Type−3(東京応化工業
社製)を用いた以外は実施例2と同様の操作により得ら
れたシリカ系被膜は均一でピンホールやクラックの発生
がなく、膜厚1210Å、屈折率1.438、膜ベリ速度5.5Å/s
ecであった。
比較のため、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理を行わず、単に250℃で30分間の加熱処理にかえた以
外は全て実施例2と同様にして得られたシリカ系被膜は
膜厚1250Å、屈折率1.421、膜ベリ速度8Å/secであっ
た。
この結果から、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱
処理がシリカ系被膜の緻密度を向上させることが確認さ
れた。
実施例6 1.1mm厚のソーダガラス基板上に、実施例1と同様の
シリカ系被膜形成用塗布液を使用して、30cm/minの等速
浸漬引き上げ法により塗布し、実施例1と同様に乾燥お
よび第一次加熱処理を施したのち、300℃に設定した加
熱炉内に搬入し、30分間の第二次加熱処理を施した。得
られたシリカ系被膜は均一でピンホールやクラックの発
生がなく膜厚1200Å、屈折率1.438であった。次いで実
施例1と同様にして膜ベリ速度を求めた結果、5.5Å/se
cであった。
比較のため、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理を行わず、第一次加熱処理を単に150℃で30分間にし
た以外は全て実施例1と同様にして得られたシリカ系被
膜は膜厚1220Å、屈折率1.421、膜ベリ速度8.0Å/secで
あった。
この結果から、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱
処理を施すことでシリカ系被膜の緻密度を向上させるこ
とが確認された。
実施例7 1.1mm厚のホウケイ酸ガラス基板上に、実施例2と同
様のシリカ系被膜形成用塗布液を使用して、転写印刷法
により塗布し、実施例1同様に乾燥および第一次加熱処
理を施した。得られたシリカ系被膜は均一でピンホール
やクラックの発生がなく、膜厚1200Å、屈折率1.440で
あった。次いで実施例1と同様にして膜ベリ速度を求め
た結果、4.0Å/secであった。
比較のため、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱処
理を行わず、第一次加熱処理を単に250℃で30分間にし
た以外は全て実施例1と同様にして得られたシリカ系被
膜は膜厚1220Å、屈折率1.431、膜ベリ速度9.0Å/secで
あった。
この結果から、水蒸気を含む雰囲気中での第一次加熱
処理を施すことでシリカ系被膜の緻密度を向上させるこ
とが確認された。
〔発明の効果〕
本発明のシリカ系被膜の形成方法では基板上にシリカ
系被膜形成剤を被着後、水蒸気を含む雰囲気中で加熱処
理することにより、シリカ系被膜を構造的に変成させた
のち、焼成するため、緻密性の高いシリカ系被膜を得る
ことができ、ピンホールやクラックのない均一なシリカ
系被膜がプロセス上複雑な工程なしに形成できるため極
めて実用的である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にシリカ系被膜形成剤を被着後、第
    一次加熱処理と第二次加熱処理を行うことにより、シリ
    カ系被膜を形成する方法において、第一次加熱処理時の
    み水蒸気を含む100〜300℃の雰囲気中にて処理し、第二
    次加熱処理は上記第一次加熱処理の温度以上で処理する
    ことを特徴とするシリカ系被膜の形成方法。
  2. 【請求項2】シリカ系被膜形成剤の被着が塗布法により
    実施されるものである特許請求の範囲第(1)項記載の
    シリカ系被膜の形成方法。
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