JP2637496B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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    • G03G5/14717Macromolecular material obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G5/14726Halogenated polymers

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関し、より詳しくは表面層
が含フッ素樹脂粉体を含み、その下の感光層が酸化防止
剤を含む電子写真感光体に関する。
〔従来の技術〕
電子写真感光体は、適用される電子写真プロセスに応
じた所定の感度、電気物性、光学特性を備えていること
が要求され、更にくり返し使用される電子写真感光体に
あっては、その電子写真感光体の表面層、即ち支持体よ
り最も離隔する層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への
転写、クリーニング処理などの電気的、機械的外力が直
接に加えられるため、それらに対する耐久性が要求され
る。具体的には摺接による表面の摩耗やキズの発生、ま
た高湿下においてコロナ帯電時に発生するオゾンによる
表面の劣化等に対する耐久性が要求されている。さらに
トナー現像、クリーニングのくり返しによる表面層への
トナー付着という問題もあり、これに対しては表面層の
クリーニング性を向上させることが求められている。上
記のような表面層に要求される諸特性を満足させるため
に種々の方法が検討されており、その中でも含フッ素樹
脂粉体を分散させた樹脂層を電子写真感光体の表面に設
けることが特に効果的である。
含フッ素樹脂粉体を分散させた樹脂層を電子写真感光
体の表面に設けることにより、キズ、表面クリーニング
性、摩耗等における耐久性が向上し、又電子写真感光体
表面の撥水性、離型性が向上するので高湿下での表面劣
化の防止に対しても有効である。
一方、電子写真感光体は、その適用される電子写真プ
ロセスに従がって使用される際に、そのプロセスから受
ける物理的な衝激の他に、くり返し露光による疲労を受
け、あるいはコロナ放電により生成したオゾンや窒素酸
化物等にさらされている。特にオゾンや窒素酸化物は電
子写真感光体表面の電荷輸送材料に直接化学的に作用し
て表面の抵抗力を低下させ、画像に影響を与える。これ
を防止する為には、酸化電位の高い電荷輸送材料を用い
て、前記のオゾンや窒素酸化物と反応しにくいようにし
てやることが効果的である。
しかし、特に窒素酸化物について言うならば、ガス状
態で電子写真感光体に作用するほかに、空気中の水分と
結合して硝酸の形態で電子写真感光体に作用する。
特にコロナ帯電器付近においては硝酸の発生量が多
く、これがコロナ帯電器に付着し、機械を長時間休止し
ている間に電子写真感光体上に移動し、さらに電子写真
感光体内部に進入し、支持体まで達するためこの帯電器
下の部分では帯電能の低下や感度変化を起こし、他の部
分とは異なる特性を持ってしまうという現象を引き起こ
していた。
これらの現象が生じないようにするために従来から表
面層中に酸化防止剤を添加して電子写真感光体内部に侵
入してくるオゾンあるいは硝酸等を不活性化させる検討
がなされてきており、良い効果をあげてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記二種類の技術を組み合わせるならば、機械的特
性、表面潤滑性、耐湿性に優れた電子写真感光体ができ
あがるはずである。しかし現実には必ずしも良いものが
できるとは限らない。なぜならば、ここで取りあげてい
る含フッ素樹脂粉体はバインダー樹脂中に分散させる際
に極めて分散性が悪く、均一に分散させる為には分散助
剤として界面活性剤等を使用することがほぼ不可欠であ
るといって良い。
ところが電子写真感光体の同一層内に、この界面活性
剤と、酸化防止剤の両者が混在する場合にはそれらの相
互作用により電子写真感光体の電子写真特性に悪影響を
及ぼして、例えば感度の低下、残留電位の増加、耐久に
よる電位変動量の増加等を引き起こす。
本発明の目的は、上記の欠点を克服し、くり返し使用
の際の摺擦による表面の摩耗やキズの発生に対する耐久
性、耐湿性を有し、かつ前記の硝酸等に起因する部分的
な帯電能ムラ、感度ムラによる画像ムラを生じることの
ない電子写真感光体を提供することである。
また本発明の他の目的は、くり返し電子写真プロセス
において高品位で、特に高感度の電子写真感光体を提供
することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、このような目的に従がって検討を重ねた
結果、含フッ素樹脂粉体を含有するが、酸化防止剤を含
有しない表面層と、リン系酸化防止剤を含有する次層と
の積層構造から成る電子写真感光体を提供することによ
り前記課題の解決が可能となった。
即ち本発明は導電性支持体、感光層及び表面層を有す
る電子写真感光体であって、該表面層がバインダー及び
その中に分散した含フッ素樹脂粉体を含むが酸化防止剤
を含まず、また積層型感光層の該表面層と接する側の層
又は単層型感光層がリン系酸化防止剤を含む電子写真感
光体である。
本発明においては含フッ素樹脂粉体として四フッ化エ
チレン、三フッ化塩化エチレン、エチレン・六フッ化プ
ロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、二フッ化
二塩化エチレン、トリフルオロプロピルメチルジクロル
シラン等の重合体、又はこれらの共重合体、あるいはこ
れらと塩化ビニルとの共重合体の樹脂粉体を適宜用いる
ことができ、特に、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニ
リデン樹脂が好ましい。樹脂の分子量や粉体の粒径は形
成する塗膜の均一性に影響を与えない範囲において選択
される。具体的には平均粒径2μ以下、好ましくは1μ
以下である。
分散される含フッ素樹脂粉体の含有率は適当には表面
層の全固形分基準で1〜50重量%である。含有率が1%
より少ない場合は十分な効果が得られず、又50%を越え
る場合は電子写真特性に影響が出る。
分散に用いるバインダー樹脂は成膜性のある高分子で
あればいかなるものでもよいが、単独で用いてもある程
度の硬さを有すること、キャリア輸送を妨害しないこと
等の点から、ポリメタクリル酸エステル、ポリカーボネ
ート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリサルホン、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン等が好
ましい。
この含フッ素樹脂粉体をバインダー中に分散させた表
面層は必ずしも保護層としてだけ扱う必要はない。すな
わちこの表面層は電荷輸送材料を含有して電荷輸送層の
一部として、または電荷発生材料を含有して電荷発生層
の一部として機能することが可能であり、この表面層の
すぐ下の電荷輸送層又は電荷発生層と同じ電荷輸送材料
/バインダーの比率又は電荷発生材料/バインダーの比
率とすることもできる。含有させる電荷輸送材料又は電
荷発生材料の量は電子写真感光体の性能によって適宜選
択することができる。表面層に電荷輸送材料又は電荷発
生材料を含有させた場合でも含フッ素樹脂粉体の効果は
十分に発揮される。
本発明の電子写真感光体においては、感光層は単層型
であってもよく、また電荷発生層と電荷輸送層に機能分
離した積層型であってもよい。また積層型の場合には導
電性支持体、電荷発生層、電荷輸送層及び表面層がこの
順序で積層されていても、あるいは電荷発生層と電荷輸
送層の順序が逆になっていてもよい。
本発明においてはリン系酸化防止剤は、感光層が単層
型の場合には感光層全体に含有され、積層型の場合には
表面層と接する側の層、例えば導電性支持体、電荷発生
層、電荷輸送層、表面層の順序で積層されている時には
電荷輸送層中に含有される。しかり電荷輸送層及び電荷
発生層の両方に含有されていてもよい。
リン系酸化防止剤の添加量は添加される層中の電荷輸
送材料に基づいて0.1〜10モル%であることが好まし
い。0.1モル%より少ない場合は十分な効果が得られ
ず、10モル%を越える場合には、電子写真特性に悪影響
を及ぼす。
本発明で用いることのできるリン系酸化防止剤として
は次にあげるものがある: 本発明の電子写真感光体を製造する場合、導電性支持
体としては導電性を有するものであれば何れのものでも
よく、例えばアルミニウム、ステンレスなどの金属の、
あるいは導電性物質を単独で又は適当なバインダー樹脂
と共に塗布して導電層を設けたプラスチック、紙などの
円筒状シリンダーまたはフィルムが用いられる。これら
の導電性支持体の上にはバリヤー機能と下引機能をもつ
下引層(接着層)を設けることもできる。下引層は感光
層の接着性改良、塗工性改良支持体の保護、支持体上の
欠陥の被覆、基体からの電荷注入性改良、感光層の電気
的破壊に対する保護などのために形成することができ
る。
下引層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ
−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エ
チルセルロース、メチルセルロース、エチレン・アクリ
ル酸コポリマー、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロ
ン、ニカワ、ゼラチン等が知られている。これらはそれ
ぞれに適した溶剤に溶解されて支持体上に塗布される。
その膜厚は0.2〜2.0μ程度である。
電荷発生材料としてはピリリウム系、チアピリリウム
系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔
料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、ト
リスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔
料、キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン、キノシ
アリンなどを用いることができる。
電荷輸送物質としては、ピレン、N−エチルカルバゾ
ール、N−イソプロピルカルバゾール;N−メチル−N−
フェニルヒドラジノ−3−メチリアン−9−エチルカル
バゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリア
ン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラ
ジノ−3−メチリアン−10−エチルフェノチアジン、N,
N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリアン−10−エチ
ルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノ
ベンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−フェニルヒ
ドラゾン、p−ピロリジノベンズアルデヒド−N,N−ジ
フェニルヒドラゾン、1,3,3−トリメチルインドレニン
−α−アルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−
ジエチルベンズアルデヒド−3−メチルベンズチアゾリ
ノン−2−ヒドラゾン等のヒドラゾン類;2,5−ビス(p
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ル、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−〔キノリル(2)〕−3−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエチ
ルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−〔6−メトキシ−ピリジル(2)
−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジ
エチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−〔ピリジル
(3)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−〔レ
ピジル(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)
−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1
−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(α−
メチル−p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジ
エチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェ
ニル−3−(α−ベンジル−p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、スピロピラゾリン類;2−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−6−ジエチルアミノベンズオキサゾール、2−
(p−ジエチルアミノフェニル)−4−(p−ジメチル
アミノフェニル)−5−(2−クロロフェニル)オキサ
ゾール等のオキサゾール系化合物;2−(p−ジエチルア
ミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンゾチアゾール
等のチアゾール系化合物;ビス(4−ジエチルアミノ−
2−メチルフェニル)−フェニルメタン等のトリアリー
ルメタン系化合物;1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミ
ノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラ
キス(4−N,N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)エタン等のポリアリールアルカン類等を用いること
ができる。
本発明においてフッ素樹脂粉体を樹脂溶液中に分散さ
せる方法としては、ホモジナイザー、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル等
の方法を用いることができる。手順としては有機溶剤に
バインダー樹脂を溶解し、これに含フッ素樹脂粉体及び
分散助剤を必要量混合し、上記の分散方法によって分散
し、できあがった分散液中に電荷輸送材料や電荷発生材
料を混合すれば良い。電荷発生材料が顔料である場合は
別途電荷発生材料の分散条件にあわせて電荷発生材料の
みの分散液を作成し、その後に含フッ素樹脂粉体の分散
液と混合すれば良く、また条件が許すのであればこの電
荷発生材料を含フッ素樹脂粉体と同時に分散させても良
い。
本発明の電子写真感光体を製造する際に、各層を塗布
する方法としては例えば浸漬コーティング法、スプレー
コーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコ
ーティング法、ブレードコーティング法、カーテンコー
ティング法等のコーティン法を用いることができる。こ
こで特にフッ素樹脂粉体を分散させた表面層を塗工する
際に、その下の層とバインダーが同系樹脂の場合又は同
系でなくても一方に使用している溶剤が他方を溶解する
ような場合は、浸漬コーティング法等は使用できない可
能性があり、その場合にはプレスコーティング法等が適
している。表面層の塗工乾燥後の膜厚は目的に応じて適
当な厚さとすることができる。特に電荷輸送材料又は電
荷発生材料を含有する系においては表面層がそれぞれ電
荷輸送層又は電荷発生層の働きもするため、一般の保護
層等と比較して厚く塗工しても電子写真特性を劣化させ
ることはない。
以下実施例を示す。
実施例1 直径80mmφ、長さ360mmのアルミニウムシリンダー支
持体上に、6−6,6−6,10−1,2の四元系ポリアミド共重
合体樹脂の5%メタノール溶液を浸漬法で塗布して0.5
μ厚の下引き層を設けた。
次に構造式 の電荷発生材料12部、ポリビニルベンザール樹脂6部及
びシクロヘキサノン60部を、1mmφガラスビーズを用い
たサンドミル装置で20時間分散させた。この分散液にテ
トラヒドロフラン120部を加えて混合し、この混合液を
下引き層上に塗布して0.2μの電荷発生層を形成した。
次に式 で示される電荷輸送材料10部及びビスフェノールZ型ポ
リカーボネート樹脂10部をモノクロルベンゼンとジクロ
ルメタンとの混合溶媒70部に溶解し、更にこれに前記の
表中のNo.5のリン系酸化防止剤を電荷輸送材基準で1モ
ル%量添加溶解させた。
この溶解液を電荷発生層上に浸漬塗布により塗布し、
120℃に熱風乾燥して17μ厚の電荷輸送層を形成した。
次に、平均一次粒径0.3μの低分子量ポリ四フッ化エ
チレン粉体5部、分散助剤としてフルオロアルキレート
を側鎖に持つフッ素系のくし型グラフトポリマー0.5
部、及びバインダーとして数平均分子量約20000のビス
フェノールZ型ポリカーボネート5部をモノクロルベン
ゼン35部と混合し、ボールミルにて50時間分散させた。
この分散液に、前記の電荷輸送材料52部、ポリカーボネ
ート50部、モノクロルベンゼン700部及びジクロルメタ
ン100部を加え、その生成液をエアスプレー塗布装置に
て電荷輸送層上に塗布し、120℃にて乾燥して5μの表
面層を形成した。この電子写真感光体を試料1とする。
また、表面層を塗布せずに電荷輸送層を22μ厚とした
ものを試料2、試料1の表面層塗工液を調合する際に後
から加える溶剤の量をモノクロルベンゼン300部、ジク
ロルメタン50部として調合し、さらにこれに加えた電荷
輸送材料の1モル%量の前記表中のNo.5のリン系酸化防
止剤を加えて溶解し、この分散調合液を電荷発生層上に
塗布し、120℃で乾燥させて22μ厚の電荷輸送層とした
ものを試料3、試料3において電荷輸送層に酸化防止剤
を添加しなかったものを試料4とする。
これらの試料1〜4を乾式普通紙複写機に設置し、暗
部電位650V、明部電位130Vとなるように条件を設定し、
コロナ帯電、画像露光、乾式トナー現像、普通紙への
トナー転写、ゴムブレードによるクリーニングからなる
電子写真プロセスを実施し、30000枚耐久後の画像の評
価を行なった。結果は次の通りであった。
次に、耐久使用後のこれらの電子写真感光体を複写機
中で24時間放置した後再び画像の評価を行なったとこ
ろ、試料1〜3については放置前と同様の画像が得られ
たが、試料4においてはコロナ帯電器に相対する部分の
感度が見かけ上高くなり、ハーフトーン画像を出したと
ころ、その部分が帯状に白くなってしまった。
すなわち30000枚耐久後にキズ、白地部分カブリ及び
帯状の白ヌケ状態のいずれも発生しなかったのは、試料
1のみであった。
実施例2 実施例1の方法において、含フッ素樹脂粉体としてポ
リフッ化ビニリデン粉体を用い、分散助剤としてパーフ
ルオロアルキル基部分とアクリル樹脂とからなるフッ素
系ブロックポリマーを用い、酸化防止剤として前記表中
のNo.17のリン系酸化防止剤を用いた場合にも同様の結
果が得られた。
実施例3 80mmφ×360mmのアルミニウムシリンダーを支持体と
し、これに実施例1で用いたポリアミド樹脂の5%メタ
ノール溶液を浸漬塗布して1μの下引層を設けた。
次に構造式 で示される電荷発生材料1部及びビスフェノールZ型ポ
リカーボネート10をモノクロルベンゼン60部に加え、こ
の混合物をステンレス製ボールミルにて72時間分散さ
せ、さらにこれに実施例1で用いた電荷輸送材料6部を
加えて溶解した。さらにこの溶液に前記表中No.26のリ
ン系酸化防止剤を電荷輸送材基準で1.5モル%添加し
た。この溶液を下引き層上に浸漬塗布して15μの感光層
を設けた。
次に酸化防止剤を添加しなかった以外はこの感光層塗
工液を作る方法と同じ方法及び同じ成分を用い、そして
ステンレス製ボールミルで分散させる際に更にポリ四フ
ッ化エチレン樹脂粉体4部及び分散助剤としてパーフル
オロアルキル基とスチレン樹脂とからなる、フッ素系ク
シ型グラフトポリマー0.4部を同時に加えて分散させ、
電荷輸送材料を含む分散液を作成した。この分散液に更
にモノクロルベンゼンを加えて、固型分率10%の溶液と
し、これをスプレー塗布装置にて感光層上に塗布し、12
0℃で乾燥して5μの表面層を形成した。このようにし
て作成した電子写真感光体を試料5とする。
又、感光層を設ける際に20μ厚とし、表面層を設けな
いものを試料6、試料5において感光層中に酸化防止剤
を添加しなかったものを試料7とする。さらに感光層を
設ける際に感光層中にポリ四フッ化エチレン樹脂粉体と
酸化防止剤の両者を含有させたものを試料8とする。
これらの試料5〜8の電子写真感光体を実施例1の場
合と同様に普通紙複写機に設置し、コロナ帯電,画像
露光,乾式トナー現像、普通紙への転写、ゴムブレード
によるクリーニング強露光による表面電位除去の工程に
より画像出し耐久試験を行なった。30000枚後の画像評
価を下に示す。
これらの感光体の強露光後の残留電位を測定したとこ
ろ次の通りであった。
さらに実施例1と同様にこれらの電子写真感光体を48
時間機械内に放置した後に再び画像出しを行なったとこ
ろ試料5,6,8については放置前と同様の画像が得られた
が、試料7に関してはコロナ帯電器と対応する部分が、
ハーフトーン画像において白く帯状になっていた。
実施例4 80mmφ,360mm長のアルミニウムシリンダー支持体上に
6−6,6−6,10−1,2の四元系ポリアミド共重合体樹脂の
5%メタノール溶液を浸漬法で塗布して、0.5μ厚の下
引き層を設けた。
次に式 で示される電荷輸送材料12部、ビスフェノールZ型ポリ
カーボネート10部及び該電荷輸送材料基準で1.5モル%
の量の前記の表中のNo.12で示される酸化防止剤をモノ
クロルベンゼンに溶解し、上記下引き層上に浸漬塗布し
て18μ厚の電荷輸送層を形成した。
次に式 で示される電荷発生材料10部及びビスフェノールZ型ポ
リカーボネート10部をテトラヒドロフラン/シクロヘキ
サノン=1/1の混合溶媒100部に加え、サンドミルにて電
荷発生材料の平均分散粒径が0.1μ以下になるまで分散
した。この分散液に前記電荷輸送材料5部及び該電荷輸
送材料基準で1.5モル%の量の前記の表中のNo.12の酸化
防止剤を溶解し、溶解後、スプレー塗布法にて電荷輸送
層上に塗布して3μ厚の電荷発生層を形成した。さらに
ポリ四フッ化エチレン粉体2部、実施例1で用いたフッ
素系グラフトポリマー0.2部及びビスフェノールZ型ポ
リカーボネート8部をモノクロルベンゼン/ジクロルメ
タン=7/3の混合溶媒100部と混合しボールミルにて50時
間分散した。この分散液をスプレー塗布法により電荷発
生層上に塗布して3μ厚の保護層を形成した。このよう
にして作成した感光体を試料9とする。さらに試料9の
保護層を有していないものを試料10、また試料9におい
て電荷輸送層,電荷発生層中に酸化防止剤を含まないも
のを試料11とした。これらの試料9〜11に対して、コ
ロナ帯電,画像露光による潜像形成,乾式トナーによる
現像,普通紙へのトナー転写,ウレタンゴムブレードに
よるクリーニング工程,強露光による残留電位の除去の
工程からなる電子写真プロセスにより10000枚の画像出
し耐久を行ない耐久後の画像の評価及び電位の評価を行
なった。
さらに10000枚耐久後の試料9〜11を24時間機械内に
放置後再度画像出しを行ないハーフトーン画像の比較を
行なったところ、試料11において放置時コロナ帯電器の
下になっていた場所と対応する部分が帯電器とほぼ同じ
幅で白く帯状になっていた。これは帯電器に付着してい
た硝酸が放置している間に感光体上に移動して支持体ま
で達したために白く帯状になったものと考えられる。
この結果から試料9の耐久性が優れていることがわか
った。
〔発明の効果〕
本発明の電子写真感光体は、以上に説明したように構
成されているので、機械的特性、表面潤滑性、耐湿性、
耐久性に優れている。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体、感光層及び表面層を有する
    電子写真感光体であって、該表面層がバインダー及びそ
    の中に分散した含フッ素樹脂粉体を含むが酸化防止剤を
    含まず、また積層型感光層の該表面層と接する側の層又
    は単層型感光層がリン系酸化防止剤を含むことを特徴と
    する電子写真感光体。
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