JP2639468B2 - 抵抗皮膜のレーザートリミング法 - Google Patents

抵抗皮膜のレーザートリミング法

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JP2639468B2 JP62306462A JP30646287A JP2639468B2 JP 2639468 B2 JP2639468 B2 JP 2639468B2 JP 62306462 A JP62306462 A JP 62306462A JP 30646287 A JP30646287 A JP 30646287A JP 2639468 B2 JP2639468 B2 JP 2639468B2
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正二 西八条
太郎 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抵抗皮膜のレーザートリミング法に関するも
のである。
(従来の技術と問題点) 最近の電子機器の小型・薄型化に伴い各電子部品につ
いても小型化の要求が厳しくなっている。抵抗体に関し
てもチップ部品が広く普及しつつあり、更に酸化ルテニ
ウム系等の薄膜或いはカーボン系等の厚膜による印刷抵
抗体も広く使われるようになった。
ところがこれら膜印刷抵抗体では精度良く抵抗皮膜を
形成することが困難であるため、通常は印刷,加熱・硬
化の後に抵抗皮膜の一部を除去し所定抵抗値に微調整す
るトリミング加工が必要である。トリミング加工の方法
にはアルミナ粉を吹付けて抵抗皮膜の一部を削り取るサ
ンドブラスト法とレーザービームを照射して抵抗皮膜の
一部をカットするレーザートリミング法がある。レーザ
ートリミング法はコンピューター制御が容易であり、処
理能力が大きいことから最近普及してきている。
しかしならがレーザートリミング法は抵抗皮膜下層の
絶縁皮膜に損傷を与えるという問題がある。即ち、レー
ザートリミング法はかなりパワーの大きいレーザービー
ムを抵抗皮膜に微小スポットとして照射して抵抗皮膜の
一部を除去する。その際レーザービームが抵抗皮膜下層
の絶縁皮膜にまで到達して損傷を与え、電気的特性を劣
化させる。
この絶縁皮膜の損傷を防止する為に予め白色顔料を含
有する樹脂系の絶縁皮膜とし、照射されたレーザービー
ムを反射する方法が知られている(特開昭61−208250号
公報参照。)。しかしながらこの防止法でも、レーザー
ビームの熱量が過大であるため高温にさらされた部分に
黒化現象を起し白色顔料の反射効率が低下する。更に吸
収された熱の放散が小さいので部分的に高温となり樹脂
皮膜の劣化が生ずる。その結果後続工程で熱ショックを
受けた時の抵抗値変化が大きくなり本来の目的である抵
抗皮膜の特性保持が困難となる。
(発明の目的) 本発明者らは上記の点に鑑み、抵抗皮膜及びその下層
の絶縁皮膜の特性を保持する抵抗皮膜のレーザートリミ
ング法を得る目的で鋭意研究を行った。その結果AlN,B
N,Si3N4等の超硬材料を含有する絶縁皮膜を用いる方法
が上記目的を充分達成し得ることを見出し本発明を完成
させるに至ったものである。
(発明の構成) 本発明は、抵抗皮膜にレーザービームを照射してその
皮膜抵抗値を調整するレーザートリミング法において、
予め上記抵抗皮膜の下層に、108Ωcm以上の体積固有抵
抗を有するAlN,BN,Si3N4,SiC,Sm2O3,Tb4O7,Y2O3及びZrO
2より選ばれた1種又は2種以上の化合物の微粒子を含
む絶縁皮膜を形成することを特徴とする抵抗皮膜のレー
ザートリミング法である。
本発明の絶縁皮膜を形成するアンダーコート用絶縁組
成物は、バインダーとなる樹脂,添加剤,及び溶剤等の
絶縁組成物に、膨脹係数の小さい,体積固有抵抗値及び
熱伝導率の大きい上記化合物(以下超硬材料という)の
微粒子を配合した構成となっている。
これらの超硬材料は、その不導体領域である108Ωcm
以上の体積固有抵抗を有し、その粒子径は70μm以下が
よく、15μm以下が更に好ましい。粒子径が70μmを超
えると絶縁皮膜のパターン形成が制限され、汎用性を失
う。そのうえ粒子間の間隙が拡がり高い熱伝導性の保持
が困難となる。
これらの超硬材料の微粒子は高密度充填した皮膜を形
成して、耐レーザートリミング性を保つために、粒子径
の異なる粒子を組合わせ、大きな粒子の間隙に小さい粒
子を、さらにより小さい粒子を充填するようにするのが
望ましい。また通常の形状の粒子のほか、ウィスカー状
の超硬材料粒子を配合すると、分散性が向上し、絶縁皮
膜の強度が大きくなるうえに、増量効果や超硬材料の特
性を強化することができる。すなわち後続工程において
熱ショックに対してより安定となる効果がある。
このようなウィスカー状の超硬材料としては、例えば
Si3N4,Sm2O3,Tb4O7,Y2O3等が挙げられ、その直径は0.05
〜2μm,長さは3〜50μm程度のものが用いられる。
上記の超硬材料の配合料は、絶縁組成物の固形分合計
量中5〜70重量%が適当である。5重量%未満では熱伝
導が不充分のため樹脂の劣化が起る。また70重量%を超
えると充分なレベリング性が保持できず、絶縁耐力が低
下する。このうちウィスカー状の超硬材料は50重量%以
下の量で配合することができる。
なおコロイド状粒子を全超硬材料に対して約1〜10重
量%添加することもでき、これによりスクリーン印刷性
を向上させることができ、また超硬材料の微粒子の沈降
防止に有効である。このようなコロイド状粒子としては
コロイドSiO2,コロイドAl2O3,コロイドZrO2等が挙げら
れる。
これらの超硬材料は微粒子を高密度充填するため、粒
径に関連して配合量を定めるのが望ましく、典形例を挙
げると通常の形状の微粒子を、粒径0.3〜5μmのもの2
0〜60重量%,粒径0.03μm以下のもの5〜50重量%,
ウィスカー状の微粒子を5〜50重量%,さらにコロイド
状粒子を1〜10重量%のように配合して用いられる。
本発明の絶縁皮膜を形成する絶縁組成物においてバイ
ンダーとなる樹脂は特に限定されず、例えば、アルキド
樹脂,フェノール樹脂,アミノ樹脂,アミノアルキド樹
脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,ポリウレ
タン樹脂,アクリル樹脂,ジアリルフタレート樹脂等が
用いられる。これらは必要に応じてビニール系やアリル
系モノマーと併用される。更にエラストマー系もフレキ
シブル印刷回路のような可撓性の用途に用いることがで
きる。
添加剤としては分散剤,レベリング剤,その他当該技
術分野において使用される各種配合剤が必要に応じて用
いられる。
硬化剤に用いられるバインダーの種類に応じて適宜選
択される。バインダーとなる樹脂の配合量は固形分合計
量中25〜90重量%が適当である。25重量%未満では抵抗
皮膜を印刷形成する際回路へ拡散するので充分な絶縁特
性が保持できない。90重量%を超えるとレーザー光が樹
脂皮膜に吸収され充分な放熱効果が得られないので樹脂
皮膜の劣化分解が起り、レーザートリミング後の抵抗値
変化率が大きくなる。
用いる溶剤としては樹脂溶解度が大きく、スクリーン
版上で蒸発しにくい、高沸点の蒸気圧の低い溶剤,例え
ば酢酸カルビトール,酢酸ブチルセロソルブ,シクロヘ
キサン,キシレン,ジアセトンアルコール,エチルセロ
ソルブ,ブチルセロソルブ等が挙げられ、用いる樹脂の
溶解性,レベリング性,接着性等に応じて適宜選択され
る。溶剤の使用量は用途によるが、通常は絶縁組成物の
粘度が25℃で200〜600ポイズとなるように調整される。
本発明の絶縁皮膜を形成するアンダーコート用絶縁組
成物は、例えば次のようにして製造することができる。
バインダーとなる樹脂,溶剤,分散剤,レベリング剤等
を所定量プレミキサーの容器に入れ充分撹拌し所定量の
超硬材料を添加して更に充分撹拌する。得られたペース
トをギャップを拡げてロールミルで混練、更にギャップ
を絞って混練を行いペースト状の絶縁組成物が得られ
る。ロールミルの代りにボールミル,超音波分散機,高
粘度用ミキサーも使用可能である。
本発明に用いる絶縁皮膜の形成は例えばスクリーン印
刷法,メタルマスク法,スプレー吹付法,反転印刷法,
ディッピング法等で上記絶縁組成物を所定の基板に塗布
し加熱硬化して行われる。
続いて絶縁皮膜上にカーボン印刷抵抗等の厚膜抵抗或
いは酸化ルテニウム系等の薄膜抵抗皮膜を形成して膜抵
抗基板が得られる。この抵抗皮膜上にレーザービームを
照射して従来と同様のレーザートリミングを行い抵抗値
を微調整する。
以下実施例により更に詳細に本発明を説明する。例中
部は重量基準である。
実施例 プレミキサーにエポキシ樹脂(「YD−011」東都化成
社製)286部,分散剤(「アーマイドOF」ライオンアク
ゾ社製)2部,分散剤(「デュオミンTDO」ライオンア
クゾ社製)2部,硬化剤ジシアンジアミド11部,硬化促
進剤(「2MAOK」四国化成社製)3部及び酢酸カルビト
ール200部を入れ充分撹拌した後、Si3N4ウィスカー(平
均長さ12μm,アスペクト比40「SN−WB」宇部興産社製)
30部,AlN(平均粒径2μm,徳山曹達社製)50部,BN(0.0
3μm「BNWB」三井東圧社製)10部及びコロイドSiO
2(0.01μm,日本アエロジル社製)10部(以上の微粒子
の体積固有抵抗は夫々Si3N41013〜1014,AlN1011,BN1
012,SiO21017cmΩである。)を添加し、充分撹拌した。
得られたペーストをロールミルで充分混合した後スクリ
ーン印刷にてガラスエポキシ配線板に塗膜を形成し、オ
ーブン中で150℃×60分間加熱・硬化して厚さ42μmの
絶縁皮膜を得た。この絶縁皮膜の上にカーボン印刷抵抗
皮膜をスクリーン印刷にて作成し150℃×60分間オーブ
ン中で加熱・硬化を行い抵抗体を作製した。得られた抵
抗皮膜を出力1W×周波数6kHz,ビーム径50μm,スキャン
スピード30mm/secの条件でシングルカットトリミングを
行った。レーザートリミング後の抵抗皮膜周辺を観察し
たところ絶縁皮膜には何ら損傷が認められなかった。次
に抵抗体のはんだ浸し(はんだ浴温度260℃,浸漬時間1
0秒)を行い、抵抗皮膜の抵抗値変化率を測定したとこ
ろ±5%以内であった。また絶縁皮膜にDC500V印加して
測定した絶縁抵抗値は1010Ω以上であった。
比較例1 エポキシ樹脂47部,分散剤(「アーマイドOF」)0.4
部,分散剤(「デュオミンTDO」)0.4部,硬化剤ジシア
ンジアミド2部及び酢酸カルビトール50部とタルク(平
均粒径0.5μm,白石カルシウム社製,体積固有抵抗1012
Ωcm)20部及びコロイドSiO2(0.01μm)1部を用いた
以外は実施例と同様にして抵抗体を作製した。得られた
抵抗皮膜を実施例と同様にレーザートリミングし、トリ
ミング後の抵抗皮膜周辺を観察したところ、絶縁皮膜の
下までカットされていることが分った。次に抵抗体のは
んだ浸しを実施例と同様に行い、抵抗値変化率を測定し
たところ−12%であった。絶縁皮膜にDC500V印加して測
定した絶縁抵抗値は106Ωであった。
比較例2 エポキシ樹脂224部,分散剤(「アーマイドOF」)2
部,分散剤(「デュオミンTDO」)2部,硬化剤ジシア
ンジアミド9部及び酢酸カルビトール230部と酸化チタ
ン(平均粒径0.5μm,チタン工業社製,体積固有抵抗10
15Ωcm)95部及びコロイドSiO2(0.01μm)5部を用い
た以外は実施例と同様にして抵抗体を作製した。得られ
た抵抗皮膜を実施例と同様にレーザートリミングし、ト
リミング後の抵抗皮膜周辺を観察したところ、絶縁皮膜
が厚さの半分まで切り込まれ、黒化現象を生じていた。
次に抵抗体のはんだ浸しを実施例と同様に行い、測定し
た抵抗値変化率は−10%であった。絶縁皮膜にDC500V印
加して測定した絶縁抵抗値は108Ωであった。
(発明の効果) 本発明の、抵抗皮膜の下層に予め超硬材料を含有する
絶縁皮膜を形成して抵抗皮膜をレーザートリミングする
方法は、 1)用いる超硬材料のフィラーが高硬度,高融点,高熱
伝導性であるためレーザー光の反射,熱の放散が安定し
て行われるので、レーザートリミングによる絶縁皮膜の
電気特性の劣化が防止される。
2)レーザートリミングに後続するはんだ浸し等の工程
における熱ショックに依る抵抗皮膜の抵抗値変化を極小
に抑えることができる。
3)高密度に充填された超硬材料によりレーザー光の反
射及び熱放散が充分に行われるので絶縁皮膜の黒化現象
が防止され、絶縁特性が保持される。
4)絶縁皮膜が安定しているので、抵抗皮膜に用いる定
格電力を大きくすることができる。
5)超硬材料の微粉末を高密度に充填して絶縁皮膜を形
成するので極めて平滑な皮膜が得られる。
その結果抵抗皮膜の抵抗値のバラツキも最小限に抑え
ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗皮膜にレーザービームを照射してその
    皮膜抵抗値を調整するレーザートリミング法において、
    予め上記抵抗値の下層に、108Ωcm以上の体積固有抵抗
    を有するAlN,BN,Si3O4,SiC,Sm2O3,Tb4O7,Y2O3及びZrO2
    より選ばれた1種又は2種以上の化合物の微粒子を含む
    絶縁皮膜を形成することを特徴とする抵抗皮膜のレーザ
    ートリミング法。
JP62306462A 1987-12-03 1987-12-03 抵抗皮膜のレーザートリミング法 Expired - Lifetime JP2639468B2 (ja)

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